JPH11218163A - ブレーキパッド - Google Patents
ブレーキパッドInfo
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- JPH11218163A JPH11218163A JP1865698A JP1865698A JPH11218163A JP H11218163 A JPH11218163 A JP H11218163A JP 1865698 A JP1865698 A JP 1865698A JP 1865698 A JP1865698 A JP 1865698A JP H11218163 A JPH11218163 A JP H11218163A
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- JP
- Japan
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- friction material
- back plate
- brake pad
- metallic
- metallic friction
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 メタリック系摩擦材を用いたブレーキパッド
において、メタリック系摩擦材の摩擦面で発生した熱の
悪影響を抑える。 【解決手段】 ブレーキパッド5は、ディスクブレーキ
に用いられディスクを制動するためのものである。ブレ
ーキパッド5は、バックプレート6とメタリック系摩擦
材7とを備えている。メタリック系摩擦材7はバックプ
レート6の一面に固定されディスクに対向している。バ
ックプレート6とメタリック系摩擦材7との間には複数
の第2溝21a,21bが形成されている。
において、メタリック系摩擦材の摩擦面で発生した熱の
悪影響を抑える。 【解決手段】 ブレーキパッド5は、ディスクブレーキ
に用いられディスクを制動するためのものである。ブレ
ーキパッド5は、バックプレート6とメタリック系摩擦
材7とを備えている。メタリック系摩擦材7はバックプ
レート6の一面に固定されディスクに対向している。バ
ックプレート6とメタリック系摩擦材7との間には複数
の第2溝21a,21bが形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキパッド、
特に、車輌のディスクブレーキに用いられるブレーキパ
ッドに関する。
特に、車輌のディスクブレーキに用いられるブレーキパ
ッドに関する。
【0002】
【従来の技術】ディスクブレーキは、車輪と一体に回転
するディスクの両面にパッドを押し付けて制動力を発生
させるものである。ディスクブレーキは、キャリパー
と、キャリパーに支持されたピストンと、ピストンによ
り駆動されディスクの両面に付勢されるブレーキパッド
とから構成されている。
するディスクの両面にパッドを押し付けて制動力を発生
させるものである。ディスクブレーキは、キャリパー
と、キャリパーに支持されたピストンと、ピストンによ
り駆動されディスクの両面に付勢されるブレーキパッド
とから構成されている。
【0003】ディスクパッドは、バックプレートと、バ
ックプレートに固定された摩擦材とから構成されてい
る。摩擦材の材質には有機系(レジン・モールド),半
金属(セミ・メタリック),無機系(メタリック)等が
使用される。一般的にはレジン・モールドが使用される
が、他の材質と比べると摩耗が速く耐湿性に欠ける。セ
ミ・メタリックは鋼繊維を基材としたものやガラス,カ
ーボン等の無機繊維を基材としたものがあるが、ともに
結合材はフェノール樹脂である。セミ・メタリックは熱
が伝達しやすいためブレーキ・フルードが高温になり易
い。なお、メタリックは粉末治金法による焼結合金で作
られており、最も性能が高い。
ックプレートに固定された摩擦材とから構成されてい
る。摩擦材の材質には有機系(レジン・モールド),半
金属(セミ・メタリック),無機系(メタリック)等が
使用される。一般的にはレジン・モールドが使用される
が、他の材質と比べると摩耗が速く耐湿性に欠ける。セ
ミ・メタリックは鋼繊維を基材としたものやガラス,カ
ーボン等の無機繊維を基材としたものがあるが、ともに
結合材はフェノール樹脂である。セミ・メタリックは熱
が伝達しやすいためブレーキ・フルードが高温になり易
い。なお、メタリックは粉末治金法による焼結合金で作
られており、最も性能が高い。
【0004】メタリック系摩擦材の主成分は銅粉であ
り、添加剤は錫、鉛、グラファイト等である。メタリッ
ク材からなるメタリック系摩擦材は前述の材料を混入し
たものを加熱焼結するとともにバックプレートに焼結し
て製造する。さらにメタリック系摩擦材として、セラミ
ックを利用したセラメタリックス・パッドも開発されて
いる。
り、添加剤は錫、鉛、グラファイト等である。メタリッ
ク材からなるメタリック系摩擦材は前述の材料を混入し
たものを加熱焼結するとともにバックプレートに焼結し
て製造する。さらにメタリック系摩擦材として、セラミ
ックを利用したセラメタリックス・パッドも開発されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のメタリック
系の摩擦材を用いたブレーキパッドでは、摩擦材の摩擦
面において高熱(例えば約800度)高温が発生する。
この熱は摩擦材からバックプレートに伝達され、さらに
バックプレートの背面に配置されたシリンダやキャリパ
ーに設けられたシール材に伝達される。この結果、キャ
リパーに設けられたシール材の寿命が低下し、ブレーキ
全体の寿命が短くなってしまう。
系の摩擦材を用いたブレーキパッドでは、摩擦材の摩擦
面において高熱(例えば約800度)高温が発生する。
この熱は摩擦材からバックプレートに伝達され、さらに
バックプレートの背面に配置されたシリンダやキャリパ
ーに設けられたシール材に伝達される。この結果、キャ
リパーに設けられたシール材の寿命が低下し、ブレーキ
全体の寿命が短くなってしまう。
【0006】本発明の目的は、メタリック系摩擦材を用
いたブレーキパッドにおいて、メタリック系摩擦材の摩
擦面で発生した熱による悪影響を抑えることにある。
いたブレーキパッドにおいて、メタリック系摩擦材の摩
擦面で発生した熱による悪影響を抑えることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のブレー
キパッドは、ディスクブレーキに用いられてディスクを
制動するためのものであり、バックプレートとメタリッ
ク系摩擦材と空気通過部とを備えている。メタリック系
摩擦材はバックプレートの一面に固定されディスクに対
向する。空気通過部はバックプレートとメタリック系摩
擦材との間に形成されている。
キパッドは、ディスクブレーキに用いられてディスクを
制動するためのものであり、バックプレートとメタリッ
ク系摩擦材と空気通過部とを備えている。メタリック系
摩擦材はバックプレートの一面に固定されディスクに対
向する。空気通過部はバックプレートとメタリック系摩
擦材との間に形成されている。
【0008】このブレーキパッドでは、バックプレート
とメタリック系摩擦材との間に形成された空気通過部に
より、バックプレートとメタリック系摩擦材との間が冷
却される。この結果、メタリック系摩擦材で発生した熱
がバックプレート側に伝達されにくい。請求項2に記載
のブレーキパッドでは、請求項1において、空気通過部
はバックプレート及びメタリック系摩擦材の一辺から他
辺まで延び両端が開口している。
とメタリック系摩擦材との間に形成された空気通過部に
より、バックプレートとメタリック系摩擦材との間が冷
却される。この結果、メタリック系摩擦材で発生した熱
がバックプレート側に伝達されにくい。請求項2に記載
のブレーキパッドでは、請求項1において、空気通過部
はバックプレート及びメタリック系摩擦材の一辺から他
辺まで延び両端が開口している。
【0009】このブレーキパッドでは、メタリック系摩
擦材の一辺から他辺まで空気通過部を通って空気が流れ
ることが可能である。このようにブレーキパッド内を流
れる空気により、バックプレートとメタリック系摩擦材
の間が冷却される。請求項3に記載のブレーキパッドで
は、請求項1又は2において、空気通過部はバックプレ
ート及びメタリック系摩擦材の少なくとも一方に形成さ
れた溝である。
擦材の一辺から他辺まで空気通過部を通って空気が流れ
ることが可能である。このようにブレーキパッド内を流
れる空気により、バックプレートとメタリック系摩擦材
の間が冷却される。請求項3に記載のブレーキパッドで
は、請求項1又は2において、空気通過部はバックプレ
ート及びメタリック系摩擦材の少なくとも一方に形成さ
れた溝である。
【0010】このブレーキパッドでは、空気通過部はバ
ックプレート又はメタリック系摩擦材の少なくとも一方
に溝を形成するだけの簡単な構造で実現可能である。請
求項4に記載のブレーキパッドでは、請求項3におい
て、溝は、バックプレート及びメタリック系摩擦材を半
径方向に貫通する第1溝と、円周方向に貫通する第2溝
とを含む。
ックプレート又はメタリック系摩擦材の少なくとも一方
に溝を形成するだけの簡単な構造で実現可能である。請
求項4に記載のブレーキパッドでは、請求項3におい
て、溝は、バックプレート及びメタリック系摩擦材を半
径方向に貫通する第1溝と、円周方向に貫通する第2溝
とを含む。
【0011】このブレーキパッドでは、空気がブレーキ
パッド内を円周方向及び半径方向に流通可能である。こ
の結果、溝によるブレーキパッドの冷却効果がさらに高
まる。請求項5に記載のブレーキパッドでは、請求項1
〜4のいずれかにおいて、バックプレートは、メタリッ
ク系摩擦材が固定された本体と、本体の円周方向両端か
ら延びメタリック系摩擦材の円周方向両端を支持する支
持部とを有している。
パッド内を円周方向及び半径方向に流通可能である。こ
の結果、溝によるブレーキパッドの冷却効果がさらに高
まる。請求項5に記載のブレーキパッドでは、請求項1
〜4のいずれかにおいて、バックプレートは、メタリッ
ク系摩擦材が固定された本体と、本体の円周方向両端か
ら延びメタリック系摩擦材の円周方向両端を支持する支
持部とを有している。
【0012】このブレーキパッドでは、メタリック系摩
擦材はバックプレートに形成された支持部によって円周
方向両端を支持されている。この結果、バックプレート
とメタリック系摩擦材との間でトルクが作用するとき
に、バックプレートとメタリック系摩擦材との接合部分
に作用する力が減少する。したがって、空気通過部によ
って面積が減少していても、接合部分の破損等が防止さ
れる。
擦材はバックプレートに形成された支持部によって円周
方向両端を支持されている。この結果、バックプレート
とメタリック系摩擦材との間でトルクが作用するとき
に、バックプレートとメタリック系摩擦材との接合部分
に作用する力が減少する。したがって、空気通過部によ
って面積が減少していても、接合部分の破損等が防止さ
れる。
【0013】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1に本発明の一実施形態としてのディスクブレーキ1
を示す。このディスクブレーキ1はキャリパー固定型で
ある。ブレーキ1は、主に、ディスク2と、キャリパー
3と、シリンダ13と、ブレーキパッド5とから構成さ
れている。ディスク2は車輌のホイールとともに一体回
転する。キャリパー3は他の部材に固定されている。キ
ャリパー3はディスク2の軸方向両側に配置された受け
部3aを有している。各受け部3a内にはそれぞれシリ
ンダ13が配置されている。シリンダ13は、各受け部
3aに形成された油圧室11と、その中に配置されたピ
ストン4とから構成されている。油圧室11は油路12
を介して図示しないマスターシリンダに連通している。
ピストン4は油圧室11内にディスク軸方向に移動可能
にかつ相対回転不能に配置されている。ピストン4と油
圧室11のディスク軸方向面11aとの間には、ばね9
(コイルスプリング)が配置されている。また、ピスト
ン4の外周面4aと油圧室11の周壁面11bとの間に
は油圧室11をシールするためのシール10が配置され
ている。
を示す。このディスクブレーキ1はキャリパー固定型で
ある。ブレーキ1は、主に、ディスク2と、キャリパー
3と、シリンダ13と、ブレーキパッド5とから構成さ
れている。ディスク2は車輌のホイールとともに一体回
転する。キャリパー3は他の部材に固定されている。キ
ャリパー3はディスク2の軸方向両側に配置された受け
部3aを有している。各受け部3a内にはそれぞれシリ
ンダ13が配置されている。シリンダ13は、各受け部
3aに形成された油圧室11と、その中に配置されたピ
ストン4とから構成されている。油圧室11は油路12
を介して図示しないマスターシリンダに連通している。
ピストン4は油圧室11内にディスク軸方向に移動可能
にかつ相対回転不能に配置されている。ピストン4と油
圧室11のディスク軸方向面11aとの間には、ばね9
(コイルスプリング)が配置されている。また、ピスト
ン4の外周面4aと油圧室11の周壁面11bとの間に
は油圧室11をシールするためのシール10が配置され
ている。
【0014】ディスク2とピストン4との間には、ブレ
ーキパッド5が配置されている。ブレーキパッド5は、
図2及び図3から明らかなように、一方向に長く延びた
板状の部材である。ブレーキパッド5は、バックプレー
ト6と、バックプレート6に固定された摩擦材7とから
主に構成されている。バックプレート6はピストン4の
先端側に配置されている。摩擦材7は、バックプレート
6の主面に固定されディスク2側に対向している。摩擦
材7は、セラミック・メタリック焼結材料からなり、焼
結によってバックプレート6に固定されている。摩擦材
7のディスク円周方向中央には、半径方向に延びる溝1
4が形成されている。
ーキパッド5が配置されている。ブレーキパッド5は、
図2及び図3から明らかなように、一方向に長く延びた
板状の部材である。ブレーキパッド5は、バックプレー
ト6と、バックプレート6に固定された摩擦材7とから
主に構成されている。バックプレート6はピストン4の
先端側に配置されている。摩擦材7は、バックプレート
6の主面に固定されディスク2側に対向している。摩擦
材7は、セラミック・メタリック焼結材料からなり、焼
結によってバックプレート6に固定されている。摩擦材
7のディスク円周方向中央には、半径方向に延びる溝1
4が形成されている。
【0015】摩擦材7には複数のカーボン8が配置され
ている。カーボン8は摩擦材7の表面に一部が露出して
いるブロック形状の塊である。カーボン8は、露出面は
円である円柱形状である。カーボン8は摩擦材7に形成
された孔内に嵌め込まれている。さらに具体的に説明す
ると、カーボン8は円周方向に4カ所に配置されてい
る。円周方向両側の1対のカーボン8は半径方向内側に
配置されており、円周方向真ん中の1対のカーボン8は
半径方向外側に配置されている。
ている。カーボン8は摩擦材7の表面に一部が露出して
いるブロック形状の塊である。カーボン8は、露出面は
円である円柱形状である。カーボン8は摩擦材7に形成
された孔内に嵌め込まれている。さらに具体的に説明す
ると、カーボン8は円周方向に4カ所に配置されてい
る。円周方向両側の1対のカーボン8は半径方向内側に
配置されており、円周方向真ん中の1対のカーボン8は
半径方向外側に配置されている。
【0016】ブレーキパッド5において、バックプレー
ト6の両端にはディスク円周方向に突出する2つの突起
あるいは切欠きからなる係合部15が形成されている。
係合部15は、キャリパー3に係合しており、これによ
りブレーキパッド5はキャリパー3に対して一体回転す
るようになっている。図2及び図3に詳細に示すよう
に、バックプレート6と摩擦材7との間には、複数の空
気通過部としての溝20,21a,21bがが形成されて
いる。ここでいう溝とは、バックプレート6又は摩擦材
7の表面に形成された長く延びる凹部のことである。デ
ィスク円周方向に延びる2本の第1溝20は、摩擦材7
のバックプレート6側面に形成された溝である。第1溝
20は円周方向両端が開いており、これによりブレーキ
パッド5の円周方向両端間を円周方向に連通させてい
る。第2溝21a,21bは、摩擦材7とバックプレー
ト6との間で半径方向に延びる空気通過部であり、両端
が開口することにより、ブレーキパッド5の内部を半径
方向に連通させている。図3に示すように、第2溝21
aはバックプレート6に形成され、第2溝21bは摩擦
材7に形成されている。このように、本発明における溝
はバックプレートと摩擦材の両方に形成されていても良
いし、一方にのみ形成されていてもよい。ちなみ、第2
実施形態の図4及び図5に示すブレーキパッドでは、第
2溝21は摩擦材7にのみ形成されている。また、両方
の溝が合わさって一つの溝を構成していてもよい。さら
に、溝の断面形状は円形のみならず他の形状であっても
よい。
ト6の両端にはディスク円周方向に突出する2つの突起
あるいは切欠きからなる係合部15が形成されている。
係合部15は、キャリパー3に係合しており、これによ
りブレーキパッド5はキャリパー3に対して一体回転す
るようになっている。図2及び図3に詳細に示すよう
に、バックプレート6と摩擦材7との間には、複数の空
気通過部としての溝20,21a,21bがが形成されて
いる。ここでいう溝とは、バックプレート6又は摩擦材
7の表面に形成された長く延びる凹部のことである。デ
ィスク円周方向に延びる2本の第1溝20は、摩擦材7
のバックプレート6側面に形成された溝である。第1溝
20は円周方向両端が開いており、これによりブレーキ
パッド5の円周方向両端間を円周方向に連通させてい
る。第2溝21a,21bは、摩擦材7とバックプレー
ト6との間で半径方向に延びる空気通過部であり、両端
が開口することにより、ブレーキパッド5の内部を半径
方向に連通させている。図3に示すように、第2溝21
aはバックプレート6に形成され、第2溝21bは摩擦
材7に形成されている。このように、本発明における溝
はバックプレートと摩擦材の両方に形成されていても良
いし、一方にのみ形成されていてもよい。ちなみ、第2
実施形態の図4及び図5に示すブレーキパッドでは、第
2溝21は摩擦材7にのみ形成されている。また、両方
の溝が合わさって一つの溝を構成していてもよい。さら
に、溝の断面形状は円形のみならず他の形状であっても
よい。
【0017】以上に述べた空気通過部としての溝20,
21a,21bにより、摩擦材7とバックプレート6と
の間すなわちブレーキパッド5の内部が冷却される。例
えば、ブレーキパッド5が回転すると第1溝20内では
回転方向と反対方向に空気が流れ、また遠心力により空
気が第2溝21a,21b内を半径方向外方に移動す
る。以上の結果、摩擦材7の摩擦面で発生した熱はバッ
クプレート6側に伝達されにくい。この結果摩擦熱はシ
リンダ4やシール10に伝達されにくく、シール10の
寿命が低下することはない。
21a,21bにより、摩擦材7とバックプレート6と
の間すなわちブレーキパッド5の内部が冷却される。例
えば、ブレーキパッド5が回転すると第1溝20内では
回転方向と反対方向に空気が流れ、また遠心力により空
気が第2溝21a,21b内を半径方向外方に移動す
る。以上の結果、摩擦材7の摩擦面で発生した熱はバッ
クプレート6側に伝達されにくい。この結果摩擦熱はシ
リンダ4やシール10に伝達されにくく、シール10の
寿命が低下することはない。
【0018】本発明における溝は、摩擦材7及びバック
プレート6の両方又は一方に形成した簡単な溝からなる
構造であるため、部品点数が増えることがない。さら
に、空気通過部としての溝20,21a,21bにより、
摩擦材7が高温になることが防止されている。この結
果、フェード現象を抑えることができ、摩擦材7の効果
を高く維持できる。また、摩擦材7の摩耗を低く抑える
ことができる。第2実施形態 図4及び図5に示すように、バックプレート6は、プレ
ート本体6aと、プレート本体6aから折り曲げられて
円周方向両端部から摩擦材7の円周方向両端に当接する
支持部6bを有している。この当接部6bによって、摩
擦材7はバックプレート6に対して円周方向への移動が
抑制されている。すなわち、摩擦材7からバックプレー
ト6に作用する力は、接合面と支持部6bとに分担され
て支持される。この結果、バックプレート6と摩擦材7
との接合面に作用する力が少なくなる。以上の結果、前
述の実施形態のように溝等の空気通過部を設けることで
接合面の面積が減ったブレーキパッド5においても接合
面での強度不足を補うことができる。すなわち、接合面
での破損等の不具合を生じにくい。
プレート6の両方又は一方に形成した簡単な溝からなる
構造であるため、部品点数が増えることがない。さら
に、空気通過部としての溝20,21a,21bにより、
摩擦材7が高温になることが防止されている。この結
果、フェード現象を抑えることができ、摩擦材7の効果
を高く維持できる。また、摩擦材7の摩耗を低く抑える
ことができる。第2実施形態 図4及び図5に示すように、バックプレート6は、プレ
ート本体6aと、プレート本体6aから折り曲げられて
円周方向両端部から摩擦材7の円周方向両端に当接する
支持部6bを有している。この当接部6bによって、摩
擦材7はバックプレート6に対して円周方向への移動が
抑制されている。すなわち、摩擦材7からバックプレー
ト6に作用する力は、接合面と支持部6bとに分担され
て支持される。この結果、バックプレート6と摩擦材7
との接合面に作用する力が少なくなる。以上の結果、前
述の実施形態のように溝等の空気通過部を設けることで
接合面の面積が減ったブレーキパッド5においても接合
面での強度不足を補うことができる。すなわち、接合面
での破損等の不具合を生じにくい。
【0019】本発明に係るブレーキパッドはキャリパ固
定型ディスクブレーキにもちいられるものに限定されな
い。
定型ディスクブレーキにもちいられるものに限定されな
い。
【0020】
【発明の効果】本発明に係るブレーキパッドでは、バッ
クプレートとメタリック系摩擦材との間に形成された空
気通過部により、バックプレートとメタリック系摩擦材
との間が冷却される。この結果、メタリック系摩擦材で
発生した熱がバックプレート側に伝達されにくい。
クプレートとメタリック系摩擦材との間に形成された空
気通過部により、バックプレートとメタリック系摩擦材
との間が冷却される。この結果、メタリック系摩擦材で
発生した熱がバックプレート側に伝達されにくい。
【図1】本発明の第1実施形態が採用されたブレーキの
縦断面概略図。
縦断面概略図。
【図2】本発明の一実施形態としてのブレーキパッドの
平面図。
平面図。
【図3】図2のIII矢視図。
【図4】第2実施形態における図2に対応する図。
【図5】第2実施形態における図3に対応する図。
1 ブレーキ 2 ディスク 3 キャリパー 4 シリンダ 5 ブレーキパッド 6 バックプレート 7 摩擦材 20 第1溝 21a 第2溝 21b 第2溝
Claims (5)
- 【請求項1】ディスクブレーキに用いられディスクを制
動するためのブレーキパッドであって、 バックプレートと、 前記バックプレートの一面に固定され前記ディスクに対
向するメタリック系摩擦材と、 前記バックプレートと前記メタリック系摩擦材との間に
形成された空気通過部と、を備えたブレーキパッド。 - 【請求項2】前記空気通過部は前記バックプレート及び
前記メタリック系摩擦材の一辺から他辺まで延び両端が
開口している、請求項1に記載のブレーキパッド。 - 【請求項3】前記空気通過部は前記バックプレート及び
前記メタリック系摩擦材の少なくとも一方に形成された
溝である、請求項1又は2に記載のブレーキパッド。 - 【請求項4】前記溝は、前記バックプレート及び前記メ
タリック系摩擦材を半径方向に貫通する第1溝と、円周
方向に貫通する第2溝とを含む、請求項3に記載のブレ
ーキパッド。 - 【請求項5】前記バックプレートは、前記メタリック系
摩擦材が固定された本体と、本体の円周方向両端から延
び前記メタリック系摩擦材の円周方向両端を支持する支
持部とを有している、請求項1〜4のいずれかに記載の
ブレーキパッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1865698A JPH11218163A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | ブレーキパッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1865698A JPH11218163A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | ブレーキパッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11218163A true JPH11218163A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=11977670
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1865698A Pending JPH11218163A (ja) | 1998-01-30 | 1998-01-30 | ブレーキパッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11218163A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6206151B1 (en) * | 1999-04-17 | 2001-03-27 | Shimano, Inc. | Ventilated pad for a bicycle disc brake |
JP2006522289A (ja) * | 2003-04-02 | 2006-09-28 | カルボヌ ロレーヌ コンポザン | ディスクブレーキのベンチレーテッドパッド |
CN106351994A (zh) * | 2016-11-30 | 2017-01-25 | 江苏鑫通汽车部件有限公司 | 一种紧固连接型汽车用刹车片 |
CN106369088A (zh) * | 2016-11-30 | 2017-02-01 | 江苏鑫通汽车部件有限公司 | 一种基于螺杆散热的汽车用刹车片 |
CN114321237A (zh) * | 2021-12-24 | 2022-04-12 | 摩擦一号制动科技(仙桃)有限公司 | 一种高效率风冷强制散热刹车片及其制造方法 |
-
1998
- 1998-01-30 JP JP1865698A patent/JPH11218163A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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