JPH11218925A - ポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物およびレジスト像の製造法 - Google Patents

ポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物およびレジスト像の製造法

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JPH11218925A
JPH11218925A JP10017617A JP1761798A JPH11218925A JP H11218925 A JPH11218925 A JP H11218925A JP 10017617 A JP10017617 A JP 10017617A JP 1761798 A JP1761798 A JP 1761798A JP H11218925 A JPH11218925 A JP H11218925A
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acid
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photosensitive resin
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JP10017617A
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Koji Kato
幸治 加藤
Masahiro Hashimoto
政弘 橋本
Kei Kasuya
圭 粕谷
Michiaki Hashimoto
通晰 橋本
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 紫外線、遠紫外線、X線、電子線などの放射
線のパタン状照射によりパタン潛像形成部に酸を発生さ
せ、この酸を触媒とする反応によって、照射部と未照射
部のアルカリ現像液に対する溶解性を変化させ、パター
ンを現出させるポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物にお
いて、高感度、高解像度でかつ高耐熱性のポジ型化学増
幅系感光性樹脂組成物及び解像度の良好なレジストパタ
ーンを現出することができるレジスト像の製造法を提供
する。 【解決手段】 (a)アルカリ水溶液可溶性樹脂、
(b)活性化学線照射により酸を生じる化合物及び
(c)一般式(I) で表される側鎖に酸触媒反応によりアルカリ水溶液に対
する溶解性が増加される酸分解性基を有する化合物を含
有し、上記(c)成分の全体のR3のうち一部は酸分解
性基であるポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物並びにこ
のポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物の塗膜を、活性化
学線で照射し、ついで現像する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置等の微
細加工に用いられるポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物
及びレジスト像の製造法に関し、特に、紫外線、遠紫外
線、X線、電子線などの放射線のパタン状照射によりパ
タン潛像形成部に酸を発生させ、この酸を触媒とする反
応によって、当該照射部と未照射部のアルカリ現像液に
対する溶解性を変化させ、パターンを現出させるポジ型
化学増幅系感光性樹脂組成物及びこれを用いるレジスト
像の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路については高集積化に伴
う微細化が進み、64Mあるいは256MDRAM等に
おいては、サブハーフミクロン以下のパターン形成が要
求されるようになり、解像力の優れたレジスト材料が要
望されている。従来、集積回路の作成には、縮小投影露
光装置が用いられており、現在では、フォトマスクの工
夫等により、露光波長以下のパタンが解像可能となっ
た。しかし、64Mあるいは256MDRAMに対応で
きるほどの解像力は得られていない。
【0003】一方、光を用いる露光よりもさらにパター
ンの微細加工を期待できるのがX線や電子線による露光
である。パターンの最小寸法は、ビーム径に依存し、高
い解像力が得られる。しかしながらどんなに微細加工が
可能な露光方式でも、LSI量産の面からはウエハ処理
のスループットが問題となる。スループットを向上させ
る方法としては、装置の改良もさることながら、用いる
レジストの高感度化が重要となる。
【0004】高感度化を達成するためのレジスト材料と
しては、例えば、酸触媒下で反応性の高い媒体と活性化
学線の照射で酸を発生する酸前駆体を含む組成物とし
て、米国特許第3,779,778号、特開昭59−4
5439号公報、特開平2−25850号公報に記載の
組成物等が知られている。これら公知例には、反応性の
高い媒体としてアセタール基を含む化合物又は重合体、
t−ブチル基を含む化合物又は重合体が開示されてい
る。これらの媒体は、酸分解性基を含むので、活性化学
線照射により発生した酸を触媒として、現像液に対する
溶解性を変化させる化合物又は重合体に転換される。
【0005】しかし、従来のレジスト材料では、微細な
パターンを形状よく得るために必要となる照射部と未照
射部との現像液に対する溶解速度の差が小さくなること
から生じる、いわゆるγ値の低下(解像度の低下)とい
う問題があった。また、アルカリ可溶性樹脂と酸触媒下
で反応する成分とを混合して用いると、不均質な2層に
分離したり、あるいはミクロ層分離によりレジスト表面
に難溶化層が形成され、パタン形状が悪化するという極
めて重大な問題点があった。
【0006】また、反応性の高い媒体として酸分解性基
を含む化合物又は重合体、酸分解性基を導入することに
よりガラス転移温度(Tg)が著しく低下し、レジスト
材料として塗膜を形成した際に耐熱性が低下するという
問題があった。例えば、フェノール性水酸基、カルボキ
シル基などを有するアクリル樹脂、スチレンとアクリル
酸との共重合体、ヒドロキシスチレンの重合体などが用
いられてきたが、これらの化合物に酸分解性基を導入す
ると通常Tgが50℃以下に低下する。このように、従
来のレジスト材料では解像度や耐熱性などの特性をバラ
ンス良く両立させることは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】請求項1〜2における
本発明は、紫外線、遠紫外線、X線、電子線などの放射
線のパタン状照射によりパタン潛像形成部に酸を発生さ
せ、この酸を触媒とする反応によって、当該照射部と未
照射部のアルカリ現像液に対する溶解性を変化させ、パ
ターンを現出させるポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物
において、高感度、高解像度でかつ高耐熱性のポジ型化
学増幅系感光性樹脂組成物を提供するものである。請求
項3における発明は、解像度の良好なレジストパターン
を現出することができるレジスト像の製造法を提供する
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)アルカ
リ水溶液可溶性樹脂、(b)活性化学線照射により酸を
生じる化合物及び(c)一般式(I)
【化2】 (式中、X及びYは水素又は水酸基を示し、各ベンゼン
環においてXとYのいずれかは水酸基であり、R1は水
素、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜5のアル
コキシ基、R2は水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭
素数1〜5のアルコキシ基又はフェニル基、R3は水素
又は酸分解性基を示し、nは4〜8の整数を示す)で表
される側鎖に酸触媒反応によりアルカリ水溶液に対する
溶解性が増加される酸分解性基を有する化合物を含有
し、上記(c)成分の全体のR3のうち少なくとも一部
は酸分解性基であるポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物
に関する。
【0009】また、本発明は、アルカリ水溶液可溶性樹
脂中ポリスチレン換算分子量2,000以下の低分子量
成分の含有量が10重量%以下である前記ポジ型化学増
幅系感光性樹脂組成物に関する。また、本発明は、前記
いずれかのポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物の塗膜
を、活性化学線で照射し、ついで現像することを特徴と
するレジスト像の製造法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において、用いられるアル
カリ水溶液可溶性樹脂としては、例えば、ノボラック樹
脂、アクリル樹脂、スチレンとアクリル酸との共重合
体、ヒドロキシスチレンの重合体などが挙げられる。
【0011】本発明に用いられるアルカリ水溶液可溶性
樹脂は、フェノール性水酸基を1個以上有するフェノー
ル類をアルデヒド類を用いて重縮合させたノボラック樹
脂が好適である。例えば、フェノール、o−クレゾー
ル、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレ
ノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノー
ル、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、
2,3,5−トリメチルフェノールなどのフェノール性
水酸基を1個有するフェノール類、レゾルシノール、カ
テコールなどのフェノール性水酸基を2個有するフェノ
ール類、フロログルシン、ピロガロール、ヒドロキシヒ
ドロキノン等のフェノール性水酸基を3個有するフェノ
ール類が挙げられる。これらのフェノール類は、それぞ
れ一種単独で又は二種以上を用いることができる。アル
デヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホ
ルムアルデヒド等を挙げることができる。アルデヒド類
の使用量は、フェノール類1モルに対して0.5〜1.
5モルの範囲が好ましい。
【0012】重縮合のための触媒としては高分子量化さ
せることのできる酸触媒が好ましい。その酸触媒として
は、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、蟻酸、蓚酸、酢酸等
の有機酸を挙げることができる。酸触媒の使用量は、フ
ェノール類1モルに対して、1×10-5〜1×10-1
ルの範囲が好ましい。重縮合の反応温度と反応時間は、
合成原料の反応性に応じて適宜調整することができる
が、通常、反応温度は、70〜130℃であり、反応時
間は、1〜12時間である。重縮合の方法としては、フ
ェノール類、アルデヒド類及び触媒を一括で仕込む方
法、触媒存在下にフェノール類及びアルデヒド類を反応
の進行と共に加えていく方法などを挙げることができ
る。重縮合終了後は、反応系内に存在する未反応原料、
縮合水、触媒等を除去するために、減圧下、例えば、2
0〜50mmHgで、反応系内の温度を150〜200℃に
上昇させて、その後、樹脂を回収する。
【0013】本発明では、アルカリ水溶液可溶性樹脂
は、ポリスチレン換算分子量2,000以下の低分子量
成分を10重量%以下(0%であってもよい)だけ含む
ものが特に好ましい。アルカリ水溶液可溶性樹脂におい
て、このような低分子量成分を削減あるいは除去する方
法としては、溶解分別法が一般的である。すなわち、ア
ルカリ水溶液可溶性樹脂をアセトン、エチルセロソルブ
アセテート、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン
のような良溶媒に溶解させワニスとし、このワニスをト
ルエン、ヘキサン、ペンタン、キシレンのような貧溶媒
に添加していき、低分子量成分の多い希薄相と高分子量
成分の多い濃厚相に分けるか、あるいは、高分子量成分
の多い沈殿相を作ることにより、低分子量成分の削減あ
るいは除去を行う。
【0014】また、特開昭64−14229号公報に示
されるように、アルカリ水溶液可溶性樹脂を粉砕しトル
エン、キシレン等の芳香族溶媒中に分散させることによ
り抽出させ低分子量成分の削減あるいは除去を行っても
良い。また、本発明では、特開平2−222409号公
報に示されるように、樹脂を合成する際に樹脂に対して
良溶媒と貧溶媒を混合させて通常の重縮合合成反応を行
って、低分子量成分の少ないアルカリ水溶液可溶性樹脂
を得る方法を用いても良い。このような方法により、ア
ルカリ水溶液可溶性樹脂のポリスチレン換算分子量2,
000以下の低分子量成分を0〜10重量%の範囲とす
ることができる。本発明において、ポリスチレン換算分
子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GP
C)法により、標準ポリスチレンを用いて測定するもの
であり、分子量が2,000以下の全体に対する面積比
で求めた。
【0015】本発明では、上記で得たアルカリ水溶液可
溶性樹脂に種々のポリフェノール化合物を添加して用い
るこどができる。特に、低分子量成分を除去した場合に
は水酸化テトラメチルアンモウムの2.38重量%水溶
液に対する溶解速度が低下するので、溶解速度を向上さ
せるために種々のポリフェノール化合物を添加する。こ
れらのポリフェノール化合物としては、フェノール性水
酸基を2〜8個有する化合物であれば制限されない。こ
れらのポリフェノール化合物としては、例えば、ビス
(2−ヒドロキシフェニル)メタン、2−ヒドロキシフ
ェニル−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、トリス(2−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(2−ヒドロキフェニル)−(4−ヒドロキシ
フェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
(2−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリ
ス(2−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス
(2−ヒドロキシフェニル)−1−(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−(2−ヒドロキシフェニル)エタン、1,
1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−
{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチ
ル}フェニルエタン、1,1−ビス(2−ヒドロキシフ
ェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−フェニルメタン、ビス(2−ヒドロキシフ
ェニル)−フェニルメタンを挙げることができる。
【0016】これらのポリフェノール化合物はそれぞれ
単独で用いられても、また2種類以上用いられても良
い。ポリフェノール化合物の配合量は(a)アルカリ水
溶液可溶性樹脂100重量部に対して2〜50重量部で
あることが好ましく、特に5〜40重量部であることが
好ましい。ポリフェノール化合物の配合量が少なすぎる
と十分な解像度を得ることが困難となり、配合量が多す
ぎると感度と解像度の両立が難しくなる傾向がある。
【0017】本発明に用いられる(b)活性化学線照射
により酸を生じる化合物としては、オニウム塩、ハロゲ
ン含有化合物、キノンジアジド化合物、スルホン酸エス
テル化合物などが挙げられる。
【0018】オニウム塩としては、例えば、ヨードニウ
ム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、アンモニウム
塩、ジアゾニウム塩などを挙げることができ、好ましく
はジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウ
ム塩、トリアルキルスルホニウム塩(アルキル基の炭素
数は1〜4)があり、オニウム塩の対アニオンは、例え
ば、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロアンチモン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢
酸、トルエンスルホン酸などがある。
【0019】ハロゲン含有化合物としては、例えば、ハ
ロアルキル基含有炭化水素系化合物、ハロアルキル基含
有ヘテロ環状化合物などを挙げることができ、好ましく
はトリクロロメチルトリアジン、ブロモアセチルベンゼ
ンなどがある。
【0020】キノンジアジド化合物としては、例えば、
ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物
などを挙げることができる。
【0021】スルホン酸エステル化合物としては、例え
ば、フェノ−ル性水酸基を有する芳香族化合物とアルキ
ルスルホン酸あるいは芳香族スルホン酸とのエステルが
あり、例えば、フェノ−ル性水酸基を有する芳香族化合
物としてはフェノ−ル、レゾルシノ−ル、ピロガロ−
ル、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒド
ロキシナフタレンなどがあり、アルキルスルホン酸とし
てメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスル
ホン酸、ブチルスルホン酸、芳香族スルホン酸としてベ
ンゼンスルホン酸、ナフチルスルホン酸などがある。
【0022】フェノ−ル性水酸基を有する芳香族化合物
とアルキルスルホン酸とのエステルは、通常のエステル
化反応により合成できる。例えば、アルカリ性触媒下で
フェノ−ル性水酸基を有する芳香族化合物とアルキルス
ルホン酸あるいは芳香族スルホン酸の塩化物を反応させ
ることができる。これにより得られた合成物は、適当な
溶媒を用いて再結晶法あるいは再沈殿法により精製処理
を行うことができる。
【0023】活性化学線照射により酸を生じる化合物の
添加量は、活性化学線に対して十分な感度を与える観点
からアルカり水溶液可溶性樹脂100重量部に対して1
〜30重量部であることが好ましく、さらに、2〜20
重量部であることが好ましい。活性化学線により酸を生
じる化合物が多すぎると、溶媒に対する溶解性が低下
し、また、少なすぎると十分な感度が得られない。
【0024】本発明に用いられる(c)側鎖に酸触媒反
応によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増加される酸
分解性基を有する化合物は、酸によって効率的に側鎖の
酸分解性基が解離され、その最終生成物のアルカリ水溶
液に対する溶解性が解離前の化合物のそれと著しく異な
る。
【0025】酸の存在下で解離することが可能な基の具
体例としては、メトキシメチル基、メトキシエトキシメ
チル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニ
ル基、ベンジルオキシメチル基、1−メトキシエチル
基、1−エトキシエチル基、メトキシベンジル基、t−
ブチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、t−ブトキシカルボニル基、トリメチルシリル基、
トリエチルシリル基、フェニルジメチルシリル基などを
挙げることができる。その中でもテトラヒドロピラニル
基、テトラヒドロフラニル基、t−ブトキシカルボニル
基、1−エトキシエチル基、トリエチルシリル基などが
好ましい。
【0026】酸の存在下で解離することが可能な基(酸
分解性基)によるフェノール性水酸基の水素の置換率
(すなわち、成分(c)全体として、一般式(I)にお
けるR3の全体において、水素と酸分解性基の総数に対
する酸分解性基の割合)は25〜100%であることが
好ましく、さらに、50〜100%であることが好まし
い。
【0027】一般式(I)で表される化合物のうちR3
がすべて水素であるフェノール類環状化合物は、カリッ
クスアレン〔グッチェ(Gutsche)著、トピックス・イ
ン・カレント・ケミストリー(Topics in Current Chem
istry)第123巻、第1号(1984年)参照〕と呼ばれてい
る既に公知の化合物である。このポリフェノール化合物
は、フェノール性水酸基を有するフェノール類とアルデ
ヒド類とを金属アルカリ触媒下で、重縮合させることに
より得られる環状化合物を濃硝酸でニトロ化することに
より得られる。すなわち、フェノール性水酸基を有する
フェノール類、アルデヒド類及ぴ金属アルカリ触媒を、
ジフェニルエーテル、エチレングリコール等の150〜
250℃の沸点を有する溶媒中で、3〜20時間環流さ
せ、縮合水を除きながら重縮合反応させ、得られた反応
生成物をクロロホルム、アセトン、へキサン等の溶媒に
より洗浄することにより精製してフェノール類環状化合
物を得ることができる。上記のフェノール性水酸基を有
するフェノール類としては、パラ位に置換基のついてい
るフェノール類であり、p−クレゾール、p−tert−ブ
チルフェノール等が挙げられる。上記のアルデヒド類と
しては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド等が
挙げられる。上記の金属アルカリ触媒は、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
【0028】本発明に用いられる(c)側鎖に酸触媒反
応によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増加される酸
分解性基を有する化合物は、上記のフェノール性水酸基
を有するフェノール類環状化合物のフェノール性水酸基
の水素原子を前記酸分解性基で置換することにより製造
することができる。この方法としては、従来よく知られ
た方法を採用することができる。例えば、酸分解性基と
してテトラヒドロピラニル基、1−エトキシエチル基な
どのアセタール基を導入する場合には、酸触媒の存在下
に反応化剤として、上記フェノール類環状化合物と2,
4−ジヒドロ−2H−ピラン、エチルビニルエーテル等
のビニルエーテル化合物とを適当な反応溶媒中で反応さ
せる。
【0029】本発明に用いられる(c)成分は、さら
に、上記以外の側鎖に酸触媒反応によりアルカリ水溶液
に対する溶解性が増加される酸分解性基を有する化合物
を本発明の効果を損なわない範囲で併用しても良い。こ
の化合物は、酸によって効率的に側鎖の酸分解性基が解
離され、その最終生成物のアルカリ水溶液に対する溶解
性が解離前の化合物のそれと著しく異なる化合物であ
る。このような化合物としては、アクリル樹脂、スチレ
ンとアクリル酸との共重合体、ヒドロキシスチレンの重
合体(ポリビニルフェノールを包含する)などのアルカ
リ水溶液可溶性樹脂のフェノール性水酸基、カルボキシ
ル基などの水素原子を酸の存在下で解離することが可能
な基(酸分解性基)で置換した化合物が挙げられる。酸
分解性基としては、前記したものがある。酸分解性基を
有するビニル重合体は、その水酸基又はカルボキシル基
の全てが酸分解性基で保護されている必要はない。酸分
解性基を有するビニル重合体の分子量については、GP
Cにより求めたポリスチレン換算重量平均分子量(M
w)が1,500〜3,000のものが好ましい。この
分子量の範囲の重合体は、アルカリ水溶液可溶性樹脂と
の相溶性が良い。
【0030】(c)酸触媒反応によりアルカリ水溶液に
対する溶解性が増加される酸分解性基を有する化合物の
配合量は、(a)アルカリ水溶液可溶性樹脂100重量
部に対して3〜300重量部であることが好ましく、さ
らに、5〜200重量部であることが好ましい。酸触媒
反応によりアルカリ水溶液に対する溶解性が増加される
酸分解性基を有する化合物の添加量が多すぎると、照射
部が酸触媒反応によりアルカリ水溶液に対し溶解性が増
加する系では照射部の現像液に対する溶解速度が低下し
やすくなり、また、酸触媒反応によりアルカリ水溶液に
対する溶解性が増加される酸分解性基を有する化合物の
添加量が少なすぎると、照射部が酸触媒反応によりアル
カリ水溶液に対し溶解性が増加する系では未照射部の膜
減りが大きくなる傾向がある。
【0031】本発明に用いられる溶剤としては、例え
ば、エチレングリコールモノメチルエーテル等のグリコ
ールエーテル類、メチルセロソルブアセテート等のエチ
レングリコールアルキルエーテルアセテート類、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル等のジエチレングリ
コール類、プロピレングリコールメチルエーテルアセテ
ート等のプロピレングリコールアルキルエーテルアセテ
ート類、トルエン等の芳香族炭化水素類、シクロヘキサ
ノン等のケトン類、2−ヒドロキシプロピオン酸等のエ
ステル類を用いることができる。溶剤の使用量は、溶剤
を含む感光性樹脂組成物の総量に対して50〜95重量
%であることが好ましく、さらに、60〜90重量%で
あることが好ましい。溶剤の使用量が少なすぎると、溶
剤のレジスト材料に対する十分な溶解性がなく、溶剤の
使用量が多すぎるとレジスト膜とした場合に十分な膜厚
が得られない。
【0032】本発明の感光性樹脂組成物には、塗布性、
例えばストリエ−ション(膜厚のムラ)を防いだり、現
像性を良くしたりするため、界面活性剤を配合すること
ができる。界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエ
チレンウラリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポ
リオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、市販品
としては、メガファクスF171、F173(大日本イ
ンキ化学工業(株)製商品名)、フロラードFC430、
FC431(住友スリーエム(株)製商品名)、オルガノ
シロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製商
品名)などがある。さらに、本発明の感光性樹脂組成物
には、必要に応じて、保存安定剤、溶解抑止剤等も配合
することができる。
【0033】本発明の感光性樹脂組成物は、ウエハやガ
ラスなどの基板上にレジスト膜を形成し、活性化学線の
照射、現像により、レジスト像が製造される。方法とし
ては従来よく知られた方法を採用することができる。活
性化学線の照射、現像の条件に特に制限はなく、例え
ば、エキシマレーザーなどの遠紫外線、シンクロトロン
放射線などのX線、電子線などの荷電粒子線のような放
射線が用いられる。
【0034】本発明の感光性樹脂組成物の現像液として
は、例えば、水酸化ナトリウム等の無機アルカリ類、エ
チルアミン等の第1級アミン類、ジエチルアミン等の第
2級アミン類、トリエチルアミン等の第3級アミン類、
ジメチルエタノールアミン等のアルコールアミン類、水
酸化テトラメチルアンモニウム、コリン等の第4級アン
モニウム塩、またはピペリジン等の環状アミン類を溶解
させたアルカリ水溶液が使用される。
【0035】
【作用】レジスト材料の耐熱性には組成物のTgが大き
く影響する。一般的に、ポジ型化学増幅系感光性樹脂組
成物に用いられる組成物の内、酸触媒反応によりアルカ
リ水溶液に対する溶解性が増加される酸分解性基を有す
る化合物の多くは、Tgが50℃以下である。このた
め、ボジ型化学増幅系感光性樹脂組成物の耐熱性は低
く、解像度と耐熱性の両立を図ることは難しい。これに
対して、本発明では、酸触媒反応によりアルカリ水溶液
に対する溶解性が増加される酸分解性基を有する化合物
としてフェノール環状化合物の水酸基の水素原子を酸分
解性基で置換した化合物とすることによりTgを80℃
以上まで高くすることができるため、本発明で得られた
ポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物は解像度と耐熱性の
両立を図ることができる。
【0036】また、レジスト材料の耐熱性にはベース樹
脂の分子量及び分子量分布が大きく影響する。分子量が
大きいほどあるいは耐熱性を低下させる低分子量成分の
割合の少ないほどレジスト材料の耐熱性は向上する。今
回、ベース樹脂であるアルカリ可溶性樹脂の分子量を大
きくすると感度が低下することから、ポリスチレン換算
分子量2,000以下の低分子量成分を0〜10重量%
とした。低分子量成分を少なくすることによっても感
度、解像度の低下は起こるが、上述したポリフェノール
類の添加により感度については低下することなく、また
解像度についてはさらに向上させることができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 合成例1 撹拌器、冷却管及び温度計を装着したセパラブルフラス
コにm−クレゾール328.1g、p−クレゾール40
0.9g、37重量%ホルマリン361.2g及び蓚酸
2.2gを仕込み、セパラブルフラスコを油浴に浸し、
内温を97℃に保ち撹拌しながら3時間重縮合を行っ
た。その後、内温を180℃まで上げ、同時に反応容器
内の圧力を10〜20mmHgまで減圧し、未反応のクレゾ
ール、ホルムアルデヒド、水及び蓚酸を回収した。次い
で、溶融した樹脂を金属製バットにあけクレゾールノボ
ラック樹脂を回収した。この樹脂を樹脂1−1とする。
【0038】合成例1−2 合成例1で得られた樹脂550gをエチルセロソルブア
セテート1,100gに溶解させ樹脂ワニスとし、これ
にトルエン1,000g及びヘキサン1,000gを3
0分間混合撹拌した後、放置した。これにより、下層部
分に高分子量成分の多い濃厚相を得ることができた。こ
の濃厚相を分取し、減圧下乾燥させることにより、低分
子量成分の削減されたアルカリ水溶液可溶性樹脂を得る
ことができた(以下、この樹脂を樹脂1−2とする)。
樹脂1−2をGPCにより分析したところ、ポリスチレ
ン換算重量平均分子量が2,000以下の低分子量成分
の重量比率は5重量%であった。
【0039】合成例2 クレゾールノボラック樹脂CN−19(明和化成(株)
製)200gをメチルイソブチルケトン800gに溶解
させ樹脂ワニスとし、ヘキサン1000g中にこの樹脂
ワニスを徐々に滴下し30分間混合撹拌した後、沈殿物
を回収し、減圧乾燥させることにより、低分子量成分の
削減されたアルカリ水溶液可溶性樹脂を得ることができ
た(以下、この樹脂を樹脂2とする)。樹脂2をGPC
により分析したところ、ポリスチレン換算重量平均分子
量が2,000以下の低分子量成分の重量比率は7重量
%であった。
【0040】合成例3 撹拌器、温度計及び滴下漏斗を装着したセパラブルフラ
スコにピロガロール30g、4−ジメチルアミノピリジ
ン3.9g、テトラヒドロフラン300mlを仕込み、室
温(25℃)下で撹拌し溶解させた。次いでフラスコを
氷浴に浸し反応系内の温度を5℃とした後、エタンスル
ホニルクロライド15gを滴下漏斗により20分かけて
滴下した。次いでトリエチルアミン95gを滴下漏斗に
より40分かけて滴下した後、反応系内の温度を5℃と
したまま6時間撹拝した。次いで蒸留水2000mlに反
応溶液を入れ、析出した沈殿をろ別した。この沈殿をア
セトンとエタノールを用いて再沈殿を数回繰り返し、ピ
ロガロールのエタンスルホン酸エステル32gを得た。
【0041】合成例4−1 撹拌器、冷却管及び温度計を装着したセパラブルフラス
コにp−クレゾール71g、37重量%ホルマリン67
g、水200g、水酸化ナトリウム1.2gを仕込み、
セパラブルフラスコを油浴に浸し、還流温度で撹拌しな
がら2時間重縮合を行った。その後、反応系内から水を
除き、ジフェニルエーテル800gを投入し、250℃
で縮合水を除きながら2時間撹拌を行った。次に、冷却
後、反応系内にメタノール500mlを入れ、沈殿物をろ
別しメタノールで洗浄し、式(II)で表されるフェノー
ル環状化合物100gを得た(以下、この化合物をフェ
ノール環状化合物4−1とする)。
【0042】
【化3】
【0043】合成例4−2 撹拌器を装着したセパラブルフラスコにフェノール環状
化合物4−1を20g、テトラヒドロフラン400mlを
仕込み、室温(25℃)下で撹拌し溶解させた。次いで
フラスコ中にp−ピリヅニウムトルエンスルホネート
2.1gを仕込み、室温(25℃)下で撹拌し溶解させ
た。次いでフラスコ中にエチルビニルエーテル12gを
仕込み、室温(25℃)下で22時間撹拌した。次い
で、反応溶液に酢酸エチル150mlを入れ、水酸化テト
ラメチルアンモニウムの2.38重量%水溶液をl00
ml加えてよく撹拝した後、有機層を取り出した。ここで
得られた有機層の溶液を蒸留水100mlで3回洗浄した
後、有機層を乾燥させエバボレータにより濃縮した。濃
縮溶液50mlに対してn−ヘキサン500mlを用いて再
沈殿を行った。再沈殿繰作を2回繰り返した後、生成物
を減圧乾燥器(3mmHg、40℃)で8時間乾燥し、1−
エトキシエチル基で水酸基の水素の80%を置換させた
式(III)で表されるフェノール環状化合物12gを得
た(以下、この化合物をフェノール環状化合物4−2と
する)。
【0044】
【化4】
【0045】合成例5−1 合成例4−1と同様のセパラブルフラスコにp−tert−
ブチルフェノール100g、37重量%ホルマリン67
g、水200g及び水酸化ナトリウム1.2gを仕込
み、合成例4−1と同様に合成と精製を行って式(IV)
で表されるフェノール環状化合物140gを得た(以
下、この化合物をフェノール環状化合物5−1とす
る)。
【0046】
【化5】
【0047】合成例5−2 合成例4−1と同様のセパラブルフラスコに合成例5−
1で得たフェノール環状化合物5−1を50g、ニトロ
メタン1.8g、塩化アルミニウム55g、トルエン1
000gを仕込み、40℃で3時間反応させた。その
後、氷水500gを投入し反応を停止させた。有機層を
取り出しエバポレータにより溶媒を除去した後、カラム
クロマト分離により、式(V)で表されるフェノール環
状化合物30gを得た(以下、この化合物をフェノール
環状化合物5−2とする)。
【0048】
【化6】
【0049】合成例5−3 撹拌器を装着したセパラブルフラスコにフェノール環状
化合物5−2を20g、テトラヒドロフラン400mlを
仕込み、室温(25℃)下で撹拌し溶解させた。次いで
フラスコ中にp−ピリジニウムトルエンスルホネート
2.1gを仕込み、室温(25℃)下で撹拌し溶解させ
た。次いでフラスコ中にエチルビニルエーテル12gを
仕込み、室温(25℃)下で22時間撹拌した。次い
で、反応溶液に酢酸エチル150mlを入れ、水酸化テト
ラメチルアンモニウムの2.38重量%水溶液を100
ml加えてよく撹拌した後、有機層を取り出した。ここで
得られた有機層の溶液を蒸留水100mlで3回洗浄した
後、有機層を乾燥させエバポレータにより濃縮した。濃
縮溶液50mlに対してn−ヘキサン500mlを用いて再
沈殿を行った。再沈殿操作を2回繰り返した後、生成物
を減圧乾燥器(3mmHg、40℃)で8時間乾燥し、1−
エトキシエチル基で水酸基の水素の75%を置換させた
式(VI)で表されるフェノール環状化合物12gを得た
(以下、この化合御をフェノール環状化合物5−3とす
る)。
【0050】
【化7】
【0051】合成例6 撹拌器を装着したセパラブルフラスコにボリ(p−ビニ
ルフェノール)(商品名VP−5000、日本曹達(株)
製)20g、テトラヒドロフラン400mlを仕込み、室
温(25℃)下で撹拌し溶解させた。次いでフラスコ中
にピリジニムトルエンスルホネート2.1gを仕込み、
室温(25℃)下で撹拌し溶解させた。次いでフラスコ
中にエチルビニルエーテル9.62gを仕込み、室温
(25℃)下で22時間撹拌した。次いで、反応溶液に
酢酸エチル150mlを入れ、水酸化テトラメチルアンモ
ニウムの2.38重量%水溶液を100ml加えてよく撹
拌した後、有機層を取り出した。ここで得られた有機層
の溶液を蒸留水100mlで3回洗浄した後、有機層を乾
燥させエバポレータにより濃縮した。濃縮溶液50mlに
対してn−ヘキサン500mlを用いて再沈殿を行った。
再沈殿操作を2回繰り返した後、生成物を減圧乾燥器
(3mmHg、40℃)で8時間乾燥し、1−エトキシエチ
ル基で水酸基の水素の65%を置換させたポリ(P−ビ
ニルフェノール)20gを得た。
【0052】実施例1 撹拌機を装着したセパラブルフラスコに、合成例1−2
で得た樹脂1−2を69g、トリス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン23g、フェノール環状化合物4−2を
23g、活性化学線照射により酸を生じる化合物として
合成例3で得たピロガロールのエタンスルホン酸エステ
ル5g及びメチルアミルケトン300gを仕込み、溶解
し均一な溶液となったことを目視で確認した後、孔径
0.1μmのメンブランフィルタでろ過し、レジスト溶
液(ポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物)を調製した。
【0053】得られたレジスト溶液をシリコンウエハ上
に塗布し、120℃、10分間熱処理して0.7μmの
膜厚のレジスト膜を得た。この基板に50kVの加速電圧
の電子線描画装置を用いて、2.5μC/cm2の照射量で
ホールパターンをレジストに描画後、110℃、10分
間熱処理してレジストの潜像部分のアルカリ水溶液に対
する溶解性を増加させる反応を促進した。この熱処理の
後、水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38重量%
水溶液を用いて潜像を形成したレジスト膜を70秒間現
像し、ポジ型のレジストパターンを得た。0.2μmの
ホールパターンの断面形状を電子顕微鏡で観察した結
果、レジストパタンは矩形であり良好であった。また、
現像後の膜減り量は0.02μmであり、良好であっ
た。形成したレジストパターンを120℃でホットプレ
ート上で5分間放置してもレジストパターンの変形はな
く、耐熱性は良好であった。
【0054】実施例2 実施例1において、樹脂1−2の代わりに樹脂2を用い
たこと以外は実施例1と同様にしてレジスト液を調製
し、3.5μC/cm2の照射量で電子線描画実験を行っ
た。0.2μmのホールパターンの断面形状を電子顕微
鏡で観察した結果、レジストパターンは矩形であり良好
であった。また、現像後の膜減り量は0.02μmであ
り、良好であった。形成したレジストパターンを120
℃でホットプレート上で5分間放置してもレジストパタ
ーンの変形はなく、耐熱性は良好であった。
【0055】実施例3 実施例1において、フェノール環状化合物4−2の代わ
りにフェノール環状化合物5を用いたこと以外は実施例
1と同様にして、レジスト溶液(ポジ型化学増幅系感光
性樹脂組成物)を調製し、2.0μC/cm2の照射量で電
子線描画実験を行った。0.2μmのホールパタンの断
面形状を電子顕微鏡で観察した結果、レジストパタンは
矩形であり良好であった。また、現像後の膜減り量は
0.02μmであり、良好であった。形成したレジスト
パターンを120℃でホットプレート上で5分間放置し
てもレジストパターンの変形はなく、耐熱性は良好であ
った。
【0056】比較例1 実施例1において、フェノール環状化合物4−2の代わ
りに合成例6で得られた水酸基の水素のうち65%を1
−エトキシエチル基で置換したポリ(p−ビニルフェノ
ール)23gを使用したこと以外は実施例1と同様にし
て、レジスト溶液を調製し、2.8μC/cm2の照射量で
電子線描画実験を行った。0.2μmのホールパターン
の断面形状を電子顕微鏡で観察した結果、レジストパタ
ーンは矩形であり良好であった。しかし、形成したレジ
ストパターンを120℃でホットプレート上で5分間放
置したところ、レジストパターンが変形した。
【0057】
【発明の効果】請求項1〜2記載のポジ型化学増幅系感
光性樹脂組成物は、紫外線、遠紫外線、電子線、X線、
その他の活性化学線に対して、感度、解像度及び耐熱性
が優れる。請求項3記載のレジスト像の製造法は、解像
度にすぐれた、また、解像度及び耐熱性の優れたレジス
トパターンを作製することができる。
フロントページの続き (72)発明者 橋本 通晰 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)アルカリ水溶液可溶性樹脂、
    (b)活性化学線照射により酸を生じる化合物及び
    (c)一般式(I) 【化1】 (式中、X及びYは水素又は水酸基を示し、各ベンゼン
    環においてXとYのいずれかは水酸基であり、R1は水
    素、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数1〜5のアル
    コキシ基、R2は水素、炭素数1〜5のアルキル基、炭
    素数1〜5のアルコキシ基又はフェニル基、R3は水素
    又は酸分解性基を示し、nは4〜8の整数を示す)で表
    される側鎖に酸触媒反応によりアルカリ水溶液に対する
    溶解性が増加される酸分解性基を有する化合物を含有
    し、上記(c)成分の全体のR3のうち少なくとも一部
    は酸分解性基であるポジ型化学増幅系感光性樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 アルカリ水溶液可溶性樹脂中ポリスチレ
    ン換算分子量2,000以下の低分子量成分の含有量が
    10重量%以下である請求項1記載のポジ型化学増幅系
    感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のポジ型化
    学増幅系感光性樹脂組成物の塗膜を、活性化学線で照射
    し、ついで現像することを特徴とするレジスト像の製造
    法。
JP10017617A 1998-01-30 1998-01-30 ポジ型化学増幅系感光性樹脂組成物およびレジスト像の製造法 Pending JPH11218925A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100384800B1 (ko) * 2000-03-22 2003-05-23 가부시끼가이샤 도시바 패턴 형성 재료, 패턴 형성 방법 및 노광용 마스크의 제조방법

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