JPH11217429A - ポリエステル樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂の製造方法

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JPH11217429A
JPH11217429A JP2418098A JP2418098A JPH11217429A JP H11217429 A JPH11217429 A JP H11217429A JP 2418098 A JP2418098 A JP 2418098A JP 2418098 A JP2418098 A JP 2418098A JP H11217429 A JPH11217429 A JP H11217429A
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JP
Japan
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antimony trioxide
polyester
polycondensation
lead
arsenic
Prior art date
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Pending
Application number
JP2418098A
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English (en)
Inventor
Mitsuharu Shinoki
光治 篠木
Shohei Takeguchi
昌平 竹口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濁りが少なく、色調が良好なポリエステルを
製造する方法を提供する。 【解決手段】 主としてテレフタル酸とエチレングリコ
ールとからなるポリエステルを製造するに際し、重縮合
触媒として、鉛原子とヒ素原子の含有量が合計として1
00 ppm以下である三酸化アンチモンを添加して重縮合
反応させることを特徴とするポリエステル樹脂の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は濁りが少なく、色調
が良好なポリエステル樹脂を安定して製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル樹脂を合成する際の重縮合
触媒としては、一般的にアンチモン、チタン、ゲルマニ
ウム、スズ、コバルト等の化合物が用いられるが、中で
もアンチモン化合物、特に三酸化アンチモンが安価でか
つ触媒活性が優れているため広く用いられている。しか
し、アンチモン化合物を触媒として用いた場合、得られ
るポリエステル樹脂に濁りが発生して透明性が悪化し、
黒ずんだ灰緑色の色調になり易い欠点があった。このよ
うな欠点を補うため、アンチモン化合物のエチレングリ
コール溶液の特定の波長における吸光度が一定値以下の
アンチモン化合物を使用することによりポリエステルの
色調を改良する方法(特開昭50−53495号)や、
重縮合触媒としてスズ化合物を添加する方法などが提案
されているが、色調はある程度改良されるものの、濁り
を完全になくすことはできなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はこのよ
うな問題点を解決し、濁りが少なく、かつ色調が良好な
ポリエステルを安定して製造する方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、重縮合触
媒として用いる三酸化アンチモンの品質とポリエステル
樹脂の濁り、色調に着目して鋭意検討した結果、三酸化
アンチモン中の特定の元素の含有量を一定量以下にする
ことにより、濁りが少なく、かつ色調が良好なポリエス
テル樹脂が安定して製造できることを見いだし本発明に
到った。
【0005】すなわち本発明は、主としてテレフタル酸
とエチレングリコールからなるポリエステルを製造する
に際し、重縮合触媒として、鉛原子とヒ素原子の含有量
が合計として100 ppm以下である三酸化アンチモンを
添加して重縮合反応させることを特徴とするポリエステ
ル樹脂の製造方法を要旨とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリエステルを構成する酸成分としては
主としてテレフタル酸(TPA)が用いられるが、イソ
フタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピ
ン酸等の他のジカルボン酸を共重合してもよい。また、
本発明におけるポリエステルを構成するアルコール成分
としては主としてエチレングリコール(EG)が用いら
れるが、1,4−ブタンジオール、1,3−プロピレン
グリコール、ジエチレングリコール、ポリアルキレング
リコール、ネオペンチルグリコール等の他のジオールを
共重合してもよい。また、必要に応じて、リン化合物等
を添加してもよい。
【0007】本発明において用いられる三酸化アンチモ
ンは、鉛原子とヒ素原子の含有量が合計として100 p
pm、好ましくは50 ppm以下であることが必要である。
鉛原子とヒ素原子の合計の含有量が100 ppmを超える
と、得られるポリエステル樹脂に濁りが発生し、色調が
悪くなる。本発明に用いる三酸化アンチモンは、鉛原子
とヒ素原子の合計の含有量が100 ppm以下であればよ
く、鉛原子とヒ素原子の各原子それぞれの含有量の比率
には限定されない。なお、本発明においては、重縮合触
媒として三酸化アンチモンを単独で用いてもよいが、ゲ
ルマニウム化合物、コバルト化合物、スズ化合物等の他
の重縮合触媒と併用してもよい。
【0008】次に、本発明のポリエステル樹脂の製造方
法について説明する。本発明のポリエステルの製造方法
においては、重縮合触媒として鉛原子とヒ素原子の合計
の含有量が100 ppm以下の三酸化アンチモンを用いる
以外の条件としては特に限定されず、従来より公知の方
法を採用することができる。
【0009】たとえば、TPAとEGのスラリー(TP
A/EGのモル比が1/1.6)を、ビス(β−ヒドロ
キシエチル)テレフタレート及び/又はその低重合体
(BHET)の存在するエステル化反応缶に連続的に供
給し、温度220〜260℃、圧力0.5〜2.0MP
a Gで5〜8時間エステル化反応を行い、反応率90〜
95%のエステル化反応物を得、これに三酸化アンチモ
ンを添加し、13hPa以下の減圧下で、温度260〜
280℃で重縮合反応を行う方法が挙げられる。触媒の
添加方法としては、エステル化反応終了後であれば特に
限定されないが、重縮合反応初期までに添加するのが好
ましく、EG溶液として添加する方法が好ましい。
【0010】
【作用】重縮合触媒として、鉛原子とヒ素原子の合計の
含有量が一定量以下の三酸化アンチモンを用いることに
より色調の良好なポリエステル樹脂が得られる理由は明
かではないが、濁りや色調が悪くなる原因物質と考えら
れるアンチモングリコラートの析出が防止されるためと
推測される。
【0011】
【実施例】次に、本発明を実施例によって詳細に説明す
る。
【0012】実施例における測定法等は次のとおりであ
る。 (イ)極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、濃度0.5g/dl、温度20℃で測定した。 (ロ)色調(L値) 日本電色工業社製ND−Σ80型を用いてL値を求め
た。L値が高い程白く、低い程黒い。ポリエステルの色
調はL値が高いほど良好であり、L値50以上を合格と
した。 (ハ)鉛原子及びヒ素原子の含有量 リガク社製蛍光X線3270型を用いて測定した。 (ニ)濁度 フェノールと四塩化エタンとの60/40(重量比)の
液を溶媒として、ポリエステルを溶解し、日本電色工業
社製濁度計MODEL1001P型を用いて、濁度を測
定した。数値が小さいほど濁りが少なく良好であり、濁
度1.5以下を合格とした。
【0013】実施例1 TPAとEGのスラリ−(TPA/EGのモル比が1/
1.6)を、BHETの存在するエステル化反応缶に連
続的に供給し、温度260℃、圧力1.5MPa Gで8
時間反応させ、反応率95%のエステル化反応物を得
た。このエステル化反応物60kgを重縮合反応缶に仕
込み、重縮合触媒として鉛原子5ppm とヒ素原子10pp
m を含有する三酸化アンチモンのEG溶液を、TPA1
モルに対し三酸化アンチモン2×10-4モルを添加し、
280℃で最終的に1.3hPa の減圧にして重縮合反
応を2時間行い、極限粘度0.69のポリエステルを得
た。得られたポリエステルの特性は表1に示したとおり
良好であった。
【0014】実施例2〜6、比較例1〜4 三酸化アンチモン中の鉛原子とヒ素原子の含有量を変更
した以外は、実施例1と同様にしてポリエステルを得
た。得られたポリエステルの特性は表1に示したとおり
であった。
【0015】実施例7 TPAとEGのスラリ−(TPA/EGのモル比が1/
1.6)を、BHETの存在するエステル化反応缶に連
続的に供給し、温度260℃、圧力1.5MPaGで8
時間反応させ、反応率95%のエステル化反応物を得
た。このエステル化反応物23kgを別のエステル化反
応缶に投入し、さらにイソフタル酸19kg、アジピン
酸3kg、 ネオペンチルグリコール16kg、EG3k
gからなるスラリーを投入した後、200℃で3時間エ
ステル化反応を行った。その後、この反応物を重縮合反
応缶に仕込み、重縮合触媒として鉛原子5ppmとヒ素原
子10ppm を含有する三酸化アンチモンのEG溶液を、
TPA1モルに対し三酸化アンチモン4×10-4モルを
添加し、280℃で最終的に1.3hPa の減圧にして
重縮合反応を3時間行い、極限粘度0.56のポリエス
テルを得た。得られたポリエステルの特性は表1に示し
たとおり良好であった。
【0016】比較例5 三酸化アンチモン中の鉛原子とヒ素原子の含有量を変更
した以外は、実施例7と同様にしてポリエステルを重合
した。得られたポリエステルの特性は表1に示したとお
りであった。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、濁りが少なく、かつ色
調が良好なポリエステルを安定して製造することができ
るので、ボトル等の良好な色調が求められる用途に特に
好適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主としてテレフタル酸とエチレングリコ
    ールとからなるポリエステルを製造するに際し、重縮合
    触媒として、鉛原子とヒ素原子の含有量が合計として1
    00 ppm以下である三酸化アンチモンを添加して重縮合
    反応させることを特徴とするポリエステル樹脂の製造方
    法。
JP2418098A 1998-02-05 1998-02-05 ポリエステル樹脂の製造方法 Pending JPH11217429A (ja)

Priority Applications (1)

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JP2418098A JPH11217429A (ja) 1998-02-05 1998-02-05 ポリエステル樹脂の製造方法

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JPH11217429A true JPH11217429A (ja) 1999-08-10

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JP2418098A Pending JPH11217429A (ja) 1998-02-05 1998-02-05 ポリエステル樹脂の製造方法

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JP (1) JPH11217429A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6815525B2 (en) 2000-12-07 2004-11-09 Eastamn Chemical Company Component introduction into manufacturing process through recirculation
JP2015168816A (ja) * 2014-03-11 2015-09-28 東レ株式会社 ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法

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US6815525B2 (en) 2000-12-07 2004-11-09 Eastamn Chemical Company Component introduction into manufacturing process through recirculation
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