JPH11211564A - 照度センサ - Google Patents

照度センサ

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JPH11211564A
JPH11211564A JP1362498A JP1362498A JPH11211564A JP H11211564 A JPH11211564 A JP H11211564A JP 1362498 A JP1362498 A JP 1362498A JP 1362498 A JP1362498 A JP 1362498A JP H11211564 A JPH11211564 A JP H11211564A
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JP
Japan
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solar cell
illuminance sensor
switching element
mosfets
mosfet
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JP1362498A
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English (en)
Inventor
Tsunehiro Kitamura
常弘 北村
Yuji Takada
裕司 高田
Shigeaki Tomonari
恵昭 友成
Atsushi Sakai
淳 阪井
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低コストで高出力の照度センサを提供する。 【解決手段】光起電力素子SBは複数の太陽電池5を直
列接続して構成される。コンデンサCは光起電力素子S
Bと並列に接続される。スイッチング素子SWは、逆直
列に接続された2個のディプレッション型のMOSFE
TQ1 ,Q2 から構成され、両MOSFETQ1 ,Q2
はソース同士及びゲート同士がそれぞれ共通接続され
る。光起電力素子SBの正極側の端子はMOSFETQ
1 ,Q2 のソースに接続され、光起電力素子SBの負極
側の端子は抵抗Rを介してMOSFETQ1 ,Q2 のソ
ースに接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周囲の外光を検出
してオンオフ信号を発生する照度センサに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、周囲の明るさを検出してオン
オフ信号を発生する照度センサがあり、この種の照度セ
ンサとして、フォトダイオードやフォトトランジスタを
用いるものが提供されている(特開平5−152924
号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した照度センサで
は、フォトダイオードやフォトトランジスタの出力が低
出力であるので、出力を増幅するためのアンプ回路を外
部に設ける必要があった。また、高出力の照度センサと
してCdSを用いたものも提供されているが、CdSに
はCd(カドミウム)が多量に用いられているから、C
dSを用いるものは製造時の環境汚染が問題になるとと
もに、CdSあるいはCdSを組み込んだ機器の廃棄処
分について環境への影響が問題になる。
【0004】また、単結晶シリコンを用いたフォトトラ
ンジスタの分光感度特性は、図15のホに示すように赤
外線領域にピークを有し、図15のニに示す人の視感度
特性(比視感度曲線)と大きく異なっている。したがっ
て、フォトトランジスタを用いる照度センサを照明負荷
のオンオフ制御に用いる際は、照度センサの出力を周囲
の明るさに対応させるために、フォトトランジスタの入
射側に図15に破線で示す波長よりも長波長側の光を除
去するようなフィルタを配置して、照度センサの分光感
度特性を補正する必要があり、部品点数が増加するとい
う問題がある。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みて為されたもの
であり、その目的とするところは、環境への影響が少な
く、低コストで高出力の照度センサを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明では、外光の明るさに応じた電圧を
発生する光起電力素子と、前記光起電力素子の出力電圧
を受けてオンオフされるスイッチング素子とを備え、光
起電力素子は太陽電池により構成され、スイッチング素
子はソース同士およびゲート同士をそれぞれ共通接続し
た2個のMOSFETからなっており、光起電力素子と
して太陽電池を用い、スイッチング素子としてMOSF
ETを用いているので、低消費電力であって、小型の太
陽電池の出力でスイッチング素子をオンオフさせること
ができ、フォトダイオードやフォトトランジスタのよう
に出力を増幅するためのアンプ回路が不要になり、数百
Vの電圧をスイッチングすることができ、しかも2個の
MOSFETはソース同士およびゲート同士をそれぞれ
共通接続しているから、MOSFETのオフ時に寄生ダ
イオードを通してスイッチング素子に電流が流れること
がなく、電源が交流であってもスイッチング素子を確実
にオフにすることができ、さらにCdSを用いていない
からCdによる環境への影響がない。
【0007】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、各MOSFETはそれぞれディプレッション型の
MOSFETで構成され、両MOSFETのソースに太
陽電池の正極側の端子が接続され、両MOSFETのゲ
ートに抵抗を介して太陽電池の負極側の端子が接続され
ており、スイッチング素子がディプレッション型のMO
SFETから構成されているので、周囲が暗い時(常
時)は出力がオンとなる照度センサを提供することがで
きる。
【0008】請求項3の発明では、請求項1の発明にお
いて、各MOSFETはそれぞれエンハンスメント型の
MOSFETで構成され、両MOSFETのソースに太
陽電池の負極側の端子が接続され、両MOSFETのゲ
ートに抵抗を介して太陽電池の正極側の端子が接続され
ており、スイッチング素子がエンハンスメント型のMO
SFETから構成されているので、周囲が暗い時(常
時)は出力がオフとなる照度センサを提供することがで
きる。
【0009】請求項4の発明では、請求項1乃至3の発
明において、光起電力素子は、pin構造を有し同一平
面上で直列接続された複数個の太陽電池により構成さ
れ、各太陽電池が同一基板上に形成されているので、各
太陽電池を別々の基板に形成した場合に比べて、部品点
数を増加させることなく、光起電力素子の出力電圧を大
きくすることができる。
【0010】請求項5の発明では、請求項1乃至3の発
明において、太陽電池はアモルファスシリコン太陽電池
であるので、ガラス、シリコンなどの比較的安価な基板
上に比較的低温で容易に形成することができ、低コスト
を図ることができる。また、分光感度特性を人の視感度
特性に近づけることが容易になる。請求項6の発明で
は、請求項1乃至3の発明において、太陽電池は、所望
の分光感度特性が得られるように形成されているので、
例えば人の視感度特性に合わせた分光感度特性とするこ
とにより、人の視感度特性に近い明るさでスイッチング
素子をオンオフさせることができる。
【0011】請求項7の発明では、請求項1乃至3の発
明において、太陽電池と各MOSFETとが同一のベー
ス層上に実装されているので、太陽電池と各MOSFE
Tとの位置関係の管理が容易になる。請求項8の発明で
は、請求項1乃至3の発明において、太陽電池と各MO
SFETとが同一基板に形成され、MOSFETの上方
に太陽電池が形成されているので、光起電力素子と各M
OSFETとの位置関係の管理が容易になり、また、別
基板に形成された光起電力素子と各MOSFETとを接
続するための作業が不要となるから組立が容易になり、
しかも、基板の平面サイズを小型化することができ、製
造時に1枚のウェハから得られる基板の数が増えるので
低コスト化が可能となる。
【0012】請求項9の発明では、請求項1乃至3の発
明において、スイッチング素子がオンする時の明るさの
しきい値と、スイッチング素子がオフする時の明るさの
しきい値とにヒステリシスを設けるヒステリシス回路を
スイッチング素子の入力側に設けているので、スイッチ
ング素子がオンオフする時の明るさのしきい値にヒステ
リスを設けることができ、周囲の明るさの変動によって
スイッチング素子が誤動作するのを防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。 (実施形態1)本実施形態は、図1に示す構成を有する
ものであって、周囲の明るさを検出するセンサとしての
光起電力素子SBを備えており、光起電力素子SBは複
数個の太陽電池(セル)5を直列接続して構成されてい
る。スイッチング素子SWは2個のディプレッション型
(ノーマリオン型)のMOSFETQ1 ,Q2 を逆直列
に接続したものであってソース同士、ゲート同士をそれ
ぞれ共通に接続してある。ここにMOSFETQ1 ,Q
2 を逆直列に接続しているのは、MOSFETQ 1 ,Q
2 のオフ時にMOSFETQ1 ,Q2 の寄生ダイオード
を通して流れる電流を阻止するためである。光起電力素
子SBにはコンデンサCが並列接続され、光起電力素子
SBの負極側の端子は抵抗Rを介して両MOSFETQ
1 ,Q2 のゲートに接続される。また、光起電力素子S
Bの正極側の端子は両MOSFETQ1 ,Q2 のソース
に接続される。そして、スイッチング素子SWの一端
(MOSFETQ1 のドレイン)は一方の出力端子t1
に接続され、スイッチング素子SWの他端(MOSFE
TQ2 のドレイン)は他方の出力端子t2 に接続され
る。
【0014】上述の構成によれば、周囲が明るいときに
は、光起電力素子SBの出力によりMOSFETQ1
2 のゲートが負電位になるから、スイッチング素子S
Wがオフになる。一方、周囲が暗くなり光起電力素子S
Bの出力によってスイッチング素子SWのオフ状態を維
持することができなくなると、スイッチング素子SWが
オンになる。ここで、スイッチング素子SWの入力側に
はコンデンサCが設けられているので、自動車が付近を
通過したときのヘッドライトによる明るさの変化のよう
な、明るさの一過的な変化によりスイッチング素子SW
が誤動作するのを防止している。
【0015】この照度センサは、光起電力素子SBとM
OSFETQ1 ,Q2 と抵抗RとコンデンサCとが同一
の単結晶シリコン基板15に形成され、要するに同一の
チップに形成され、図2及び図3に示すようなパッケー
ジ10に収納される(図2には、光起電力素子SBとM
OSFETQ1 とを示している)。このパッケージ10
は円板状のベース11に筒状のカバー12を覆着して形
成され、カバー12の底壁には透光板13が装着され
る。また、ベース11の上にはスイッチング素子SW
(つまりMOSFETQ1 ,Q2 )、抵抗R、コンデン
サC及び光起電力素子SBが形成された上述の単結晶シ
リコン基板15が実装される。太陽電池SBには透光板
13を通して外光が入射する。また、これらの部品を外
部回路に接続するために、ベース11には端子ピン14
が突設され、各端子ピン14と単結晶シリコン基板15
とはワイヤ16を介して接続されている。
【0016】ところで、光起電力素子SBとMOSFE
TQ1 ,Q2 とは図4(a)(b)に示すように、単結
晶シリコン基板15の主表面側で面内の異なる領域に形
成してもよいし、図5(a)(b)に示すように、MO
SFETQ1 ,Q2 の上方に光起電力素子SBを形成す
るようにしてもよい。なお、図5(a)(b)の構成で
は、単結晶シリコン基板15の主表面側にMOSFET
1 ,Q2 、図示しない抵抗R、コンデンサCなどを形
成し、MOSFETQ1 ,Q2 の上方を絶縁膜で平坦化
した後に、光起電力素子SBを形成すればよい。ここ
で、光起電力素子SBを構成する各太陽電池5はアモル
ファスシリコン太陽電池からなっているので、図5
(a)(b)に示す構成を容易に実現することができ
る。つまり、アモルファスシリコンの場合、単結晶を形
成する場合のような基板(被形成部材)の制約が少な
く、ガラス基板、シリコン基板、SiO2 のような絶縁
膜上などに比較的低温で容易に形成することができるの
で、先に形成したMOSFETQ1 ,Q2 の特性を低下
させることなく、MOSFETQ1 ,Q2 の上方に形成
することが可能である。
【0017】図4に示す構成と図5に示す構成とでは、
図5に示す構成の方が、チップサイズを小さくすること
ができる。したがって、製造時に1枚のウェハから得ら
れる基板の数が増えるので低コスト化が可能となる。ま
た、図4、図5の何れの構成でも、別基板に形成された
光起電力素子SBと各MOSFETQ1 ,Q2 とをベー
ス11に実装する場合に比べて光起電力素子SBと各M
OSFETQ1 ,Q2との位置関係の管理が容易にな
り、また、別基板に形成された光起電力素子SBと各M
OSFETQ1 ,Q2 とを接続するための作業が不要と
なるから組立が容易になる。なお、光起電力素子SBと
MOSFETとを互いに異なる基板に形成してもよいこ
とは勿論である。
【0018】次に、太陽電池5(アモルファスシリコン
太陽電池)よりなる光起電力素子SBの製造方法につい
て図6及び図7を参照しながら説明する。ここでは、一
例として単結晶シリコン基板15’上に2個の太陽電池
5が直列接続される光起電力素子SBを作製する場合に
ついて説明する。まず、単結晶シリコン基板15’を拡
散炉中に導入し、高温(1100℃程度)に熱してパイ
ロジェニック酸化(パイロ酸化)することによって、単
結晶シリコン基板15’の表面及び裏面にそれぞれ厚さ
が1μm程度のSiO2 膜31,31’を形成すること
により図6(a)に示す構造が得られる。。
【0019】次に、単結晶シリコン基板15’の表面側
に形成されたSiO2 膜31の全面に、EB蒸着装置に
よってクロム膜を形成し、所定形状のクロム膜よりなる
下部電極32a,32bを形成するためにパターニング
された第1のレジストマスク(図示せず)をフォトリソ
グラフィ技術によって形成し、クロム膜の不要部分をウ
ェットエッチングによって除去し、その後、第1のレジ
ストマスクを除去することにより、上述の下部電極32
a,32bが形成され、図6(b)に示す構造が得られ
る。
【0020】次に、プラズマCVD装置によりp形アモ
ルファスシリコン層(p層)、i形アモルファスシリコ
ン層(i層)、n形アモルファスシリコン層(n層)を
主表面側の全面を覆うように順次積層し、所定形状にパ
ターニングされた第2のレジストマスク(図示せず)を
フォトリソグラフィ技術によって形成し、各アモルファ
スシリコン層の不要部分をウェットエッチングによって
除去し、その後、第2のレジストマスクを除去すること
により、いわゆるpin構造のアモルファスシリコン層
50,50が形成され、図6(c)に示す構造が得られ
る。ここで、各アモルファスシリコン層50,50は、
上述のp層、i層、n層が積層されている。なお、p層
及びn層がi層に比べて十分に薄い膜厚に設定されてい
る。
【0021】次に、ITO(Indium Tin Oxide)からな
る透明導電膜を主表面側の全面を覆うようにEB蒸着装
置によって形成し、透明導電膜を所定形状にパターニン
グするための第3のレジストマスク(図示せず)をフォ
トリソグラフィ技術によって形成し、透明導電膜の不要
部分をウェットエッチングによって除去し、その後、第
3のレジストマスクを除去することにより、透明導電膜
よりなる図7(a)に示すような上部電極33a,33
bを形成する。ここで、下部電極32aと上部電極33
aと両電極32a,33a間に介在するアモルファスシ
リコン層50とで1個の太陽電池5が構成され、下部電
極32bと上部電極33bと両電極32b,33b間に
介在するアモルファスシリコン層50とで他の1個の太
陽電池5が構成されている。また、前者の上部電極33
aの一端部33abは後者の下部電極32bに接触する
ように形成されている。すなわち、両太陽電池5,5は
直列接続されている。
【0022】次に、プラズマCVD装置によってアモル
ファスSiO2 膜よりなる保護膜35を主表面側の全面
に形成し、後述するパッド電極36a,36bが形成さ
れるコンタクトホール35a,35bを形成するための
第4のレジストマスク(図示せず)をフォトリソグラフ
ィ技術によって形成し、アモルファスSiO2 膜の一部
をウェットエッチングしてコンタクトホール35a,3
5bを形成し、その後に、第4のレジストマスクを除去
することにより図7(b)に示す構造が得られる。
【0023】次に、主表面側の全面に、上述のコンタク
トホール35a,35bが埋め込まれるようにアルミニ
ウム膜をEB蒸着装置によって形成し、アルミニウム膜
をパッド電極36a,36bの形状にパターニングする
ための第5のレジストマスク(図示せず)をフォトリソ
グラフィ技術によって形成し、アルミニウム膜の不要部
分をウェットエッチングによって除去することにより、
一方の太陽電池5の下部電極32a及び他方の太陽電池
5の上部電極33bにそれぞれ接続されるパッド電極3
6a,36bが形成され、第5のレジストマスクを除去
することにより、図7(c)に示す構造が得られる。こ
こに、一方のパッド電極36aは、下部電極32aに接
続され、他方のパッド電極36bは上部電極33bに接
続される。以上説明した製造方法によって、2個の太陽
電池5,5が直列接続された光起電力素子SBが形成さ
れる。
【0024】ところで、人間の目の波長感度特性である
比視感度曲線(視感度特性)は、図8のイに示すよう
に、感度の中心の波長が約550nmで、太陽が放出す
る光の最大スペクトル波長と一致している。また、人間
が視覚できる400nm〜700nm程度の波長帯が、
いわゆる可視光帯である。次に、光起電力素子SBすな
わち太陽電池5の分光感度特性の調整方法について説明
する。アモルファスシリコンの光吸収について考えた場
合、図9に示すように、アモルファスシリコン層50の
厚さをd(太陽電池5では、p層及びn層がi層に比べ
て十分薄いので、i層の膜厚がdに近い値となる)、ア
モルファスシリコン層50の主表面側に入射された光の
強度をFph、波長をλ(μm)、光吸収係数をα(cm
-1)とすると、アモルファスシリコン層50による光の
吸収量は次式で示される。
【0025】吸収量=Fph−Fph×exp(−αd)=
Fph(1−exp(−αd)) ここで、アモルファスシリコン層50の光吸収係数は、
図10のa、b、cに示すような波長依存性を有してい
る(なお、図10のdは単結晶シリコンの波長依存性を
示している)。a、b、cの違いはアモルファスシリコ
ン層50を形成する際の基板温度Tsの違いによるもの
であり、a、b、cの基板温度Tsはそれぞれ325
℃、420℃、30℃である。いま、一例としてaにつ
いて説明すると、例えば、波長λ=0.6μmの光吸収
係数αは2×104 (cm-1)である。したがって、波
長λ=0.6μmの入射光の64%を吸収するために必
要な膜厚d(すなわち吸収長)は、光吸収係数の逆数と
なり、 (吸収長)=1/α=1/(2×104 )(cm) =5×10-5(cm)=0.5(μm) となる。
【0026】ここで、光吸収係数αは図10に示したよ
うに波長λの短波長側で大きく、長波長側で小さくなる
ので、アモルファスシリコン層50の膜厚dを薄くする
と、短波長の感度が高くなり、膜厚dを厚くすると長波
長の感度が高くなる。一例としてpin構造のアモルフ
ァスシリコン太陽電池においてi層の膜厚を0.2μ
m、0.4μm、0.6μmと変化させて光電流を測定
した結果を図11に示す。なお、図11の横軸は波長λ
(nm)、縦軸は光電流(相対値)であって、図11中
のd、e、fは、それぞれi層の膜厚が0.2μm、
0.4μm、0.6μmのものに対応している。
【0027】ところで、半導体中に吸収される光の波長
λは、プランク定数をh、光速をc、光学的禁制帯幅を
0 (eV)とすると、次式で示される。 λ=hc/E0 =1.24/E0 (μm) アモルファスシリコン層50は、膜形成時の基板温度T
s(製造温度)により光学的禁制帯幅E0 が図12に示
すように変化する。図12から分かるように、例えば、
基板温度Ts=100(℃)では、E0 =1.9(e
V)となり、λ=1.24/1.9=0.65(μm)
の光が吸収される。また、基板温度Ts=300(℃)
では、E0 =1.7(eV)となり、λ=1.24/
1.7=0.73(μm)の光が吸収される。したがっ
て、製造時の基板温度Tsを調整することにより、光の
吸収波長を変化させることができる。
【0028】したがって、アモルファスシリコン層50
は、その膜厚dや、製造時の基板温度Tsを変化させる
ことにより太陽電池5の分光感度特性を所望の分光感度
特性(図8のイ〜ロ)を調整することができる。なお、
太陽電池5を、ピーク感度の波長が約550nmで、か
つ、可視光帯(400nm〜700nmの範囲)内に感
度があるような分光感度特性(図8のイ)を有するよう
に形成すれば、分光感度特性が人の視感度特性に近くな
るように太陽電池5を形成することができる。
【0029】(実施形態2)本実施形態の照度センサの
回路図を図13に示す。本実施形態の照度センサは、周
囲の明るさを検出するセンサとしての光起電力素子SB
を備えており、光起電力素子SBは複数個の太陽電池
(セル)5を直列接続して構成されている。スイッチン
グ素子SWは2個のエンハンスメント型(ノーマリオフ
型)のMOSFETQ1 ,Q2 を逆直列に接続したもの
であってソース同士、ゲート同士をそれぞれ共通に接続
してある。ここにMOSFETQ1 ,Q2 を逆直列に接
続しているのは、MOSFETQ1 ,Q2 のオフ時にM
OSFETQ1 ,Q2 の寄生ダイオードを通して流れる
電流を阻止するためである。光起電力素子SBにはコン
デンサCが並列接続され、光起電力素子SBの正極側の
端子は抵抗Rを介して両MOSFETQ1 ,Q2 のゲー
トに接続される。また、光起電力素子SBの負極側の端
子は両MOSFETQ1 ,Q2 のソースに接続される。
そして、スイッチング素子SWの一端(MOSFETQ
1 のドレイン)は一方の出力端子t1 に接続され、スイ
ッチング素子SWの他端(MOSFETQ2 のドレイ
ン)は他方の出力端子t2 に接続される。
【0030】上述の構成によれば、周囲が明るいときに
は光起電力素子SBの出力が大きくなって、スイッチン
グ素子SWがオンし、周囲が暗いときには光起電力素子
SBの起電力が小さくなって、スイッチング素子SWが
オフする。ここで、スイッチング素子SWの入力側には
コンデンサCが設けられているので、自動車が付近を通
過したときのヘッドライトによる明るさの変化のよう
な、明るさの一過的な変化によりスイッチング素子SW
が誤動作するのを防止している。
【0031】尚、スイッチング素子SWをエンハンスメ
ント型のMOSFETQ1 ,Q2 で構成した点と、光起
電力素子SBの極性を逆にした点以外の構成は実施形態
1の照度センサと同様であるので、同一の構成要素には
同一の符号を付し、その説明は省略する。 (実施形態3)実施形態2の照度センサでは、光起電力
素子SBと並列にコンデンサCを接続して、明るさの一
過的な変化によりスイッチング素子SWが誤動作するの
を防止しているが、上述のような一過的な変化に対応す
るようにコンデンサCの容量を設定すると、比較的長い
時間で生じる明るさの変化や点滅点灯されている外部照
明による明るさの変化に対応することができず、誤動作
が発生する虞がある。つまり、照明負荷の点灯中に明る
さが比較的緩やかに増加した後に元に戻るとすれば、明
るさの変化中に照明負荷が消灯することになって不都合
である。また、外部照明が点滅点灯していると、コンデ
ンサCが充電されるまでは照明負荷は点灯しているが、
コンデンサCが充電されると照明負荷が消灯するという
不都合が生じる。この問題に対処するには応答性を高め
る必要がある。さらに、スイッチング素子SWがオンオ
フする照度のしきい値が一定値に設定されている場合、
周囲の明るさがしきい値付近になると、スイッチング素
子SWがオンオフして照明負荷が点滅するという不都合
が生じる。
【0032】そこで、本実施形態では、図14に示すよ
うに、周囲が明るくなってスイッチング素子SWがオフ
からオンに切り換わる時の明るさのしきい値を、周囲が
暗くなってスイッチング素子SWがオンからオフに切り
換わる時の明るさのしきい値よりも高くするヒステリシ
ス回路1をスイッチング素子SWの入力側に設けてい
る。したがって、周囲が暗くなり、スイッチング素子S
Wがオフからオンに切り換わると、スイッチング素子S
Wがオンからオフに切り換わる時の明るさのしきい値が
高くので、一旦スイッチング素子SWがオンすると、ス
イッチング素子SWがオフしにくくなり、周囲の明るさ
の変動によってスイッチング素子SWが誤動作するのを
防止できる。
【0033】尚、照度センサの基本的な構成は上述した
図13に示す回路と同様であるので、同一の構成要素に
は同一の符号を付して、その説明を省略する。また、実
施形態1の照度センサにおいて、周囲が明るくなりスイ
ッチング素子SWがオンからオフに切り換わる時の明る
さのしきい値を、周囲が暗くなりスイッチング素子SW
がオフからオンに切り換わる時の明るさのしきい値より
も高くするヒステリシス回路1をスイッチング素子SW
の入力側に設けても良く、上述と同様に周囲の明るさの
変動によるスイッチング素子SWの誤動作を防止するこ
とができる。
【0034】
【発明の効果】上述のように、請求項1の発明は、外光
の明るさに応じた電圧を発生する光起電力素子と、前記
光起電力素子の出力電圧を受けてオンオフされるスイッ
チング素子とを備え、光起電力素子は太陽電池により構
成され、スイッチング素子はソース同士およびゲート同
士をそれぞれ共通接続した2個のMOSFETからなっ
ており、光起電力素子として太陽電池を用い、スイッチ
ング素子としてMOSFETを用いているので、数百V
の電圧をスイッチングすることができ、しかも低消費電
力であって、小型の太陽電池の出力でスイッチング素子
をオンオフさせることができ、フォトダイオードやフォ
トトランジスタのように出力を増幅するためのアンプ回
路が不要になり、照度センサの低コスト化が図れるとい
う効果がある。しかも2個のMOSFETはソース同士
およびゲート同士をそれぞれ共通接続しているから、M
OSFETのオフ時に寄生ダイオードを通してスイッチ
ング素子に電流が流れることがなく、電源が交流であっ
てもスイッチング素子を確実にオフにすることができる
という効果もある。さらにCdSを用いていないからC
dによる環境への影響がないという効果がある。
【0035】請求項2の発明は、各MOSFETはそれ
ぞれディプレッション型のMOSFETで構成され、両
MOSFETのソースに太陽電池の正極側の端子が接続
され、両MOSFETのゲートに抵抗を介して太陽電池
の負極側の端子が接続されており、スイッチング素子が
ディプレッション型のMOSFETから構成されている
ので、周囲が暗い時(常時)は出力がオンとなる照度セ
ンサを提供できるという効果がある。
【0036】請求項3の発明は、各MOSFETはそれ
ぞれエンハンスメント型のMOSFETで構成され、両
MOSFETのソースに太陽電池の負極側の端子が接続
され、両MOSFETのゲートに抵抗を介して太陽電池
の正極側の端子が接続されており、スイッチング素子が
エンハンスメント型のMOSFETから構成されている
ので、周囲が暗い時(常時)は出力がオフとなる照度セ
ンサを提供できるという効果がある。
【0037】請求項4の発明は、光起電力素子は、pi
n構造を有し同一平面上で直列接続された複数個の太陽
電池により構成され、各太陽電池が同一基板上に形成さ
れているので、各太陽電池を別々の基板に形成する場合
に比べて、部品点数を増加させることなく、光起電力素
子の出力電圧を大きくすることができるという効果があ
る。
【0038】請求項5の発明は、太陽電池はアモルファ
スシリコン太陽電池であるので、ガラス、シリコンなど
の比較的安価な基板上に比較的低温で容易に形成するこ
とができ、低コスト化が図れるという効果がある。ま
た、分光感度特性を人の視感度特性に近づけることが容
易になるという効果もある。請求項6の発明は、太陽電
池は、所望の分光感度特性が得られるように形成されて
いるので、例えば人の視感度特性に合わせた分光感度特
性とすることにより、人の視感度特性に近い明るさでス
イッチング素子をオンオフさせることができるという効
果がある。
【0039】請求項7の発明は、太陽電池と各MOSF
ETとが同一のベース層上に実装されているので、太陽
電池と各MOSFETとの位置関係の管理が容易になる
という効果がある。請求項8の発明は、太陽電池と各M
OSFETとが同一基板に形成され、MOSFETの上
方に太陽電池が形成されているので、光起電力素子と各
MOSFETとの位置関係の管理が容易になり、また、
別基板に形成された光起電力素子と各MOSFETとを
接続するための作業が不要となるから組立が容易にな
り、しかも、基板の平面サイズを小型化することがで
き、製造時に1枚のウェハから得られる基板の数が増え
るので低コスト化が可能となるという効果がある。
【0040】請求項9の発明は、スイッチング素子がオ
ンする時の明るさのしきい値と、スイッチング素子がオ
フする時の明るさのしきい値とにヒステリシスを設ける
ヒステリシス回路をスイッチング素子の入力側に設けて
いるので、スイッチング素子がオンオフする明るさのし
きい値にヒステリシスを設けることができ、周囲の明る
さの変動によってスイッチング素子が誤動作することが
ないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の照度センサを示す回路図である。
【図2】同上の断面図である。
【図3】同上の分解斜視図である。
【図4】同上に用いる単結晶シリコン基板を示し、
(a)は上面図、(b)は正面図である。
【図5】同上に用いる別の単結晶シリコン基板を示し、
(a)は上面図、(b)は正面図である。
【図6】(a)〜(c)は同上に用いる太陽電池の製造
工程を示す断面図である。
【図7】(a)〜(c)は同上に用いる太陽電池の別の
製造工程を示す断面図である。
【図8】同上に用いる光起電力素子の分光感度特性を示
す説明図である。
【図9】同上に用いる光起電力素子の分光感度特性の調
整方法を示す説明図である。
【図10】同上に用いる光起電力素子の入射光の波長と
光吸収係数との関係を示す図である。
【図11】同上に用いる光起電力素子の入射光の波長と
光電流との関係を示す図である。
【図12】同上に用いる光起電力素子の膜形成時の基板
温度と光学的禁制帯幅との関係を示す図である。
【図13】実施形態2の照度センサを示す回路図であ
る。
【図14】実施形態3の照度センサを示す回路図であ
る。
【図15】従来の照度センサの分光感度特性を示す図で
ある。
【符号の説明】
5 太陽電池 C コンデンサ Q1 ,Q2 MOSFET R 抵抗 SB 光起電力素子 SW スイッチング素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪井 淳 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外光の明るさに応じた電圧を発生する光起
    電力素子と、前記光起電力素子の出力電圧を受けてオン
    オフされるスイッチング素子とを備え、光起電力素子は
    太陽電池により構成され、スイッチング素子はソース同
    士およびゲート同士をそれぞれ共通接続した2個のMO
    SFETからなることを特徴とする照度センサ。
  2. 【請求項2】各MOSFETはそれぞれディプレッショ
    ン型のMOSFETで構成され、両MOSFETのソー
    スに太陽電池の正極側の端子が接続され、両MOSFE
    Tのゲートに抵抗を介して太陽電池の負極側の端子が接
    続されることを特徴とする請求項1記載の照度センサ。
  3. 【請求項3】各MOSFETはそれぞれエンハンスメン
    ト型のMOSFETで構成され、両MOSFETのソー
    スに太陽電池の負極側の端子が接続され、両MOSFE
    Tのゲートに抵抗を介して太陽電池の正極側の端子が接
    続されることを特徴とする請求項1記載の照度センサ。
  4. 【請求項4】光起電力素子は、pin構造を有し同一平
    面上で直列接続された複数個の太陽電池により構成さ
    れ、各太陽電池が同一基板上に形成されて成ることを特
    徴とする請求項1乃至3記載の照度センサ。
  5. 【請求項5】太陽電池はアモルファスシリコン太陽電池
    であることを特徴とする請求項1乃至3記載の照度セン
    サ。
  6. 【請求項6】太陽電池は、所望の分光感度特性が得られ
    るように形成されて成ることを特徴とする請求項1乃至
    3記載の照度センサ。
  7. 【請求項7】太陽電池と各MOSFETとが同一のベー
    ス層上に実装されて成ることを特徴とする請求項1乃至
    3記載の照度センサ。
  8. 【請求項8】太陽電池と各MOSFETとが同一基板に
    形成され、MOSFETの上方に太陽電池が形成されて
    成ることを特徴とする請求項1乃至3記載の照度セン
    サ。
  9. 【請求項9】スイッチング素子がオンする時の明るさの
    しきい値と、スイッチング素子がオフする時の明るさの
    しきい値とにヒステリシスを設けるヒステリシス回路を
    スイッチング素子の入力側に設けて成ることをを特徴と
    する請求項1乃至3記載の照度センサ。
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