JPH1121425A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物

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JPH1121425A
JPH1121425A JP9177472A JP17747297A JPH1121425A JP H1121425 A JPH1121425 A JP H1121425A JP 9177472 A JP9177472 A JP 9177472A JP 17747297 A JP17747297 A JP 17747297A JP H1121425 A JPH1121425 A JP H1121425A
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JP
Japan
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dihydroxy
resin
tert
butyl
weight
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Application number
JP9177472A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihisa Hoshika
典久 星加
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 常温保存性、成形性、耐半田ストレス性に優
れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 融点50〜150℃の結晶性エポキシ化
合物、フェノール・アルキルベンゼン・アルデヒド樹脂
を全樹脂硬化剤中に30〜100重量%含む樹脂硬化
剤、一般式(4)で示される硬化促進剤、及び無機充填
材を必須成分とし、結晶性エポキシ化合物のエポキシ基
に対する樹脂硬化剤のフェノール性水酸基との当量比が
0.5〜2であり、硬化促進剤が、結晶性エポキシ化合
物と樹脂硬化剤の合計量100重量部あたり0.4〜2
0重量部であり、無機充填材の含有量が結晶性エポキシ
化合物と樹脂硬化剤の合計量100重量部あたり200
〜2400重量部であることを特徴とするエポキシ樹脂
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温保存性、成形
性、耐半田ストレス性に優れる半導体封止用エポキシ樹
脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体を機械的、化学的作用から保護す
るために、封止材料として、エポキシ樹脂組成物(以
下、樹脂組成物という)が開発、生産されてきた。この
樹脂組成物に要求される項目は、半導体の種類、封止さ
れるパッケージの種類、使用される環境等によって変化
しつつあるが、最近では半導体デバイスを基板に実装す
る際に樹脂組成物の硬化物にクラックが生じるという問
題がある。これは実装時の半田浴に直接浸漬される等、
高温に曝されるため、樹脂組成物の硬化物が吸湿してい
た水分が膨張した結果、クラックが生じるというもので
ある。このため樹脂組成物の硬化物は低吸湿性であるこ
とが求められており、この要求に対し種々検討した結
果、無機充填材を多く含有させることで耐半田ストレス
性はかなり改善された。この無機充填材の高充填の手法
としては、無機充填材の粒度分布や形状の変更、結晶性
エポキシ化合物の使用、又は樹脂硬化剤の粘度低減等が
あるが、これらの手法を併用する場合が殆どである。と
ころが、樹脂組成物の粘度の低減のためには樹脂成分の
分子量を小さくしており、この結果分子が動き易くな
り、反応の初期段階では架橋反応が速やかに進んでしま
う。従って各成分の混練時に一部の架橋反応が進行し所
定の流動性が発現せず、又、同じ理由から常温でも反応
が進行し易く、樹脂組成物の常温保存性が低下するとい
う欠点があった。
【0003】耐半田ストレス性に優れる樹脂組成物の開
発のために、樹脂硬化剤としてキシリレン変性フェノー
ル樹脂の使用(特開平4−359013、特開平5−6
7702、特開平8−73561各号公報)等が検討さ
れた。しかしながら、用いられている樹脂硬化剤の分子
量は小さく、反応の初期段階で架橋反応が速やかに進む
のを避けられない。又、この公報にはエポキシ化合物を
硬化させる場合の硬化促進剤として、トリフェニルホス
フィン、1,8-ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン-5、及び2-
エチル-4-メチルイミダゾールが記載されている。しか
し、いずれの硬化促進剤も硬化時の高温域での硬化促進
作用は劣るうえ、低温域でも硬化促進作用を有するた
め、常温保存性の点からは問題である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な問
題点に対して、樹脂硬化剤としてアルキルベンゼン類
(X)とアルデヒド類(Y1)を酸触媒の存在下で反応
させたアルキルベンゼン・アルデヒド樹脂(W)と、フ
ェノール類(Z)を重量比が1≦(Z)/(W)≦20
で、酸触媒の存在下で重縮合させた後、更にアルデヒド
類(Y2)を反応させて得られる特定のフェノール・ア
ルキルベンゼン・アルデヒド樹脂を用いること、及び潜
伏性を有する硬化促進剤を用いることにより、常温保存
性、成形性、耐半田ストレス性に優れた半導体封止用エ
ポキシ樹脂組成物を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)融点5
0〜150℃の結晶性エポキシ化合物、(B)一般式
(1)で示されるアルキルベンゼン類(X)と一般式
(2)で示されるアルデヒド類(Y1)を酸触媒の存在
下で反応させたアルキルベンゼン・アルデヒド樹脂
(W)と、一般式(3)で示されるフェノール類(Z)
を重量比が1≦(Z)/(W)≦20で、酸触媒の存在
下で重縮合させた後、更に一般式(2)で示されるアル
デヒド類(Y2)を反応させて得られるフェノール・ア
ルキルベンゼン・アルデヒド樹脂を全樹脂硬化剤中に3
0〜100重量%含む樹脂硬化剤、(C)一般式(4)
で示される硬化促進剤、及び(D)無機充填材を必須成
分とし、フェノール・アルキルベンゼン・アルデヒド樹
脂の水酸基当量が100〜200g/eq、軟化点が6
0〜110℃、25℃の溶液粘度が20〜90μm2
s、及び重量平均分子量が400〜3000であり、結
晶性エポキシ化合物(A)のエポキシ基に対する樹脂硬
化剤(B)のフェノール性水酸基との当量比が0.5〜
2であり、硬化促進剤(C)が、結晶性エポキシ化合物
(A)と樹脂硬化剤(B)の合計量100重量部あたり
0.4〜20重量部であり、無機充填材(D)の含有量
が結晶性エポキシ化合物(A)と樹脂硬化剤(B)の合
計量100重量部あたり200〜2400重量部である
ことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物であ
る。
【化8】 (式中、R1は、炭素数1〜8のアルキル基を表し、そ
れらは互いに同一であっても異なってもよい。mは1〜
4の整数。)
【0006】
【化9】 (式中、R2は、水素、又は炭素数1〜7の炭化水素基
を表す。Y1とY2は互いに同一であっても異なっても
よい。)
【0007】
【化10】 (式中、R3は、水素、炭素数1〜8のアルキル基、ア
ルケニル基、ハロゲンの中から選択される原子又は基を
表し、それらは互いに同一であっても異なってもよい。
nは1〜3の整数。)
【0008】
【化11】 (式中、R4はフェニル基、又はナフチル基を表す。)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いる結晶性エポキシ化
合物は、低分子で、平面的な分子構造を有しており、常
温では結晶化している固体であるが、融点以上の温度域
では急速に融解して低粘度の液状に変化するものであ
る。結晶性エポキシ化合物の融点としては、50〜15
0℃が好ましく、50℃未満だと、常温で融解してお
り、作業性の問題や、これを用いた樹脂組成物の常温保
存性の低下が懸念されるので好ましくない。150℃を
越えると、混練時に充分融解せず、均一分散出来ないの
で硬化性及び成形性が低下し、更に不均一な成形品とな
り、強度が各部分によって異なるために半導体デバイス
の性能が低下するので好ましくない。結晶性エポキシ化
合物の融点は、示差走査熱量計を用いて、常温から昇温
速度10℃/分で昇温したときの結晶融解ピークの頂点
の温度を示す。これらの条件を満たす結晶性エポキシ化
合物としては、例えば、式(5)のビフェニル型エポキ
シ化合物、式(6)のビスフェノール型エポキシ化合
物、式(7)のスチルベン型エポキシ化合物、ナフタレ
ン型エポキシ化合物等が挙げられる。
【化12】 (式中、R5は、水素、アルキル基、ハロゲンの中から
選択される原子又は基を表し、それらは互いに同一であ
っても異なってもよい。)
【0010】
【化13】 (式中、R6は、水素、アルキル基、ハロゲンの中から
選択される原子又は基を表し、それらは互いに同一であ
っても異なってもよい。)
【0011】
【化14】 (式中、R7は、水素、アルキル基、ハロゲンの中から
選択される原子又は基を表し、それらは互いに同一であ
っても異なってもよい。) 式(5)のビフェニル型エポキシ化合物の具体例として
は、例えば、4,4'-ジヒドロキシビフェニル、4,4'-ジヒ
ドロキシ-3-メチルビフェニル、4,4'-ジヒドロキシ-3-
エチルビフェニル、4,4'-ジヒドロキシ-3-プロピルビフ
ェニル、4,4'-ジヒドロキシ-3-アミルビフェニル、4,4'
-ジヒドロキシ-3-ヘキシルビフェニル、4,4'-ジヒドロ
キシ-2,3-ジメチルビフェニル、4,4'-ジヒドロキシ-2,6
-ジメチルビフェニル、4,4'-ジヒドロキシ-2,3'-ジメチ
ルビフェニル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3',5-トリメチル
ビフェニル、4,4'-ジヒドロキシ-2',3,5-トリメチルビ
フェニル、4,4'-ジヒドロキシ-2',3,3',5-テトラメチル
ビフェニル、4,4'-ジヒドロキシ-2',3,5,6'-テトラメチ
ルビフェニル、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ
-3'-メチルビフェニル、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒ
ドロキシ-5,3'-ジメチルビフェニル、3-ターシャリブチ
ル-4,4'-ジヒドロキシ-3',6-ジメチルビフェニル、3-タ
ーシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-5-エチル-3'-メチ
ルビフェニル、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ
-3'-メチル-5-プロピルビフェニル、3-ターシャリブチ
ル-4,4'-ジヒドロキシ-5-ブチル-3'-メチルビフェニ
ル、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-5-アミル-
3'-メチルビフェニル、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒ
ドロキシ-5-ヘキシル-3'-メチルビフェニル、3-ターシ
ャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-5-シクロヘキシル-3'-
メチルビフェニル、3-ターシャリブチル-2,4'-ジヒドロ
キシ-3',5',6-トリメチルビフェニル、3-ターシャリブ
チル-4,4'-ジヒドロキシ-3',5',6-トリメチルビフェニ
ル、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3',5,5'-
トリメチルビフェニル、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒ
ドロキシ-3',5-ジメチル-5'-プロピルビフェニル、3-タ
ーシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3',6-ジメチル-5'-
プロピルビフェニル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチ
ルビフェニル、3,3'-ジエチル-4,4'-ジヒドロキシビフ
ェニル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジプロピルビフェニ
ル、3,3'-ジアミル-4,4'-ジヒドロキシスチルベン、3,
3'-ジヘキシル-4,4'-ジヒドロキシビフェニル、3,3'-ジ
シクロヘキシル-4,4'-ジヒドロキシビフェニル、4,4'-
ジヒドロキシ-3,3',5,5'-テトラメチルビフェニル、4,
4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジ-ターシャリブチルビフェニ
ル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジ-ターシャリブチル-6,
6'-ジメチルビフェニル、2,2'-ジヒドロキシ-3,3'-ジ-
ターシャリブチル-6,6'-ジメチルビフェニル、2,4'-ジ
ヒドロキシ-3,3'-ジ-ターシャリブチル-6,6'-ジメチル
ビフェニル、2,2'-ジヒドロキシ-3,3',5,5'-テトラメチ
ルビフェニル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジ-ターシャリ
ブチル-5,5'-ジメチルビフェニル、4,4'-ジヒドロキシ-
3,3',5,5'-テトラ-ターシャリブチルビフェニル、4,4'-
ジヒドロキシ-3,3',5,5'-テトラブロモビフェニル等
(置換位置の異なる異性体を含む)のグリシジルエーテ
ル化物等が挙げられる。式(6)のビスフェノール型エ
ポキシ化合物の具体例としては、例えば、4,4'-メチレ
ンビスフェノール、4,4'-メチレンビス(2-メチルフェ
ノール)、4,4'-メチレンビス(2,6-ジメチルフェノー
ル)、4,4'-メチレンビス(2,3,6-トリメチルフェノー
ル)、4,4'-エチリデンビスフェノール、4,4'-エチリデ
ンビス(2-メチルフェノール)、4,4'-エチリデンビス
(2,6-ジメチルフェノール)、4,4'-(1-メチルエチリ
デン)ビスフェノール、4,4'-(1-メチルエチリデン)
ビス(2-メチルフェノール)、4,4'-(1-メチルエチリ
デン)ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4'-(1-メ
チルエチリデン)ビス[2-(1-メチルエチル)フェノー
ル]、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス[2-(1,1-ジ
メチルエチル)フェノール]、4,4'-(1-メチルエチリ
デン)ビス[2,6-ジ(1,1-ジメチルエチル)フェノー
ル]4,4'-プロピリデンビスフェノール、4,4'-プロピリ
デンビス(2-メチルフェノール)、4,4'-プロピリデン
ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4'-(1-メチルプ
ロピリデン)ビスフェノール、4,4'-(1-メチルプロピ
リデン)ビス(2-メチルフェノール)、4,4'-(1-メチ
ルプロピリデン)ビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,
4'-(2-メチルプロピリデン)ビスフェノール、4,4'-
(2-メチルプロピリデン)ビス(2-メチルフェノー
ル)、4,4'-(2-メチルプロピリデン)ビス(2,6-ジメ
チルフェノール)、4,4'-(1,3-ジメチルブチリデン)
ビスフェノール、4,4'-(1,3-ジメチルブチリデン)ビ
ス(2-メチルフェノール)、4,4'-(1,3-ジメチルブチ
リデン)ビス(2,6-ジメチルフェノール)等のグリシジ
ルエーテル化物等が挙げられる。式(7)のスチルベン
型エポキシ化合物の具体例としては、例えば、4,4'-ジ
ヒドロキシスチルベン、4,4'-ジヒドロキシ-3-メチルス
チルベン、4,4'-ジヒドロキシ-3-エチルスチルベン、4,
4'-ジヒドロキシ-3-プロピルスチルベン、4,4'-ジヒド
ロキシ-3-アミルスチルベン、4,4'-ジヒドロキシ-3-ヘ
キシルスチルベン、4,4'-ジヒドロキシ-2,3-ジメチルス
チルベン、4,4'-ジヒドロキシ-2,6-ジメチルスチルベ
ン、4,4'-ジヒドロキシ-2,3'-ジメチルスチルベン、4,
4'-ジヒドロキシ-3,3',5-トリメチルスチルベン、4,4'-
ジヒドロキシ-2',3,5-トリメチルスチルベン、4,4'-ジ
ヒドロキシ-2',3,3',5-テトラメチルスチルベン、4,4'-
ジヒドロキシ-2',3,5,6'-テトラメチルスチルベン、3-
ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3'-メチルスチル
ベン、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-5,3'-ジ
メチルスチルベン、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロ
キシ-3',6-ジメチルスチルベン、3-ターシャリブチル-
4,4'-ジヒドロキシ-5-エチル-3'-メチルスチルベン、3-
ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3'-メチル-5-プ
ロピルスチルベン、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロ
キシ-5-ブチル-3'-メチルスチルベン、3-ターシャリブ
チル-4,4'-ジヒドロキシ-5-アミル-3'-メチルスチルベ
ン、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-5-ヘキシ
ル-3'-メチルスチルベン、3-ターシャリブチル-4,4'-ジ
ヒドロキシ-5-シクロヘキシル-3'-メチルスチルベン、3
-ターシャリブチル-2,4'-ジヒドロキシ-3',5',6-トリメ
チルスチルベン、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキ
シ-3',5',6-トリメチルスチルベン、3-ターシャリブチ
ル-4,4'-ジヒドロキシ-3',5,5'-トリメチルスチルベ
ン、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3',5-ジメ
チル-5'-プロピルスチルベン、3-ターシャリブチル-4,
4'-ジヒドロキシ-3',6-ジメチル-5'-プロピルスチルベ
ン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルスチルベン、3,
3'-ジエチル-4,4'-ジヒドロキシスチルベン、4,4'-ジヒ
ドロキシ-3,3'-ジプロピルスチルベン、3,3'-ジアミル-
4,4'-ジヒドロキシスチルベン、3,3'-ジヘキシル-4,4'-
ジヒドロキシスチルベン、3,3'-ジシクロヘキシル-4,4'
-ジヒドロキシスチルベン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3',5,
5'-テトラメチルスチルベン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-
ジ-ターシャリブチルスチルベン、4,4'-ジヒドロキシ-
3,3'-ジ-ターシャリブチル-6,6'-ジメチルスチルベン、
2,2'-ジヒドロキシ-3,3'-ジ-ターシャリブチル-6,6'-ジ
メチルスチルベン、2,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジ-ターシ
ャリブチル-6,6'-ジメチルスチルベン、2,2'-ジヒドロ
キシ-3,3',5,5'-テトラメチルスチルベン、4,4'-ジヒド
ロキシ-3,3'-ジ-ターシャリブチル-5,5'-ジメチルスチ
ルベン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3',5,5'-テトラ-ターシ
ャリブチルスチルベン等(置換位置の異なる異性体を含
む)のグリシジルエーテル化物等が挙げられる。これら
の内では、特に、4,4'-ジヒドロキシ-3,3',5,5'-テトラ
メチルビフェニル、4,4'-メチレンビス(2,6-ジメチル
フェノール)、4,4'-メチレンビス(2,3,6-トリメチル
フェノール)、4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス(2-
メチルフェノール)、又は4,4'-(1-メチルエチリデ
ン)ビス(2,6-ジメチルフェノール)のグリシジルエー
テル化物、3-ターシャリブチル-2,4'-ジヒドロキシ-3',
5',6-トリメチルスチルベン、3-ターシャリブチル-4,4'
-ジヒドロキシ-3',5',6-トリメチルスチルベン、又は3-
ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3',5,5'-トリメ
チルスチルベンのグリシジルエーテル化物と4,4'-ジヒ
ドロキシ-3,3',5,5'-テトラメチルスチルベン、4,4'-ジ
ヒドロキシ-3,3'-ジ-ターシャリブチル-6,6'-ジメチル
スチルベン、2,2'-ジヒドロキシ-3,3'-ジ-ターシャリブ
チル-6,6'-ジメチルスチルベン、2,4'-ジヒドロキシ-3,
3'-ジ-ターシャリブチル-6,6'-ジメチルスチルベン、2,
2'-ジヒドロキシ-3,3',5,5'-テトラメチルスチルベン、
又は4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジ-ターシャリブチル-5,
5'-ジメチルスチルベンのグリシジルエーテル化物との
混合物が入手のし易さ、性能、原料価格の点から、より
好ましい。なお、これらは単独でも混合して用いてもよ
い。又、耐湿信頼性向上のために、これらの結晶性エポ
キシ化合物中に含まれる塩素イオン、ナトリウムイオ
ン、その他フリーのイオンは極力少ないことが望まし
い。又、本発明の結晶性エポキシ化合物の特性を損なわ
ない範囲で、モノマー、オリゴマー、ポリマーの全般か
らなる他のエポキシ樹脂を併用してもよい。
【0012】本発明で用いるフェノール・アルキルベン
ゼン・アルデヒド樹脂は、アルキルベンゼン類(X)と
アルデヒド類(Y1)を酸触媒の存在下で反応させたア
ルキルベンゼン・アルデヒド樹脂(W)と、フェノール
類(Z)を酸触媒の存在下で重縮合させた後、更にアル
デヒド類(Y2)を反応させて得られる樹脂である。本
発明のフェノール・アルキルベンゼン・アルデヒド樹脂
に用いるアルキルベンゼン類(X)としては、例えば、
トルエン、キシレン、メシチレン、クメン等が挙げら
れ、特に、アルデヒド類(Y1、Y2)との反応性に優
れるm−キシレンが好ましい。アルデヒド類(Y1、Y
2)としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イ
ソブチルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、ベンズア
ルデヒド等が挙げられ、特に、硬化物の架橋密度が高く
なるホルムアルデヒドが好ましい。なお、炭化水素の炭
素数が8以上だと立体障害が大きく、エポキシ基とフェ
ノール性水酸基との硬化反応を阻害し、樹脂組成物の硬
化性の低下、或いは硬化物のガラス転移温度の低下が起
こるので好ましくない。フェノール類(Z)としては、
例えば、フェノール、クレゾール、ターシャリブチルフ
ェノール、ターシャリオクチルフェノール、アリルフェ
ノール等が挙げられ、特に、得られる樹脂の水酸基当
量、軟化点、溶液粘度、及び重量平均分子量のバランス
が適正であるフェノールが好ましい。又、以上に例示し
たアルキルベンゼン類(X)、アルデヒド類(Y1、Y
2)及びフェノール類(Z)は一例であり、これらのも
のに限定されない。又、これらは単独でも混合して用い
てもよい。
【0013】本発明のアルキルベンゼン・アルデヒド樹
脂(W)は、アルキルベンゼン類(X)とアルデヒド類
(Y1)を硫酸等の酸触媒の存在下で反応させることに
より容易に得ることができる。又、m−キシレン・ホル
ムアルデヒド樹脂等は、三菱瓦斯化学(株)からニカノ
ールという商品名で市販されており、市場から容易に入
手することができる。本発明のフェノール・アルキルベ
ンゼン・アルデヒド樹脂は、例えば、m−キシレンとホ
ルムアルデヒドを酸触媒の存在下で反応させて得られる
m−キシレン・ホルムアルデヒド樹脂と、フェノールと
を酸触媒の存在下で重縮合させた後、更にホルムアルデ
ヒドを反応させて得られる。この樹脂は種々の構造を含
み、その構造は定かではないが、代表的な構造としては
式(8)、式(9)等が考えられる。
【化15】 (jは0〜10の整数の混合物)
【0014】
【化16】 (pは0〜10の整数の混合物)
【0015】本発明のフェノール・アルキルベンゼン・
アルデヒド樹脂は、アルキルベンゼン類(X)とアルデ
ヒド類(Y1)を酸触媒の存在下で反応させたアルキル
ベンゼン・アルデヒド樹脂(W)と、フェノール類
(Z)を重量比が1≦(Z)/(W)≦20で、酸触媒
の存在下で重縮合させた後、更に一般式(2)で示され
るアルデヒド類(Y2)を反応させて得られる、水酸基
当量が100〜200g/eq、軟化点が60〜110
℃、25℃の溶液粘度が20〜90μm2/s、及び重
量平均分子量が400〜3000のものが好ましい。更
に、(W)と(Z)の重量比は1≦(Z)/(W)≦2
0で、より好ましくは1.2≦(Z)/(W)≦6であ
る。(Z)/(W)<1だと、フェノール・アルキルベ
ンゼン・アルデヒド樹脂中のフェノール類の比率が小さ
くなり、樹脂組成物の硬化性、成形性が著しく低下する
ので好ましくない。一方、(Z)/(W)>20だと、
フェノール・アルキルベンゼン・アルデヒド樹脂中のア
ルキルベンゼン・アルデヒド類の比率が小さくなり、硬
化物のゴム領域での低弾性率、低吸湿性、リードフレー
ム等の金属類及びシリコンチップへの高接着性といった
アルキルベンゼン・アルデヒド樹脂の添加効果を十分に
発揮できないので好ましくない。水酸基当量としては、
100〜200g/eqが好ましく、より好ましくは1
20〜150g/eqである。100g/eq未満だ
と、軟化点、溶液粘度が低く、常温で液状又は半固形状
であり、作業性の問題や、これを用いた樹脂組成物の常
温保存性の低下が懸念されるので好ましくない。200
g/eqを越えると、エポキシ基とフェノール性水酸基
との架橋点間距離が大きくなり、樹脂組成物の硬化性の
低下、或いは硬化物のガラス転移温度の低下の恐れがあ
るので好ましくない。軟化点としては、60〜110℃
が好ましく、より好ましくは75〜95℃である。60
℃未満だと、常温で液状又は半固形状であり、作業性の
問題や樹脂組成物の硬化性の低下、或いは硬化物のガラ
ス転移温度の低下の恐れがあるので好ましくない。11
0℃を越えると、混練時に充分溶融せず、均一分散でき
ないので硬化性及び成形性が低下し、不均一な成形品と
なり、強度が各部分によって異なるために半導体デバイ
スの性能が低下するので好ましくない。25℃の溶液粘
度としては、20〜90μm2/sが好ましく、より好
ましくは30〜60μm2/sである。20μm2/s未
満だと、フェノール・アルキルベンゼン・アルデヒド樹
脂中の硬化反応に関与しない低分子量成分が多くなり、
樹脂組成物の硬化性の低下、或いは硬化物のガラス転移
温度の低下の恐れがあるので好ましくない。90μm2
/sを越えると、成形時の溶融粘度が高くなるため、流
動性が低下し、充填不良が発生したり、ICチップの金
線が断線し、導通不良が発生する等の不都合が生じるの
で好ましくない。重量平均分子量としては400〜30
00が好ましく、より好ましくは600〜1500であ
る。400未満だと、常温で液状又は半固形状であり、
作業性の問題や、樹脂組成物の硬化性の低下、或いは硬
化物のガラス転移温度の低下の恐れがあるので好ましく
ない。3000を越えると、成形時の溶融粘度が高くな
るため、流動性が低下し、充填不良が発生したり、IC
チップの金線が断線し、導通不良が発生する等の不都合
が生じる。
【0016】これらの特性は、アルキルベンゼン類とア
ルデヒド類の配合割合、反応温度、反応時間、アルキル
ベンゼン・アルデヒド樹脂とフェノール類の配合割合、
反応温度、反応時間、更にアルデヒド類の配合割合、反
応温度、反応時間等を適宜選択することにより、容易に
得ることができる。
【0017】又、本発明のフェノール・アルキルベンゼ
ン・アルデヒド樹脂の特性値の測定は下記の方法に従っ
て行った。水酸基当量は、試料をピリジンと過剰量の無
水酢酸とでアセチル化し、試料に消費される無水酢酸か
ら発生する酢酸を、水酸化ナトリウム水溶液で滴定する
ことにより求める。軟化点は、JIS K 7234に
記載の環球法に準じて求める。溶液粘度は、試料/エタ
ノール=5/5(重量比)の溶液を用いて、25℃でJ
IS Z 8803に準じて求める。重量平均分子量
は、東ソー(株)・製GPCカラム(G1000HX
L:1本、G2000HXL:2本、G3000HX
L:1本)を用い、流量1.0ml/分、溶出溶媒はテ
トラヒドロフラン、カラム温度40℃の条件で分析し、
標準ポリスチレンにより換算して求める。
【0018】本発明のフェノール・アルキルベンゼン・
アルデヒド樹脂は、従来のキシリレン変性フェノール樹
脂と比較し、樹脂組成物の硬化物のゴム領域での弾性率
が低く、樹脂中に疎水性のアルキルベンゼンを含んでい
ることにより、吸湿量が抑えられ、リードフレーム等の
金属類及びシリコンチップへの接着性に優れる。更に低
分子量成分が少ないため常温保存性に優れている。
【0019】本発明のフェノール・アルキルベンゼン・
アルデヒド樹脂の配合量は、これを調節することによ
り、常温保存性、成形性、耐半田ストレス性を最大限に
引き出すことができる。これらの特性の効果を引き出す
ためには、フェノール・アルキルベンゼン・アルデヒド
樹脂を、全樹脂硬化剤中に30重量%以上、より好まし
くは50重量%以上配合することが望ましい。30重量
%未満だと、目標とする常温保存性、成形性、耐半田ス
トレス性が不充分となり好ましくない。
【0020】フェノール・アルキルベンゼン・アルデヒ
ド樹脂以外に他の樹脂硬化剤を併用する場合は、フェノ
ール・アルキルベンゼン・アルデヒド樹脂硬化剤の特性
を損なわない範囲でフェノール性水酸基を有するモノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができる。
例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラ
ック樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、
キシリレン変性フェノール樹脂、テルペン変性フェノー
ル樹脂、トリフェノールメタン化合物等が挙げられ、特
に好ましいものとしては、ジシクロペンタジエン変性フ
ェノール樹脂、キシリレン変性フェノール樹脂等が挙げ
られ、これらは単独でも混合して用いてもよい。また、
本発明で用いる結晶性エポキシ化合物のエポキシ基に対
する樹脂硬化剤のフェノール性水酸基との当量比は、好
ましくは0.5〜2であり、特に0.7〜1.5がより
好ましい。0.5〜2の範囲を外れると、耐湿性、硬化
性等が低下するので好ましくない。
【0021】本発明で用いる一般式(4)で示される硬
化促進剤は、潜伏性を有するものである。この硬化促進
剤は、比較的低温域においては触媒活性を示さないので
樹脂組成物の硬化反応が進むことがない。即ち、各成分
の混練時に、一部の架橋反応が速やかに進むことが無く
所定の流動性を保持し、又、同じ理由から樹脂組成物の
常温保存性にも優れる。しかも成形時の高温域では従来
の硬化促進剤よりも強い触媒活性を示し、樹脂組成物を
高度に硬化させる。本発明の硬化促進剤の配合量として
は、結晶性エポキシ化合物と樹脂硬化剤の合計量100
重量部あたり0.4〜20重量部が好ましく、通常70
〜150℃で混合することができる。配合量が0.4重
量部未満だと、加熱成形時に充分な硬化性が得られない
恐れがあり、一方、20重量部を越えると、硬化が速す
ぎて成形時に流動性の低下による充填不良等を生じる恐
れがあるので好ましくない。又、この硬化促進剤の特性
を損なわない範囲でトリフェニルホスフィン、1,8-ジア
ザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7等の他の硬化促進剤と
併用しても何ら問題はない。
【0022】本発明で用いる無機充填材の種類について
は特に制限はなく、一般に封止材料に用いられているも
の広くを使用することができる。例えば、溶融破砕シリ
カ粉末、溶融球状シリカ粉末、結晶シリカ粉末、2次凝
集シリカ粉末、アルミナ、チタンホワイト、水酸化アル
ミニウム、タルク、クレー、ガラス繊維等が挙げられ、
特に溶融球状シリカ粉末が好ましい。形状は限りなく真
球状であることが好ましく、又、粒子の大きさの異なる
ものを混合することにより充填量を多くすることができ
る。この無機充填材の配合量としては、結晶性エポキシ
化合物と樹脂硬化剤の合計量100重量部あたり200
〜2400重量部が好ましい。200重量部未満だと、
無機充填材による補強効果が充分に発現しない恐れがあ
り、2400重量部を越えると、樹脂組成物の流動性が
低下し成形時に充填不良等が生じる恐れがあるので好ま
しくない。特に無機充填材の配合量が結晶性エポキシ化
合物と樹脂硬化剤の合計量100重量部あたり250〜
1400重量部であれば、半導体封止用として、樹脂組
成物の吸湿率が低く、パッケージクラックの発生を防止
することができ、更に溶融時の樹脂組成物の粘度が低く
なるため、半導体パッケージ内部の金線変形を引き起こ
す恐れがなく、より好ましい。本発明で用いる無機充填
材は、予め充分混合しておくことが好ましい。又、必要
に応じて無機充填材をカップリング剤で予め処理して用
いても良く、処理の方法としては、溶剤を用いて混合し
た後に溶媒を除去する方法や、直接無機充填材に添加し
混合機を用いて処理する方法等がある。
【0023】本発明の樹脂組成物は、(A)〜(D)成
分の他、必要に応じてカーボンブラック、ベンガラ等の
着色剤、臭素化エポキシ樹脂、酸化アンチモン、リン化
合物等の難燃剤、γ-グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン等のカップリング剤、シリコーンオイル、シリ
コーンゴム等の低応力成分、天然ワックス、合成ワック
ス、高級脂肪酸及びその金属塩類もしくはパラフィン等
の離型剤、酸化防止剤等の各種添加剤を配合することが
できる。本発明の樹脂組成物は、(A)〜(D)成分、
及びその他の添加剤等をミキサーを用いて常温混合し、
ロール、押出機等の混練機で混練し、冷却後粉砕して得
られる。これらの樹脂組成物は、電気部品或いは電子部
品であるトランジスタ、集積回路等の被覆、絶縁、封止
等に適用することができる。
【0024】
【実施例】以下本発明を実施例で具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。フェノール
・アルキルベンゼン・アルデヒド樹脂の製造例を以下に
示す。 PXF1:反応容器にm−キシレン・ホルムアルデヒド
樹脂(三菱瓦斯化学工業(株)・製ニカノールG)30
重量部、フェノール100重量部、及びパラトルエンス
ルホン酸0.1重量部を仕込み、徐々に加熱して100
℃で2時間反応後、更にホルムアルデヒド濃度が37%
のホルマリンを徐々に添加し、100℃で1時間反応さ
せた。これにメチルイソブチルケトン110重量部を加
え均一溶液としてから、イオン交換水100重量部を加
え10分間攪拌後静置し、有機層と水層とに分離し、水
層部を除去してイオン性不純物を系外へ排出した。この
後、蒸留工程で、縮合水、未反応フェノール等を除去す
ることにより、フェノール・キシレン・ホルムアルデヒ
ド樹脂95重量部を得た。この樹脂は、水酸基当量13
1g/eq、軟化点80℃、25℃の溶液粘度30μm
2/s、重量平均分子量940であった(以下、PXF
1という)。実施例1、2、比較例2、3で用いた。
【0025】CXF:反応容器にm−キシレン・ホルム
アルデヒド樹脂(三菱瓦斯化学工業(株)・製ニカノー
ルG)35重量部、オルソクレゾール100重量部、及
びパラトルエンスルホン酸0.1重量部を仕込み、PX
F1と同様にして、クレゾール・キシレン・ホルムアル
デヒド樹脂102重量部を得た。この樹脂は、水酸基当
量152g/eq、軟化点84℃、25℃の溶液粘度2
8μm2/s、重量平均分子量1100であった(以
下、CXFという)。実施例3、4で用いた。
【0026】PXF2:反応容器にm−キシレン・ホル
ムアルデヒド樹脂(三菱瓦斯化学工業(株)・製ニカノ
ールG)100重量部、フェノール30重量部、及びパ
ラトルエンスルホン酸0.1重量部を仕込み、PXF1
と同様にして、フェノール・キシレン・ホルムアルデヒ
ド樹脂108重量部を得た。この樹脂は、水酸基当量2
15g/eq、軟化点130℃、25℃の溶液粘度94
μm2/s、重量平均分子量3200であった(以下、
PXF2という)。比較例4で用いた。
【0027】PXF3:反応容器にm−キシレン・ホル
ムアルデヒド樹脂(三菱瓦斯化学工業(株)・製ニカノ
ールG)3重量部、フェノール100重量部、及びパラ
トルエンスルホン酸0.1重量部を仕込み、PXF1と
同様にして、フェノール・キシレン・ホルムアルデヒド
樹脂88重量部を得た。この樹脂は、水酸基当量105
g/eq、軟化点58℃、25℃の溶液粘度19μm2
/s、重量平均分子量360であった(以下、PXF3
という)。比較例5で用いた。
【0028】実施例及び比較例において使用した硬化促
進剤の略号及び構造を以下に示す。
【化17】 (以下、TPPK−NAという)
【0029】
【化18】 (以下、TPPK−BAという)
【0030】 実施例1 結晶性エポキシ化合物A(融点120℃、エポキシ当量209)(4,4'-ビス( 2,3-エポキシプロポキシ)-3,3',5,5'-テトラメチルスチルベン60重量%と3-タ ーシャリブチル-4,4'-ビス(2,3-エポキシプロポキシ)-3',5',6-トリメチルスチ ルベン40重量%の混合物) 55.0重量部 PXF1 15.7重量部 パラキシリレン変性フェノール樹脂(三井東圧化学(株)・製、XL−225 −3L、軟化点95℃、水酸基当量177g/eq) 29.3重量部 TPPK−NA 3.9重量部 溶融球状シリカ粉末(平均粒径20μm) 669.3重量部 臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量275g/eq) 6.3重量部 カーボンブラック 3.9重量部 カルナバワックス 3.9重量部 を常温でミキサーを用いて混合し、70〜100℃で二
軸ロールを用いて混練し、冷却後粉砕して樹脂組成物と
した。得られた樹脂組成物を以下の方法で評価した。結
果を表1に示す。
【0031】評価方法 作業性:各成分を混合する際の作業性を比較例1を基準
として評価した。○は比較例1と同等の作業性のもの。
×はまとまりが悪く、均一な樹脂組成物を得ることが困
難なものを示す。 スパイラルフロー:EMMI−I−66に準じたスパイ
ラルフロー測定用の金型を用い、金型温度175℃、注
入圧力70kg/cm2、硬化時間2分で測定した。ス
パイラルフローは流動性のパラメータであり、値の大き
い方が流動性が良好である。単位cm。 硬化トルク:キュラストメータ( オリエンテック・
製、JSRキュラストメータIVPS型)を用い、17
5℃、90秒後のトルクを求めた。キュラストメータに
おけるトルクは硬化性のパラメータであり、数値の大き
い方が硬化性が良好である。単位kgf−cm。 常温保存性:樹脂組成物を30℃で1週間保存した後、
スパイラルフローを測定し、保存性試験に入る直前のス
パイラルフローに対する百分率として表した。数値の大
きい方が常温保存性が良好である。単位%。 耐半田ストレス性:80pQFP(厚み2mm、チップ
サイズ7.5mm×7.5mm)を、金型温度175
℃、注入圧力70kg/cm2、硬化時間2分で成形し
た。ポストキュアとして175℃で8時間処理した。パ
ッケージ8個を85℃、相対湿度85%の環境下で72
時間処理し、その後IRリフロー処理(240℃)を行
った。処理後の内部の剥離、及びクラックの有無を超音
波探傷機で観察し、不良パッケージの個数を数えた。不
良パッケージの数がn個であるとき、n/8と表示す
る。
【0032】実施例2〜4、比較例1〜5 表1の割合に従って配合し、実施例1と同様にして樹脂
組成物を得、実施例1と同様にして評価した。結果を表
1に示す。なお、実施例3、4、比較例3、4では、結
晶性エポキシ化合物として、YX4000H(油化シェ
ルエポキシ(株)・製、融点105℃、エポキシ当量1
95g/eq)を用いた。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は常温保存性、成形
性に優れ、これを用いて封止した半導体装置は耐半田ス
トレス性に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 3/00 C08K 3/00 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)融点50〜150℃の結晶性エポ
    キシ化合物、(B)一般式(1)で示されるアルキルベ
    ンゼン類(X)と一般式(2)で示されるアルデヒド類
    (Y1)を酸触媒の存在下で反応させたアルキルベンゼ
    ン・アルデヒド樹脂(W)と、一般式(3)で示される
    フェノール類(Z)を重量比が1≦(Z)/(W)≦2
    0で、酸触媒の存在下で重縮合させた後、更に一般式
    (2)で示されるアルデヒド類(Y2)を反応させて得
    られるフェノール・アルキルベンゼン・アルデヒド樹脂
    を全樹脂硬化剤中に30〜100重量%含む樹脂硬化
    剤、(C)一般式(4)で示される硬化促進剤、及び
    (D)無機充填材を必須成分とし、フェノール・アルキ
    ルベンゼン・アルデヒド樹脂の水酸基当量が100〜2
    00g/eq、軟化点が60〜110℃、25℃の溶液
    粘度が20〜90μm2/s、及び重量平均分子量が4
    00〜3000であり、結晶性エポキシ化合物(A)の
    エポキシ基に対する樹脂硬化剤(B)のフェノール性水
    酸基との当量比が0.5〜2であり、硬化促進剤(C)
    が、結晶性エポキシ化合物(A)と樹脂硬化剤(B)の
    合計量100重量部あたり0.4〜20重量部であり、
    無機充填材(D)の含有量が結晶性エポキシ化合物
    (A)と樹脂硬化剤(B)の合計量100重量部あたり
    200〜2400重量部であることを特徴とする半導体
    封止用エポキシ樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1は、炭素数1〜8のアルキル基を表し、そ
    れらは互いに同一であっても異なってもよい。mは1〜
    4の整数。) 【化2】 (式中、R2は、水素、又は炭素数1〜7の炭化水素基
    を表す。Y1とY2は互いに同一であっても異なっても
    よい。) 【化3】 (式中、R3は、水素、炭素数1〜8のアルキル基、ア
    ルケニル基、ハロゲンの中から選択される原子又は基を
    表し、それらは互いに同一であっても異なってもよい。
    nは1〜3の整数。) 【化4】 (式中、R4はフェニル基、又はナフチル基を表す。)
  2. 【請求項2】 アルキルベンゼン類(X)がm−キシレ
    ン、アルデヒド類(Y1、Y2)が共にホルムアルデヒ
    ドで、フェノール類(Z)がフェノールである請求項1
    記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 結晶性エポキシ化合物(A)が式
    (5)、式(6)、又は式(7)である請求項1又は2
    記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 【化5】 (式中、R5は、水素、アルキル基、ハロゲンの中から
    選択される原子又は基を表し、それらは互いに同一であ
    っても異なってもよい。) 【化6】 (式中、R6は、水素、アルキル基、ハロゲンの中から
    選択される原子又は基を表し、それらは互いに同一であ
    っても異なってもよい。) 【化7】 (式中、R7は、水素、アルキル基、ハロゲンの中から
    選択される原子又は基を表し、それらは互いに同一であ
    っても異なってもよい。)
  4. 【請求項4】 結晶性エポキシ化合物(A)が4,4'-ジ
    ヒドロキシ-3,3',5,5'-テトラメチルビフェニル、4,4'-
    メチレンビス(2,6-ジメチルフェノール)、4,4'-メチ
    レンビス(2,3,6-トリメチルフェノール)、4,4'-(1-
    メチルエチリデン)ビス(2-メチルフェノール)、又は
    4,4'-(1-メチルエチリデン)ビス(2,6-ジメチルフェ
    ノール)のグリシジルエーテル化物、3-ターシャリブチ
    ル-2,4'-ジヒドロキシ-3',5',6-トリメチルスチルベ
    ン、3-ターシャリブチル-4,4'-ジヒドロキシ-3',5',6-
    トリメチルスチルベン、又は3-ターシャリブチル-4,4'-
    ジヒドロキシ-3',5,5'-トリメチルスチルベンのグリシ
    ジルエーテル化物と4,4'-ジヒドロキシ-3,3',5,5'-テト
    ラメチルスチルベン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジ-ター
    シャリブチル-6,6'-ジメチルスチルベン、2,2'-ジヒド
    ロキシ-3,3'-ジ-ターシャリブチル-6,6'-ジメチルスチ
    ルベン、2,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジ-ターシャリブチル
    -6,6'-ジメチルスチルベン、2,2'-ジヒドロキシ-3,3',
    5,5'-テトラメチルスチルベン、又は4,4'-ジヒドロキシ
    -3,3'-ジ-ターシャリブチル-5,5'-ジメチルスチルベン
    のグリシジルエーテル化物との混合物である請求項1、
    又は2記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
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JP2001261779A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Sumitomo Bakelite Co Ltd エポキシ樹脂組成物及び半導体装置
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