JPH11209669A - カラーフィルタ用インク、カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ - Google Patents

カラーフィルタ用インク、カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ

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JPH11209669A
JPH11209669A JP1623398A JP1623398A JPH11209669A JP H11209669 A JPH11209669 A JP H11209669A JP 1623398 A JP1623398 A JP 1623398A JP 1623398 A JP1623398 A JP 1623398A JP H11209669 A JPH11209669 A JP H11209669A
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JP
Japan
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ink
color filter
solvent
coloring
pressure chamber
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Withdrawn
Application number
JP1623398A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kiguchi
浩史 木口
Hisao Nishikawa
尚男 西川
Masaru Kojima
勝 小島
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Optical Filters (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
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  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】インクジェットの印刷技法に適したインクを提
供することを目的とする。具体的には、インクの目詰ま
りを防止するとともに、飛行直進性に優れた特性を備え
るインクを提供することを目的とする。 【解決手段】本発明に係わるカラーフィルタ用インク
は、色材として顔料又は染料を1%から40%含み、分
散剤として樹脂又は界面活性剤を1%から40%含み、
湿潤剤として多価アルコールを1%から40%含み、浸
透剤として低級アルコールを1%から40%含み、溶媒
として水又は水溶性有機溶剤を5%から95%含む。こ
の組成により、インクの物性値(粘度、表面張力及び接
触角)を好適な範囲に設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット式記
録ヘッドを使用して液晶パネルに組み込まれるカラーフ
ィルタを製造する際に用いられるインクに係わる。特
に、インクの目詰まりを防止するとともに、飛行直進性
に優れた特性を備えるインクの改良及びカラーフィルタ
の製造技術に係わる。
【0002】
【従来の技術】図7は、カラーフィルタ10を組み込ん
だTFT(Thin Film Transistor)カラー液晶パネルの
断面図である。カラー液晶パネルはカラーフィルタ10
と対向するガラス基板4aを備え、その間に液晶組成物
2を封入することにより形成される。このカラーフィル
タ10は、ガラス基板4b上に赤、緑及び青色に染色さ
れたインク受容層6を液晶パネルの各原色の表示要素に
対応して設けたもので、液晶パネルでカラーを表示させ
るための必須のフィルタである。また、各インク受容層
6の間にはコントラストの向上、色材の混合防止等のた
めにブラックマトリックス9が形成される。さらに、各
インク受容層6上には保護層7及び共通電極8が順次形
成されている。一方、ガラス基板4aの内側には透明な
画素電極3とTFT(図示せず)がマトリックス上に形
成されている。両ガラス基板4a、4bの面内には配向
膜1a、1bが形成されており、これをラビング処理す
ることにより液晶分子を一定方向に配列させることがで
きる。この液晶パネルにバックライト光を照射し、液晶
組成物2をバックライト光の透過率を変化させる光シャ
ッターとして機能させることによりカラー表示を行うこ
とができる。
【0003】このカラーフィルタの製造方法として、例
えば、特開平8−292317号公報、特開平8−27
1715号公報、特開平9−49921号公報等に開示
されているように、インクジェットの印刷技法が知られ
ている。この技術は、圧電体素子を用いたインクジェッ
ト式記録ヘッドのインクキャビティーにインク(インク
受容層を染色するためのインク)を貯蔵し、圧電体素子
の振動によるインクキャビティーの体積変化でインクを
吐出し、インク受容層等を染色してカラーフィルタを製
造するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
を用いてカラーフィルタを製造する場合には、ヘッドの
ノズル先端でインクが増粘、乾燥し、インクの固形成分
が析出、固着する場合がある。この状態の下では、イン
クジェット式記録ヘッドを例えば、特開平8−2923
17号公報に開示されている技術のように制御したとし
ても、インクの目詰まりや飛行曲がりを引き起こし、イ
ンクの着弾位置を正確に制御することが困難となる。
【0005】このように、インクを用いた従来のカラー
フィルタの製造においては、使用されるインク(染料)
が必ずしもインクジェットの印刷技法に適しているとは
いえず、また、インクジェットを用いた印刷技法の描画
条件(例えば、インクの組成、その物性値)等、技術的
な課題がある。
【0006】そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、イ
ンクジェットの印刷技法に適したインクを提供すること
を目的とする。具体的には、インクの目詰まりを防止す
るとともに、飛行直進性に優れた特性を備えるインクを
提供することを目的とする。また、このインクを用いた
カラーフィルタの製造方法を提供することを目的とす
る。さらには、このインク用いて製造した高精細なパタ
ーンをもつ色調の良いカラーフィルタを安価で提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係わるカラーフィルタ用インクは、色材
として顔料又は染料を1%から40%含み、分散剤とし
て樹脂又は界面活性剤を1%から40%含み、湿潤剤と
して多価アルコールを1%から40%含み、浸透剤とし
て低級アルコールを1%から40%含み、溶媒として水
又は水溶性有機溶剤を5%から95%含む。これらの組
成を含むことによりインクジェットの印刷技法に適した
インクを提供することができる。
【0008】本発明に係わるカラーフィルタ用インク
は、圧電体素子に対応して設けられた圧力室に体積変化
を生じさせることにより上記圧力室から吐出される、カ
ラーフィルタの各画素を着色するために用いられるイン
クに用いることができ、このインクは粘度が1cp乃至2
0cpの範囲に設定することが望ましい。この粘度はイン
クの組成を上記のものにすることで得ることができる。
【0009】この粘度はグリセリン、色材、樹脂、浸透
剤等の量を適宜変えることで調整することができ、特
に、2cp〜4cpの範囲に設定することが望ましい。
【0010】さらに、本発明に係わるカラーフィルタ用
インクは表面張力が20dyne乃至70dyneの範囲に設定
することが望ましい。この表面張力はインクの組成を上
記のものにすることで得ることができる。
【0011】この表面張力は水、溶媒、浸透剤等の量を
適宜変えることで調整することができ、特に、25dyne
〜60dyneの範囲内であることが好ましい。
【0012】また、本発明に係わるカラーフィルタ用イ
ンクはインクジェット式記録ヘッドのノズル面を構成す
る材料との接触角を30deg〜170degの範囲に特定す
ることが望ましい。
【0013】この接触角はインクの組成を上記のものに
することで得ることができる。この接触角は水、溶媒、
浸透剤等の量を適宜加減することで調整することがで
き、特に、35deg〜65degの範囲に設定することが望
ましい。
【0014】これらの物性的特性を備えることにより、
インクの目詰まりを防止するとともに、飛行直進性に優
れた特性を備えるインクを提供することができる。
【0015】本発明に係わるカラーフィルタの製造方法
は、 基板を形成する工程と、この基板上に着色層前駆
体を形成する工程と、本発明に係わるインクを用いて上
記着色層前駆体を着色して着色層を形成する工程と、を
備える。
【0016】本発明に係わるカラーフィルタは、基板
と、この基板上に形成され、本発明に係わるインクを用
いて着色された着色層を備える。本発明に係わるインク
を用いて製造することにより、高精細なパターンをもつ
色調の良いカラーフィルタを安価で提供することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】(発明の実施の形態1)本実施の
形態は、インクジェットの印刷技法を用いた染色法によ
るカラーフィルタの製造方法に関するものである。
【0018】以下、本発明に係わるインクの組成及び物
性値(粘度、表面張力及び接触角)について説明し、こ
のインクを用いたカラーフィルタの製造装置と製造方法
について説明する。
【0019】[インクの組成及び物性値] (1)インクの組成 インクジェットの印刷技法を応用した染色法に好適なカ
ラーフィルタ用インクは以下の組成を含む。即ち、色材
として顔料又は染料を1%から40%含み、分散剤とし
て樹脂又は界面活性剤を1%から40%含み、湿潤剤と
して多価アルコールを1%から40%含み、浸透剤とし
て低級アルコールを1%から40%含み、溶媒として水
又は水溶性有機溶剤を5%から95%含む。
【0020】この組成を含むことにより、後述するイン
クの物性値(粘度、表面張力及び接触角)を好適な範囲
に設定することができる。
【0021】(2)接触角 上記の組成を含むインクはインクジェット式記録ヘッド
のノズル面を構成する材料との接触角を30deg〜17
0degの範囲に設定することができる。また、この接触
角は水、溶媒、浸透剤等の量を適宜加減することで調整
することができ、特に、35deg〜65degの範囲に設定
することが好ましい。
【0022】インクがこの範囲の接触角をもつことによ
ってインクの飛行曲がりを抑制することができ、精密な
インク吐出が可能になる。即ち、この接触角が30deg
未満の場合、インクのノズル面における濡れ性が増大す
る。このため、インクを吐出する際、インクがノズル孔
の周囲に非対称に付着することがある。この場合、ノズ
ル孔に付着したインクと吐出しようとするインクとの相
互間に引力が働くため、インクは不均一な力により吐出
されることになり、飛行曲がりが生じ、目標位置に着弾
できない。また、飛行曲がり頻度が多くなる。一方、接
触角が170degを超えると、インクとノズル孔との相
互作用が極小となり、ノズル先端でのメニスカスの形状
が安定しないためインクの吐出量及び吐出タイミングの
制御が困難になる。
【0023】尚、飛行曲がりとは、インクをノズル孔か
ら吐出させたとき、インクの着弾位置が目標位置に対し
て30μm以上のずれを生じることをいう。また、飛行
曲がり頻度とは、インクジェット式記録ヘッドの圧電体
薄膜素子の振動周波数、例えば、14.4kHzで連続
吐出したときの飛行曲がりが生じるまでの時間をいう。
【0024】(3)粘度 また、上記の組成を含むインクの粘度は1cp〜20cpの
範囲に設定することができる。この粘度はグリセリン、
色材、樹脂、浸透剤等の量を適宜変えることで調整する
ことができ、特に、2cp〜4cpの範囲に設定することが
好ましい。
【0025】インクの粘度が1cp未満の場合、ノズル孔
におけるインクのメニスカスが安定せず、インク吐出を
制御することが困難となる。一方、インクの粘度が20
cpを超えると、ノズル孔からインクを円滑に吐出させる
ことができず、ノズル孔を大きくする等のインクジェッ
ト式記録ヘッドの仕様を変更しない限り、インク吐出が
困難となる。さらに、粘度が大きい場合、インク中の固
形成分が析出しやすくなり、ノズル孔の目詰まり頻度が
高くなる。
【0026】(4)表面張力 また、上記の組成を含むインクの表面張力は20dyne〜
70dyneの範囲に設定することができる。この表面張力
は水、溶媒、浸透剤等の量を適宜変えることで調整する
ことができ、特に、25dyne〜60dyneの範囲内に設定
することが好ましい。
【0027】この範囲内の表面張力に設定することによ
り、上述した接触角と同様、飛行曲がりを抑制し、飛行
曲がり頻度を低減することができる。表面張力が70dy
ne以上になると、ノズル先端でメニスカス形状が安定し
ないため、インクの吐出量、吐出タイミングの制御が困
難となる。一方、表面張力が20dyne未満であると、イ
ンクのノズル面の構成材料に対する濡れ性が増大するた
め、上記接触角の場合と同様、飛行曲がりが生じ、飛行
曲がり頻度が高くなる。
【0028】この飛行曲がりは、主にノズル孔の濡れ性
が不均一である場合や、インクの固形成分の付着による
目詰まり等によって発生するが、インクジェット式記録
ヘッドをクリーニングする(以下、「フッラッシング」
という。)ことによって解消することができる。このフ
ッラッシングは通常、インクジェット式記録ヘッド機構
に細工をして目詰まりや飛行曲がりを防止するもので、
インクの吐出が一定時間(以下、「フラッシング時間」
という。)行われなくなると、所定量のインクを強制的
に吐出させる仕組みになっている。このフラッシング時
間は、インクを吐出していないノズルが乾燥し、飛行曲
がりを起こすまでの時間を意味し、インクジェットの印
刷技法でカラーフィルタを製造する際のインクの特性を
示す指標となる。即ち、フラッシング時間が長い程、イ
ンクジェットの印刷技法に適しているといえるため、長
時間安定してインクを吐出することができる。
【0029】本発明に係わるインクは上記の組成の何れ
か1つを満足するものであればよく、2以上の組成を任
意に組み合わせるもの、さらには全ての組成を備えるも
のであってもよい。このようにインクの組成を満足する
ことによって、インクジェットの印刷技法に適したイン
クを提供することができる。
【0030】従って、本発明に係わるインクによれば、
フラッシング時間を長くすることができ、大気とインク
の界面をよりフレッシュな状態に保持することができ
る。また、インクドットの濃度を均一にすることができ
るのでインク受容層の色ムラの発生等を防止することが
できる。さらに、インクの飛行直進性に優れるため、イ
ンクジェット式記録ヘッドの制御が容易となり、製造装
置を簡易な構成とすることができる。
【0031】尚、上記物性値の範囲は25℃の温度条件
下における好適な範囲である。
【0032】[装置の構成]図1は、インクジェットの
印刷技法によりカラーフィルタのインク受容層を着色す
る装置の構成を示すブロック図である。メモリ14には
インクジェット式記録ヘッド13の制御プログラムが格
納されている。CPU11はこの制御プログラムに従
い、ヘッド駆動回路12を介してインクジェット式記録
ヘッド13を駆動する。インクジェット式記録ヘッド1
3は基板15の所定のフィルタエレメントまで移動し、
所定量のインク滴16を吐出する。この処理を基板15
上の全てのフィルタエレメントに対して行うことにより
カラーフィルタを製造する。
【0033】図2は、インクヘット式記録ヘッド13の
動作原理の説明図である。この図はインクヘット式記録
ヘッド13の主要部に対する電気的な接続関係を示した
ものである。駆動電圧源201の一方の電極は配線20
2を介し、インクヘット式記録ヘッドの下部電極203
に接続する。駆動電圧源201の他方の電極は配線20
4及びスイッチ206a〜206cを介して各圧力室2
08a〜208cに対応する上部電極207に接続す
る。
【0034】この図では、圧力室208bのスイッチ2
06bのみが閉じられ、他のスイッチ206a、206
cが開放されている。スイッチ206a、206cが開
放されている圧力室208a、208cはインク吐出の
待機状態を示す。インク吐出時には、例えば、スイッチ
206bのようにスイッチが閉じられ、圧電体膜209
に電圧が印加される。この電圧は、矢印Aに示す圧電体
膜209の分極方向と同極性、換言すると、分極時の印
加電圧の極性と同じように電圧が印加される。圧電体膜
209は厚み方向に膨張するとともに、厚み方向と垂直
方向に収縮する。この収縮で圧電体膜209と振動板2
10の界面に応力が働き、圧電体膜209及び振動板2
10は下方向にたわむ。このたわみにより圧力室208
bの体積が減少し、211bからインク滴16が吐出す
る。その後再びスイッチ206bを開くと、たわんでい
た圧電体膜209及び振動板210が復元し、圧力室2
08bの体積が膨張することでインク供給路(図示せ
ず)より圧力室208bへインクが充填される。
【0035】[カラーフィルタの製造方法]以下、カラ
ーフィルタの製造方法を説明する。本実施の形態では染
色法でカラーフィルタを製造する例を示す。図3、図4
はカラーフィルタの製造工程における断面図である。
【0036】ブラックマトリックス形成工程(図3
(a)) カラーフィルタの基礎となる透明基板15上に光透過性
のない樹脂をスピンコート等の方法で所望の厚さ(例え
ば、0.5μm)に塗布し、フォトリソグラフィ法等の
方法でマトリックス状にブラックマトリックス17を形
成する。
【0037】ブラックマトリックス17の格子で囲まれ
る領域(以下、「フィルタエレメント」という。)は後
述するインク受容層が形成され、液晶パネルの各原色の
表示要素に対応する。
【0038】透明基板15としては、適度の機械的強度
とともに、光透過性の高いものを用いる。例えば、透明
ガラス基板、アクリルガラス、プラスチック基板、プラ
スチックフィルム及びこれらの表面処理品等が適用でき
る。ブラックマトリックス17を形成する樹脂として
は、ブラックレジスト等の黒色の樹脂を用いる。ブラッ
クマトリックス形成後は所定の波長のランプ(図示せ
ず)を照射し、フォトグラフィ法により、透明基板上の
樹脂を除去する。また、透明基板15上に直接形成する
場合として、スパッタ法若しくは蒸着法により金属薄膜
を形成し、フォトリソグラフィ法で形成することもでき
る。
【0039】染色基材形成工程(図3(b)) 透明基板15上に染色基材18aを所定の厚さ(例え
ば、0.5μm)に塗布する。この工程は、スピンコー
ト、ロールコート、ディップコート等の方法を用いるこ
とができる。染色基材18aとしては、ゼラチン やグ
リュー等に重クロム酸塩処理を施し、感光性を持たせた
ものが、透明性を含めて良好である。例えば、日本化薬
製CFR−DPH6等が好ましい。また、染色基材18
aは必要に応じて各種添加材を含んでもよい。添加材の
例としては、塩基性アクリル樹脂等が挙げられる。これ
らの添加材は目的に応じて任意に選択することができ
る。これにより、インクとの相性がよくなり、染着性が
向上する等の効果がある。
【0040】インク受容層形成工程(図3(c)) 次いで、染色基材18aをフォトリソグラフィ法等の方
法でパターン露光し、現像する。この工程は、フィルタ
エレメントに位置する染色基材18aのみを残し、イン
ク受容層18bを形成する。これを、100℃、20分
で乾燥させる。
【0041】尚、本工程を省略し、パターン形成せずに
次工程(インク吐出工程)を行ってもよい。
【0042】インク吐出工程(図3(d)) インクジェット式記録ヘッド13からインクを吐出し、
各インク受容層を赤、緑、青色に染色する。染色に用い
るインクとしては、上述したように、インクの物性値
(粘度、表面張力及び接触角)を特定したものが好まし
い。
【0043】インク受容層18bを染色後、所定の温度
(例えば、100℃)で所定時間(例えば、20分)乾
燥させる。乾燥後、所定の温度(例えば、70℃)の湯
浴に所定時間(例えば、5分)浸漬し、洗浄する。その
後、所定の温度(例えば、160℃)で所定時間(例え
ば、20分)乾燥させる。
【0044】保護膜形成工程(図4(e)) 基板全体を覆うように、保護膜19を塗布する。この工
程は、スピンコート法、ロールコート法等の方法を採る
ことができる。保護膜19の組成として、アクリル樹脂
を用いることができる。保護膜19を塗布したら、これ
を硬化させるため、220 ℃で60分間加熱する。
【0045】透明電極形成工程(図4(f)) 次いで、スパッタ法、蒸着法等の公知の手法を用いて透
明電極20aを保護膜19の全面にわたって形成する。
透明電極20aの組成としては、ITO(Indium Thin
Oxide) 、酸化インジウムと酸化亜鉛の複合酸化物等、
光透過性導電性を兼ね備えた材料を用いることができ
る。
【0046】パターニング工程(図4(g)) 液晶パネルの駆動方式として金属層と絶縁層とを交互に
積層したMIM(metal insulate metal)を採用し、液
晶パネルの外部の駆動素子から直接画素を駆動する場合
は、透明電極20aをフィルタエレメントの開口部に対
応させた画素電極20bをパターニングする。
【0047】尚、液晶パネルの駆動にTFT(Thin Fil
m Transistor)等を用いる場合は、この工程は不要であ
る。
【0048】この染色法によれば、染料の選択の幅が広
いので色設計が容易になり、カラーフィルタとしての分
光特性やカラー特性に優れるため、高精細なカラーフィ
ルタを提供することができる。
【0049】[実施例]以下、各実施例について、染色
法に適する組成をもつインクの物性値(粘度、表面張力
及び接触角)を測定し、インクジェット式記録ヘッド
(エプソン社製MJ−500C、ノズル面の構成材料:
テトラフルオロエチレン−Ni共析メッキ撥水層)のイ
ンクのフラッシング時間及び飛行曲がり頻度を測定し
た。
【0050】この場合、粘度はE型粘度計を用いて測定
した。接触角はJIS K3211の接触角の測定方法
に従って上記ノズル面の構成材料に対する接触角を測定
した。表面張力は滴下法により測定した。また、フラッ
シング時間はインクを吐出していないノズルが乾燥し、
飛行曲がりを起こすまでの時間を測定した。飛行曲がり
頻度はインクを連続吐出(振動周波数14.4kHz)
したときの飛行曲がりが生じるまでの時間を測定した。
【0051】尚、測定はすべて25℃の温度条件下で行
った。
【0052】実施例1A: 色材としてリアクティブレ
ッド136を1%から40%含み、分散剤としてアクリ
ル樹脂を1%から40%含み、湿潤剤としてグリセリン
を1%から40%含み、浸透剤としてエタノールを1%
から40%含み、溶媒として水を5%から95%含むイ
ンクを使用した。
【0053】実施例2A: 色材としてアシッドレッド
158を2%から10%含み、分散剤としてアクリル樹
脂を1%から30%含み、湿潤剤としてグリセリンを1
%から20%含み、浸透剤としてエタノールを3%から
10%含み、溶媒として水を10%から80%含むイン
クを使用した。
【0054】実施例3A: 色材としてリアクティブレ
ッド183を1%から40%含み、分散剤としてアクリ
ル樹脂を1%から40%含み、湿潤剤としてグリセリン
を1%から40%含み、浸透剤としてエタノールを1%
から40%含み、溶媒として水を5%から95%含むイ
ンクを使用した。
【0055】実施例4A: 色材としてアシッドグリー
ンを1%から40%含み、分散剤としてアクリル樹脂を
1%から40%含み、湿潤剤としてジエチレングリコー
ルを1%から40%含み、浸透剤としてイソプロピルア
ルコールを1%から40%含み、溶媒としてN,N−ジ
メチルホルムアミドを5%から95%含むインクを使用
した。
【0056】実施例5A: 色材としてアシッドグリー
ンを1%から40%含み、分散剤としてアクリル樹脂を
1%から40%含み、湿潤剤としてジエチレングリコー
ルを1%から40%含み、浸透剤としてイソプロピルア
ルコールを1%から40%含み、溶媒としてN,N−ジ
メチルホルムアミドを5%から95%含むインクを使用
した。
【0057】実施例6A: 色材としてアシッドブルー
を1%から40%含み、分散剤としてアクリル樹脂を1
%から40%含み、湿潤剤としてジエチレングリコール
を1%から40%含み、浸透剤としてイソプロピルアル
コールを1%から40%含み、溶媒としてN,N−ジメ
チルホルムアミドを5%から95%含むインクを使用し
た。
【0058】実施例7A: 色材としてアシッドブルー
を1%から40%含み、分散剤としてアクリル樹脂を1
%から40%含み、湿潤剤としてジエチレングリコール
を1%から40%含み、浸透剤としてイソプロピルアル
コールを1%から40%含み、溶媒として1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノンを5%から95%含むイン
クを使用した。
【0059】実施例8A: 色材としてアシッドブルー
を1%から40%含み、分散剤としてアクリル樹脂を1
%から40%含み、湿潤剤としてジエチレングリコール
を1%から40%含み、浸透剤としてイソプロピルアル
コールを1%から40%含み、溶媒として1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノンを5%から95%含むイン
クを使用した。
【0060】また、比較例として、以下に示す組成を有
するインクの物性値(粘度、表面張力及び接触角)、フ
ラッシング時間及び飛行曲がり頻度を測定した。
【0061】比較例1A: 色材としてダイレクトレッ
ド218を0.5%から0.9%含み、分散剤としてア
クリル樹脂を0.1%から0.9%含み、湿潤剤として
グリセリンを0.5%から0.9%含み、浸透剤として
エタノールを40%から60%含み、溶媒として水を9
6%から99%含むインクを使用した。
【0062】比較例2A: 色材としてアシッドグリー
ンを40%から60%含み、分散剤としてアクリル樹脂
を40%から50%含み、湿潤剤としてグリセリンを4
0%から50%含み、浸透剤としてエタノールを0.5
%から0.9%含み、溶媒として水を0.1%から4.
9%含むインクを使用した。
【0063】これらの測定結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】この表から、各比較例と比較して、各実施
例に示すインクのフラッシング時間及び飛行曲がり頻度
が好ましいことがわかる。インクの粘度、表面張力及び
接触角の何れもが本発明の所定の範囲内にある場合(実
施例2A,3A,5A及び6A)には、特に、好ましい
結果になっている。従って、インクの物性値として、粘
度は1cp〜20cpの範囲が、表面張力は20dyne〜70
dyneの範囲が、接触角は30deg〜170degの範囲が好
ましいことがわかる。
【0066】また、染色法に適するインクの組成として
上記物性値を特定するために、色材として顔料又は染料
を1%から40%含み、分散剤として樹脂又は界面活性
剤を1%から40%含み、湿潤剤として多価アルコール
を1%から40%含み、浸透剤として低級アルコールを
1%から40%含み、溶媒として水又は水溶性有機溶剤
を5%から95%含むことが好ましいことがわかる。
【0067】(発明の実施の形態2)本実施の形態は、
インクジェットの印刷技法を用いた顔料分散法によるカ
ラーフィルタの製造方法に関するものである。
【0068】以下、本発明に係わるインクの組成及びこ
のインクを用いたカラーフィルタの製造方法について説
明する。
【0069】[インクの組成]インクジェットの印刷技
法を応用した顔料分散法に好適なカラーフィルタ用イン
クは以下の組成を含む。即ち、色材として顔料又は染料
を1%から40%含み、分散剤として樹脂又は界面活性
剤を1%から40%含み、湿潤剤として多価アルコール
を1%から40%含み、浸透剤として低級アルコールを
1%から40%含み、溶媒として水又は水溶性有機溶剤
を5%から95%含む。
【0070】この組成を含むことにより、インクの物性
値(粘度、表面張力及び接触角)を上述した好適な範囲
に特定することができる。
【0071】この場合、粘度は湿潤剤、樹脂、浸透剤の
量を加減することで好適な範囲に調整することができ、
表面張力は溶媒、浸透剤の量を加減することで好適な範
囲に調整することができ、接触角は溶媒、浸透剤の量を
加減することで好適な範囲に調整することができる。
【0072】尚、本実施の形態の製造装置の概略は上記
実施例1と同様なので説明を省略する。
【0073】[カラーフィルタの製造方法]以下、カラ
ーフィルタの製造方法を説明する。図5、図6はカラー
フィルタの製造工程における断面図である。
【0074】ブラックマトリックス形成工程(図5
(a)) カラーフィルタの基礎となる透明基板21上に光透過性
のない樹脂をスピンコート等の方法で所望の厚さ(例え
ば、1.5μm)に塗布し、フォトリソグラフィ法等の
方法でマトリックス状にブラックマトリックス22を形
成する。
【0075】透明基板21としては、適度の機械的強度
とともに、光透過性の高いものを用いる。例えば、透明
ガラス基板、アクリルガラス、プラスチック基板、プラ
スチックフィルム及びこれらの表面処理品等が適用でき
る。ブラックマトリックス21を形成する樹脂として
は、ブラックレジスト等の黒色の樹脂を用いる。ブラッ
クマトリックス形成後は所定の波長のランプ(図示せ
ず)を照射し、フォトリソグラフィ法により、透明基板
上の樹脂を除去する。
【0076】インク吐出工程(図5(b)) インクジェット式記録ヘッド13のノズルを各フィルタ
エレメント(格子状のブラックマトリックス22で囲ま
れる領域)に対応する位置に移動する。インクジェット
式記録ヘッド13から吐出されるインクは、実施の形態
1で説明したように、その物性的特性(粘度、表面張力
及び接触角)が好適な範囲に特定されているものであ
る。
【0077】インクジェット式記録ヘッド13から吐出
されるインクの量は後述する加熱工程によるインクの体
積変化を考慮した量とする。
【0078】加熱工程(図5(c)) カラーフィルタ上の全てのフィルタエレメントにインク
滴が充填されると、ヒータ(図示せず)を用いた加熱処
理が行われる。加熱は、透明基板21を所定の温度(例
えば、110℃)に加熱する。インクの溶媒が蒸発する
と、図5(c)に示すように、インクの体積が減少す
る。体積変化が著しい場合は、カラーフィルタとして十
分なインク膜の厚みが得られるまでインクの吐出工程と
加熱工程を繰り返す。この処理によりインクの溶媒が蒸
発し、最終的にインクの固形成分のみが残留し、膜化す
る。
【0079】保護膜形成工程(図5(d)) インク膜形成後、インク滴を完全に乾燥させるため、所
定の温度(例えば、200℃)で所定時間(例えば、3
0分)の加熱を行う。乾燥が終了すると、インク膜が形
成されたカラーフィルタ基板に保護膜23を形成する。
この保護膜23はフィルタ表面の平滑化の役割をも担
う。保護膜23の形成には、例えば、スピンコート法、
ロールコート法、ディッピング法等が適用できる。保護
膜23の組成としては、アクリル樹脂等を使用できる。
保護膜23をスピンコートしたら、これを乾燥させるた
め、所定の温度(例えば、220℃)で所定の時間(例
えば、60分)加熱する。
【0080】透明電極形成工程(図6(e)) 次いで、スパッタ法、蒸着法等の公知の手法を用いて透
明電極24aを保護膜23の全面にわたって形成する。
透明電極24aの組成としては、ITO(Indium Thin
Oxide) 、酸化インジウムと酸化亜鉛の複合酸化物等、
光透過性導電性を兼ね備えた材料を用いることができ
る。
【0081】パターニング工程(図6(f)) 液晶パネルの駆動方式として金属層と絶縁層とを交互に
積層したMIM(metal insulate metal)を採用し、液
晶パネルの外部の駆動素子から直接画素を駆動する場合
は、透明電極24aをフィルタエレメントの開口部に対
応させた画素電極24bをパターニングする。
【0082】尚、液晶パネルの駆動にTFT(Thin Fil
m Transistor)等を用いる場合は、この工程は不要であ
る。
【0083】[実施例]以下、各実施例について、顔料
分散法に適する組成をもつインクの物性値(粘度、表面
張力及び接触角)を測定し、インクジェット式記録ヘッ
ド(エプソン社製MJ−500C、ノズル面の構成材
料:テトラフルオロエチレン−Ni共析メッキ撥水層)
のインクのフラッシング時間及び飛行曲がり頻度を測定
した。
【0084】尚、粘度、表面張力及び接触角の測定方法
及び温度条件等は、実施の形態1と同じである。
【0085】実施例1B: 色材としてブリリアントカ
ーミン6Bを1%から40%含み、分散剤としてアクリ
ル樹脂を1%から40%含み、湿潤剤としてグリセリン
を1%から40%含み、浸透剤としてエタノールを1%
から40%含み、溶媒として水を5%から95%含むイ
ンクを使用した。
【0086】実施例2B: 色材としてレーキレッドC
を2%から5%含み、分散剤としてアクリル樹脂を1%
から30%含み、湿潤剤としてグリセリンを1%から2
0%含み、浸透剤としてエタノールを3%から10%含
み、溶媒として水を10%から80%含むインクを使用
した。
【0087】実施例3B: 色材としてレーキレッドC
を1%から40%含み、分散剤としてアクリル樹脂を1
%から40%含み、湿潤剤としてグリセリンを1%から
40%含み、浸透剤としてエタノールを1%から40%
含み、溶媒として水を5%から95%含むインクを使用
した。
【0088】実施例4B: 色材としてフタロシアニン
グリーンを1%から40%含み、分散剤としてアクリル
樹脂を1%から40%含み、湿潤剤としてエチレングリ
コールを1%から40%含み、浸透剤としてメタノール
を1%から40%含み、溶媒としてN,N−ジメチルホ
ルムアミドを5%から95%含むインクを使用した。
【0089】実施例5B: 色材としてフタロシアニン
グリーンを1%から40%含み、分散剤としてアクリル
樹脂を1%から40%含み、湿潤剤としてエチレングリ
コールを1%から40%含み、浸透剤としてメタノール
を1%から40%含み、溶媒としてN,N−ジメチルホ
ルムアミドを5%から95%含むインクを使用した。
【0090】実施例6B: 色材としてフタロシアニン
ブルーを1%から40%含み、分散剤としてアクリル樹
脂を1%から40%含み、湿潤剤としてエチレングリコ
ールを1%から40%含み、浸透剤としてメタノールを
1%から40%含み、溶媒としてN,N−ジメチルホル
ムアミドを5%から95%含むインクを使用した。
【0091】実施例7B: 色材としてフタロシアニン
ブルーを1%から40%含み、分散剤としてアクリル樹
脂を1%から40%含み、湿潤剤としてエチレングリコ
ールを1%から40%含み、浸透剤としてメタノールを
1%から40%含み、溶媒として1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノンを5%から95%含むインクを使用
した。
【0092】実施例8B: 色材としてフタロシアニン
ブルーを1%から40%含み、分散剤としてアクリル樹
脂を1%から40%含み、湿潤剤としてエチレングリコ
ールを1%から40%含み、浸透剤としてメタノールを
1%から40%含み、溶媒として1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノンを5%から95%含むインクを使用
した。
【0093】また、比較例として、以下に示す組成を有
するインクの物性値(粘度、表面張力及び接触角)、フ
ラッシング時間及び飛行曲がり頻度を測定した。
【0094】比較例1B: 色材としてブリリアントカ
ーミン6Bを0.5%から0.9%含み、分散剤として
アクリル樹脂を0.1%から0.9%含み、湿潤剤とし
てグリセリンを0.5%から0.9%含み、浸透剤とし
てエタノールを40%から60%含み、溶媒として水を
96%から99%含むインクを使用した。
【0095】比較例2B: 色材としてフタロシアニン
グリーンを40%から60%含み、分散剤としてアクリ
ル樹脂を40%から50%含み、湿潤剤としてグリセリ
ンを40%から50%含み、浸透剤としてエタノールを
0.5%から0.9%含み、溶媒として水を0.1%か
ら4.9%含むインクを使用した。
【0096】これらの測定結果を表2に示す。
【0097】
【表2】
【0098】この表から、各比較例と比較して、各実施
例に示すインクのフラッシング時間及び飛行曲がり頻度
が好ましいことがわかる。インクの粘度、表面張力及び
接触角の何れもが本発明の所定の範囲内にある場合(実
施例2B乃至6B)には、特に好ましい結果になってい
る。従って、インクの物性値として、粘度は1cp〜20
cpの範囲が、表面張力は20dyne〜70dyneの範囲が、
接触角は30deg〜170degの範囲が好ましいことがわ
かる。
【0099】また、顔料分散法に適するインクの組成と
して上記物性値を特定するために、色材として顔料又は
染料を1%から40%含み、分散剤として樹脂又は界面
活性剤を1%から40%含み、湿潤剤として多価アルコ
ールを1%から40%含み、浸透剤として低級アルコー
ルを1%から40%含み、溶媒として水又は水溶性有機
溶剤を5%から95%含むことが好ましいことがわか
る。
【0100】このように、本実施の形態に係わるインク
によれば、インクの飛行直進性に優れているため、歩留
りが向上し、コストダウンを図ることができる。即ち、
全ての各フィルタエレメントに対して正確にインク滴を
吐出することができるため、着色の抜けを防止すること
ができる。このため、本実施の形態に係わるインクによ
れば、フィルタエレメントの開口部を広くする必要はな
く、微細な開口部でも正確に着色できるため、高精細な
カラーフィルタを安価に提供することができる。
【0101】また、本実施の形態に係わるインクによれ
ば、フラッシング時間を長くすることができるため、フ
ラッシングの回数を低減することができる。これによ
り、カラーフィルタの生産におけるスループットを向上
させることができる。
【0102】
【発明の効果】本発明のカラーフィルタ用インクによれ
ば、インクジェットの印刷技法に適したインクを提供す
ることができる。具体的には、インクの目詰まりを防止
するとともに、飛行直進性に優れた特性を備えるインク
を提供することができる。従って、このインクを使用す
ることにより、同じドット量のインクを長時間安定して
吐出させることができるとともに、的確に目標位置に着
弾させることができるので、制御が容易で工程数を少な
くすることができ、コストを下げることのできるカラー
フィルタの製造方法を提供することができる。また、本
発明のインクを使用することにより、インクドットの濃
度を均一化できるとともに、高精細なパターンをもつ色
調の良いカラーフィルタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーフィルタの製造装置のブロック図であ
る。
【図2】インクジェット式記録ヘッドの動作原理の説明
図である。
【図3】染色法によるカラーフィルタの製造工程の断面
図である(実施の形態1)。
【図4】染色法によるカラーフィルタの製造工程の断面
図である(実施の形態1)。
【図5】顔料分散法によるカラーフィルタの製造工程の
断面図である(実施の形態2)。
【図6】顔料分散法によるカラーフィルタの製造工程の
断面図である(実施の形態2)。
【図7】従来の液晶パネルの断面図である。
【符号の説明】
13…インクジェット式記録ヘッド、15,21…透明
基板、17,22…ブラックマトリックス、18a…染
色基材、18b…インク受容層、19,23…保護膜、
20a、24a…透明電極、20b、24b…画素電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色材として顔料又は染料を1%から40
    %含み、分散剤として樹脂又は界面活性剤を1%から4
    0%含み、湿潤剤として多価アルコールを1%から40
    %含み、浸透剤として低級アルコールを1%から40%
    含み、溶媒として水又は水溶性有機溶剤を5%から95
    %含むカラーフィルタ用インク。
  2. 【請求項2】 圧電体素子に対応して設けられた圧力室
    に体積変化を生じさせることにより上記圧力室から吐出
    される、カラーフィルタの各画素を着色するために用い
    られるインクにおいて、このインクは粘度が1cp乃至2
    0cpの範囲に設定された請求項1記載のカラーフィルタ
    用インク。
  3. 【請求項3】 圧電体素子に対応して設けられた圧力室
    に体積変化を生じさせることにより上記圧力室から吐出
    される、カラーフィルタの各画素を着色するために用い
    られるインクにおいて、このインクは表面張力が20dy
    ne乃至70dyneの範囲に設定された請求項1記載のカラ
    ーフィルタ用インク。
  4. 【請求項4】 圧電体素子に対応して設けられた圧力室
    に体積変化を生じさせることにより上記圧力室から吐出
    される、カラーフィルタの各画素を着色するために用い
    られるインクにおいて、このインクと上記圧力室に接合
    するノズル面を構成する材料との接触角が30deg乃至
    170degの範囲である請求項1記載のカラーフィルタ
    用インク。
  5. 【請求項5】 基板を形成する工程と、この基板上に着
    色層前駆体を形成する工程と、請求項1乃至請求項4の
    うち何れか1項に記載のインクを用いて上記着色層前駆
    体を着色して着色層を形成する工程と、を備えるカラー
    フィルタの製造方法。
  6. 【請求項6】 基板と、この基板上に形成され、請求項
    1乃至請求項4のうち何れか1項に記載のインクを用い
    て着色された着色層を備えるカラーフィルタ。
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