JPH11212705A - 文字列予測装置及び文字列予測方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】入力予測の開始を明示的に指示することなく、
予測文字列の候補を得て、文字列の入力を効率良く行
う。 【解決手段】文字列を入力し、その入力文字列を入力バ
ッファに格納する（ステップ２０１，２０２）。ここ
で、入力文字列の中の最後の文字が削除されたとき（ス
テップ２０３）、入力バッファに格納された入力文字列
から削除文字を削除し（ステップ２０４）、その削除後
の入力文字列を先頭部分に持つ文字列を単語辞書から検
索する（ステップ２０５）。この検索によって得られた
文字列を予測文字列の候補として表示する（ステップ２
０７）。これにより、利用者が入力予測の開始を明示的
に指示することなく、予測文字列の候補を得ることがで
き、その中から意図する文字列を選択しながら、文字列
の入力を効率的に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、キー入力またはパ
ターン入力された文字列を基に、それに続いて利用者が
入力しようとする文字列を予測する文字列予測装置に係
り、特に予測候補の表示タイミングに特徴を有する文字
列予測装置及び文字列予測方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】入力予測（文字列予測）とは、文献（第
４８回情報処理学会全国大会予稿集４Ｊ−１１他）で報
告されているような、最初の数文字が入力された時点で
単語辞書等を検索し、その数文字で始まる文字列（単
語）を抽出するという文字入力方法である。

【０００３】例えば「漢字辞書」という文字列の入力で
は、利用者が「漢字」と入力した段階で、その「漢字」
に続く文字列として「辞書」を予測し、最終的に「漢字
辞書」を出力するものである。一般、この入力予測は
「予測ボタン」を押下したり、入力文字列に続けて「横
線」を引くなどのように、利用者が明示的に予測を指示
することで行われる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】入力予測の目的として
は、入力文字列から予測された後続文字列を利用者が選
択することで、入力を意図した文字列を補完し、入力操
作を軽減することにある。しかしながら、入力予測の開
始を明示的に指示することは、本来の目的とは反対に入
力に掛かる操作を増やすことになる。

【０００５】また、予測文字列は入力文字列よりも長い
任意長の文字列であるため、予測候補の数はかな漢字変
換の候補数と比べても膨大になる。そのため、利用者の
意図した文字列が予測候補の上位候補として得られる可
能性は低く、予測候補の表示には工夫を施す必要がある
と考えられる。

【０００６】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたものであり、利用者が入力予測の開始を明示的に指
示することなく、予測文字列の候補を得て、文字列の入
力を効率良く行い得る文字列予測装置及び文字列予測方
法を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
文字列予測装置は、入力された文字列を基に、それに続
く文字列を予測する文字列予測装置であって、文字列を
入力する入力手段と、この入力手段によって入力された
文字列を管理し、その文字列が訂正されたことを通知す
る入力データ管理手段と、各単語の情報を記憶した単語
辞書と、上記入力データ管理手段によって文字列の訂正
が通知されたとき、訂正後の文字列を先頭部分に持つ文
字列を上記単語辞書から検索する辞書検索手段と、この
辞書検索手段によって得られた文字列を予測文字列の候
補として表示する候補表示手段とを具備したことを特徴
とする。

【０００８】このような構成によれば、文字列を訂正し
たときに、その訂正後の文字列に基づく予測文字列の候
補が表示される。したがって、利用者が入力予測の開始
を明示的に指示しなくとも、入力文字列の訂正時に予測
文字列の候補を得ることができ、その中から意図する文
字列を選択しながら、文字列の入力を効率的に行うこと
ができる。

【０００９】また、請求項２では、上記文字列の訂正は
最後に入力した文字の削除であり、上記入力文字列から
最後の入力文字を除いた文字列に基づいて、その文字列
を先頭部分に持つ文字列が予測文字列の候補として表示
される。

【００１０】また、請求項３では、上記文字列の訂正は
最後に入力した文字の削除であり、上記入力文字列から
最後の入力文字を除いた文字列に基づいて、その文字列
を先頭部分に持ち、かつ、その後に当該削除文字を持た
ない文字列が予測文字列の候補として表示される。

【００１１】本発明の請求項４に係る文字列予測装置
は、パターン認識機能を備え、パターン入力された文字
列を基に、それに続く文字列を予測する文字列予測装置
であって、文字列をパターン入力する入力手段と、この
入力手段によってパターン入力された文字列を認識する
認識手段と、この認識手段によって認識された文字列を
管理し、その文字列が訂正されたことを通知する入力デ
ータ管理手段と、各単語の情報を記憶した単語辞書と、
上記入力データ管理手段によって文字列の訂正が通知さ
れたとき、訂正後の文字列を先頭部分に持つ文字列を上
記単語辞書から検索する辞書検索手段と、この辞書検索
手段によって得られた文字列を予測文字列の候補として
表示する候補表示手段とを具備したことを特徴とする。

【００１２】このような構成によれば、パターン認識さ
れた文字列を訂正したときに、その訂正後の文字列に基
づく予測文字列の候補が表示される。したがって、利用
者が入力予測の開始を明示的に指示しなくとも、入力文
字列の訂正時に予測文字列の候補を得ることができ、そ
の中から意図する文字列を選択しながら、文字列の入力
を効率的に行うことができる。

【００１３】また、請求項５では、上記文字列の訂正は
最後に入力した文字に対する認識候補文字の選択であ
り、上記入力文字列の最後の入力文字を上記選択された
認識文字に置き換えた文字列に基づいて、その文字列を
先頭部分に持つ文字列が予測文字列の候補として表示さ
れる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図１は本発明の文字列予測装置の構
成を示すブロック図である。なお、本装置は、例えば磁
気ディスク等の記録媒体に記録されたプログラムを読み
込み、このプログラムによって動作が制御されるコンピ
ュータによって実現される。

【００１５】図１において、入力装置１０１は、文字列
を入力するためのものであり、ここではタブレット等の
手書き文字入力装置からなる。文字列入力部１０２は、
入力された文字パターンを切り出し、文字認識部１０３
によって該文字パターンの認識を行い、認識結果として
得られた認識候補文字群を入力バッファ１０５に格納す
る。なお、第１および第２の実施形態の場合には認識候
補文字群の中の第１位認識候補文字だけを認識結果とし
て入力バッファ１０５に格納する。

【００１６】文字認識部１０３は、文字認識辞書１０４
を参照して文字パターンを認識し、その認識結果として
認識候補文字群を出力する。文字認識辞書１０４は、文
字コードとそれに対応する文字パターンなど、文字認識
処理に必要な情報を格納したものである。入力バッファ
１０５は、文字認識部１０３によって得られた認識候補
文字群を格納する。

【００１７】辞書検索部１０６は、入力された文字列に
基づいて、それに続く文字列を単語辞書１０８から検索
し、その検索した予測文字列の候補を候補バッファ１１
２に格納する。なお、第１および第２の実施形態の場合
には、入力バッファ１０５に格納された文字列（第１の
認識候補文字によって構成された入力文字列）を基底文
字列とする予測文字列の候補を単語辞書１０８から検索
し、検索した予測文字列の候補を候補バッファ１１２に
格納する。

【００１８】また、第３の実施形態の場合には、入力バ
ッファ１０５に格納された全ての認識候補文字群の組み
合わせからなる文字列を作成して一旦予測バッファ１０
７に格納した後、それらの組み合わせ文字列を基底文字
列とする予測文字列の候補を単語辞書１０８から検索
し、検索した予測文字列の候補を候補バッファ１１２に
格納する。

【００１９】予測バッファ１０７は、第３の実施形態に
おいて用いられるものであり、入力文字の各認識候補文
字群からなる組み合わせ文字列を格納する。単語辞書１
０８は、各単語毎に見出しや読み等の情報を格納したも
のである。

【００２０】文字列出力部１０９は、文字列の訂正があ
ったときに、候補バッファ１１２に格納された予測文字
列の候補を利用者に呈示して候補選択処理を行う。この
場合、第１の実施形態では、文字列の訂正は最後に入力
された文字の削除であり、入力データ管理部１１０によ
って入力文字が削除された旨が通知されたときに、辞書
検索部１０６を通じて入力文字列の中の該削除文字を除
いた文字列を基底文字列として単語辞書１０８から予測
文字列の候補を検索し、検索された予測文字列の候補を
候補バッファ１１２に格納する。

【００２１】また、第２の実施形態でも、文字列の訂正
は最後に入力された文字の削除であり、入力データ管理
部１１０によって入力文字が削除された旨が通知された
ときに、辞書検索部１０６を通じて入力文字列の中の該
削除文字を除いた文字列を基底文字列として単語辞書１
０８から予測文字列の候補を検索し、検索された予測文
字列の候補を候補バッファ１１２に格納する。その際、
第２の実施形態では、予測文字列検査部１１１を通じて
候補バッファ１１２に格納された予測文字列の候補の中
で削除された文字位置に該削除文字を含むものがあれ
ば、その予測文字列を削除して候補表示を行う。

【００２２】また、第３の実施形態では、文字列の訂正
は最後に認識された文字に対する認識候補文字の選択で
あり、入力データ管理部１１０によって利用者が第２位
以下の認識候補文字を選択した旨が通知されたときに、
辞書検索部１０６を通じて次候補選択された認識候補文
字によって構成される文字列を基底文字列とする予測文
字列の候補を候補バッファ１１２に格納する。一方、通
知がない場合（認識候補文字の選択がなかった場合）に
は、第１位の認識候補文字によって構成される文字列を
基底文字列とする予測文字列の候補を候補バッファ１１
２に格納する。

【００２３】入力データ管理部１１０は、利用者による
文字訂正操作がないか入力バッファ１０５を監視し、入
力された文字列データを管理する。予測文字列検査部１
１１は、第３の実施形態で用いられるものであって、辞
書検索部１０６によって検索された予測文字列の候補の
中で削除された文字位置と同じ位置に該削除文字を含む
予測文字列がないかどうか候補バッファ１１２をチェッ
クし、該当する予測文字列を候補バッファ１１２から削
除する。候補バッファ１１２は、辞書検索部１０６によ
って得られた予測文字列の候補を格納する。

【００２４】出力制御部１１３は、出力バッファ１１４
に格納された予測文字列の候補を出力装置１１５に表示
する。出力装置１１５は、例えばＣＲＴ (Cathode Ray
Tube) やＬＣＤ (Liquid Crystal Display) 等の画面表
示装置であり、利用者はこれによって対話的に文字入力
処理を進めることができる。

【００２５】次に、第１の実施形態としての処理動作を
説明する。図２は本発明の第１の実施形態における文字
入力から予測文字列の出力までの処理の流れを示したフ
ローチャートである。

【００２６】入力装置１０１から入力された手書き文字
の文字パターンは、文字列入力部１０２において切り出
される。切り出された文字パターンは、文字認識部１０
３において文字認識辞書１０４を参照して認識され（ス
テップ２０１）、その認識結果として得られた認識候補
文字群の中の第１位の認識候補文字が入力バッファ１０
５に格納されると共に（ステップ２０２）、その認識候
補文字が入力文字として画面上の編集エリアに表示され
る（ステップ２０２ａ）。

【００２７】ここで、入力データ管理部１１０において
入力文字の削除が行われたかどうかが監視される（ステ
ップ２０３）。入力文字の削除が行われた場合には（ス
テップ２０３のＹｅｓ）、入力バッファ１０５に格納さ
れた文字列の中で削除された文字（最後の文字）が除か
れ（ステップ２０４）、辞書検索部１０６によって予測
処理が行われる。この場合、辞書検索部１０６は、削除
後の残りの文字列を基底文字列とする予測文字列を単語
辞書１０８から検索し（ステップ２０５）、その検索に
より得た予測文字列の候補を候補バッファ１１２に格納
する（ステップ２０６）。

【００２８】文字列出力部１０９は、この候補バッファ
１１２に格納された予測文字列の候補を画面上の予測候
補エリアに表示して、利用者による候補選択処理を行う
（ステップ２０７）。利用者によって予測文字列が選択
されると、その選択された予測文字列が出力バッファ１
１４に格納された後（ステップ２０８）、出力制御部１
１３において出力装置１１５に表示される（ステップ２
０９）。最後に、次の入力に備えて各バッファが初期化
される（ステップ２１０）。

【００２９】このように、第１の実施形態では、利用者
が文字を削除して入力文字列を訂正した際に、その訂正
後の入力文字列に基づく予測文字列の候補が表示され
る。したがって、利用者が入力予測の開始を明示的に指
示しなくとも、入力文字列の訂正時に予測文字列の候補
を得ることができ、その中から意図する文字列を選択し
ながら、文字列の入力を効率的に行うことができる。

【００３０】次に、第２の実施形態としての処理動作を
説明する。図３は本発明の第２の実施形態における文字
入力から予測文字列の出力までの処理の流れを示したフ
ローチャートである。なお、ステップ３０１〜３０６の
文字入力から予測文字列の検索までの処理は図２のステ
ップ２０１〜２０６と同様である。

【００３１】すなわち、入力装置１０１から入力された
手書き文字の文字パターンは、文字列入力部１０２にお
いて切り出される。切り出された文字パターンは、文字
認識部１０３において文字認識辞書１０４を参照して認
識され（ステップ３０１）、その認識結果として得られ
た認識候補文字群の中の第１位の認識候補文字が入力バ
ッファ１０５に格納されると共に（ステップ３０２）、
その認識候補文字が入力文字として画面上の編集エリア
に表示される（ステップ３０２ａ）。

【００３２】ここで、入力データ管理部１１０において
入力文字の削除が行われたかどうかが監視される（ステ
ップ３０３）。入力文字の削除が行われた場合には（ス
テップ３０３のＹｅｓ）、入力バッファ１０５に格納さ
れた文字列の中で削除された文字（最後の文字）が除か
れ（ステップ３０４）、辞書検索部１０６によって予測
処理が行われる。この場合、辞書検索部１０６は、削除
後の残りの文字列を基底文字列とする予測文字列を単語
辞書１０８から検索し（ステップ３０５）、その検索に
より得た予測文字列の候補を候補バッファ１１２に格納
する（ステップ３０６）。

【００３３】予測文字列の辞書検索処理が終了すると、
文字列出力部１０９は予測文字列検査部１１１に指示し
て、候補バッファ１１２に格納された予測文字列の候補
をチェックし、その候補の中から上記削除された文字を
同じ文字位置に含む予測文字列を削除する（ステップ３
０７）。

【００３４】文字列出力部１０９は、この候補バッファ
１１２に残った予測文字列の候補を画面上の予測候補エ
リアに表示して、利用者による候補選択処理を行う（ス
テップ３０８）。

【００３５】利用者によって予測文字列が選択される
と、その選択された予測文字列が出力バッファ１１４に
格納された後（ステップ３０９）、出力制御部１１３に
おいて出力装置１１５に表示される（ステップ３１
０）。最後に、次の入力に備えて各バッファが初期化さ
れる（ステップ３１１）。

【００３６】このように、第２の実施形態では、利用者
が文字を削除して入力文字列を訂正した際に、その訂正
後の入力文字列に基づく予測文字列の候補が表示され
る。したがって、入力予測の開始を明示的に指示しなく
とも、入力文字列の訂正時に予測文字列の候補を得るこ
とができ、その中から意図する文字列を選択しながら、
文字列の入力を効率的に行うことができる。

【００３７】また、第２の実施形態では、利用者が削除
した文字を含む文字列を予測文字列の候補から除いて表
示するため、利用者の意図する文字列を優先的に提示す
ることができる。

【００３８】次に、第３の実施形態としての処理動作を
説明する。図４は本発明の第３の実施形態における文字
入力から予測文字列の出力までの処理の流れを示したフ
ローチャートである。なお、本実施例では、パターン認
識を前提とし、２文字分のパターンが入力された時点で
文字列予測を開始することとして説明する。

【００３９】入力装置１０１から入力された手書き文字
の文字パターンは、文字列入力部１０２において切り出
される。切り出された文字パターンは、文字認識部１０
３において文字認識辞書１０４を参照して認識され（ス
テップ４０１、４０２）、その認識結果として得られた
全ての認識候補文字群が入力バッファ１０５に格納され
ると共に（ステップ４０３）、その認識候補文字群の中
の第１の認識候補文字が入力文字として画面上の編集エ
リアに表示される（ステップ４０３ａ）。

【００４０】ここで、文字列入力部１０２において入力
された文字数がチェックされ、入力文字数が２文字に達
するまで、ステップ４０１〜４０３ａの文字入力処理が
繰り返される（ステップ４０４）。入力文字数が２文字
に達すると、その旨が辞書検索部１０６に通知される。

【００４１】辞書検索部１０６は、入力バッファ１０５
に格納された全ての認識候補文字群の組み合わせからな
る文字列を作成し、これらの文字列を予測対象として予
測バッファ１０７に格納する（ステップ４０５）。そし
て、これらの文字列を先頭部分に持つ予測文字列を単語
辞書から検索し（ステップ４０６）、その検索により得
た予測文字列の候補を候補バッファ１１２に格納する
（ステップ４０７）。

【００４２】この予測文字列の辞書検索処理は予測バッ
ファ１０７に格納された全ての組み合わせ文字列につい
て繰り返される（ステップ４０８）。予測文字列の辞書
検索処理が終了すると、入力データ管理部１１０におい
て入力文字列中のいずれかの認識候補文字の次候補選択
処理が行われたかどうかが監視される（ステップ４０
９）。次候補選択処理が行われた場合には（ステップ４
０９のＹｅｓ）、次候補選択された認識候補文字で構成
される文字列を基底文字列とする予測文字列の候補が候
補バッファ１１２に格納される（ステップ４１０）。

【００４３】また、次候補選択処理が行われなかった場
合には（ステップ４０９のＮｏ）、第１位の認識候補文
字で構成される文字列を基底文字列とする予測文字列の
候補が候補バッファ１１２に格納される（ステップ４１
１）。

【００４４】文字列出力部１０９は、この候補バッファ
１１２に格納された予測文字列の候補を画面上の予測候
補エリアに表示して、利用者による候補選択処理を行う
（ステップ４１２）。利用者によって予測文字列が選択
されると、その選択された予測文字列が出力バッファ１
１４に格納された後（ステップ４１３）、出力制御部１
１３において出力装置１１５に表示される（ステップ４
１４）。最後に、次の入力に備えて各バッファが初期化
される（ステップ４１５）。

【００４５】このように、第３の実施形態では、利用者
が認識結果の中で第２位以下の認識候補文字を選択して
入力文字列を訂正した際に、その訂正後の入力文字列に
基づく予測文字列の候補が表示される。したがって、入
力予測の開始を明示的に指示しなくとも、入力文字列の
訂正時に予測文字列の候補を得ることができ、その中か
ら意図する文字列を選択しながら、文字列の入力を効率
的に行うことができる。

【００４６】また、第３の実施形態では、利用者が選択
した認識候補文字を含む文字列を予測候補として表示す
るため、利用者の意図する文字列を優先的に提示するこ
とができる。

【００４７】次に、上述した各実施形態について具体例
を用いて説明する。図５は第１の実施形態における入力
予測を説明するための具体例である。なお、図中１は手
書き文字を入力するための入力枠、図中２は認識結果を
表示するための認識結果表示部、３は予測文字列の候補
を表示するための予測候補表示部である。

【００４８】例えば図５（ａ）に示すように、利用者が
「コンクリート」といった文字列を意図して各文字を順
に手書き入力したところ、３文字目の「ク」が「コ」に
誤認識されて、「コンコ」といった文字列が表示された
とする。

【００４９】ここで、同図（ｂ）に示すように、利用者
が３文字目の誤認識文字「コ」を削除して入力文字列を
訂正すると、入力予測が開始される。その結果、「コン
クリート」，「コンクール」，「コンコルド」，「コン
コース」…といったように、削除後の文字列である「コ
ン」を先頭に持つ文字列が予測文字列の候補として表示
される。

【００５０】図６は第２の実施形態における入力予測を
説明するための具体例である。なお、なお、図中１は手
書き文字を入力するための入力枠、図中２は認識結果を
表示するための認識結果表示部、３は予測文字列の候補
を表示するための予測候補表示部である。

【００５１】例えば図６（ａ）に示すように、利用者が
「コンクリート」といった文字列を意図して各文字を順
に手書き入力したところ、３文字目の「ク」が「コ」に
誤認識されて、「コンコ」といった文字列が表示された
とする。

【００５２】ここで、同図（ｂ）に示すように、利用者
が３文字目の誤認識文字「コ」を削除して入力文字列を
訂正すると、入力予測が開始される。この場合、図５と
異なり、予測文字列の候補の中で「コンコルド」や「コ
ンコース」のように、削除文字である「コ」を同じ文字
位置（３文字目）に含む予測文字列は除かれて、「コン
クリート」，「コンクール」，「コンサート」，「コン
サルタント」…といったように、訂正後の文字列「コ
ン」を先頭に持ち、かつ、その後に削除文字「コ」を持
たない文字列が予測文字列の候補として表示される。

【００５３】図７は第３の実施形態における入力予測を
説明するための具体例である。なお、図中１は手書き文
字を入力するための入力枠、図中２は認識結果を表示す
るための認識結果表示部、３は予測文字列の候補を表示
するための予測候補表示部、４は認識候補表示部であ
る。また、ここでは２文字分の入力によって入力予測が
開始され、その予測結果を表示されるものとする。

【００５４】例えば図７（ａ）に示すように、利用者が
「コンピュータ」といった文字列を意図して各文字を順
に手書き入力したところ、３文字目の「ピ」が「ビ」に
誤認識されて、「コンビ」といった文字列が表示された
とする。

【００５５】ここで、同図（ｂ）に示すように、利用者
が３文字目の誤認識文字「ビ」に対する次候補選択を行
うと、それまでは、「コンビナート」，「コンビネーシ
ョン」，「コンビーフ」…といったように、第１位の認
識候補文字で構成される文字列に基づく予測文字列の候
補が表示されていたものが、次候補の「ピ」を選択する
ことにより、「コンピュータ」，「コンピューター」…
といったように、次候補の「ピ」で構成される文字列つ
まり「コンピ」を先頭に持つ文字列が予測文字列の候補
として表示されるようになる。

【００５６】なお、上記各実施形態では、手書き文字入
力を想定して説明したが、本発明はこれに限らず、例え
ば音声入力など、パターン認識機能を前提とした入力方
式一般に適用可能である。

【００５７】また、第１および第２の実施形態に関して
は、文字認識、音声認識などのパターン認識機能を前提
とした入力方式の他に、キーボードを用いた入力方式に
も適用することができる。この場合、キーボードによる
入力では、手書き文字入力などに比べて、文字列を素早
く入力できるので、通常は入力予測を必要しないが、文
字列の訂正時に入力予測を行うことで、その予測候補を
誤入力補正として利用することができる。

【００５８】また、上述した各実施形態において記載し
た手法は、コンピュータに実行させることのできるプロ
グラムとして、例えば磁気ディスク（フロッピーディス
ク、ハードディスク等）、光ディスク（ＣＤ−ＲＯＭ、
ＤＶＤ等）、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで
各種装置に適用したり、通信媒体により伝送して各種装
置に適用することも可能である。本装置を実現するコン
ピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込
み、このプログラムによって動作が制御されることによ
り、上述した処理を実行する。

【００５９】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、入力文字
列を訂正したときに、その訂正後の文字列に基づいて予
測文字列の候補を表示するようにしたため、利用者が入
力予測の開始を明示的に指示することなく、予測文字列
の候補を得ることができ、その中から意図する文字列を
選択しながら、文字列の入力を効率的に行うことができ
る。

【００６０】また、入力文字列の最後の文字を削除して
文字列の訂正を行った場合に、入力文字列から最後の入
力文字を除いた文字列を先頭部分に持ち、かつ、その後
に当該削除文字を持たない文字列を予測文字列の候補と
して単語辞書から検索することで、利用者の意図する文
字列を優先的に提示することができる。

【００６１】また、パターン認識された入力文字列の最
後の文字に対する認識候補文字を選択して文字列の訂正
を行った場合に、入力文字列の最後の入力文字を上記選
択された認識文字に置き換えた文字列を先頭部分に持つ
文字列を予測文字列の候補として単語辞書から検索する
ことで、利用者の意図する文字列を優先的に提示するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の文字列予測装置の構成を示すブロック
図。

【図２】本発明の第１の実施形態における文字入力から
予測文字列の出力までの処理の流れを示したフローチャ
ート。

【図３】本発明の第２の実施形態における文字入力から
予測文字列の出力までの処理の流れを示したフローチャ
ート。

【図４】本発明の第３の実施形態における文字入力から
予測文字列の出力までの処理の流れを示したフローチャ
ート。

【図５】上記第１の実施形態における入力予測を説明す
るための具体例。

【図６】上記第２の実施形態における入力予測を説明す
るための具体例。

【図７】上記第３の実施形態における入力予測を説明す
るための具体例。

【符号の説明】

１０１…入力装置 １０２…文字列入力部 １０３…文字認識部 １０４…文字認識辞書 １０５…入力バッファ １０６…辞書検索部 １０７…予測バッファ １０８…単語辞書 １０９…文字列出力部 １１０…入力データ管理部 １１１…予測文字列検査部 １１２…候補バッファ １１３…出力制御部 １１４…出力バッファ １１５…出力装置 １…入力枠 ２…認識結果表示部 ３…予測候補表示部 ４…認識候補表示部

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力された文字列を基に、それに続く文
   字列を予測する文字列予測装置であって、 文字列を入力する入力手段と、 この入力手段によって入力された文字列を管理し、その
   文字列が訂正されたことを通知する入力データ管理手段
   と、 各単語の情報を記憶した単語辞書と、 上記入力データ管理手段によって文字列の訂正が通知さ
   れたとき、訂正後の文字列を先頭部分に持つ文字列を上
   記単語辞書から検索する辞書検索手段と、 この辞書検索手段によって得られた文字列を予測文字列
   の候補として表示する候補表示手段とを具備したことを
   特徴とする文字列予測装置。
2. 【請求項２】 上記文字列の訂正は最後に入力した文字
   の削除であり、 上記辞書検索手段は、上記入力文字列から最後の入力文
   字を除いた文字列に基づいて、その文字列を先頭部分に
   持つ文字列を上記単語辞書から検索することを特徴とす
   る請求項１記載の文字列予測装置。
3. 【請求項３】 上記文字列の訂正は最後に入力した文字
   の削除であり、 上記辞書検索手段は、上記入力文字列から最後の入力文
   字を除いた文字列に基づいて、その文字列を先頭部分に
   持ち、かつ、その後に当該削除文字を持たない文字列を
   上記単語辞書から検索することを特徴とする請求項１記
   載の文字列予測装置。
4. 【請求項４】 パターン認識機能を備え、パターン入力
   された文字列を基に、それに続く文字列を予測する文字
   列予測装置であって、 文字列をパターン入力する入力手段と、 この入力手段によってパターン入力された文字列を認識
   する認識手段と、 この認識手段によって認識された文字列を管理し、その
   文字列が訂正されたことを通知する入力データ管理手段
   と、 各単語の情報を記憶した単語辞書と、 上記入力データ管理手段によって文字列の訂正が通知さ
   れたとき、訂正後の文字列を先頭部分に持つ文字列を上
   記単語辞書から検索する辞書検索手段と、 この辞書検索手段によって得られた文字列を予測文字列
   の候補として表示する候補表示手段とを具備したことを
   特徴とする文字列予測装置。
5. 【請求項５】 上記文字列の訂正は最後に入力した文字
   に対する認識候補文字の選択であり、 上記辞書検索手段は、上記入力文字列の最後の入力文字
   を上記選択された認識文字に置き換えた文字列に基づい
   て、その文字列を先頭部分に持つ文字列を上記単語辞書
   から検索することを特徴とする請求項４記載の文字列予
   測装置。
6. 【請求項６】 入力された文字列を基に、それに続く文
   字列を予測する文字列予測方法であって、 入力された文字列を管理し、その文字列が訂正されたこ
   とを通知し、 文字列の訂正が通知されたとき、各単語の情報を記憶し
   た単語辞書を参照し、訂正後の文字列を先頭部分に持つ
   文字列を上記単語辞書から検索し、 この検索によって得られた文字列を予測文字列の候補と
   して表示することを特徴とする文字列予測方法。
7. 【請求項７】 上記文字列の訂正は最後に入力した文字
   の削除であり、 文字列の訂正が通知されたとき、上記入力文字列から最
   後の入力文字を除いた文字列に基づいて、その文字列を
   先頭部分に持つ文字列を上記単語辞書から検索すること
   を特徴とする請求項６記載の文字列予測方法。
8. 【請求項８】 上記文字列の訂正は最後に入力した文字
   の削除であり、 文字列の訂正が通知されたとき、上記入力文字列から最
   後の入力文字を除いた文字列に基づいて、その文字列を
   先頭部分に持ち、かつ、その後に当該削除文字を持たな
   い文字列を上記単語辞書から検索することを特徴とする
   請求項６記載の文字列予測方法。
9. 【請求項９】 パターン認識機能を備え、パターン入力
   された文字列を基に、それに続く文字列を予測する文字
   列予測方法であって、 パターン入力された文字列を認識し、 この認識された文字列を管理し、その文字列が訂正され
   たことを通知し、 文字列の訂正が通知されたとき、各単語の情報を記憶し
   た単語辞書を参照し、訂正後の文字列を先頭部分に持つ
   文字列を上記単語辞書から検索し、 この検索によって得られた文字列を予測文字列の候補と
   して表示することを特徴とする文字列予測方法。
10. 【請求項１０】 上記文字列の訂正は最後に入力した文
    字に対する認識候補文字の選択であり、 文字列の訂正が通知されたとき、上記入力文字列の最後
    の入力文字を上記選択された認識文字に置き換えた文字
    列に基づいて、その文字列を先頭部分に持つ文字列を上
    記単語辞書から検索することを特徴とする請求項９記載
    の文字列予測方法。