JPH11217533A - ボ−ルペン用水性インキ - Google Patents

ボ−ルペン用水性インキ

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Publication number
JPH11217533A
JPH11217533A JP3391698A JP3391698A JPH11217533A JP H11217533 A JPH11217533 A JP H11217533A JP 3391698 A JP3391698 A JP 3391698A JP 3391698 A JP3391698 A JP 3391698A JP H11217533 A JPH11217533 A JP H11217533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
ink
ball
amount
blue
Prior art date
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Pending
Application number
JP3391698A
Other languages
English (en)
Inventor
Asuka Ogawa
明日香 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Pentel Co Ltd filed Critical Pentel Co Ltd
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Publication of JPH11217533A publication Critical patent/JPH11217533A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボールペンチップのボールの回転によるボー
ル受け座の摩耗や変形を極力防止することによって良好
なインキの吐出性を確保し、長筆記距離を可能となした
水性インキ。 【解決手段】 ボールペン用水性インキにおいて、架橋
型ポリN−ビニルカルボン酸アミドと、グリセリン脂肪
酸エーテル及び/またはグリセリン脂肪酸エステルを併
用して使用しているもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筆記部材として超
硬合金材製のボールを収容抱持するボールペンチップを
備え、ボールの回転によりインキを吐出するボールペン
に使用する水性インキに関する。更に詳しくは、ボール
が回転しながらボールペンチップのボール受け座に接触
することによるボール受け座の摩耗を極力抑制し、且
つ、ボールの回転が円滑に行われるように潤滑効果を有
するボールペン用水性インキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ボールペンは、比較的細い筆
跡が得られると共に、繊維製ペン先や樹脂製ペン先を有
する筆記具に比べて、長期間使用してもペン先の摩耗や
つぶれなどによる筆跡巾の変化が少ないことから、広く
使用されている。このようなボールペンに使用される水
性インキは、1〜数cps(25℃)の比較的低粘度の
ものと、50cps以上(25℃)の比較的高粘度のも
のとが知られている。1〜数cps(25℃)のものは
主に繊維集束体や連通多孔質体などのインキ吸蔵体を用
いた構造のボールペンに使用され、50cps以上(2
5℃)のものは主にインキ貯蔵体として中空の筒体を用
いた構造のものに使用されている。
【0003】ボールペンの筆記の機構は、ボール表面に
付着したインキがボールの回転に伴って、紙などの被筆
記面に転写されるものである。このとき、被筆記面に適
正な量のインキが転写され、更に、筆跡におけるかす
れ、ボールペン先端の金属ボールペンチップからのイン
キ漏れ等の各種不具合が発生しないという、ボールペン
に対する一般的な要求を満足するためには、インキの粘
度、表面張力等の各種物性が適正であることや、高濃度
で耐水性や耐光性に優れた筆跡であることなどが要求さ
れる。
【0004】特に、水性インキを用いたボールペンは、
主溶剤である水の摩擦係数が油性溶剤よりも大きいた
め、ボールの回転によりボールとボール受け座との間に
比較的大きな摩擦抵抗が発生して、長距離筆記するとボ
ール受け座が摩耗し、ボール沈みが発生してボールペン
チップより突出するボールの出高さが低くなりボールペ
ンチップの先端(ボール以外)が被筆記面に引っ掛かり
滑らかな筆記感を阻害することになったり、ボール受け
座に形成されているインキ流通孔をボールが閉塞しイン
キ吐出が不十分となることがあった。いずれにしても、
筆跡がかすれたり、筆記感が重たくなるといった不具合
の発生するものであった。この問題を解決するために、
インキ中にオキシエチレン−オキシプロピレン共重合体
などの水溶性切削油や、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油などの界面活
性剤を潤滑剤として添加してインキの潤滑性をあげる試
みがなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような、従
来、潤滑剤として使用されていたオキシエチレン−オキ
シプロピレン共重合体などの水溶性切削油や、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化
ひまし油などは、ボールやボール受座に対する付着力が
弱いため、潤滑効果を十分に発揮させるためにはある程
度多い量を添加する必要がある。しかしながら、添加量
が多すぎるとインキの配合物のバランスに影響し、各種
物性が適正に働きにくくなり、前述した筆跡におけるに
じみ、かすれ、ボテ、ボールペン先端の金属ボールペン
チップからのインキ漏れ等の各種不具合が発生する危険
があった。上述の潤滑剤をこれら各種の不具合が発生し
ない程度の少量を使用した場合は、結果としてボ−ル受
け座の摩耗や変形は十分には抑制されず、長距離筆記す
ると筆跡にかすれ等が生じてしまう。また、インキへの
潤滑剤、増粘剤等の各種添加剤のイオン性、溶解性など
の性質や、添加量によってもインキ中の各組成物の溶解
・分散バランスが崩れ、ボール受座に対して研磨剤の働
きをする不溶・凝集物が発生し、かえって筆跡にかすれ
が生じてしまうというものであった。
【0006】本発明の目的は、ボールペンに対する一般
的な要求を満足し、且つボールの回転によるボ−ル受け
座の摩耗や変形を極力防止することにより良好なインキ
の吐出性を確保し、長距離筆記しても筆跡のかすれを生
じないことを可能となしたボールペン用の水性インキを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、水と、
着色剤と、架橋型ポリN−ビニルカルボン酸アミドと、
グリセリン脂肪酸エーテル及び/またはグリセリン脂肪
酸エステルとから少なくともなるボールペン用水性イン
キを要旨とするものである。
【0008】着色剤としては、従来水性インキに用いら
れている染顔料ともに限定無く使用可能であるが、その
具体例を挙げると染料としては、ジャパノールファスト
ブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック1
7)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォー
ターブラックL−200(同19)、ウォーターブラッ
ク#7(同19)、カヤセットブラックW9(同1
9)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイ
レクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトデ
ィープブラックEX(同38)、ダイレクトディープブ
ラック(同38類似品)、ダイレクトファストブラック
コンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同7
1)、カヤクダイレクトブリリアントエローG(C.
I.ダイレクトエロー4)ダイレクトファストエロー5
GL(同26)、アイゼンブリムラエローGCLH(同
44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイ
ゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレク
トレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX
(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同
23)、アイゼンダイレクトデュリンBH(同31)、
ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレク
トスカーレット3B(同39)、アイゼンブリムラビン
コンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B
(同80)、アイゼンブリムラレッド4BH(同81)
カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライト
レッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5
B(同226)、カヤラスライトローズFR(同22
7)ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクト
ブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、
ベンゾブリリアントスカイブルー8GS(同41)、ス
ミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボ
ーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブル
ー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同
86)、ダイワブルー215H(同87)、カヤラスス
プラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラブ
ルーFFRL(同108)カヤラススプラターコイズブ
ルーFBL(同199)などの直接染料や、アシッドブ
ルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、
ニグロシン(同2)、ウォーターブラックR455(同
2)、ウォーターブラックR510(同2)、スミノー
ルミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリ
ングブラックVLG(同26)、カヤノールミリングブ
ラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラック
GL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクス
トラコンク(同52)、スミランブラックWA(同5
2)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同10
7)、カヤノールミリングブラックTLB(同10
9)、スミノールミリングブラックB(同109)、カ
ヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼ
ンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォー
ターブラック187−L(同154)アシッドイエロー
#10(C.I.アシッドエロー1)、カヤクアシッド
ブリリアントフラビンFF(同7:1)、カヤシルエロ
ーGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%
(同17)、スミノールレベリングエローNR(同1
9)、ウォーターイエロー#1(同23)、ダイワター
トラジン(同25)、カヤクタートラジン(同23)、
スミノールファストエローR(同25)ダイアシッドラ
イトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエロ
ーO(同38)、スミノールミリングエローMR(同4
2)、ウォ−ターイエロー#6(同42)、カヤノール
エローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3
G(同72)、スミノールファストエローG(同6
1)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノ
ールエローN5G(同110)、スミノールミリングエ
ロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG
(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同1
27)、カヤノ−ルミリングエロー6GW(同14
2)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシ
ッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、
ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコ
クシン(同18)、ウォータースカーレット(同1
8)、ダイワ赤色102号(同18)、アイゼンボンソ
ーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノ
ールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、
カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリス
ロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同
52)、ダイワ赤色106号(同52)、スミノールレ
ベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドア
リザリンルビノールF3G200%(同82)、アリザ
リンルビノール5G(同83)、アイゼンエオシンGH
(同87)、ウォーターレッド#2(同87)、ダイワ
赤色103WB(同87)、ウォーターピンク#2(同
92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、
ダイワ赤色104号(同92)、ローズベンガル(同9
4)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同11
1)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、
スミノールミリングブリリアントレッド3BNコンク
(同131)、スミノールミリングブリリアントレッド
BS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同1
86)、スミノールブリリアントレッドBコンク(同2
49)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同
254)、カヤクアシッドブリリアントレッドBL(同
265)、カヤノールミリングレッドGW(同27
6)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.ア
シッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレッ
トBN(同17)、ウォーターバイオレット#1(同4
9)、ウォーターバイオレット#5(同49)、ダイワ
紫1号(同49)、インキバイオレットL10(同4
9)、スミトモパテントピュァブルーVX(C.I.ア
シッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同
1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー
#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、インキブルー
L20(同9)、スプラノールブルーB(同15)、ウ
ォーターブルー#116(同15)、オリエントソルブ
ルブルーOBC(同22)、オリエントソルブルブル−
OBX(同22)、スミノ−ルレベリングブルー4GL
(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同2
5)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブル
ーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE
(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエク
ストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカ
イブルーR(同78)、スミトモブリリアントインドシ
アニン6Bh/e(同83)、サンドランシアニンN−
6B350%(同90)、ウォーターブルー#115
(同90)、ウォーターブルー#105(同90)、オ
リエントソルブルブルーOBB(同93)、スプラノー
ルシアニン7BF(同100)、スミトモブリリアント
ブルー5G(同103)、アシッドブルー(同10
3)、アシランブリリアントブルーFFR(同10
4)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同11
2)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、
アイゼンオパ−ルシアニン2GLH(同158)、ダイ
ワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリ−ン3)ア
シッドブリリアントミリンググリーン(同9)、ダイワ
グリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリー
ンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同2
7)、ウォーターオレンジ#17(C.I.アシッドオ
レンジ56)などの酸性染料、ウォーターイエロー#2
(C.I.フードエロ−3)、食品用黄色5号(C.
I.フードエロー3)食品用赤色3号(C.I.フード
レッド14)、食品用青色2号(C.I.アシッドブル
ー74)、食品用緑色2号(C.I.アシッドグリーン
5)などの食用染料、マラカイトグリーン(C.I.4
2000)、ビクトリアブルーFB(C.I.4404
5)、メチルバイオレットFN(C.I.4253
5)、ローダミンF4G(C.I.45160)、ロー
ダミン6GCP(C.I.45160)などの塩基性染
料がある。
【0009】顔料としては従来公知の顔料が使用でき、
具体例としては、SpecialBlack 6、同S
170、同S610、同5、同4、同4A、同550、
同35、同250、同100、Printex 150
T、同U、同V、同140U、同140V、同95、同
90、同85、同80、同75、同55、同45、同
P、同XE2、同L6、同L、同300、同30、同
3、同35、同25、同200、同A、同G(以上、デ
グサ・ジャパン(株)製)、#2400B、#235
0、#2300、#2200B、#1000、#95
0、#900、#850、#MCF88,MA600、
MA100、MA7、MA11、#50、#52、#4
5、#44、#40、#33、#32、#30、CF
9、#20B、#4000B(以上、三菱化成工業
(株)製)、MONARCH 1300、同1100、
同1000、同900、同880、同800、同70
0、MOGULL、REGAL 400R、同660
R、同500R、同330R、同300R、同99R、
ELFTEX 8、同12、BLACK PEARLS
2000(以上、米国、キャボットCo.LTD
製)、Raven7000、同5750、同5250、
同5000、同3500、同2000、同1500、同
1255、同1250、同1200、同1170、同1
060、同1040、同1035、同1020、同10
00、同890H、同890、同850、同790、同
780、同760、同500、同450、同430、同
420、同410、同22、同16、同14、同825
Oil Beads 、同H20、同C、Conduc
tex 975、同900、同SC(以上、コロンビヤ
ン・カーボン日本(株)製)などのカーボンブラック、
KA−10、同10P、同15、同20、同30、同3
5、同60、同80、同90、KR−310、同38
0、同460、同480(以上、チタン工業(株)
製)、P25(日本アエロジル(株)製)などの酸化チ
タン、BS−605、同607(以上、東洋アルミ
(株)製)、ブロンズパウダーP−555、同P−77
7(以上、中島金属箔工業(株)製)、ブロンズパウダ
ー3L5、同3L7(以上、福田金属箔工業(株)製)
などの金属粉顔料、また、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤
色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリー
ン、酸化クロムなどの無機顔料、ハンザエー−10G、
同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジンエロ
ー、パ−マネントエローNCG、タートラジンレーキ、
キノリンエロー、スダーン1、パ−マネントオレンジ、
インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネント
ブラウンFG、パラブラウン、パーマネントレッド4
R、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミンBS、ピ
ラゾロンレッド、レーキレッドC、キナクリドンレッ
ド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオイ
ンジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサンバ
イオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブ
ルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシア
ニングリーンなどの有機顔料などが挙げられる。また、
この他に硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫
化カルシウム、硫化ストロンチウム、タングステン酸カ
ルシウムなどの無機蛍光顔料、その他公知の有機蛍光顔
料が挙げられる。前記した着色剤は、単独或いは、他と
の組み合わせにより使用でき、その使用量は色調などに
よっても異なるが、少ない場合はインキの発色が悪くな
り、多い場合は着色剤が溶解・分散不足となり各種不具
合が発生するため、水性インキ全量に対して0.1〜4
0重量%が好ましい。
【0010】ここで着色剤として顔料を用いた場合は、
分散剤を併用することが好ましいが分散剤としては、顔
料の分散剤として従来一般に用いられている水溶性もし
くは水可溶性樹脂や、アニオン系もしくはノニオン系の
界面活性剤などが使用できる。一例を挙げると、高分子
分散剤として、アラビアゴム、トラガントゴムなどの天
然ゴム類、サポニンなどのグルコシド類、メチルセルロ
ース、カルボキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロ
ースなどのセルロ−ス誘導体、リグニンスルホン酸塩、
セラックなどの天然高分子、ポリアクリル酸塩、スチレ
ン−アクリル酸共重合物の塩、ビニルナフタレン−マレ
イン酸共重合物の塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマ
リン縮合物のナトリウム塩、リン酸塩、などの陰イオン
性高分子やポリビニルアルコール、ポリエチレングリコ
ールなどの非イオン性高分子などが挙げられる。また、
界面活性剤として、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸及びそ
の塩、N−アシルメチルタウリン塩、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルスルホカルボン酸
塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの陰
イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチ
レンソルビタンアルキルエステル類などの非イオン性界
面活性剤が挙げられ、これらの1種または2種以上を選
択、併用しても使用できる。使用量は、少ないと分散効
果が弱く、多い場合はインキ中の各組成物の溶解バラン
スを崩してしまい各種不具合が発生するため、水性イン
キ全量に対して1〜20重量%が好ましい。
【0011】更に、顔料インキの場合、顔料を水性媒体
に分散した水性インキベースを用いることは、顔料イン
キ製造上有利なことである。具体的には、Fuji S
PBlack 8031、同8119、同8167、同
8276、同8381、同8406、Fuji SP
Red 5096、同5111、同5193、同522
0、Fuji SP Bordeaux 5500、F
uji SP Blue 6062、同6133、同6
134、Fuji SP Green 7051、Fu
ji SP Yellow 4060、Fuji SP
Violet 9011、Fuji SP Pink
9524、同9527、FujiSP Orange
534、FUji SP Brown 3074(以
上、富士色素(株)製)、Emacol Black
CN、Emacol Blue FBB、同FB、同K
R、Emacol Green LXB、Emacol
Violet BL、Emacol Brown 3
101、EmacolCarmmine FB、Ema
col Red BS、Emacol Orange
R、Emacol Yellow FD、同IRN、同
3601、同FGN、同GN、同GG、同F5G、同F
7G、同10GN、同10G、Sandye Supe
r Black K、同C、Sandye Super
Grey B、Sandye Super Brow
n SB、同FRL、同RR、Sandye Supe
r Green L5G、同GXB、Sandye S
uper Navy Blue HRL、同GLL、同
HB、同FBL−H、同FBL−160、同FBB、S
andye Super Violet BLH/C、
同BL、Sandye Super Bordeaux
FR、Sandye Super Pink FB
L、同F5B、Sandye SuperRubine
FR、Sandye super Carmmine
FB、Sandye Super Red FFG、
同RR、同BS、SandyeSuper Orang
e FL、同R、同BO、Sandye Gold Y
ellow 5GR、同R、同3R、Sandye Y
wllow GG、同F3R、同IRC、同FGN、同
GN、同GRS、同GSR−130、同GSN−13
0、同GSN、同10GN(以上、山陽色素(株)
製)、Rio FastBlack Fx 8012、
同8313、同8169、Rio FastRed F
x 8209、同8172、Rio Fast Red
S Fx8315、同8316、Rio Fast
Blue Fx 8170、RioFast Blue
FX 8170、Rio Fast Blue S
Fx 8312、Rio Fast Green S
Fx 8314(以上、東洋インキ(株)製)、NKW
−2101、同2102、同2103、同2104、同
2105、同2106、同2107、同2108、同2
117、同2127、同2137、同2167、同21
01P、同2102P、同2103P、同2104P、
同2105P、同2106P、同2107P、同210
8P、同2117P、同2127P、同2137P、同
2167P、NKW−3002、同3003、同300
4、同3005、同3007、同3077、同300
8、同3402、同3404、同3405、同340
7、同3408、同3477、同3602、同360
3、同3604、同3605、同3607、同367
7、同3608、同3702、同3703、同370
4、同3705、同3777、同3708、同601
3、同6038、同6559(以上、日本蛍光(株)
製)、コスモカラーS 1000Fシリーズ(東洋ソー
ダ(株)製)、ビクトリアエローG−11、同G−2
0、ビクトリアオレンジ G−16、同G−21、ビク
トリアレッド G−19、同G−22、ビクトリアピン
ク G−17、同G−23、ビクトリアグリーン G−
18、同G−24、ビクトリアブルー G−15、同G
−25(以上、御国色素(株)製)などが挙げられるも
のであり、これらは1種又は2種以上選択して併用でき
るものである。
【0012】溶媒又は分散媒は、必須要件である水の他
に各種の水溶性有機溶剤が使用可能であり、これらは水
性インキとしての種々の品質、例えば、ペン先でのイン
キ乾燥防止、低温時でのインキ凍結防止、顔料の分散媒
などの目的で使用するものである。具体的には、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレング
リコール、グリセリンなどのグリコ−ル類や、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、2−ピロリドンなどが使用でき、
これらは1種又は2種以上選択して併用できるものであ
る。また、その使用量は、少ない場合はインキ中の各組
成物の溶解不足や分散不足により不溶・凝集物が発生
し、多い場合はインキ中の各組成物の濃度が小さくなっ
てその効果が小さくなり、各種不具合が発生するため、
インキ全量に対して5〜40重量%が好ましい。
【0013】架橋型ポリN−ビニルカルボン酸アミド
は、主にボール受け座の摩耗や変形を抑制するグリセリ
ン脂肪酸エーテル及び/またはグリセリン脂肪酸エステ
ルの助剤として使用するものである。架橋型ポリN−ビ
ニルカルボン酸アミドの一例として、カルボン酸アミド
部分の種類がアセトアミド、ホルムアミドのもの、ま
た、製造時のN−ビニルカルボン酸アミドモノマーに対
する架橋剤の添加量が1.50%、0.45%のもの等
が挙げられ、製品としてはGX−205(カルボン酸ア
ミド部分がアセトアミド、架橋剤の添加量が1.50
%、昭和電工(株)製)が挙げられる。インキ中で水溶
性増粘剤としても働くため、インキ全体の粘度を上昇さ
せて、着色剤を保持することによる分散安定化、もしく
はインキの流動性を低くすることによるインキ漏れの防
止など、各種不具合を発生しにくくすることもできる。
具体的には、溶媒又は分散媒中で膨潤して弾力性を持つ
ことにより各効果が高くなるため、架橋型ポリN−ビニ
ルカルボン酸アミド製造時の架橋剤使用量がN−ビニル
カルボン酸アミドモノマーに対して1.0〜2.0%で
あることが好ましい。更に、溶媒又は分散媒中で膨潤す
ることにより保持する弾力性が大きくなり各効果が高く
なるため、架橋型ポリN−ビニルカルボン酸アミドが微
粒子状であることが好ましい。この架橋型ポリN−ビニ
ルカルボン酸アミドの使用量は、他のインキとの相互作
用を考慮すると一概には決定できないが、少な過ぎる場
合はボール受け座の摩耗や変形を抑制する効果が少なく
なり、多い場合にはインキが増粘しすぎてボールの回転
によってインキが吐出されにくくなるため、インキ全量
に対して0.1〜15.0重量%が好ましい。
【0014】グリセリン脂肪酸エーテル及び/またはグ
リセリン脂肪酸エステルは、ボール受け座の摩耗や変形
を抑制するために使用するものである。ここで、「グリ
セリン」とは、モノグリセリンまたはポリグリセリンを
指す。具体的には、溶媒又は分散媒中で液晶を形成する
ことにより本発明の効果が高くなることを考慮して、グ
リセリン重合数が1〜2のものが好ましく、また、脂肪
酸がモノオレイン酸、モノステアリン酸、モノパルミチ
ン酸であることが好ましい。更に、2次転移温度が高い
と常温での流動性に著しく乏しくなり、インキの流動性
を損なってしまう場合があるため、2次転移温度が60
℃以下であることが好ましい。二次転移温度が60℃以
下であるものの具体的な例としては、モノグリセリンモ
ノオレイン酸エーテル、モノグリセリンモノステアリン
酸エーテル、モノグリセリンモノパルミチン酸エーテ
ル、モノグリセリンモノオレイン酸エステル、ジグリセ
リンモノオレイン酸エステル等が挙げられる。グリセリ
ン脂肪酸エーテル及び/またはグリセリン脂肪酸エステ
ルの総使用量は、インキ中の他の組成との相互作用を考
慮すると一概には決定できないが、少ない場合はボール
受け座の摩耗や変形を抑制する効果が少なくなり、多い
場合にはインキ中の各組成の溶解又は分散バランスが崩
壊して各種不具合が発生するため、インキ全量に対して
0.01〜10.0重量%が好ましい。また、架橋型N
−ポリビニルカルボン酸アミドとの相互作用を考慮する
と、架橋型N−ポリビニルカルボン酸アミドの添加量:
グリセリン脂肪酸エーテル及び/またはグリセリン脂肪
酸エステルの添加量=0.5:1〜10:1であること
が好ましい。
【0015】架橋型ポリN−ビニルカルボン酸アミドの
他に、インキの粘度調整のため又は着色材等の分散安定
化のために、水溶性高分子を併用することもできる。具
体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエ
ーテル、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニル
ポリマー、ポリエチレンオキサイド、酢酸ビニルとポリ
ビニルピロリドンの共重合体、アクリル樹脂のアルカリ
金属塩、アクリル酸とアルキルメタクリレートの共重合
体、天然系のアラビアガム、トラガカントガム、キサン
タンガム、グァーガム、ローカストビーンガム、アルギ
ン酸、カラギーナン、ゼラチン、カゼイン、デキストラ
ン、半合成系のメチルセルロース、エチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸ナ
トリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル及
びこれらの誘導体等が挙げられる。
【0016】また、黴の発生による筆記具のインキ通路
におけるインキの流出阻害を抑制するためにデヒドロ酢
酸ナトリウム、1,2−ベンゾチアザリン−3−オン、
安息香酸ナトリウムなどの防腐防黴剤を適量加えること
もできる。
【0017】更に、インキと接触する部分に金属を使用
している筆記具の場合、金属の腐食防止のためにベンゾ
トリアゾール、エチレンジアミン四酢酸などの防蝕剤
や、可溶化剤としてオレイン酸のような脂肪酸も添加す
ることが出来る。
【0018】本発明のインキを製造するに際しては、従
来知られている種々の方法が採用できる。例えば、着色
材として染料を用いた場合にはターボミキサーなどの撹
拌機により撹拌混合することによって、着色材として顔
料を用いた場合にはボールミル、サンドグラインダー、
スピードラインミル、ロールミル等の分散機により混合
摩砕することによって容易に得られる。
【0019】
【作用】架橋型ポリN−ビニルカルボン酸アミドとグリ
セリン脂肪酸エーテル及び/またはグリセリン脂肪酸エ
ステルを併用してインキに使用することが何故ボ−ル受
け座の摩耗の抑制に効果があるかについては以下のよう
に推察される。溶媒または分散媒中で、架橋型ポリN−
ビニルカルボン酸アミドは膨潤して弾力性を持ち、グリ
セリン脂肪酸エーテル及び/またはグリセリン脂肪酸エ
ステルは液晶を形成する。インキ中にこれらを併用する
と、グリセリン脂肪酸エーテル及び/又はグリセリン脂
肪酸エステルに膨潤した状態の架橋型ポリN−ビニルカ
ルボン酸アミドが水素結合によって固定され、この膨潤
した架橋型ポリN−ビニルカルボン酸アミドは液晶の水
層に位置することになる。筆記時にボールが回転してボ
ール受座との間に発生した摩擦は、グリセリン脂肪酸エ
ーテル及び/またはグリセリン脂肪酸エステルの液晶の
層間のズレによって吸収されるが、層間のズレが大きす
ぎたり、摩擦によって押し潰されるなどして液晶が破壊
されることがある。架橋型ポリN−ビニルカルボン酸ア
ミドと水素結合していると、膨潤した架橋型ポリN−ビ
ニルカルボン酸アミドの弾力性により層間のズレが大き
くなりすぎることや摩擦自体を緩和でき、液晶が破壊さ
れにくく、摩擦を吸収する効果が大きくなる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。実施例、比較例中の各インキの粘度は、50cps
未満は(株)トキメック製ELD型粘度計標準コーンロ
ーター10rpmにて測定、50cps以上600cp
s未満は(株)トキメック製ELD型粘度計標準コ−ン
ロ−タ−1rpmにて測定、600cps以上2000
cps未満は(株)トキメック製ELD型粘度計STロ
−タ−10rpmにて測定、2000cps以上は
(株)トキメック製ELD型粘度計STロ−タ−2.5
rpmにて測定した。測定時の温度は25℃であった。
尚、各実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を表
す。
【0021】 実施例1 MICRO JET BLACK M−800(黒色水性顔料ベース、オリエン ト化学工業(株)製) 20.00部 GX−205(架橋型ポリN−ビニルアセトアミド、昭和電工(株)製) 1.30部 モノグリセリンモノオレイン酸エーテル 0.50部 プロクセルGXL(防腐剤、ICIジャパン(株)製) 0.15部 エチレングリコール 22.00部 水 55.85部 25%2−アミノメチル1、3−プロパンジオール 0.20部 上記各成分中、GX−205、モノグリセリンモノオレ
イン酸エーテル以外を撹拌機にて2時間混合撹拌を行
い、その後GX−205、モノグリセリンモノオレイン
酸エーテルを添加して再度1時間攪拌を行い、粘度17
80cpsの黒色水性インキを得た。
【0022】 実施例2 EM YELLOW G(黄色水性顔料ベ−ス、東洋インキ(株)製) 40.00部 GX−205 0.30部 デカグリセリンモノステアリン酸エステル 7.50部 プロピレングリコール 3.00部 水 50.20部 上記各成分中、GX−205、デカグリセリンモノステ
アリン酸エステル以外の成分を撹拌機にて1時間混合撹
拌を行い、その後GX−205、デカグリセリンモノス
テアリン酸エステルを添加して再度3時間攪拌を行い、
粘度120cpsの黄色水性インキを得た。
【0023】 実施例3 ウォーターピンク#2(染料、オリエント化学工業(株)製) 1.00部 ポリヒドロキシプロピル化グァーガム 0.10部 GX−205 0.50部 ジグリセリンモノオレイン酸エステル 1.00部 水 88.20部 エチレングリコール 10.00部 グリシンベタイン(可溶化剤) 0.20部 上記各成分中、ポリヒドロキシプロピル化グァーガム、
GX−205、ジグリセリンモノオレイン酸エステル以
外を3時間混合撹拌した後、ポリヒドロキシプロピル化
グァーガムを加えて撹拌機にて1時間攪拌し、その後G
X−205、ジグリセリンモノオレイン酸エステルを加
えて撹拌機にて3時間攪拌し、粘度4920cpsのピ
ンク色水性インキを得た。
【0024】 実施例4 ウォーターブラック250L(染料、オリエント化学工業(株)製) 20.00部 GX−205 5.00部 ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル 0.06部 ジグリセリンモノステアリン酸エステル 0.04部 ジエチレングリコ−ル 7.00部 デヒドロ酢酸ナトリウム(防腐剤) 0.20部 水 67.70部 上記各成分中、GX−205、ヘキサグリセリンモノラ
ウリン酸エステル、ジグリセリンモノステアリン酸エス
テル以外の成分を1時間混合撹拌した後、GX−20
5、ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、ジグリ
セリンモノステアリン酸エステルを加えて再度5時間撹
拌を行い、粘度35620cpsの黒色水性インキを得
た。
【0025】 実施例5 NKW−6013(赤色水性顔料ベース、日本蛍光化学(株)製) 28.00部 GX−205 1.20部 デモールN(β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物Na塩、花王(株)製 ) 0.20部 グリセリン 6.50部 モノグリセリンモノオレイン酸エーテル 0.05部 モノグリセリンモノオレイン酸エステル 0.03部 ジグリセリンモノオレイン酸エステル 0.04部 水 64.40部 プロクセルGXL 0.25部 上記の成分中、GX−205、モノグリセリンモノオレ
イン酸エーテル、モノグリセリンモノオレイン酸エステ
ル、ジグリセリンモノオレイン酸エステル以外の成分を
撹拌機にて1時間混合撹拌した後、GX−205、モノ
グリセリンモノオレイン酸エーテル、モノグリセリンモ
ノオレイン酸エステル、ジグリセリンモノオレイン酸エ
ステルを加えて再度3時間攪拌を行い、粘度495cp
sの赤色水性インキを得た。
【0026】 実施例6 MA100(カーボンブラック、三菱化成工業(株)製) 10.00部 GX−205 0.80部 モノグリセリンモノオレイン酸エーテル 4.00部 テトラグリセリンペンタオレイン酸エステル 0.14部 グリセリン 2.24部 デヒドロ酢酸ナトリウム 0.22部 水 82.40部 上記成分中、GX−205、モノグリセリンモノオレイ
ン酸エーテル、テトラグリセリンペンタオレイン酸エス
テル以外の成分を2時間攪拌混合した後、GX−20
5、モノグリセリンモノオレイン酸エーテル、テトラグ
リセリンペンタオレイン酸エステルを加えて再度3時間
撹拌を行い、粘度9500cpsの黒色水性インキを得
た。
【0027】 実施例7 JR301(酸化チタン、テイカ(株)製) 30.00部 GX−205 3.00部 モノグリセリンモノステアリン酸エーテル 0.50部 モノグリセリンモノパルミチン酸エーテル 0.10部 プロピレングリコール 20.00部 ペンタエリスリトール 5.00部 水 41.40部 上記成分中、GX−205、モノグリセリンモノステア
リン酸エーテル、モノグリセリンモノパルミチン酸エー
テル以外の成分を撹拌機で3時間攪拌混合した後、GX
−205、モノグリセリンモノステアリン酸エーテル、
モノグリセリンモノパルミチン酸エーテルを加えて再度
2時間攪拌を行い、粘度18000cpsの白色水性イ
ンキを得た。
【0028】比較例1 実施例1のGX−205を除き、その量だけ水を加えた
以外は、実施例1と同様になして粘度660cpsの黒
色水性インキを得た。
【0029】比較例2 実施例2の水を2.50部と、デカグリセリンモノステ
アリン酸エステルを除きその量だけポリオキシエチレン
硬化ひまし油を加えた以外は実施例2と同様になして、
粘度142cpsの黄色水性インキを得た。
【0030】比較例3 実施例3のGX−205を除きその量だけキサンタンガ
ムを加えた以外は、実施例3と同様になして粘度618
0cpsのピンク色水性インキを得た。
【0031】比較例4 実施例4のヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、
ジグリセリンモノステアリン酸エステルを除きその量だ
けポリオキシエチレンオレイルエーテルを加えた以外
は、実施例4と同様になして粘度32214cpsの黒
色水性インキを得た。
【0032】比較例5 実施例5のモノグリセリンモノオレイン酸エーテル、モ
ノグリセリンモノオレイン酸エステル、ジグリセリンモ
ノオレイン酸エステルを除きその量だけGX−205を
加えた以外は、実施例5と同様になして粘度520cp
sの赤色水性インキを得た。
【0033】以上、実施例1〜7及び比較例1〜5で得
られた水性インキを、超硬ボールを抱持するステンレス
製ボールペンチップを一端に接続したポリプロピレン製
の中空筒体よりなる透明なインキ収容管に0.8g充填
し、筆記可能距離、ボール沈み量、インキ漏れについて
試験した。結果を表1、表2に示す。
【0034】筆記距離:自転式連続螺旋筆記試験機(筆
記試験機 MODEL TS−4C−20 精機工業研
究所製)を用い、筆記速度7cm/sec、荷重100
g、筆記角度70°で連続筆記して、連続した筆跡が得
られなくなる(筆跡のカスレが発生する)までの筆記距
離を測定した。(但し、実施例1〜7は充填したインキ
をすべて使用してしまった。比較例1〜5は充填したイ
ンキの20%程度が残っていたが、筆跡にはかすれが著
しくみられた)
【0035】ボール沈み量:上記筆記試験において、筆
記前のボール突出長さと、400m連続筆記後のボール
突出長さとの差をボール沈み量とした。尚、ボール突出
長さの測定方法は、ボールペンチップを筆記方向が水平
となるように置き、ボール先端部にステンレス板を20
0g荷重で押し当ててボールがボール受け座に接するよ
うにし、工具顕微鏡(デジタル式小型測定顕微鏡 MO
DEL STM−DHオリンパス光学工業(株)製)を
用い、ボ−ルペンチップの小口開口端からボール先端ま
での長さを測定するものとした。
【0036】インキ漏れ:インキを充填したボールペン
を、キャップをせずに先端が周囲のものと接触しないよ
うに、室温で下向きにして30分放置し、先端からのイ
ンキ漏れの有無を目視判定した。
【0037】
【表1】 *1:架橋型ポリN−ビニルカルボン酸アミドの添加量:グリセリン脂肪酸 エーテル及び/またはグリセリン脂肪酸エステルの添加量
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る水性インキは、ボールペンに対する一般的な要求を
満足し、且つボール回転によるボール受け座の摩耗や変
形を少なくでき、ボール沈みが極力防止できるという初
期の目的が充分に達成できるものである。よって、これ
により長筆記距離しても筆跡がかすれないことが実現さ
れるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水と、着色剤と、架橋型ポリN−ビニル
    カルボン酸アミドと、グリセリン脂肪酸エーテル及び/
    またはグリセリン脂肪酸エステルとから少なくともなる
    ボールペン用水性インキ。
JP3391698A 1998-01-30 1998-01-30 ボ−ルペン用水性インキ Pending JPH11217533A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016151003A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 三菱鉛筆株式会社 筆記具用水性インク組成物

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