JPH11208098A - 画像記録媒体 - Google Patents

画像記録媒体

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JPH11208098A
JPH11208098A JP10014607A JP1460798A JPH11208098A JP H11208098 A JPH11208098 A JP H11208098A JP 10014607 A JP10014607 A JP 10014607A JP 1460798 A JP1460798 A JP 1460798A JP H11208098 A JPH11208098 A JP H11208098A
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JP
Japan
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recording medium
dye
image recording
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polymer represented
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JP10014607A
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English (en)
Inventor
Masayuki Mishima
雅之 三島
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インク乾燥速度が速く、画質に優れ、かつ光堅
牢性に優れた画像記録媒体を提供する。 【解決手段】支持体上に二層以上の被覆層を有する画像
記録媒体において、同一層中に一般式(I)で表される
色素受容性ポリマーおよび一種以上のシリカ顔料を含有
させた画像記録媒体。(式中、R1 、R2 、R3 および
4 は、それぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表
し、直鎖でも分岐していてもよい。Lは2価の連結基を
表す。pは0または1を表す。) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画質に優れ、かつ光
堅牢性に優れた画像記録媒体に関する。さらには本発明
はインクジェット記録などにおいて写真画質に優れた記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピューターの普及
に伴い、インクジェットプリンターを始めとするプリン
ターが急速に普及している。さらに、写真画像のスキャ
ナー、フォトCDさらにはデジタルカメラの普及に伴
い、デジタル化した写真画像をプリントするプリントシ
ステムの需要が急速に増えつつある。特に簡易で廉価な
インクジェットプリンターの普及は著しく、その画像の
画質に対する要求も年々高いものになりつつある。
【0003】一方、インクの乾燥速度の速い記録媒体と
して、例えば、特開平8−230309号、同6−18
3134号公報にはシリカ顔料を用いた記録媒体が開示
されている。また、特開平3−281383号、同4−
267180号、同5−24335号の各公報には、ア
ルミナ顔料を用いた記録媒体が開示されている。これら
は、記録層を多孔質化し、インクの吸収を良くし、乾燥
速度を速くしたものである。しかしながら、これらはシ
リカ顔料やアルミナ顔料の無機顔料にインクを吸着させ
るため、光堅牢性が大きく劣っているという問題があっ
た。このように、インク乾燥速度が速く画質が優れ、か
つ光堅牢性が優れている記録媒体が強く望まれている記
録媒体が強く望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はインク
の乾燥速度を速め、画質に優れ、かつ光堅牢性に優れた
画像記録媒体を提供することにある。さらには、インク
ジェットなどのデジタル画像情報をプリントするプリン
ター、特に性能が向上しプリント速度が速くなったイン
クジェットプリンターや、濃度の薄いインク滴を多数噴
射することで画質を改良したインクジェットプリンター
で高い画質と光堅牢性が得られる画像記録媒体を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の手段によって達成された。 (1) 支持体上に二層以上の被覆層を有する画像記録
媒体において、同一層中に一般式(I)で表される色素
受容性ポリマーおよび一種以上のシリカ顔料を含有する
ことを特徴とするインクジェット用画像記録媒体。 一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、そ
れぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表し、直鎖で
も分岐していてもよい。Lは2価の連結基を表す。pは
0または1を表す。 (2) 該二層以上の被覆層のうち、下層中に一般式
(I)で表される色素受容性ポリマー、および一種以上
のシリカ顔料を含有することを特徴とする上記(1)記
載のインクジェット用画像記録媒体。 (3) 該二層以上の被覆層のうち、下層中に一般式
(I)で表される色素受容性ポリマー、および一種以上
のシリカ顔料を含有し、かつ上層中に一般式(I)で表
される色素受容性ポリマーを含有することを特徴とする
上記(1)、(2)記載のインクジェット用画像記録媒
体。 (4) 該二層以上の被覆層のうち、下層中に一般式
(I)で表される色素受容性ポリマー、および一種以上
のシリカ顔料を含有し、かつ上層中に一種以上の無機顔
料を含有することを特徴とする上記(1)、(2)記載
のインクジェット用画像記録媒体。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、一般式(I)
で表される色素受容性ポリマーおよび一種以上のシリカ
顔料を同一層中に含有させることにより、驚くべきこと
に、これらが構造体をつくり、優れた多孔質層が得られ
ることを見いだした。そのため、それぞれ単独で用いた
場合では予想できないほどにインク吸収速度と色素受容
力の向上が相乗効果を現し、非常に画質が優れ、かつ光
堅牢性に優れたインクジェット用画像記録媒体を供給す
ることができる。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。本発明は
支持体上に二層以上被覆層を有するインクジェット用画
像記録媒体であって、同一被覆層中に一般式(I)で表
される色素受容性ポリマーおよび一種以上の無機顔料を
含有することを特徴とする。 一般式(I)
【0010】
【化3】
【0011】式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、そ
れぞれ独立に水素原子またはアルキル基を表し、直鎖で
も分岐していてもよい。Lは2価の連結基を表す。pは
0または1を表す。なかでもR1 、R2 、R3 およびR
4 は、それぞれ独立に水素原子または低級アルキル基、
例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチ
ル基、n−アミル基、n−ヘキシル基が好ましく、水素
原子あるいはメチル基、エチル基が特に好ましい。Lは
1〜約20個の炭素原子を有する2価の連結基を表し、
例えばアルキレン基、フェニレン基、アリーレン基等を
表す。これら2価の基の好ましい具体例を以下に示す。
【0012】
【化4】
【0013】本発明の一般式(I)で表される色素受容
性ポリマーのモノマー単位の好ましい具体例を以下に示
す。但し本発明はこれらに限定されるものではない。
【0014】
【化5】
【0015】本発明に用いることのできる色素受容性ポ
リマーは、一般式(I)で示されるモノマー単位以外の
モノマー単位を含んでも良く、好ましいモノマー単位と
しては例えば、ピロリドン類、アクリル酸エステル類
(例えば、n−ブチルアクリレート)、メタクリル酸エ
ステル類(例えば、n−ブチルメタクリレート)、アク
リルアミド類(ジアセトンアクリルアミド)、メタクリ
ルアミド類(例えば、n−ブチルメタクリルアミド)、
スチレン類(例えば、スチレンスルフィン酸)、等が挙
げられる。また、特開昭59−169042号、同62
−244036号等に記載されているコモノマーを含有
してもよい。また、これらのモノマー単位を2種以上用
いてもよい。本発明に用いることのできる色素受容性ポ
リマーの分子量は、5×103 〜1×107 が好まし
い。分子量が小さすぎるとポリマーが移動しやすくな
り、また分子量が大きすぎると塗布に支障を生じること
がある。以下に本発明に使用される色素受容性ポリマー
の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定され
るものではない。また2種以上併用しても構わない。
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】本発明に用いられる一般式(I)で表され
る色素受容性ポリマーの合成法は、特開昭62−244
043号に記載されており、容易に合成が可能である。
【0021】本発明においては、一般式(I)で表され
る色素受容性ポリマーを被覆層に含有させることによ
り、インク中の色素が強く受容され、画質が向上しさら
に光堅牢性が大きく向上することができる。
【0022】本発明に用いられるシリカ顔料としては特
に限定されることはなく、球状シリカ、無定型シリカい
ずれでもよく、また乾式法、湿式法、エアロゲル法いず
れの方法による合成シリカであってもよい。また、トリ
メチルシリル基やシリコーン等で表面処理された疎水性
シリカであってもよい。これらはコロイド状シリカ(コ
ロイダルシリカ)として好ましく用いられる。用いられ
るシリカ顔料の平均粒子径は4mμ〜120mμが好ま
しく、さらに好ましくは4mμ〜100mμである。ま
た本発明に用いられるシリカ顔料は多孔質であってもな
くても良いが、多孔質である方が好ましく、シリカ顔料
粒子の平均細孔直径は50〜500Å、細孔容積は0.
5〜3cc/gであることが好ましい。使用量は20〜
50g/m2 、好ましくは30〜40g/m2 である。
【0023】本発明においては、一般式(I)で表され
る色素受容性ポリマーと一種以上のシリカ顔料を同一被
覆層中に含有させることにより、これらが構造体を形成
し、被覆層を多孔質化する事ができ、インクの吸収速度
を極めて速くすることができる。その結果、画質が向上
し、インクが重ねた他の紙や他の物体に転写するという
問題は解決される。
【0024】含有させる一般式(I)で表される色素受
容性ポリマーおよび一種以上のシリカ顔料の重量比は色
素受容性ポリマー/シリカ顔料=1/99〜30/70
重量比であり、好ましくは5/95〜20/80重量比
である。これよりも一般式(I)で表される色素受容性
ポリマーが多いと、形成される被覆層の細孔容積が極端
に減少しインク吸収速度が遅くなる。該被覆層の最孔容
積としては0.1〜3cc/gが好ましい。一方、これ
よりも一般式(I)で表される色素受容性ポリマーが少
ないと、被覆層の色素受容性が悪くなり、画質の劣化、
光堅牢性の悪化、膜質の劣化が起こる。
【0025】一般式(I)で表される色素受容性ポリマ
ーと一種以上のシリカ顔料の塗布量は、用いるインク染
料の量、一般式(I)で表される色素受容性ポリマーの
種類や組成などに応じて当業者が容易に定めることがで
きるが、3〜70g/m2 が好ましく、なかでも5〜6
0g/m2 で使用するのが最も好ましい。
【0026】本発明においては、該被覆層に必要に応じ
てバインダーが用いられる。バインダーとしては、親水
性のものが好ましく用いられる。その例としては、特開
昭62−253159号の26頁〜28頁に記載したも
のが挙げられる。具体的には、透明か半透明の親水性バ
インダーが好ましく、例えばゼラチン、ゼラチン誘導体
の蛋白質またはセルロース誘導体、デンプン、アラビア
ゴム、デキストラン、プルラン等の多糖類のような天然
化合物や、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリルアミド、その他の合成高分子化合物が
挙げられる。また、特開昭62−245260号等に記
載の高吸収性ポリマー、すなわち、−COOMまたは−
SO3 M(Mは水素原子またはアルカリ金属)を有する
ビニルポリマーの単独重合体またはこのビルモノマ−同
士もしくは他のビニルモノマーとの共重合体(例えば、
メタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウムも
使用される。これらのバインダーは2種以上組み合わせ
て用いることもできる。バインダー/(色素受容性ポリ
マー+無機顔料)重量比は0.1/99.9重量比〜8
0/20重量比であり、これよりもバインダー量が多い
と被覆層の色素受容力が低下し、また細孔容積が減少し
て光堅牢性、インク吸収速度の低下が起こり好ましくな
い。
【0027】本発明においては、一般式(I)で表され
る色素受容性ポリマーと一種以上のシリカ顔料および必
要に応じて用いられるバインダー、および後述の必要に
応じて用いられる添加剤を、任意の割合で溶剤中に溶解
もしくは分散せしめ、塗布、乾燥することにより本発明
の被覆層を得ることができる。溶剤としては水系でも有
機溶剤系でもよい。また塗布方法は特に限定されること
はなく、例えばダイコーター、ロールコーター、ブレー
ドコーター、バーコーター、コンマコーター、グラビア
コーター等いずれの方法も好ましく用いることができ
る。塗布後の乾燥温度は特に限定されることはなく、支
持体が損傷しない温度であれば何度でもよい。また乾燥
条件により、被覆層表面に亀裂が生じる場合があるが、
その亀裂は有っても無くても良く、また亀裂のサイズも
限定されない。本発明においては、以上に詳細に説明し
た一般式(I)で表される色素受容性ポリマーおよび一
種以上のシリカ顔料を同一層中に含有する被覆層を設け
る。この層は二層以上の被覆層のうち、上層(以下、上
層とする)でも下層(以下、下層とする)でも良いが下
層である方が好ましい。
【0028】下層中に一般式(I)で表される色素受容
性ポリマー、および一種以上のシリカ顔料を含有し、か
つ上層中に一般式(I)で表される色素受容性ポリマー
を含有せしめるか、または上層中に一種以上の無機顔料
を含有せしめることによりさらに一層、画質、光堅牢性
を向上させることができる。
【0029】まず、下層中に一般式(I)で表される色
素受容性ポリマー、および一種以上のシリカ顔料を含有
し、かつ上層中に一般式(I)で表される色素受容性ポ
リマーを含有せしめる場合について説明する。下層につ
いては、前述の方法で得た層をそのまま用いることがで
きる。
【0030】上層に用いられる一般式(I)で表される
色素受容性ポリマーとしては特に限定されることはな
く、前述した化合物を用いることができる。一般式
(I)で表される色素受容性ポリマーの塗布量は、0.
1〜5g/m2 が好ましく、さらに好ましくは0.2〜
4g/m2 である。これよりも一般式(I)で表される
色素受容性ポリマー少ないと被覆層の色素受容力が低下
し、光堅牢性が低下する。必要に応じて用いられるバイ
ンダーは前記と同じである。バインダー/色素受容性ポ
リマー重量比は30/70重量比〜95/5重量比であ
り、さらに好ましくは40/60重量比〜90/10重
量比である。これよりもバインダーが多いと被覆層の色
素受容力が低下し、光堅牢性が低下する。
【0031】上層全体の水による膨潤率は100%以上
300%以下であることが望ましく、150%以上25
0%以下であることがさらに望ましい。ここで膨潤率と
は水を滴下したときの膨潤値を乾燥膜厚で割ったものに
100を乗じた値である。膨潤挙動を制御することはイ
ンクのしみ込みや広がりを制御する上で、またプリンタ
ー内での傷などを防止する上で極めて重要である。
【0032】上層の塗布方法、乾燥温度は特に限定され
ず、前記と同じ方法をとることができる。また各被覆層
の逐次塗布、同時塗布いずれの方法も好ましくとること
ができる。このような層構成にすることにより、上層に
一般式(I)で表される色素受容性ポリマーを含有せし
めているため、非常に画像濃度が高く、かつ光堅牢性、
画質に優れている。さらに下層に多孔質層を設けている
ため、インクの溶剤や湿潤剤が速やかに吸収されインク
乾燥速度が速いものである。次に、下層中に一般式
(I)で表される色素受容性ポリマー、および一種以上
のシリカ顔料を含有し、かつ上層中に一種以上の無機顔
料を含有せしめる場合について説明する。下層について
は、前述の方法で得た層をそのまま用いることができ
る。
【0033】上層に用いられる無機顔料としては特に限
定されることはないが、特にシリカ顔料またはアルミナ
顔料が好ましく用いることができる。シリカ顔料として
は上述したものを好ましく用いることができる。アルミ
ナ顔料としては、無水アルミナ、アルミナ水和物いずれ
も好ましく用いられる。無水アルミナとしては、α−、
β−、γ−、δ−、ζ−、η−、θ−、κ−、ρ−、χ
−、いずれの結晶型のアルミナを用いることができる。
アルミナ水和物としては、一水和物、三水和物いずれも
好ましく用いることができる。一水和物としては、擬ベ
ーマイト、ベーマイト、ダイアスポアを挙げることがで
きる。三水和物としては、ジブサイト、バイヤライトを
挙げることができる。これらアルミナ顔料の中でもアル
ミナ水和物が好ましく用いられる。用いられるアルミナ
顔料の平均粒子径は4mμ〜300mμが好ましく、さ
らに好ましくは4mμ〜200mμである。また本発明
に用いられるアルミナ顔料は多孔質であってもなくても
良いが、多孔質である方が好ましく、アルミナ顔料粒子
の平均細孔直径は50〜500、細孔容積は0.3〜3
cc/gであることが好ましい。
【0034】アルミナ水和物の合成法は特に限定されな
いが、例えばアルミニウム塩溶液にアンモニアを加えて
沈殿を生じさせるゾルゲル法や、アルミン酸アルカリを
加水分解する方法等をとることができる。またこれらを
加熱脱水し、無水アルミナ顔料として使用することもで
きる。用いられる無機顔料の塗布量は、0.1〜20g
/m2 が好ましく、なかでも0.1〜10g/m2 がさ
らに好ましい。この上層は記録媒体表面からインクを迅
速に内部に吸収する役割をし、これよりも無機顔料塗布
量が多いと、インクが記録紙の水平方向に広がり、にじ
みの原因となり画質を悪化させる。一方、これよりも少
ないと、インクの吸収能力が減りインク吸収速度が遅く
なって、ビーディングが発生し画質を悪化させる。
【0035】必要に応じて用いられるバインダーは前記
と同じである。バインダー/無機顔料重量比は0.1/
99.9重量比〜80/20重量比であり、さらに好ま
しくは2/98重量比〜60/40重量比である。これ
よりもバインダー量が多いと該上層の細孔容積が減少
し、インク吸収速度が極端に低下して好ましくない。該
上層の好ましい細孔容積は0.1〜3cc/gである。
該上層の塗布方法、乾燥温度は特に限定されず、前記と
同じ方法をとることができる。また各被覆層の逐次塗
布、同時塗布いずれの方法も好ましくとることができ
る。このような層構成にすることにより、非常にインク
吸収速度が速く、かつ下層に一般式(I)で表される色
素受容性ポリマーを含有せしめた多孔質層を有するため
光堅牢性に優れ、画質にも優れている。
【0036】本発明のインクジェット用画像記録媒体で
は、前述した二層の被覆層の他に、必要に応じて保護
層、白地改良のための蛍光増白剤を有する層、カール防
止層などの補助層を設けることができる。特に保護層、
白地改良のための蛍光増白剤を有する被覆層を設けるの
は有効である。本発明のインクジェット用画像記録媒体
にはマット剤を用いることができる。マット剤として
は、従来公知のものを使用できる。マット剤は写真技術
分野に於いてよく知られており、親水性有機コロイドバ
インダー中に分散可能な無機または有機材料の不連続固
体粒子であると定義できる。無機のマット剤の例として
は酸化物(例えば二酸化硅素、酸化チタン、酸化マグネ
シウム、酸化アルミニウム等)、アルカリ土類金属塩
(例えば硫酸塩や炭酸塩であって、具体的には硫酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウム等)、画像を形成しないハロゲン化銀粒子(塩化銀
や臭化銀等でさらにハロゲン成分として沃素原子がわず
かながら加わってもよい)やガラス等である。
【0037】このほかに西独特許2,529,321
号、英国特許第760,775号、同1,260,77
2号、米国特許第1,201,905号、同2,19
2,241号、同3,053,662号、同3,06
2,649号、同3,257,206号、同3,32
2,555号、同3,353,958号、同3,37
0,951号、同3,411,907号、同3,43
7,484号、同3,523,022号、同3,61
5,554号、同3,635,714号、同3,76
9,020号、同4,021,245号、同4,02
9,504号等に記載されている無機マット剤を用いる
こともできる。
【0038】また、有機のマット剤の例には澱粉、セル
ロースエステル(例えば、セルロースアセテートプロピ
オネート等)、セルロースエーテル(例えばエチルセル
ロース等)、合成樹脂等である。合成樹脂の例として
は、水不溶または難溶性合成ポリマーであり、例えばア
ルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート、グリシシリル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル(例えば
酢酸ビニル)、アクリロニトリル、オレフィン(例えば
エチレン等)、スチレン、ベンゾグアナミン、ホルムア
ルデヒド縮合物などの単独もしくは組合せ、またはこれ
らとアクリル酸、メタクリル酸、α、β−不飽和ジカル
ボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ス
ルホアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン
酸等の組合せを単量体成分とするポリマーを用いること
ができる。
【0039】その他エポキシ樹脂、ナイロン、ポリカー
ボネート、フェノール樹脂、ポリビニルカルバゾール、
ポリ塩化ビニリデン等も用いることができる。このほか
に英国特許第1,055,713号、米国特許第1,9
39,213号、同2,221,873号、同2,26
8,662号、同2,322,037号、同2,37
6,005号、同2,391,181号、同2,70
1,245号、同2,992,101号、同3,07
9,257号、同3,262,782号、同3,44
3,946号、同3,516,832号、同3,53
9,344号、同3,591,379号、同3,75
4,924号、同3,767,448号、特開昭49−
106821号、同57−14835号等に記載されて
いる有機マット剤を用いることができる。
【0040】なかでもポリメチルメタクリレート、ベン
ゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合ポリマー(ベンゾ
グアナミン樹脂、具体的には下記式で示されるもの、例
えば商品名エポスター;日本触媒化学工業(株)製:既
存化学物質7−31など)、ポリオレフィン(例えば商
品名フロービーズLE−1080、CL−2080、H
E−5023;製鉄化学製あるいは商品名ケミパールV
−100;三井石油化学製)、
【0041】ポリスチレンビーズ(モリテックス社
製)、ナイロンビーズ(モリテックス社製)、AS樹脂
ビーズ(モルテックス社製)、エポキシ樹脂ビーズ(モ
リテックス社製)、ポリカーボネート樹脂(モルテック
ス社製)等が好ましい。アルカリ可溶性マット剤として
特開昭53−7231号、同58−66937号、同6
0−8894号記載のメタアクリル酸アルキル/メタア
クリル酸共重合体等のアルカリ可溶マット剤、特開昭5
8−166341号記載のアニオン性基を有するアルカ
リ可溶性ポリマーを用いることもできる。これらのマッ
ト剤は併用してもよい。
【0042】本発明のインクジェット用画像記録媒体に
は硬膜剤を用いてもよい。本発明の記録媒体に用いられ
る硬膜剤には特別な制限はなく、公知の硬膜剤、例えば
アルデヒド系(ホルムアルデヒド、グリオキサール、グ
ルタールアルデヒドなど)、アジリジン系(例えば、P
Bレポート19,921、米国特許第2,950,19
7号、同第2,964,404号、同第2,983,6
11号、同第3,271,175号の各明細書、特公昭
46−40898号、特開昭50−91315号の各公
報に記載のもの)、イソオキサゾール系(例えば、米国
特許第331,609号明細書に記載のもの)、エポキ
シ系(例えば米国特許第3,047,394号、西独特
許第1,035,663号、英国特許第1,033,5
18号の各明細書、特公昭48−35495号公報に記
載のもの)、ビニールスルホン系
【0043】(例えば、1,3,5−トリアクリロイル
−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビス(ビニルスルホ
ニル)メチルエーテル、N,N′−エチレン−ビス(ビ
ニルスルホニルアセタミド)エタン、N,N′−トリメ
チレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)など、ま
た例えば、PBレポート19,920、西独特許第1,
100,942号、同2,337,412号、同2,5
45,722号、同2,635,518号、同2,74
2,308号、同2,749,260号、英国特許第
1,251,091号、特願昭45−54236号、同
48−110996号、米国特許第3,539,644
号、同第3,490,911号の各明細書に記載のも
の)、アクリロイル系(例えば、特願昭48−2794
9号、米国特許第3,640,720号の各明細書に記
載のもの)、カルボジイミド系(例えば、
【0044】米国特許第2,938,892号、同4,
043,818号、同4,061,499号の各明細
書、特公昭46−38715号公報、特願昭49−15
095号明細書に記載のもの)、トリアジン系(例え
ば、2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジ
ンなど、また例えば、西独特許第2,410,973
号、同2,553,915号、米国特許第3,325,
287号の各明細書、特開昭52−12722号公報に
記載のもの)、N−メチロール系(ジメチロール尿素、
メチロールジメチルヒダントインなど)、ジオキサン誘
導体(2,3−ジヒドロキシジオキサンなど)、ムコハ
ロゲン酸系(ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸な
ど)、ジアルデヒド澱粉、1−クロル−6−ヒドロキシ
トリアジニル化ゼラチン、マレイミド系、アセチレン
系、メタンスルホン酸エステル系の硬膜剤を用いること
ができる。
【0045】また高分子硬膜剤としては、例えば、米国
特許第3,396,029号に記載のアルデヒド基を有
するポリマー(例えばアクロレインの共重合体など)、
同第3,362,827号、リサーチ・ディスクロージ
ャー17333号(1978)などに記載のジクロロト
リアジン基を有するポリマー、米国特許第3,623,
878号に記載のエポキシ基を有するポリマー、リサー
チ・ディスクロージャー16725号(1978)、米
国特許第4,161,407号、特開昭54−6503
3号、同56−142524号公報などに記載の活性ビ
ニル基あるいはその前駆体となり得る基を有するポリマ
ー、および特開昭56−66841号公報に記載の活性
エステル基を有するポリマーなどが挙げられる。硬膜剤
の添加量は任意であるが、硬膜剤と反応しうるものの約
0.1〜30wt%、特に0.5〜10wt%が適当であ
る。
【0046】本発明において、各種薬品の分散液あるい
は塗布液の腐敗を防止するため、インクジェット用画像
記録媒体に防菌防バイ剤を用いることができる。本発明
において使用される防菌防バイ剤としては水溶性のもの
なら何でもよいが、具体的にはチアゾリルベンズイミダ
ゾール系化合物、イソチアゾロン系化合物、クロロフェ
ノール系化合物、ブロモフェノール系化合物、チオシア
ン酸やイソチアン酸系化合物、酸アジド系化合物、ダイ
アジンやトリアジン系化合物、チオ尿素系化合物、アル
キルグアニジン化合物、4級アンモニウム塩、有機スズ
や有機亜鉛化合物、シクロヘキシルフェノール系化合
物、イミダゾール及びベンズイミダゾール系化合物、ス
ルファミド系化合物、塩素化イソシアヌル酸、ナトリウ
ム等の活性ハロゲン系化合物、キレート剤、亜硫酸化合
物、ペニシリンに代表される抗生物質等種々の防バクテ
リア剤や防カビ剤がある。またその他L.E.ウエスト(L.
E.West)、ウォーター クォリティ クライテリア("Wa
ter Quality Criteria") Phot.Sci. and Eng., Vol
9、No. 6(1965)記載の殺菌剤;特開昭57−8
542号、同58−105145号、同59−126,
533号、同55−111,942号及び同57−15
7244号記載の各種防バイ剤;堀口博著「防菌防黴の
化学」(昭和57年三共出版)記載の防菌防黴剤などを
用いることができる。
【0047】本発明のインクジェット用画像記録媒体に
は塗布助剤、帯電防止、スベリ性改良、接着防止、帯電
防止など種々の目的で種々の界面活性剤を含んでもよ
い。例えばサポニン(ステロイド系)、アルキレンオキ
サイド誘導体(例えばポリエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール/ポリプロピレングリコール縮合物、
ポリエチレングリコールアルキルエーテル類またはポリ
エチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリ
エチレングリコールエステル類、ポリエチレングリコー
ルソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールア
ルキルアミンまたはアミド類、シリコーンのポリエチレ
ンオキサイド付加物類)、グリシドール誘導体(例えば
アルケニルコハク酸ポリグリセリド、アルキルフェノー
ルポリグリセリド)、多価アルコールの脂肪酸エステル
類、等のアルキルエステル類などの非イオン性界面活性
剤;アルキルカルボン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、
アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレン
スルフォン酸塩、アルキル硫酸エステル類、アルキルリ
ン酸エステル類、N−アシル−N−アルキルタウリン
酸、スルホコハク酸エステル類、エスホアルキルポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシ
エチレンアルキルエイコサン酸エステル類などのような
カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル基、
リン酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活性
剤;アミノ酸類、アミノアルキルスルホン酸類、アミノ
アルキル硫酸またはリン酸エステル類、アルキルベタイ
ン類、アミンオキシド類などの両性界面活性剤;アルキ
ルアミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニウ
ム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの複素環第
4級アンモニウム塩類および脂肪族もしくは複素環を含
むホスホニウムもしくはスルホニウム塩類などのカチオ
ン界面活性剤を用いることができる。
【0048】本発明のインクジェット用画像記録媒体に
は、可塑剤、スベリ剤、カール防止剤として高沸点有機
溶媒を用いることができる。具体的には、前記リサーチ
・ディスクロージャーや特開昭62−245,253号
などに記載されたものがある。更に、上記の目的のため
に、各種のシリコーンオイル(ジメチルシリコーンオイ
ルからジメチルシロキサンに各種の有機基を導入した変
性シリコーンオイルまでの総てのシリコーンオイル)を
使用できる。その例としては、信越シリコーン(株)発
行の「変性シリコーンオイル」技術資料P6〜18Bに
記載の各種変性シリコーンオイル、特にカルボキシ変性
シリコーン(商品名X−22−3710)などが有効で
ある。また特開昭62−215,953号、同63−4
6,449号に記載のシリコーンオイルも有効である。
【0049】本発明の画像記録媒体には、蛍光増白剤を
用いてもよい。特に記録媒体に蛍光増白剤を内蔵させる
か、インクなどに含有させて外部から記録媒体に供給さ
せるのが好ましい。蛍光増白剤の例としては、K.Ve
enkataraman編「The Chemistr
y of Synthetic Dyes」第V巻第8
章、特開昭61−143752号などに記載されている
化合物を挙げることができる。より具体的には、スチル
ベン系化合物、クマリン系化合物、ビフェニル系化合
物、ベンゾオキサゾリル系化合物、ナフタルイミド系化
合物、ピラゾリン系化合物、カルボスチリル系化合物な
どを挙げることができる。蛍光増白剤は、退色防止剤と
組み合わせて用いることができる。
【0050】本発明においてインクジェット用画像記録
媒体の支持体としては、特に限定されるものではない
が、例えば紙、合成高分子(フィルム)が挙げられる。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリイミド、セルロ−ス類(例えばトリアセチルセ
ルロース)、またはこれらのフィルム中へ酸化チタンな
どの顔料を含有させたもの、さらにポリプロピレンなど
から作られるフィルム法合成紙、ポリエチレン等の合成
樹脂パルプと天然パルプとから作られる混抄紙、ヤンキ
ー紙、バライタ紙、キャストコート紙、金属、布類、ガ
ラス類等が挙げられる。これらは単独で用いることもで
きるし、ポリエチレン等の合成高分子で片面または両面
をラミネートされた支持体として用いることもできる。
この他に、特開昭62−253159号に記載の支持体
を用いることができる。
【0051】本発明において、特に好ましい支持体とし
ては、両面をポリオレフィン(例えばポリエチレン、ポ
リスチレン、ポリブテン)やポリエチレンテレフタレー
ト等でラミネートした紙やプラスチック支持体(ただ
し、ポリオレフィン中に、酸化チタン、酸化亜鉛等の白
色顔料、コバルトブルーや群青、酸化ネオジウムなどの
色味付け染料を含有させることが好ましい)が好まし
い。
【0052】ポリオレフィン層の厚さに関して、特に制
限はないが、10ないし100ミクロン、特に15ない
し50ミクロン、更に20ないし35ミクロンが特に好
ましい。ポリオレフィンの表面形状は鏡面、規則的な凹
凸をつけたもの、不規則な凹凸をつけたものなど、任意
の形状が可能であるが、特に表面側は鏡面であることが
好ましい。ポリオレフィン層の表面は、コロナ放電処
理、火炎処理等の表面活性化処理を行い必要に応じて下
塗り層を設け、その上に本発明の被覆層を塗布し用い
る。表面側のポリオレフィン中に含ませることのできる
白色顔料について特に制限はないが、酸化チタン、酸化
亜鉛が好ましく、特にアナターゼ型酸化チタンが好まし
く、分散性を向上するために50%以下の酸化亜鉛と併
用することが好ましい。ポリオレフィンに含有させる白
色顔料の量は、5重量%以上が好ましく、更に10ない
し50重量%が好ましく、特に15%ないし30%が好
ましい。
【0053】表面側のポリオレフィン中に含ませること
のできる色味づけ顔料に付いては、特に制限はないがコ
バルトブルーや群青、酸化ネオジウム等の300℃以上
のコーティング温度に耐えられるものが望ましい。色味
づけ顔料の使用量は白色顔料に対して0.1ないし3重
量%である。本発明の目的の表面反射特性を実現するた
めには、色味づけ顔料の選択と使用量が特に重要であ
る。群青と称される顔料においても、メーカーや製品ナ
ンバーにより色味が大きく異なるため、本発明の表面反
射特性になるよう、各種顔料を調合して使用することが
望ましい。
【0054】支持体が、酸化チタンなどの白色顔料を含
有したポリエチレンラミネート紙である場合にはバック
層は、帯電防止機能をもち表面抵抗率が1012Ω・cm以
下になる様設計することが好ましい。
【0055】本発明のインクジェット用画像記録媒体は
インクジェットプリント、昇華型熱転写プリント、色素
拡散転写プリントを始め、色素の放出と受容からなるシ
ステム全般に用いることができる。その中でもインクジ
ェットプリントに用いると、本発明の効果が大きく発揮
される。
【0056】インクジェットプリントの方式にはまった
く制限がなく、連続式、オンディマンド式を問わず本発
明の記録媒体を用いることができる。インクジェットの
ヘッドの方式にも制限はなく、ピエゾ方式、バブルジェ
ット方式、サーマルジェット方式、あるいは超音波を用
いた方式を始めとするあらゆるプリンターに好ましく用
いられる。
【0057】インクジェットシステムの最近の進歩は著
しく、例えば、フォトインクと称する濃度の薄いインク
を小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で
濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方
式、無色透明のインクを用いる方式など、数多くの新方
式が提案、実用化されている。本発明の記録媒体はこれ
らのいずれの方式にも好ましく用いられるが、特にプリ
ント速度の速いプリンターや濃度が低いインクを多量に
噴射する方式のプリンターでその画質改良効果が顕著に
発揮される。
【0058】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の説明をする。 実施例1 パルプ混合比LBKP/NBSP=6/4の上質紙(密
度1.053、厚さ152μm )の両面に、押し出しコ
ーティング法により300℃でポリエチレンをラミネー
トし、支持体を作成した。裏面には密度0.955の高
密度ポリエチレンを用い、表面には密度0.923のポ
リエチレンに白色顔料として表面処理したチタンと色味
付け顔料として第一化成社製の群青(青口および赤口)
を混合したものを用いた。表ポリエチレンの厚さは36
μm 、裏ポリエチレンの厚さは27μm であった。上記
の樹脂被覆支持体上に乾燥後の固形分が下記の量になる
ように二層の被覆層を逐次に塗設し、画像記録媒体試料
を作成した。
【0059】 下層 化合物P−17 3.0g/m2 Cataloid−SI80P 35.0g/m2 (触媒化成工業(株)製コロイダルシリカ) 上層 PVA435 3.0g/m2 (クラレ(株)製ポリビニルアルコール) 化合物P−17 1.0g/m2 化合物H−01(硬膜剤) 0.01g/m2 化合物W−01(界面活性剤) 0.1g/m2
【0060】
【化10】
【0061】この画像記録媒体試料を用いて、下記方法
により評価をおこなった。画質は、画像濃度、ビーディ
ング(粒状の濃度むら)、にじみにより評価した。な
お、印字はすべてインクジェットプリンターPM700
C(EPSON(株)製)を用いておこなった。
【0062】<インク乾燥時間>イエロー(Y)、マゼ
ンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)インクで
ベタ印字し、印字後、印字部を指でこすりインクが定着
乾燥する時間を測定した。 ◎1秒以内で乾燥 ○10秒以内で乾燥 △1分以内で乾燥 ×10分以内で乾燥 ××10分以上で乾燥 <画像濃度>Mインクでベタ印字し、画像濃度を反射濃
度計(X−Rite310TR)を用いて測定した。 <ビーディング>Y、M、C、Bkインクでベタ印字
し、印字部の粒状の濃度むらを目視で評価した。 ○粒状濃度むら無し △粒状濃度むらがやや発生 ×粒状濃度むらが多く発生 <にじみ>Y、M、C、Bkインクでベタ印字し、印字
部のにじみ発生を目視で評価した。 ○にじみ発生無し △にじみがやや発生 ×にじみが多く発生 <光堅牢性>Mインクでベタ印字し、このサンプルをア
トラスCi−65ウェザーメーターを用い、キセノン光
(8万5千ルクス)を一週間照射した。キセノン光照射
前後での画像濃度を上記反射濃度計で測定し、画像の光
堅牢性を染料残存率を求めて評価した。なお、染料残存
率は下記の式に従って求めた。 染料残存率=(キセノン照射後の画像濃度)/(キセノ
ン照射後の画像濃度)×100(%) これらの評価の結果を表1に示した。
【0063】
【表1】
【0064】実施例2〜4 実施例1の上層の色素受容性ポリマー化合物P−17の
替わりに下記の色素受容性ポリマーを用いる以外は、実
施例1と同じ方法で画像記録媒体試料を作成し、実施例
1と同じ方法で評価した。評価結果を表1に示した。 実施例2 P−1 実施例3 P−5 実施例4 P−10
【0065】実施例5 実施例1と同じ方法で乾燥後の固形分が下記の量になる
ように二層の被覆層を逐次に塗設し、画像記録媒体試料
を作成した。
【0066】 下層 化合物P−17 3.0g/m2 Cataloid−SI80P 35.0g/m2 (触媒化成工業(株)製コロイダルシリカ) 上層 PVA440 0.5g/m2 (クラレ(株)製ポリビニルアルコール) A−300 0.5g/m2 (日本アエロジル(株)製シリカ) 化合物W−01(界面活性剤) 0.01g/m2 この画像記録媒体を実施例1と同じ方法で評価した。評
価結果を表1に示した。
【0067】実施例6〜8 実施例5の下層の色素受容性ポリマー化合物P−17の
替わりに下記の色素受容性ポリマーを用いる以外は、実
施例5と同じ方法で画像記録媒体試料を作成し、実施例
1と同じ方法で評価した。評価結果を表1に示した。 実施例2 P−1 実施例3 P−5 実施例4 P−10
【0068】実施例9 実施例1と同じ方法で乾燥後の固形分が下記の量になる
ように二層の被覆層を逐次に塗設し、画像記録媒体試料
を作成した。
【0069】 下層 化合物P−17 3.0g/m2 Cataloid−SI80P 35.0g/m2 (触媒化成工業(株)製コロイダルシリカ) 上層 PVA124 0.2g/m2 (クラレ(株)製ポリビニルアルコール) Cataloid−AS3 0.8g/m2 (擬ベーマイトアルミナ水和物顔料、触媒化成工業(株)製) 化合物W−01(界面活性剤) 0.01g/m2 この画像記録媒体を実施例1と同じ方法で評価した。評
価結果を表1に示した。
【0070】比較例1 実施例1で作成した樹脂被覆支持体上に乾燥後の固形分
が下記の量になるように被覆層を塗設し、画像記録媒体
試料を作成した。
【0071】 化合物P−17(色素受容性ポリマー) 5.0g/m2 PVA420 3.5g/m2 (結着剤、クラレ(株)製ポリビニルアルコール) 化合物H−01(硬膜剤) 0.08g/m2 化合物W−01(界面活性剤) 0.02g/m2 この画像記録媒体試料を用いて、実施例1と同じ方法で
評価した。その結果を表1に示した。
【0072】比較例2 実施例1の下層において、色素受容性ポリマー化合物P
−17の替わりにポリビニルピロリドンを用いる以外
は、実施例1と同じ方法で画像記録媒体試料を作成し、
実施例1と同じ方法で評価した。評価結果を表1に示し
た。
【0073】
【発明の効果】本発明のインクジェット用画像記録媒体
は、インク乾燥速度が速く画質に優れ、かつ光堅牢性に
優れていることがわかる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に二層以上の被覆層を有する画
    像記録媒体において、同一層中に一般式(I)で表され
    る色素受容性ポリマーおよび一種以上のシリカ顔料を含
    有することを特徴とするインクジェット用画像記録媒
    体。 一般式(I) 【化1】 式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立に
    水素原子またはアルキル基を表し、直鎖でも分岐してい
    てもよい。Lは2価の連結基を表す。pは0または1を
    表す。
  2. 【請求項2】 該二層以上の被覆層のうち、下層中に一
    般式(I)で表される色素受容性ポリマー、および一種
    以上のシリカ顔料を含有することを特徴とする請求項1
    記載のインクジェット用画像記録媒体。
  3. 【請求項3】 該二層以上の被覆層のうち、下層中に一
    般式(I)で表される色素受容性ポリマー、および一種
    以上のシリカ顔料を含有し、かつ上層中に一般式(I)
    で表される色素受容性ポリマーを含有することを特徴と
    する請求項1乃至2記載のインクジェット用画像記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 該二層以上の被覆層のうち、下層中に一
    般式(I)で表される色素受容性ポリマー、および一種
    以上のシリカ顔料を含有し、かつ上層中に一種以上の無
    機顔料を含有することを特徴とする請求項1乃至2記載
    のインクジェット用画像記録媒体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003127530A (ja) * 2001-08-15 2003-05-08 Mitsubishi Paper Mills Ltd インクジェット被記録媒体の製造方法
US7790667B2 (en) 2003-11-20 2010-09-07 Basf Aktiengesellschaft Water-soluble copolymers of monoethylenically unsaturated polyalkylene oxide monomers and dipolar monomers containing at least one nitrogen atom
JP2015193207A (ja) * 2014-03-27 2015-11-05 キヤノンファインテック株式会社 被記録媒体

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JP2003127530A (ja) * 2001-08-15 2003-05-08 Mitsubishi Paper Mills Ltd インクジェット被記録媒体の製造方法
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