JPH11218673A - カメラシステム - Google Patents

カメラシステム

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JPH11218673A
JPH11218673A JP10018974A JP1897498A JPH11218673A JP H11218673 A JPH11218673 A JP H11218673A JP 10018974 A JP10018974 A JP 10018974A JP 1897498 A JP1897498 A JP 1897498A JP H11218673 A JPH11218673 A JP H11218673A
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JP
Japan
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optical system
light beam
photographing
focus
focus detection
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Withdrawn
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JP10018974A
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English (en)
Inventor
Masataka Ide
昌孝 井出
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/238,260 priority patent/US6097897A/en
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Withdrawn legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/28Systems for automatic generation of focusing signals
    • G02B7/34Systems for automatic generation of focusing signals using different areas in a pupil plane

Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影光学系と測距用光学系との間のパララッ
クスを除去しつつ、焦点検出精度向上された焦点検出装
置を備えるカメラシステムを提供すること。 【解決手段】 本発明のカメラシステムは、撮影光学系
1と、所定の撮影面上でこの撮影光学系1の通過光束に
より形成された光像を撮像する撮像手段4とを有し、撮
影光学系1を通過しようとする光束の少なくとも一部を
分岐する光路分岐手段5と、撮影光学系1の光路を開閉
するレンズシャッタ6と、分岐された光束を受光して所
定の一次結像面とその光束の結像面の位置偏差を検出す
る焦点検出手段7と、撮像手段4で撮像された撮影光束
の結像面と上記の一次結像面との偏差を補正する補正手
段8とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレンズシャッタを備
えたカメラに関し、例えば撮影光学系の内側に配置され
たレンズシャッタの前から撮影光束を分岐し、その分岐
光束について焦点検出を行う焦点検出装置を含んだカメ
ラシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レンズシャッタを備えたカメラ
システムでは撮影光学系とは別の測距用の光学系が設け
られ、「外光パッシブ方式」その他の外光測距方式を用
いた焦点検出が行われている。しかしこのような外光測
距方式では、撮影光学系と測距用光学系との間にパララ
ックスが生じるため、充分な測距精度を得ることができ
ないという問題があった。そこで、撮影光学系の光路の
途中であり、且つレンズシャッタの前方から、光束を分
岐して焦点検出手段に分岐光束を導いて焦点検出を行う
ことにより、パララックスを除去したカメラが特開平9
−21834号公報に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平9−21
834号公報に開示の発明では、フィルム面に到達する
撮影光束のF値(露出時の開口絞りF値)と、焦点検出
手段に到達する焦点検出用の光束の開口F値との相異等
により、撮影光学系に導かれる光束にて形成される被写
体像の最良像面と、撮影光学系の一部を介して光電変換
素子上に導かれる焦点検出光束にて形成される被写体像
の最良像面とは相対的な位置関係が変化する。
【0004】しかしながら、上記両方の最良像面の相対
的位置変化を補正する手段については示唆されていな
い。そのため、撮影光学系のフォーカシング動作、ズー
ム動作、絞り動作および撮影光束の波長成分により変動
する上記両最良像面の相対的変化により、焦点検出精度
が劣化してピントが甘くなるという問題がある。そこで
本発明の目的は、レンズシャッタを有するカメラにおい
て、撮影光学系と測距用光学系との間のパララックスを
除去しつつ、焦点検出精度を向上させることが可能な焦
点検出装置を備えたカメラシステムを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決し目的を達成するために次のような手段を講じてい
る。すなわち、 [1] 撮影光学系と、予め定められた撮影面上で上記
撮影光学系の通過光束により形成された光像を撮像する
撮像手段とを備えたカメラシステムにおいて、上記撮影
光学系を通過する光束の少なくとも一部を分岐する光路
分岐手段と、上記撮影光学系の光路を開閉するレンズシ
ャッタと、上記光路分岐手段により分岐された光束を受
光し、予め定められた一次結像面と該光束の結像面の位
置偏差を検出する焦点検出手段と、上記撮像手段にて撮
像される撮影光束の結像面と、上記予め定められた一次
結像面との偏差を補正する補正手段とを具備する焦点検
出装置を含んだカメラシステムを提供する。
【0006】[2] 上記撮影光学系内の焦点調節光学
系の位置を検出する焦点調節光学系位置検出手段を有
し、上記補正手段は上記焦点調節光学系位置検出手段の
出力に基づいて、上記撮像手段にて撮像される撮影光束
の結像面と、上記予め定められた一次結像面との偏差を
補正することを特徴とする[1]に記載のカメラシステ
ムを提供する。 [3] 前記撮影光束の波長成分を検出する波長検出手
段を有し、上記補正手段は、上記波長検出手段の出力に
基づいて、上記撮像手段にて撮像される撮影光束の結像
面と、上記予め定められた一次結像面との偏差を補正す
ることを特徴とする[1]に記載のカメラシステムを提
供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について関連する図
面を参照しながら複数の実施形態例を挙げて説明する。 (第1実施形態例)図1には、本発明に係わるカメラシ
ステムの特に焦点検出装置の構成を概略的に示してい
る。この焦点検出装置は、第1光学系2と、第2光学系
3とを前後に配した撮影光学系1と、予め定められた撮
影面上で撮影光学系1の通過光束により形成された光像
を撮像する撮像手段4とを備えている。更には、第1光
学系2と第2光学系3の間に配置され撮影光学系を通過
する光束の少なくとも一部を分岐する光路分岐手段5
と、この光路分岐手段5の後方に位置して光路を開閉す
るレンズシャッタ6と、上記光路分岐手段5により分岐
された光束を受光し予め定められた一次結像面と該光束
の結像面の位置偏差を検出する焦点検出手段7と、上記
撮像手段4にて撮像される撮影光束の結像面と上記一次
結像面との偏差を補正する補正手段8とを備えている。
【0008】この撮影光学系1を構成している第1光学
系2、光路分岐手段5、レンズシャッタ6および第2光
学系3はこの順序で光軸上に配列され、後段以降に設け
られている撮像手段4に被写体像を撮像する。一方、上
記焦点検出手段7はレンズシャッタ6の直前に配された
光路分岐手段5から分岐された光束の一部を受光できる
ような位置に配設されている。
【0009】上述した構成において、光路分岐手段5
は、レンズシャッタ6の前方において通過光束の一部を
焦点検出手段7側に光学的に分岐する。焦点検出手段7
は、分岐された光束を光学的に受光して分岐光束の結像
面と予め定められた一次結像面の位置偏差を検出してそ
の結果を続く補正手段8に電気的信号として供給する。
そして、補正手段8は上記撮像手段4にて撮像される撮
影光束の最良な像面(即ち「最良像面」と称す)と、上
記予め定められた一次結像面との偏差を補正、即ち上記
検出された位置偏差を補正して、撮影光学系1の焦点検
出を行う。
【0010】次に、上述の概要構成を具体的に実施する
一例を図2に示す。本発明の第1実施形態例に係わる焦
点検出装置は実際には次のように構成されている。すな
わち、前記の第1光学系2には例えば焦点調節のために
繰り出される「前玉繰り出し方式」のレンズ群(以下、
フォーカシングレンズ11とも称す)が採用され、この
フォーカシングレンズ11の光軸に沿って、その後段に
は前記光路分岐手段5としてのハーフプリズム12と、
レンズシャッタ13および第2光学系としての第2光学
系レンズ群14が順に配置されている。前段には第1光
学系としてのフォーカシングレンズ11が設けられ、後
段に配された第2光学系としてのレンズ群14は、前記
撮像手段4としてのフィルム15に対してその位置が固
定されている。
【0011】この第2光学系レンズ群14の後方には所
定の撮像面が予め設定され、その撮像面上にはフィルム
15が配置されている。一方、ハーフプリズム12の反
射軸に沿って所定の分岐光路が形成されており、この分
岐光路上にはミラー16とこの反射軸に沿って配列され
たレンズ光学系を含む焦点検出部17が設けられてい
る。この焦点検出部17からの出力は後述する焦点検出
演算等を行うコントローラCLに接続されている。
【0012】前記焦点検出手段7として機能する焦点検
出部17は、所謂「位相差検出方式」の焦点検出ユニッ
トであり、その内部には赤外カットフィルタSF、コン
デンサレンズC、一対のセパレータレンズH及び光電変
換素子AS等を図示の如く一軸上に配列して有してい
る。そしてこの光電変換素子AS上の光電変換素子アレ
イの受光面(2次結像面)をセパレータレンズHとコン
デンサレンズCを介して逆投影することにより、1次結
像面を求める。
【0013】一方、フィルム15の撮像面を第2光学系
レンズ群14を介して逆投影することにより、撮像面の
投影像の位置が決まる。この投影像の位置を、分岐光路
上に光学的に置き換えることにより、等価面の位置が決
まる。これらの1次結像面と等価面とが一致するよう
に、焦点検出部17は配置されている。
【0014】本発明に係わる焦点検出装置は、フォーカ
シングレンズ11を繰り出すことにより焦点調節を行
い、フィルム15の撮像面に撮影光束を結像させてい
る。前述の合焦状態では、図2に示すように、フォーカ
シングレンズ11を通過する光束が撮像面の投影像の位
置に結像する。従って、この通過光束をハーフプリズム
12を介して分岐した光束は前述の等価面に結像する。
ここで、等価面と1次結像面とは一致しているので、コ
ントローラCLにより検出される位置偏差は0となる。
一方、撮影光束がフィルム15の前後にずれて結像する
と、分岐光束も等価面の前後にずれて結像する。以上の
ような原理により、検出された位置偏差に基づいてコン
トローラCLを用いることで、当該撮影光学系10全体
の焦点状態を検出することができる。
【0015】図3には、前述の位相差検出方式を採用し
た焦点検出部17についての詳細を光学的に示してい
る。焦点検出部17は図示の如く、視野マスクSと、コ
ンデンサレンズCと、分岐光束の光軸に対して略対称に
配置された開口部K1,K2を有するセパレータ絞りK
と、開口部K1,K2に対応してその後方に配置された
セパレータレンズH1,H2とから構成されている。な
おここでは、前述した赤外カットフィルタSFの存在は
省略している。
【0016】前記撮影光学系10を構成するフォーカシ
ングレンズ11の領域L1を介して入射した被写体から
の光束は、図示しないハーフプリズム12により分岐さ
れた後、図示しないミラー16で反射された後、図示す
る焦点検出部17内部の視野マスクS、コンデンサレン
ズC、セパレータ絞りKの開口部K1及びセパレータレ
ンズH1を通過して光電変換素子アレイP上に再結像さ
れる。一方、このフォーカシングレンズ11の領域L2
を介して入射した光束は、前述の領域L1を通過した光
束と同様にして、焦点検出部17内の視野マスクS、コ
ンデンサレンズC、セパレータ絞りKの開口部K2及び
セパレータレンズH2を通過して光電変換素子アレイP
上に再結像される。
【0017】このアレイP上に配置されている光電変換
素子ASは、セパレータレンズH1,H2に対応して第
1、第2の光電変換素子アレイPDAL,PDARを有
している。撮影光学系が合焦、即ち1次結像面G上に被
写体像Iが形成される場合、その被写体像Iはコンデン
サレンズC及びセパレータレンズH1,H2によって光
軸Oに対して垂直な2次結像面P(即ち光電変換素子ア
レイ)上に再結像されて第1像I1,第2像I2とな
る。
【0018】前記撮影光学系10が所謂「前ピン」、即
ち1次結像面Gの前方に被写体像Fが形成される場合、
その被写体像Fはお互いに光軸Oにより近づいた形で光
軸Oに対して垂直に再結像されて第1像F1,第2像F
2となる。前記撮影光学系10が所謂「後ピン」、即ち
1次結像面Gの後方に被写体像Rが形成される場合、そ
の被写体像Rはお互いに光軸Oにより離れた形で、光軸
Oに対して垂直に再結像されて第1像R1,第2像R2
となる。これら第1像と第2像の間隔を検出することに
より、撮影光学系10の合焦状態を前ピン、後ピンを含
めて検出することができる。具体的には第1像と第2像
の光強度分布を光電変換素子アレイにより求めて両像の
間隔を測定し、これをピントずれ量に換算して求める。
【0019】なお、上記被写体に係わる像F、I,Rの
位置が、前記光路分岐手段5によって分岐された光束の
結像面の位置に相当する。このように焦点検出部17に
おいて、焦点検出の為に使用される光束は全撮影光束に
対して、所定の制限されたF値の光束のみを用いてお
り、焦点検出のための光束がフォーカシングレンズ11
の射出瞳により所謂「ケラレ」を生じないように設定さ
れている。この焦点検出光学系の開口相当のF値は、焦
点検出光学系の各要素の寸法、配置、光学特性等により
決まる。
【0020】ここで図4に、撮影光学系10及びフォー
カシングレンズ11の球面収差を表わすグラフを例示す
る。全体の撮影光学系10及びフォーカシングレンズ1
1は図示されたs、tの曲線グラフの如き球面収差を有
し、撮影光学系10全体の開放F値がF2.8で、焦点
検出光学系の開口相当のF値がF8であると仮定する。
焦点検出部17の焦点検出光学系においてF8相当の光
束による最良像面位置は図4のt1に相当する位置であ
り、この位置t1を合焦位置として焦点検出が行われる
ことになる。
【0021】所定のフォーカシング動作により、このt
1の位置で合焦した後に所定の露出動作を行い、その
後、撮影光学系10のレンズシャッタ13が開口して、
適正露出となるF値相当の開口となりフィルム面に露光
を行う。この時、開放F値(F2.8)で撮影するなら
ば、撮影光束の最良像面は位置はs1である。その結
果、a = s1−t1 で表わされるピントずれa(m
n) が発生することになる。このように通常は、撮影時
の開口F値に応じたピントずれが発生する。また上記、
全体の撮影光学系10およびフォーカシングレンズ11
の球面収差s、tは、第1光学系であるフォーカシング
レンズ11の繰り出し位置、即ち「被写体距離」に応じ
て変化する。
【0022】図5(a),(b)には、この被写体距離
に対する球面収差の変化をグラフで示している。図5
(a)は被写体が無限と至近の時の撮影光束の球面収差
特性を示しており、至近では無限に対し s2−s1
の最良像面位置の差があることが解る。また図5(b)
は被写体が無限と至近の時の第1光学系の球面収差特性
を示しており、至近では無限に対し t2−t1 の最
良像面位置の差があることが解る。
【0023】したがって、被写体が至近での撮影光束の
最良像面と焦点検出光束の最良像面との差a´は次式で
表わされる。すなわち、 a´ = s2 − t2 = (s2−s1−t2+t1) + (s1−t1) = {(s2−s1)−(t2−t1)} + a ・・・(1) このように、上記焦点検出部17の焦点検出光学系で検
出するF8相当の光束による最良像面位置と、撮影光学
系による最良像面位置との偏差a´は図5(c)に示す
グラフ曲線の如くフォーカシングレンズ11の繰り出し
量に応じて変化することが解る。
【0024】また、図6(a),(b)に示す2つのグ
ラフにはそれぞれ、光電変換素子の感度と、フォーカシ
ングレンズ11の可視光に関する収差曲線tおよび赤外
光を含む場合の収差曲線t´が示されている。焦点検出
部17では光路中に上記赤外カットフィルタSFが配置
され、焦点検出に有害な赤外光をカットしているが、赤
外光を完全にカットしてしまうと光電変換素子に達する
光量が低下してしまい、低輝度での焦点検出が不可能と
なってしまう。そのために赤外カット波長はλ=700
〜750nmに設定されており、赤外光には図6(a)
に示すようなある程度の感度を有している。このような
場合に、可視光に比べて赤外光を多く含む光束の最良像
面が焦点検出面にきたときに焦点検出部17は合焦状態
と検出するが、赤外光と可視光では同じ光学系を通過し
てきても、波長の相異に基づく色収差により最良像面位
置がずれる。このため、赤外光成分が多い光源下ではピ
ントずれが発生することが解る。
【0025】また図6(b)に示すグラフの如く、フォ
ーカシングレンズ11の可視光に関しては収差曲線tお
よび、赤外光を含む場合の収差曲線t´を示す。焦点検
出光学系の開口相当のF値(F8)における可視光の最
良像面位置t1と赤外光を含む場合の最良像面位置t1
´とは、t1−t1´のずれが発生する。赤外光を含む
場合に撮影光束の最良面像は変化しないと仮定すると、
撮影光学系のフィルム露光時の可視光の最良像面位置s
1に対しては、上記ずれ量(t1−t1´)だけのピン
トずれが発生する。
【0026】本第1実施形態例では、上記撮影時の開口
F値(露出時の開口絞りF値)に応じたピントずれ量a
n、フォーカシングレンズ11の繰り出し位置に応じた
ピントずれ量bn、赤外光成分比に応じたピントずれ量
gnをそれぞれ補正量として予め、電気的に書換え可能
な記憶手段であるEEPROMに記憶させておき、撮影
時の開口F値およびフォーカシングレンズ11の位置、
赤外光成分比に応じたピントずれ量をそれぞれ算出して
補正する。具体的には、開口F値を複数の領域Fnに分
割し、各領域Fnに応じたピントずれ量anをそれぞれ
記憶する。また、フォーカシングレンズ11の繰り出し
位置を複数の領域Knに分割して、各領域Knに対応さ
せてピントずれ量bnをそれぞれ記憶する。そして、赤
外光成分と可視光成分の比Hnに応じた複数のピントず
れ量gnを記憶する。その後、補正時の開口F値および
フォーカシングレンズ11の繰り出し位置に応じたピン
トずれ量an、bnをそれぞれ選択する。また、赤外光
成分と可視光成分の比を検出し、これに応じたピントず
れ量gnを選択する。そして、各ピントずれ量をan、
bn、gnを補正値として用いて、撮影光束の最良像面
に対する正確なピントずれ量を求める。
【0027】次に、図7に本発明に係わるカメラシステ
ムの構成をブロックで例示し、特に電気制御に係わる各
部について説明する。図示の如く、このカメラシステム
の制御は、CPU(中央処理装置)、ROM、RAMお
よび、アナログ−デジタル変換のためのADコンバータ
ADCを内部に有するコントローラCLによって行われ
る。このコントローラCL内のROMにはカメラの所定
のシーケンスプログラムが格納されており、このプログ
ラムに従って該カメラはその一連の動作を制御されてい
る。またこのコントローラCLはEEPROMを有し、
ここにはAF制御、測光等に関する補正データ等を当該
カメラボディ毎に記憶することができる。
【0028】上記コントローラCLは図示の如くエンコ
ーダEL、レンズ駆動部LD、光電変換素子AS、測光
部SO、シャッタ駆動部SD、フィルム巻き上げ駆動部
FDおよびレリーズスイッチ(1RSW,2RSW)と
接続されている。光電変換素子ASは、内部に有する光
電変換素子アレイPDAL、PDAR上に形成される被
写体像を光電変換し、コントローラCL内部のADコン
バータADCに出力する。
【0029】レンズ駆動部LDは、コントローラCLに
よって制御され、撮影光学系10の第1光学系であるフ
ォーカシングレンズ11をモータMLによって駆動す
る。エンコーダELには、フォーカシングレンズ11の
駆動によりこのフォーカシングレンズの移動量に応じた
パルスが発生し、コントローラCLがこれを読み取って
レンズ駆動を適宜制御する。
【0030】また測光部SOは、可視光成分を測光する
フォトダイオードSPD1と赤外光成分を測光するフォ
トダイオードSPD2とを有している。それぞれは被写
体の可視光および赤外光成分の輝度に応じた出力を発生
し、コントローラCLがその測光出力をADコンバータ
ADCによってAD変換処理して、それぞれ可視光測光
値、赤外光測光値としてRAMに格納を行う。シャッタ
駆動部SDは、コントローラCLによりレンズシャッタ
13を駆動する。
【0031】また、フィルム巻き上げ駆動部FDは、コ
ントローラCLの指令でフィルムの巻き上げ動作を行
う。なお、1RSW(ファーストレリーズスイッチ)お
よび2RSW(セカンドレリーズスイッチ)はレリーズ
釦に連動したスイッチであり、レリーズ釦の第1段階の
押下げ操作により1RSWがオンし、引き続いて第2段
階の押下げ操作で2RSWがオンする。コントローラC
Lは、1RSWオンで「測光」および「AF」を行い、
続く2RSWオンで露出動作とその直後のフィルム巻き
上げ動作を行うように制御を行う。
【0032】次に、本発明の要旨を適用したカメラシス
テムの処理手順動作について、図8に示すフローチャー
トに基づいて説明する。このフローチャートは、図7 に
示したコントローラCLの動作制御手順を示すメインル
ーチンである。まず、コントローラCLが稼動を開始す
ると、このメインルーチンが実行され、最初にEEPR
OMにあらかじめ記憶されている各種補正データを読み
出してRAM上に展開する(S100)。
【0033】ステップS101では、1RSWがオンさ
れているか否かを判断し、オンされていなければ、ステ
ップS109に分岐する。一方、オンであれば、測光部
SOを動作させて可視光に基づく被写体輝度を測定する
測光動作を行い、適性露出となる開口絞りF値とシャッ
タ速度を算出すると共に、可視光成分と赤外光成分のそ
れぞれの測光値から赤外光成分と可視光成分の比を計算
する(S102)。
【0034】その後、オートフォーカス(AF)処理と
して、被写体に対する焦点状態を検出し、それに基づい
てフォーカシングレンズ11を合焦位置へ駆動して当該
被写体にピントを合わせるように、後述するサブルーチ
ン「AF」をコールして実行する(S103)。
【0035】この「AF」動作、即ち自動合焦動作の結
果、正しく合焦したか否かを判定する(S104)。も
し合焦していなければステップS108に進み、一方、
合焦している場合は、更に2RSWがオンされているか
否かを判別する(S105)。もし、2RSWがオンさ
れていなければステップS101に戻る。一方、オンさ
れている場合は、上記ステップS102で求めた測光値
に基づいて決定された絞り値及びシャッタ速度に応じて
撮影光学系10内のレンズシャッタ13を制御して露出
動作を行う(S106)。
【0036】この露出動作が終了すると、レンズシャッ
タ13を閉じた後、撮影したフィルムを巻き上げて、次
のコマの位置にフィルムを給送し(S107)、一連の
撮影動作を終了する。
【0037】ステップS108では、表示装置LCD、
LED(不図示)への所定の表示動作を制御する。ステ
ップS109では、シャッタに係わる1RSWや2RS
W以外のスイッチのどれかが操作されていることを想定
して他のスイッチの状態を判定し(S109)、もしオ
ンされていなければ上記ステップS108に進む。一
方、オンされているスイッチが在る場合は、そのオンさ
れたスイッチに応じた処理を実行し(S110)、その
後、上記ステップS108に進む。
【0038】図9には、本第1実施形態例における図8
で示したメインルーチンのサブルーチンである「AF」
の処理手順をフローチャートで示している。このサブル
ーチンの最初には、既に計算されている露出時のF値お
よび赤外光成分と可視光成分に比を入力する(S20
0)。
【0039】ステップS201では、現在のフォーカシ
ングレンズ繰り出し位置を入力する(S201)。光電
変換素子アレイの蓄積動作を行う(S202)。そして
光電変換素子アレイの電荷蓄積量であるセンサデータを
読み出す(S203)。
【0040】次に、上記センサデータに基づいて焦点検
出演算を行う(S204)。この焦点検出演算では、相
関演算により光電変換素子アレイPDAL、PDAR上
に結像される2像の間隔を求め、これにより上記分岐光
束の結像面(等価面)と、予め定められた1次結像面と
の位置偏差量dを算出する。
【0041】ステップS205では、焦点検出の信頼性
があるか否かを判定し(S205)、もし信頼性が無い
場合は、検出不能と判断してステップS214に移行
し、ファインダ内LEDを点滅させる等の「検出不能表
示」を行い(S214)、その後メインルーチンにリタ
ーンする。一方、検出可能の場合は、上記ステップS1
02において算出された撮影光学系10の露出時の開口
絞りF値に応じた予めRAMに格納されているEEPR
OMの補正値anを選択する(S206)。
【0042】エンコーダELからのフォーカシングレン
ズ11の繰り出し位置に応じた補正値bnを選択する
(S207)。赤外光成分と可視光成分の比に応じて補
正値gnを選択する(S208)。
【0043】そして、選択された上記an、bn、gn
に基づいて、次式(2)に従ってピントずれ補正量cを
算出する(S209)。 an + bn + gn = c ・・・(2) 続いて、前述した位置偏差量dにこのピントずれ量補正
量cを加算してピントずれ補正を行い、撮影光束の現在
の像面と最良像面との偏差量であるデフォーカス量DF
を次式(3)に従って求める(S210)。 DF = d + c ・・・(3) そして上記デフォーカス量DFが許容範囲内にあるか否
かを判別し(S211)、もし範囲内にあれば合焦状態
にあるのでステップS214に進んで「合焦状態表示」
を行い(S214)、その後メインルーチンにリターン
する。なお、この合焦状態表示は、合焦を示すファイン
ダ内LED(不図示)を点灯させたり、PCV(不図
示)を発音させることで合焦状態であることをユーザに
報知するものである。
【0044】一方、上記ステップS211の判定におい
てもし「非合焦状態」であれば、ステップS210で計
算したデフォーカス量DFに基づいて、合焦状態を得る
ためのフォーカシングレンズ11の繰り出し量を算出す
る(S212)。そしてレンズ駆動部LDは、上記レン
ズ繰り出し量に基づいてフォーカシングレンズ11を駆
動して焦点調節を行う(S213)。その後、前記ステ
ップS201に戻り、光電変換素子アレイの蓄積動作を
行う。以上のように、一連の焦点検出動作および、フォ
ーカシングレンズ11の駆動を行い、当該被写体に合焦
するまでこれを繰り返す。
【0045】(変形例1)なお、上述の本第1実施形態
例では、赤外光成分の検出用にSPD2を設けている
が、例えば、リモコン用受光素子等の他の赤外光成分の
みを検出する受光素子を兼用して用いてもよい。
【0046】(第2実施形態例)次に、本発明のカメラ
システムに係わる第2実施形態例について説明する。図
10には、第2実施形態例に係わるズームレンズを示し
ている。図示の如く撮影光学系20は、フォーカスレン
ズ群21、変倍ブロック22およびレンズ後群23の3
つの部分から構成され、その後方には撮像面上のフィル
ム面24が配置されている。変倍ブロック22は更にレ
ンズ前群22a及びレンズ中群22bを前後に配置して
成り、これらレンズ群22a、22bの間に全反射ミラ
ー25及びレンズシャッタ26が配置されている。この
全反射ミラー25の反射方向には所定の分岐光路が形成
され、この分岐光路上にはミラー27、焦点検出部28
が配置されている。この焦点検出部28の出力は焦点検
出演算を行うためにコントローラCLに供給される。ミ
ラー27は、ズーム時に変倍ブロック22と一体的に移
動する。
【0047】一方、コントローラCLは、焦点調節を行
うレンズ繰り出し機構30と、焦点距離を可変するズー
ムカム機構31とに接続され、フォーカスレンズ群21
の繰り出し動作制御とズーム位置の制御を行う。コント
ローラCLにはレンズ繰り出し機構30のエンコーダE
Lによるレンズ繰り出し量情報が供給される。また、ズ
ームカム機構31のエンコーダEZの出力もこのコント
ローラCLに供給される。
【0048】このような構成において、ズームカム機構
31によってズーム駆動することにより変倍ブロック2
2が移動され、フォーカスレンズ群21、変倍ブロック
22およびレンズ後群23を通過し撮像面に達する撮影
光束と、変倍レンズ22のレンズ前群22aを通過した
後に全反射ミラー25により分岐される焦点検出光束と
の間には、収差等の相違による差が発生する。そのた
め、撮影光束の最良像面と、焦点検出光束による最良像
面との偏差は変化し、その変化分はピントずれとなる。
【0049】そこで本第2実施形態例では、このような
ズームによる撮影光束の最良像面と、焦点検出光束によ
る最良像面との偏差の変動を補正して、正確なデフォー
カス量を検出することが主な特徴となる。EEPROM
には、ズームカム機構31のエンコーダEZの変化範囲
全域を複数の領域に分割し、各領域に応じて設定された
補正値zn、および前述の第1実施形態例と同様にフォ
ーカスレンズの繰り出し位置、露出時のF値、赤外光比
に関連する補正値an、bn、gnを記憶している。
【0050】図11には本第2実施形態例のためのサブ
ルーチン「AF」を示すが、図9の「AF」は撮影光学
系10を基本としているので、本例で変更されている部
分だけを以下に説明する。なお、このサブルーチン「A
F」の実行に先立ち、第1実施形態例と同様に最初に図
8で示した「メインルーチン」が実行されており、EE
PROMに記憶されている補正に必要なデータはコント
ローラCLのRAM上に展開されているものとする。
【0051】最初に、メインルーチンで既に計算されて
いる露出時F値と赤外光比を入力する(S300)。ズ
ームカム機構31のエンコーダEZの出力を読み込み
(S301)、現在のズーム位置情報を得る。
【0052】ステップS302では、レンズ繰り出し機
構30のエンコーダELによるレンズ繰り出し量が入力
される(S302)。以下、ステップS303〜S30
6までは図9のフローチャート「AF」と同一であるの
で説明を省略する。
【0053】続くステップS307では、ズーム位置と
レンズ繰り出し位置の情報に基づいて、フォーカスレン
ズ群21、変倍ブロック22、レンズ後群23の各位置
を求め、変倍ブロック22のレンズ中群22b及びレン
ズ後群23による撮像面の投影像位置と縦倍率βを算出
する(S307)。
【0054】図14(a),(b)に示す如く撮像面の
投影像位置はズーム位置、レンズ繰り出し位置によって
変化するので、図14(a)では投影像の等価面と1次
結像面は一致しているが、ズーム動作により図14
(b)のようにオフセットoが発生する。また撮影光束
側の変倍ブロック22のレンズ中群22bおよびレンズ
後群23の縦倍率βもズームにより変化するので考慮す
る必要がある。
【0055】次に、撮像面の投影像位置と等価な分岐光
路上に等価面を求める(S308)。さらに、等価面と
1次結像面のオフセットoを算出し(S309)、位置
偏差dからオフセットoを減算した後に縦倍率βを乗ず
るという次式(4)に従って補正前のデフォーカス量d
´を算出する(S310)。 d´= (d−o)・β ・・・(4) なお、続くステップS311〜S313までは、既に説
明した図9「AF」のステップS206〜S208と同
一であるのでその説明は省略する。続いてステップS3
14に進み、ズームエンコーダ値に応じて補正値znを
選択する(S314)。そして全補正量cを次式(5)
によって計算する(S315)。
【0056】 c = an + bn + gn + zn ・・・(5) 次に、ステップS316では次式(6)に基づいて補正
されたデフォーカス量DFを求める(S316)。 DF = d´ + c ・・・(6) なお、続くステップS317〜S320は、既に説明し
た図9「AF」のステップS211以下と同様であるの
でその説明は省略する。
【0057】(作用効果2)本第2実施形態例ではこの
ように、ズーム位置に応じた補正値を選択して補正し、
正確なデフォーカス量を得ることができる。また撮影光
学系の製造ばらつきや各光学部品ばらつきによる上記縦
倍率βや撮像面の投影像位置のばらつきについても、カ
メラボディ毎にズーム、レンズ位置に応じた上記補正値
を調整してEEPROMに書き込むことにより、同時に
補正することができる。
【0058】なお、フォーカスレンズ群21、変倍ブロ
ック22のレンズ前群22aを通過した光束が発散する
ような構成の場合は、分岐光路上のミラー27の後方
に、変倍ブロック22と一体化して移動する補正光学系
が必要となる。その場合は補正光学系の縦倍率を考慮し
て、位置偏差dをデフォーカス量DFに換算する。
【0059】(変形例2)なお、上記フォーカスレンズ
繰り出し位置、露出時の開口絞りF値および赤外光比に
関連する補正値が上記ズーム位置によって変化する場合
には、上記ズーム位置に関連づけて各補正値を記憶して
おき、補正すればよい。
【0060】(第3実施形態例)図12には、本発明に
係わるカメラシステムの第3実施形態例を示している。
本例においては、撮影光学系40は、第1光学系41a
と第2光学系41bを前後に配置して構成され、所謂
「全体繰り出し型」のフォーカシング形態をとってい
る。この第2光学系41bの後方には、撮像面が予め定
められ、その撮像面に合わせてフィルム47が配置され
る。これらの光学系41a、41bの間には、ハーフプ
リズム42およびレンズシャッタ43が順に配置され、
ハーフプリズム42の反射方向に分岐光路が形成され
る。そしてこの分岐光路に沿って、ミラー44、等価光
学系41c及び焦点検出部45が順に配置される。この
焦点検出部45の出力はコントローラCLに接続され
る。
【0061】コントローラCLには、焦点調節を行うレ
ンズ繰り出し機構50が接続され、フォーカシング制御
を行う。またレンズ繰り出し機構50のエンコーダEL
によるレンズ繰り出し量情報が、コントローラCLに供
給される。ここで、等価光学系41cは、第2光学系4
1bに対して、主点位置および焦点距離が等価な光学系
であり、第2光学系41bと一体に移動する。
【0062】このような構成のカメラシステムでは、等
価光学系41cと第2光学系41bとが等価な光学系を
構成するので、分岐光路上にはフィルム47側と等価な
像空間が構成される。またフォーカシングの時に、等価
光学系41cは第2光学系41bの移動と一体に移動す
るので、コントローラCLにより検出される位置偏差に
基づいて撮像面におけるデフォーカス量を直接求めるこ
とができる。またここで、等価光学系41cと第2光学
系41bとは、等価な光学系ではあるものの全く同一の
光学系を使用すると配置や大きさの自由度が限定され好
ましくない。
【0063】このように等価光学系41cと第2光学系
41bは主点位置と焦点距離以外は異なる光学特性を有
し、また異なる収差特性を有する。このため撮影光束に
よる最良像面と焦点検出光束による最良像面との関係が
変化し、ピントずれが発生する。そこで本第3実施形態
例では、開口F値、フォーカシング繰り出し位置、赤外
光成分と可視光成分の比に関する補正量をそれぞれのパ
ラメータに対して1次式で近似した時の係数をそれぞれ
EEPROMに記憶させている。そして、撮影時の開口
F値、フォーカシング繰り出し位置、赤外光成分と可視
光成分の比をそれぞれ検出し、記憶している係数により
1次式を用いて各補正量を計算し、検出した位置偏差に
対して補正を行う。
【0064】図13には本発明の第3実施形態例に係わ
るカメラシステムの処理動作手順を表わすサブルーチン
「AF」を示している。なお、図13は既に説明した図
9の「AF」を基本としているので変更された部分だけ
を説明する。図13のサブルーチン「AF」の実行に先
立ち、第1実施形態例と同様に既に図8の「メインルー
チン」が実行されており、後述するEEPROMに記憶
されている係数a1、a2、b1、b2、g1、g2は
コントローラCLのRAMに展開されている。
【0065】最初に、既に計算されている露出時F値j
と赤外光比rを入力する(S400)。レンズ繰り出し
機構50のエンコーダELによるレンズ繰り出し量kが
入力される(S401)。以下、ステップS402〜S
405までは図9のフローチャート「AF」中のステッ
プS202〜S205と同一であるのでその説明は省略
する。
【0066】続いてステップS406に進み、露出時開
口F値jに応じて、EEPROMから読み出した係数a
1、a2を用いて補正量を次式(7)に基づいて計算す
る(S406)。 a = a1・j + a2 ・・・(7) 次に、レンズ繰り出し量kに応じて、EEPROMから
読み出した係数b1、b2を用いて補正量bを次式
(8)により計算する(S407)。 b = b1・k + b2 ・・・(8) 続いて、赤外光の比rに応じて、EEPROMから読み
出した係数g1、g2を用いて補正量gを次式(9)に
より計算する(S408)。g = g1・r + g
2 ・・・(9)そして次に、次式
(10)に基づいて補正されたデフォーカス量DFを求
める(S409)。
【0067】 DF = d + a + b + g ・・・(10) 続くステップS410〜S413は、既に説明した図9
のフローチャート中のステップS211以下と同様であ
るのでその説明は省略する。
【0068】(作用効果3)第3実施形態例では、この
ように開口F値、フォーカシング繰り出し位置、赤外光
成分と可視光成分の比に応じた各補正量を1次式により
近似して求め、検出した位置偏差dを補正して、正確な
デフォーカス量DFを得ることができる。また本実施形
態例では、補正量を1次式により近似して求めている
が、2次式やそれ以上の高次の近似式を用いても同様な
効果が得られる。
【0069】(その他の変形例)なお、この他にも本発
明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能であ
る。以上、複数の実施形態を例として説明したが、本明
細書中には主に次のような発明が含まれている。すなわ
ち、 (1)第1光学系と、第2光学系とを前後に配した撮影
光学系と、予め定められた撮影面上で上記撮影光学系の
通過光束により形成された光像を撮像する撮像手段とを
備えたカメラシステムにおいて、上記第1光学系と、第
2光学系の間に配置され、撮影光学系を通過する光束の
少なくとも一部を分岐する光路分岐手段と、この光路分
岐手段の後方に位置して上記撮影光学系の光路を開閉す
るレンズシャッタと、上記光路分岐手段により分岐され
た光束を受光し、予め定められた一時結像面と該光束の
結像面の位置偏差を検出する焦点検出手段と、この焦点
検出手段が検出した位置偏差を補正する補正手段とを具
備することを特徴とするカメラ。 (2)上記補正手段は、上記焦点検出手段が検出した位
置偏差に対して、上記撮像手段にて撮像される撮影光束
の結像面と、上記予め定められた一次結像面との偏差
(相対的な位置変化、ピントずれ量)を補正する上記
(1)のカメラ。 (3)被写体輝度を測光する測光手段と、この測光手段
の出力に基づいて撮影時の開口絞り値を演算する演算手
段とを有し、上記補正手段は、上記演算手段の出力に基
づいて上記焦点検出手段の出力を補正する上記(1)、
(2)のカメラ。 (4)上記第1光学系の繰り出し量を検出する位置検出
手段を有し、上記補正手段は、上記位置検出手段の出力
に基づいて上記焦点検出手段の出力を補正する上記
(1)、(2)のカメラ。 (5)被写体の可視光成分と赤外光成分の各輝度を測光
する測光手段と、この測光手段の出力に基づいてその比
を演算する演算手段とを有し、上記補正手段は、上記演
算手段の出力に基づいて上記焦点検出手段の出力を補正
する上記(1)、(2)のカメラ。 (6)上記撮像光学系は、焦点距離可変のズーム機構
と、このズーム機構のズーム位置情報を検出する位置検
出手段を有し、上記補正手段は、上記位置検出手段の出
力に基づいて上記焦点検出手段の出力を補正する上記
(1)、(2)のカメラ。 (7)上記撮影時の開口絞り値、第1光学系の繰り出し
量、被写体の可視光成分と赤外光成分の各輝度の比、ズ
ーム位置情報のうちの少なくとも一つに対応する上記位
置偏差の補正値を記憶した記憶手段を有し、上記補正手
段は、上記記憶手段に記憶された補正値に基づいて上記
焦点検出手段の出力を補正する上記(1)〜(6)のカ
メラ。 (8)上記撮影時の開口絞り値、第1光学系の繰り出し
量、被写体の可視光成分と赤外光成分の各輝度の比、ズ
ーム位置情報のうちの少なくとも一つに対応する上記位
置偏差の補正値を演算するための演算式を記憶した記憶
手段を有し、上記補正手段は、上記記憶手段に記憶され
た演算式に基づいて上記焦点検出手段の出力を補正する
上記(1)〜(6)のカメラ。 (9)撮影光学系の略中央部にレンズシャッタを有する
レンズシャッタカメラにおいて、上記シャッタレンズの
前方の光学系を通過した光束の一部を分岐する光路分岐
手段と、分岐された光束に基づいて焦点距離を検出する
焦点検出手段と、予め定められた補正条件により上記焦
点検出手段の出力を補正する補正手段とを有するレンズ
シャッタカメラ。
【0070】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の要旨を適用
したレンズシャッタ式カメラの焦点検出装置によれば、
フィルム面上の最良像面と、開口を制限された光束によ
る焦点検出により求められる最良像面との差を考慮し
て、そのずれを補正することによって、撮影光学系と測
距用光学系との間のパララックスを除去しつつ、焦点検
出精度向上された顕著な効果を発揮し得る焦点検出装置
を備えたカメラシステムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のカメラシステムの焦点検出装
置を概略的に示すブロック概念図。
【図2】図2は、本発明の第1実施形態例に係わる焦点
検出装置の構成を示す構成図。
【図3】図3は、図2の焦点検出装置の焦点検出部をよ
り詳細に示す構成図。
【図4】図4は、全体撮影光学系及び第1光学系の球面
収差を示すグラフ。
【図5】図5(a)〜(c)には被写体距離に対する球
面収差の変化を示し、(a)は、被写体が無限と至近時
の撮影光束の球面収差特性を示すグラフ、(b)は、被
写体が無限と至近時の第1光学系の球面収差特性を示す
グラフ、(c)は、フォーカシングレンズの繰り出し量
の変化を示すグラフ。
【図6】(a)は、光電変換素子の感度を示すグラフ、
(b)は、第1光学系の可視光に関する収差曲線および
赤外光を含む場合の収差曲線を示すグラフ。
【図7】図7は、本発明に係わるカメラシステムの電気
制御ブロック図。
【図8】図8は、本発明のカメラシステムの動作を示す
「メインルーチン」のフローチャート。
【図9】図9は、本第1実施形態例に係わるサブルーチ
ン「AF」を示すフローチャート。
【図10】図10は、本発明の第2実施形態例に係わる
焦点検出装置の構成を示す構成図。
【図11】図11は、本第2実施形態例に係わるサブル
ーチン「AF」を示すフローチャート。
【図12】本発明の第3実施形態例に係わる焦点検出装
置の構成を示す構成図。
【図13】図13は、本第3実施形態例に係わるサブル
ーチン「AF」を示すフローチャート。
【図14】図14(a),(b)は、ズーム位置、レン
ズ繰り出し位置の関係を撮像面の投影像位置で示し、
(a)は、投影像の等価面と1次結像面が一致している
ことを示す説明図、(b)は、これらがズーム駆動によ
りオフセットすることを示す説明図。
【符号の説明】
1…撮影光学系、 2…第1光学系、 3…第2光学系、 4…撮像手段、 5…光路分岐手段、 6…レンズシャッタ、 7…焦点検出手段、 8…補正手段、 10…撮影光学系、 11…フォーカシングレンズ、 12…ハーフプリズム、 13…レンズシャッタ、 14…第2光学系、 15…フィルム、 16…ミラー、 17…焦点検出部、 20…撮影光学系、 21…フォーカスレンズ群、 22…変倍ブロック、 22a…レンズ前群、 22b…レンズ中群、 23…レンズ後群、 24…撮像面、 25…全反射ミラー、 26…レンズシャッタ、 27…ミラー、 28…焦点検出部、 30…レンズ繰り出し機構、 31…ズーム用カム機構、 40…撮影光学系、 41a…第1光学系、 41b…第2光学系、 41c…等価光学系、 42…ハーフプリズム、 43…レンズシャッタ、 44…ミラー、 45…焦点検出部、 47…フィルム、 50…レンズ繰り出し機構。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系と、予め定められた撮影面上
    で前記撮影光学系の通過光束により形成された光像を撮
    像する撮像手段とを備えたカメラシステムにおいて、 前記撮影光学系を通過する光束の少なくとも一部を分岐
    する光路分岐手段と、 前記撮影光学系の光路を開閉するレンズシャッタと、 前記光路分岐手段により分岐された光束を受光し、予め
    定められた一次結像面と該光束の結像面の位置偏差を検
    出する焦点検出手段と、 前記撮像手段にて撮像される撮影光束の結像面と、前記
    予め定められた一次結像面との偏差を補正する補正手段
    と、 を具備することを特徴とする焦点検出装置を含むカメラ
    システム。
  2. 【請求項2】 前記撮影光学系内の焦点調節光学系の位
    置を検出する焦点調節光学系位置検出手段を有し、 前記補正手段は、前記焦点調節光学系位置検出手段の出
    力に基づいて、前記撮像手段にて撮像される撮影光束の
    結像面と、前記予め定められた一次結像面との偏差を補
    正することを特徴とする、請求項1に記載のカメラシス
    テム。
  3. 【請求項3】 前記撮影光束の波長成分を検出する波長
    検出手段を有し、 前記補正手段は、前記波長検出手段の出力に基づいて、
    前記撮像手段にて撮像される撮影光束の結像面と、前記
    予め定められた一次結像面との偏差を補正することを特
    徴とする、請求項1に記載のカメラシステム。
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