JPH11211174A - レンジフードファン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フード体の開放縁から室内へ漏気させない廃
ガス吸引機能を一枚の面状体に具備させる。 【解決手段】 調理器具から立ち昇り、上昇に伴って四
方に拡散する廃ガスを、その廃ガスと相対するように覆
板２の三縁または四縁寄りの部分に設けた幅狭なグリス
フィルター９…から吸い込む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、レンジフードファ
ン、更に詳しくは室内への廃ガスの漏気を防止して、廃
ガスの捕獲効率が向上するレンジフードファンに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】この種のレンジフードファンには、整流
板ガイド方式と呼称されるタイプのものがある。この整
流板ガイド方式は、図７に示すようにフード体１のその
開放部から一段奥張った位置にグリスフィルター200 を
着脱可能に設け、そのグリスフィルター200 の上流側に
フード体１の開放縁との間に吸込空間（図示せず）を確
保する整流板300 を配設して、整流板300 周りに吸い込
み力を集中させてフード体１の開放縁からの室内への漏
気を防止し、廃ガス捕獲効率を向上させようと言うもの
である。フード体の開放部から一段奥張った位置にグリ
スフィルターを設けて、その前方を廃ガス捕捉空間を確
保し、そのグリスフィルターの背後に送風機を配設した
整流板不使用の旧来のレンジフードファンは、その送風
機がグリスフィルターの丁度中央部背後に設置されてい
る関係で調理器具から立ち昇り、上昇するに伴って四方
に拡散する廃ガスに吸い込み力が効果的に作用しないこ
とから、フード体１の開放縁から室内に漏気してしま
う。この点を整流板による案内作用で解決している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、整流板300
を使用すると、図示するように整流板300 、その取り付
け用固定具400 等で構成部品が非常に多くなり、生産性
を悪くするし単価高騰も招く。整流板300 の容積占有で
廃ガスの捕捉空間の確保を阻害し、その上、清掃面積の
拡大、清掃箇所の増加によって清掃を非常に面倒なもの
にする等の問題も惹起している。その上、整流板300 が
グリスフィルター200 を前方から隠すことから、グリス
フィルター200 の汚れ具合が確認できず、清掃周期を疎
かにして目詰まりを起こすことが避けられず、換気が不
十分になったり、騒音を発生させる問題もある。また、
廃ガスは、現実には整流板300 の吸込空間（図示ぜす）
をガイドとしてその吸込空間と相対するグリスフィルタ
ー200 の局部部分を経て送風機４に吸い込まれる。即
ち、グリスフィルター200 の縁部近傍部分のみが有効利
用され、それ以外の殆どの部分が有効利用されていない
実情もあった。

【０００４】本発明は従来事情に鑑みてなされたもの
で、その技術的課題はフード体の開放縁から室内へ漏気
させない廃ガス吸引機能を一枚の面状体に具備させるこ
とである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた技術的手段は、請求項１は、フード体の開放部
から一段奥張った位置に覆板を設けて覆板の上流側に廃
ガスの捕捉空間を確保し、その捕捉空間に臨む覆板の三
縁または四縁寄りの部分に幅狭なグリスフィルターを配
設していることを要旨とする。請求項２は請求項１記載
のグリスフィルターが覆板に対して下方から抜き取り可
能に設けていることを要旨とする。そして、請求項３は
請求項１または２記載のグリスフィルターの表面を覆板
の表面と面一状にしていることを要旨とする。

【０００６】上記技術的手段によれば下記の作用を奏す
る。 （請求項１）本レンジフードファンは、調理器具から立
ち昇り、上昇に伴って四方に拡散する廃ガスを、廃ガス
の捕捉空間をフード体とで確保する覆板のその三縁また
は四縁寄りの部分に設けた吸い込み力が集中する幅狭な
グリスフィルターから効果的に吸引する。そして、グリ
スフィルターを常時使用者の視野に入れる。 （請求項２）本レンジフードファンは、グリスフィルタ
ーだけを取り外す。 （請求項３）本レンジフードファンは、覆板と共に、グ
リスフィルターに付着した油脂分を拭きやすくする。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１乃至図４はレンジフードファ
ンの実施の形態を示し、符号Ａはレンジフードファンで
ある。

【０００８】レンジフードファンＡは、本実施の形態で
は、平形のレンジフードファンを示している。このレン
ジフードファンＡは、図示するようにフード体１の開放
部から一段奥張った位置に覆板２を設けて、その背後を
チャンバー室３とし、そのチャンバー室３に送風機４を
収容すると共に送風機４の前方側にはフード体１の前面
に配設した操作部100 に電気的に連係する電送ユニット
等の収納ケース５を内設し、また後方側にはランプケー
ス６を配備している。また符号７は排気ダクトである。

【０００９】前記覆板２はフード体１の開放面積と同等
の面積を有してなり、フード体１の前面下縁とフード体
１の背面11とに亘って着脱可能に取り付けられている。
詳細にはフード体１の背面11の所定高さ位置に設けた差
し込み挟持金具７に後端縁を差し込んだ状態で前端縁を
フード体１の前面下縁にネジ８止めしてフード体１の開
放部から一段奥張った位置に水平状に配設してある。

【００１０】また、この覆板２は、前側部に前記収納ケ
ース５を避ける下向き傾斜部12を折曲形成すると共に、
その下向き傾斜部12の下端にフード体１の前面下縁にネ
ジ止めする折曲片部22を水平状をもって前方方向に折曲
して、下向き傾斜部12と覆板本体２’（平板部）とフー
ド体１の左右側面21、21、背面11とで所定の廃ガスの捕
捉空間Ｘを確保し、その覆板本体２’（平板部）の三縁
寄りの部分、即ち前縁寄り、左右縁寄りに幅狭な細長矩
形状のグリスフィルター９を配設し、後縁寄りに前記ラ
ンプケース６と対応して投光板10を配設している。

【００１１】グリスフィルター９は、金属板に切り起こ
しで通気口を開口したフィルター（実公平２−４３４５
６号公報）、パンチングメタル、ラス網等の周知な構造
のものである。このグリスフィルター９の支持手段は、
グリスフィルター９と同一面積をもって覆板本体２’に
開口した細長矩形状の取付口32…と、その取付口32…縁
の両長縁、両短縁や周縁からチャンバー室３に向けて立
設した逆Ｌ型の支持枠42とで構成してなり、支持枠42の
その各水平片部42ａに裏面が当接するまで各取付口32…
に下側から各グリスフィルター９を嵌め付けることによ
ってフィルター面（表面）19を覆板本体２’の表面と面
一状にしてセットする。また、このグリスフィルター９
はその任意箇所に外し用の摘み29や取手を下向き状に備
え、その摘み29や取手を掴んで下側に引っ張ることによ
って外すことができるようになっている。無論、嵌め付
け力以上の力で人為的に上方からプッシュしても取り外
すことができる。

【００１２】このように幅狭・細長矩形状のグリスフィ
ルター９を、廃ガスＡの捕獲空間Ｘに臨む覆板２の前縁
寄り、左右縁寄り更には後縁寄りに配設すると、自ずと
調理器具から立ち昇り、上昇するに伴って拡散する廃ガ
スＹがグリスフィルター９…に到達する位置関係とな
る。その廃ガスＹを吸い込み力が集中する各グリスフィ
ルター９…で分担して吸気し、油脂分を吸着除去する。

【００１３】図５、図６は、覆板２、詳細には覆板本体
２’の四縁寄りの部分に全てに幅狭な細長矩形状のグリ
スフィルター９を配設した場合の実施の形態である。図
６の場合には、ランプケース６をフード体１の背面11下
端に設けて、投光板10として占有されていた後縁寄りの
部分全域を利用して幅狭な細長矩形状のグリスフィルタ
ー９を配設している。

【００１４】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したから、下
記の利点がある。 （請求項１）調理器具から立ち昇り、上昇に伴って四方
に拡散する廃ガスを、覆板の三縁または四縁の寄り部分
に設けた吸い込み力が集中する幅狭なグリスフィルター
から吸引するようにしているから、先行技術と同様にフ
ード体の開放縁から室内に漏気することはない。そし
て、本発明は一枚の面状体（覆板）の縁部寄りにグリス
フィルターを保持した単純な構成であるため、上流側に
広い廃ガスの捕捉空間を確保することが可能となり、廃
ガスの更なる排気効率を向上できるばかりでなく、一枚
の面状体（覆板）にフィルターの支持枠を付設するだけ
で十分に保持可能であることから、整流板を取り付け用
固定具等でグリスフィルターとは個別に取り付ける必要
もなくなり、部品点数を低減して低廉下で提供すること
ができるし、生産性も大幅に向上できる。その上、覆板
にグリスフィルターを保持したため、整流板とその背後
のグリスフィルター及びそれらの取り付け金具等の広範
囲まで清掃範囲が拡大することもなければ、グリスフィ
ルターの洗浄に際し、整流板を取り外した後に更に高い
位置にあるグリスフィルターを更に取り外さねばならな
い面倒さ及び危険性を解消し、グリスフィルターも幅狭
なため、覆板からの抜き取りによってバケツ等の小容器
での漬け置洗いが行え、シンクを占有する不都合もな
い。しかも、日々の調理時での目視による確認でグリス
フィルターの汚れ具合を確認でき、目詰まりして換気が
不十分になったり、騒音を発生させるような不都合もな
くなる。 （請求項２）また、幅狭なグリスフィルターだけを覆板
とは関係なく取り外して洗浄でき、例えば覆板を取り外
してからでないとグリスフィルターが取り外せない場合
と比べてグリスフィルター洗浄時の煩わしさも無くな
る。 （請求項３）グリスフィルターの表面を覆板と面一状に
していると、覆板拭き取り時に一緒にグリスフィルター
に吸着された油脂分を払拭でき、グリスフィルターの洗
浄周期を長くして、管理を簡単にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施の形態の側面断面図。

【図２】底面図。

【図３】斜視図。

【図４】分解斜視図。

【図５】他の実施の形態の斜視図。

【図６】更に他の実施の形態の斜視図。

【図７】従来のレンジフードファンの分解斜視図。

【符号の説明】

Ａ ：レンジフードファン １ ：フード体 ２ ：覆板 Ｘ ：捕捉空間 ９ ：幅狭なグリスフィルター Ｙ ：廃ガス

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フード体の開放部から一段奥張った位置
   に覆板を設けて覆板の上流側に廃ガスの捕捉空間を確保
   し、その捕捉空間に臨む覆板の三縁または四縁寄りの部
   分に幅狭なグリスフィルターを配設していることを特徴
   とするレンジフードファン。
2. 【請求項２】 前記グリスフィルターが覆板に対して下
   方から抜き取り可能に設けられていることを特徴とする
   請求項１記載のレンジフードファン
3. 【請求項３】 前記グリスフィルターの表面を覆板の表
   面と面一状にしていることを特徴とする請求項１または
   ２記載のレンジフードファン。