JPH11216551A - 連続鋳造の溶湯レベル測定方法および装置 - Google Patents

連続鋳造の溶湯レベル測定方法および装置

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JPH11216551A
JPH11216551A JP10019130A JP1913098A JPH11216551A JP H11216551 A JPH11216551 A JP H11216551A JP 10019130 A JP10019130 A JP 10019130A JP 1913098 A JP1913098 A JP 1913098A JP H11216551 A JPH11216551 A JP H11216551A
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flux
molten metal
thickness
molten
radiation
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JP10019130A
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Kazuharu Hanazaki
一治 花崎
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Continuous Casting (AREA)
  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)
  • Length-Measuring Devices Using Wave Or Particle Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続鋳造時の溶湯レベルとフラックスの厚さ
を弁別して測定する。 【解決手段】 2つまたは3つの異なったエネルギーレ
ベルをもつ放射線源を鋳型壁内に配置し、反対側の鋳型
壁内に溶湯面およびフラックス面を挟んで放射線検出器
を対置し、エネルギーレベル別の透過放射線量と、溶湯
レベル、フラックス厚さおよび溶融フラックス厚さの関
係式から、溶湯レベルと、フラックス厚さ、または溶湯
レベル、フラックス厚さおよび溶融フラックスの厚さを
求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスラブやブルーム等
の連続鋳造において、鋳型内の溶湯レベル、フラックス
厚さおよび溶融フラックス厚さを弁別して測定する技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば鉄鋼業における連続鋳造において
は、鋳型内の溶湯レベルの管理はきわめて重要である。
溶湯レベルが所定のレベルより高くなると溶湯がオーバ
ーフローし、所定レベルより低いと凝固シェルの形成が
不十分のまま鋳型から引き出されるためブレークアウト
が発生する。溶湯レベルが変動すると鋳片表面に割れ疵
が発生したり、ブレークアウトが発生したりするなど、
品質面、操業面で大きな損失をもたらす。
【0003】鋳型内の溶湯の表面は粉状のフラックス
(パウダーともいう)で覆われている。フラックスは溶
湯と接する面では溶融しており、溶融フラックスは鋳型
と溶湯の間にも流入して凝固シェルと鋳型の間を潤滑し
ている。フラックスの厚さと溶湯表面の溶融フラックス
の厚さの管理も重要である。フラックス厚さまたは溶湯
表面の溶融フラックス厚さが不足すると、凝固シェルと
鋳型との間に流入する溶融フラックスが不足し、潤滑不
良となって鋳片表面疵を誘起したり、甚だしくはブレー
クアウトをもたらす。一方、フラックス厚さまたは溶湯
表面の溶融フラックス厚さが過剰になると、フラックス
が鋳片に巻き込まれて表面疵の原因となる。(凝固シェ
ルと鋳型との間の溶融フラックス膜厚は溶湯表面の溶融
フラックスに比較してはるかに薄いので、以下、溶融フ
ラックスとは溶湯表面の溶融フラックスのことをいうも
のとする。) 従来、鋳型内の溶湯レベルの測定方法としては、以下の
方法が実用化されている。 (1) 鋳型内に熱電対を埋め込み、鋳型温度が溶湯と接す
る部分で温度が急上昇することを利用して溶湯レベルを
検出する方法(熱電対方式)。
【0004】(2) 超音波、マイクロ波またはレーザー光
線の反射波を用いて溶湯までの距離を検出する方法(距
離計方式)。 (3) 棒状の放射線源を縦方向に鋳型壁内に埋め込み、反
対側の鋳型壁内に検出器を置き、検出される放射線量が
溶湯レベルによって変化すること利用する方法(棒状線
源放射線方式)。
【0005】(4) 溶湯の上方に励磁コイルを置き溶湯表
面に渦電流を発生させ、検出コイルに発生する誘導電流
を検出して溶湯までの距離を測定する方法(渦流方
式)。 (5) 鋳型内表面をTVカメラで撮影し溶湯のコントラス
トからレベルを検出する方法(画像処理方式)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記(1) の熱電対方式
は感度が低く、溶湯レベルは離散的にしか測定できな
い。前記(2) の超音波による距離計方式は、鋳型内の温
度上昇によって音速が変化するため精度がわるく、かつ
フラックス表面の距離しか測定できないため、正確な溶
湯レベル測定はできない。
【0007】前記(2) のマイクロ波による測定は、波長
の1/2程度の分解能で精度が悪く、アンテナ等が大型
になるため実際の装置には取り付け困難である。前記
(2) のレーザー距離計方式はフラックスの表面しか測定
できず、フラックス表面の状態によって感度が変化する
ため精度が悪い。
【0008】前記(3) の棒状線源放射線方式はフラック
ス厚さの変動による誤差が大きい。前記(4) の渦流方式
の距離計は棒状線源放射線方式のフラックス厚さ変動の
影響を除くため開発されたものであるが、測定レンジが
短かく、高々200mm程度である。
【0009】前記(5) の画像処理方式はフラックス表面
しか検出できない。またフラックス投入量が多くなると
コントラストが小さくなって測定ができない。特開平4
−262844号公報には渦流方式と棒状線源放射線方
式を組み合わせる方法が提案されているがフラックス層
および溶融フラックス層の厚さ管理については明確にし
ていないし、センサを2種具備するのは設備コストが大
きくなる。
【0010】従って、本発明の課題は、連続鋳造の鋳型
内の溶湯レベル、フラックス厚さ、さらには溶融フラッ
クス厚さをも、安価な設備で精度よく測定することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明者は放射線の透過量
が物質の密度、厚さおよび放射線のエネルギーレベルに
よって変化することに着目した。
【0012】放射線の透過量は物質の厚さが一定の場
合、物質の密度に指数関数的に反比例する。密度が一定
の場合は物質の厚さに指数関数的に反比例する。すなわ
ち、物質の密度と厚さが大きいほど透過量は小さくな
る。また、物質の厚さと密度が一定の場合は、透過量は
放射線のエネルギーレベルと正の相関がある。
【0013】図1は放射線のエネルギーレベルがそれぞ
れA、B、Cの放射線が特定の物質を透過するとき、物
質の厚さと透過エネルギー量の関係を概念的に表したグ
ラフである。すなわち、X線やγ線のような放射線の性
質として、エネルギーレベルが異なると、同図の勾配、
すなわち物質の透過係数が異なる。エネルギーレベル
を、A>B>Cの順とすると、透過量もA>B>Cの順
になり、エネルギーレベルが高いほど吸収(吸収係数)
は小さく、透過量は大きい。
【0014】この着想のもと、発明者は以下(a) 〜(c)
の知見を得て発明を完成した。 (a) 未知の厚さを持つ2種の既知の物質を透過する放射
線の透過量は放射線のエネルギーレベルによって異な
る。2種のエネルギーレベルの放射線について、透過量
と2種の物質の厚さの関係を表す連立方程式を解けばそ
れぞれの厚さが求められる。
【0015】(b) 前記の2種の物質として、鋳型内の溶
湯とフラックスとを考えれば、湯面を挟んで対置した放
射線源と検出器との間で、2種のエネルギーレベルでの
透過量を測定し、演算することによって、溶湯レベルと
フラックスの厚さを求めることができる。
【0016】(c) 同様の原理のもとで、未知の厚さの物
質が3種の場合、すなわち、溶湯、フラックス、溶融フ
ラックスが3つの層を形成している場合は3種のエネル
ギーレベルを用いればよい。
【0017】上記知見に基づき、本発明の要旨は以下の
(1) 〜(2) にある。 (1) 連続鋳造の鋳型内の溶湯レベル測定において、放射
線源に対して溶湯面およびフラックス面を挟んで対置さ
れた検出器により透過放射線を検出し、透過放射線量と
溶湯レベル、フラックス厚さおよび溶融フラックス厚さ
との関係式に基づいて溶湯レベル、フラックス厚さおよ
び溶融フラックス厚さをもとめる方法であって、該放射
線源の2つの異なったエネルギーレベルの放射線を用い
て、溶湯レベルとフラックス厚さを求め、または、該放
射線源の3つの異なったエネルギーレベルの放射線を用
いて、溶湯レベルとフラックス厚さおよび溶融フラック
ス厚さを求めることを特徴とする連続鋳造の溶湯レベル
測定方法。
【0018】(2) 2つまたは3つの異なったエネルギー
レベルの放射線をもつ放射線源と、前記放射線源に対し
て溶湯面およびフラックス面を挟んで対置された検出器
と、検出された透過放射線からエネルギーレベル別の透
過放射線量を求める信号処理装置と、前記透過放射線量
と溶湯レベル、フラックス厚さおよび溶融フラックス厚
さの関係式に基づいて、2つのエネルギーレベルの透過
放射線量から溶湯レベルおよびフラックス厚さを演算す
る演算装置、または3つのエネルギーレベルの透過放射
線量から溶湯レベル、フラックス厚さおよび溶融フラッ
クス厚さを演算する演算装置、とを備えたことを特徴と
する連続鋳造の溶湯レベル測定装置。
【0019】
【発明の実施の形態】図2は本発明の原理を示す模式図
である。同図において溶湯2は浸漬ノズル(図示されて
いない)から注湯され鋳型1内で凝固シェル7を形成し
ながら引抜かれる。放射線源5は鋳型1の壁内部に埋め
込まれており、検出器6は鋳型の反対側の壁内部に埋め
込まれている。放射線源5は2つのエネルギーレベル、
AおよびBを持っており、検出器6は前記2つのエネル
ギーレベルの放射線を弁別して検出可能である。
【0020】同図において、放射線源6の位置からみた
溶湯レベルをLs (cm)、フラックス厚さをLf (c
m)、放射線源と検出器の配置角をθとすると、透過放
射線度(EA0/ EA )、(EB0/ EB )は、 ln( EA0/EA ) =μA ・( ρs ・Ls +ρf ・Lf ) ・sec θ (1) ln( EB0/EB ) =μB ・( ρs ・Ls +ρf ・Lf ) ・sec θ (2) として表すことができる。
【0021】ここで、 EA 、EB :測定状態でのそれぞれのエネルギーレベル
における透過放射線量、 EA0、EB0:鋳型内に溶湯およびフラックスがない場合
のそれぞれのエネルギーレベルにおける透過放射線量、 μA 、μB :放射線のエネルギーレベルによって決まる
吸収係数(cm2/g) 、 ρs :溶湯の密度(g/cm3) 、 ρf :フラックスの嵩密度(g/cm3) 、 である。
【0022】上記のうちEA 、EB は実測値、EA0、E
B0、は操業開始前に溶湯およびフラックスがない状態で
測定した実測値であり、μA 、μB 、ρs 、ρf 実験室
的に求められるものであるから、すべて既知数である。
前記(1) 式および(2) 式を2元連立1次方程式として解
けば、Ls とLf とを求めることができる。
【0023】上記では溶融フラックスがないものとし
て、または溶融フラックス厚さが一定としてフラックス
厚さに含めている。実際には溶湯温度やフラックス性状
によって溶融フラックス厚さも変化する。
【0024】図3は本発明の原理を示す模式図で溶融フ
ラックスが存在する場合である。同図の符号は図2と同
符号で示している。同図で溶湯2とフラックス4の間に
は厚さLm (cm)、密度ρm の溶融フラックス3が介在
している。
【0025】放射線源5は3つのエネルギーレベルA、
BおよびCを持っているとすると、放射線の透過量、ま
たは透過度は前記溶融フラックスのない場合と同様に、 ln( EA0/ EA ) =μA ・( ρs ・Ls +ρf ・Lf +ρm ・Lm ) ・sec θ (3) ln( EB0/ EB ) =μB ・( ρs ・Ls +ρf ・Lf +ρm ・Lm ) ・sec θ (4) ln( EC0/ EC ) =μC ・( ρs ・Ls +ρf ・Lf +ρm ・Lm ) ・sec θ (5) として表すことができる。
【0026】ただし、EA 、EB 、EA0、EB0、μA
μB 、ρs 、ρf は前記と同様で、 EC :測定状態でのエネルギーレベルCにおける透過放
射線量、 EC0:鋳型内に溶湯およびフラックスがない場合のエネ
ルギーレベルCの透過放射線量、 μC :放射線のエネルギーレベルによって決まる吸収係
数(cm2/g )、 ρm :溶融フラックスの密度(g/cm3 )、 である。
【0027】前記溶融フラックス層のない場合と同様、
上記(3) 〜(5) の連立方程式を解けば未知数Ls 、Lf
およびLm が求められる。
【0028】上記図2および図3の説明では溶湯の密度
を一定として扱ったが、実際には凝固シェル7があり、
凝固シェル密度は溶湯密度より大きい。従って、凝固シ
ェルを溶湯とは別種の物質とみなし、溶湯、凝固シェ
ル、フラックスおよび溶融フラックスの4種の物質から
なる系と考えれば、前記の説明と同様に、4つの放射線
エネルギーレベルを用い、4種の物質(溶湯、凝固シェ
ル、フラックスおよび溶融フラックス)の厚さを測定す
ることができる。
【0029】しかし、本発明の目的からすれば凝固シェ
ル厚さを測定する意味はあまりない。代表的鋼種では凝
固シェルの密度は7.78(g/cm3 )で、溶湯密度は
6.84(g/cm3 )で、およそ10%程度異なっている
が、本発明の測定状態で、放射線の透過方向での凝固シ
ェル厚さ(1〜5mm)と溶湯の透過厚さ(50〜200
mm)の比は1/200〜1/10である。前記凝固シェ
ル厚さの変動(1〜5mm)による溶湯レベルの誤差はこ
の比で影響し、最大でも0.5mm程度であり、ほとんど
無視してよいと考えられる。従って、本発明では3つの
エネルギーレベルの放射線を用いれば十分である。
【0030】本発明の放射線源としては、X線、60
o、 137Cs等があり、X線の場合は印加電圧を変える
ことによって異なったエネルギーレベルの放射線を得る
ことができる。
【0031】工業的には放射性同位元素を使うのが望ま
しい。その場合、60Coでは2種のレベル(A:1.33M
ev(Million Electron-Volt )およびB:1.17Me
v)が得られる。さらに3種目のエネルギーレベルを用
いる場合、 137Csで1種のレベル(C:0.662 Me
v)が得られる。応答速度を高めるには60Coや 137
sの放射線源を100〜500Ci(キュリー)程度用い
るのがコスト上望ましい。
【0032】検出器はシンチレータとフォトマルチプラ
イアで構成された検出器が好適で、透過放射線(光子)
に対応する光電パルスが得られる。光電パルスの信号処
理装置として、光電パルスをエネルギーレベル別に検出
する波高弁別器と、弁別された光電パルスをパルスレー
トに変換するパルスカウンタとを用いて、エネルギーレ
ベル別の透過放射線量を求める方式が好適である。
【0033】演算装置にはマイコン等のコンピュータを
用いるのが好適である。演算装置にはあらかじめ、実験
室的に求めた吸収係数μA 、μB 、μC 、および密度ρ
s 、ρf 、ρm を入力しておく。また、溶湯のない状態
で、EA0、EB0、EC0を測定し、演算装置に記憶してお
く。これらの準備のもと、オンラインで前記エネルギー
レベル別の透過放射線量から連立方程式を解き、Ls
f およびLm が求める。連立方程式の解法は公知の方
法を用いることができる。連立方程式は、高々3変数の
1次式であり、0.1〜0.5秒周期で演算しても計算
時間の負担の問題はない。
【0034】図4は本発明に係る溶湯レベル測定装置の
構成図である。同図において、透過放射線8により検出
器6に内蔵されたシンチレータ9がパルス的に発光し、
フォトマルチプライア10で光電パルスに変換する。こ
の光電パルス列の波高は前記の3種のエネルギーレベル
に対応して3種類ある。フォトマルチプライア10は検
出精度を向上するため、複数本を束ねて用いるのが望ま
しい。すなわち、複数のフォトマルチプライア10の光
電パルスを同期加算器11で同一タイミングのパルス高
さを加算し、平均化処理をすることによって、バックグ
ラウンドノイズの影響を小さくするためである。
【0035】信号処理装置14を構成する波高弁別器1
2A〜12Cは同期加算器11の出力パルスを前記60
oの2つのエネルギーレベル(A、B)および 137Cs
の1つのエネルギーレベル(C)に弁別する。波高弁別
器12A〜12Cの出力側では1種類のエネルギーレベ
ルのパルスのみが得られる。
【0036】波高弁別器12A〜12Cの出力パルス列
はパルスカウンタ13A〜13Cで一定周期でカウント
され、得られたパルスレートは透過放射線量EA 〜EC
に対応する。
【0037】演算装置15では前記(3) 〜(5) の連立方
程式を解き、Ls 、Lf およびLmを求め、表示器16
に表示する。演算装置15の出力の内、Ls を溶湯レベ
ル制御系の信号として、Lf をフラックス自動投入装置
の信号として使えるように外部出力端子(図示せず)を
用意するのが好ましい。
【0038】
【実施例】本発明の溶湯レベル測定装置を用いて、溶湯
レベル測定試験を行った。放射線源としては60Co:1
50Ci(キュリー)と 137Cs:150Ciの混合物を計
300Ciを用いた。測定には、60Coの2つのエネルギ
ーレベル(1.33Mevおよび1.17Mev)、 137Csの
1つのエネルギーレベル(0.662 Mev)、合計3つの
エネルギーレベルを用いた。表1に放射線源と検出器の
配置関係を示す。
【0039】
【表1】
【0040】表2に測定試験時の鋳造鋼種および鋳造条
件を示す。
【0041】
【表2】
【0042】本発明の溶湯レベル計の精度を検証するた
め、溶湯レベル、フラックス厚さ、溶融フラックス厚さ
を実測し、対比した。実測方法は鋳型内に棒鋼を一定深
さに挿入後、直ちに引き上げ、棒鋼表面に付着した凝固
した溶湯、フラックスおよび溶融フラックスの痕跡の長
さを測定する方法である。表3に本発明レベル計の測定
精度を示す。同表の溶湯レベルは放射線源の位置を基準
としたものである。
【0043】
【表3】
【0044】同表から、本発明のレベル計は実用可能な
精度をもっていることがわかった。
【0045】
【発明の効果】本発明のレベル計により、溶湯レベル測
定のほか、フラックス厚さ、溶融フラックス厚さを弁別
して測定できるので、精度のよい溶湯レベル制御が可能
になるとともに、フラックスの投入量の管理や溶融フラ
ックス厚さの管理が可能になるので、品質面、操業面で
の効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】異なったエネルギーレベルの放射線が特定の物
質を透過するときの厚さと透過量の関係を表したグラフ
である。
【図2】本発明の溶湯レベルの測定原理を表す概要図
で、溶融フラックスのない状態を表す。
【図3】本発明の溶湯レベルの測定原理を表す概要図
で、溶融フラックスがある状態を表す。
【図4】本発明の検出器および演算装置の較正を示す系
統図である。
【符号の説明】
1 鋳型 2 溶湯 3 溶融フラックス 4 フラックス 5 放射線源 6 検出器 7 凝固シェル 8 透過放射線 9 シンチレータ 10 フォトマルチプライ
ア 11 同期加算器 12A〜12C 波高弁別
器 13A〜13C パルスカウンタ 14 信号処理装置 15 演算装置 16 表示器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造の鋳型内の溶湯レベル測定にお
    いて、放射線源に対して溶湯面およびフラックス面を挟
    んで対置された検出器により透過放射線を検出し、透過
    放射線量と溶湯レベル、フラックス厚さおよび溶融フラ
    ックス厚さとの関係式に基づいて溶湯レベル、フラック
    ス厚さおよび溶融フラックス厚さをもとめる方法であっ
    て、該放射線源の2つの異なったエネルギーレベルの放
    射線を用いて、溶湯レベルとフラックス厚さを求め、ま
    たは、該放射線源の3つの異なったエネルギーレベルの
    放射線を用いて、溶湯レベルとフラックス厚さおよび溶
    融フラックス厚さを求めることを特徴とする連続鋳造の
    溶湯レベル測定方法。
  2. 【請求項2】 2つまたは3つの異なったエネルギーレ
    ベルの放射線をもつ放射線源と、前記放射線源に対して
    溶湯面およびフラックス面を挟んで対置された検出器
    と、検出された透過放射線からエネルギーレベル別の透
    過放射線量を求める信号処理装置と、前記透過放射線量
    と溶湯レベル、フラックス厚さおよび溶融フラックス厚
    さの関係式に基づいて、2つのエネルギーレベルの透過
    放射線量から溶湯レベルおよびフラックス厚さを演算す
    る演算装置、または3つのエネルギーレベルの透過放射
    線量から溶湯レベル、フラックス厚さおよび溶融フラッ
    クス厚さを演算する演算装置、とを備えたことを特徴と
    する連続鋳造の溶湯レベル測定装置。
JP10019130A 1998-01-30 1998-01-30 連続鋳造の溶湯レベル測定方法および装置 Withdrawn JPH11216551A (ja)

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