JPH11217229A - 石英ガラス物品の製造方法 - Google Patents

石英ガラス物品の製造方法

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JPH11217229A
JPH11217229A JP3411698A JP3411698A JPH11217229A JP H11217229 A JPH11217229 A JP H11217229A JP 3411698 A JP3411698 A JP 3411698A JP 3411698 A JP3411698 A JP 3411698A JP H11217229 A JPH11217229 A JP H11217229A
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/10Construction of plunger or mould for making hollow or semi-hollow articles

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラスのフローを良好にし、絞り込み高さの
深い、而も精度良い成型加工が可能な石英ガラス物品を
製造する方法を提供する。 【解決手段】 石英ガラス体を高温加熱下で加圧成型し
て石英ガラス物品を製造する石英ガラス物品の製造方法
であって、雄型13と雌型14との間に、加圧方向と直
交する面への投影面積Sと厚さTとの比T/Sが、T/
S=0.05以上の石英ガラス塊15を載置して、高温
加熱下で溶融して加圧成型することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は石英ガラス体を高温
加熱下で加圧成型して石英ガラス物品を製造する石英ガ
ラス物品の製造方法であって、特に、雄型と雌型との間
に、石英ガラス塊を載置して、高温加熱下で前記石英ガ
ラス塊を成型前とは異なった形状に加圧成型する石英ガ
ラス物品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複雑な形状の石英ガラス部材を製
造する場合、石英ガラス平板に石英ガラスの溶接棒をバ
ーナーにより加熱し、溶融しながら逐次肉盛りを行った
後、肉盛り部を研削加工して所定形状に成型したり、又
石英ガラスのブロック材から削り出し加工により製造し
ていた。しかしながら、溶接棒による肉盛り加工では作
業時間が非常に長く、また溶接速度と加熱温度の調節が
うまく行かないと泡をかんでしまうために、作業に高度
の熟練性を必要とし、しかも長時間の火加工なので作業
性が悪いという問題を有していた。又ブロック材の削り
出し加工では材料原単位が大きいということと、研削加
工に長時間を要するという問題点があった。
【0003】かかる欠点を解消するために、石英ガラス
板材を雄型と雌型とにより加熱成型する方法が特開平8
ー295522号公報により知られている。この技術は
雌型に石英ガラス板を乗せ、その曲げ加工温度である1
400〜1600℃まで加熱し、加熱された石英ガラス
板を雄型により30分〜4時間程度押圧成型してドーム
形状の石英ガラス製容器を製造するものである。
【0004】そして、前記ドーム形状の開口部である口
元外径をR、絞り込み高さをPとすると、実施例からは
R1/P1=375mm/120mm=3.12、R2
/P2=390mm/140mm=2.78であり、開
口部外径Rの略1/3の絞り込み高さPを有した石英ガ
ラス製容器を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、石英ガ
ラスが柔らかくなり伸びるようになる軟化点温度は17
00℃程度であるのに対して、前記従来技術によると1
400〜1600℃の曲げ加工温度で石英ガラス板材を
押圧成型しているので、開口部外径Rの略1/3の絞り
込み高さPを越える石英ガラス容器の成型、または、ド
ーム状の側面から底面にかけて単調に曲率が変化しない
形状を有する石英ガラス容器の成型が非常に困難であ
る。
【0006】そして、特に後者の単調に曲率が変化しな
い形状を有する石英ガラス容器の場合は、曲率の変異点
から先の部分を別途用意して分割成型法により溶接製造
する必要があり、製造工数が増加するとともに、精度良
い加工が困難となる。
【0007】本発明はかかる従来の欠点に鑑み、ガラス
のフローを良好にし、絞り込み高さの深い、而も精度良
い成型加工が可能な石英ガラス物品を製造する方法を提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、石英ガラス体
を高温加熱下で加圧成型して石英ガラス物品を製造する
石英ガラス物品の製造方法であって、雄型と雌型との間
に、石英ガラス塊を載置して、高温加熱下で溶融して加
圧成型することを特徴とする。
【0009】ここにおいて、石英ガラス塊とは、例え
ば、図2に示すように、加圧方向と直交する面への投影
面積Sと厚さTとの比T/Sが、T/S=0.05以上
のものを言う。そして、角柱(ブロック等)、円柱(ロ
ッド等)、円筒(シリンダー等)、管(チューブ等)、
角板(プレート等)、円板等の形状を問わず、加工原料
としての石英ガラス塊(インゴット等)であればよい。
【0010】そして、請求項1記載の発明は、雄型と雌
型との間に、前記石英ガラス塊を載置して、高温加熱下
で溶融して加圧成型することを特徴とするので、酸水素
火炎溶融法、電気溶融法、プラズマ溶融法、直接合成法
等により製造したインゴットをあらためて再溶融もしく
は切断により必要な板厚を有する板状に形成する必要は
ない。
【0011】また、多孔質母材をガラス化して得た石英
ガラス体についても、再溶融して必要な板厚を有する板
状に形成する必要はなく、該石英ガラス体は必要な容積
を有する石英ガラス塊であればよく、該石英ガラス塊を
高温加熱下で加圧成型すればよい。そして、前記石英ガ
ラス塊は1個でも複数であってもよい。
【0012】また、請求項2記載の発明は、石英ガラス
体を高温加熱下で加圧成型して石英ガラス物品を製造す
る石英ガラス物品の製造方法であって、加圧成形時に、
雄型と雌型とにより形成される石英ガラス物品の一方側
の開口部の外径に対応する口径Dと、他方側の閉鎖底か
ら前記開口部前面に至る高さHとが、D/H=2.6〜
0.7(望ましくは、2.3〜1.0、さらに望ましく
は2.0〜1.3)となる関係を有するように型形成
し、前記両型間に石英ガラス塊を載置して加熱し、石英
ガラス塊の溶融状態から徐冷することを特徴とする。
【0013】また、請求項3記載の発明は、石英ガラス
体を高温加熱下で加圧成型して石英ガラス物品を製造す
る石英ガラス物品の製造方法であって、雄型と雌型間に
載置して加圧成型される石英ガラス塊の全表面積Mと、
成型される石英ガラス物品の全表面積Nとが、N/M=
2以上となる関係を有するように型形成し、前記両型間
に載置された石英ガラス塊を溶融状態から徐冷すること
を特徴とする。
【0014】請求項2及び3は上述したような形状に型
形成し、雄型と雌型間に載置した石英ガラス塊を溶融し
ているので、深い底を有する複雑な形の石英ガラス容器
を容易に形成することができる。
【0015】また、請求項4に記載するように、前記雄
型と雌型は周囲がグラファイト枠を有する成型空間内
に、石英ガラス塊を5〜100(望ましくは、10〜8
0、さらに望ましくは、20〜40)Kgfの範囲で押
圧可能に配置されるとともに、1700℃〜2000℃
(望ましくは、1800℃〜2000℃、さらに望まし
くは、1840℃〜1960℃)の範囲で加熱されるよ
うに設定することも本発明の有効な手段である。
【0016】このように石英ガラス塊を1700℃〜2
000℃にて加熱しているので、溶融し粘性が低くな
り、流動性が上がり、該溶融した石英ガラスを5〜10
0Kgfの範囲で押圧可能に配置されているので、型の
隅まで石英ガラスの流体が流動することができ、複雑な
形状の石英ガラス容器を精度良く製造することができ
る。
【0017】また、請求項5に記載するように、一旦、
前記雄型及び雌型による石英ガラス塊への予圧を維持
し、石英ガラス塊の軟化にしたがってさらに加圧を加え
るように構成することも本発明の有効な手段である。
【0018】前記予圧は、雄型の自重のみでもよい。石
英ガラス塊は雌型の底部中央部分に載置し、その位置か
ら雌型と雄型との間隙に沿って360°方向に溶融ガラ
ス流体がフローするのが望ましく、最初は予圧でその位
置を保持し、前記石英ガラス塊の加熱軟化の程度に従っ
て徐々に加圧することにより、石英ガラス流体が中央部
分から周辺部に向かって流れるために、精度よく、しか
も気泡の巻き込み無しに成型加工を行うことが出来、好
ましい。
【0019】また、請求項6に記載するように、170
0℃〜2000℃の温度域に達した時点で、前記雄型及
び雌型による石英ガラス塊へ加圧し、石英ガラス塊の変
形が完了後、さらに加圧するように構成することも本発
明の有効な手段である。
【0020】石英ガラス塊が溶融する温度に達すると、
雄型と溶融する石英ガラス塊の流体との接触面積が広が
るように変化するので、それに追従するように加圧し、
雄型が加圧しても位置変位しなくなったら、さらに加圧
して保持することにより、石英ガラス流体は両型の隅ま
で流入し、さらに精度よく成型加工を行うことができ
る。
【0021】また、請求項7に記載するように、石英ガ
ラス塊への昇温速度は35〜55℃/min(好ましく
は40〜50℃/min)であって、前記雄型もしくは
雌型による型の移動速度は2〜10mm/min(好ま
しくは3〜5mm/min)に設定することも本発明の
有効な手段である。
【0022】前記昇温速度と型の移動速度とを、上述の
ように設定することにより、型の形状が複雑形状でも精
度よく又座屈が生じることなく、また、又成型時間が無
用に遅延化することなく成型を可能とすることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施の
形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施の形態に
記載される構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置
などは特に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲を
それのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎな
い。
【0024】先ず、本実施の形態に用いる成型枠を説明
する。図1は、成型枠の形状を示す一実施形態図で、図
3に示されているドーム状部16bの開口部に鍔部16
aを有した石英ガラス容器16を加圧成型する成型枠7
の構造を開示している。即ち本成型枠は、緻密性のグラ
ファイトで作られたグラファイト枠11及び底板12で
構成される成型空間を形成する方形状グラファイト枠内
に、石英ガラス塊15を挟んでポーラスカーボンで形成
された雄型13と雌型14とを配置し、前記雄型13と
雌型14間が縮幅可能に、方形グラファイト枠11の内
形寸法より、前記雄型13及び雌型14の外形寸法を僅
かに小に設定している。
【0025】又前記雌型14の凹部14cと対応する雄
型13の凸部13cとは同じ曲率を有した曲面で形成さ
れ、雄型13の鍔部の下面13aと雌型14の上面14
aとが当接した際には雄型13の鍔部の下面13aと雌
型14の段部14bとの間、及び雄型13の凸部13c
の曲面13dと雌型14の凹部14cの曲面14dとの
間には所定の空隙が形成されるように形成されている。
そして前記雄型13と雌型14はプレス荷重時の圧縮応
力に耐えられるような肉厚に、又グラファイト枠11は
熱吸収の良いように薄肉方形枠で形成されている。尚、
雌型14を下に雄型13を上に配置しているが、雌型1
4を上に雄型13を下に配置してもよいことは勿論のこ
とである。
【0026】このように、周囲をグラファイト枠が囲繞
する雄型と雌型の間に石英ガラス塊を挟んで石英ガラス
物品を成型する方法では、図1に示すように、雄型と雌
型は加圧成型時石英ガラス体に常に接触するので、石英
ガラスとの反応によりCOやCO2 、SiC蒸気が発生
する。1900℃まで昇温すると、石英ガラスの粘度が
大幅に低下し、成型された石英ガラス物品の表面に凹凸
が生じてしまう。したがって、ガスの逃げ道を考慮する
必要がある。そこで本実施の形態は焼結グラファイトの
ようにグラファイト材自体が通気性を有する多孔質グラ
ファイトを用いて雄型、雌型を形成する。即ち、この場
合好ましくはガス透過率が0.1cm2/sec(P:
1.5Kgf/cm2の値)以上、更に好ましくは0.
9cm2/sec前後の微小ガス透過孔群を具えた両型
及び底板12を用いている。
【0027】そして多孔質グラファイト材としてのかさ
密度は1.5g/cm3 以下のグラファイト材を用いれ
ば良いが、余りにかさ密度が低いと、加圧成型時に破損
や変形が生じてしまう。そこで好ましくは1.2±0.
2g/cm3 に設定するのがよい。又加圧成型時に破損
や変形が生じることなく精度良く成型するには、圧縮強
さが100Kgf/cm2以上、好ましくは150〜6
00Kgf/cm2、ショア硬さを10以上好ましくは
15±2前後、曲げ強さは30kgf/cm2 以上、好
ましくは69Kgf/cm2 前後、固有抵抗40μΩ・
cmに設定することが必要である。
【0028】一方前記両型は、加圧成型時石英ガラス塊
に常に接触している為に、接触による前記グラファイト
の側に不純物が存在すると、これに比例して石英ガラス
体の表面に半導体毒やクリストバライト層が形成され、
やはり失透やクラックの発生の原因となる。そこでN
a,K,Li,Ca,Mg,Fe等の半導体毒やクリス
トバライト層の原因となる金属元素を各々0.1〜0.
2ppm以下に設定するのがよい。
【0029】図2は、本実施の形態に用いられる石英ガ
ラス塊を示すもので、該ガラス塊は板材ではなく、厚さ
Tに対して投影面積Sとの関係が、T/S=0.05以
上のものであり、図2(a)に示す塊5Aは、厚さT1
に対して投影面積S1を有した表面が平面もしくは凹凸
を有し、または波目状に形成されたブロックであり、図
2(b)は、厚さT2に対して投影面積S2を有した球
状もしくは半球状、または膨らみを有した塊に形成され
たブロックである。尚、該塊は前記T/S=0.05を
満足するものであれば、円柱、角柱、その他適宜形状を
有するものでよい。
【0030】そして前記グラファイトの純度は、Na,
K,Li,Mg,Ca,Cu,Alが各々0.1ppm
以下、Feは0.15ppm以下に設定し、少なくとも
成型加工されるべき石英ガラスの純度より高純度にて製
造される。又前記雄型3及び雌型4のグラファイト材は
焼結等により形成されるが、この場合グラファイトの平
均粒径を30〜100μm、好ましくは40〜100μ
mに設定するのがよい。
【0031】一方グラファイト枠11及び底板12を構
成する緻密性グラファイトは、かさ密度は1.77〜
1.90g/cm2 、圧縮強さは700〜1050Kg
f/cm2、ショア硬さは50〜90前後、曲げ強さは
370〜900kg/cm2、固有抵抗は0.9〜1.
8μΩ・cmに設定する。
【0032】前記したように精度良い成型を行うために
は、1700〜2000℃の高温加熱を行う必要があ
る。しかしながら高温加熱を行った場合前記したように
グラファイトと石英ガラスとの反応によりCOやC
2、更にはSiO2の蒸発ガスが発生し、石英ガラスの
気泡の発生、又クラックや失透が生じる。かかる対策を
成型枠と成型加圧装置の両者から行っている。
【0033】次に成型加工の面より検討する。本加工は
前記したように加熱温度を1700〜2000℃、好ま
しくは1840〜1980℃に設定する事により、粘性
が低くなり成型の容易化が図れる。この場合酸水素炎で
製造した天然石英ガラスの場合は、加熱温度を1840
〜1900℃、電気溶融法で製造した天然石英ガラスの
場合は、加熱温度を1900〜1960℃に設定する。
【0034】そしてこの場合無加圧で成型しても良い
が、無加圧で行うと押し型の自重により加圧力が変化
し、好ましくない。一方加圧力を大に設定すると前記成
型枠を用いても、成型枠と溶融石英ガラスとの接触が強
くなり過ぎ、反応ガスの生成を抑制できない。そこで本
実施の形態は、前記高温加熱域における成型枠と溶融石
英ガラスとの接触時間と接触面積を極力少なくする様に
設定している。又、連続成型の容易化を図り得る装置の
工夫も必要である。
【0035】そこで本実施の形態は、前記雄型を上面側
で固定支持する支持体と、一方該支持体と対面する下方
位置に配置され、前記成型用型枠を載置するワークテー
ブルと、該ワークテーブルを炉外下方位置の炉予備室よ
り炉内に昇降させる昇降手段と、前記ワークテーブル下
側に連設された流体圧付勢手段とから成型装置が構成さ
れている。
【0036】次に前記成型枠を用いた成型装置の基本構
成について説明する。前記成形枠は後述する成形装置内
に配置され、該成形装置は抵抗加熱式もしくは誘導加熱
式電気炉を有し、グラファイトの酸化防止のために、炉
内は不活性ガス雰囲気内で加圧成形処理が行われるよう
に構成されている。また、ワーク挿入用の炉予備室が備
えられ、該予備室を介して、石英ガラス塊が炉内に搬送
可能に構成されている。また、プレス制御は、炉内温
度、インゴットの厚み方向の収縮量である変位量等を測
定してプレス荷重、プレス時間等を制御することにより
行う。
【0037】以下、これを具体的に説明する。図5は本
実施形態の石英ガラス物品成型装置の基本構成図が開示
されており、同図において、下方が開放されており、断
面門型状のグラファイト製の筐体1内には、筐体1周囲
に配した電磁誘導加熱コイル2Aの電磁誘導作用によっ
て加熱するグラファイトヒータ2が設けられ、このヒー
タ2は図6に示す温度計及びその他の制御装置によって
誘導加熱コイル2Aを電力制御され、設定温度に室温が
制御されるように構成されている。上端にワークテーブ
ル3aが設けられている可動プレス棒3はグラファイト
で形成され、下端部を油圧シリンダ5のピストン部5a
に連結していて、ロードセル3cを介して該ピストン部
5aの駆動により上下動可能に構成されている。
【0038】そしてワークテーブル3aには、前記成型
枠7が載置され、該成型枠7は油圧シリンダ5の駆動に
より上方に押圧されるが、成型枠7の上側に位置する雄
型13の上面13bを固定プレス棒19が当接すること
により、成型枠7は上方向から押圧されることになる。
尚、固定プレス棒19はグラファイトで形成され、筐体
1に一体的に固定されている。
【0039】油圧シリンダ5のピストン部5aと可動プ
レス棒3間に配設されたロードセル3cは前記押圧中の
圧力を測定することができるように構成されている。又
油圧シリンダ5の側面には、スケール4が垂直に立設さ
れ、プレス棒3の側面より水平に延在する指針3bによ
り可動プレス棒3の上昇距離を確認できるように構成さ
れている。この結果可動プレス棒3の成型枠7への押圧
変位量はスケール4上の指針3bを観察することによっ
て視認でき、その指針3bの上昇位置を確認して成型完
了を目視可能に構成されている。
【0040】尚、この成型完了検知は指針3bの移動量
を抵抗変化またはコンデンサ等の電気信号に変換して、
ランプまたはブザーにて合図することも可能である。そ
して前記筐体1の下方入口部はシャッタ6により閉塞可
能に構成されており、そして該シャッタ6は耐熱性を有
するカーボンフェルトにより構成され、不図示のエアシ
リンダ等により筐体1の下面に沿って開閉可能に構成さ
れている。また、可動プレス棒3、油圧シリンダ5及び
スケール4はボールネジその他の後記に詳説する昇降手
段35により筐体1内を侵入抜出可能に一体で上下動可
能に構成されており、これによりシャッタ6の開放後、
昇降手段35を介してこれらを降下させワークテーブル
3aを筐体1外に抜出させる事により、成型枠7を交換
を可能としている。
【0041】次に、前記基本構成に基づく本実施の形態
に係る石英ガラス塊の加熱成型装置を図6に基づいて説
明する。尚、同図において図5との同一符号は同一部材
を表す。30は門型状の機枠34に設置されたステンレ
ス製の成型炉本体で、外周側に水冷ジャケット(不図
示)が包設されており、一方炉本体30内壁側には不透
明石英筒39を介して誘導加熱コイル2Aが囲繞配設さ
れており、該加熱コイル2Aの内周側に、上面と側壁周
囲をグラファイト製断熱材37で囲繞され、下方が開口
された炉内空間42が形成されている。
【0042】そして前記側壁断熱材37の内周側にはグ
ラファイトヒータ2が配設されており、前記誘導加熱コ
イル2Aとの間の高周波電磁誘導により誘導加熱され
る。そしてこのヒータ2は炉外の温度計33等によって
誘導加熱コイル2Aを電力制御され、設定温度に室温が
制御されるように構成されている事は前記した通りであ
る。そして前記上面側の断熱材37の軸線上にはグラフ
ァイト製の固定プレス棒19が炉内空間42側に向け貫
通垂下されており、又該プレス棒19の上部は断熱材3
7上方に突設している。そして該プレス棒19は機枠3
4により固定されワークテーブル3aの上昇により雄型
13を介して油圧を受圧しても固定プレス棒19が常に
所定位置に位置保持可能に構成する。
【0043】一方、炉内空間42を介して前記固定プレ
ス棒19と対面するワークテーブル3a下側には前記し
たグラファイト製の可動プレス棒3、油圧シリンダ5の
ピストン部に相当する水冷ロッド5a及びロードセル3
cを介して油圧シリンダ5が垂直に連設されており、こ
れらは保持枠36を介してボールネジ35cのナット部
35aに連設されている。
【0044】ボールネジ35cは前記油圧シリンダ5の
進退方向と平行に、機枠34の垂直脚34aに沿って垂
設されており、モータ35bにより該ボールネジ35c
を回転させることにより、螺合してナット部35a及び
保持枠36を介して油圧シリンダ5を垂直に昇降させ
る。
【0045】又機枠34の直脚34aの側面にはスケー
ル4が垂直に取り付けられ、該スケール4に沿って前記
保持枠36をL字状に立上げ、該立上げ部36aに前記
スケール4に嵌合する指針3bを設ける。
【0046】シャッタ6はグラファイト板(単層グラフ
ァイト)からなる上部シャッタ6Aと、石英ガラス板と
グラファイト板を積層(積層グラファイト)して形成し
た下部シャッタ6Bからなり、これらは一体的にエアシ
リンダ32により水平方向に沿って進退可能に構成して
いる。即ち、上部シャッタ6Aは炉本体30を閉塞可能
に断熱材37の下面に沿って水平方向に移動し、一方下
部シャッタ6Bは炉内空間50を閉塞可能に枠体51の
下面に沿って水平方向に移動可能に構成されている。そ
して前記シャッタ6A、6Bはいずれも可動プレス棒3
の軸周囲に嵌合され、シャッタ閉塞後においても可動プ
レス棒3が昇降可能に構成する。尚、ワークテーブル3
aは下降停止位置で、石英ガラス塊15を出し入れ可能
な開閉扉(不図示)を備え、該開閉扉閉鎖時には外部と
気密に設けられ図示しない真空ポンプ及び不活性ガス導
入口と接続した炉予備室(不図示)に位置するように構
成されている。
【0047】次に、上記装置に基づく成型動作を説明す
る。図6において、エアシリンダ32の駆動により上部
シャッタ6Aと下部シャッタ6Bを開成し、モータ35
bによるボールネジ35cの回転操作により可動プレス
棒3、油圧シリンダ5及び保持枠36を一体で降下させ
て、ワークテーブル3aを炉外の炉予備室内まで下降さ
せた後、前記上部及び下部シャッタを閉鎖して、成形炉
30を予め1500℃に余熱する。
【0048】次に、図1に示すように石英ガラス塊15
が載置された成型枠7をワークテーブル3a上に載置
し、開閉扉を閉鎖後、予備室内を真空ポンプにて真空に
し、不活性ガスを大気圧まで充満させる。そして、前記
シャッタを開成し、前記ボールネジ35cの逆転操作に
より前記ワークテーブル3aを炉内空間50を経て炉本
体30内へ向かって、雄型13の上面13bが固定プレ
ス棒19にほぼ接触する付近まで上昇させ、前記シャッ
タを閉鎖する。
【0049】この状態で、成型温度1940℃まで加熱
する。このときの石英ガラス塊への昇温速度は35〜5
5℃/min(好ましくは40〜50℃/min)で加
熱する。このときは石英ガラス塊へは雄型の凸部13c
の先端が当接して自重がかかっているので、温度が上昇
して石英ガラス塊が溶融するにつれて雄型13の自重に
より押されて雄型13は降下するが、1800℃を越え
ると油圧シリンダ5により成型荷重20kgfの圧力を
かける。
【0050】この荷重から徐々に上げていくが、この雄
型による型の移動速度は2〜10mm/min(好まし
くは3〜5mm/min)に設定することが望ましい。
上記のように型による加圧を行うことにより、泡の巻き
込みを生じることがなく、型の形状が複雑形状でも精度
よく又座屈が生じることなく、また、又成型時間が無用
に遅延化することなく成型を可能とすることができる。
【0051】そして、1650℃前後から加熱変形が始
まり、油圧シリンダ5の上昇速度は指針3b/スケール
4にて計測を行いながら2〜10mm/min、好まし
くは3〜5mm/minの定速度で上昇を行う。尚、指
針3b/スケール4は図5に示すように油圧シリンダ5
側に取り付けても良い。
【0052】そして、前記指針3b/スケール4にて前
記雌型13の上死点(最大上昇位置)まで上昇し、雄型
の鍔部下面13aと雌型の上面14aとが当接してガラ
ス流体の変位量が変わらなくなったら、最後に80kg
fの荷重を掛け約10分保持して、細部までガラス流体
を流動させて終了する。総プレス時間は約120分であ
る。尚、最大上昇位置までの上昇量(移動ストローク
量)は前もって計算により求めておく。そして成型加工
状態においては、石英ガラス塊15とグラファイト製成
型枠である雄型13、雌型14が反応して生成されるC
O、CO2、SiC2、SiC等のガスは雄型13の通気
部炉本体30内に逃げる。この際雌14の通気部よりも
逃げさせるために、前記底板12に多数の貫通孔穿孔し
ても良く、又底板12を設けずに雌型14を底板12と
して兼用しても良いことは勿論のことである。
【0053】その後、1100℃で30分保持したのち
に、徐冷し、バリ取りや所定の切削加工を行った後、ア
ニール処理工程を行う事により図3(b)及び(d)に
示す成型品が完成する。
【0054】一方炉予備室に移動した後のワークテーブ
ル3a上には次の成型枠7を載置し、前記と同様な手順
で成型を行う。
【0055】以上詳述したように本実施の形態は、加圧
成型時石英ガラス塊15に常に接触する雄型13と雌型
14はグラファイト材自体が通気性を有する材料を用い
て形成されているために、石英ガラスとグラファイトが
反応して生成されるCO、CO2 、SiC等のガスを容
易に成型空間外に逃すことが出来る。又CO、CO2
SiC等のガスを容易に成型空間外に逃すことが出来る
事はガラス表面に炭化珪素が生成されるのを防止し、さ
らには熱膨張の違いにより冷却後にクラックが発生し、
歩留を悪化させるという欠点の解消と共に、炭化珪素の
固着に起因する型とガラスの滑りが悪化し、ガラスが型
の細部にまで入り込まなくなる欠点を解消出来る。
【0056】即ち、本実施の形態によれば、前記昇降手
段の上昇により支持体に雄型が当接した後、流体圧付勢
手段により雄型を介して石英ガラス塊に加圧力を付勢し
ながら高温加熱下で加圧成型を行うことにより、精度よ
い成型加工を行うことが出来る。この場合前記流体圧付
勢手段は非圧縮性の油圧シリンダを用いるのが良く、特
に圧力検知手段を介して油圧シリンダを構成する事によ
り、前記加圧力を精度良く維持できる。
【0057】又前記流体圧付勢手段により雄型を介して
石英ガラス塊に印加する加圧力は前記石英ガラス塊が変
形を始める以前は雄型の自重により、また、溶融温度近
辺においては所定圧力により予圧を与えることにより、
加熱軟化の程度に従って徐々に成型されるために、精度
よく、しかも気泡の巻き込み無しに成型加工を行うこと
が出来、好ましい。
【0058】又本実施の形態は、上側の雄型が支持体と
当接し、下側に配置したワークテーブルが上昇すること
により石英ガラス塊を加圧する構造を取っており、雌型
が直接、軟化した石英ガラス塊を雌型の外周部分に押し
出すように構成しているために、精度良い成型が可能と
なる。又成型枠上面側の雄型は支持体に当接しているた
めに、炉内の上面側を開放することなく、ワークテーブ
ルが昇降する炉内下側のみを開放すれば良い。この結
果、従来炉内上方を開放する構成では炉内開放の都度、
炉内温度が常温近くまで低下し、次の成型工程における
温度上昇時間が極めて大になるが、炉内下側開放では高
温雰囲気を炉内に残置させることが可能である為に、連
続成型を行う装置として極めて有利である。
【0059】この場合連続成型を容易にするために、前
記発熱体が囲繞された炉内空間の下方を開口し、該開口
に2つのシャッタを設けると共に、該2つのシャッタの
内、前記炉内空間に対面する上部シャッタについては断
熱性の良い単層グラファイト材により、下側に位置する
下部シャッタを例えば石英ガラス板と交互に積層する積
層グラファイト材で形成する事により、前者で耐熱性と
断熱性を、後者でシール性と強度性を維持する事が出来
る。
【0060】又前記ガラス体は誘導加熱手段により加熱
を行うことにより前記加熱域への速やかな昇温を可能と
し、そして成型時間、言い換えれば成型枠と溶融石英ガ
ラスとの接触時間を極力少なくしている。又余りに昇温
速度が早過ぎるとガラス体の周域部と中心部での温度差
が大きくなり、精度良い成型が出来ない。そこで本実施
の形態では加熱軟化後の前記ガラス体の昇温速度を35
〜55℃/min、好ましくは40〜50℃/minに
設定するのが良い。
【0061】尚前記昇降手段の移動速度は、前記雌型の
形状が複雑形状でも精度よく又座屈が生じることなく成
型を可能とするために、又成型時間が無用に遅延化する
ことがない為に、前記昇降手段の移動速度を、緩速度で
2〜10mm/min、好ましくは3〜5mm/min
に設定するのが良い。この場合、前記流体圧付勢手段の
移動量を検知する検知手段を設け、前記炉内温度が17
00〜2000℃前後の温度域に達し、且つ前記検知手
段により石英ガラス塊の変形完了位置を検知した後、該
成型完了位置を所定時間、具体的には3〜15分、好ま
しくは5〜10分保持して、石英ガラス塊の変形が完了
するのを待つのがよく、そして該成型完了後直ちに流体
圧付勢手段を介して前記雌型を復帰方向に下降させて圧
解除を行う事により成型枠と溶融石英ガラスとの反応阻
止と成型時のはみ出しを防止できる。尚、前記変形完了
位置を精度良く保持し、且つ精度良い昇降制御を可能に
する為に、前記流体圧付勢手段に、油圧シリンダを用い
ている。また、本実施の形態においては、下部から加圧
成型しているが、上部から加圧成型してもよいことは勿
論のことである。
【0062】
【実施例】(1)上述の成型方法を用いて、下記の条件
にて、図4(a)に示すような石英ガラス容器Aを製造
した。 石英ガラス塊:φ240×70mm(全表面積(M):
1432cm2 ) 雌型口径(D):φ320mm 雌型凹部深さ(H):200mm 比率(D/H):370/200=1.85 最高成型温度:1940℃ 成型荷重:20〜80kgf 成型時間:120min 成型品サイズ:D=φ370mm、H=200mm、G
=25mm、T=5mm、E=135mm、V=60m
m 成型品全表面積(N):3870cm2 面積比(N/M):3870/1432=2.70
【0063】(2)上述の成型方法を用いて、下記の条
件にて、図4(b)に示すような石英ガラス容器Bを製
造した。 石英ガラス塊:φ140×47mm(全表面積(M):
514cm2 ) 雌型口径(D):φ240mm 雌型凹部深さ(H):130mm 比率(D/H):240/130=1.85 最高成型温度:1920℃ 成型荷重:20〜80kgf 成型時間:90min 成型品サイズ:D=φ240mm、H=130mm、G
=10mm、T=10mm、E=20mm、V=100
mm 成型品全表面積(N):1426cm2 面積比(N/M):1426/514=2.77
【0064】上記データから、投影面積Sと厚さTとの
比T/Sが、T/S=0.05以上の石英ガラス塊を雄
型と雌型との間に載置して、高温加熱下で溶融して加圧
形成することにより、雌型の開口部の外径に対応する口
径Dと、凹部の深さHとが、D/H=1.85(すなわ
ち、2.0〜1.3)となる関係を有するように型形成
し、良好な石英ガラス容器を製造することができること
がわかる。
【0065】また,雄型と雌型間に載置して加圧成型さ
れる石英ガラス塊の全表面積Mと、成形される石英ガラ
ス物品の全表面積Nとが、N/M=2.77(すなわ
ち、2.0)以上となる関係を有するように型形成し、
良好な石英ガラス容器を製造することができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、雄型と雌型との間に、投影面積Sと厚さTとの比
T/Sが、T/S=0.05以上の石英ガラス塊(イン
ゴット、ブロック等)を載置して、高温加熱下で溶融し
て加圧成型しているので、石英ガラス塊をあらためて再
溶融もしくは切断により必要な板厚を有する板状に形成
する必要はなく、該石英ガラス塊は必要な容積を有する
塊であればよく、該石英ガラス塊を高温加熱下で加圧成
型すればよいので、製造工程を削減することができる。
【0067】また、請求項2記載の発明は、加圧成型時
に、雄型と雌型とにより形成される石英ガラス物品の一
方側の開口部の外径に対応する口径Dと、他方側の閉鎖
底から前記開口部前面に至る高さHとが、D/H=1.
85(すなわち、2.0〜1.3)となる関係を有する
ように型形成し、また、請求項3記載の発明は、雄型と
雌型間に載置して加圧成型される石英ガラス塊の全表面
積Mと、成型される石英ガラス物品の全表面積Nとが、
N/M=2.77(すなわち2)以上となる関係を有す
るように型形成し、それぞれ前記両型間に載置された石
英ガラス塊を溶融状態から徐冷しているので、深い底を
有する複雑な形の石英ガラス容器を容易に形成すること
ができる。
【0068】また、請求項4に記載する発明は、前記雄
型と雌型は周囲がグラファイト枠を有する成型空間内
に、石英ガラス塊を5〜100(望ましくは、10〜8
0、さらに望ましくは、20〜40)Kgfの範囲で押
圧可能に配置されるとともに、1700℃〜2000℃
(望ましくは、1800℃〜2000℃、さらに望まし
くは、1840℃〜1960℃)の範囲で加熱されるよ
うに設定しているので、溶融した石英ガラスを5〜10
0Kgfの範囲で押圧して、型の隅まで石英ガラスの流
体が流動することができるので、複雑な形状の石英ガラ
ス容器を精度良く製造することができる。
【0069】また、請求項5に記載する発明は、一旦、
前記雄型及び雌型による石英ガラス塊への予圧を維持
し、石英ガラス塊の軟化にしたがってさらに加圧を加え
るように構成しているので、前記予圧によって、石英ガ
ラス塊を雌型の底部中央部分の最適位置に載置すること
ができ、最初は予圧でその位置を保持し、前記石英ガラ
ス塊の加熱軟化の程度に従って徐々に加圧することによ
り、石英ガラス流体が中央部分から周辺部に向かって流
れるために、精度よく、しかも気泡の巻き込み無しに成
型加工を行うことが出来、好ましい。
【0070】また、請求項6に記載する発明は、170
0℃〜2000℃の温度域に達した時点で、前記雄型及
び雌型による石英ガラス塊へ加圧し、石英ガラス塊の変
形が完了後、さらに加圧するように構成しているので、
石英ガラス塊が溶融する温度に達すると、雄型と溶融す
る石英ガラス塊の流体との接触面積が広がるように変化
するので、それに追従するように加圧し、雄型が加圧し
ても位置変位しなくなったら、さらに加圧して保持する
ことにより、石英ガラス流体は両型の隅まで流入し、さ
らに精度よく成型加工を行うことができる。
【0071】また、請求項7に記載する発明は、石英ガ
ラス塊への昇温速度は35〜55℃/min(好ましく
は40〜50℃/min)であって、前記雄型もしくは
雌型による型の移動速度は2〜10mm/min(好ま
しくは3〜5mm/min)に設定しているので、型の
形状が複雑形状でも精度よく又座屈が生じることなく、
また、又成型時間が無用に遅延化することなく成型を可
能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る石英ガラス塊の加熱
成形枠の概要図である。
【図2】石英ガラス塊の概念を説明する説明図である。
【図3】石英ガラス容器の成型状態を説明する説明図で
ある。
【図4】成型された石英ガラス容器の形状を説明する説
明図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る石英ガラス塊の加熱
成型装置の概要図である。
【図6】図5の基本構成に基づく本発明の実施の形態に
係る石英ガラス塊の加熱成型装置の詳細図である。
【符号の説明】
13 雄型 14 雌型 15 石英ガラス塊

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ガラス体を高温加熱下で加圧成型し
    て石英ガラス物品を製造する石英ガラス物品の製造方法
    において、 雄型と雌型との間に、加圧方向に直交する面の投影面積
    Sと肉厚Tとが、T/S=0.05以上となる関係を有
    した石英ガラス塊を載置して、高温加熱下で溶融して加
    圧成型することを特徴とする石英ガラス物品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 石英ガラス体を高温加熱下で加圧成型し
    て石英ガラス物品を製造する石英ガラス物品の製造方法
    において、 加圧成型時に、雄型と雌型とにより形成される石英ガラ
    ス物品の一方側の開口部の外径に対応する口径Dと、他
    方側の閉鎖底から前記開口部前面に至る高さHとが、D
    /H=2.6〜0.7(望ましくは、2.3〜1.0、
    さらに望ましくは2.0〜1.3)となる関係を有する
    ように型形成し、前記両型間に石英ガラス塊を載置して
    加熱し、石英ガラス塊の溶融状態から徐冷することを特
    徴とする石英ガラス物品の製造方法。
  3. 【請求項3】 石英ガラス体を高温加熱下で加圧成型し
    て石英ガラス物品を製造する石英ガラス物品の製造方法
    において、 雄型と雌型間に載置して加圧成型される石英ガラス塊の
    全表面積Mと、成型される石英ガラス物品の全表面積N
    とが、N/M=2以上となる関係を有するように型形成
    し、前記両型間に載置された石英ガラス塊を溶融状態か
    ら徐冷することを特徴とする石英ガラス物品の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記雄型と雌型は周囲がグラファイト枠
    を有する成型空間内に、石英ガラス塊を5〜100(望
    ましくは、10〜80、さらに望ましくは、20〜4
    0)Kgfの範囲で押圧可能に配置されるとともに、1
    700℃〜2000℃(望ましくは、1800℃〜20
    00℃、さらに望ましくは、1840℃〜1960℃)
    の範囲で加熱されることを特徴とする請求項1〜3記載
    の石英ガラス物品の製造方法。
  5. 【請求項5】 一旦、前記雄型及び雌型による石英ガラ
    ス塊への予圧を維持し、石英ガラス塊の軟化にしたがっ
    てさらに加圧を加えることを特徴とする請求項4記載の
    石英ガラス物品の製造方法。
  6. 【請求項6】 1700℃〜2000℃の温度域に達し
    た時点で、前記雄型及び雌型による石英ガラス塊へ加圧
    し、石英ガラス塊の変形が完了後、さらに加圧する事を
    特徴とする請求項5記載の石英ガラス物品の製造方法。
  7. 【請求項7】 石英ガラス塊への昇温速度は35〜55
    ℃/min(好ましくは40〜50℃/min)であっ
    て、前記雄型もしくは雌型による型の移動速度は2〜1
    0mm/min(好ましくは3〜5mm/min)であ
    ることを特徴とする請求項6記載の石英ガラス物品の製
    造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007001811A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Sumitomo Metal Ind Ltd 石英ガラス管の製造方法および製造装置
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JP2011513162A (ja) * 2007-02-28 2011-04-28 コーニング インコーポレイテッド ガラス含有組成物を成形する方法
KR20190035119A (ko) * 2017-09-26 2019-04-03 세향산업 주식회사 유리성형을 위한 고주파 유도가열방식 흑연 몰드지그
CN109836031A (zh) * 2017-11-27 2019-06-04 维达力实业(深圳)有限公司 转移治具、3d玻璃加工系统及加工方法

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