JPH11216654A - 研磨装置 - Google Patents

研磨装置

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JPH11216654A
JPH11216654A JP3546698A JP3546698A JPH11216654A JP H11216654 A JPH11216654 A JP H11216654A JP 3546698 A JP3546698 A JP 3546698A JP 3546698 A JP3546698 A JP 3546698A JP H11216654 A JPH11216654 A JP H11216654A
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JP
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polishing
endless belt
work
belts
belt
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JP3546698A
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Hatsuyuki Arai
初雪 新井
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SpeedFam Co Ltd
Original Assignee
SpeedFam Co Ltd
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルトの偏摩耗を防止して装置稼働率の向上
を図ることができ、しかも、ワークの研磨状態を高精度
で測定可能な研磨装置名称を提供する。 【解決手段】 モータ13でローラ10を駆動回転する
ことにより、ローラ10〜12に巻き付けられた無端ベ
ルト1を矢印方向に走行させる。そして、モータ20で
キャリア2を回転させながら、キャリア2で保持された
ウエハWの研磨面W1を、走行する無端ベルト1の表面
に貼り付けられた研磨パッド1aに押圧する。しかる
後、揺動機構3により、キャリア2を揺動させ、ウエハ
Wを無端ベルト1の両側にオーバハングさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ウエハ等のワー
クを走行する無端ベルトで研磨する研磨装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の研磨装置としては、例え
ば特開平8−195363号公報及び同8−19536
5号公報記載の装置がある。図25は、上記公報記載の
研磨装置を示す概略斜視図である。この研磨装置は、C
MP装置であり、3本のローラ101〜103に1つの
無端ベルト100を巻き付けて、このベルト100の水
平な部分の下側にベルト支持組付体110を配すると共
に、円盤状のウエハWを保持したウエハホルダ111を
上記ベルト100の水平部分上側に組み付けた構成とな
っている。かかる構成により、例えばローラ101を駆
動回転させて、矢印に示すようにベルト100を長さ方
向に走行させながら、ウエハWをこのベルト100上に
押圧させて、ウエハWの表面を研磨することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した研磨
装置では、次のような問題がある。図26は、ベルト1
00のパッド100aの摺接時間を説明するための平面
図であり、図27は、パッド100aの偏摩耗状態を示
す断面図である。図26に示すように、ベルト100が
ウエハWと接触しながら矢印方向に走行することで、ウ
エハWの表面を平坦に研磨するが、これと同時に、ベル
ト100の表面に貼り付けられたパッド100aが摩耗
することとなる。ベルト100のパッド100aにおい
て、研磨中にウエハWと接触している時間(以下「摺接
時間」という)は破線D1に示すようにパッド100a
の中央部分が最も長く、破線D2,D3に示すように、
パッド100aの幅端100bに近付く程短くなる。こ
のため、研磨作業によって、図27に示すように、パッ
ド100aの中央部分が最も摩耗し、幅端100bに近
付くに従って摩耗が少なくなるという偏摩耗現象が発生
する。ウエハWの表面を平坦に研磨し続けるには、図2
7の破線で示すように、パッド100aの摩耗量が均一
であることが必要である。このため、この研磨装置で
は、偏摩耗が生じたときに、装置を一旦停止させ、破線
で示すように、パッド100aの両側の摩耗部分が中央
部分と等しくなるように削るか、パッド100aを貼り
変えなければならない。このため、研磨装置を長時間停
止させる必要があり、装置稼働率の低下を招いていた。
上記研磨装置に類似する技術として、特開昭62−39
170号公報及び特開平8−195364号公報に記載
の技術があるが、これらの技術も上記問題を含んでい
る。
【0004】この発明は上述した課題を解決するために
なされたもので、ベルトの偏摩耗を防止して装置稼働率
の向上を図ることができ、しかも、ワークの研磨状態を
高精度で測定可能な研磨装置名称を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、複数の回転体に巻き付けられ且
つこれらの複数の回転体の回転によってベルト長さ方向
に走行するワーク研磨用の無端ベルトと、保持したワー
クを回転させながら無端ベルトに押圧するキャリアと、
キャリアを無端ベルトの幅方向に揺動させてワークを無
端ベルトの両側にオーバハングさせる揺動機構とを具備
する構成にした。かかる構成により、キャリアで保持し
たワークを回転させながら無端ベルトに押圧すると、ワ
ークが走行する無端ベルトによって研磨される。これと
同時に、キャリアが揺動機構によって無端ベルトの幅方
向に揺動され、ワークが無端ベルトの両側にオーバハン
グされる。このため、無端ベルトの幅方向の摩耗量の分
布がワークのオーバハング量に対応して変化するので、
無端ベルトの幅方向の摩耗量を略均一にすることができ
る。また、請求項2の発明は、請求項1に記載の研磨装
置において、オーバハング時にワークの研磨面が無端ベ
ルトからはみ出る位置に測定器を配設し、この測定器で
ワークの研磨状態を測定する構成とした。かかる構成に
より、測定器によって、無端ベルトの両端からはみ出し
た部分の研磨状態を測定することができる。さらに、測
定器でワークの中心部分の研磨状態も測定することがで
きれば、好ましい。そこで、請求項3の発明は、請求項
2に記載の研磨装置において、無端ベルトを複数の分割
ベルトで構成し、測定器と同機能の測定器を、略中央位
置で並ぶ一対の分割ベルト間の間隙を覗く位置であって
且つワークの研磨面の中心部が通過する位置に配設する
ことにより、研磨面の中心部近傍の研磨状態を測定する
構成とした。かかる構成により、ワークのオーバハング
時に周縁部分の研磨状態を測定することができ、一対の
分割ベルトの間隙を除く測定器によって、ワークの中心
部分近傍の研磨状態を測定することができる。ところ
で、分割ベルトの走行方向は任意であり、複数の分割ベ
ルトの総てが同方向であることに限定されるものではな
い。そこで、請求項4の発明は、請求項3に記載の研磨
装置において、複数の分割ベルト全体の略半部側に位置
する一以上の分割ベルトの走行方向と他方の略半部側に
位置する一以上の分割ベルトの走行方向とが逆向きにな
るように設定した構成としてある。かかる構成により、
分割ベルト全体の略半部側に位置する一以上の分割ベル
トとワークとの相対速度が、他方の略半部側に位置する
一以上の分割ベルトとワークとの相対速度と略等しくな
る。
【0006】ところで、上記請求項1〜請求項4の発明
ではワークをオーバハングさせることで、無端ベルトの
摩耗均一性を可能にしているが、ワークをオーバハング
させずに、即ちキャリアを揺動させずに、ワークを一定
個所で回転させるだけで、無端ベルトの摩耗均一性を可
能にした装置も考えられる。そこで、請求項5の発明
は、複数の回転体に巻き付けられ且つこれらの複数の回
転体の回転によってベルト長さ方向に走行するワーク研
磨用の無端ベルトと、保持したワークを回転させながら
無端ベルトに押圧するキャリアとを具備する研磨装置に
おいて、無端ベルトのうちワークとの接触部分の長さを
ワークの直径よりも所定長さだけ狭く設定して、当該接
触部分における大部分の部位の摺接時間が等しくなるよ
うにした構成としてある。かかる構成により、無端ベル
トのうちワークと接触する部分の各部位における摺接時
間が略等しくなるので、無端ベルトが略均一に摩耗す
る。また、請求項6の発明は、請求項5に記載の研磨装
置において、無端ベルトを一対の分割ベルトで構成し、
これら一対の分割ベルトの走行方向が逆向きになるよう
に設定した構成としてある。かかる構成により、一対の
分割ベルトのワークに対する相対速度が略等しくなる。
さらに、請求項7の発明は、請求項5または請求項6に
記載の研磨装置において、一対の分割ベルトの間隙を覗
く位置に、ワークの研磨面の研磨状態を測定する測定器
を配設した構成としてある。かかる構成により、測定器
によってワークの研磨面の研磨状態を測定することがで
きる。
【0007】また、キャリアを揺動させず、しかもワー
クをほとんど回転させずにベルトの摺接時間を略等しく
することも考えられる。すなわち、請求項8の発明は、
複数の回転体に巻き付けられ且つこれらの複数の回転体
の回転によってベルト長さ方向に走行するワーク研磨用
の無端ベルトと、保持したワークを無端ベルトに押圧す
るキャリアとを具備する研磨装置において、無端ベルト
を複数の分割ベルトで構成し、複数の分割ベルトとワー
クとの接触部分の摺接時間が略等しくなるように、各分
割ベルトの走行速度を設定した構成としてある。かかる
構成により、各分割ベルトの走行速度を設定することに
より、複数の分割ベルトとワークとの接触部分の摺接時
間を略等しくすることができる。ここで、ワークを敢え
て回転させる必要はないが、分割ベルトの走行方向に対
向するワークの縁部の研磨レートが他の縁部の研磨レー
トよりも高くなる場合には、ワークを多少回転させるこ
とが好ましい。そこで、請求項9の発明は、請求項8に
記載の研磨装置において、ワークを低速度で回転させる
構成とした。かかる構成により、ワークの縁部全体の研
磨レートが等しくなる。
【0008】また、複数の分割ベルトの走行速度を変え
ることなく、分割ベルトの摩耗均一性を達成することも
できると考えられる。そこで、請求項10の発明は、一
の主動用回転体と複数の従動用回転体とに巻き付けられ
且つ上記一の主動用回転体の駆動回転によってベルト長
さ方向に走行するワーク研磨用の無端ベルトと、保持し
たワークを上記無端ベルトに押圧するキャリアとを具備
する研磨装置において、無端ベルトをワークとの摺接時
間の比に対応した長さを有した複数の分割ベルトで構成
し、これら複数の分割ベルトを一の主動用回転体と一の
従動用回転体とに共通に掛けると共に、各分割ベルトを
他の従動用回転体にそれぞれ掛けることにより、複数の
分割ベルトの摩耗量が略等しくなるように設定した構成
としてある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。 (第1の実施形態)図1は、この発明の第1の実施形態
に係る研磨装置を概略的に示す斜視図であり、図2はそ
の概略正面図である。この研磨装置は、CMP装置であ
り、無端ベルト1とキャリア2と揺動機構3と測定器と
してのレーザセンサー4−1,4−2とを具備してい
る。
【0010】無端ベルト1は、ウエハWを研磨するため
のベルトであり、図3に示すように、ウエハWと接触す
る面側に研磨パッド1aを有している。このような無端
ベルト1は、研磨パッド1aを外側にして、3つのロー
ラ10〜12に巻き付けられている。ローラ10は駆動
用のローラであり、モータ13によって主動回転する。
一方、ローラ11,12は従動用のローラであり、図示
しない支持部材によって回転自在に支持されている。こ
れにより、モータ13を作動させてローラ10を駆動回
転すると、ローラ11,12が同方向に従動回転し、無
端ベルト1が矢印で示すようにベルト長さ方向に走行す
る。
【0011】キャリア2は、ウエハWを保持して回転さ
せながら無端ベルト1に押圧する部材であり、図2に示
すように、ウエハWを収納する凹部2aを上向きにして
無端ベルト1の水平な部分の下側に位置されている。具
体的には、キャリア2の中心部にモータ20の回転軸2
1が固着されており、モータ20の作動によって矢印で
示すように回転する。このモータ20はシリンダ22の
ピストンロッド23によって下方から支持されている。
これにより、シリンダ22のピストンロッド23を伸ば
してモータ20を上昇させることにより、キャリア2に
保持されたウエハWの研磨面W1(図1及び図2の上方
の面)を無端ベルト1の水平部分に押圧することができ
る。なお、符号24はベルト支持体であり、ウエハWへ
の押圧時に無端ベルト1が上方に撓むことを防止してい
る。また、符号25は、研磨液を無端ベルト1とウエハ
Wの研磨面W1との間に供給するためのノズルであり、
無端ベルト1の水平部分の下側に配設されている。
【0012】揺動機構3は、上記キャリア2とモータ2
0とシリンダ22とでなる組付体全体を無端ベルト1の
幅方向(図2の紙面表裏方向)に揺動させて、ウエハW
を無端ベルト1からオーバハングさせるための機構であ
る。図4は揺動機構3を示す断面図であり、図5は揺動
機構3を示す平面図である。図4及び図5に示すよう
に、揺動機構3は、レール31上で往復運動可能なスラ
イダ30と、スライダ30を往復運動させるモータ32
とを有している。具体的には、スライダ30の上面にピ
ン33が立設され、このピン33にロッド34の右端部
が回転自在に連結されている。一方、モータ32の回転
軸には円盤体35が取り付けられており、この円盤体3
5上に立設されたピン36にロッド34の左端部が回転
自在に連結されている。これにより、モータ32を作動
させて円盤体35を回転させると、ピン36が図5の2
点鎖線で示す円C上を回転し、この結果、スライダ30
がこの円Cの直径Lと等しい距離間を往復運動する。こ
のように往復運動するスライダ30には、支持部材37
が固着されており、この支持部材37によって、キャリ
ア2とモータ20とシリンダ22との組付体が支持され
ている。
【0013】これにより、揺動機構3を駆動させること
で、上記組付体全体が無端ベルト1の幅方向に揺動し、
図6に示すように、ウエハWの一部が無端ベルト1の両
端からはみ出て、ウエハWがオーバハングする。ここ
で、ウエハWのオーバハング量について述べる。図6の
実線で示すように、ウエハWを無端ベルト1の中央部に
接触させた状態を保つと、図27に示したように、無端
ベルト1の研磨パッド1aに偏摩耗が発生する。すなわ
ち、研磨パッド1aの中央部分が最も大きく摩耗し、研
磨パッド1aの両側に行くに従って摩耗が小さくなる。
ところで、研磨パッド1aに接触しているウエハWに下
方からFの力が加わっているとすると、ウエハWを介し
て研磨パッド1aに加わる押圧力は力FをウエハWの接
触面積で除した値になる。したがって、研磨パッド1a
に対するウエハWの接触面積が小さい程、研磨パッド1
aに加わる押圧力が大きくなる。また、ウエハWが研磨
パッド1aの中央から縁部1b側に移動することで、研
磨パッド1aの摺接時間が変化する。さらに、ウエハW
の移動速度によっても、研磨パッド1aの摺接時間は変
化する。発明者は、かかる点に着目して、図6の二点鎖
線で示すように、ウエハWを無端ベルト1の幅方向に揺
動させて、オーバハングさせることとした。すなわち、
ウエハWのオーバハング量Mが増加するに従って、斜線
で示すように、ウエハWの接触面積が減少すると共に研
磨パッド1aの縁部1b側の摺接時間が増大していく。
このため、ウエハWが研磨パッド1aの中央部に位置す
るときに、ウエハWを介して研磨パッド1aに加わる押
圧力と研磨パッド1aの縁部1b側の摺接時間が最も小
さく、ウエハWが研磨パッド1aの中央部から離れて行
くに従って研磨パッド1aに加わる押圧力と縁部1b側
の摺接時間とが大きくなっていく。研磨パッド1aの摩
耗量は、研磨パッド1aに加わる押圧力と研磨パッド1
aの摺接時間とに対応すると考えられるので、上記のよ
うに、研磨パッド1aに加わる押圧力と研磨パッド1a
の各部位の摺接時間との変化が、研磨パッド1aの摩耗
均一性に寄与することとなる。しかし、これらのパラメ
ータによる研磨パッド1aの摩耗量への寄与は、ウエハ
Wの揺動速度の大きさによって異なってくる。したがっ
て、ウエハWのオーバハング量MやウエハWの揺動速度
によっては、研磨パッド1aの両端部の摩耗量が中央部
の摩耗量に比べて大き過ぎたり、小さ過ぎたりする事態
が発生する。そこで、予め、ダミーの無端ベルト1とウ
エハWとを用いて、研磨パッド1aの摩耗量が略均一に
なるウエハWの最適オーバハング量M1とウエハWの揺
動速度とを決定しておく。そして、図5に示した円Cの
直径Lが最適オーバハング量M1の2倍に無端ベルト1
の幅を加算した値になるように、ピン36の立設位置を
調整すると共にモータ32の回転速度を調整しておく。
これにより、揺動機構3の駆動によって、ウエハWが所
望揺動速度で揺動しながら最適オーバハング量M1だけ
オーバハングして、研磨パッド1aの幅方向の摩耗均一
性を達成することとなる。
【0014】一方、図1において、レーザセンサー4−
1,4−2は、ウエハWの研磨面W1の研磨状態を測定
する器機であり、演算器40に接続されている。図7
は、レーザセンサー4−1,4−2の配設状態を示す平
面図である。レーザセンサー4−1,4−2は、周知の
センサであり、図7に示すように、支持体24の両側面
に取り付けられ、オーバハング時に無端ベルト1の両縁
1bからはみ出たウエハWの研磨面W1にレーザビーム
を照射し、ウエハWの研磨面W1の膜厚を測定して、そ
の測定値を示す信号を演算器40に出力する。演算器4
0は、レーザセンサー4−1,4−2からの信号が示す
膜厚の測定値に基づいて、研磨面W1の平坦度や均一度
を演算することができる周知の器機である。
【0015】次に、この実施形態の研磨装置が示す動作
について説明する。図1において、モータ13を作動さ
せ、無端ベルト1を矢印方向に走行させる。この状態
で、モータ20を作動させて、キャリア2を回転させな
がらシリンダ22によりキャリア2を無端ベルト1側に
上昇させ、キャリア2で保持されたウエハWの研磨面W
1を無端ベルト1の研磨パッド1aに所定の力Fで接触
させる。そして、揺動機構3を駆動させ、キャリア2と
モータ20とシリンダ22とでなる組付体全体を揺動さ
せ、ウエハWを上記最適オーバハング量M1でオーバハ
ングさせる。これにより、走行する無端ベルト1の研磨
パッド1aによってウエハWの研磨面W1が平坦に研磨
されると同時に、長時間の使用によって、研磨パッド1
aが摩耗されていく。ここで、ウエハWはオーバハング
すると、研磨パッド1aの幅方向に揺動しているので、
ウエハWを介して研磨パッド1aに加わる押圧力が研磨
パッド1aの中央部から両縁1b側に向かって増加する
ように変化する。このため、非揺動状態時に比べて研磨
パッド1aの両側部分の摩耗量が増加する。しかし、ウ
エハWのオーバハング量を上記最適オーバハング量M1
に設定してあるので、研磨パッド1aは幅方向に略均一
に摩耗することとなる。また、ウエハWのオーバハング
によって、回転する研磨面W1の一部がレーザセンサー
4−1,4−2の真下にはみ出てくるので、レーザセン
サー4−1,4−2からのレーザビームが当該研磨面W
1に照射され、研磨面W1の膜厚値が検知される。そし
て、演算器40により、この検知された膜厚値に基づい
て、研磨面W1の平坦度や均一度が演算される。
【0016】このように、この実施形態の研磨装置によ
れば、無端ベルト1の研磨パッド1aの摩耗を略均一に
することができるので、偏摩耗による研磨パッド1aの
ドレッシングや無端ベルト1自体の交換等を行う頻度を
低減させることができ、この結果、研磨装置の稼働率の
向上を図ることができる。また、キャリア2によってウ
エハWの研磨面W1の平坦度や均一度などの研磨状態を
知ることができるので、非常に便利である。また、レー
ザセンサー4−1,4−2が無端ベルト2よりも上方に
配されているので、飛散した研磨液がセンサのレンズな
どに付着することを防止することができる。なお、この
実施形態では、測定器としてレーザセンサー4−1,4
−2を用いたが、センサはウエハWの膜厚などを検知で
きればよく、例えば白色光を照射してウエハWの膜厚を
検知可能なセンサをも適用することができる。また、こ
の実施形態では、一対のレーザセンサー4−1,4−2
を支持体24の両側面に取り付けたが、1つのレーザセ
ンサーを支持体の一方側面にのみ取り付けてもよい。
【0017】(第2の実施形態)図8は、この発明の第
2の実施形態に係る研磨装置を示す概略斜視図である。
この実施形態は、無端ベルト1を一対の分割ベルトで構
成し、これら一対の分割ベルトの間隙を除く位置にさら
にレーザセンサを配設した点が上記第1の実施形態と異
なる。具体的には、図8に示すように、無端ベルト1を
一対の分割ベルト1−1,1−2に分割すると共に、ロ
ーラ10〜12をも一対の分割ベルト1−1,1−2の
幅に対応させて分割した。すなわち、モータ13−1で
駆動される主動用のローラ10−1と従動用のローラ1
1−1,12−1とに分割ベルト1−1を巻き付け、モ
ータ13−2で駆動される主動用のローラ10−2と従
動用のローラ11−2,12−2とに分割ベルト1−2
を巻き付けている。これらの無端ベルト1−1,1−2
間には一定の間隙Aが設けられており、間隙Aを除く位
置にさらにレーザセンサ4−3が配設されている。図9
は、この実施形態におけるレーザセンサの配設状態を示
す平面図である。図9に示すように、レーザセンサー4
−1,4−2は支持体24の両側面に取り付けられてい
るが、レーザセンサ4−3は、支持体24内部であって
且つ間隙Aの真上に取り付けられており、その取付位置
は、揺動時のウエハWの中心部が通過する位置である。
このレーザセンサ4−3もレーザセンサー4−1,4−
2と同機能であり、研磨面W1の膜厚値を示す値を演算
器40に出力するようになっている。
【0018】かかる構成により、レーザセンサー4−
1,4−2によって、オーバハングした部分のウエハW
の研磨面W1の研磨状態を検知することができる。とこ
ろで、ウエハWのオーバハング量Mの値によっては、レ
ーザセンサー4−1,4−2によって研磨面W1の中心
部を検知することができない事態が生じる。しかし、こ
の実施形態では、上記のように配置したレーザセンサ4
−3を設けたので、揺動している研磨面W1の中心部近
傍をレーザセンサ4−3によって分割ベルト1−1,1
−2の間隙Aから検知することができ、この結果、研磨
面W1の中心部近傍の平坦度や均一度を演算器40で演
算することができる。
【0019】このように、この実施形態の研磨装置によ
ればウエハWの研磨面W1全体の研磨状態を測定するこ
とができるので、研磨状態の高精度な測定が可能であ
る。
【0020】なお、分割ベルト1−1,1−2の走行方
向は同方向でもよいが、逆方向にすることが好ましい。
図10はウエハWの回転方向と分割ベルト1−1,1−
2の走行方向を示す平面図であり、図11は、ウエハW
の非揺動時に同方向走行する分割ベルト1−1,1−2
の研磨パッドの偏摩耗状態を示す断面図である。図10
に示すように、ウエハWが図の左回転している状態で分
割ベルト1−1と分割ベルト1−2の走行方向が同方向
の場合には、ウエハWに対する分割ベルト1−1の相対
速度の方が分割ベルト1−2の相対速度よりも大きくな
る。このため、ウエハWの非揺動時における分割ベルト
1−1の研磨パッド1aの断面摩耗形状と分割ベルト1
−2の研磨パッド1aの断面摩耗形状とが間隙Aを中心
として対称にならないおそれがある。図11に示す分割
ベルト1−2の研磨パッド1aに記載した破線で示すよ
うに、分割ベルト1−1,1−2の研磨パッド1aの断
面摩耗形状を間隙Aを中心として略対称にすることで、
ウエハWの揺動によって分割ベルト1−1,1−2の両
研磨パッド1aをより均一に摩耗することができると考
えられる。そこで、図12に示すように、分割ベルト1
−1と分割ベルト1−2とを逆方向に走行させること
で、分割ベルト1−1,1−2のウエハWに対する相対
速度が等しくなり、ウエハWの非揺動時における両研磨
パッド1aの断面摩耗形状が間隙Aを中心として対称に
なると考えられる。このように、分割ベルト1−1,1
−2を互いに逆方向に走行させながらウエハWを揺動さ
せることで、分割ベルト1−1,1−2の両研磨パッド
1aが均一に摩耗されると解される。その他の構成,作
用効果は上記第1の実施形態と同様であるので、その記
載は省略する。
【0021】(第3の実施形態)図13は、この発明の
第3の実施形態に係る研磨装置を示す概略斜視図であ
り、図14はその概略正面図である。この実施形態は、
ウエハWをオーバハングさせずに無端ベルト1の研磨パ
ッド1aを均一に摩耗することができる構成とした点
が、上記第1及び第2の実施形態と異なる。すなわち、
図13及び図14に示すように、ローラ11,12の間
隔を小さくして、無端ベルト1のうちウエハWと接触す
る部分1dの長さをウエハWの直径よりも所定長さだけ
小さくした。そして、さらにローラ15を設け、ローラ
10〜12,15に無端ベルト1を巻き付けた構成とし
た。無端ベルト1の接触部分1dの長さの設定について
述べる。図15は接触部分1dの長さ設定を説明するた
めの平面図である。図15に示すように、無端ベルト1
の接触部分1dの長さNをウエハWの直径よりも狭く設
定すると、接触部分1dのうち斜線で示す範囲における
各部位接触部分1d1の接触時間はすべて等しい。した
がって、斜線部分の研磨パッド1aの摩耗は均一にな
る。これに対して、接触部分1dのうち上記斜線部分の
両側に位置する範囲における各部位接触部分1d2の接
触時間は、ウエハWの端に近付くほど短くなり、当該範
囲の研磨パッド1aは均一に摩耗されない。したがっ
て、接触部分1dの長さNを可能な限り狭くして、斜線
範囲を幅方向に広げることで、研磨パッド1aの摩耗均
一性を向上させることができると考えられる。しかし、
図15で明らかなように、無端ベルト1の走行方向に対
するウエハWの両端部分W2が無端ベルト1と接触して
いないので、長さNを余り狭くするとウエハWが不安定
となり、機械的振動によってウエハWが接触部分1dを
中心にシーソーのように揺れるおそれがある。そこで、
発明者は、ウエハWの安定化を図りつつ、研磨パッド1
aの摩耗均一性を可能な限り高める接触部分1dの長さ
Nを次のように設定した。図16は、接触部分1dの最
適長さNの決定方法を説明するための線図であり、横軸
は無端ベルト1の研磨パッド1aの幅方向の位置を示
し、縦軸は各位置における研磨パッド1aの摺接時間を
示す。第1の実施形態のように、接触部分1dの長さを
ウエハWの直径よりも長く設定し、ウエハWを揺動させ
ずに無端ベルト1を走行させた場合の研磨パッド1aの
各位置の摺接時間は図6に示す曲線Sのようになる。す
なわち、研磨パッド1aの一方端である原点Oからウエ
ハWの周縁との接触点である点a迄と、研磨パッド1a
の他方端である点bからウエハWの周縁との接触点であ
る点c迄とにおける摺接時間は共に零であるが、点a,
bからウエハWの中心に対応する点dに近付くに従って
摺接時間が増加する。そこで、この摺接時間曲線Sの平
均摺接時間eを求め、摺接時間がこの平均摺接時間eと
なる位置Q1,Q2にローラ11,12を配することに
より、上記接触部分1dの長さNを位置Q1,Q2間の
距離に設定することとした。これにより、ウエハWを安
定化させることができると共に、接触部分1dの大部分
の摺接時間を等しくすることができる。
【0022】このように、この実施形態の研磨装置は、
上記第1及び第2の実施形態のごとく揺動機構3を必要
としないので、その分、研磨装置の小型化とコストダウ
ンとを図ることができる。その他の構成,作用効果は上
記第1及び第2の実施形態と同様であるので、その記載
は省略する。
【0023】なお、この実施形態の変形例として、上記
第2の実施形態のごとく無端ベルト1を分割ベルト1−
1,1−2に分割し、分割ベルト1−1,1−2の走行
方向を逆方向に設定して、研磨パッド1aのより均一な
摩耗を可能にすることもできる。また、分割ベルト1−
1,1−2の間隙にのみレーザセンサを配設し、ウエハ
Wの研磨面W1の研磨状態を測定するようにしてもよ
い。
【0024】(第4の実施形態)図17は、この発明の
第4の実施形態に係る研磨装置を示す概略斜視図であ
り、図18はその概略正面図であり、図19は平面図で
ある。この実施形態の研磨装置は、ウエハWをオーバハ
ングさせずに、しかもウエハWをほとんど回転させずに
研磨パッド1aの摺接時間を略等しくするようにした点
が上記第3の実施形態と異なる。具体的には、図17及
び図19に示すように、無端ベルト1を5本の分割ベル
ト1−1〜1−5に分割すると共に、ローラ10〜12
もこれら5本の分割ベルト1−1〜1−5の幅に対応さ
せて分割した。すなわち、従動用の5つのローラ11−
1〜11−5を固定軸11aに回転自在に取り付けると
共に、固定軸11aに平行な固定軸12aにも従動用の
5つのローラ12−1〜12−5を回転自在に取り付け
る。そして、図19に示すように、モータ13ー1の回
転軸13−1aの基部及び先端部に固着されたローラ1
0−1及びローラ10−5をローラ11−1,12−1
間及びローラ11−5,12−5間の左側上方にそれぞ
れ位置させ、モータ13−2の回転軸13−2aの中央
部及び先端部に固着させたローラ10−2及びローラ1
0−4をローラ11−2,12−2間及びローラ11−
4,12−4間の右側上方にそれぞれ位置させ、さら
に、モータ13−3の回転軸13−3aの先端部に固着
されたローラ10−3をローラ11−3,12−3間の
中央上方に位置させる。そして分割ベルト1−1をロー
ラ10−1,11−1,12−1に、分割ベルト1−2
をローラ10−2,11−2,12−2に、分割ベルト
1−3をローラ10−3,11−3,12−3に、分割
ベルト1−4をローラ10−4,11−4,12−4に
分割ベルト1−5をローラ10−5,11−5,12−
5にそれぞれ巻き付ける。かかる構成により、モータ1
3−1,13−2,13−3の回転速度を制御すること
で、両側の分割ベルト1−1,1−5の走行速度を最速
にし、内側の分割ベルト1−2,1−4の走行速度を中
間速度にし、中央の分割ベルト1−3の走行速度を最も
遅くすることができる。
【0025】これら分割ベルト1−1〜1−5の走行速
度は、それぞれの摺接時間が略等しくなるように設定さ
れる。以下、分割ベルト1−1〜1−5の走行速度の設
定方法の一例について述べる。図20は、分割ベルトの
走行速度を決定するための摺接時間を示す線図であり、
図21は、分割ベルトの走行速度を示す線図である。ま
ず、図20の実線で示す摺接時間曲線Sを逆にした二点
鎖線で示す曲線S′を分割ベルト1−1〜1−5に対応
した領域R1〜R5に分割する。そして、領域R1(又
はR5)における曲線S′の平均値e1と、領域R2
(又はR4)における曲線S′の平均値e2と、領域R
3における曲線S′の平均値e3とを求め、平均値e1
を分割ベルト1−1,1−5の走行速度、平均値e2を
分割ベルト1−2,1−4の走行速度、平均値e3を分
割ベルト1−3の走行速度として仮設定する。すると、
各分割ベルト1−1〜1−5の走行速度は図21の実線
に示すような曲線Eで示される。このように、分割ベル
ト1−1〜1−5の走行速度を設定することにより、分
割ベルト1−1〜1−5の摺接時間を略等しくすること
ができ、より高精度な摩耗均一性を得ることができる。
また、図21の曲線Eで示す走行速度設定では、ウエハ
Wの研磨レートが低い場合には、所望の研磨レートにな
るように、曲線Eを二点鎖線で示すように所定量だけ底
上げし、その曲線E′に基づいて分割ベルト1−1〜1
−5の走行速度を設定する。
【0026】ところで、ウエハWの回転は必須ではない
が、分割ベルト1−1〜1−5の走行方向に対向する側
の縁部が他の側の縁部よりも研磨レートが高くなる場合
や、ウエハWの研磨面が方向性を持たないようにする場
合には、ウエハWを低速度で回転させて、縁部の研磨レ
ートを等しくたり、研磨面の方向性を回避するすること
が好ましい。
【0027】なお、この実施形態では、ローラ10−
1,10−5を回転軸13−1aに固着すると共に、ロ
ーラ10−2,10−4を回転軸13−2aに固着した
構成としたが、ローラ10−5,10−4をローラ10
−1,ローラ10−2と一体回転させずに、これらロー
ラ10−5,10−4をモータで独立に回転させるよう
にしてもよい。また、分割ベルト数を5本としたが、こ
れに限定されるものではなく、5本以上の多数の分割ベ
ルトを用いることで研磨パッド1aのより均一な摩耗が
可能となることはいうまでもない。また、無端ベルトを
偶数本例えば6本の分割ベルトで構成し、一方半部の3
本の分割ベルトと他方半部の3本の分割ベルトとを互い
に逆方向に走行させることも可能である。さらに、分割
ベルト1−1〜1−5の間隙に上記第2の実施形態で用
いたレーザセンサを配設して、ウエハWの研磨状態を測
定するようにすることもできる。
【0028】その他の構成,作用効果は上記第1〜第3
の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
【0029】(第5の実施形態)図22は、この発明の
第5の実施形態に係る研磨装置を示す概略正面図であ
り、図23は、分割ベルトの巻き付け状態を示す概略正
面図である。この実施形態は、一の主動用ローラにより
長さの異なる複数の分割ベルトを走行させることで、複
数の分割ベルトの摩耗均一性を達成した点が上記第4の
実施形態と異なる。
【0030】具体的には、図22及びに図23に示すよ
うに、モータ13で駆動回転される一の主動用ローラ1
0と一の従動用ローラ11とが水平に配され、これらロ
ーラ10,11の中間上方に、6個の従動用ローラ12
−1〜12−6が配設されている。ローラ10は、回転
軸13aに直結され、ローラ11は図示しない支持部材
により回転自在に支持されている。ローラ12−1,1
2−6は、軸61に、ローラ12−2,12−5は軸5
2に、ローラ12−3,12−4は軸43に各々直結さ
れ、図示しない支持部材によって回転自在に支持されて
いる。ローラ12−1,12−6とローラ12−2,1
2−5とローラ12−3,12−4とは、6本の分割ベ
ルト1−1〜1−6の長さに対応させて、順次高くなる
ように配置されている。
【0031】分割ベルト1−1〜1−6の長さは、ウエ
ハWとの摺接時間の比に対応して設定されている。以
下、分割ベルト1−1〜1−6の長さ設定方法の一例に
ついて述べる。図24は、分割ベルトの長さを決定する
ための摺接時間を示す線図である。まず、図24に示す
摺接時間曲線Sを分割ベルト1−1〜1−6に対応した
領域R1〜6に分割する。そして、領域R1(又はR
6)における摺接時間曲線Sの平均値e1と、領域R2
(又はR5)における摺接時間曲線Sの平均値e2と、
領域R3(又はR4)における摺接時間曲線Sの平均値
e3とを求め、これら摺接時間の平均値e1,2,3の
比に対応させて、分割ベルト1−1,1−6の長さと分
割ベルト1−2,1−5の長さと分割ベルト1−3,1
−4の長さとを設定する。例えば、平均値e1,2,3
の比が1:2:3の場合には、分割ベルト1−1,1−
6を1.5m、分割ベルト1−2,1−5を3m、分割
ベルト1−3,1−4を4.5mのごとく設定し、分割
ベルト1−1〜1−6全体を共通のローラ10,11に
掛けると共に、分割ベルト1−1,1−6をローラ12
−1,12−6に、分割ベルト1−2,1−5をローラ
12−2,12−5に、分割ベルト1−3,1−4をロ
ーラ12−3,12−4に各々掛ける。
【0032】かかる構成により、モータ13でローラ1
0を駆動回転させると、分割ベルト1−1〜1−6が一
体に等速で走行するが、分割ベルト1−1,1−6と分
割ベルト1−2,1−5と分割ベルト1−3,1−4と
の長さの比がこれらの分割ベルトの摺接時間の比に対応
させて設定されているので、分割ベルト1−1から1−
6の摩耗量は略等しくなる。なお、図23に示すよう
に、分割ベルト1−1〜1−6全体の幅をウエハWの直
径よりも大きめに設定した場合には、矢印で示すよう
に、ウエハWをオーバハングさせずに分割ベルト1−1
〜1−6の幅方向に揺動させることが好ましい。その他
の構成,作用効果は上記第1〜第4の実施形態と同様で
あるので、その記載は省略する。
【0033】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1の
発明に係る研磨装置によれば、ワークをオーバハングさ
せることで、ワークの研磨による無端ベルトの摩耗を略
均一にして無端ベルトの偏摩耗を防止することができる
ので、無端ベルトのドレッシングや交換等を行う頻度を
現象させることができ、この結果、研磨装置の稼働率を
著しく向上させることができる。また、請求項2の発明
に係る研磨装置によれば、ワークの研磨状態を測定する
ことができるので、非常に便利である。請求項3の発明
に係る研磨装置によれば、ワークの研磨面の略全体の研
磨状態を測定することができるので、高精度な測定が可
能である。また、請求項4の発明に係る研磨装置によれ
ば、分割ベルト全体の略半部側に位置する一以上の分割
ベルトとワークとの相対速度が、他方の略半部側に位置
する一以上の分割ベルトとワークとの相対速度と略等し
くなるので、無端ベルトの摩耗の均一性をさらに向上さ
せることができる。
【0034】請求項5の発明に係る研磨装置位によれ
ば、キャリアを揺動させることなく、無端ベルトの摩耗
均一性を可能にしたので、揺動機構を省くことができ、
その分装置の小型化とコストダウンとを図ることができ
る。また、請求項6の発明に係る研磨装置によれば、一
対の分割ベルトのワークに対する相対速度が略等しくな
るので、無端ベルトの摩耗均一性をさらに向上させるこ
とができる。さらに、請求項7の発明に係る研磨装置に
よれば、ワークの研磨状態を測定することができるの
で、便利である。
【0035】また、請求項8の発明に係る研磨装置によ
れば、各分割ベルトの走行速度を設定することにより、
複数の分割ベルトとワークとの接触部分の摺接時間を略
等しくすることができるので、高精度の摩耗均一性を達
成することができる。請求項9の発明に係る研磨装置に
よれば、ワークの縁部全体の研磨レートを等しくするこ
とができるので、ワークに対する研磨レートの均一性を
保持することができる。
【0036】請求項10の発明にかかる研磨装置によれ
ば、長さの異なる分割ベルトを一の主動用回転体で走行
させるだけで、高精度の摩耗均一性を達成することがで
きるので、その分装置のコストダウンを図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る研磨装置を概
略的に示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係る研磨装置の概略正面図で
ある。
【図3】無端ベルトの構造を示す断面図である。
【図4】揺動機構を示す断面図である。
【図5】揺動機構を示す平面図である。
【図6】ウエハのオーバハング状態を示す平面図であ
る。
【図7】レーザセンサーの配設状態を示す平面図であ
る。
【図8】この発明の第2の実施形態に係る研磨装置を示
す概略斜視図である。
【図9】第2の実施形態におけるレーザセンサの配設状
態を示す平面図である。
【図10】ウエハの回転方向と分割ベルトの走行方向を
示す平面図である。
【図11】ウエハの非揺動時に同方向走行する分割ベル
トの研磨パッドの偏摩耗状態を示す断面図である。
【図12】一対の分割ベルトの逆方向走行状態を示す平
面図である。
【図13】この発明の第3の実施形態に係る研磨装置を
示す概略斜視図である。
【図14】第3の実施形態に係る研磨装置の概略正面図
である。
【図15】接触部分の長さ設定を説明するための平面図
である。
【図16】接触部分の最適長さの決定方法を説明するた
めの線図である。
【図17】この発明の第4の実施形態に係る研磨装置を
示す概略斜視図である。
【図18】第4の実施形態に係る研磨装置の概略正面図
である。
【図19】第4の実施形態に係る研磨装置の平面図であ
る。
【図20】分割ベルトの走行速度を決定するための摺接
時間を示す線図である。
【図21】分割ベルトの走行速度を示す線図である。
【図22】この発明の第5の実施形態に係る研磨装置を
示す概略正面図である。
【図23】分割ベルトの巻き付け状態を示す概略側面図
である。
【図24】分割ベルトの長さを決定するための摺接時間
を示す線図である。
【図25】従来例に係る研磨装置を示す概略斜視図であ
る。
【図26】図25の研磨装置のに適用されているベルト
のパッドの摺接時間を説明するための平面図である。
【図27】パッドの偏摩耗状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…無端ベルト、 1a…研磨パッド、 10〜12…
ローラ、 2…キャリア、 20,32…モータ、 2
2…シリンダ、 3…揺動機構、 30…スライダ、
32…レール、 4−1〜4−3…レーザセンサー、
40…演算器、W…ウエハ、 W1…研磨面。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の回転体に巻き付けられ且つこれら
    の複数の回転体の回転によってベルト長さ方向に走行す
    るワーク研磨用の無端ベルトと、 保持したワークを回転させながら上記無端ベルトに押圧
    するキャリアと、 上記キャリアを上記無端ベルトの幅方向に揺動させて上
    記ワークを無端ベルトの両側にオーバハングさせる揺動
    機構とを具備することを特徴とする研磨装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の研磨装置において、 上記オーバハング時に上記ワークの研磨面が上記無端ベ
    ルトからはみ出る位置に測定器を配設し、この測定器で
    ワークの研磨状態を測定することを特徴とする研磨装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の研磨装置において、 上記無端ベルトを複数の分割ベルトで構成し、 上記測定器と同機能の測定器を、略中央位置で並ぶ一対
    の上記分割ベルト間の間隙を覗く位置であって且つ上記
    ワークの研磨面の中心部が通過する位置に配設すること
    により、上記研磨面の中心部近傍の研磨状態を測定す
    る、 ことを特徴とする研磨装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の研磨装置において、 上記複数の分割ベルト全体の略半部側に位置する一以上
    の分割ベルトの走行方向と他方の略半部側に位置する一
    以上の分割ベルトの走行方向とが逆向きになるように設
    定した、 ことを特徴とする研磨装置。
  5. 【請求項5】 複数の回転体に巻き付けられ且つこれら
    の複数の回転体の回転によってベルト長さ方向に走行す
    るワーク研磨用の無端ベルトと、保持したワークを回転
    させながら上記無端ベルトに押圧するキャリアとを具備
    する研磨装置において、 上記無端ベルトのうち上記ワークとの接触部分の長さを
    ワークの直径よりも所定長さだけ狭く設定して、当該接
    触部分における大部分の部位の摺接時間が等しくなるよ
    うにした、 ことを特徴とする研磨装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の研磨装置において、 上記無端ベルトを一対の分割ベルトで構成し、 これら一対の分割ベルトの走行方向が逆向きになるよう
    に設定した、 ことを特徴とする研磨装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載の研磨装
    置において、 上記一対の分割ベルトの間隙を覗く位置に、上記ワーク
    の研磨面の研磨状態を測定する測定器を配設した、 ことを特徴とする研磨装置。
  8. 【請求項8】 複数の回転体に巻き付けられ且つこれら
    の複数の回転体の回転によってベルト長さ方向に走行す
    るワーク研磨用の無端ベルトと、保持したワークを上記
    無端ベルトに押圧するキャリアとを具備する研磨装置に
    おいて、 上記無端ベルトを複数の分割ベルトで構成し、 上記複数の分割ベルトとワークとの接触部分の摺接時間
    が略等しくなるように、各分割ベルトの走行速度を設定
    した、 ことを特徴とする研磨装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の研磨装置において、 上記ワークを低速度で回転させる、 ことを特徴とする研磨装置。
  10. 【請求項10】 一の主動用回転体と複数の従動用回転
    体とに巻き付けられ且つ上記一の主動用回転体の駆動回
    転によってベルト長さ方向に走行するワーク研磨用の無
    端ベルトと、保持したワークを上記無端ベルトに押圧す
    るキャリアとを具備する研磨装置において、 上記無端ベルトを上記ワークとの摺接時間の比に対応し
    た長さを有した複数の分割ベルトで構成し、これら複数
    の分割ベルトを上記一の主動用回転体と一の従動用回転
    体とに共通に掛けると共に、各分割ベルトを他の従動用
    回転体にそれぞれ掛けることにより、上記複数の分割ベ
    ルトの摩耗量が略等しくなるように設定した、 ことを特徴とする研磨装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE112005001180B4 (de) 2004-05-31 2013-10-10 Asahi Kasei Chemicals Corp. Rampe für ein Festplattenlaufwerk aus Polyoxymethylenharz sowie Verfahren zu deren Herstellung

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