JPH11208862A - コンベアベルトの縦裂検出装置 - Google Patents

コンベアベルトの縦裂検出装置

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JPH11208862A
JPH11208862A JP1610598A JP1610598A JPH11208862A JP H11208862 A JPH11208862 A JP H11208862A JP 1610598 A JP1610598 A JP 1610598A JP 1610598 A JP1610598 A JP 1610598A JP H11208862 A JPH11208862 A JP H11208862A
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恵三郎 阿部
Masaaki Itabashi
正明 板橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤動作の発生を低減し安定した縦裂検出を行
えるコンベアベルトの縦裂検出装置を提供する。 【解決手段】 発信コイル12aとセンスコイル12b
を電磁結合するように配置したアンテナ部12をコンベ
アベルトの近傍に配置し、コンベアベルト内に埋設した
共振回路がアンテナ部の近傍を通過するとき、発信コイ
ル12aとセンスコイル12bの電磁結合を乱し、セン
スコイル12bの誘導起電力V2を低下させる。コンベ
アベルト装置からのタイミング信号により共振回路の通
過を予測し、このとき誘導起電力V2の低下が生じない
ときに、コンベアベルトに縦裂が生じて共振回路のルー
プコイルが切断されたものとして検出する。また、誘導
起電力V2とバランス信号V3とを混合して通常時の信
号レベルを低下させた混合信号V4を生成し、共振回路
の通過時に混合信号V4のレベルが急増するように設定
して共振回路の通過を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用中のコンベア
ベルトに生じた縦裂を検出するコンベアベルトの縦裂検
出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鉱石等の被運搬物を搬送する場
合、大型のコンベアベルトが用いられている。このよう
なコンベアベルトで鉱石等を運搬する場合、コンベアベ
ルトに鉱石を投入落下させた際、或いは搬送時に鉱石の
突起などによってコンベアベルトに傷が付いたり縦裂が
生じることが多々あった。
【0003】このようにコンベアベルトに縦裂を生じる
と、搬送作業に支障を生じるばかりか、多大な損害を被
ることになる。
【0004】このため、コンベアベルトには縦裂を検出
する縦裂検出装置が備えられている。このようなコンベ
アベルトの縦裂検出としては外装式、内装式等種々のも
のが知られている。
【0005】図2は、前述した内装式縦裂検出装置の一
例を示す構成図である。図において、1はコンベア装置
で、駆動プーリ2、従動プーリ3、これらの駆動プーリ
2と従動プーリ3に架け渡されたコンベアベルト4、及
び駆動プーリ2を回転させる電動機5から構成されてい
る。
【0006】また、コンベアベルト4には、図3に示す
ように、その長手方向に所定の等間隔をあけて複数の被
検出体が埋設されている。被検出体は、例えばコイル6
aとコンデンサ6bとからなる共振回路6から構成さ
れ、コイル6aを形成する導電線の一部はコンベアベル
ト4の幅方向に延ばしてコンベアベルト4内に埋設され
ている。この共振回路6の共振周波数は、約650KH
zに設定されている。
【0007】さらに、駆動プーリ2にはエンコーダ7が
設けられており、このエンコーダ7からは所定の回転数
ごとにパルス信号が出力される。また、このパルス信号
の出力タイミングは、コンベアベルト4に埋設された共
振回路6の移動に同期して設定されている。
【0008】一方、コンベアベルト4の下方には、3つ
の検出部8a乃至8cが固定して配設され、これらの検
出部8a乃至8cは図4に示すようにコンベアベルト4
の幅方向に少しずつずらして配置されている。
【0009】これらの検出部8a乃至8cにはそれぞ
れ、図5に示すようにアンテナコイル81、発振回路8
2、判定回路83が備えられ、発振回路82からはアン
テナコイル81に約650KHzの周波数を有する交流
信号が供給されている。また、判定回路83は、発振回
路82からアンテナコイル81に供給される交流信号A
と、エンコーダ7から出力されるタイミングパルス信号
TPとを入力し、これらの信号に基づいて共振回路6の
異常の有無を判定し、異常があった際に異常信号Dを出
力する。
【0010】前述の構成よりなるコンベアベルトの縦裂
検出装置によれば、コンベアベルト4に縦裂が生じてい
ないときは、各共振回路6は正常に動作し、検出部8a
乃至8c上に共振回路6が位置したときに、アンテナコ
イル81と共振回路6が電磁結合する。これにより、ア
ンテナコイル81から放射されるエネルギーが共振回路
6に吸収されるため、アンテナコイル81に供給される
交流信号のレベルが低下するので、共振回路6の正常が
確認される。
【0011】また、落下物の突起等によって使用中のコ
ンベアベルト4に縦裂が生じた場合には、コンベアベル
ト4内に埋設された共振回路6のコイル6aを構成する
導電線が切断され、共振回路6が動作しなくなるので、
アンテナコイル81から放射されるエネルギーが共振回
路6に吸収されることがない。このため、アンテナコイ
ル81に供給される交流信号のレベルが低下しないの
で、共振回路6の異常が検出される。これによりコンベ
アベルトの縦裂が検出される。このようにコンベアベル
ト4の縦裂が検出されると、判定回路83から電動機5
に対して異常信号Dが出力され、電動機5が停止され
る。
【0012】さらに、コンベアベルト4が搬送中にその
幅方向にずれることがあるが、前述したように複数の検
出部8a乃至8cが配置されているので、共振回路6の
状態を確実に検出することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のコンベアベルトの縦裂検出装置によれば、アン
テナコイル81から放射されるエネルギーが共振回路6
に吸収され、アンテナコイル81に供給される交流信号
のレベルが低下したことを検出することにより、共振回
路6の正常が確認されるため、感度が低いため、前記交
流信号のレベル低下が不十分となって誤動作を生ずるこ
とが多々あり、安定性に欠けるという問題点があった。
【0014】本発明の目的は上記の問題点に鑑み、誤動
作の発生を低減し安定した縦裂検出を行えるコンベアベ
ルトの縦裂検出装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために請求項1では、ベルトの幅方向に延びる導
電線を含むループコイルを有する複数の被検出体が埋設
されたコンベアベルトを備え、前記被検出体のループコ
イルが切断されたことによって前記コンベアベルトの縦
裂を検出するコンベアベルトの縦裂検出装置において、
相互誘導を生ずる所定の距離をおいて配置された発信コ
イルとセンスコイルとを有し、前記コンベアベルトのベ
ルト面に対向して設けられたアンテナ部と、所定の振幅
を有する前記所定周波数の交流信号を基準信号として発
振する発振手段と、前記発信コイルに対して前記基準信
号に基づくドライブ信号を供給する駆動手段と、前記被
検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在する情報
を得る存在検知手段と、前記被検出体が前記アンテナ部
から所定距離内に存在する情報と前記センスコイルに誘
起される交流信号のレベルとに基づいて、前記被検出体
が前記アンテナ部から所定距離内に存在するときに前記
センスコイルに誘起される交流信号のレベル変化が所定
値以下のとき、前記被検出体のループコイルが切断され
ているとして検出する切断検出手段とを設けたコンベア
ベルトの縦裂検出装置を提案する。
【0016】該コンベアベルトの縦裂検出装置によれ
ば、発振手段によって発信された基準信号は駆動手段に
よってドライブ信号とされて発信コイルに供給される。
これにより、発信コイルからはドライブ信号に基づく磁
束が発生し、該磁束はセンスコイルに交差して、センス
コイルには相互誘導作用に基づく誘導起電力、即ち前記
基準信号と同じ周波数の交流信号が発生する。
【0017】コンベアベルトに設けられた被検出体が前
記アンテナ部から所定距離内に存在しないとき若しくは
アンテナ部から所定距離内に存在する被検出体のループ
コイルが切断されているときは、該被検出体によるアン
テナ部への影響はほぼ皆無となり前記センスコイルには
前記相互誘導作用に基づく交流信号が発生する。
【0018】また、前記ループコイルが切断されていな
い被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在する
とき、即ち該被検出体がアンテナ部から所定距離内を通
過するときには、該被検出体のループコイルと発信コイ
ルとの間に相互誘導作用が生じて発信コイルから輻射さ
れるエネルギーが被検出体に吸収され、前記センスコイ
ルに誘起する交流信号のレベル(振幅)が急激に低下す
る。
【0019】従って、切断検出手段により、前記被検出
体が前記アンテナ部から所定距離内に存在する情報と前
記センスコイルに誘起される交流信号のレベルとに基づ
いて、前記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に
存在するときに前記センスコイルに誘起される交流信号
のレベル変化が所定値以下のとき、前記被検出体のルー
プコイルが切断されているものとして検出される。
【0020】また、請求項2では、請求項1記載のコン
ベアベルトの縦裂検出装置において、前記切断検出手段
は、前記センスコイルに誘起される交流信号とバランス
信号を混合して出力する混合手段と、該混合手段によっ
て混合された混合信号の信号レベルの絶対値を検出する
と共に、該混合信号の位相を検出する位相検出手段と、
該位相検出手段によって検出された位相と信号レベルの
絶対値に基づいて、該位相とほぼ180度異なった位相
を有すると共に、該絶対値とほぼ同じ信号レベルを有す
る信号を生成し、該信号を所定時間遅らせて前記バラン
ス信号として出力するバランス信号生成手段と、前記位
相検出手段によって検出された信号レベルの絶対値が所
定の閾値以上のときに検出信号を出力する検出信号出力
手段と、前記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内
に存在し、且つ前記検出信号が出力されないときに、前
記被検出体のループコイルが切断されていると判定する
切断判定手段とを備えているコンベアベルトの縦裂検出
装置を提案する。
【0021】該コンベアベルトの縦裂検出装置によれ
ば、位相検出手段によって、混合信号の信号レベルの絶
対値及び位相が検出され、該位相検出手段によって検出
された位相と信号レベルの絶対値に基づいて、バランス
信号生成手段により、該位相とほぼ180度異なった位
相を有し、且つ該絶対値とほぼ同じ信号レベルを有する
信号が生成され、該信号は所定時間遅らせてバランス信
号として出力される。
【0022】該バランス信号は、混合手段によってセン
スコイルに誘起される交流信号と混合されて、前記混合
信号として出力される。これにより、前記センスコイル
に誘起される交流信号のレベルに急激な変化が生じなけ
れば、該交流信号に対するバランス信号による相殺作用
によって、混合信号のレベル(振幅)は0レベルに近い
値となる。
【0023】ここで、コンベアベルトに設けられた被検
出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在しないとき
若しくはアンテナ部から所定距離内に存在する被検出体
のループコイルが切断されているときは、該被検出体に
よるアンテナ部への影響はほぼ皆無となるので、前記セ
ンスコイルには前記相互誘導作用に基づく交流信号が発
生し、該交流信号のレベルに急激な変化は現れない。
【0024】また、前記ループコイルが切断されていな
い被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在する
ときには、該被検出体のループコイルと発信コイルとの
間に相互誘導作用が生じて発信コイルから輻射されるエ
ネルギーが被検出体に吸収され、前記センスコイルに誘
起する交流信号のレベル(振幅)が急激に低下する。
【0025】センスコイルに誘起する交流信号のレベル
が急激に低下すると、該交流信号に対する前記バランス
信号の相殺作用が崩れて、前記混合信号のレベルが急激
に増加する。
【0026】従って、ループコイルが切断されていない
被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在すると
き、即ち該被検出体がアンテナ部から所定距離内を通過
するときに、前記位相検出手段によって検出された信号
レベルの絶対値が閾値以上となり、検出信号出力手段に
よって検出信号が出力される。
【0027】これにより、存在検知手段による前記アン
テナ部から所定距離内における前記被検出体の存在情報
に基づいて、前記被検出体が前記アンテナ部から所定距
離内に存在し、且つ前記検出信号が出力されないとき
に、切断判定手段によって、前記被検出体のループコイ
ルが切断されていると判定される。
【0028】また、請求項3では、請求項1又は2記載
のコンベアベルトの縦裂検出装置において、前記発信コ
イル及びセンスコイルは、前記コンベアベルトの幅方向
に延ばして配置されているコンベアベルトの縦裂検出装
置を提案する。
【0029】該コンベアベルトの縦裂検出装置によれ
ば、アンテナ部における発信コイル及びセンスコイル
が、前記コンベアベルトの幅方向に延ばして配置されて
いるため、コンベアベルトの横揺れが生じても、被検出
体のループコイルと発信コイルとの間の相互誘導作用を
得ることができる。
【0030】また、請求項4では、ベルトの幅方向に延
びる導電線を含むループコイルを有する複数の被検出体
が埋設されたコンベアベルトを備え、前記被検出体のル
ープコイルが切断されたことによって前記コンベアベル
トの縦裂を検出するコンベアベルトの縦裂検出装置にお
いて、相互誘導を生ずる所定の距離をおいて配置された
発信コイルとリファレンスコイルとセンスコイルとを有
し、前記コンベアベルトのベルト面に対向して設けられ
たアンテナ部と、所定の振幅を有する前記所定周波数の
交流信号を基準信号として発振する発振手段と、前記発
信コイルに対して前記基準信号に基づくドライブ信号を
常時供給する発信コイル駆動手段と、前記被検出体が前
記アンテナ部から所定距離内に存在しないときに、前記
ドライブ信号により発信コイルから発生する磁束によっ
て前記センスコイルに生じる相互誘導起電力をほぼ相殺
する相互誘導起電力をセンスコイルに生じさせる磁束を
発生するように、前記リファレンスコイルに前記基準信
号に基づくリファレンス信号を常時供給するリファレン
スコイル駆動手段と、前記被検出体が前記アンテナ部か
ら所定距離内に存在する情報を得る存在検知手段と、前
記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在する
情報と前記センスコイルに誘起される交流信号のレベル
とに基づいて、前記被検出体が前記アンテナ部から所定
距離内に存在し且つ前記センスコイルに誘起される交流
信号のレベルが所定の閾値以下であるとき、前記被検出
体のループコイルが切断されているとして検出する切断
検出手段とを設けたコンベアベルトの縦裂検出装置を提
案する。
【0031】該コンベアベルトの縦裂検出装置によれ
ば、発振手段によって発信された基準信号は発信コイル
駆動手段によってドライブ信号とされて発信コイルに供
給される。さらに、リファレンスコイル駆動手段によっ
て、前記基準信号に基づくリファレンス信号がリファレ
ンスコイルに供給される。
【0032】これにより、発信コイルからはドライブ信
号に基づく磁束が発生し、該磁束はセンスコイルに交差
する。さらに、リファレンスコイルからはリファレンス
信号に基づく磁束が発生し、該磁束はセンスコイルに交
差する。
【0033】ここで、前記被検出体が前記アンテナ部か
ら所定距離内に存在しないときに、前記ドライブ信号に
よって発信コイルから発生する磁束によって前記センス
コイルに生じる相互誘導起電力をほぼ相殺する相互誘導
起電力をセンスコイルに生じさせる磁束を発生するよう
に、前記リファレンスコイルに前記リファレンス信号が
常時供給されているため、前記被検出体が前記アンテナ
部から所定距離内に存在しないとき、或いはアンテナ部
から所定距離内に存在する被検出体のループコイルが切
断されているときは、センスコイルに生じる誘導起電力
のレベルは0レベルに近い値となる。
【0034】また、前記ループコイルが切断されていな
い被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在する
とき、即ち該被検出体がアンテナ部から所定距離内を通
過するときには、該被検出体のループコイルと発信コイ
ル或いはリファレンスコイルとの間に相互誘導作用が生
じて、発信コイル或いはリファレンスコイルから輻射さ
れるエネルギーが被検出体に吸収され、前記センスコイ
ルにおける誘導起電力の相殺のバランスが崩れ、センス
コイルには誘起する誘導起電力のレベル(振幅)が急激
に増加する。
【0035】従って、切断検出手段により、前記被検出
体が前記アンテナ部から所定距離内に存在する情報と前
記センスコイルに誘起される交流信号のレベルとに基づ
いて、前記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に
存在するときに前記センスコイルに誘起される交流信号
のレベル変化が所定値以下のとき、前記被検出体のルー
プコイルが切断されているものとして検出される。
【0036】また、請求項5では、請求項4記載のコン
ベアベルトの縦裂検出装置において、前記発信コイルと
リファレンスコイルとセンスコイルは、前記コンベアベ
ルトの幅方向に延ばして配置されているコンベアベルト
の縦裂検出装置を提案する。
【0037】該コンベアベルトの縦裂検出装置によれ
ば、アンテナ部における発信コイル及びセンスコイル
が、前記コンベアベルトの幅方向に延ばして配置されて
いるため、コンベアベルトの横揺れが生じても、被検出
体のループコイルと発信コイル及びリファレンスコイル
との間の相互誘導作用を得ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施形態を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態
のコンベアベルトの縦裂検出装置を示す構成図である。
図において、前述した従来例と同一構成部分は同一符号
をもって表しその説明を省略する。また、第1の実施形
態と従来例との相違点は、従来例における検出部8a乃
至8cに代えてアンテナユニット10(10a,10
b)を設けると共に、判定ユニット20をコンベア装置
1から所定距離だけ離して配置したことにある。
【0039】即ち、アンテナユニット10(10a,1
0b)は、例えばコンベアベルト4の始端部上に設けら
れたホッパ9の直後にコンベアベルト4の下部に所定距
離離して配設され、2つのアンテナユニット10a,1
0bはコンベアベルト4の長手方向に並設されている。
故障に備えて2つのアンテナユニット10a,10bを
並設させたが1つのみを配設しても良い。
【0040】また、アンテナユニット10a,10bの
それぞれは、例えば図6に示すように、幅23cm、長
さ44cm、高さ22cm程度の大きさをなし、その上
段部には屋根型形状の絶縁物筐体11内にアンテナ部1
2を備え、下段部には直方体形状の金属筐体13内にア
ンプ部14が設けられている。さらに、金属筐体13の
両側には、アンテナユニット10を固定設置するための
固定用L字部材15a,15bが設けられている。
【0041】アンテナユニット10の上段部を屋根型形
状とすることにより、コンベアベルト4からの落下物の
堆積を防止し、常に正常なベルト縦裂検出を行えるよう
にしている。
【0042】この絶縁物筐体11内には、図7に示すよ
うに発信コイル12a及びセンスコイル12bが収納さ
れている。発信コイル12a及びセンスコイル12bの
それぞれは筐体11にほぼ対応した形状、即ち長方形或
いは楕円形状に形成され、センスコイル12bは絶縁物
筐体11の幅方向中央に、コイル面がほぼ垂直になるよ
うに配置され、発信コイル12aはその中央部を絶縁物
筐体11の幅方向の中央に一致させてセンスコイル12
bの両側に広がりほぼ水平になるように配置されてい
る。
【0043】アンテナユニット10を設置する際、コン
ベアベルト4の幅方向にユニットが延びるように、ま
た、発信コイル12aのコイル面が共振回路6のコイル
6aのコイル面に平行になるように配置することが好ま
しい。これにより、コンベアベルト4の横揺れが生じて
も正常な検出動作を行えると共に、検出感度をさらに高
めることができる。
【0044】アンプ部14は、図8に示すように、発信
部30、検出部40、入出力部50、及び電源回路60
から構成されている。
【0045】発信部30は、基準発振回路31、発信監
視回路32、波形整形回路33、及び駆動アンプ34か
らなり、基準発振回路31は約650KHzの交流信号
V1を基準信号として発生させる。
【0046】発信監視回路32は、基準発振回路31か
ら正常に交流信号V1が発生されているか否かを監視
し、交流信号V1の発生が停止している間に異常信号A
Lを出力し続ける。例えば、発信監視回路32は、コン
パレータ及び自走カウンタ回路等から構成され、コンパ
レータによって交流信号V1が所定の閾値をクロスした
ときにパルス信号を出力し、このパルス信号によって自
走カウンタ回路をクリアする。また、自走カウンタ回路
は交流信号V1の周期でクリアされないときにフルカウ
ントで停止して異常信号ALを出し続ける。
【0047】波形整形回路33は、交流信号V1のノイ
ズ成分を除去して駆動アンプ34に出力する。
【0048】駆動アンプ34は、波形整形回路33によ
ってノイズ成分が除去された交流信号V1を増幅して発
信コイル12aに供給する。
【0049】検出部40は、フィルタ回路41、混合回
路42、自動利得制御(以下、AGCと称する)回路4
3、AGC制御回路44、入力アンプ45、同期整流回
路46、自動バランス回路47、信号抽出回路48、及
びコンパレータ49から構成されている。
【0050】フィルタ回路41は、センスコイル12b
に誘起した誘導起電力のうちの約650KHzを中心と
する所定帯域内の周波数の交流信号V2を通過させる。
【0051】混合回路42は、フィルタ回路41から出
力される交流信号V2と自動バランス回路47から出力
される交流信号V3とを混合して、信号V4として出力
する。
【0052】AGC回路43は、信号V4を入力し、A
GC制御回路44から入力する制御信号に基づいて、信
号V4の信号レベルが変化しても検出に適正な信号V5
を出力するように、増幅率を自動制御しながら信号V4
を増幅して信号V5を出力する。
【0053】AGC制御回路44は、入力アンプ45の
出力信号V5と信号抽出回路48の出力信号V8を入力
し、これらの信号のレベルが適正なものになるようにA
GC回路43を制御する制御信号CSをAGC回路43
に出力する。
【0054】入力アンプ45は、AGC回路43の出力
信号V5を増幅した信号V6を出力する。
【0055】同期整流回路46は、図9に示すように、
信号V6(交流信号)の絶対値Viと、交流信号V1の
位相を基準とした信号V6の位相θを検出すると共に、
交流信号V1のベクトルをX軸に対応させたときの交流
信号V6のX成分及びY成分を求めて、これらを自動バ
ランス回路47に出力する。ここで、交流信号V6のX
成分及びY成分は、次の(1)(2)式によって表さ
れ、式中のKは定数である。 X=K(Vi)COSθ …(1) Y=K(Vi)SINθ …(2) さらに、同期整流回路46は、入力信号V6を信号V7
として出力する。
【0056】自動バランス回路47は、図10に示すよ
うに、同期整流回路46から入力したX成分及びY成分
並びに基準発振回路31から入力した基準信号V1に基
づいて、フィルタ41の出力信号V2をほぼ相殺する信
号V3を生成して出力する。信号V3を生成する際に、
自動バランス回路47は、同期整流回路46から入力し
たX成分及びY成分、即ち前記(1)(2)式で表され
るX,Y成分のそれぞれを、次の(3)(4)式に示す
ように積分する。これにより、信号V6の位相と180
度異なった位相をもつ信号Vo を生成し、これを信号V
3とする。 X’=−K’∫Xdt …(3) Y’=−K’∫Ydt …(4) ここで、K’は定数である。また、積分における時定数
を変化させることにより、信号V3を遅延させることが
でき、ここでは信号V3に1/10周期程の遅延を与え
ている。
【0057】信号抽出回路48は、信号V7を入力し、
信号V7を全波整流し、その絶対値Vi を表す信号V8
を出力する。
【0058】コンパレータ49は、信号V8を入力し、
信号V8のレベル(絶対値Vi )と予め設定されている
閾値とを比較し、信号V8のレベルが閾値を越えたとき
にパルス信号V9(検出信号)を出力する。
【0059】入出力部50は、出力回路51,52、複
数のサージアブソーバからなるサージアブソーバ回路5
3、及び入出力コネクタ54から構成されている。
【0060】出力回路51は、例えばフォトカプラ及び
トランジスタ等から構成され、入力したパルス信号V9
を、信号V9とは絶縁されたオープンコレクタの検出信
号PLとして、サージアブソーバ回路53及びコネクタ
54を介して判定ユニット20に出力する。
【0061】出力回路52は、出力回路51と同様に、
例えばフォトカプラ及びトランジスタ等から構成され、
入力した異常信号ALを。信号ALとは絶縁されたオー
プンコレクタの異常信号ATとして、サージアブソーバ
回路53及びコネクタ54を介して判定ユニット20に
出力する。
【0062】電源回路60は、判定ユニット20から送
電されたDC電源をコネクタ54及びサージアブソーバ
回路53を介して入力し、発信部30、検出部40、入
出力部50の各構成回路に供給する。
【0063】判定ユニット20は、図11に示すよう
に、入出力部21,22,23、CPUからなる演算処
理部24,25、警報発生部26,27、及び電源部2
8から構成されている。
【0064】入出力部21は、コネクタ211 、複数のサ
ージアブソーバからなるサージアブソーバ回路212 、入
力回路213,214 から構成されている。入力回路213 は、
例えばフォトカプラ等から構成され、一方のアンテナユ
ニット10aから出力された検出信号PLをコネクタ21
1 及びサージアブソーバ回路212 を介して入力し、信号
PLとは電気的に絶縁された信号PL1として演算処理
部24に出力する。
【0065】入力回路214 は、入力回路213 と同様に、
例えばフォトカプラ等から構成され、一方のアンテナユ
ニット10aから出力された異常信号ATをコネクタ21
1 及びサージアブソーバ回路212 を介して入力し、信号
ATとは電気的に絶縁された信号AT1として演算処理
部24に出力する。
【0066】入力回路223 は、例えばフォトカプラ等か
ら構成され、他方のアンテナユニット10bから出力さ
れた検出信号PLをコネクタ221 及びサージアブソーバ
回路222 を介して入力し、信号PLとは電気的に絶縁さ
れた信号PL2として演算処理部25に出力する。
【0067】入力回路224 は、入力回路223 と同様に、
例えばフォトカプラ等から構成され、他方のアンテナユ
ニット10bから出力された異常信号ATをコネクタ22
1 及びサージアブソーバ回路222 を介して入力し、信号
ATとは電気的に絶縁された信号AT2として演算処理
部25に出力する。
【0068】入出力部23は、コネクタ231 、サージア
ブソーバ232 、入力回路233 から構成され、入力回路23
3 は、駆動プーリ2に設けられたエンコーダ7から出力
されるパルス信号Pを、この信号Pとは電気的に絶縁さ
れた信号P’として演算処理部24,25に出力する。
【0069】演算処理部24は、予め設定されたプログ
ラムに従って動作する周知のCPUから構成され、入出
力部21から信号PL1と信号AT1を入力すると共
に、入出力部23からパルス信号P’を入力し、パルス
信号P’の入力タイミングに同期して信号PL1(パル
ス信号)が入力しなかったときに、コンベアベルト4に
縦裂が生じてコンベアベルト4内に埋設された共振回路
6のコイル6aを構成する導電線が切断されたものとし
て、警報発生部26を駆動して警報を発生する。さら
に、演算処理部24は、異常信号AT1が入力されたと
きに、アンテナユニット10aの基準発振回路31の発
振が停止したものとして、警報発生部26を駆動して警
報を発生する。
【0070】演算処理部25は、予め設定されたプログ
ラムに従って動作する周知のCPUから構成され、入出
力部22から信号PL2と信号AT2を入力すると共
に、入出力部23からパルス信号P’を入力し、パルス
信号P’の入力タイミングに同期して信号PL2(パル
ス信号)が入力しなかったときに、コンベアベルト4に
縦裂が生じてコンベアベルト4内に埋設された共振回路
6のコイル6aを構成する導電線が切断されたものとし
て、警報発生部27を駆動して警報を発生する。さら
に、演算処理部25は、異常信号AT2が入力されたと
きに、アンテナユニット10bの基準発振回路31の発
振が停止したものとして、警報発生部27を駆動して警
報を発生する。
【0071】警報発生部26,27のそれぞれは、ブザ
ー及び複数の異なる色のランプを備え、演算処理部2
4,25から入力した駆動信号によってブザーを鳴動さ
せるとと共に、警報の種類、即ちコンベアベルトに縦裂
が生じたときの警報か、或いはアンテナユニット10の
基準発振回路31が停止したときの警報かによって異な
る色のランプを点灯する。
【0072】電源部28は、入出力部21,22,23
を構成する各回路及び演算しょり24,25並びに警報
発生部26,27に電源を供給すると共に、入出力部2
1,22を介してアンテナユニット10a,10bのそ
れぞれに対してDC電源を供給する。
【0073】次に、前述の構成よりなる第1の実施形態
の動作を図12に示すタイミングチャートに基づいて説
明する。アンテナユニット10a,10bでは、常に発
振部30から発信コイル12aに交流信号が供給されて
おり、これにより発信コイル12aの周囲には電磁界が
発生している。この電磁界はセンスコイル12bに交差
し、センスコイル12bには相互誘導作用によって基準
信号V1と同等のレベル及び周期をもった交流信号V2
が発生する。
【0074】また、同期整流回路46によって、信号V
5(混合信号)の信号レベルの絶対値及び位相が検出さ
れ、この位相と信号レベルの絶対値に基づいて、自動バ
ランス回路47により、この位相とほぼ180度異なっ
た位相を有し、且つこの絶対値とほぼ同じ信号レベルを
有する信号V3が生成され、この信号V3は所定時間遅
延されて出力される。
【0075】信号V3は、混合回路42によってセンス
コイル12bに誘起される交流信号V2と混合されて混
合信号V4として出力される。これにより、センスコイ
ル12bに誘起される交流信号V2のレベルに急激な変
化が生じなければ、交流信号V2に対するバランス信号
V3による相殺作用によって、混合信号V4のレベル
(振幅)は0レベルに近い値となる。
【0076】一方、コンベア装置1が動作していると、
正常時においては、エンコーダから出力されるタイミン
グパルス信号Pに同期して、このタイミングでアンテナ
ユニット10a,10bの上部をコンベアベルト4内に
埋設された共振回路6が通過する。
【0077】ここで、コンベアベルト4に設けられた共
振回路6がアンテナユニット10a,10bから所定距
離内に存在しないとき、若しくはアンテナユニット10
a,10bから所定距離内に存在する共振回路6のルー
プコイル6aがコンベアベルト4の縦裂によって切断さ
れているときは、共振回路6による発信コイル12aと
センスコイル12bとの間の電磁結合への影響はほぼ皆
無となるので、図12の(a)に示すように、センスコ
イル12bには発信コイル12aとの相互誘導作用に基
づく交流信号V2が発生し、交流信号V2のレベルに急
激な変化は現れないため、混合信号V4はほぼ0レベル
に近い状態となっている。
【0078】また、ループコイル6aが切断されていな
い共振回路6がアンテナユニット10a,10bから所
定距離内に存在するとき、即ち共振回路6がアンテナユ
ニット10a,10bの上部を通過するときには、図1
2の(b)に示すように、共振回路6のループコイル6
aと発信コイル12aとの間に相互誘導作用が生じて発
信コイル12aから輻射されるエネルギーが共振回路6
に吸収され、センスコイル12bに誘起する交流信号V
2のレベル(振幅)が急激に低下する。
【0079】センスコイル12bに誘起する交流信号V
2のレベルが急激に低下すると、交流信号V2に対する
バランス信号V3の相殺作用が崩れて、混合信号V4の
レベルが急激に増加する。
【0080】従って、ループコイル6aが切断されてい
ない共振回路6がアンテナユニット10a,10bから
所定距離内に存在するとき、即ち共振回路6がアンテナ
ユニット10a,10bから所定距離内を通過するとき
に、同期整流回路46によって検出された信号レベルの
絶対値Vi (信号V7、V8の絶対値)がコンパレータ
49の閾値以上となり、パルス信号V9(検出信号P
L)が出力される。
【0081】これにより、判定ユニット20では、タイ
ミングパルスP(P’)に基づいて、共振回路6がアン
テナユニット10a,10bから所定距離内に存在し、
且つ検出信号PL1、PL2が出力されないときに、共
振回路6のループコイル6aが切断されていると判定し
て、即ちコンベアベルト4に縦裂が生じたと判定して警
報を発生する。
【0082】また、アンテナユニット10a,10bに
おいて、基準発振回路31の発振が停止したときには、
異常信号ATが出力され、判定ユニット20によって警
報が発生される。
【0083】従って、共振回路6がアンテナユニット1
0a,10bから所定距離内に存在していることを表す
タイミングパルスPとセンスコイル12bに誘起される
交流信号V2のレベルとに基づいて、高感度に且つ安定
性を保って共振回路6のループコイル6aの切断、即ち
コンベアベルト4の縦裂を検出することができる。
【0084】また、センスコイル12bに誘起される交
流信号V2とバランス信号V3を混合することにより、
こららの信号を相殺し、ループコイル6aが切断されて
いない共振回路6がアンテナユニット10a,10bか
ら所定距離内に存在するとき、即ち共振回路6がアンテ
ナユニット10a,10bから所定距離内を通過すると
きにのみ、混合信号V4及び及び信号V5,V6,V
7,V8のレベルが急激に増大するようにしているの
で、共振回路6の通過検出を行う検出部40の回路等を
容易に作成することができる。
【0085】さらに、バランス信号V3は、混合信号V
4(V5)の位相及びレベルの絶対値に基づいて、同期
整流回路46によって自動的に生成されるので、外界の
影響によってセンスコイル12bに生じる誘導起電力
(信号V2)の緩やかな変化が生じても、誤検出を生じ
ることがない。
【0086】また、アンテナユニット10a,10bに
おける発信コイル12a及びセンスコイル12bが、コ
ンベアベルト4の幅方向に延ばして配置されているの
で、コンベアベルト4の横揺れが生じても、コンベアベ
ルト4の縦裂を的確に検出することがでる。
【0087】次に、本発明の第2の実施形態を説明す
る。図13は第2の実施形態におけるアンテナ部のコイ
ル配置を示す図、図14は第2の実施形態におけるアン
テナユニットの電気系回路を示す構成図である。図にお
いて、前述した第1の実施形態と同一構成部分は同一符
号をもって表しその説明を省略する。
【0088】また、第1の実施形態と第2の実施形態と
の相違点は、第1の実施形態においてセンスコイル12
bの誘導起電力V2の相殺をバランス信号V3によって
行っていたことに代えて、第2の実施形態ではアンテナ
部12にリファレンスコイル12cを付加し、リファレ
ンスコイル12cにバランス信号V3を供給しすること
により、電磁界を介してセンスコイル12bの誘導起電
力V2を相殺するようにしたことにある。
【0089】即ち、第2の実施形態においては、図13
に示すように、絶縁物筐体11内には、発信コイル12
a、センスコイル12b及びリファレンスコイル12c
が収納されている。発信コイル12a、センスコイル1
2b及びリファレンスコイル12cのそれぞれは筐体1
1にほぼ対応した形状、即ち長方形或いは楕円形状に形
成され、センスコイル12bは絶縁物筐体11の幅方向
中央に、コイル面がほぼ垂直になるように配置され、発
信コイル12aはその中央部を絶縁物筐体11の幅方向
の中央に一致させてセンスコイル12bの両側に広がり
ほぼ水平になるように配置され、さらにリファレンスコ
イル12cは絶縁物筐体11の幅方向の中央を境にした
一端側にほぼ水平になるように配置されている。
【0090】アンプ部14においては、図14に示すよ
うに、検出部40の混合回路42が除去され、フィルタ
41から出力される信号V2(センスコイル12bの誘
導起電力)は直接AGC回路43に入力されている。ま
た、自動バランス回路47から出力されるバランス信号
V3(交流信号)はリファレンスコイル12cに供給さ
れている。
【0091】ここで、リファレンスコイル12cの巻回
方向は、次のように設定されている。即ち、図15に示
すように、基準信号V1の供給によって発信コイル12
aから発せられる磁界φ1の方向に対して、バランス信
号V3の供給によってリファレンスコイル12cから発
せられる磁界φ2の方向が逆向きになるように設定され
ている。
【0092】これにより、センスコイル12bの一方の
側における磁界はφ1とφ2を合成したφ1’となり、
他方の側の磁界はφ1となって、センスコイル12bの
両側における磁界のバランスが平衡状態とされるので、
各コイルの配置のバランスが崩れても、センスコイル1
2bにおいては、磁界φ1によって生じる誘導起電力
と、磁界φ1’によって生じる誘導起電力とがほぼ相殺
され、センスコイル12bから出力される誘導起電力
は、第1の実施形態における混合信号V4とほぼ同じに
なる。
【0093】従って、前述の構成よりなる第2の実施形
態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ること
ができる。
【0094】尚、第2の実施形態における発信コイル1
2a、センスコイル12b、リファレンスコイル12c
の配置及びこれらのコイルの巻回方向は一例でありこれ
に限定されることはない。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
よれば、ループコイルが切断されていない被検出体がア
ンテナ部から所定距離内に存在するとき、即ち該被検出
体がアンテナ部から所定距離内を通過するときにのみ、
該被検出体のループコイルと発信コイルとの間に相互誘
導作用が生じて発信コイルから輻射されるエネルギーが
被検出体に吸収され、センスコイルに誘起する交流信号
のレベルが急激に低下するので、前記被検出体が前記ア
ンテナ部から所定距離内に存在する情報と前記センスコ
イルに誘起される交流信号のレベルとに基づいて、高感
度に且つ安定性を保って前記被検出体のループコイルの
切断、即ちコンベアベルトの縦裂を検出することができ
る。
【0096】また、請求項2によれば、上記の効果に加
えて、センスコイルに誘起される交流信号とバランス信
号を混合することにより、こららの信号を相殺し、ルー
プコイルが切断されていない被検出体がアンテナ部から
所定距離内に存在するとき、即ち該被検出体がアンテナ
部から所定距離内を通過するときにのみ、前記混合信号
のレベルが急激に増大するようにしているので、前記被
検出体の通過を高感度に検出することができる。さら
に、前記バランス信号は、混合信号の位相及びレベルの
絶対値に基づいて、バランス信号生成手段によって自動
的に生成されるので、センスコイルに生じる誘導起電力
に、外界の影響による緩やかな変化が生じても、誤検出
を生じることがない。
【0097】また、請求項3によれば、上記の効果に加
えて、アンテナ部における発信コイル及びセンスコイル
が、コンベアベルトの幅方向に延ばして配置されている
ので、コンベアベルトの横揺れが生じても、コンベアベ
ルトの縦裂を的確に検出することがでる。
【0098】また、請求項4によれば、ループコイルが
切断されていない被検出体がアンテナ部から所定距離内
に存在するとき、即ち該被検出体がアンテナ部から所定
距離内を通過するときにのみ、該被検出体のループコイ
ルと発信コイル或いはリファレンスコイルとの間に相互
誘導作用が生じて発信コイル或いはリファレンスコイル
から輻射されるエネルギーが被検出体に吸収され、セン
スコイルに誘起する交流信号のレベルが急激に増加する
ので、前記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に
存在する情報と前記センスコイルに誘起される交流信号
のレベルとに基づいて、高感度に且つ安定性を保って前
記被検出体のループコイルの切断、即ちコンベアベルト
の縦裂を検出することができる。
【0099】また、請求項5によれば上記の効果に加え
て、アンテナ部における発信コイル及びセンスコイル
が、コンベアベルトの幅方向に延ばして配置されている
ので、コンベアベルトの横揺れが生じても、コンベアベ
ルトの縦裂を的確に検出することがでる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態コンベアベルトの縦裂
検出装置を示す構成図
【図2】従来例を示す構成図
【図3】従来例におけるコンベアベルト内に埋設された
被検出体を示す図
【図4】従来例における検出部の配置を示す図
【図5】従来例における検出部を示す構成図
【図6】本発明の第1の実施形態におけるアンテナユニ
ットを示す外観斜視図
【図7】本発明の第1の実施形態におけるアンテナ部の
構成を説明する図
【図8】本発明の第1の実施形態におけるアンテナユニ
ットの電気系回路を示す構成図
【図9】本発明の第1の実施形態における同期検出回路
の動作を説明する図
【図10】本発明の第1の実施形態における自動バラン
ス回路の動作を説明する図
【図11】本発明の第1の実施形態における判定ユニッ
トの電気系回路を示す構成図
【図12】本発明の第1の実施形態の動作を説明するタ
イミングチャート
【図13】本発明の第2の実施形態におけるアンテナ部
の構成を説明する図
【図14】本発明の第2の実施形態におけるアンテナユ
ニットの電気系回路を示す構成図
【図15】本発明の第2の実施形態のアンテナ部におけ
る磁界の方向を説明する図
【符号の説明】
1…コンベア装置、2…駆動プーリ、3…従動プーリ、
4…コンベアベルト、5…電動機、6…共振回路、6a
…コイル、6b…コンデンサ、7…エンコーダ、9…ホ
ッパ、10(10a,10b)…アンテナユニット、1
1…絶縁筐体、12…アンテナ部、12a…発信コイ
ル、12b…センスコイル、12c…リファレンスコイ
ル、13…金属筐体、14…アンプ部、15a,15b
…固定用L字部材、20…判定ユニット、21,22,
23…入出力部、24,25…演算処理部、26,27
…警報発生部、28…電源部、30…発信部、31…基
準発振回路、32…発振監視回路、33…波形整形回
路、34…駆動アンプ、40…検出部、41…フィルタ
回路、42…混合回路、43…自動利得制御(AGC)
回路、44…AGC制御回路、45…入力アンプ、46
…同期整流回路、47…自動バランス回路、48…信号
抽出回路、49…コンパレータ、50…入出力部、5
1,52…出力回路、53…サージアブソーバ回路、5
4…コネクタ、60…電源部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 祖父江 克也 東京都大田区山王1−2−6 太陽計測株 式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルトの幅方向に延びる導電線を含むル
    ープコイルを有する複数の被検出体が埋設されたコンベ
    アベルトを備え、前記被検出体のループコイルが切断さ
    れたことによって前記コンベアベルトの縦裂を検出する
    コンベアベルトの縦裂検出装置において、 相互誘導を生ずる所定の距離をおいて配置された発信コ
    イルとセンスコイルとを有し、前記コンベアベルトのベ
    ルト面に対向して設けられたアンテナ部と、 所定の振幅を有する前記所定周波数の交流信号を基準信
    号として発振する発振手段と、 前記発信コイルに対して前記基準信号に基づくドライブ
    信号を供給する駆動手段と、 前記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在す
    る情報を得る存在検知手段と、 前記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在す
    る情報と前記センスコイルに誘起される交流信号のレベ
    ルとに基づいて、前記被検出体が前記アンテナ部から所
    定距離内に存在するときに前記センスコイルに誘起され
    る交流信号のレベル変化が所定値以下のとき、前記被検
    出体のループコイルが切断されているとして検出する切
    断検出手段とを設けたことを特徴とするコンベアベルト
    の縦裂検出装置。
  2. 【請求項2】 前記切断検出手段は、 前記センスコイルに誘起される交流信号とバランス信号
    を混合して出力する混合手段と、 該混合手段によって混合された混合信号の信号レベルの
    絶対値を検出すると共に、該混合信号の位相を検出する
    位相検出手段と、 該位相検出手段によって検出された位相と信号レベルの
    絶対値に基づいて、該位相とほぼ180度異なった位相
    を有すると共に、該絶対値とほぼ同じ信号レベルを有す
    る信号を生成し、該信号を所定時間遅らせて前記バラン
    ス信号として出力するバランス信号生成手段と、 前記位相検出手段によって検出された信号レベルの絶対
    値が所定の閾値以上のときに検出信号を出力する検出信
    号出力手段と、 前記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在
    し、且つ前記検出信号が出力されないときに、前記被検
    出体のループコイルが切断されていると判定する切断判
    定手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の
    コンベアベルトの縦裂検出装置。
  3. 【請求項3】 前記発信コイル及びセンスコイルは、前
    記コンベアベルトの幅方向に延ばして配置されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のコンベアベルトの
    縦裂検出装置。
  4. 【請求項4】 ベルトの幅方向に延びる導電線を含むル
    ープコイルを有する複数の被検出体が埋設されたコンベ
    アベルトを備え、前記被検出体のループコイルが切断さ
    れたことによって前記コンベアベルトの縦裂を検出する
    コンベアベルトの縦裂検出装置において、 相互誘導を生ずる所定の距離をおいて配置された発信コ
    イルとリファレンスコイルとセンスコイルとを有し、前
    記コンベアベルトのベルト面に対向して設けられたアン
    テナ部と、 所定の振幅を有する前記所定周波数の交流信号を基準信
    号として発振する発振手段と、 前記発信コイルに対して前記基準信号に基づくドライブ
    信号を常時供給する発信コイル駆動手段と、 前記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在し
    ないときに、前記ドライブ信号により発信コイルから発
    生する磁束によって前記センスコイルに生じる相互誘導
    起電力をほぼ相殺する相互誘導起電力をセンスコイルに
    生じさせる磁束を発生するように、前記リファレンスコ
    イルに前記基準信号に基づくリファレンス信号を常時供
    給するリファレンスコイル駆動手段と、 前記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在す
    る情報を得る存在検知手段と、 前記被検出体が前記アンテナ部から所定距離内に存在す
    る情報と前記センスコイルに誘起される交流信号のレベ
    ルとに基づいて、前記被検出体が前記アンテナ部から所
    定距離内に存在し且つ前記センスコイルに誘起される交
    流信号のレベルが所定の閾値以下であるとき、前記被検
    出体のループコイルが切断されているとして検出する切
    断検出手段とを設けたことを特徴とするコンベアベルト
    の縦裂検出装置。
  5. 【請求項5】 前記発信コイルとリファレンスコイルと
    センスコイルは、前記コンベアベルトの幅方向に延ばし
    て配置されていることを特徴とする請求項4記載のコン
    ベアベルトの縦裂検出装置。
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