JPH1120895A - トリクロロシランおよび四塩化珪素の貯蔵方法 - Google Patents

トリクロロシランおよび四塩化珪素の貯蔵方法

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JPH1120895A
JPH1120895A JP10116377A JP11637798A JPH1120895A JP H1120895 A JPH1120895 A JP H1120895A JP 10116377 A JP10116377 A JP 10116377A JP 11637798 A JP11637798 A JP 11637798A JP H1120895 A JPH1120895 A JP H1120895A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度集積回路の歩留まりを上げることを最
終的な目標として、その原料となる多結晶シリコンを高
品質で提供するため、多結晶シリコン中に窒化物の形成
を防止するためのトリクロロシランの貯蔵方法を提供す
ること。 【解決手段】トリクロロシランまたはトリクロロシラン
を製造するための原料としての四塩化珪素の貯蔵タンク
のシールガスとして水素ガスを用いることを特徴とする
トリクロロシランの貯蔵方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トリクロロシラン
および四塩化珪素の貯蔵方法に関する。さらに詳しく
は、デバイス用シリコンの原料となる高純度の多結晶シ
リコンを製造するためのトリクロロシランおよび四塩化
珪素の貯蔵方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高純度多結晶シリコンの製造において最
も一般的な方法は、トリクロロシランを原料とする方法
である。まずトリクロロシランを蒸留により精製し、高
純度の精製トリクロロシラン、その他のクロロシラン類
および廃棄すべき不純物などに分けられる。次いで蒸留
で得られた精製トリクロロシランを水素と反応させて還
元することにより高純度多結晶シリコンが製造される。
特にロッド状の析出物を製造する方法はシーメンス法と
呼ばれ、広く一般に行われている。
【0003】上記精製トリクロロシランは沸点が低い
上、空気中の水分と容易に反応するなど非常に危険であ
るため、耐圧性のタンクに貯蔵される。また、大気に触
れた場合、空気中の酸素と反応し、発火することもあ
る。従って該貯蔵タンクは、トリクロロシランに対して
実質的に不活性なガスでシールすることにより、大気と
の接触を防ぐ必要がある。この大気との接触防止手段
(以後単にシール手段と記す)には、窒素ガスが使用さ
れてきた。これまで窒素は、トリクロロシランに対して
不活性であると信じられてきた。ところが、本発明者ら
は多結晶シリコン製造プロセス全体に対する窒素の影響
を調査した結果、驚くべきことに、以下の2つの事実を
発見するに至った。
【0004】第1は、窒素はトリクロロシランとは直接
には反応しないが、高温になった場合、例えば析出反応
に供給された場合、窒化物を形成することである。多結
晶シリコンの析出には、水素と気化した精製トリクロロ
シランが使用される。通常の状態ではこれらのガスを供
給して製造した多結晶シリコンロッドの表面はきれいな
灰色をしている。本発明者らは、水素とトリクロロシラ
ンによる析出を行った後、トリクロロシランの供給を停
止し、窒素を供給する実験を行った。この時多結晶シリ
コンを加熱するための電流は流したままであった。約1
分間、窒素を供給した後、通常通り電流を停止し、冷却
後、多結晶シリコンを取り出したところ、ロッドの表面
は、窒化物で黒く変色していた。
【0005】第2は、窒素は意外にも、トリクロロシラ
ン中に非常に溶け易いことである。実験によると、常温
のトリクロロシラン中には、約 2300ppm(モル
分率)の窒素が溶解することが判明した。常識では考え
にくい数字であるが、ガスクロマトグラフィーによる測
定と、多結晶シリコン製造プラント内の窒素の質量バラ
ンスの確認の両面から実証された。
【0006】上記2点の発見により、以下の原因による
多結晶シリコンの品質低下が懸念された。まずトリクロ
ロシランを貯蔵する場合、前述の窒素による大気との接
触防止手段を使用していれば、封入窒素がトリクロロシ
ラン中に溶解する。そのトリクロロシランを多結晶シリ
コンの析出に使用した場合、前述の窒化物が多結晶シリ
コンロッドの内部に形成される。また、析出の反応には
シリコンの生産性を高めるために水素が用いられる。こ
の水素は通常、反応容器に入る前にトリクロロシランと
混合される。反応容器からの排出ガスからは、クロロシ
ランや塩化水素が分離され、水素は循環使用される。反
応容器中でトリクロロシランから放出された窒素が混合
した場合、該水素中に混合された窒素は水素の循環ライ
ンの中に蓄積することになる。その結果、反応容器に供
給するガス中の窒素濃度は次第に上昇するに至る。
【0007】窒素の混合したトリクロロシランと水素を
用いて析出した多結晶シリコン中の窒化物は、その濃度
が低いため、現在知られている分析手段では直接観測す
ることができない。一方、はっきりと原因は分からない
が、OSF(Oxidation−Indaced S
tacking Fault)等の発生による、デバイ
スを製造する際の歩留まりの低下が、多結晶シリコンの
製造方法によって左右される、ということは知られてい
た。例えば、特開平3−80193号公報に開示されて
いるように、その原因が重金属であると言われることも
あるが、実際には要因はそれだけではないと考えられ
る。シリコンの窒化物はその融点が非常に高いため、多
結晶シリコンを単結晶に引き上げる際には、固体として
残ると考えられる。このことから、窒化物が歩留まりを
左右する原因であるとまでは断定できないが、その要因
の一つである可能性は高いと言える。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トリ
クロロシランおよび四塩化珪素の水素ガスをシールガス
とした貯蔵法を提供することにある。本発明の他の目的
は、トリクロロシランをシリコン源として多結晶シリコ
ンを高品質で製造する方法において好適に使用されるト
リクロロシランの貯蔵法を提供することにある。
【0009】本発明のさらに他の目的は、高密度集積回
路の歩留まりを上げることを最終的な目標として、その
原料となる多結晶シリコンを高品質で提供するため、多
結晶シリコン中に窒化物の形成を防止するためのトリク
ロロシランの貯蔵方法を提供することにある。
【0010】本発明のさらに他の目的は、トリクロロシ
ランと水素とを反応させて多結晶シリコンを製造する方
法において、原料としての該トリクロロシランおよび/
または上記反応で副生する四塩化珪素を水素ガスをシー
ルガスとして貯蔵しさらに該四塩化珪素をトリクロロシ
ランに変換する工程を含む多結晶シリコンの工業的に高
価値な製造法を提供することにある。本発明のさらに他
の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、本発明
の上記目的および利点は、第1に、トリクロロシランの
貯蔵タンクのシールガスとして水素ガスを用いることを
特徴とするトリクロロシランの貯蔵方法によって達成さ
れる。また、第2に、四塩化珪素の貯蔵タンクのシール
ガスとして水素ガスを用いることを特徴とする四塩化珪
素の貯蔵方法によって達成される。
【0012】さらに、第3に、トリクロロシランと水素
とを反応させて多結晶シリコンを生成する多結晶シリコ
ン生成工程、該多結晶シリコン生成工程で副生する四塩
化珪素を水素及び金属シリコンと反応させてトリクロロ
シランを生成するトリクロロシラン生成工程及び該トリ
クロロシラン生成工程で得られるトリクロルシランを少
なくも一部として含むトリクロロシランを前記多結晶シ
リコン生成工程に供給する供給工程よりなる多結晶シリ
コンの製造方法において、上記多結晶シリコン生成工程
で使用するトリクロロシラン及び/又は上記トリクロロ
シラン生成工程で使用する四塩化珪素を、シールガスと
して水素ガスを用いた貯蔵タンクよりにより貯蔵し、該
タンクよりそれぞれの工程に供給することを特徴とする
多結晶シリコンの製造方法によって達成される。
【0013】本発明方法に言うトリクロロシランの貯蔵
タンクは、その形状は特に限定されず、トリクロロシラ
ンの液体が貯蔵できるものであればよい。しかし、トリ
クロロシランの沸点は常圧で約32℃であるため、外部
要因による不慮の加熱を考慮し、タンクは耐圧容器であ
ることが好ましい。
【0014】トリクロロシランは発火性物質であるた
め、外気と接触させてはならない。そのため、タンク内
にガスを供給し、タンク内の圧力を外気よりも高い圧力
に保持する必要がある。該シール手段の構造は特に限定
されないが、例えば図1に示すシール手段を採用するこ
とができる。図1中、1はトリクロロシランの貯蔵タン
クであり、2はシールガスの供給ラインであり、3はガ
スの排出ラインであり、除害設備に連絡することができ
る。4はタンク内の圧力をシール手段に連絡するための
ラインである。5および6は圧力調整弁である。5は、
4の圧力が設定圧力よりも低くなった時に開く性質を持
つ。6は4の圧力が設定圧力よりも高くなった時に開く
性質を持つ。
【0015】該タンクの圧力コントロールは、以下のよ
うに行われる。外気温の上昇などにより、タンク内の圧
力が上がった場合、4の圧力は設定圧力よりも高くな
る。この時6のバルブが開き、タンク内のガスが放出さ
れ、圧力が低減される。逆に外気温の低下などによりタ
ンク内の圧力が下がった場合、6は閉じたままである。
この時4の圧力は設定圧力よりも低くなるため、5のバ
ルブが開き、タンク内にシールガスが導入される。この
様にして、タンク内の圧力を常に設定値に保つことがで
きる。
【0016】タンクのシール手段に使用するガスには、
前述の理由により窒素は好ましくない。これに対し、水
素は多結晶シリコンの析出に使用するガスであるため、
トリクロロシラン中に溶解しても構わない。しかしなが
ら水素は可燃性気体であるため、非常に危険である。た
かだか単なるシールガスのために、窒素の代替品として
危険な水素を使用するのは行き過ぎと思われたが、水素
は多結晶シリコン析出の原料として供給されるガスでも
あるので、水素でシールすることが最も好ましいことが
明らかにされた。但し、シールガスに水素を使用する場
合、水素は非常に漏れ易いガスであるため、タンク、お
よびシール手段には水素用に設計されたものを使用する
ことが考慮されるべきである。
【0017】シールガスとしての水素としては、多結晶
シリコンの析出に供給するものと同程度に高純度の、不
純物含有量のできるだけ小さい水素ガスを使用するのが
好ましい。水素中に含まれることのある塩化水素や、ク
ロロシラン類は、圧力調整弁の腐食につながるため、水
素ガスはこれらの酸成分を含まないことがより好まし
い。本発明において好適に使用できる水素ガスは、好ま
しくは純度が99%以上、特に好ましくは99.9%以
上の高純度水素ガスである。
【0018】水素ガスによるシールは、多結晶シリコン
の析出反応に供するトリクロロシランの貯蔵タンクだけ
ではなく、他の貯蔵タンクにも使用できる。例えば、シ
リコンと水素と四塩化珪素を反応させてトリクロロシラ
ンを製造する工程において用いられる四塩化珪素の貯蔵
タンクのシールガスとしても使用できる。上記反応は、
四塩化珪素に水素を供給する反応であるが、その反応率
は、理論値で25%程度であり非常に低い。このため、
反応器に供給する水素や四塩化珪素は、循環使用され
る。この場合、窒素をシールガスとして貯蔵された四塩
化珪素に溶け込んだ窒素は、反応器中でガスとなり、ガ
ス側の水素に混合される。また、回収された四塩化珪素
中には、タンク中で再び窒素が供給され、その窒素は水
素に混合される。以上の理由から、該反応系を循環する
水素中の窒素濃度は、限りなく次第に上昇する。反応に
窒素が供給された場合、窒素は不活性ガスとして存在す
るため、直接の悪影響は無い。しかし反応器中の不活性
成分の濃度が上昇する程、四塩化珪素、水素、シリコン
の接触効率が下がり、反応率が低下する。一方、水素を
シールガスとして使用した場合、四塩化珪素中に溶け込
んだ水素は、そのまま反応ガスとして供給される。この
理由から、水素をシールガスとして四塩化珪素の貯蔵タ
ンクに使用することにより、水素中の窒素濃度の上昇を
防ぐことができ、該反応の反応率の低下を防止すること
ができる。
【0019】添付図面の図2には、本発明の貯蔵方法を
採用した多結晶シリコンの製造工程を示す概略説明図が
図示されている。図2において、析出反応器103に
は、トリクロロシラン貯蔵タンク1からライン25を通
じトリクロロシランが供給される。この際、トリクロロ
シランはライン25の途中で、ライン28から供給され
る水素と一緒になり、水素と共に析出反応器103に供
給される。析出反応器103中にはシリコンロッド30
が設置されており、電流が通じられ高温例えば900〜
1200℃に加熱されている。時間経過とともにシリコ
ンロッド30の上にシリコンが次第に析出にやがて所望
の大きさに生長した時点で製品として取り出される。析
出反応器103からの排出ガスは水素ガス分離装置10
4に導かれる。分離された水素ガスはライン28を通じ
循環されて析出反応に用いられる。水素ガス分離装置1
04からの残りはライン26を通じて蒸留装置102に
供給され、トリクロロシランと四塩化珪素が分離され
る。またライトエンドは排気口41からヘビーエンドは
排出口42から除去される。分離されたトリクロロシラ
ンはライン24を通じトリクロロシラン貯蔵タンク1内
に貯蔵される。貯蔵タンク1は本発明方法に従って水素
ガスでシールされている。貯蔵タンク1内の圧力はライ
ン4を通し、圧力調整弁5により調節されて供給ライン
2から供給される水素ガスおよび圧力調整弁6により調
節されて排出ライン3から排気されることによって調節
される。
【0020】また、蒸留装置102で分離された四塩化
珪素は、四塩化珪素貯蔵タンク11内に貯蔵される。貯
蔵タンク11も本発明方法に従って水素ガスでシールさ
れている。貯蔵タンク1内の圧力は、貯蔵タンク1の場
合と同様にして、ライン14、供給ライン12、排出ラ
イン13および圧力調整弁15、16によって調節され
る。
【0021】四塩化珪素はライン27を通じ、還元反応
器101内に供給される。この際、ライン22を通じて
供給される水素ガスと一緒になり、一緒に還元反応器1
01に供給される。還元反応器101内には供給口21
からシリコンが供給され、トリクロロシランと水素が生
成される反応が起こる。反応は350〜700℃の温度
で好適に進行する。還元反応器101からの反応混合物
は水素分離装置105に導かれる。分離された水素ガス
は上記のとおりライン22を通じライン27に供給され
る。水素ガス分離装置105からの残りはライン23を
通じて蒸留装置102に供給され、ライン26からの供
給物と同様に蒸留に付される。
【0022】上記の如くして、本発明方法によれば、本
発明の貯蔵方法を採用した多結晶シリコンの製造方法に
より、高純度の多結晶シリコンを工業的に有利に製造す
ることができる。以下実施例により本発明をさらに詳述
する。
【0023】
【実施例】
実施例1 析出反応器に供給するトリクロロシランの貯蔵タンクに
図1に示すシール手段を設け、シールガスを99.99
99%の水素(絶対圧170KPA)としてトリクロロ
シランを貯蔵した。そして、このトリクロロシランを水
素と常法により反応させて多結晶シリコンの製造運転を
行った。30日後においても製品として得られた多結晶
シリコンには何も異常は認められなかった。また、循環
水素中に窒素を含む不純物の増加は認められなかった。
【0024】比較例1 トリクロロシランの貯蔵タンクのシールガスを窒素とし
た以外は、実施例1に示す条件と同じとして運転を行っ
た。この時、循環水素中の窒素濃度が上昇したため8時
間後、運転を停止した。
【0025】実施例2 四塩化珪素の貯蔵タンクに図1に示すシール手段を設
け、シールガスを水素とした。この四塩化珪素を水素と
混合し、金属シリコンを充填した流動床に供給し、トリ
クロロシランの製造運転を行った。運転開始後1週間経
過した後も何ら異常は認められなかった。また、循環水
素中の窒素を含めた不純物の増加も認められなかった。
【0026】比較例2 四塩化珪素の貯蔵タンクのシールガスを窒素とした以外
は、実施例2に示す条件と同じとし、運転を行った。運
転開始後14時間で、循環水素中の窒素濃度が10%に
上昇したため、四塩化珪素からトリクロロシランへの転
化反応の反応率が低下した。本発明の貯蔵法によれば、
多結晶シリコン製造用トリクロロシランを多結晶シリコ
ンの製造に影響のないように貯蔵することができ、また
トリクロロシラン製造用四塩化珪素を同様に貯蔵するこ
とができる。
【0027】実施例3 図2に図示した装置において、蒸留装置102にて精製
したトリクロロシラン(TCS)を、TCS貯蔵タンク
1を経由し、ライン28から供給される循環水素と混合
した後、析出反応器103に供給した。TCS貯蔵タン
ク1の圧力変動に対するシール手段として、タンク1か
らライン4を設けた。ライン4の先には、圧力放出のた
めの排出ライン3と、加圧のための供給ライン2に分か
れ、それぞれのラインには圧力調整弁5および6を設け
た。タンクの圧力が設定より上昇した場合には5を閉じ
6を開き、タンクの圧力が設定より低下した場合には5
を開き6を閉じた。ライン2に供給する加圧ガスには、
99.999%、窒素ガス濃度5ppm、露点−100
゜Fより低い:の水素ガスを使用した。上記方法にて多
結晶シリコンの製造を30日連続で行ったが、多結晶シ
リコンには、何の異常も認められなかった。また、循環
水素中の窒素、その他の不純物の増加も認められなかっ
た。
【0028】実施例4 図2に図示した装置において、蒸留装置102にて分離
精製した四塩化珪素を、貯蔵タンク11を経由し、ライ
ン22から供給される水素と共に、ライン27を通して
還元反応器101に供給し、トリクロロシランの製造運
転を行った。還元反応器101から排出される水素、ト
リクロロシラン、四塩化珪素は、分離工程105で分離
され、水素は循環して使用した。四塩化珪素貯蔵タンク
11の圧力変動に対するシール手段として、タンク11
からライン14を設けた。ライン14の先には、圧力放
出のための排出ライン13と、加圧のための供給ライン
12に分かれ、それぞれのラインには圧力調整弁15お
よび16を設けた。タンクの圧力が設定より上昇した場
合には15を閉じ16を開き、タンクの圧力が設定より
低下した場合には15を開き16を閉じた。ライン12
に供給する加圧ガスには、99.999%、窒素ガス濃
度5ppm、露点−100゜Fより低い:の水素ガスを
使用した。運転開始後1週間経過した後も、何ら異常は
認められなかった。また、循環水素中の窒素を含めた不
純物の増加も認められなかった。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貯蔵方法を実施するために用いられる
貯蔵タンク用シール手段の概略説明図である。
【図2】本発明の貯蔵方法を採用した多結晶シリコンの
製造工程を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1:トリクロロシランの貯蔵タンク 2:シールガスの供給ライン 3:シールガスの排出ライン 4:ライン 5:圧力調整弁 6:圧力調整弁 11:四塩化珪素貯蔵タンク 12:供給ライン 13:排出ライン 14:ライン 15:圧力調整弁 16:圧力調整弁 21:供給口 22、23、24、25、26、27、28:ライン 30:シリコンロッド 41:排気口 42:排出口 101:還元反応器 102:蒸留装置 103:析出反応器 104:水素ガス分離装置 105:水素分離装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリクロロシランの貯蔵タンクのシール
    ガスとして水素ガスを用いることを特徴とするトリクロ
    ロシランの貯蔵方法。
  2. 【請求項2】 上記トリクロロシランが水素と反応させ
    て高純度多結晶シリコンを生成するための原料である請
    求項1に記載のトリクロロシランの貯蔵方法。
  3. 【請求項3】 四塩化珪素の貯蔵タンクのシールガスと
    して水素ガスを用いることを特徴とする四塩化珪素の貯
    蔵方法。
  4. 【請求項4】 上記四塩化珪素が水素と反応させてトリ
    クロロシランを生成するための原料である請求項3に記
    載の四塩化珪素の貯蔵方法。
  5. 【請求項5】 トリクロロシランと水素とを反応させて
    多結晶シリコンを生成する多結晶シリコン生成工程、該
    多結晶シリコン生成工程で副生する四塩化珪素を水素及
    び金属シリコンと反応させてトリクロロシランを生成す
    るトリクロロシラン生成工程及び該トリクロロシラン生
    成工程で得られるトリクロルシランを少なくも一部とし
    て含むトリクロロシランを前記多結晶シリコン生成工程
    に供給する供給工程よりなる多結晶シリコンの製造方法
    において、上記多結晶シリコン生成工程で使用するトリ
    クロロシラン及び/又は上記トリクロロシラン生成工程
    で使用する四塩化珪素を、シールガスとして水素ガスを
    用いた貯蔵タンクよりにより貯蔵し、該タンクよりそれ
    ぞれの工程に供給することを特徴とする多結晶シリコン
    の製造方法。
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