JPH11213547A - データ作成装置および方法 - Google Patents

データ作成装置および方法

Info

Publication number
JPH11213547A
JPH11213547A JP10009946A JP994698A JPH11213547A JP H11213547 A JPH11213547 A JP H11213547A JP 10009946 A JP10009946 A JP 10009946A JP 994698 A JP994698 A JP 994698A JP H11213547 A JPH11213547 A JP H11213547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
encoding
control
file
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10009946A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Takagi
聡 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP10009946A priority Critical patent/JPH11213547A/ja
Publication of JPH11213547A publication Critical patent/JPH11213547A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Television Systems (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 素材の準備状況に応じて柔軟性の高い処理を
行うことができ、全体としての処理時間の短縮が可能な
データ作成装置および方法を提供する。 【解決手段】 オーサリング単位(プロジェクト)ごと
に、各素材データの種類に対応した符号化用制御ファイ
ルや、多重化、ビューイングおよびストリーミング用の
各制御ファイルを、スーパバイザ16のファイル格納部
16aに格納する。ビデオ符号化装置11等の符号化装
置やビューワ17等の他の装置は、それぞれ、ファイル
格納部16aに格納された制御ファイルであるオーダー
ファイルを参照し、その内容に従って対応する処理を行
うと共に、その処理状況をステータスファイルに記載し
てファイル格納部16aに格納する。スーパバイザ16
は、オーサリングの進行と共に、ステータスファイルを
参照して、順次オーダーファイルを生成し、ファイル格
納部16aに格納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数種類の素材デ
ータを加工して所定の形式のデータを作成するデータ作
成装置および方法に係わり、例えばDVD(Digital Vid
eo Disk またはDigital Versatile Disk) と呼ばれる光
ディスクに記録するための映像や音声等のデータを作成
するデータ作成装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像や音声等を圧縮符号化して記
録するものとしてDVDと呼ばれる光ディスクが実用化
されている。このDVDでは、圧縮符号化方式として、
ISO(International Standardization Organization)
等によって規格化されたMPEG(Moving Picture Expe
rts Group)方式が採用されており、これによって高能率
圧縮符号化を行って動画像(ビデオ)や音声(オーディ
オ)等を効率良く記録することができるようになってい
る。
【0003】なお、上記MPEG方式では、画像と音声
それぞれについて別々に圧縮符号化方式が定義されてお
り、画像に関しては動き補償予測と2次元DCT(Discr
eteCosine Transform:離散コサイン変換)とを組み合
わせた方式によって定義され、音声に関してはサブバン
ド符号化方式を用いた方式によって定義されている。
【0004】このようなDVDに対して記録される記録
用データは、記録対象のビデオ、オーディオ、あるいは
字幕などの静止画像等をMPEG方式等に基づいてディ
ジタル符号化し、これらの符号化データをDVD規格に
沿った形式で多重化することにより生成される。このよ
うなデータ作成作業は一般にオーサリングと呼ばれ、そ
の作業に際して使用される装置はオーサリング装置と呼
ばれている。
【0005】このオーサリング装置は、上述したビデ
オ、オーディオ、あるいは静止画像等をMPEG方式等
に基づいてディジタル符号化するための複数のエンコー
ダと、これら各エンコーダにより符号化された各種デー
タを多重化するためのマルチプレクサと、上記符号化さ
れた各種データ及び多重化されたデータを格納するため
のハードディスクと、上記マルチプレクサにより多重化
されたデータを上記ハードディスクから読み出して確認
するためのビューワと、このビューワによる確認後に上
記マルチプレクサにより多重化されたデータを上記ハー
ドディスクから読み出してテープ状記録媒体にダウンロ
ードするためのテープストリーマと、装置全体の動作を
制御する制御部等により構成されている。
【0006】このようなオーサリング装置において、上
記各エンコーダは、ビデオ信号、オーディオ信号あるい
は静止画像信号等をMPEG方式等でそれぞれ符号化
し、その結果得られる符号化された各データを順次上記
ハードディスクに格納するようになっている。マルチプ
レクサは、上記ハードディスク内に格納された符号化デ
ータ(符号化されたビデオ、オーディオあるいは静止画
像等のデータ)をインターリーブし、DVDの各種フォ
ーマットファイルと合わせてディスクイメージデータと
呼ばれる記録用データを作成する多重化処理を行い、作
成した記録用データをハードディスク内に格納する。ハ
ードディスク内に格納された記録用データは、オーサリ
ング行程の次工程(マスタリング工程)でのディスクス
タンパ作成のために、上記テープストリーマによって読
み出されてテープ状記録媒体上にカッティングマスター
としてダウンロードされるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
オーサリング装置では、オーサリングの処理を複数回行
う場合に、例えば映画1本分(DVDのディスク1枚
分)についてのオーサリングの処理が完了した後に別の
映画1本分(別のディスク1枚分)についてのオーサリ
ング処理を開始する、というようにオーサリング単位毎
に順々に作業していたため、全体として非常に長い処理
時間を要し、装置1台あたりの作業効率が悪いという問
題があった。
【0008】この問題を解決するため、本出願人は、特
願平9−113146号特許出願において、パイプライ
ン処理の手法によって複数のオーサリング単位を並列処
理するようにしたオーサリング装置を提案している。こ
のオーサリング装置によれば、処理対象の素材がすべて
揃っている限りは各素材ごとのオーサリング処理が理想
的にパイプライン的に流れるので、複数のオーサリング
処理に要する時間を全体として短縮可能である。
【0009】しかしながら、実際の製作現場において
は、例えば、ある1つの映画タイトルのオーサリングを
行うのに必要な複数種類の素材(ビデオ、オーディオ、
字幕等)のうちの一部の素材の到着が遅れるなどして、
必ずしもすべての素材が一時に揃うとは限らない。この
場合には、その未着の素材に関するオーサリング処理を
実行することができないので、それ以降のオーサリング
単位(例えば、他の映画タイトル)についての処理を進
めることができず、素材が完全に揃うまではオーサリン
グシステム全体の運用が停滞してしまうという問題があ
った。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、素材の準備状況に応じて柔軟性の高
い処理を行うことができ、全体としての処理時間の短縮
が可能なデータ作成装置および方法を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のデータ作成装置
は、複数種類の素材データをそれぞれ符号化して得られ
る複数種類の符号化データを多重化して所定の形式の符
号化多重化データを作成するデータ作成装置であって、
符号化多重化データを作成する処理の単位であるデータ
作成単位ごとに、各素材データの符号化制御に係わる符
号化制御データを保持する符号化制御データ保持手段
と、制御データ保持手段に保持された個々に対応する符
号化制御データに基づいて、対応する種類の素材データ
を符号化する複数の符号化手段とを備えている。このデ
ータ作成装置は、さらに、複数のデータ作成単位の中か
ら次に符号化手段の処理対象となるデータ作成単位を選
択することを可能とする選択手段を備えることが可能で
ある。さらに、制御用データ保持手段がさらにデータ作
成単位ごとに多重化制御データ、検査制御データおよび
記録制御データを保持するように構成すると共に、これ
らの各制御データに基づいて各処理を行う多重化手段、
検査手段および記録手段を備えるように構成することが
可能である。
【0012】本発明のデータ作成方法は、複数種類の素
材データをそれぞれ符号化して得られる複数種類の符号
化データを多重化して所定の形式の符号化多重化データ
を作成するデータ作成方法であって、符号化多重化デー
タを作成する処理の単位であるデータ作成単位ごとに、
各素材データの符号化制御に係わる符号化制御データを
保持するステップと、個々の対応する符号化制御データ
に基づいて、対応する種類の素材データを符号化するス
テップとを含んでいる。
【0013】本発明のデータ作成装置および方法では、
データ作成単位ごとに符号化制御データが保持されると
共に、これらの各符号化制御データに基づいて、対応す
る種類の素材データの符号化が行われる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の一実施の形態に係るデータ
作成装置としてのオーサリング装置10の全体構成を表
すものである。なお、本発明の実施の形態に係るデータ
作成方法は、このオーサリング装置10によって具現化
されるので、以下、併せて説明する。このオーサリング
装置は、画像や音声を圧縮符号化して多重化することに
よりDVD規格の光ディスクに対して記録する記録用デ
ータを生成するものであり、複数のオーサリング単位に
対する処理を並行して行うことができるようになってい
る。ここで、オーサリング単位とは、例えば映画タイト
ルの1本1本を指すもので、本発明における「データ作
成単位」に対応する。以下の説明では、各オーサリング
単位をプロジェクトと呼ぶものとする。
【0016】図1に示すように、このオーサリング装置
10は、ビデオ信号を符号化するためのビデオ符号化装
置11と、オーディオ信号を符号化するためのオーディ
オ符号化装置12と、サブピクチャと呼ばれる字幕等の
静止画像を表すピクチャ信号を符号化するためのピクチ
ャ符号化装置13と、メニュー信号を符号化するための
メニュー符号化装置14と、符号化されたデータ等を記
憶する記憶装置としてのサーバ28とを備えている。こ
のオーサリング装置置10はまた、上記の各符号化装置
によって符号化されたデータを多重化することによって
記録用データを生成する多重化装置(以下、マルチプレ
クサという。)15と、生成された記録用データを復号
化して検査するための装置(以下、ビューワという。)
17と、生成された記録用データをテープ状記録媒体等
の所定の記録媒体に記録する記録装置(以下、ストリー
マという。)18と、このオーディオ装置10の全体の
動作を管理するスーパバイザ16とを備えている。これ
らの各装置は、それぞれ、ネットワークインターフェイ
スとしての中継器20〜27によってネットワーク19
に接続されている。ネットワーク19としては、例え
ば、高速のデータ伝送が可能なSCSI(Small Compute
r System Interface) 等を用いた伝送路が使用されてい
る。なお、以下の説明において、上記の各符号化装置1
1〜14、マルチプレクサ15、ビューワ17およびス
トリーマ18を総称するときは、それぞれをコンポーネ
ントと呼ぶものとする。
【0017】ここで、ビデオ信号、オーディオ信号、ピ
クチャ信号およびメニュー信号が本発明における「素材
データ」に対応し、記録用データが本発明における「符
号化多重化データ」に対応する。また、ビデオ符号化装
置11、オーディオ符号化装置12、ピクチャ符号化装
置13およびメニュー符号化装置14が本発明における
「複数の符号化手段」に対応し、マルチプレクサ15が
本発明における「多重化手段」に対応し、ビューワ17
が本発明における「検査手段」に対応し、ストリーマ1
8が本発明における「記録手段」に対応する。
【0018】ビデオ符号化装置11は、動画像を表すビ
デオ信号を符号化するビデオエンコーダ11aと、この
ビデオエンコーダ11aの動作を制御するためのビデオ
エンコーダコントローラ11bと、表示装置11cとを
含んで構成され、ビデオエンコーダ11aに入力された
ビデオ信号をMPEG方式に基づいて順次圧縮符号化
し、その結果得られるビデオ符号化データをマルチプレ
クサ15を介してサーバ28の所定記憶領域に順次格納
するようになっている。より具体的には、ビデオ符号化
装置11は、符号化に際して必要な各種情報(例えば、
符号化処理を行うべき動画像の本数やビデオ符号化デー
タを格納する記憶領域のアドレス情報等のパラメータ)
をネットワーク19を介してスーパバイザ16から受
け、これらの情報を基に符号化処理を実行して、その結
果得られたビデオ符号化データをサーバ28の指示され
た記憶領域に格納する。符号化に際して必要な上記各種
情報は、スーパバイザ16から供給されるオーダーファ
イル内に記載されている。ビデオ符号化装置11はま
た、その動作状況を記載したステータスファイルをスー
パバイザ16に対して出力するようになっている。ここ
で、オーダーファイルとは、スーパバイザ16が各コン
ポーネントに対して動作指令を与えるための制御ファイ
ルであり、ステータスファイルとは、各コンポーネント
が自らの動作状態をスーパバイザ16に伝達するための
制御ファイルである。これらの制御ファイルの詳細は後
述する。これらの制御ファイルの内容が、本発明におけ
る「符号化制御データ」、「多重化制御データ」、「検
査制御データ」および「記録制御データ」に対応する。
【0019】オーディオ符号化装置12は、オーディオ
信号を符号化するオーディオエンコーダ12aと、この
オーディオエンコーダ12aの動作を制御するためのオ
ーディオエンコーダコントローラ12bと、表示装置1
2cとを含んで構成され、オーディオエンコーダ12a
に入力されたオーディオ信号をMPEGオーディオ方式
またはAC−3方式に基づいて順次圧縮符号化し、その
結果得られるオーディオ符号化データをマルチプレクサ
15を介してサーバ28の所定記憶領域に順次格納する
ようになっている。より具体的には、オーディオ符号化
装置12は、符号化に際して必要な各種情報(例えば、
符号化処理を行うべき音声の本数やオーディオ符号化デ
ータを格納する記憶領域のアドレス情報等のパラメー
タ)が記載されたオーダーファイルをネットワーク19
を介してスーパバイザ16から受け、これらの情報を基
に符号化処理を実行して、その結果得られたオーディオ
符号化データをサーバ28の指示された記憶領域に格納
する。オーディオ符号化装置12はまた、その動作状態
状況を記載したステータスファイルをスーパバイザ16
に対して出力するようになっている。なお、上記のMP
EGオーディオ方式とは、入力信号を32のサブバンド
に分割し、聴覚心理モデルにより適応的にビット割り当
てを行うことにより、ステレオのハイファイ・オーディ
オ信号を128kbps〜384kbpsで符号化でき
るようにした音声圧縮符号化方式であり、AC−3方式
とは、変形離散コサイン変換(MDCT)とスペクトラ
ムエンベロープ符号化とを組み合わせた音声圧縮符号化
方式である。
【0020】ピクチャ符号化装置13は、ピクチャ信号
を符号化するピクチャエンコーダ13aと、このピクチ
ャエンコーダ13aの動作を制御するためのピクチャエ
ンコーダコントローラ13bと、表示装置13cとを含
んで構成され、字幕等を表すピクチャ信号をMPEG方
式又はその他の符号化方式で順次符号化し、その結果得
られるピクチャ符号化データをマルチプレクサ15を介
してサーバ28の所定記憶領域に順次格納するようにな
っている。より具体的には、ピクチャ符号化装置13
は、符号化に際して必要な各種情報(例えば、符号化処
理を行うべきサブピクチャの枚数や生成したピクチャ符
号化データを格納する記憶領域のアドレス情報等のパラ
メータ)が記載されたオーダーファイルをネットワーク
19を介してスーパバイザ16から受け、これらの情報
を基に符号化処理を実行して、その結果得られたピクチ
ャ符号化データをサーバ28の指示された記憶領域に格
納する。ピクチャ符号化装置13はまた、その動作状況
を記載したステータスファイルをスーパバイザ16に対
して出力するようになっている。
【0021】メニュー符号化装置14は、メニュー信号
を符号化するメニューエンコーダ14aと、このメニュ
ーエンコーダ14aの動作を制御するためのメニューエ
ンコーダコントローラ14bと、表示装置14cとを含
んで構成され、メニュー信号を所定の符号化方式で順次
符号化し、その結果得られるメニュー符号化データをマ
ルチプレクサ15を介してサーバ28の所定記憶領域に
順次格納するようになっている。より具体的には、メニ
ュー符号化装置14は、符号化に際して必要な各種情報
(例えば、符号化処理を行うべきメニューの数や生成し
たメニュー符号化データを格納する記憶領域のアドレス
情報等のパラメータ)が記載されたオーダーファイルを
ネットワーク19を介してスーパバイザ16から受け、
これらの情報を基に符号化処理を実行して、その結果得
られたメニュー符号化データをサーバ28の指示された
記憶領域に格納する。メニュー符号化装置14はまた、
その動作状況を記載したステータスファイルをスーパバ
イザ16に対して出力するようになっている。ここで、
メニュー信号とは、視聴者に対する視聴ガイドとして用
意されたメニューを表すデータのうち、メニュー画面に
実際に表示されるメニュー画像(バックグラウンドビデ
オ)以外の部分を表すものであり、具体的には、メニュ
ー画面の動作内容(例えば、メニュー中に表示された各
種選択ボタンの機能等)を表すリンク情報を意味する。
なお、バックグラウンドビデオは、上記のビデオ符号化
装置11によって符号化されるようになっている。
【0022】サーバ28は、複数のオーサリング処理を
並行して行う際に生成される各種データを格納するのに
十分な、例えば30ギガバイト以上の記憶容量を有する
RAID(Redundunt Array of Inexpensive Disks)構成
のハードディスク装置として構成され、後述するよう
に、各プロジェクトごとにその記憶領域が分割される。
そして、サーバ28は、1回のオーサリングで生成され
る各符号化データを上記の分割された記憶領域内におけ
るそれぞれ異なる記憶領域に格納するようになってい
る。さらに、サーバ28の分割された各記憶領域内に
は、各符号化データが格納される記憶領域の他に、マル
チプレクサ15によって生成される多重化データを格納
するための記憶領域が確保され、この多重化データをそ
の記憶領域に格納できるようになっている。
【0023】ここで、図2を参照して、サーバ28内の
記憶領域の配分方法について説明する。図2(a)は、
サーバ28の記憶領域全体の配分例を示し、同図(b)
は同図(a)に示した1つの領域A0 の配分例を示し、
同図(c)は(b)における符号化処理用のエレメンタ
リー領域30の配分例を示している。
【0024】同図(a)に示したように、サーバ28
は、オーサリング単位でその記憶領域が分割される。こ
の例では、例えば3枚のDVD規格のディスクを制作す
るために3回のオーサリング処理を行うべく、サーバ2
8全体を3つの領域A0 ,A1,A2 に分割している。
また、同図(b)に示したように、分割された1つの領
域A0 は、符号化処理用のエレメンタリー領域30と多
重化処理用の多重化データ格納領域31の2つの領域に
分けられる。さらに、同図(c)に示したように、符号
化処理用のエレメンタリー領域30には、ビデオエンコ
ーダ11a、オーディオエンコーダ12a、ピクチャエ
ンコーダ13aおよびメニューエンコーダ14aからそ
れぞれ出力されるビデオ符号化データ32、オーディオ
符号化データ33、ピクチャ符号化データ34およびメ
ニュー符号化データ35が互いに異なる記憶領域に書き
込まれる。一方、多重化処理用の多重化データ格納領域
31には、マルチプレクサ15から出力される多重化デ
ータが書き込まれるようになっている。他の領域A1
2 についても同様となっている。
【0025】再び図1に戻って説明する。
【0026】マルチプレクサ15は、表示装置15aを
備えている。このマルチプレクサ15は、サーバ28の
上述したエレメンタリー領域30からビデオ符号化デー
タ32、オーディオ符号化データ33、ピクチャ符号化
データ34およびメニュー符号化データ35を順次読み
出し、これらを多重化して記録用データとしてサーバ2
8の同じ分割領域における多重化データ格納領域31に
順次格納するという動作を行うようになっている。例え
ば、サーバ28の領域A0 のエレメンタリー領域30か
ら読み出した場合には、生成した多重化データを同じ領
域A0 の多重化データ格納領域31に格納する。このマ
ルチプレクサ15もまた、多重化に際して必要な情報
(例えば、ビデオ符号化データ、オーディオ符号化デー
タ、ピクチャ符号化データおよびメニュー符号化データ
が格納されているエレメンタリー領域30のアドレス情
報や、生成した多重化データを格納する多重化データ格
納領域31のアドレス情報等のパラメータ)が記載され
たオーダーファイルをネットワーク19を介してスーパ
バイザ16から受け、これらの情報を基に多重化処理を
実行して多重化データ(記録用データ)をサーバ28の
指示された多重化データ格納領域に格納する。マルチプ
レクサ15はまた、その動作状況を記載したステータス
ファイルをスーパバイザ16に対して出力するようにな
っている。
【0027】ビューワ17は、表示装置17aを備えて
いる。このビューワ17は、各符号化装置11〜14の
符号化処理やマルチプレクサ15の多重化処理が正常に
行われたか否かを検査するためのもので、サーバ28の
多重化データ格納領域31に格納されている多重化デー
タをマルチプレクサ15を介して順次読み出して復号化
し、これを表示装置17aのモニタ画面およびスピーカ
に出力するようになっている。このようなビューワ17
を設けることにより、符号化処理や多重化処理が正常に
行われたか否かを即座にかつ容易に検査することができ
る。このビューワ17もまた、復号化に際して必要な情
報(例えば、多重化データが格納されている多重化デー
タ格納領域31のアドレス情報や、符号化方式の情報等
のパラメータ)が記載されたオーダーファイルをネット
ワーク19を介してスーパバイザ16から受け、これら
の情報を基に復号化処理を実行するようになっている。
ビューワ17はまた、その動作状況を記載したステータ
スファイルをスーパバイザ16に対して出力するように
なっている。
【0028】ストリーマ18は、テープストリーマ18
aと、このテープストリーマ18aの動作を制御するた
めのストリーマコントローラ18bと、表示装置18c
とを含んで構成されている。テープストリーマ18a
は、ビューワ17による検査が終了した記録用データを
所定のテープ状記録媒体に記録するためのものである。
このテープ状記録媒体によって、記録用データが光ディ
スクを製造するためのマスタリング工程に渡されること
となる。ストリーマコントローラ18bもまた、記録動
作に必要な情報(例えば、多重化データが格納されてい
る多重化データ格納領域31のアドレス情報や、記録方
式の情報等のパラメータ)が記載されたオーダーファイ
ルをネットワーク19を介してスーパバイザ16から受
け取り、これらの情報を基にテープストリーマ16aを
作動させることにより、マルチプレクサ15を介してサ
ーバ28の多重化データ格納領域31から順次多重化デ
ータを読み出して上記のテープ状記録媒体に記録するよ
うになっている。ストリーマコントローラ18bはま
た、テープストリーマ18aの動作状況を記載したステ
ータスファイルをスーパバイザ16に対して出力するよ
うになっている。このストリーマ18を設けることによ
り、マスタリング工程に渡す記録用データを即座にかつ
容易に上記のテープ状記録媒体に記録することができ
る。
【0029】スーパバイザ16は、各種のファイルを格
納するためのファイル格納部16aと、表示装置16b
とを備え、各コンポーネント(各符号化装置11〜1
4、マルチプレクサ15、ビューワ17およびストリー
マ18)の動作を管理すると共に、サーバ28のデータ
記録領域を管理するようになっている。具体的には、ス
ーパバイザ16は、各コンポーネントから出力されるス
テータスファイルの内容を読み取り、その内容に応じて
後述のオーダーファイルを生成し、ファイル格納部16
aの所定のディレクトリ下に格納するようになってい
る。これらのオーダーファイルは、各コンポーネントか
ら参照されることで各コンポーネントの管理を行うこと
ができるようになっている。ここで、ファイル格納部1
6aが本発明における「制御データ保持手段」に対応す
る。
【0030】ここで、このオーサリング装置10におい
て取り扱われる各種のファイル、およびそれらのファイ
ルが格納されるファイル格納部16aのディレクトリ構
造について説明する。
【0031】スーパバイザ16は、例えば図3に示した
ようなディレクトリ構造を有するファイル格納部16a
を備えている。この図で、「S:\」はネットワーク上
におけるドライブ名を表しており、この下に、各プロジ
ェクトに対応したディレクトリ「\PRJ00\」,
「\PRJ01\」,「\PRJ02\」と、ディレク
トリ「\STAT\」とが設けられている。このうち、
「\PRJ00\」,「\PRJ01\」,「\PRJ
02\」は、それぞれ、図2の領域A0 ,A1 ,A2
対応してオーサリング処理を行うプロジェクトPRJ0
0,PRJ01,PRJ02用のディレクトリである。
これらのディレクトリ「\PRJ00\」,「\PRJ
01\」,「\PRJ02\」の下には、それぞれ、
「\VOLUME1\」および「\STAT\」という
ディレクトリが設けられている。このうち、ディレクト
リ「\PRJ××\VOLUME1\」(××=00〜
02)には各コンポーネントごとのパラメータファイル
が格納され、ディレクトリ「\PRJ××\STAT
\」には各コンポーネントごとのステータスファイルが
格納されるようになっている。ここで、パラメータファ
イルとは、各コンポーネントが処理を行うに際して必要
な各種情報を記述したデータファイルであり、例えば、
上記したように、ビデオ符号化装置11用のパラメータ
ファイルには、符号化処理を行うべき動画像の本数やビ
デオ符号化データを格納する記憶領域のアドレス情報等
が記載されている。
【0032】また、「S:」の直下に設けられたディレ
クトリ「\STAT\」の下には、プロジェクトPRJ
00,PRJ01,PRJ02用のディレクトリ「\P
RJ00\」,「\PRJ01\」,「\PRJ02
\」が設けられている。これらの各ディレクトリには、
それぞれ、各コンポーネントごとのオーダーファイルが
格納されるようになっている。
【0033】ここで、オーダーファイルとは、各装置の
動作のトリガとなるファイルであり、各コンポーネント
ごと、および各プロジェクトごとに、異なる名前で定義
される。各オーダーファイルには、いずれのプロジェク
トの処理を行うべきか(すなわち、サーバ28の領域A
0 ,A1 ,A2 のいずれを処理対象とすべきか)を示す
コマンド「GO △△△」や、各コンポーネントが処理
を行う際に必要となる上述した各種情報が記載されるよ
うになっている。本実施の形態では、プロジェクトPR
J××(××=00〜02)について、「VIDEO×
×.ORD」,「AUDIO××.ORD」,「SUB
PIC××.ORD」,「MENU××.ORD」,
「MUX××.ORD」,「VIEWER××.OR
D」,「STREAMER××.ORD」という7種類
のオーダーファイルを用いている。例えば、ファイル格
納部16aにおけるプロジェクトPRJ00用のディレ
クトリ「S:\STAT\PRJ00\」には、図4に
示したように、「VIDEO00.ORD」,「AUD
IO00.ORD」,「SUBPIC00.ORD」,
「MENU00.ORD」,「MUX00.ORD」,
「VIEWER00.ORD」,「STREAMER0
0.ORD」という7種類のオーダーファイルが格納さ
れ得る。なお、オーダーファイルの名前につき、特に限
定されるものではないことはもちろんである。
【0034】このうち、「VIDEO00.ORD」,
「AUDIO00.ORD」,「SUBPIC00.O
RD」および「MENU00.ORD」は、それぞれ、
ビデオ符号化装置11のビデオエンコーダコントローラ
11b,オーディオ符号化装置12のオーディオエンコ
ーダコントローラ12b,ピクチャ符号化装置13のピ
クチャエンコーダコントローラ13bおよびメニュー符
号化装置14のメニューエンコーダコントローラ14b
によって参照されるオーダーファイルである。また、
「MUX00.ORD」,「VIEWER00.OR
D」,および「STREAMER00.ORD」は、そ
れぞれ、マルチプレクサ15,ビューワ17,およびス
トリーマ18のストリーマコントローラ18bによって
参照されるオーダーファイルである。
【0035】一方、ステータスファイルは、各コンポー
ネントが自己の動作状態をスーパバイザ16に知らせる
ために出力するファイルであり、上記のオーダーファイ
ルと同様に、各コンポーネントごと、および各プロジェ
クトごとに、異なる名前で定義される。これらの各ステ
ータスファイルには、自コンポーネントが処理中である
ことを示す「InProgress」、または処理が終
了していることを示す「Done」のうちのいずれかが
記載されるようになっている。本実施の形態では、プロ
ジェクトPRJ××(××=00〜02)について、
「VIDEO××.STA」,「AUDIO××.ST
A」,「SUBPIC××.STA」,「MENU×
×.STA」,「MUX××.STA」,「VIEWE
R××.STA」,「STREAMER××.STA」
という7種類のステータスファイルを用いている。例え
ば、ファイル格納部16aにおけるプロジェクトPRJ
00用のディレクトリ「S:\PRJ00\STAT
\」には、図5に示したように、「VIDEO00.S
TA」,「AUDIO00.STA」,「SUBPIC
00.STA」,「MENU00.STA」,「MUX
00.STA」,「VIEWER00.STA」,「S
TREAMER00.STA」という7種類のステータ
スファイルが格納され得る。なお、ステータスファイル
の名前につき、特に限定されるものではないことはもち
ろんである。
【0036】このうち、「VIDEO00.STA」,
「AUDIO00.STA」,「SUBPIC00.S
TA」および「MENU00.STA」は、それぞれ、
ビデオエンコーダコントローラ11b,オーディオエン
コーダコントローラ12b,ピクチャエンコーダコント
ローラ13bおよびメニューエンコーダコントローラ1
4bが、それぞれのエンコーダ11a,12a,13
a,14bの動作状態を示すために出力するステータス
ファイルである。また、「MUX00.STA」,「V
IEWER00.STA」は、それぞれ、マルチプレク
サ15,ビューワ17がそれぞれの動作状態を示すため
に出力するステータスファイルである。さらに、「ST
REAMER00.STA」は、ストリーマ18のスト
リーマコントローラ18bがテープストリーマ18aの
動作状態を示すために出力するステータスファイルであ
る。
【0037】このように、本実施の形態のオーサリング
装置10では、図3に示したように、各コンポーネント
に関するオーダーファイルおよびステータスファイルを
各プロジェクトごとに分けて、それぞれ別のディレクト
リ下に配置するようにしたので、後述するように、スー
パバイザ16や各コンポーネントはこれらのファイルを
容易に検索してプロジェクトごとに選択的な処理を行な
うことが可能となる。
【0038】なお、図3に示したように、各プロジェク
トごとのステータスファイルとパラメータファイルとを
同じディレクトリ「S:\PRJ××\」の下に格納す
るようにしたのは、処理途中のオーサリング作業を他の
オーサリング装置に処理を移動する必要が生ずることを
考慮したものであり、このようなディレクトリ構造にす
ることにより、プロジェクト単位でステータスファイル
およびパラメータファイルをフロッピーディスク等にダ
ウンロードする作業が容易になる。
【0039】再び、図1に戻ってスーパバイザ16の機
能について説明する。スーパバイザ16は、オーサリン
グの開始時には、各符号化装置11〜14に符号化処理
開始の指示を与えるべく、各プロジェクトごとに、各コ
ンポーネントに対するオーダーファイル「VIDEO×
×.ORD」,「AUDIO××.ORD」,「SUB
PIC××.ORD」および「MENU××.ORD」
を生成し、これらを、ファイル格納部16aにおける対
応するプロジェクト用のディレクトリ下に格納するよう
になっている。スーパバイザ16はまた、ファイル格納
部16aにおける各プロジェクト用のディレクトリから
各コンポーネントについてのステータスファイル「VI
DEO××.STA」,「AUDIO××.STA」,
「SUBPIC××.STA」および「MENU××.
STA」の内容を読み出し、各コンポーネントにおける
各プロジェクトごとの処理が終了したが否かについて判
断する。
【0040】そして、スーパバイザ16は、符号化装置
11〜14による各1プロジェクト分の符号化処理が終
了したと判断すると、マルチプレクサ15に多重化処理
開始の指示を与えるべく、符号化処理の終了したプロジ
ェクト用のオーダーファイル「MUX××.ORD」を
生成し、ファイル格納部16aにおける、そのプロジェ
クト用のディレクトリ下に格納するようになっている。
スーパバイザ16はまた、マルチプレクサ15の多重化
処理が終了したと判断すると、ビューワ17に対して復
号化処理開始の指示を与えるべく、多重化処理の終了し
たプロジェクト用のオーダーファイル「VIEWER×
×.ORD」を生成し、ファイル格納部16aにおけ
る、そのプロジェクト用のディレクトリ下に格納する。
さらに、スーパバイザ16は、ビューワ17による復号
化処理が終了したと判断すると、ストリーマ18に対し
て記録処理開始の指示を与えるべく、ビューイング処理
の終了したプロジェクト用のオーダーファイル「STR
EAMER××.ORD」を生成し、ファイル格納部1
6aにおける、そのプロジェクト用のディレクトリ下に
格納する。
【0041】スーパバイザ16はまた、各符号化装置1
1〜14によって生成された各符号化データやマルチプ
レクサ15によって生成された多重化データの、サーバ
28における記録領域を管理する。具体的には、スーパ
バイザ16は、符号化装置11〜14に対してデータ格
納先としてそれぞれ異なる記録領域を指示すると共に、
マルチプレクサ15に対してはデータ格納先として符号
化データとは異なる記録領域を指示する。さらに、スー
パバイザ16は、マルチプレクサ15に対しては各符号
化データの読み出しのため、当該符号化データの記憶領
域も指示する。これらの指示は、上述の各オーダーファ
イルの内容として記載されることになる。
【0042】各コンポーネントへの動作命令やデータ格
納先等の指示が記載された上記各オーダーファイルは、
スーパバイザ16のファイル格納部16aからネットワ
ーク19を介して各コンポーネントに供給されるように
なっている。そして、各コンポーネントは、自分宛のオ
ーダーファイルの内容を読み出すことにより自己に割り
当てられた作業を実行することができると共に、生成し
た各データの格納先が重複しないようにしてサーバ28
を共有することができる。
【0043】次に、図6および図7を参照して、このオ
ーサリング装置10におけるGUI(グラフィカル・ユ
ーザ・インタフェイス)について説明する。
【0044】図6はスーパバイザ16の表示装置16b
に表示されたGUIウィンドウ画面の一例を表すもので
ある。このウィンドウ画面では、本実施の形態で処理対
象としている3つのプロジェクトのそれぞれについての
処理進行状況管理画面が切り替え可能に表示されるよう
になっている。例えばプロジェクトPRJ02の処理進
行状況管理画面は、「Project02」というボタ
ンをマウス(図示せず)によりクリックすることによっ
て表示することができる。この画面で、「Projec
t name」は、プロジェクトの名称(例えば、映画
のタイトル等)を表す。この画面には、各コンポーネン
トに対応して、図示のような各種のアイテムボックスが
表示される。すなわち、「Video」はビデオ符号化
装置11における符号化処理の進行状況を、「AC3」
はオーディオ符号化装置12におけるAC−3方式によ
る符号化処理の進行状況を、「SP」はピクチャ符号化
装置13における符号化処理の進行状況を、「Men
u」はメニュー符号化装置14における符号化処理の進
行状況を、それぞれ表している。また、「MUX」はマ
ルチプレクサ15における多重化処理の進行状況を、
「Viewer」はビューワ17におけるビューイング
処理の進行状況を、「Down Load」はストリー
マ18におけるダウンロード(ストリーミング)処理の
進行状況を、それぞれ表している。
【0045】これらの各コンポーネントの処理進行状況
は、各アイテムボックスの表示色や点滅状態によって表
される。例えば、未処理は黒色、処理進行中は緑色の点
滅、処理終了は黄色で表示される。スーパバイザ16の
図示しないCPU(中央処理装置)は、ファイル格納部
16aに格納されたステータスファイルの内容を定期的
に参照し、その結果を基に、各アイテムボックスの表示
色や点滅状態をコントロールするようになっている。
【0046】なお、「LPCM」はリニアPCM(パル
ス符号変調)方式によるオーディオ信号処理方式を表
し、「MPEGオーディオ」はMPEGオーディオ方式
によるオーディオ信号処理方式を表しているが、本実施
の形態では、オーディオ符号化装置12はAC−3方式
によることとしているので、「LPCM」および「MP
EGオーディオ」は薄く表示されている。また、「Em
ulator」は、エミュレータと呼ばれる検証装置に
よるエミュレーション処理を表しているが、本実施の形
態に係るオーディオ装置10はこのエミュレータを備え
ていないので、このアイテムボックスは薄く表示されて
いる。なお、エミュレータとは、メニューと連動した動
作までも確認することができる装置であり、ビューワ1
7による検査よりも一歩進んだ実際にユーザが視聴する
状態での検証が可能である。
【0047】画面の左端のアイテムボタン「Param
eter Input」は、オーサリングに必要な各種
のパラメータ(各コンポーネントでの処理に必要な情
報)を入力するときに使用するもので、このボタンをク
リックすることにより、パラメータ入力画面(図示せ
ず)が表示され、そこからパラメータを入力できるよう
になっている。画面右側のアイテムボタン「Delet
e project」は、現在表示しているプロジェク
トを削除するためのものであり、「BackupPro
ject」は、例えばプロジェクトの処理途中でその時
点の処理状況をフロッピーディスク等に退避するのに使
用されるものである。また、「Export Proj
ect」は、オーサリングの作業を他のオーサリング装
置に移動するときに使用するものである。なお、本実施
の形態のオーサリング装置10では、「Backup
Project」および「Export Projec
t」という機能をサポートしていないので、これらのボ
タンは薄く表示されている。
【0048】なお、図6に示したウィンドウの右上にあ
るアイテムボタン「New Project」は、新た
なプロジェクトの処理を行うときに使用するもので、こ
れをクリックすることにより、新たなプロジェクト用の
処理進行状況管理画面が作成されて表示されるようにな
っている。また、「Quit」は、このオーサリングプ
ログラムを終了するのに使用するものである。
【0049】図7は各コンポーネントにおける表示装置
の画面表示例として、ビデオ符号化装置11の表示装置
11aにおけるGUIウィンドウ画面の表示例を表すも
のである。ここで、主としてこのGUIが本発明におけ
る「選択手段」に対応する。このウィンドウ画面は、ビ
デオ符号化装置11が行う符号化処理を管理するための
もので、画面左手には、処理対象のプロジェクト番号
(Project)ごとに処理状況(Status)を
表したプロジェクト一覧表が表示されている。ここで、
「Done」は符号化処理終了を表し、「New」は符
号化処理が終了していないことを表す。このプロジェク
ト一覧表は、本ウィンドウの起動時に、スーパバイザ1
6がファイル格納部16aの中を検索して各ステータス
ファイルの内容を読み出し、その結果をビデオ符号化装
置11のビデオエンコーダコントローラ11bに送出す
ることで、自動的に表示されるようになっている。ま
た、本ウィンドウの起動後において符号化処理が進行し
た場合には、プロジェクト一覧表の下のアイテムボタン
「PRJ search」をクリックすることにより、
最新の処理状況を表示させることができるようになって
いる。なお、処理対象のプロジェクトが多数あるとき
は、プロジェクト一覧表の右側のスクロールボタン
「▲」,「▼」をクリックすることにより、プロジェク
トの表示行をスクロール可能である。
【0050】また、このウィンドウ画面の右手には、左
手のプロジェクト一覧表におけるカーソル位置のプロジ
ェクトの詳細な内容が表示されている。この図の例で
は、プロジェクトPRJ01は、「VTSTT01」と
いうビデオ素材、および「VTSM01」,「VTSM
02」という2つのメニュー素材(メニューのバックグ
ラウンドビデオ)を符号化することになっている。な
お、メニューのリンク情報(すなわち、メニューにおけ
る選択ボタンとビデオまたはオーディオ等との動作関係
を表す情報)は、メニュー符号化装置14によって符号
化されるようになっている。この例では、これらの3つ
の素材の処理は既に終了しており、ステータスの欄(S
tatus)はすべて「Done」となっている。この
結果、左手のプロジェクト一覧表におけるカーソル位置
のプロジェクトPRJ01のステータスもまた「Don
e」となっている。なお、上記のプロジェクト内容表示
において、処理が終了していないときは、オーダーの欄
(Order)に「GO」が表示され、ステータスの欄
には処理中を表す「InProgress」または未処
理を表す「New」が表示される。
【0051】アイテムボタン「Start」は符号化処
理を開始するときに使用するもので、これをクリックす
ることにより、左手のプロジェクト一覧表におけるカー
ソル位置のプロジェクトの処理を開始させることができ
るようになっている。また、アイテムボタン「Exi
t」は、このGUIプログラムを終了するときに使用す
るもので、これをクリックすることにより、このウィン
ドウ画面が終了する。
【0052】次に、図8〜図11を参照して、以上のよ
うな構成のオーサリング装置10の動作を説明する。こ
こで、図8は各コンポーネントが行う処理を表し、図9
〜図11はスーパバイザ16が行う処理を表すものであ
る。
【0053】まず、図8を参照して、各コンポーネン
ト、すなわち、符号化装置11〜14,マルチプレクサ
15、ビューワ17、およびストリーマ18がそれぞれ
行う処理について説明する。
【0054】各コンポーネントのコントローラ(例え
ば、ビデオ符号化装置11ならばビデオエンコーダコン
トローラ11b)は、スーパバイザ16のファイル格納
部16aにおけるディレクトリ「S:\STAT\PR
J00\」〜「S:\STAT\PRJ02\」を検索
し、自分宛のオーダーファイルがあるか否かを調べる
(ステップS101)。この結果、自分宛のオーダーフ
ァイルがなかったときは(ステップS102;N)、自
分宛のオーダーファイルがスーパバイザ16によって生
成されてファイル格納部16aに格納されるまで定期的
に検索を繰り返す。
【0055】一方、ファイル格納部16aに自分宛のオ
ーダーファイルがあったときは(ステップS102;
Y)、各コンポーネントのコントローラは、そのオーダ
ーファイルを図7に示したGUIウィンドウ画面に表示
する。このとき、複数のプロジェクトについてのオーダ
ーファイルがあったときは、それらのすべてを表示す
る。ここで、ユーザがいずれかのプロジェクトについて
のオーダーファイルを選択すると(ステップS103;
Y)、コンポーネントのコントローラは、その選択され
たプロジェクトのオーダーファイルの内容を読み出し
(ステップS104)、この内容に従った処理を開始す
る(ステップS105)。これに伴い、コンポーネント
のコントローラは、そのプロジェクトについて処理中で
あることを示す「InProgress」を記載したス
テータスファイルをスーパバイザ16に対して送出する
(ステップS106)。このステータスファイルはスー
パバイザ16のファイル格納部16aにおける該当する
ディレクトリ下に格納される。例えば、ビデオ符号化装
置11からのステータスファイルであってプロジェクト
PRJ01についてのものであれば、そのステータスフ
ァイル「VIDEO01.STA」は、ディレクトリ
「S:\PRJ01\STAT\」の下に格納される。
【0056】次に、コンポーネントのコントローラは、
ステップS105で開始した処理が終了したか否かにつ
いて監視し(ステップS107)、この処理が終了する
と(ステップS107;Y)、処理終了を示す「Don
e」を記載した上記と同名のステータスファイル「VI
DEO01.STA」をスーパバイザ16に対して送出
する(ステップS108)。このステータスファイル
は、上記の場合と同様にしてスーパバイザ16における
ファイル格納部16aの該当するディレクトリ下に格納
される。ここで、コンポーネントのコントローラは、処
理停止命令の有無をチェックし、処理停止命令がなけれ
ば(ステップS109;N)、ステップS101に戻
り、以下同様にして上述したステップS101〜S10
9の処理を繰り返す。処理停止命令があるときは(ステ
ップS109;Y)、処理を停止する。
【0057】このように、各コンポーネントは、スーパ
バイザ16のファイル格納部16aから自分宛のオーダ
ーファイルを読み出してそのファイル内容に従った処理
を行うと共に、処理の状況を記載したステータスファイ
ルをスーパバイザ16のファイル格納部16aに格納す
るという動作を順次行う。一方、スーパバイザ16は、
以下に説明するように、ファイル格納部16aに各プロ
ジェクトごとに格納された各コンポーネントについての
ステータスファイルを参照して、各コンポーネントが次
に実行することのできるプロジェクトに関する処理内容
を記載したオーダーファイルを生成し、ファイル格納部
16aに格納する。
【0058】次に、図9〜11を参照して、スーパバイ
ザ16の処理について詳細に説明する。
【0059】スーパバイザ16は、まず、処理開始時に
おいて各コンポーネントを初期化し、最初のオーサリン
グプロジェクトのエンコードに関する各オーダーファイ
ルを生成し、ファイル格納部16aにおける該当するデ
ィレクトリに格納する。
【0060】これらのオーダーファイルは、各符号化装
置11〜14の各エンコーダコントローラ11b〜14
bによって読み出され、これにより、オーサリング装置
10において、最初のオーサリングプロジェクト(例え
ば、PRJ00)に関するエンコード処理が行われるこ
ととなる。具体的には、各符号化装置11〜14に、そ
れぞれ、ビデオ信号,オーディオ信号,ピクチャ信号,
メニュー信号が入力され、これら各信号を各エンコーダ
11a〜14aでエンコード処理することにより、それ
ぞれ、ビデオ符号化データ,オーディオ符号化データ,
ピクチャ符号化データ,メニュー符号化データが生成さ
れる。これら各符号化データは、マルチプレクサ15を
介してサーバ28に入力され、図2に示した領域A0
おけるエレメンタリー領域30の各記憶領域にそれぞれ
格納される。スーパバイザ16はさらに、以下の一連の
制御処理(図9〜図11のステップS201〜S22
2)を行う。
【0061】図9において、スーパバイザ16はまず、
ファイル格納部16aに格納されたすべてのプロジェク
トPRJ××についてのステータスファイル「VIDE
O××.STA」の内容を読み出し、いずれかのプロジ
ェクトについてビデオ符号化処理中であるか否かを判断
する(図9ステップS201)。そして、ビデオ符号化
処理中でないと判断した場合は(ステップS201;
N)、スーパバイザ16はそのスケジューリング機能に
より、さらに、他のプロジェクトについてビデオ符号化
処理の予定があるか否かを調べる(ステップS20
2)。一方、ビデオ符号化処理中であると判断した場合
は(ステップS201;Y)、後述するステップS20
4に進む。
【0062】ステップS202において、他のプロジェ
クトPRJ××についてのビデオ符号化処理の予定があ
ったときは(ステップS202;Y)、スーパバイザ1
6は、そのプロジェクトPRJ××についてのビデオ符
号化処理を指示するためのオーダーファイル「VIDE
O××.ORD」を生成し(ステップS203)、これ
をファイル格納部16aの該当するディレクトリに格納
する。このオーダーファイルは、図8で説明したよう
に、ビデオ符号化装置11のビデオエンコーダコントロ
ーラ11bによって読み出され、そのオーダーファイル
の内容に従ってプロジェクトPRJ××についてのビデ
オ符号化処理が開始される。
【0063】次に、スーパバイザ16は、ファイル格納
部16aに格納されたすべてのプロジェクトPRJ××
についてのステータスファイル「AUDIO××.ST
A」の内容を読み出し、いずれかのプロジェクトについ
てオーディオ符号化処理中であるか否かを判断する(ス
テップS204)。そして、オーディオ符号化処理中で
ないと判断した場合は(ステップS204;N)、スー
パバイザ16はそのスケジューリング機能により、さら
に、他のプロジェクトについてオーディオ符号化処理の
予定があるか否かを調べる(ステップS205)。一
方、オーディオ符号化処理中であると判断した場合は
(ステップS204;Y)、後述するステップS207
(図10)に進む。
【0064】ステップS205において、他のプロジェ
クトPRJ××についてのオーディオ符号化処理の予定
があったときは(ステップS205;Y)、スーパバイ
ザ16は、そのプロジェクトPRJ××についてのオー
ディオ符号化処理を指示するためのオーダーファイル
「AUDIO××.ORD」を生成し(ステップS20
6)、これをファイル格納部16aの該当するディレク
トリに格納する。このオーダーファイルは、図8で説明
したように、オーディオ符号化装置12のオーディオエ
ンコーダコントローラ12bによって読み出され、その
オーダーファイルの内容に従ってプロジェクトPRJ×
×についてのオーディオ符号化処理が開始される。
【0065】次に、スーパバイザ16は、ファイル格納
部16aに格納されたすべてのプロジェクトPRJ××
についてのステータスファイル「SUBPIC××.S
TA」の内容を読み出し、いずれかのプロジェクトにつ
いてピクチャ符号化処理中であるか否かを判断する(図
10ステップS207)。そして、ピクチャ符号化処理
中でないと判断した場合は(ステップS207;N)、
スーパバイザ16はそのスケジューリング機能により、
さらに、他のプロジェクトについてピクチャ符号化処理
の予定があるか否かを調べる(ステップS208)。一
方、ピクチャ符号化処理中であると判断した場合は(ス
テップS207;Y)、後述するステップS210に進
む。
【0066】ステップS208において、他のプロジェ
クトPRJ××についてのピクチャ符号化処理の予定が
あったときは(ステップS208;Y)、スーパバイザ
16は、そのプロジェクトPRJ××についてのピクチ
ャ符号化処理を指示するためのオーダーファイル「SU
BPIC××.ORD」を生成し(ステップS20
9)、これをファイル格納部16aの該当するディレク
トリに格納する。このオーダーファイルは、図8で説明
したように、ピクチャ符号化装置13のピクチャエンコ
ーダコントローラ13bによって読み出され、そのオー
ダーファイルの内容に従ってプロジェクトPRJ××に
ついてのピクチャ符号化処理が開始される。
【0067】次に、スーパバイザ16は、ファイル格納
部16aに格納されたすべてのプロジェクトPRJ××
についてのステータスファイル「MENU××.ST
A」の内容を読み出し、いずれかのプロジェクトについ
てメニュー符号化処理中であるか否かを判断する(ステ
ップS210)。そして、メニュー符号化処理中でない
と判断した場合は(ステップS210;N)、スーパバ
イザ16はそのスケジューリング機能により、さらに、
他のプロジェクトについてメニュー符号化処理の予定が
あるか否かを調べる(ステップS211)。一方、メニ
ュー符号化処理中であると判断した場合は(ステップS
210;Y)、後述するステップS213に進む。
【0068】ステップS211において、他のプロジェ
クトPRJ××についてのメニュー符号化処理の予定が
あったときは(ステップS211;Y)、スーパバイザ
16は、そのプロジェクトPRJ××についてのメニュ
ー符号化処理を指示するためのオーダーファイル「ME
NU××.ORD」を生成し(ステップS212)、こ
れをファイル格納部16aの該当するディレクトリに格
納する。このオーダーファイルは、図8で説明したよう
に、メニュー符号化装置14のメニューエンコーダコン
トローラ14bによって読み出され、そのオーダーファ
イルの内容に従ってプロジェクトPRJ××についての
メニュー符号化処理が開始される。
【0069】次に、スーパバイザ16は、ファイル格納
部16aに格納されたすべてのプロジェクトPRJ××
についてのステータスファイル「MUX××.STA」
の内容を読み出し、いずれかのプロジェクトについて多
重化処理中であるか否かを判断する(ステップS21
3)。そして、多重化処理中でないと判断した場合は
(ステップS213;N)、スーパバイザ16は、さら
に、ビデオ符号化、オーディオ符号化、ピクチャ符号化
およびメニュー符号化がすべて終了しているプロジェク
トがあるか否かを調べる(ステップS214)。一方、
多重化処理中であると判断した場合は(ステップS21
3;Y)、後述するステップS216(図11)に進
む。
【0070】ステップS214において、符号化がすべ
て終了しているプロジェクトがあったときは(ステップ
S214;Y)、スーパバイザ16は、そのプロジェク
トPRJ××についての多重化処理を指示するためのオ
ーダーファイル「MUX××.ORD」を生成し(ステ
ップS215)、これをファイル格納部16aの該当す
るディレクトリに格納する。このオーダーファイルは、
図8で説明したように、マルチプレクサ15によって読
み出され、そのオーダーファイルの内容に従ってプロジ
ェクトPRJ××についての多重化処理が開始される。
【0071】次に、スーパバイザ16は、ファイル格納
部16aに格納されたすべてのプロジェクトPRJ××
についてのステータスファイル「VIEWER××.S
TA」の内容を読み出し、いずれかのプロジェクトにつ
いてビューイング(復号化と検査)処理中であるか否か
を判断する(図11ステップS216)。そして、ビュ
ーイング処理中でないと判断した場合は(ステップS2
16;N)、スーパバイザ16は、さらに、多重化処理
の終了しているプロジェクトがあるか否かを調べる(ス
テップS217)。一方、ビューイング処理中であると
判断した場合は(ステップS216;Y)、後述するス
テップS219に進む。
【0072】ステップS217において、多重化処理の
終了しているプロジェクトがあったときは(ステップS
217;Y)、スーパバイザ16は、そのプロジェクト
PRJ××についてのビューイング処理を指示するため
のオーダーファイル「VIEWER××.ORD」を生
成し(ステップS218)、これをファイル格納部16
aの該当するディレクトリに格納する。このオーダーフ
ァイルは、図8で説明したように、ビューワ17によっ
て読み出され、そのオーダーファイルの内容に従ってプ
ロジェクトPRJ××についてのビューイング処理が開
始される。
【0073】次に、スーパバイザ16は、ファイル格納
部16aに格納されたすべてのプロジェクトPRJ××
についてのステータスファイル「STREAM××.S
TA」の内容を読み出し、いずれかのプロジェクトにつ
いてストリーミング処理中であるか否かを判断する(ス
テップS219)。そして、ストリーミング処理中でな
いと判断した場合は(ステップS219;N)、スーパ
バイザ16は、さらに、ビューイング処理の終了してい
るプロジェクトがあるか否かを調べる(ステップS22
0)。一方、ストリーミング処理中であると判断した場
合は(ステップS219;Y)、後述するステップS2
22に進む。
【0074】ステップS220において、ビューイング
処理の終了しているプロジェクトがあったときは(ステ
ップS220;Y)、スーパバイザ16は、そのプロジ
ェクトPRJ××についてのストリーミング処理を指示
するためのオーダーファイル「STREAM××.OR
D」を生成し(ステップS221)、これをファイル格
納部16aの該当するディレクトリに格納する。このオ
ーダーファイルは、図8で説明したように、ストリーマ
18によって読み出され、そのオーダーファイルの内容
に従ってプロジェクトPRJ××についてのストリーミ
ング処理が開始される。
【0075】次に、スーパバイザ16は、そのスケジュ
ーリング機能により、すべてのプロジェクトに関するオ
ーサリング処理が終了したか否かについて判断する(ス
テップS222)。この結果、すべてのプロジェクトに
関するオーサリング処理が終了したと判断した場合は
(ステップS222;Y)、制御処理を終了させる。一
方、予定されたすべてのプロジェクトについてのオーサ
リング処理が終了してはいないと判断した場合は(ステ
ップS222;N)、上述したステップS201に戻
り、ステップS201〜S222の処理を繰り返し行
う。
【0076】次に、図12および図13を参照して、本
実施の形態に係るオーサリング装置10に特徴的な作用
を比較例と比較しつつ説明する。ここで、図12は本実
施の形態に係るオーサリング装置10によるオーサリン
グ処理の流れを表すものであり、図13は本実施の形態
に対する比較例としての単なるパイプライン処理のみを
行うように構成したオーサリング装置によるオーサリン
グ処理の流れを表すものである。なお、これらの図はい
ずれも、サーバ28の3つの領域A0 ,A1 ,A2 を使
用して3つのプロジェクトPRJ00〜PRJ02につ
いて同一条件下でオーサリング処理を行なった場合を表
すもので、右向きの矢印が時間の進行方向を表す。
【0077】図12に示したように、オーサリング処理
は、各領域についてのプロジェクトごとに、GUI(図
6)によるパラメータ入力から始まり、符号化処理、多
重化処理、ビューイング処理、そしてストリーミング処
理へと進行する。但し、領域A0 のプロジェクトPRJ
00については、ビューイング処理まで行なったところ
でオーディオ符号化処理に欠陥があることが発見される
などしたことから、オーディオについてのみ再度の符号
化を行ない、さらに、多重化、ビューイングを行ってい
る様子を示している。なお、この図で、「字幕」とは、
サブピクチャとしての字幕の符号化処理を表している。
【0078】ここで、ビデオの符号化処理に着目する。
このビデオ符号化処理は、まず領域A0 のプロジェクト
PRJ00について行われるが、その次の領域A1 のプ
ロジェクトPRJ01については、例えばビデオ素材が
まだ準備できないない等の理由から、ビデオ符号化処理
を行うことができない。この場合には、さらにその次の
領域A2 のプロジェクトPRJ02についてのビデオ符
号化処理が先に行われることとなる。そして、領域A2
のプロジェクトPRJ02についてのビデオ符号化処理
ののち、領域A1 のプロジェクトPRJ01についての
ビデオ素材が揃ったところでそのビデオ符号化処理が行
われる。なお、領域A1 のプロジェクトPRJ01につ
いてのビデオ符号化処理は2カ所に分かれて行われてい
るが、これは例えば、ビデオ素材の内容が前半と後半の
2つのチャプタに分かれて製作された映画である場合
に、それぞれのチャプタについて符号化処理を行なって
いることを表している。
【0079】また、メニューの符号化に着目すると、こ
の符号化処理は、まず最初にメニュー素材が揃った領域
2 のプロジェクトPRJ02について行われる。次
に、領域A0 のプロジェクトPRJ00についてメニュ
ー符号化が行われ、最後に領域A1 のプロジェクトPR
J01についてのメニュー符号化処理が行われる。
【0080】また、多重化処理に着目すると、この多重
化処理は、4種類の素材のすべてについての符号化処理
が最初に終了した領域A2 のプロジェクトPRJ02に
ついて、まず最初に行われる。次に、領域A1 のプロジ
ェクトPRJ01についての多重化処理が行われ、最後
に領域A0 のプロジェクトPRJ00についてメニュー
符号化が行われる。ビューイング処理およびストリーミ
ング処理についても同様に領域A2 ,A1 ,A0 の順で
行われる。
【0081】なお、オーディオや字幕のように、すべて
のプロジェクトについて一時に素材が揃っている場合に
は、本来の順序である領域A0 ,A1 ,A2 の順に符号
化処理が行われる。
【0082】これに対して、図13に示した比較例とし
てのオーサリング装置では、領域A0 ,A1 ,A2 の順
という予めスケジュールされた順序でのみパイプライン
処理を行うこととしている。このため、例えばビデオ符
号化処理について見ると、領域A0 のプロジェクトPR
J00についてのビデオ符号化処理が終了した時点にお
いて、その次の領域A1 のプロジェクトPRJ01につ
いてのビデオ素材が揃っていない場合には、そこでビデ
オ符号化処理は待機状態となり、領域A1 のプロジェク
トPRJ01についてのビデオ素材の到着を待つことと
なる。したがって、たとえ、さらにその次の領域A2
プロジェクトPRJ02についてのビデオ素材が揃って
いたとしても、このプロジェクトPRJ02についての
符号化処理を行うことはできず、領域A1 のプロジェク
トPRJ01についてのビデオ符号化処理が終わるまで
待たなければならないので、処理が全体として遅延す
る。また、メニュー符号化処理について見ると、領域A
2 のプロジェクトPRJ02についてのメニュー素材が
揃っていたとしても、このプロジェクトPRJ02につ
いてのメニュー符号化処理は、その前の領域A1 ,A2
のプロジェクトPRJ00,PRJ01についてのメニ
ュー素材が到着してそれらの符号化処理が終了するのを
待たなければならず、処理が全体として遅延することと
なる。
【0083】以上のように、本実施の形態に係るオーサ
リング装置10によれば、原則として、複数のオーサリ
ングがパイプライン処理的に並列に行われることとな
り、高いオーサリング効率が得られる。すなわち、最初
のオーサリング処理全体の完結を待って次のオーサリン
グ処理を行うのではなく、各符号化装置11〜14にお
ける符号化処理において、ビデオはビデオ、オーディオ
はオーディオ、字幕等は字幕等、メニューはメニューと
いうように、それぞれの符号化処理を独立して進めるこ
とにより、他の符号化装置による符号化処理の終了を待
つことから生じる無駄な時間の発生をなくすことができ
る。
【0084】しかも、本実施の形態に係るオーサリング
装置10によれば、予め定められたスケジュールに従っ
てパイプライン処理を行なうことを原則としつつも、い
ずれかのプロジェクトにおいて素材が揃わないような事
態が生じたり、あるいは、いずれかの素材についての符
号化処理のやり直しによって多重化処理以下の処理を再
度行う必要が生じた場合には、ユーザの判断により、そ
のようなプロジェクトについての処理を後回しにして、
準備のできているプロジェクトについての処理を先に行
うことができる。このため、素材の準備状況やビューイ
ング結果等に応じた臨機応変な処理が可能となり、オー
サリング全体としての処理時間を短縮化することができ
る。
【0085】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明はこの実施の形態に限定されず、種々の変
形が可能である。例えば、上記実施の形態では、図2に
示したようにサーバ28のハードディスクアレイ全体を
3つの領域に分割しているが、この分割数につき特に限
定されるものではなく、サーバ28の記憶容量に応じて
適宜設定すればよい。また、上記実施の形態において、
3つのプロジェクトPRJ00〜PRJ02についての
オーサリング処理が終了した後において、4回目以降の
オーサリング処理を再び領域A0 ,A1 ,A2 を使用し
て行うようにすれば、分割数は3であってもそれ以上の
数のオーサリング処理を並列に行うことが可能となる。
【0086】また、上記実施の形態では、サーバ28と
して1つの入出力ポートを有するものを用いており、マ
ルチプレクサ15を介して各種データの読み書きを行う
構成としているが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、例えば、サーバ28として複数の入出力ポートを
有するいわゆるマルチポートタイプのものを用いて、各
コンポーネントごとに各入出力ポートと直接接続する構
成としてもよい。この場合には、オーサリングにおける
各処理の一層の高速化を図ることができる。
【0087】また、上記実施の形態では、各制御ファイ
ルの格納場所をスーパバイザ16のファイル格納部16
aとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、
ネットワーク19上の各コンポーネントによって共有さ
れ得るような構成である限り他の場所に格納するように
してもよい。
【0088】また、本実施の形態では、DVDに記録す
るためのデータのオーサリングを例に説明したが、本発
明は他の記録媒体に記録するための他の形式のデータの
オーサリングを行う場合にも適用可能である。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るデー
タ作成装置または方法によれば、データ作成単位ごとに
各素材データの種類に対応した符号化制御データを保持
すると共に、これらの各符号化制御データに基づいて、
対応する種類の素材データの符号化を行うようにしたの
で、複数のデータ作成単位についての符号化処理を各素
材データごとにパイプライン処理的に並列に行うことが
できるばかりでなく、処理準備が整ったデータ作成単位
から先に順次符号化処理を進めることもできる。したが
って、例えば、いずれかのデータ作成単位に係わる素材
データが揃わないような事態が生じたとしても、そこで
処理が停滞するのを避けることができ、データ作成処理
全体としての処理の効率アップが可能となる。
【0090】特に、請求項2記載のデータ作成装置また
は請求項7記載のデータ作成方法によれば、複数のデー
タ作成単位の中から、次に符号化を行うべきデータ作成
単位を選択できるようにしたので、さらに、ユーザの判
断により状況に応じた臨機応変なデータ作成処理が可能
となる。
【0091】また、請求項3記載のデータ作成装置また
は請求項8記載のデータ作成方法によれば、データ作成
単位ごとに多重化制御データをも保持し、この多重化制
御データに基づいて符号化データの多重化処理を行うよ
うにしたので、さらに、多重化処理を行う順番もまたデ
ータ作成単位ごとに自由に変更可能となり、処理の柔軟
性が増すという効果がある。
【0092】また、請求項4記載のデータ作成装置また
は請求項9記載のデータ作成方法によれば、データ作成
単位ごとに検査制御データをも保持し、この検査制御デ
ータに基づいて符号化多重化データの検査処理を行うよ
うにしたので、さらに、検査処理を行う順番もまたデー
タ作成単位ごとに自由に変更可能となり、処理の柔軟性
が一層増すという効果がある。
【0093】また、請求項5記載のデータ作成装置また
は請求項10記載のデータ作成方法によれば、データ作
成単位ごとに記録制御データをも保持し、この記録制御
データに基づいて検査済の符号化多重化データを記録媒
体に記録するようにしたので、さらに、記録処理を行う
順番もまたデータ作成単位ごとに自由に変更可能とな
り、処理の柔軟性が一層増すという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るオーサリング装置
の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したサーバにおける記憶領域の割り当
て例を説明するための図である。
【図3】スーパバイザのファイル格納部におけるディレ
クトリ構造の一例を表す図である。
【図4】オーダーファイルの例を説明するための図であ
る。
【図5】ステータスファイルの例を説明するための図で
ある。
【図6】スーパバイザにおけるグラフィカル・ユーザ・
インタフェイス画面の一例を表す図である。
【図7】ビデオ符号化装置におけるグラフィカル・ユー
ザ・インタフェイス画面の一例を表す図である。
【図8】各コンポーネントの動作を説明するための流れ
図である。
【図9】スーパバイザの動作を説明するための流れ図で
ある。
【図10】図9に続く流れ図である。
【図11】図10に続く流れ図である。
【図12】本実施の形態に係るオーサリング装置により
行われるオーサリングの進行状況を表すタイムチャート
である。
【図13】本実施の形態に対する比較例としてのオーサ
リング装置により行われるオーサリングの進行状況を表
すタイムチャートである。
【符号の説明】
10…オーサリング装置、11…ビデオ符号化装置、1
2…オーディオ符号化装置、13…ピクチャ符号化装
置、14…メニュー符号化装置、15…マルチプレク
サ、16…スーパバイザ、16a…ファイル格納部、1
7…ビューワ、18…ストリーマ、28…サーバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 7/081

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の素材データをそれぞれ符号化
    して得られる複数種類の符号化データを多重化して所定
    の形式の符号化多重化データを作成するデータ作成装置
    であって、 前記符号化多重化データを作成する処理の単位であるデ
    ータ作成単位ごとに、前記各素材データの符号化制御に
    係わる符号化制御データを保持する制御データ保持手段
    と、 前記制御データ保持手段に保持された個々に対応する符
    号化制御データに基づいて、対応する種類の素材データ
    を符号化する複数の符号化手段とを備えたことを特徴と
    するデータ作成装置。
  2. 【請求項2】 さらに、 複数のデータ作成単位の中から、次に前記符号化手段の
    処理対象とすべきデータ作成単位を選択することを可能
    とする選択手段を備えたことを特徴とする請求項1記載
    のデータ作成装置。
  3. 【請求項3】 制御データ保持手段は、さらに、データ
    作成単位ごとに、前記符号化データの多重化制御に係わ
    る多重化制御データを保持し、 さらに、 前記制御データ保持手段に保持された多重化制御データ
    に基づいて、前記符号化手段によって生成された複数種
    類の符号化データを多重化する多重化手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載のデータ作成装置。
  4. 【請求項4】 制御データ保持手段は、さらに、データ
    作成単位ごとに、前記符号化多重化データの検査処理の
    制御に係わる検査制御データを保持し、 さらに、 前記制御データ保持手段に保持された検査制御データに
    基づいて、前記多重化手段によって生成された符号化多
    重化データの内容を検査する検査手段を備えたことを特
    徴とする請求項3記載のデータ作成装置。
  5. 【請求項5】 制御データ保持手段は、さらに、データ
    作成単位ごとに、所定の記録媒体に対する前記符号化多
    重化データの記録制御に係わる記録制御データを保持
    し、 さらに、 前記制御データ保持手段に保持された記録制御データに
    基づいて、前記検査の終了した符号化多重化データを前
    記記録媒体に記録する記録手段を備えたことを特徴とす
    る請求項4記載のデータ作成装置。
  6. 【請求項6】 複数種類の素材データをそれぞれ符号化
    して得られる複数種類の符号化データを多重化して所定
    の形式の符号化多重化データを作成するデータ作成方法
    であって、 前記符号化多重化データを作成する処理の単位であるデ
    ータ作成単位ごとに、前記各素材データの符号化制御に
    係わる符号化制御データを保持するステップと、 個々の対応する符号化制御データに基づいて、対応する
    種類の素材データを符号化するステップとを含むことを
    特徴とするデータ作成方法。
  7. 【請求項7】 さらに、 複数のデータ作成単位の中から次に前記符号化手段の処
    理対象となるデータ作成単位を選択するステップを含む
    ことを特徴とする請求項6記載のデータ作成方法。
  8. 【請求項8】 さらに、 データ作成単位ごとに、前記符号化データの多重化制御
    に係わる多重化制御データを保持するステップと、 前記多重化制御データに基づいて、前記素材データの符
    号化により生成された複数種類の符号化データを多重化
    するステップとを含むことを特徴とする請求項6記載の
    データ作成方法。
  9. 【請求項9】 さらに、 データ作成単位ごとに、前記符号化多重化データの検査
    処理の制御に係わる検査制御データを保持するステップ
    と、 前記検査制御データに基づいて、前記符号化データの多
    重化により生成された符号化多重化データの内容を検査
    するステップとを含むことを特徴とする請求項8記載の
    データ作成方法。
  10. 【請求項10】 さらに、 データ作成単位ごとに、所定の記録媒体に前記符号化多
    重化データを記録する際の制御に係わる記録制御データ
    を保持するステップと、 前記記録制御データに基づいて、前記検査の終了した符
    号化多重化データを前記記録媒体に記録するステップと
    を含むことを特徴とする請求項9記載のデータ作成方
    法。
JP10009946A 1998-01-21 1998-01-21 データ作成装置および方法 Pending JPH11213547A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10009946A JPH11213547A (ja) 1998-01-21 1998-01-21 データ作成装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10009946A JPH11213547A (ja) 1998-01-21 1998-01-21 データ作成装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11213547A true JPH11213547A (ja) 1999-08-06

Family

ID=11734167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10009946A Pending JPH11213547A (ja) 1998-01-21 1998-01-21 データ作成装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11213547A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009507322A (ja) * 2005-08-29 2009-02-19 ソニー株式会社 ディスクオーサリングにおけるアブストラクション
JP2009507319A (ja) * 2005-08-29 2009-02-19 ソニー株式会社 ディスクオーサリングにおけるポートフォリオ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009507322A (ja) * 2005-08-29 2009-02-19 ソニー株式会社 ディスクオーサリングにおけるアブストラクション
JP2009507319A (ja) * 2005-08-29 2009-02-19 ソニー株式会社 ディスクオーサリングにおけるポートフォリオ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4117616B2 (ja) 編集システム、その制御方法及び編集装置
CN100480977C (zh) 记录装置、记录程序和记录方法
US6134378A (en) Video signal processing device that facilitates editing by producing control information from detected video signal information
US7796856B2 (en) Information processing apparatus and method, and program therefor
CN1808615B (zh) 记录和再现装置以及编辑方法
JP4168334B2 (ja) 編集装置及び編集方法
US20150012823A1 (en) Editing apparatus and an editing method
JPH1188827A (ja) 撮像装置、編集装置及び編集システム
WO2000004548A1 (en) Editing of digital video information signals
JPH10285534A (ja) 映像信号処理装置
JP4174718B2 (ja) 編集装置及び編集方法
JPH11213547A (ja) データ作成装置および方法
JP2000040296A (ja) データ作成装置および方法
JP2000308001A (ja) 編集装置、データ記録再生装置及び編集素材記録方法
JP4228402B2 (ja) データ編集装置及びデータ編集方法
JP3817828B2 (ja) オーサリング装置及び方法並びに多重化装置及び方法
WO1998046021A1 (fr) Processeur de signaux
JP4337034B2 (ja) 編集システム及びその制御方法
JP4772742B2 (ja) 画像再生装置、画像再生方法及びプログラム記録媒体
JPS63271788A (ja) 情報編集装置
JP4179030B2 (ja) 記録装置および方法、ならびに、再生装置および方法
JP3714323B2 (ja) 編集システム及びavサーバーからのavデータのコピー方法
JP2001086448A (ja) データ記録再生装置及び方法
JPH10155135A (ja) オーサリング装置及びオーサリング方法
JPH1188821A (ja) 撮像装置、編集装置及び編集システム