JPH1120817A - 包装用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内容物の使用後、容器を廃棄する際に小さく
潰すことのできる合成樹脂容器を得ることを課題とす
る。 【解決手段】 合成樹脂容器の周壁に断面Ｖ字状とした
折畳用の深溝５を設け、底壁１に前記深溝５に連続する
深溝６を設けて包装用容器を構成する。 【効果】 周壁を深溝に沿って折り畳むことにより、容
器を扁平に潰すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、内容物の使用後
（消費後）に折畳して減量することのできる包装用容器
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術・課題】従来の合成樹脂成形容器は、内容
物の使用後廃棄するときに小さく潰すことが困難であっ
た。ところが、近年はごみの減量化が社会的な要求とな
っており、廃棄する際には容器が減量されることが強く
求められている。

【０００３】

【課題を解決するための手段】この発明の包装用容器
は、底壁と周壁を有し自立可能な合成樹脂成形容器にお
いて、前記周壁に断面Ｖ字状とした折畳用の深溝を設
け、底壁には断面Ｖ字状とした折畳用の深溝を前記周壁
の深溝に連続して設けたものである。請求項２の発明
は、容器を平面長方形状とし、その短縁を有する両側壁
に断面Ｖ字状とした折畳用の深溝を対向して設け、底壁
には断面Ｖ字状とした折畳用の深溝を前記両深溝を結ん
で設けたものである。請求項３の発明は、容器を平面円
形状とし、その周壁に断面Ｖ字状とした折畳用の深溝を
対向して設け、底壁には断面Ｖ字状とした折畳用の深溝
を前記両深溝を結んで設けたものである。請求項４の発
明は、前記深溝に補強片を設けて、使用時の保形性を向
上させたものである。

【０００４】この発明における容器本体は、周壁に形成
した縦の深溝と、底壁に形成した横の深溝とを有し、縦
横の深溝にそって折畳することにより容器が偏平になる
ものであれば、溝の形成以外については格別の制約はな
い。容器の全体形状は、請求項２のような平面長方形状
と、請求項３のような平面円形とが一般的であろうが、
その他の形状でもよい。例えば平面三角形状であれば、
周壁の深溝は１本設け、この深溝に連続して底壁に深溝
を形成すれば、折畳可能である。

【０００５】

【作用】この発明において、容器の周壁に形成したＶ字
状の深溝と底壁に形成した深溝とに沿って容器の周壁及
び底壁を折畳すると、容器は偏平になり容積が減少す
る。また、周壁の深溝はリブとして機能するので、剛性
に欠ける材質であっても所望の座屈強度を得ることが可
能となるので、容器の肉厚を可及的に薄くすることがで
きる。そして、請求項４の発明のように縦の深溝の一部
を補強片で閉塞しておくと、容器は使用中に変形するこ
となく、保形される。

【０００６】

【発明の実施の形態】図において、容器Ａは、略長方形
の底壁１に正面壁２及び背面壁３と、左右の側壁４を立
設した構成であって、上方は開口している。前記側壁４
の中央には上下に亘り断面Ｖ字状の深い縦溝５が形成し
てあり、前記底壁１の中央には前記縦溝５の端部を結ん
で、断面Ｖ字状の深い横溝６が形成してある。そして、
前記側壁の縦溝５の上端及び底壁の横溝６の中央部は補
強片７で閉塞してある。

【０００７】上記実施形態の容器は、縦溝５の上端が及
び横溝６が補強片７で閉塞されているので、内容物を使
用する際には容器を折畳することはできず、容器の側壁
を強く掴んでも容器は原型を保持し、変形することがな
い。内容物の使用後において容器を廃棄するときは、縦
溝５及び横溝６に設けられた補強片７を除去した後、底
壁１及び両側壁４をそれぞれ溝５、６に沿って折り畳
み、容器本体Ａを扁平に押しつぶす（図２）。

【０００８】図３は容器を平面円形としたものである。
すなわち、全体形状を円筒状とし、周壁８に２本の縦溝
４を対向して設け、底壁９に前記縦溝５の端部を結ぶ横
溝６を設け、前記縦溝５の上端部及び横溝６の中央部は
補強片７で閉塞して、使用中の容器の変型を防止してい
る。なお、図３は縦溝５の補強片７を除去した状態を示
す。

【０００９】上記形態の容器Ａもまた、補強片７を切除
した後に、縦溝５、横溝６に沿って折畳すると、扁平に
なる。

【００１０】図４は平面楕円形としたものである。すな
わち、周壁８には楕円の長軸を挟んで対向する２本の縦
溝５が設けてあり、底壁１にはこれらの縦溝を結ぶ横溝
６を設け、各溝には補強片７が設けてある。

【００１１】図５は平面三角形状としたものである。す
なわち、全体形状を三角筒状とし、一つの側壁４に縦溝
５を設け、底壁１には前記縦溝５と頂角を結ぶ横溝６を
設けてあり、各溝には補強片７が設けてある。

【００１２】上記各実施形態においては、いずれも縦溝
５の上端に補強片を設けたが、補強片は必ずしも設けな
くともよい。そして、補強片７を設ける場合、その位置
は容器の特性や使用上の特性に合せて適宜定めることが
でき、必ずしも縦溝の上端である必要はない。また、縦
溝５はリブとして機能するので、容器本体の周壁を可及
的に薄くすることができ、また座屈強度の低い材質であ
っても所定の強度を得ることができる。

【００１３】

【発明の効果】この発明によれば、剛性のある合成樹脂
成形容器の周壁に縦溝を設け、底壁に横溝を設けたの
で、剛性があるにも拘らず周壁及び底壁を各溝にそって
折畳することができる。したがって、剛性のある合成樹
脂容器を偏平にすることができ、廃棄時の容積を小さく
し、ごみの減量化に寄与することができる。しかも、縦
溝はリブとして機能するので、周壁の座屈強度が向上す
る。したがって、容器の肉厚を可及的に小さくすること
ができるので、資源の節約も可能となり、環境対策状優
れた容器となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明実施形態の斜視図である。

【図２】 同じく折畳状態の斜視図である。

【図３】 同じく容器を平面円形状とした例を示す斜視
図である。

【図４】 同じく容器を平面楕円形状とした例を示す斜
視図である。

【図５】 同じく容器を平面三角形状とした例を示す斜
視図である。

【符号の説明】

Ａ 容器 １ 底壁 ２ 正面壁 ３ 背面壁 ４ 側壁 ５ 縦溝 ６ 横溝 ７ 補強片 ８ 周壁

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底壁と周壁を有し自立可能な合成樹脂製
   容器において、前記周壁に断面Ｖ字状とした折畳用の深
   溝が設けられ、底壁には断面Ｖ字状とした折畳用の深溝
   が前記周壁の深溝に連続して設けられた、包装用容器
2. 【請求項２】 容器は平面長方形状とし、その短縁を有
   する両側壁に断面Ｖ字状とした折畳用の深溝が対向して
   設けられ、底壁には断面Ｖ字状とした折畳用の深溝が前
   記両深溝を結んで設けられた、請求項１記載の包装用容
   器
3. 【請求項３】 容器は平面円形状とし、その周壁に断面
   Ｖ字状とした折畳用の深溝が対向して設けられ、底壁に
   は断面Ｖ字状とした折畳用の深溝が前記両深溝を結んで
   設けられた、請求項１記載の包装用容器
4. 【請求項４】 周壁に形成された深溝には、深溝を閉塞
   する補強片が設けられた、請求項１ないし３の何れかに
   記載の包装用容器