JPH11209713A - 異方導電性接着剤 - Google Patents

異方導電性接着剤

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JPH11209713A
JPH11209713A JP881998A JP881998A JPH11209713A JP H11209713 A JPH11209713 A JP H11209713A JP 881998 A JP881998 A JP 881998A JP 881998 A JP881998 A JP 881998A JP H11209713 A JPH11209713 A JP H11209713A
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JP
Japan
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resin
anisotropic conductive
conductive adhesive
connection
tcp
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JP881998A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Miyamoto
哲也 宮本
Masakazu Kawada
政和 川田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/321Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives
    • H05K3/323Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives by applying an anisotropic conductive adhesive layer over an array of pads

Abstract

(57)【要約】 【課題】 LCDとTCPとの接続や、TCPとPCB
との接続などの微細回路同士の電気的接続において、特
に低温短時間での接続も可能で、且つ、接着性、接続信
頼性、保存安定性、リペア性にも優れる加熱硬化型異方
導電性接着剤を提供する。 【解決手段】ラジカル重合性樹脂として(1)式の構造
を有するフェノール性水酸基を持った(メタ)アクリロ
イル化ノボラック樹脂(A)、有機過酸化物(B)、熱
可塑性エラストマー(C)、マレイミド(D)、アミノ
シランカップリング剤(E)、およびこれら樹脂組成物
中に分散された導電粒子(F)を必須成分とし、且つ、
これらの配合割合が重量部にして、 (E)/{(A)+(B)+(C)+(D)}=(0.
1〜10)/100 なる範囲にある異方導電性接着剤。 【化1】 (式中、R1:H又はCH3、 R2:H又はCH3、 n/(m+n)=0.3〜0.9/1、 m+n=5〜10)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LCD(液晶ディ
スプレイ)とTCP(テープキャリヤパッケージ)との
接続や、TCPとPCB(プリント回路基板)との接続
などの微細な回路同士の電気的接続に使用される異方導
電性接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、接着性樹脂中に導電性粒子を分散
させた異方導電性接着剤が液晶ディスプレイLCDとT
CPやTCPとPCBとの接続など各種微細回路接続の
必要性が飛躍的に増大してきており、その接続方法とし
て異方導電性接着剤が使用されてきている。この方法
は、接続したい部材間に異方導電性接着剤を挟み加熱加
圧することにより、面方向の隣接端子間では電気的絶縁
性を保ち、上下の端子間では電気的に導通させるもので
ある。このような用途に異方導電性接着剤が多用されて
きたのは、被着体の耐熱性がないことや微細な回路では
隣接端子間で電気的にショートしてしまうなど半田付け
などの従来の接続方法が適用できないことが理由であ
る。
【0003】この異方導電性接着剤は、熱可塑タイプの
ものと熱硬化タイプのものに分類されるが、最近では熱
可塑タイプのものより、信頼性の優れたエポキシ樹脂系
の熱硬化タイプのものが広く用いられつつある。
【0004】熱可塑タイプの異方導電性接着剤について
は、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン)、SI
S(スチレン−イソプレン−スチレン)、SEBS(ス
チレン−エチレン−ブタジエン−スチレン)等スチレン
系共重合体が主として用いられてきているが、これら熱
可塑タイプの使用方法は、基本的に溶融融着方式であ
り、その作業性は一般的に条件を選べば熱硬化のものに
比べて、比較的低温・短時間での適用が可能であり良好
であると考えられるが、樹脂の耐湿性・耐薬品性などが
低いため、接続信頼性が低いため長期環境試験に耐えう
るもののではなかった。
【0005】一方、現在主流となっている熱硬化タイプ
の異方導電性接着剤は、一般に保存性安定性、硬化性の
バランスの良いエポキシ樹脂系の熱硬化タイプが広く用
いられている。しかし、実用上これらの熱硬化タイプの
ものは、保存性安定性と樹脂の硬化性を両立させるた
め、その硬化反応性から150〜200℃の温度で30
秒前後加熱、硬化することが必要とされ、たとえば15
0℃以下の温度では実用的な接続時間で樹脂を硬化させ
ることは困難であった。
【0006】更に、保存安定性については、例えば、B
3アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジ
ド、イミダゾール化合物等の潜在性硬化剤を配合した系
のもの等が提案されているが、保存安定性に優れるもの
は硬化に長時間または高温を必要とし、低温・短時間で
硬化できるものは逆に保存安定性に劣るといった問題が
ありいずれも一長一短があった。
【0007】前記問題点に加えて、熱硬化タイプの異方
導電性接着剤を用いた微細な回路同士の接続作業性にお
いて、位置ずれ等の原因によって一度接続したものを被
接続部材を破損または損傷せずに剥離して再度接合(所
謂リペア)したいという要求が多くでてきている。しか
し殆どのものが高接着力、高信頼性といった長所がある
反面、この様な一見矛盾する要求に対しては対応が極め
て難しく、満足するものは得られていない。
【0008】特に最近は、LCDモジュールの大画面
化、高精細化、狭額縁化が急速に進み、これに伴って、
接続ピッチの微細化や接続の細幅化も急速に進んでき
た。このため、たとえば、LCDとTCP接続において
は、接続時のTCPののびのため接続パターンずれが生
じたり、接続部が細幅のため接続時の温度でLCD内部
の部材が熱的影響を受けるなどの問題が生じてきた。ま
た、TCPとPCBの接続においては、PCBが長尺化
してきたため接続時の加熱によりPCBとLCDが反
り、TCPの配線が断線するという問題も生じてきた。
【0009】そこで、より低温で接続することによりこ
れらの問題を解決することが考えられたが、たとえば、
従来の熱可塑性タイプの異方導電性接着剤で接続しよう
とすると、比較的低温での接続は可能であるが樹脂の耐
湿性・耐熱性が低いため接続信頼性が悪いという問題が
あった。また、熱硬化タイプの主流であるエポキシ樹脂
系の異方導電性接着剤で低温で接続しようとすると、樹
脂を硬化させるために接続時間を長くする必要があり、
実用上適用できるものではなかった。
【0010】低温接続を可能とする異方導電性接着剤と
して、カチオン重合性物質とスルホニウム塩とを配合し
た接着性樹脂中に導電性粒子を分散させたもの(特開平
7−90237号公報)や、エポキシ樹脂等と4−(ジ
アルキルアミノ)ピリジン誘導体に導電性粒子を分散さ
せたもの(特開平4−189883号公報)も提案され
ているが、接着剤樹脂の保存性や被接続回路端子の腐食
等の問題があり実用には至っていない。
【0011】さらに、低温接続を可能にするものとし
て、ラジカル重合性樹脂、有機過酸化物、熱可塑性エラ
ストマー、マレイミドとを配合した樹脂組成物中に導電
性粒子を分散させた熱硬化型異方導電性接着剤におい
て、ラジカル重合性樹脂がフェノール性水酸基を有する
(メタ)アクリロイル化ノボラック樹脂で有ることを特
徴とする異方導電性接着剤も提案されているが、硬化
性、作業性、接着性、高温・高湿処理後の接着性、接続
信頼性等の全てをバランス良く満足する樹脂系は得られ
ておらず、そのため、より低温短時間で接続でき、且
つ、接着性、接続信頼性、保存安定性、リペア性等に優
れる異方導電性接着剤の要求が強くなっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
このような問題に鑑みて種々の検討の結果なされたもの
であり、その目的とするところは、LCDとTCPとの
接続や、TCPとPCBとの接続などの微細回路同士の
電気的接続において、特に低温短時間での接続も可能
で、且つ、接着性、接続信頼性、保存安定性、リペア性
にも優れる加熱硬化型異方導電性接着剤を提供しようと
するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ラジカル重合
性樹脂として(1)式の構造を有するフェノール性水酸
基を持った(メタ)アクリロイル化ノボラック樹脂
(A)、有機過酸化物(B)、熱可塑性エラストマー
(C)、マレイミド(D)、アミノシランカップリング
剤(E)、およびこれら樹脂組成物中に分散された導電
粒子(F)を必須成分とし、且つ、これらの配合割合が
重量部にして、 (E)/{(A)+(B)+(C)+(D)}=(0.
1〜10)/100 なる範囲にあることを特徴とする異方導電性接着剤に関
するものである。
【0014】
【化1】 (式中、R1:H又はCH3、 R2:H又はCH3、 n/(m+n)=0.3〜0.9/1、 m+n=5〜10)
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して詳細に説明
する。本発明の異方導電性接着剤では、アミノシランカ
ップリング剤を入れることが特徴であり、アミノシラン
カップリング剤を入れることにより、LCD用途のTC
PとPCBを接続した場合、低温短時間での接続が可能
となり、また、アミノシランカップリング剤が熱圧着時
に樹脂組成物(メタアクリロイル化ノボラック樹脂、熱
可塑性エラストマー、マレイミド)と被着体(TCP、
PCB)とをカップリングする作用を示すため従来のラ
ジカル硬化型の異方導電性接着剤では得られなかった接
着性、接続信頼性を得ることが出来る。アミノシランカ
ップリング剤以外のシランカップリング剤では、本樹脂
組成物と被着体とのカップリング効果は低く、アミノシ
ランカップリング剤のみが本樹脂組成物と被着体とのカ
ップリング効果を比較的低温短時間で得ることが出来
る。また、樹脂組成物と被着体とのカップリング効果は
加熱することにより発現するため、本発明の異方導電性
接着剤は保存安定性にも優れているものである。
【0016】本発明におけるアミノシランカップリング
剤は特に限定されるものではなく、単独或いは2種以上
混合して用いても良い。アミノシランカップリング剤と
しては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミ
ノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、3−アミノ
プロピルジメチルエトキシシラン、アリロキシ−2−ア
ミノエチルアミノメチルジメチルシラン、3−アミノプ
ロピルジエトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチ
ルアミノプロル)ジメトキシメチルシラン、3−(2−
アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、3
−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、2−(2
−アミノエチルチオエチル)ジエトキシメチルシラン、
3−アミノフェノキシジメチルビニルシラン、4−アミ
ノフェノキシジメチルビニルシラン、3−ピペラジノプ
ロピリトリメトキシシラン、3−[2−(アミノエチル
アミノエチル)プロピル]トリメトキシシラン、3−フ
ェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−シクロ
ヘキシルプロピルトリメトキシシラン、3−ベンジルア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3−(ビニルベンジ
ルアミノプロピリ)トリメトキシシラン、3−(ビニル
ベンジルアミノプロピリ)トリエトキシシラン等が挙げ
られる。アミノシランカップリング剤の添加量は、 (E)/{(A)+(B)+(C)+(D)}=(0.
1〜10)/100 であることが好ましい。アミノシランカップリング剤の
添加量が0.1重量%以下であると、樹脂組成物と被着
体とのカップリング効果が発現しないための十分な接着
性が得られない。また、10重量部以上であると、異方
導電性接着剤とした時、アミノシランカップリング剤と
樹脂組成物が反応してしまい保存安定性の低下といった
問題が生じる。また、アミノシランカップリング剤自身
吸水性が有るため、異方導電性接着剤の耐湿性が低下し
高温・高湿処理後の接着力、接続信頼性の低下といった
問題も生じてくる。
【0017】本発明で用いられるラジカル重合性樹脂と
しては、(1)式に表されるフェノール性水酸基を有す
る(メタ)アクリロイル化ノボラック樹脂が主として用
いられるが、これに加えて分子中に一個以上の炭素−炭
素二重結合を有し、ラジカル重合可能なものであれば、
単独あるいは2種以上混合して用いても良い。具体的
に、ラジカル重合可能なものとしては、ビニルエステル
樹脂、ウレタンアクリレート樹脂等のアクリレート類、
不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂など
が挙げられる。中でも硬化性と保存性、硬化物の耐熱
性、耐湿性、耐薬品性を兼ね備えたビニルエステル樹
脂、ウレタンアクリレート樹脂を好適に用いる事が出来
る。また、その保存性を確保するために、予めキノン
類、多価フェノール類、フェノール類等の重合禁止剤を
添加することも可能である(例えば、特開平4−146
951号公報など)。さらに硬化性、加熱時の流動性、
作業性を改良するため、トリメチロールプロパントリア
クリレート(TMPTA)、ペンタエリスリトールジア
リレートモノステアレート、テトラエチレングリコール
ジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ートなどのアクリレート類やスチレンなど各種モノマー
類や一般的な反応性希釈剤で希釈して使用することが可
能である。
【0018】本発明で用いられるフェノール性水酸基を
有する(メタ)アクリロイル化ノボラック樹脂のラジカ
ル重合樹脂中に占める割合は、20wt%〜100wt
%が好ましい。割合が20%以下であると、異方導電性
接着剤とした時に十分な接着性が得られない。また、フ
ェノール性水酸基を有する(メタ)アクリロイル化ノボ
ラック樹脂とは、(1)式を有するものであり、特に限
定されるものではないが、グリシジル(メタ)アクリレ
ートのグリシジル基とノボラック樹脂の水酸基との付加
反応、或いは、(メタ)アクリル酸のカルボキシル基と
ノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ基との付加反応等
によって得られるものを指す。ここで使用されるノボラ
ック樹脂としては、例えばフェノール、クレゾール、キ
シレノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール等の
アルキルフェノール類、カテコール、レゾルシノール、
ヒドロキノン等の多価フェノール類等とホルムアルデヒ
ドとの縮合反応によって得られるものであり、平均核数
は5〜10のものである。異方導電性接着剤とした時
の、接着性、接続信頼性、速硬化性を考慮するとフェノ
ール、クレゾールを好適に用いることが出来る。これら
のノボラック樹脂とグリシジルメタクリレートの反応
は、仕込み比等の反応条件をを変えることにより容易
に、フェノール性水酸基を有する(メタ)アクリロイル
化ノボラック樹脂中のフェノール性水酸基と(メタ)ア
クリロイル基の比をコントロールすることが出来る。
【0019】フェノール性水酸基を有する(メタ)アク
リロイル化ノボラック樹脂のフェノール性水酸基と(メ
タ)アクリロイル基との比は、 n/(m+n)= 0.3
〜0.9/1 が好ましい。n/(m+n)> 0.9 /1で
あると、(メタ)アクリロイル基の割合が多くなり、異
方導電性接着剤とした場合、硬化性は良好であるが、接
着性が低下するといった問題が生じてくる。 n/
(m+n)< 0.3 /1であると、異方導電性接着剤と
した場合、接着性は良好であるが、硬化性の低下および
架橋密度の低下に起因する信頼性の低下といった問題が
生じてくる。フェノール性水酸基を有する(メタ)アク
リロイル化ノボラック樹脂の平均核数m+nは、5〜1
0が好ましい。平均核数m+n<5であると、異方導電
性接着剤とした場合の硬化性の低下および接着性の低下
といった問題が生じてくる。また、m+n>10である
と軟化点が高くなり、異方導電性接着剤とした時の流動
性が不足し十分な接続性が得られない。
【0020】本発明で用いられる有機過酸化物としては
特に限定されるものではなく、例えば1,1,3,3−
テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネー
ト、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、
t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシ
ルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシ
ジカーボネート等が挙げられる。これらの過酸化物は単
独あるいは硬化性をコントロールするため2種類以上の
有機過酸化物を混合して用いることも可能である。ま
た、保存性を改良するため各種重合禁止剤を予め添加し
ておく事も可能である。さらに樹脂への溶解作業を容易
にするため溶剤等に希釈して用いる事もできる。本発明
で用いられる有機過酸化物の種類や配合量は各過酸化物
を配合した場合の接着剤の硬化性と保存性との兼ね合い
で決定されることは当然である。
【0021】本発明で用いられる熱可塑性エラストマー
としては特に制限はないが例えばポリエステル樹脂類、
ポリウレタン樹脂類、ポリイミド樹脂、ポリブタジエ
ン、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン−スチレン
共重合体、ポリアセタール樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ポリアミド樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ酢酸
ビニル樹脂、ナイロン、スチレン−イソプレン共重合
体、スチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、
スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重
合体、ポリメチルメタクリレート樹脂などを用いること
ができる。その中で異方導電性接着剤とした時の接着
性、接続信頼性などの特性を考えるとアクリロニトリル
−ブタジエン−メタクリル酸共重合体、ポリエステル、
ポリアミド樹脂、ナイロン、ポリビニルブチラール樹
脂、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック
共重合体等をより好適に用いることができる。
【0022】本発明に用いられるマレイミドとしては、
ラジカル重合性樹脂と熱可塑性エラストマーとを相溶さ
せる作用を有するものであれば特に制限はないが、一般
的に(2)、(3)式に例示される化学構造を有するも
のを用いる。異方導電性接着剤の使用条件(接続温度、
接続時間)や、使用するラジカル重合性樹脂および熱可
塑性エラストマーの種類により、その化学構造を選択或
いは変更して使用できる。また、ラジカル重合性樹脂と
熱可塑性エラストマーの相溶性を、更に向上させるため
にアミン変性マレイミド、さらには、アミン変性マレイ
ミドの保存性を上げるために再沈等の操作を行い未反応
のアミンを除去したアミン変性マレイミド等も用いるこ
とが出来る。
【0023】
【化2】 (式中、R3:1価の有機基)
【0024】
【化3】 (式中、R4:1価の有機基)
【0025】本発明に用いられる導電性粒子は、導電性
を有するものであれば特に制限するものではなく、ニッ
ケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバル
ト、銀、金など各種金属や金属合金、金属酸化物、カー
ボン、グラファイト、ガラスやセラミック、プラスチッ
ク粒子の表面に金属をコートしたもの等が適用できる。
これらの導電性粒子の粒径や材質、配合量は、接続した
い回路のピッチやパターン、回路端子の厚みや材質等に
よって適切なものを選ぶことができる。
【0026】本発明によれば、ラジカル重合性樹脂、有
機過酸化物、熱可塑性エラストマーとを配合した接着剤
中に導電性粒子を分散させる事により得られる異方導電
性接着剤を用いて加熱硬化接続する際、該接着剤中に含
まれるマレイミドによってラジカル重合性樹脂と熱可塑
性エラストマーとが相溶化されるため、均一分散した状
態で硬化し、且つ、ラジカル重合性樹脂としてフェノー
ル性水酸基を有した(メタ)アクリロイル化ノボラック
樹脂およびアミノシランカップリング剤を用いる事か
ら、優れた接着性および接続信頼性が得られ、極めて低
温・短時間での接続も可能であり、接着性、接続信頼
性、保存安定性、リペア性に優れた異方導電性接着剤が
得られる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により説明
する。 [実施例1](4)式の構造を有するメタアクリロイル
化フェノールノボラック樹脂[ n /(m+n)=0.7/1、m+n
=8]をメチルエチルケトンに溶解した50%溶液を20
0重量部、1,1,3,3,-テトラメチルブチルパーオキシヘ
キサノエートを5重量部、(5)式の構造を有するアク
リロニトリル-ブタジエン-メタクリル酸共重合体をメチ
ルエチルケトンに溶解した20%溶液を500重量部、
(6)式の構造を有するジアミノジフェニルメタン型ビ
スマレイミドをテトラヒドロフランに溶解した20%溶
液を350重量部、3-アミノプロピルトリエトキシシ
ランを3重量部、Ni/Auメッキポリスチレン粒子7
重量部を混合し、均一に分散させた後、離型処理を施し
たポリエチレンテレフタレートフィルム上に乾燥後の厚
さが45μmになるように流延・乾燥して異方導電性接
着剤を得た。
【0028】
【化4】
【0029】
【化5】 (l:27wt%、 n:4.0mol%、 分子量:10
0,000)
【0030】
【化6】
【0031】[実施例2]3-アミノプロピルトリエト
キシシランを10重量部用いた以外は実施例1と全く同
様にして異方導電性接着剤を得た。
【0032】[実施例3]3-アミノロピルトリエトキ
シシランの代わりに2-アミノエチルアミノメチルトリ
メトキシシランを3重量部用いた以外は実施例1と全く
同様にして異方導電性接着剤を得た。
【0033】[実施例4]3-アミノプロピルトリエト
キシシランを3重量部に加えて2-アミノエチルアミノ
メチルトリメトキシシランを3重量部用いた以外は実施
例1と全く同様にして異方導電性接着剤を得た。
【0034】[実施例5](4)式の構造を有するメタ
アクリロイル化フェノールノボラック樹脂[ n /(m+
n)=0.5/1、m+n=8]をメチルエチルケトンに溶解した5
0%溶液を200重量用いた以外は実施例1と全く同様
にして異方導電性接着剤を得た。
【0035】[実施例6](4)式の構造を有するメタ
アクリロイル化フェノールノボラック樹脂[ n /(m+
n)=0.7/1、m+n=8]をメチルエチルケトンに溶解した5
0%溶液を140重量用およびトリメチロールプロパン
トリアクリレート30重量部を用いた以外は実施例1と
全く同様にして異方導電性接着剤を得た。
【0036】[実施例7]熱可塑性エラストマーとして
飽和共重合ポリエステル(分子量25,000、軟化点120
℃)をメチルエチルケトンに溶解した50%溶液を20
0重量部用いた以外は実施例1と全く同様にして異方導
電性接着剤を得た。
【0037】[実施例8]熱可塑性エラストマーとして
エポキシ化スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロ
ック共重合体をメチエチルケトンに溶解した20%溶液
を500重量部用いた以外は実施例1と全く同様にして
異方導電性接着剤を得た。
【0038】[実施例9]ジアミノジフェニルメタン型
ビスマレイミドの代わりに(7)式の構造を有する4,
4´-ジアミノジフェニルメタン変性ビスマレイミドを
用いた以外は実施例1と全く同様にして異方導電性接着
剤を得た。
【0039】
【化7】 (式中、n=1〜10)
【0040】[比較例1]3-アミノプロピルトリエト
キシシランを抜いた以外は実施例1と全く同様にして異
方導電性接着剤を得た。
【0041】[比較例2]3-アミノプロピルトリエト
キシシランを0.1重量部用いた以外は実施例1と全く
同様にして異方導電性接着剤を得た。
【0042】[比較例3]3-アミノプロピルトリエト
キシシランを33重量部用いた以外は実施例1と全く同
様にして異方導電性接着剤を得た。
【0043】[比較例4]3-アミノプロピルトリエト
キシシランの代わりにビニルトリメトキシシランを3重
量部用いた以外は実施例1と全く同様にして異方導電性
接着剤を得た。
【0044】[比較例5]3-アミノプロピルトリエト
キシシランの代わりにγ-メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシランを3重量部用いた以外は実施例1と全く
同様にして異方導電性接着剤を得た。
【0045】[比較例6]メタアクリロイル化フェノー
ルノボラック樹脂[ n /(m+n)=0.7/1、m+n=8]の代わ
りに、(8)式の構造を有するクレゾールノボラック型
ビニルエステルをメチルエチルケトンに溶解した50%
溶液を200重量部用いた以外は実施例1と全く同様に
して異方導電性接着剤を得た。
【0046】[比較例7]メタアクリロイル化フェノー
ルノボラック樹脂[ n /(m+n)=0.7/1、m+n=8]の代わ
りに、(8)式の構造を有するクレゾールノボラック型
ビニルエステルをメチルエチルケトンに溶解した50%
溶液を140重量部およびトリメチロールプロパントリ
アクリレートを30重量部用いた以外は実施例1と全く
同様にして異方導電性接着剤を得た。
【0047】
【化8】 (式中、n=5)
【0048】実施例および比較例で使用した原料一覧を
表1に、配合量および接着力、接続信頼性、保存性の評
価結果を表2、表3に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】1.評価サンプルの作製 被着体は銅箔/ポリイミド=25/75μmに0.5μ
mの錫メッキを施したTCP(ピッチ0.30mm、端
子数60本)と0.8mm厚4層板(FR−4)内層・
外層銅箔18μmフラッシュ金メッキPCB(ピッチ
0.30mm、端子数60本)を用いた。
【0053】2.接着強度測定方法 130℃、30kg/cm2、15sの条件で圧着し、
90°剥離試験によって評価を行った。
【0054】3.接続信頼性測定方法 サンプル作製直後および温度85℃、湿度85%、10
0時間放置後の接続抵抗を測定した。測定できないもの
を導通不良(OPEN)とした。
【0055】4.保存性測定方法 異方導電性接着剤を25℃雰囲気中に2週間保存後、1
30℃、30kg/cm2、15sの条件で圧着し、接
続抵抗を測定した。1.5Ω以下を○、1.5以上を×
とした。
【0056】
【発明の効果】本発明の異方導電性接着剤を用いること
により130℃前後の低温での微細な回路電極の接続が
可能であり、且つ作業性、長期信頼性に優れた異方導電
性接着剤を得ることが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 1/20 H01B 1/20 D // C09J 4/06 C09J 4/06

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジカル重合性樹脂として(1)式の構造
    を有するフェノール性水酸基を持った(メタ)アクリロ
    イル化ノボラック樹脂(A)、有機過酸化物(B)、熱
    可塑性エラストマー(C)、マレイミド(D)、アミノ
    シランカップリング剤(E)、およびこれら樹脂組成物
    中に分散された導電粒子(F)を必須成分とし、且つ、
    これらの配合割合が重量部にして、 (E)/{(A)+(B)+(C)+(D)}=(0.
    1〜10)/100 なる範囲にあることを特徴とする異方導電性接着剤。 【化1】 (式中、R1:H又はCH3、 R2:H又はCH3、 n/(m+n)=0.3〜0.9/1、 m+n=5〜10)
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