JPH1121488A - オフセット印刷インキの製造方法 - Google Patents

オフセット印刷インキの製造方法

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JPH1121488A JP17332997A JP17332997A JPH1121488A JP H1121488 A JPH1121488 A JP H1121488A JP 17332997 A JP17332997 A JP 17332997A JP 17332997 A JP17332997 A JP 17332997A JP H1121488 A JPH1121488 A JP H1121488A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粗製銅フタロシアニンの顔料化工程と顔料の印
刷インキ製造工 程に係わる多大な時間と労力を低減
し、高品位のβ型銅フタロシアニン顔料のオフセット印
刷インキを提供することにある。 【解決手段】粗製銅フタロシアニンと、該粗製銅フタロ
シアニンに対して1〜200重量%の樹脂とを、酸素濃
度10%以下の雰囲気下で乾式粉砕する工程A、該工程
Aで得られた乾式粉砕物と、芳香族炭化水素成分が1重
量%以下である炭化水素溶剤又は該炭化水素溶剤を含む
ワニスとを、粒状のメディアを内蔵する分散機で分散処
理する工程Bとからなるオフセット印刷インキの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銅フタロシアニン顔
料の印刷インキを製造する際に、粗製銅フタロシアニン
から直接オフセット印刷インキを製造する製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、合成後の銅フタロシアニンは10
〜300μmの大きさの粒子であり顔料としては不適当
である。この粗製銅フタロシアニンを0.02〜0.2
μm程度まで細かくすることを顔料化といい、例えば、
無機塩の存在下で摩砕するソルベントソルトミリング法
が一般的である。しかし多くの摩砕剤を使用し、回収す
る工程も必要であり、多くの時間と労力を必要とする。
【0003】顔料から印刷インキを製造する方法として
は乾燥顔料を用いる方法と水分を含んだウエットケーキ
顔料を用いるフラッシング法が一般的である。前者は乾
燥顔料を印刷インキワニス、溶剤などと共にビーズミ
ル、3本ロールなどで分散するものであるが乾燥顔料は
凝集しており、これをほぐすのに多大のエネルギーを必
要とする。後者はウエットケーキ顔料を印刷インキワニ
ス、溶剤などと共に混合し、顔料を水相から油相に転換
した後、完成インキを製造するものだが、転換装置は大
型となり、排水処理の必要がある。
【0004】これに対し、特公昭55−6670号公報
には粗製銅フタロシアニンを乾式で粉砕した後に有機溶
剤や印刷インキワニス等を混合し、完成インキを製造す
る方法が記載されている。この場合粉砕時に銅フタロシ
アニンの結晶形が一部β型からα型に転移してしまうた
めインキ中で結晶型をα型からβ型へ再転移させなくて
はならない。α型からβ型への転移は熱や有機溶剤の存
在によって進行し、特に芳香族溶剤の存在により容易と
なるが、この場合、粉砕物の凝集力が非常に強くα型が
残ってしまい、完成インキの色相が赤くなったり、流動
性が出なかったりする。また粉砕物の分散にも多大のエ
ネルギーが必要である。
【0005】英国特許第1224627号公報には、粗
製銅フタロシアニンと該粗製銅フタロシアニンに対して
100〜800%の樹脂とを共に粉砕した後、該混合物
と溶剤を混合し完成インキを製造する方法が記載されて
いる。また特開平2−294365号公報には粗製銅フ
タロシアニンと該粗製銅フタロシアニンに対して0.5
〜10%の樹脂とを共に粉砕した後、該混合物とワニス
または溶剤を混合し完成インキを製造する方法が記載さ
れている。
【0006】これらの方法では粗製銅フタロシアニンと
樹脂を共に粉砕することによって、樹脂が銅フタロシア
ニン粒子の凝集を防止する意味で効果がある方法といえ
る。しかしながら樹脂は室温でも酸化による劣化が起こ
ることが知られており、増して、これらの方法のように
粉砕されることで表面積が増大することや衝撃による瞬
間的な熱により、大幅に劣化してしまう。樹脂は酸化さ
れることでその溶解性や色調、その他の物性が変化して
しまうため、従来の使用されてきた樹脂をそのまま適用
したとしても同じインキの性能を引き出すことは不可能
である。
【0007】またこれらの方法では、先と同様に、粉砕
時に銅フタロシアニンの結晶形が一部β型からα型に転
移してしまうためインキ中で結晶型をα型からβ型へ再
転移させなくてはならない。オフセットインキの場合、
高粘度であり有機溶剤が少ないので結晶転移が不十分と
なりやすく、さらに近年需要が増大している芳香族炭化
水素成分をほとんど含まない炭化水素溶剤(AFソルベ
ント)中では非常に困難である。また熱を加えることで
結晶転移は促進されるがβ型結晶が成長しやすくなり、
これは完成インキの着色力不足につながりやすく、不用
意に熱を加えることは好ましくない。よって、ミキサー
での混合では長時間を有したり、短時間だとα型が残
り、完成インキの色相が赤くなったり、流動性が出なか
ったりする。
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は粗製銅
フタロシアニンの顔料化工程と顔料の印刷インキ製造工
程に係わる多大な時間と労力を低減し、高品位のβ型銅
フタロシアニン顔料のオフセット印刷インキを提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、粗
製銅フタロシアニンと、該粗製銅フタロシアニンに対し
て1〜200重量%の樹脂とを、酸素濃度10%以下の
雰囲気下で乾式粉砕する工程A、該工程Aで得られた乾
式粉砕物と、芳香族炭化水素成分が1重量%以下である
炭化水素溶剤又は該炭化水素溶剤を含むワニスとを、粒
状のメディアを内蔵する分散機で分散処理する工程Bと
からなることを特徴とするオフセット印刷インキの製造
方法に関する。更に本発明は粗製銅フタロシアニンに対
して20〜80重量%の樹脂を使用する上記製造方法に
関する。更に本発明は分散処理が60〜140℃で行わ
れる上記製造方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の工程Aでは粗製銅フタロシアニンに対し
て樹脂を1〜200重量%添加して乾式粉砕する。粗製
銅フタロシアニンを単独で乾式粉砕し、そのままインキ
用溶剤又はワニス中に加えて処理した印刷インキを製造
する場合に比べて、摩砕物の凝集は弱まり顔料粒子は容
易に分散され、α型結晶を再びβ型へ転移させることが
容易となる。
【0010】工程Aにおいて乾式粉砕時に粗製銅フタロ
シアニンに添加する樹脂としては、ロジン変性フェノー
ル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、石油樹脂、アルキ
ド樹脂、など印刷インキに使用される樹脂が使用でき、
これらは任意に単独または2種類以上を組み合わせて使
用できるが、好ましくはロジン変性フェノール樹脂であ
る。
【0011】また樹脂の添加量は多いと乾式粉砕装置内
部での樹脂の付着、固着が生じる危険性が高くなる。こ
れは当然のことながら樹脂の軟化点、粉砕温度にも影響
されるため、これらの条件を加味しながら最適処理量を
決める必要がある。樹脂処理量としては粗製銅フタロシ
アニンに対して1〜200重量%好ましくは20〜80
重量%の範囲である。粉砕時間はその装置によって、ま
たは希望する粉砕粒径に応じて任意に設定できる。
【0012】工程Aの乾式粉砕はビーズ等の粉砕メディ
アを内蔵した粉砕機を使用して、実質的に液状物質を介
在させないで粗製銅フタロシアニンを粉砕するものであ
る。粉砕は粉砕メディアどうしの衝突による粉砕力や破
壊力を利用して行われる。乾式粉砕装置としては乾式の
アトライター、ボールミル、振動ミルなどの公知の方法
を用いることができる。
【0013】工程Aの乾式粉砕は、添加した樹脂の粉砕
時の劣化を防止し、設計したインキの性能を引き出すた
めに酸素濃度10%以下の雰囲気下で行う。添加した樹
脂が酸化されることによる具体的な影響としてはオフセ
ット印刷インキの場合、湿し水に対するインキの散りの
悪化が挙げられる。これは樹脂が酸化されることにより
該樹脂を使用したインキの表面張力が低下するためと考
えられ、オフセット印刷インキ適性として好ましくな
い。乾式粉砕を酸素濃度10%以下の雰囲気下で行うた
めの手段としては、不活性ガスを乾式粉砕機内部に充満
した状態にする方法で、最も一般的なのが窒素を流す方
法である。この場合、完全な無酸素状態にする必要はな
い。乾式粉砕条件によっては酸素濃度を任意に低下させ
ることで、その効果は十分に発揮される。またこの様に
酸素を遮断する方法は、安全性の面からも有効である。
【0014】工程Aで得られた乾式粉砕物はα/β混合
結晶形であるため、印刷インキ溶剤、又はワニスと混合
し加熱処理することで全てをβ型結晶へ転移させる必要
がある。一般的にこの工程はグラビア印刷インキの場合
は芳香族を含む溶剤が多量に存在するため比較的容易で
あるものの、オフセット印刷用インキのように高粘度の
ものや、芳香族を含まない溶剤を使用した場合は非常に
困難である。よって本発明の工程Bでは粒状のメディア
を内蔵した分散機で分散処理する。粒状のメディアによ
る衝撃によって顔料/樹脂凝集物は再分散され、樹脂の
膨潤が促進される。これにより銅フタロシアニン顔料は
溶剤と接触しやすくなり、β型結晶への転移を促進する
ことができる。
【0015】本発明の工程Bでは温度は60〜140℃
が好ましい。低すぎるとインキの粘度が高くなり分散効
率が低下してしまう。高すぎると、分散効率は良くなる
が、β型フタロシアニン結晶が成長して、完成インキは
濃度がなく、色調が不鮮明なものになってしまう。
【0016】工程Bで使用する分散機としてはアトライ
ター、サンドミル等が挙げられるがオフセットインキが
高粘度である点からサンドミルが好ましい。サンドミル
の構造については特に限定されない。内蔵するメディア
も特に限定されないが直径0.2〜4.0mmでスチー
ルビーズ、ジルコニア等のセラミックビーズが好まし
い。またビーズの内蔵量、回転数、吐出量等の運転条件
についても特に限定されず、一般的な使用方法に準ず
る。
【0017】本発明の工程Bに用いる溶剤及びワニス中
に含まれる溶剤はナフテン系炭化水素およびパラフィン
系炭化水素を主成分とするものであり、芳香族炭化水素
をほとんど含まない印刷インキに適した溶剤である。例
えば、日本石油(株)製AFソルベントが好ましい。必
要に応じてオレフィン系炭化水素溶剤を添加しても良
く、溶剤は単独あるいは2種類以上の組み合わせで任意
に使用できる。
【0018】本発明の工程Bに用いるワニス中に含まれ
る樹脂はロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイ
ン酸樹脂、石油樹脂、アルキド樹脂、など印刷インキに
適した樹脂が単独あるいは2種類以上の組み合わせで任
意に使用できる。また、ワニス中には大豆油、桐油、亜
麻仁油など印刷インキに適した植物油など、またはその
他印刷インキ用の添加剤などと共に任意に単独または2
種類以上を組み合わせて使用できる。
【0019】以上の方法で得られたベースインキはその
まま、または3本ロールで練肉した後印刷インキに適し
たワニス、溶剤、添加剤等を加え混合して完成インキを
得ることができる。
【0020】本発明で得られたインキを従来から行われ
ているソルベントソルトミリング法の乾燥顔料をインキ
化したもの、水分を含んだウェットケーキ顔料でフラッ
シング法によりインキ化したものとそれぞれ比較したと
ころ、着色力、光沢、流動性などの点において同等の品
位を有していることが確認された。
【0021】
【実施例】次に実施例により本発明を説明する。尚、実
施例中で標準インキとして使用しているのは、粗製銅フ
タロシアニンをソルベントソルトミリング(食塩5倍
量)により、顔料化したウエットケーキ顔料を用いて、
フラッシング法により製造したβ型フタロシアニン顔料
のインキである。また、結晶形の測定にはX線回折装置
を使用した。
【0022】
【実施例1】乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン
70重量部と軟化点160℃のロジン変性フェノール樹
脂7重量部を加え、窒素気流下に於いて160℃で1時
間粉砕した。この得られた顔料組成物中の樹脂を抽出し
てその物性を調べたところ、処理前と比較して特に変化
は見られなかった。次に、得られた摩砕物18重量部
を、印刷インキ用ワニス44重量部、AFソルベント7
(日本石油株式会社製、芳香族成分1.0%以下)、5
重量部に加え、110℃で15分サンドミルで分散し
た。運転条件はサンドミル、2L パールミルSTS
((株)アシザワ製)、2.5mmスチールビーズ 8
0%充填、1600rpmである。その後3本ロールで
60℃にて1パスした。顔料粒子径をグラインドメータ
ーで測定したところ、7.5μm以下であった。次に、
得られたベースインキにワニス22重量部、AFソルベ
ント7、11重量部を加え完成インキに調整した後、同
一顔料分を含む標準インキと比較したところ、本実施例
のインキは着色力、光沢、色相、湿し水に対する散りな
どの点において標準インキと同等の品位を有していた。
またα型結晶の含有率は1%以下であった。
【0023】
【実施例2】乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン
70重量部と軟化点160℃のロジン変性フェノール樹
脂35重量部を加え、窒素気流下に於いて130℃で1
時間粉砕した。この得られた顔料組成物中の樹脂を抽出
してその物性を調べたところ、処理前と比較して特に変
化は見られなかった。次に、得られた摩砕物24重量部
を、印刷インキ用ワニス32重量部、AFソルベント
7、11重量部に加え、100℃で10分サンドミルで
分散した。運転条件はサンドミル、2L パールミルS
TS((株)アシザワ製)、2.5mmスチールビーズ
80%充填、1600rpmである。顔料粒子径をグ
ラインドメーターで測定したところ、7.5μm以下で
あった。次に、得られたベースインキにワニス22重量
部、AFソルベント7、11重量部を加え完成インキに
調整した後、同一顔料分を含む標準インキと比較したと
ころ、本実施例のインキは着色力、光沢、色相、湿し水
に対する散りなどの点において標準インキと同等の品位
を有していた。またα型結晶の含有率は1%以下であっ
た。
【0024】
【実施例3】乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン
70重量部と軟化点160℃のロジン変性フェノール樹
脂70重量部を加え、窒素気流下に於いて80℃で1時
間粉砕した。この得られた顔料組成物中の樹脂を抽出し
てその物性を調べたところ、処理前と比較して特に変化
は見られなかった。次に、得られた摩砕物32重量部
を、印刷インキ用ワニス16重量部、AFソルベント
7、19重量部に加え、130℃で5分サンドミルで分
散した。運転条件はサンドミル、2L パールミルST
S((株)アシザワ製)、1.5mmスチールビーズ
80%充填、1600rpmである。顔料粒子径をグラ
インドメーターで測定したところ、7.5μm以下であ
った。次に、得られたベースインキにワニス22重量
部、AFソルベント7、11重量部を加え完成インキに
調整した後、同一顔料分を含む標準インキと比較したと
ころ、本実施例のインキは着色力、光沢の点で優り、色
相、湿し水に対する散りなどの点において標準インキと
同等の品位を有していた。またα型結晶の含有率は1%
以下であった。
【0025】
【比較例1】乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン
70重量部を加え、130℃で1時間粉砕した。次に、
得られた摩砕物16重量部を、印刷インキ用ワニス48
重量部、AFソルベント7、3重量部に加え、110℃
で4時間ミキサーで攪拌した後、60℃の3本ロール5
回の練肉でその最大粒子径はグラインドメーター値で1
2.5μmであった。次に、得られたベースインキにワ
ニス22重量部、AFソルベント7、11重量部を加え
完成インキに調整した後、同一顔料分を含む標準インキ
と比較したところ、本実施例のインキの色相は赤味で、
α型結晶の含有率は7%であった。
【比較例2】乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン
70重量部と軟化点が160℃のロジン変性フェノール
樹脂35重量部を加え、130℃で1時間粉砕した。こ
の得られた顔料組成物中の樹脂を抽出してその物性を調
べたところ、処理前と比較して溶解性が低下していた。
次に、得られた摩砕物24重量部を、印刷インキ用ワニ
ス32重量部、AFソルベント7、11重量部に加え、
90℃で3時間ミキサーで攪拌した後、60℃の3本ロ
ール3回の練肉でその最大粒子径はグラインドメーター
値で7.5μmであった。次に、得られたベースインキ
にワニス22重量部、AFソルベント7、11重量部を
加え完成インキに調整した後、同一顔料分を含む標準イ
ンキと比較したところ、本実施例のインキは湿し水に対
する散りが標準インキより劣っていた。またα型結晶の
含有率は1%以下であった。
【比較例3】乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン
70重量部と軟化点が160℃のロジン変性フェノール
樹脂35重量部を加え、窒素気流下に於いて130℃で
1時間粉砕した。この得られた顔料組成物中の樹脂を抽
出してその物性を調べたところ、処理前と比較して特に
変化は見られなかった。次に、得られた摩砕物24重量
部を、印刷インキ用ワニス32重量部、AFソルベント
7、11重量部に加え、100℃で4時間ミキサーで攪
拌した後、60℃の3本ロール2回の練肉でその最大粒
子径はグラインドメーター値で7.5μmであった。次
に、得られたベースインキにワニス22重量部、AFソ
ルベント7、11重量部を加え完成インキに調整した
後、同一顔料分を含む標準インキと比較したところ、本
実施例のインキの色相は赤味で、α型結晶の含有率は2
%であった。
【比較例4】乾式アトライターに粗製銅フタロシアニン
70重量部と軟化点が160℃のロジン変性フェノール
樹脂7重量部を加え、窒素気流下に於いて160℃で1
時間粉砕した。この得られた顔料組成物中の樹脂を抽出
してその物性を調べたところ、処理前と比較して特に変
化は見られなかった。次に、得られた摩砕物18重量部
を、印刷インキ用ワニス44重量部、AFソルベント
7、5重量部に加え、160℃で1時間ミキサーで攪拌
した後、60℃の3本ロール2回の練肉でその最大粒子
径はグラインドメーター値で7.5μmであった。次
に、得られたベースインキにワニス22重量部、AFソ
ルベント7、11重量部を加え完成インキに調整した
後、同一顔料分を含む標準インキと比較したところ、本
実施例のインキのα型結晶の含有率は1%以下であった
が着色力、鮮明性が劣っていた。
【発明の効果】本発明の方法は従来のインキ製造法に比
べて分散時間が大幅に短縮でき、色相、粘度等の品質も
良好となった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗製銅フタロシアニンと、該粗製銅フタ
    ロシアニンに対して1〜200重量%の樹脂とを、酸素
    濃度10%以下の雰囲気下で乾式粉砕する工程A、該工
    程Aで得られた乾式粉砕物と、芳香族炭化水素成分が1
    重量%以下である炭化水素溶剤又は該炭化水素溶剤を含
    むワニスとを、粒状のメディアを内蔵する分散機で分散
    処理する工程Bとからなることを特徴とするオフセット
    印刷インキの製造方法。
  2. 【請求項2】 粗製銅フタロシアニンに対して20〜8
    0重量%の樹脂を使用する請求項1記載のオフセット印
    刷インキの製造方法。
  3. 【請求項3】 分散処理が60〜140℃で行われる請
    求項1又は2記載のオフセット印刷インキの製造方法。
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