JPH11217370A - メチオニンの製造方法 - Google Patents
メチオニンの製造方法Info
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- JPH11217370A JPH11217370A JP10310673A JP31067398A JPH11217370A JP H11217370 A JPH11217370 A JP H11217370A JP 10310673 A JP10310673 A JP 10310673A JP 31067398 A JP31067398 A JP 31067398A JP H11217370 A JPH11217370 A JP H11217370A
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
トインを炭酸カリウムの存在下に加水分解してメチオニ
ンを製造するに於いて、該加水分解工程の装置材料とし
て、耐蝕性に優れた装置材料を提供する。 【解決手段】 装置材料として、Cr元素21.0〜3
0.0%、Ni元素4.5〜11.0%、Mo元素2.
5〜5.0%、N元素0.05〜0.35%を含有する
ステンレス鋼を使用する。
Description
メルカプトエチル)ヒダントインを炭酸カリウムの存在
下に加水分解してメチオニンを製造する工程に於いて使
用する装置材料に関するものである。
ダントイン(以後、M−ヒダントインと称する)を加水
分解してメチオニンを得る方法は通常アルカリの存在下
で次式に示される如く行われる。
的に圧力約5〜15Kg/cm2 G、温度約150〜2
00℃が使用されている。この加水分解条件における金
属材料の耐蝕性はアルカリとして炭酸カリウムを用いる
場合、液相、気相を問わず極めて厳しく、SUS304
Lステンレス製の加水分解反応器では、激しい腐食を受
け、3mm厚さの目皿は約3ケ月で貫通する程である。
また、より耐蝕性に優れているといわれる高級なオース
テナイト系クロム・ニッケルステンレス鋼を用いても、
本環境に対しての耐蝕性効果は期待できない。
としてステンレス鋼を用いる場合、該金属中の化学成分
としてCrを22.0〜30.0重量%含有し、Niが
6.0重量%以下の場合には、優れた耐蝕性を有するこ
とを見出し、先に出願した(特公昭56−8029号公
報)。該装置材料は該公報の実施例からもわかるように
アルカリとして苛性ソーダを使用した場合、優れた耐蝕
性が得られるものであり従来公知の材料に比し特にその
気相部に於ける効果を発揮するものであるが、アルカリ
として炭酸カリウムを用いるメチオニンの製造装置材料
としては必ずしも十分ではなく、特に液相部でのさらな
る耐蝕性が期待されていた。
カリウムの存在下に加水分解してメチオニンを製造する
に際し、該製造工程の液相部及び/又は気相部のいずれ
においても耐蝕性に優れた装置材料を見出すにある。か
かる事情下に鑑み、本発明者等はM−ヒダントインを炭
酸カリウムの存在下で加水分解してメチオニンを製造す
る場合に、装置材料として使用するステンレス鋼とし
て、Cr元素を合金元素として存在せしめることは勿論
のこと、意外にもNi元素を特定量以上存在せしめ、か
つMo元素およびN元素を特定量存在せしめる場合に
は、気相のみならず液相に於いても優れた耐蝕性を示す
装置材料となることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
メルカプトエチル)ヒダントインを炭酸カリウムの存在
下に加水分解してメチオニンを製造する工程の装置材料
として、Cr元素21.0〜30.0%、Ni元素4.
5〜11.0%、Mo元素2.5〜5.0%、N元素
0.05〜0.35%を含有するステンレス鋼を使用す
ることを特徴とするメチオニンの製造方法を提供するに
ある。
ンは炭酸カリウムの存在下に加水分解してメチオニンを
そのカリウム塩の形で得る。加水分解は、通常、約5〜
15Kg/cm2 ・G、温度約150〜200℃の条件
で、約10〜120分行われる。加水分解時に発生する
アンモニア及び炭酸ガスは回収され、M−ヒダントイン
を得るための工程に利用される。
入して該液を中和し、メチオニンを晶析させる。この中
和晶析は炭酸ガスで加圧しながら行われ、析出したメチ
オニンは濾過、分離し、必要により水洗し、乾燥して製
品のメチオニンとする。
酸カリウムの存在下に加水分解してメチオニンを製造す
る工程に於いて、少なくともその加水分解の工程に使用
される装置材料として、Cr元素21.0〜30.0
%、Ni元素4.5〜11.0%、Mo元素2.5〜
5.0%、N元素0.05〜0.35%をを含有するス
テンレス鋼を使用することを特徴とするものであり、該
ステンレス鋼によって加水分解用装置が構成されるこ
と、或いは装置が内張りされること、さらにはこれに付
属する弁、配管等が構成されることを含むものである。
於いて、含有されるCr元素の量が21.0%(重量
比)未満の場合には、加水分解反応に対しステンレス鋼
は良好な耐蝕性を維持することができず、他方30.0
重量%を越える場合には脆性が著しくなる。Ni元素の
存在は該加水分解反応系に於いてはステンレス鋼の耐蝕
性を減退させることが知られているが、本発明の範囲、
即ち4.5〜11.0%の範囲内に於いては実質的な耐
蝕性の減退は見られず、むしろ機械的性質、加工性の改
良効果を有する。Mo元素を上記範囲で存在せしめる場
合には該加水分解に対して良好な耐蝕性を発揮する。但
し、5.0%を越える場合には加工性が悪くなり、シグ
マ脆性を促進する場合がある。また、N元素は上記本発
明の含量範囲内に於いて、N元素の増加とともに耐蝕性
の改善効果がある。しかしながら0.35%を越えると
合金中に窒化物が析出し靱性が低下する場合がある。
は上記範囲のCr、Ni、MoおよびN元素の他にW元
素および/またはCu元素を添加存在せしめてもよい。
この場合、W元素は約2.50重量%以下、普通には約
0.10〜2.50重量%、Cu元素は約0.80重量
%以下、普通には約0.20〜0.80重量%の範囲で
使用される。W元素はシグマ相の析出によるステンレス
鋼の脆化を抑制しつつ、耐蝕性を向上させる非常に有効
な成分元素である。他方、Cu元素はステンレス鋼の一
般的な耐蝕性を向上させる有効な成分元素である。
て、規定しない他の元素の存在は、M−ヒダントインを
炭酸カリウムの存在下に加水分解する際の装置材料とし
て用いられた時のその耐蝕性が著しく害されるものでな
い限り、その存在を制限するものではない。
しては、上記した化学成分を有するものであれば特に制
限されないが、市販のステンレス鋼として、SUS32
9J4L,SCS10,UNS S39274およびU
NS S32750等が上記成分に合致するものであ
り、これらの使用が経済的である。
ントインを炭酸カリウムの存在下に加水分解してメチオ
ニンを製造する工程に於いて、特に腐食性の著しい加水
分解反応装置に使用し得る装置材料として、特定の化学
成分を特定量含有するステンレス鋼が該反応の液相及び
気相の何れに於いても優れた耐蝕性を有することを見出
し、これを装置材料として使用することにより、メチオ
ニン製造プロセスを長期間、安定して操業を可能とし得
るもので、その産業上の利用価値は頗る大である。
説明するが、実施例は一態様にすぎず、これにより本発
明方法が限定されるものではない。尚、実施例に於いて
ステンレス鋼の化学成分はけい光X線分析装置により測
定した値である。
リンを炭酸ガスとアンモニアからなる炭酸アンモニウム
でヒダントイン化して得られた5−(β−メチルメルカ
プトエチル)ヒダントインに炭酸カリウムを混合した加
水分解供給液(該ヒダントイン濃度約9重量%、炭酸カ
リウム濃度約10重量%)を、オートクレーブの上部よ
り連続して供給し(供給速度1kg/時間)、圧力9k
g/cm 2 ・g、温度170℃に保持しながらメチオニ
ン塩生成反応を行わせた。この際メチオニンカリを含む
反応生成物は下部から導出するとともに、頂部から発生
ガスを抜き出した。この反応系内の気相部および液相部
に、表1に示した試験片を挿入し、72時間保持して、
腐食試験を実施した。腐食試験の結果は、腐食速度(単
位時間、単位面積あたりの試験片重量の減少量)を測定
することにより得た。その結果を表1に示す。
度の単位は g/m2 ・hrである。
Claims (2)
- 【請求項1】 5−(β−メチルメルカプトエチル)ヒ
ダントインを炭酸カリウムの存在下に加水分解してメチ
オニンを製造する工程の装置材料として、Cr元素2
1.0〜30.0%、Ni元素4.5〜11.0%、M
o元素2.5〜5.0%、N元素0.05〜0.35%
を含有するステンレス鋼を使用することを特徴とするメ
チオニンの製造方法。 - 【請求項2】 ステンレス鋼がSUS329J4L,S
CS10,UNSS39274およびUNS S327
50からなる群れから選ばれる1種であることを特徴と
する請求項1記載のメチオニンの製造方法。
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-
1998
- 1998-10-30 JP JP10310673A patent/JP2996241B2/ja not_active Expired - Fee Related
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