JPH11211171A - クリーンルームの天井構造 - Google Patents

クリーンルームの天井構造

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Publication number
JPH11211171A
JPH11211171A JP3209798A JP3209798A JPH11211171A JP H11211171 A JPH11211171 A JP H11211171A JP 3209798 A JP3209798 A JP 3209798A JP 3209798 A JP3209798 A JP 3209798A JP H11211171 A JPH11211171 A JP H11211171A
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JP
Japan
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clean room
air
ceiling
space
fan
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Application number
JP3209798A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Sasaki
勉 佐々木
Shuichi Umigami
修一 海上
Shigeo Yokota
繁夫 横田
Matsuo Kamiya
松雄 神谷
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Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Technologies Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】清浄度の高いクリーンルームを達成できるクリ
ーンルームの天井構造を提供すること。 【解決手段】クリーンルーム10の天井面12におい
て、ファンフィルタユニット14を間引きした間引き空
間に空気低抗体40が設置される。ファンフィルタユニ
ット14によりクリーンルーム10に清浄エアを吹き出
すと、クリーンルーム10と天井裏空間16との間に気
圧差が生じ、クリーンルーム10内のエアの一部は、空
気低抗体40を介して天井裏空間16に逆流する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクリーンルームの天
井構造に係り、特に半導体製造工場等のように高清浄度
を必要とするクリーンルームの天井構造に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工場等のクリーンルームの天
井面には、格子状の天井フレームが敷設され、この天井
フレームの格子空間に複数台のファンフィルタユニット
が設置される。ファンフィルタユニットはファンを駆動
することにより、天井裏空間のエアをフィルタを介して
クリーンルームに吹き出す。吹き出したエアはダウンフ
ローされてクリーンルーム内の塵埃と共にクリーンルー
ム下面のグレーチング床を介して床下空間に吸い込ま
れ、その一部が循環路を介して天井裏空間に導かれ、残
りのエアがクリーンルームの外に排気される。天井裏空
間に導かれたエアは前記ファンフィルタユニットにより
除塵されて再びクリーンルームに吹き出す。これによ
り、クリーンルームは清浄な空間に維持される。
【0003】ところで、ファンフィルタユニットは、必
ずしも全ての格子空間に載置されるのではなく、設備コ
ストやランニングコストの低減のために間引きされて配
設されることがある。その場合、天井裏空間の清浄前の
エアがクリーンルーム内に流入するのを防ぐため、ファ
ンフィルタユニットの間引き空間には天井裏空間とクリ
ーンルームとを完全に遮断する閉塞板を設置していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ようにファンフィルタユニットを間引きして設置し、そ
の間引き空間に閉塞板を設置すると、ファンフィルタユ
ニットを全面に配置したときに比べてクリーンルームの
清浄度が上げることはできず、また、清浄度にも限界が
あるという欠点があった。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、ファンフィルタユニットを間引きして設置して
も高い清浄度のクリーンルームを得ることのできるクリ
ーンルームの天井構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、クリーンルームの天井面に、前記クリーン
ルーム内に清浄エアを吹き出すファンフィルタユニット
を間引きして配置すると共に、該間引き部分に空気抵抗
体を設け、前記クリーンルームと天井裏空間との気圧差
により、クリーンルーム内のエアの一部を前記空気抵抗
体を介して前記天井裏空間に逆流させるようにしたこと
を特徴とする。
【0007】一般に、クリーンルームの清浄度はクリー
ンルームに吹き出す清浄エアの風量に依存すると考えら
れていた。即ち、クリーンルームの清浄度を向上させる
には清浄エアを増加させることが必要であり、ファンフ
ィルタユニットを間引きして配置すると清浄エアの風量
が減少するので、クリーンルームの清浄度に限界がある
と考えられていた。
【0008】しかしながら、ファンフィルタユニットを
間引きしたときにクリーンルームの清浄度が低下する原
因を追求すると、清浄エアの風量が減少したためではな
く、ファンフィルタユニットの間引き空間に設置した閉
塞板の下方領域で渦巻き気流が発生し、その領域の塵埃
がクリーンルーム内に滞留するためであることが明らか
になった。
【0009】本発明はこの点に着目したもので、クリー
ンルーム内の渦巻き気流の発生を抑止することで、ファ
ンフィルタユニットを間引き配置したクリーンルーム内
の清浄度の向上を達成するものである。請求項1の発明
によれば、クリーンルームの天井面においてファンフィ
ルタユニットの間引き空間に空気抵抗体を設置し、クリ
ーンルームと天井裏空間との気圧差により、クリーンル
ーム内のエアの一部を前記空気抵抗体を介して天井裏空
間に逆流させる。これにより、空気抵抗体の下方領域に
おいて渦巻き気流が発生しなくなるので、高い清浄度の
クリーンルームを得ることができる。
【0010】請求項2の発明によれば、前記間引き空間
に塵埃捕集用のフィルタを設置し、クリーンルームと天
井裏空間との気圧差により、クリーンルーム内のエアの
一部を前記フィルタを介して天井裏空間に逆流させる。
フィルタは通過するエア中の塵埃を捕集するので、ファ
ンフィルタユニット内のフィルタの負荷を軽減できると
共に、天井裏空間の塵埃がクリーンルーム内に入り込む
ことも防ぐことができる。
【0011】請求項3の発明によれば、前記間引き空間
にフィルタを設置すると共に、前記フィルタの上方にフ
ァンを設け、そのファンを回転させて天井裏空間内のエ
アをクリーンルームに吹き出す。これにより、前記フィ
ルタをファンフィルタユニットのフィルタとして兼用す
ることができるので、間引き空間の下方領域に高い清浄
度が要求される場合に特に有利である。また、前記ファ
ンを逆回転させてクリーンルーム内のエアの一部を強制
的に天井裏空間に逆流させる。これにより、天井裏空間
へ逆流させるエアの風量を簡単に調節でき、安定して高
い清浄度のクリーンルームを得ることができる。また、
クリーンルームと天井裏空間との間に気圧差がある場合
には、前記ファンを停止させてもクリーンルーム内のエ
アの一部を天井裏空間に逆流させることができ、高い清
浄度にクリーンルームを得ることができる。
【0012】請求項4の発明によれば、前記間引き空間
に多孔板を設置し、クリーンルームと天井裏空間との気
圧差により、前記多孔板を介してクリーンルーム内のエ
アの一部を天井裏空間に逆流させる。開口率の異なる多
孔板を用意し、これらの多孔板を選択して設置すること
により、多孔板での圧力損失(即ち、逆流するエアの風
量)を簡単に調整することができる。
【0013】請求項5の発明によれば、前記間引き空間
にフィルタと多孔板からなる空気抵抗体を設置し、クリ
ーンルームと天井裏空間との気圧差により、前記空気抵
抗体を介してクリーンルーム内のエアの一部を天井裏空
間に逆流させる。これにより、フィルタを通過するエア
中の塵埃を捕集することができると共に、空気抵抗体で
の圧力損失(即ち、逆流するエアの風量)を簡単に調整
することができる。
【0014】請求項6の発明によれば、前記間引き空間
にフィルタと多孔板からなる空気抵抗体を設置すると共
に、前記空気抵抗体の上方にファンを設け、そのファン
を回転させて天井裏空間内のエアをクリーンルームに吹
き出す。これにより、前記フィルタをファンフィルタユ
ニットのフィルタとして兼用することができるので、間
引き空間の下方領域に高い清浄度が要求される場合に特
に有利である。また、前記ファンを逆回転させてクリー
ンルーム内のエアの一部を強制的に天井裏空間に逆流さ
せる。これにより、天井裏空間へ逆流させるエアの風量
を簡単に調節でき、安定して高い清浄度のクリーンルー
ムを得ることができる。また、クリーンルームと天井裏
空間との間に気圧差がある場合には、前記ファンを停止
させてもクリーンルーム内のエアの一部を天井裏空間に
逆流させることができ、高い清浄度にクリーンルームを
得ることができる。
【0015】請求項7の発明によれば、クリーンルーム
と天井裏空間との気圧差が0.2〜1.5mmAqの時
に、前記クリーンルーム内に吹き出す全エア風量の約5
〜15%のエアを逆流させる空気抵抗体を前記間引き空
間に設置し、この空気抵抗体を介してクリーンルーム内
のエアの一部を天井裏空間に逆流させる。これにより、
クリーンルームの清浄度を維持しつつ、クリーンルーム
内に発生する渦巻き気流を効果的に抑止することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るクリーンルームの天井構造の好ましい実施の形態につ
いて詳説する。先ず、本実施の形態のクリーンルームの
天井構造を用いたクリーンルームシステム11について
説明する。図1は、クリーンルームシステム11の全体
構成図である。
【0017】同図に示すようにクリーンルームシステム
11では、複数台のファンフィルタユニット14がクリ
ーンルーム10の天井面12に配設され、そのファンフ
ィルタユニット14により清浄エアがクリーンルーム1
0内に吹き出す。クリーンルーム10内に吹き出したエ
アは、クリーンルーム10内の塵埃と共にグレーチング
床18から床下空間20に吸い込まれ、リターン空間2
2を通って天井裏空間16に戻る。また、クリーンルー
ム10内のエアの一部は床下空間20の側面から還気ダ
クト24を介して空調機26に送られ、外気取り込みダ
クト28からの新鮮空気と混合されて所定の温湿度に調
整された後、給気ダクト30を介して天井裏空間16に
送られる。このように天井裏空間16に送られたエアは
再びファンフィルタユニット14により浄化されてクリ
ーンルーム10に吹き出す。また、クリーンルーム10
内のエアの一部は床下空間20のもう一方の側面に設け
られた排気ダクト32によりクリーンルーム10外に排
気される。
【0018】図2はクリーンルーム10の天井面12の
斜視図である。同図に示すように、クリーンルーム10
の天井面12には、格子状の天井フレーム36が敷設さ
れ、この天井フレーム36の格子空間には複数のファン
フィルタユニット14が間引きして設置される。ファン
フィルタユニット14は主として、ケーシング、ファン
及びフィルタからなり、ファンを駆動することにより天
井裏空間のエアをケーシング内に吸引し、そのエアをケ
ーシング下面に取り付けた塵埃捕集用のフィルタで除塵
してクリーンルーム10に吹き出すように構成される。
【0019】また、ファンフィルタユニット14の間引
き空間には空気抵抗体40が設置される。空気抵抗体4
0は図3に示すようにフィルタ42、多孔板44とで構
成される。フィルタ42は繊維状の材料をアコーディオ
ン状に幾重にも折りたたんだもので、塵埃を含んだエア
をフィルタ42に通風するとフィルタ42の内部の繊維
に塵埃が捕集される。また、多孔板44は円孔が全面に
おいて均等に形成されたもので、その開口率は空気抵抗
体40での圧力損失を考慮して決定される。例えば、ク
リーンルーム10と天井裏空間16との気圧差が0.2
〜1.5mmAqのときに、クリーンルーム10に吹き
出すエアの全風量の5〜15%を天井裏空間16に逆流
させるような圧力損失を与える空気抵抗体40を設置す
ることが以下の理由により好ましい。即ち、空気抵抗体
40の圧力損失が大きくて天井裏空間16に逆流するエ
アの風量が少な過ぎる場合には、空気抵抗体40の下方
で渦流が発生し、塵埃がクリーンルーム10内に滞留す
る。逆に、圧力損失が小さくて逆流するエアの風量が多
過ぎる場合には、浄化されたエアがそのまま逆流してし
まいクリーンルーム10の清浄化の効率が悪くなる。従
って、空気抵抗体40は、必要な圧力損失が得られるの
であれば何でもよい。例えば、種類や厚さを選択するこ
とにより圧力損失を調節したフィルタのみを空気抵抗体
40として設置してもよい。また、適切な圧力損失を得
られるように開口率を調節した多孔板44のみを設置し
てもよい。更に、空気抵抗体40は、多孔板44やフィ
ルタ42だけでなく、適切な圧力損失を与えられるもの
ならば何でもよく、例えばスリット板や運転を停止した
ファンフィルタユニット14を空気抵抗体40として用
いてもよい。
【0020】次に前記の如く構成されたクリーンルーム
10の天井構造の作用について説明する。先ず、ファン
フィルタユニット14のファン50を駆動してクリーン
ルーム10内に清浄エアを吹き出す。これにより、ファ
ンフィルタユニット14の下では、天井面12からグレ
ーチング床18に流れるダウンフローを生じ、クリーン
ルーム10内のエアの大部分は塵埃と共にグレーチング
床18を介して床下空間20に吸い込まれる。床下空間
20に吸い込まれたエアは前述したように、外に排気さ
れる一部のエアを除いて、天井裏空間16に戻り、ファ
ンフィルタユニット14により浄化されて、再びクリー
ンルーム10内に吹き出す。
【0021】また、天井裏空間16からクリーンルーム
10にエアを吹き出したことにより、クリーンルーム1
0と天井裏空間16との間には気圧差が発生する。これ
により、空気抵抗体40の直ぐ下の領域では上昇気流を
生じ、クリーンルーム10内のエアの一部は空気抵抗体
40を介して天井裏空間16に逆流する。従って、従来
のような渦巻き気流が発生することはなく、塵埃がクリ
ーンルーム10内に滞留することはない。
【0022】このように、本実施の形態のクリーンルー
ムの天井構造では、ファンフィルタユニット14を間引
きした格子空間にフィルタ42と多孔板44からなる空
気抵抗体40を設置したので、クリーンルーム10と天
井裏空間16の気圧差によりクリーンルーム10のエア
の一部が空気抵抗体40を介して天井裏空間16に逆流
する。これにより、塵埃は滞留せずクリーンルーム10
外に除去されるので、高い清浄度のクリーンルームを得
ることができる。
【0023】また、クリーンルーム10内のエアの一部
が空気抵抗体40を介して天井裏空間16に逆流すると
き、逆流するエア中の塵埃は空気抵抗体40のフィルタ
42によって捕集される。これにより、ファンフィルタ
ユニット14内のフィルタに捕集される塵埃の量は減少
するので、ファンフィルタユニット14内のフィルタの
寿命を延長することができる。
【0024】尚、空気抵抗体40の上方にファンを設
け、そのファンを駆動させて天井裏空間16のエアをク
リーンルーム10に吹き出してもよい。これにより、フ
ィルタ42をファンフィルタユニット14のフィルタと
して兼用できるので、空気抵抗体40の下方領域に高い
清浄度が要求される場合にも対応することができる。ま
た、上述した実施の形態では、天井フレーム32の格子
空間のうちファンフィルタユニット14を間引きした間
引き空間に空気抵抗体40を設置したが、これに限定す
るものではない。例えば、天井面12において壁廻りや
柱廻りの狭いスペースに空気抵抗体40を設置してもよ
い。
【0025】また、上述した実施の形態では、クリーン
ルーム10と天井裏空間16の気圧差によりクリーンル
ーム10内のエアを逆流させたが、空気抵抗体40の上
方にファンを設け、そのファンを駆動することにより強
制的にエアを天井裏空間16に逆流させてもよい。これ
により、多孔板44の開口率を調整しなくても、逆流さ
せるエアの風量を簡単に調節することができる。従っ
て、天井面12に配置した複数のファンフィルタユニッ
ト14のうち数台のファンフィルタユニット14のファ
ンを逆回転させて、クリーンルーム10内のエアを逆流
させても、上述した実施の形態と同様の効果が得られ
る。以下に、その場合のクリーンルーム10の天井構造
を、実施の形態の変形例として説明する。
【0026】変形例におけるクリーンルーム10は、図
2に示した天井面12において天井フレーム36の全て
の格子空間にファンフィルタユニット14を設置する。
このファンフィルタユニット14は、ファン50を正回
転することによりクリーンルーム10へ清浄エアを吹き
出す吹き出し運転と、ファン50を逆回転させて天井裏
空間16にクリーンルーム10内のエアを逆流させる逆
流運転とを切り換えることができる。尚、変形例におけ
る他の構成は、実施の形態と同様であり、説明を省略す
る。
【0027】次に上記の如く構成した変形例の作用につ
いて説明する。先ず、所定台数のファンフィルタユニッ
ト14が吹き出し運転を行い、残りのファンフィルタユ
ニット14が逆流運転を行う。吹き出し運転及び逆流運
転をするファンフィルタユニット14の台数は、クリー
ンルーム10内に吹き出すエアの風量と天井裏空間16
に逆流するエアの風量との割合を考慮して決定する。例
えば、第1の実施の形態で説明したようにクリーンルー
ム10と天井裏空間16の気圧差が0.2〜1.5mm
Aqのときに、天井裏空間16に逆流するエアの風量は
クリーンルーム10に吹き出すエアの全風量の5〜15
%となることが好ましい。
【0028】このように、変形例では、所定台数のファ
ンフィルタユニット14で吹き出し運転するので、クリ
ーンルーム10内のエアの一部は天井裏空間16に逆流
される。これにより、塵埃はクリーンルーム10内に滞
留せず、ファンフィルタユニット14のフィルタ48に
よって捕集され、高い清浄度のクリーンルーム10を得
ることができる。
【0029】また、ファンフィルタユニット14のフィ
ルタに捕集された塵埃は、エアがフィルタを通過する方
向を変えても再び飛散することはなく、ファンフィルタ
ユニット14の吹き出し運転と逆流運転を切り換えるこ
とができる。これにより、クリーンルーム14内におけ
るレイアウトの変更にも対応することができる。尚、上
述した変形例では、天井面12において天井フレーム3
6の全ての格子空間にファンフィルタユニット14を設
置したが、これに限定するものではなく、ファンフィル
タユニット14を間引きした場合にも、吹き出し運転と
逆流運転を行うことでより高い清浄度のクリーンルーム
10を得ることができる。
【0030】
【実施例】実施の形態のクリーンルームの天井構造を用
いた実施例について説明する。図2において、天井面1
2には72個の格子空間を持つ天井フレーム36を敷設
し、その格子空間には18台のファンフィルタユニット
14を間引きして設置した。間引きしたの格子空間には
フィルタ42のみから成る空気抵抗体40を設置した。
ファンフィルタユニット14は幅0.6mm、長さ1.
2mm、高さ0.3mmであり、960m3/hのエアを
吹き出すことができるものを使用した。また、ファンフ
ィルタユニット14内のフィルタ及びフィルタ42は、
ULPA(Ultra low penetrarion air )フィルタを使
用した。尚、クリーンルーム10の高さは3.5m、床
下空間20の高さは4m、天井裏空間16の高さは3.
2mである。
【0031】次に上記の如く構成された実施例の作用を
説明する。図4はクリーンルーム10と天井裏空間16
との気圧差と、天井裏空間16に逆流されるエアの風量
との関係図である。図中、実線は上記したフィルタを設
置した場合であり、破線はフィルタとしてPTFEフィ
ルタ(ポリテトラフルオロエチレン濾材を用いた超高性
能エアフィルタ)を用いた比較例である。尚、逆流され
るエアの風量は、1つの格子空間を通過するエアの風量
である。
【0032】同図に示すように、気圧差が小さいほど風
量は少なく、気圧差が大きいほど風量は多くなった。本
実施例では、気圧差は0.2〜1.5mmAqの時に、
クリーンルーム10は効率よく清浄化された。即ち、気
圧差が小さ過ぎる時には天井裏空間16にエアが殆ど逆
流せず、クリーンルーム10内では渦巻き気流が発生し
て、塵埃がクリーンルーム10内に滞留した。逆に気圧
差が大き過ぎる時にはクリーンルーム10内に吹き出す
エアの多くがフィルタ42を介して逆流し、クリーンル
ーム10清浄化が効率良く行われなかった。尚、気圧差
が0.2〜1.5mmAqの時にフィルタ42を介して
逆流するエアの風量は、クリーンルーム10に吹き出す
エアの全風量の5〜15%であった。また、同図から分
かるように、フィルタ42の種類を変えることにより、
簡単に逆流するエアの風量を調整することができた。
【0033】以下は気圧差が0.25mmAqであると
きの作用を示している。図5はクリーンルーム10内の
エアの流れを模式的に示したものである。同図において
矢印の向きはエアの流れる方向を示し、矢印の大きさは
エアの風速を示している。同図に示すように、ファンフ
ィルタユニット14の下方では、大きなダウンフローを
生じていた。従って、この領域のエア中の塵埃はグレー
チング床18を介してクリーンルーム10外に除去され
る。一方、フィルタ42の直ぐ真下では上昇気流を生じ
た。従って、クリーンルーム10に吹き出しされたエア
の一部がフィルタ42を介して逆流し、エア中の塵埃は
フィルタ42に捕集される。このように、ファンフィル
タユニット14の間引き空間にフィルタ42を設置した
ことにより、エア中の塵埃は滞留することなくクリーン
ルーム10外に除去される。
【0034】図6は、図5においてA点で人工的に塵埃
を発生させて、クリーンルーム10内の各計測位置B、
C、Dで塵埃濃度を測定したグラフである。尚、各計測
位置B、C、DはA点からの水平距離がそれぞれ0.6
m、1.2m、1.8mであり、各計測位置B、C、D
において高さ2.7m、2.4m、2.1m、1.8
m、1.5mの地点で測定した。また、比較例として示
した破線は、上記実施例において間引き空間に閉塞板を
設置したときのものである。尚、同図は見やすいように
各点を結んで折れ線グラフで示している。
【0035】同図に示すように、フィルタ42を設置す
ると、エア中の塵埃濃度は殆どの計測位置において、閉
塞板を設置した時の半分以下に低下した。このように、
ファンフィルタユニット14の間引き空間にフィルタ4
2を設置したことにより、クリーンルーム10は高い清
浄度を達成できた。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のクリーン
ルームの天井構造では、空気抵抗体をファンフィルタユ
ニットを間引きした間引き空間に設置し、クリーンルー
ム内のエアの一部を天井裏空間に逆流させたので、高い
清浄度のクリーンルームを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のクリーンルームの天井構
造を用いたクリーンルームシステムの全体構造図
【図2】図1のクリーンルームの天井面の斜視図
【図3】図1の空気抵抗体の斜視図
【図4】本発明の実施例においてクリーンルームと天井
裏空間との気圧差と、フィルタを介して逆流するエアの
逆流風量との関係図
【図5】本発明の実施例のクリーンルーム内の気流の模
式図
【図6】本発明の実施例の塵埃濃度を示した図
【符号の説明】
10…クリーンルーム 12…天井面 14…ファンフィルタユニット 16…天井裏空間 18…グレーチング床 20…床下空間 36…天井フレーム 40…空気抵抗体 42…フィルタ 44…多孔板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 松雄 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クリーンルームの天井面に、前記クリーン
    ルーム内に清浄エアを吹き出すファンフィルタユニット
    を間引きして配置すると共に、該間引き部分に空気抵抗
    体を設け、 前記クリーンルームと天井裏空間との気圧差により、ク
    リーンルーム内のエアの一部を前記空気抵抗体を介して
    前記天井裏空間に逆流させるようにしたことを特徴とす
    るクリーンルームの天井構造。
  2. 【請求項2】前記空気抵抗体は、フィルタであることを
    特徴とする請求項1のクリーンルームの天井構造
  3. 【請求項3】前記フィルタの上方にファンを設け、該フ
    ァンを回転させて前記天井裏空間内のエアを前記フィル
    タを介して前記クリーンルームに吹き出させたり、前記
    ファンを逆回転させて前記クリーンルーム内のエアの一
    部を前記フィルタを介して前記天井裏空間に強制的に逆
    流させたり、又は前記ファンを停止させたりすることを
    特徴とする請求項2のクリーンルームの天井構造。
  4. 【請求項4】前記空気抵抗体は、多孔板であることを特
    徴とする請求項1のクリーンルームの天井構造
  5. 【請求項5】前記空気抵抗体は、フィルタと多孔板で構
    成されることを特徴とする請求項1のクリーンルームの
    天井構造。
  6. 【請求項6】前記フィルタと多孔板で構成される空気抵
    抗体の上方にファンを設け、該ファンを回転させて前記
    天井裏空間内のエアを前記フィルタを介して前記クリー
    ンルームに吹き出させたり、前記ファンを逆回転させて
    前記クリーンルーム内のエアの一部を前記フィルタを介
    して前記天井裏空間に強制的に逆流させたり、又は前記
    ファンを停止させたりすることを特徴とする請求項5の
    クリーンルームの天井構造。
  7. 【請求項7】前記空気抵抗体は、前記クリーンルームと
    前記天井裏空間との気圧差が0.2〜1.5mmAqの
    時に、前記クリーンルーム内に吹き出すエアの全風量の
    約5〜15%の風量が逆流するように設定されているこ
    とを特徴とする請求項1のクリーンルームの天井構造。
JP3209798A 1998-01-29 1998-01-29 クリーンルームの天井構造 Pending JPH11211171A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004324939A (ja) * 2003-04-22 2004-11-18 Toyo Netsu Kogyo Kk クリーンルーム

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