JPH11209187A - 無機焼結多孔体 - Google Patents

無機焼結多孔体

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JPH11209187A
JPH11209187A JP10026353A JP2635398A JPH11209187A JP H11209187 A JPH11209187 A JP H11209187A JP 10026353 A JP10026353 A JP 10026353A JP 2635398 A JP2635398 A JP 2635398A JP H11209187 A JPH11209187 A JP H11209187A
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JP
Japan
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sintered porous
inorg
thickness
porous body
inorganic
Prior art date
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Pending
Application number
JP10026353A
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English (en)
Inventor
Shigeru Hatakeyama
茂 畠山
Norio Arai
則夫 新井
Hidekazu Kurosawa
英一 黒沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAI ICHI KASEI KK
Daiichi Kasei Co Ltd
Original Assignee
DAI ICHI KASEI KK
Daiichi Kasei Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11209187A publication Critical patent/JPH11209187A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルターに好適な薄くて強度の大きい無機焼
結多孔体を提供する。 【解決手段】無機粒子をスパークプラズマシンタリング
法等の成形助剤を用いない方法で成形し、焼結し、空孔
率10〜40%の無機焼結多孔体とする。この無機焼結
多孔体は高い強度を有するから、厚さを0.4〜1.5
mmと薄くしても収率良く製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフィルターとして好
適な無機焼結多孔体に関する。
【0002】
【従来の技術】無機焼結多孔体は、電器、電子、医療分
野等、広範な分野において、濾過、吸着特性を有するフ
ィルターとして使用されている。無機焼結多孔体は、耐
熱性及び耐薬品性に優れ、人体に対する毒性が無いとい
う点から、上記用途に好適な材質として関心が高まって
いる。
【0003】このフィルターの濾過、吸着特性を向上す
るため、無機焼結多孔体の細孔分布を狭くする必要があ
る。その方法の1つとして、一次粒子径の分布が狭い多
面体粒子を用いる方法(特開平9−157060号公
報)が開示されている。また、他の要求特性として、通
気性が挙げられる。この通気性は、無機焼結多孔体の厚
さが薄い程良い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通気性を向上
するために無機焼結多孔体の厚さを薄くすると、機械的
強度が低下する。実際、上記公報に記載の技術による多
面体粒子を使用し、一軸粉体プレス成形法、静水圧成形
法、スリップキャスト成形法等の従来の製造方法によっ
て厚さ1.5mm以下の無機焼結多孔体を製造した場
合、得られた無機焼結多孔体は機械的強度が弱いために
ハンドリングができず、収率が極めて悪かった。
【0005】また、従来の製造方法によって通気性を向
上する方法として、厚さ10mm程度の無機焼結多孔体
を製造した後、得られた無機焼結多孔体を厚さ1.5m
mにスライスする方法が挙げられる。しかし、スライス
工程及び表面研磨工程が増えることとなり、コストが高
くなる。さらに、前記の通り、無機焼結多孔体の機械的
強度が弱いことから、スライスを行った場合に無機焼結
多孔体が割れてしまい、その収率は極めて低いものとな
る。以上の通り、従来の製造方法では、無機焼結多孔体
の通気性の向上と、収率の向上は相反するものであり、
それらを両立させることは極めて困難であると言える。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点を解決
し、厚さが0.4〜1.5mmと非常に薄く、且つ、空
孔率が10〜40%である無機焼結多孔体を提供しよう
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明が採用する手段
は、無機粒子の集合体を助剤を用いずに成形し、焼結
し、厚さが0.4〜1.5mmで、且つ空孔率が10〜
40%の無機焼結多孔体としたことにある。この無機焼
結多孔体は、通気性に優れ、機械的強度が非常に高いた
め、フィルターに好適である。
【0008】本発明で使用される無機粒子はセラミック
ス材料であり、例えば、高純度α−アルミナ(純度9
9.99%以上)、ジルコニア、窒化ケイ素、チタン酸
バリウム等が挙げられる。好ましくは、高純度α−アル
ミナが挙げられる。さらに好ましくは、平均一次粒子径
0.3〜0.5μmの高純度α−アルミナが挙げられ
る。
【0009】本発明で使用される無機焼結多孔体の製造
方法としては、成形に助剤を必要としないスパークプラ
ズマシンタリング(以下SPS法と呼ぶ)及び熱プレス
法、通電焼結法、抵抗焼結法等が挙げられる。好ましく
は、SPS法が挙げられる。このSPS法によれば、製
造された無機焼結多孔体は、空孔率が10〜40%と高
く、且つ、機械的強度が高い。また、従来の方法では成
形助剤を必要とするため、脱助剤工程によりコストが増
大すること及び脱助剤時に細孔直径が不均一になること
が挙げられる。これに対して、SPS法では助剤の添加
が不必要であるため、これらの問題を考慮する必要がな
い。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明を実施例1に基づいて説明
する。α−アルミナ粉末(平均一次粒子径0.4μm)
を純水にて造粒した後、SPS法にてグラファイト型
(成形圧力400kgf/cm2)により直径20m
m、厚さ0.6mmの円盤状成形体を製造した。つい
で、直流パルス通電を温度プロファイルに基づき、10
0〜1000Aの範囲で自動制御し、焼結温度を600
〜1400℃に昇温し、1000〜1400℃で3〜2
0分間加熱し、焼結を完了した。この焼結時間内の収縮
変化を変位量として監視するいことにより、アルミナの
厚みを制御した。このようにして得られた実施例1のア
ルミナ焼結多孔体を図4に示す。このアルミナ焼結多孔
体の寸法は、外径20.0mm、厚さ0.5mm、空孔
率30%であった。
【0011】実施例1のアルミナ焼結多孔体を窒素ガス
通気量測定及び曲げ強さ測定により評価した。その測定
方法は次のとおりである。 (1)窒素ガス通気量測定方法 アルミナ焼結多孔体を図1に示す装置にセットし、窒素
ガスの一次負荷圧を1.0〜1.3atsに可変させ、
その差圧Δpに対応する窒素ガスの通気量をフローメー
ターにて測定した。 (2)曲げ強さ測定方法 アルミナ焼結多孔体の曲げ強さは、図3に示す装置によ
りJIS(R1601)ファインセラミックスの曲げ強
さ試験法に準拠し、無機焼結多孔体を幅4mm、長さ1
8mmの形状に加工した後、測定を行った。
【0012】窒素ガス通気量の測定結果は図2のA線に
示すとおりであり、非常に良好な通気性を示した。曲げ
強さの測定結果は、次のとおりであった。 実施例1:破断荷重P=730(g)、曲げ強さσf=
20.0Kg/mm2
【0013】
【実施例】実施例1と同様の方法で、外径20.0m
m、厚さ0.9mm、1.2mm、1.5mmの3種類
のアルミナ焼結多孔体を製造し、これらを実施例2、
3、4とした。また、得られたアルミナ焼結多孔体の空
孔率はすべて30%であった。各々の窒素ガス通気量測
定を実施例1と同様に行い、その結果を、厚さ0.9m
mの実施例2をB線、1.2mmの実施例3をC線、
1.5mmの実施例4をD線として図3にプロットし
た。通気性は良好であるが、窒素ガス通気量は、実施例
1よりもすべて低い値を示した。
【0014】α−アルミナ粉末(平均一次粒子径1.4
μm)を用い、スリップキャスト法によって厚さ1.1
mmに成形し、通常大気炉中1290℃で焼結を行っ
た。得られたアルミナ焼結多孔体の空孔率は30%であ
ったので、これを比較例1とした。このアルミナ焼結多
孔体を曲げ強さ測定用に加工した。この比較例1は厚さ
が1.0mmと厚い状態であったが、割れてしまう程、
強度が弱かった。その中で、加工できたサンプルについ
て曲げ強さを測定した。その結果は次のとおりであっ
た。
【0015】比較例1:破断荷重P=30(g)、曲げ
強さσf=1.3(Kg/mm2) この値は実施例1の曲げ強さの約15分の1であるか
ら、本発明のアルミナ焼結多孔体の曲げ強さが従来のも
のに比べて格段に大きいことが確認された。
【0016】
【発明の効果】上記のとおり、本発明の空孔率が10〜
40%である無機焼結多孔体は、SPS法等の成形助剤
を用いない方法で製造されたものであるから、厚さが
0.4〜1.0mmと薄くても機械強度が高いため、フ
ィルター素材として好適であり、また、機械強度が高く
て二次加工が不要であるため、収率良く製造することが
できるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】窒素ガス通気量測定装置、
【図2】曲げ強さ測定装置の略図、
【図3】窒素ガス通気量測定結果を示す線図
【図4】本発明のアルミナ焼結多孔体の斜視図、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機粒子の集合体を助剤無添加で成形し
    焼結してなる焼結多孔体であって、該焼結多孔体の厚さ
    は0.4〜1.5mmであり、且つ、空孔率は10〜4
    0%であることを特徴とする無機焼結多孔体。
  2. 【請求項2】 スパークプラズマシンタリング法によっ
    て製造したことを特徴とする請求項1に記載の無機焼結
    多孔体。
  3. 【請求項3】 曲げ強さが5.0Kg/mm2以上であ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の無機焼結多
    孔体。
JP10026353A 1998-01-26 1998-01-26 無機焼結多孔体 Pending JPH11209187A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004202399A (ja) * 2002-12-25 2004-07-22 Kyocera Corp セラミック多孔質体とその製造方法及びこれを用いたセラミックフィルター

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004202399A (ja) * 2002-12-25 2004-07-22 Kyocera Corp セラミック多孔質体とその製造方法及びこれを用いたセラミックフィルター

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