JPH11207720A - セメント質建築用仕上げ材の加飾方法 - Google Patents

セメント質建築用仕上げ材の加飾方法

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JPH11207720A
JPH11207720A JP3213298A JP3213298A JPH11207720A JP H11207720 A JPH11207720 A JP H11207720A JP 3213298 A JP3213298 A JP 3213298A JP 3213298 A JP3213298 A JP 3213298A JP H11207720 A JPH11207720 A JP H11207720A
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JP
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decorative
cement
paint
decorating
surface layer
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Masakazu Hibi
正和 日比
Manabu Hasegawa
学 長谷川
Nobuyoshi Suzuki
信義 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セメント質建築用仕上げ材の加飾方法として、
従来にない新規且つ質感に富んだ加飾模様を形成できる
加飾方法を提供することを目的とする。 【解決手段】セメント配合材中に粒径が0.3〜5m
m,比重2.0以下の加飾粒材14を含有させ、加飾粒
材14含有のセメント配合材を板状に成形した後、成形
体10Aを硬化処理し、その後に表層部を除去すること
によって加飾粒材14を表面に露出させる処理を行い、
加飾粒材14による表面加飾を行う。また必要に応じて
表層部の除去処理を行った後に艶消材入りの透明な第一
塗料を下塗り処理し、次いで艶消材入りの透明な第二塗
料を上塗り処理して表面仕上げする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はセメント質建築用
仕上げ材の加飾方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
住宅等の外装材の一種としてセメント質建築用仕上げ材
が用いられているが、従来のセメント質建築用仕上げ材
の場合、加飾の方法として、表面塗装によるもの或いは
板材料への顔料練込み添加により着色を施す程度のもの
で、意匠性,美観の点で十分満足の行くものでなかっ
た。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような事情
を背景とし、セメント質建築用仕上げ材の新規な加飾方
法を提供すべくなされたものである。而して請求項1の
セメント質建築用仕上げ材の加飾方法は、セメント配合
材中に粒径が0.3〜5mm,比重2.0以下の加飾粒
材を含有させ、該加飾粒材含有のセメント配合材を板状
に成形した後、成形体を硬化処理し、その後に表層部を
除去することによって該加飾粒材を表面に露出させる処
理を行い、該加飾粒材による表面加飾を行うことを特徴
とする。
【0004】請求項2の加飾方法は、請求項1におい
て、前記加飾粒材が多孔質粒材であることを特徴とす
る。
【0005】請求項3の加飾方法は、請求項1,2の何
れかにおいて、前記加飾粒材を前記セメント配合材全体
を基準として0.5〜15重量%含有させることを特徴
とする。
【0006】請求項4の加飾方法は、請求項1〜3の何
れかにおいて、前記成形体の表面を凹凸状とするととも
に、ブラスト処理によって前記表層部の除去処理を行う
ことを特徴とする。
【0007】請求項5の加飾方法は、請求項1〜3の何
れかにおいて、前記成形体の表面を平滑表面となすとと
もに、表面研磨処理によって前記表層部の除去処理を行
うことを特徴とする。
【0008】請求項6の加飾方法は、請求項1〜5の何
れかにおいて、前記表層部の除去処理を行った後に艶消
材入りの透明な第一塗料を下塗り処理し、次いで艶消材
入りの透明な第二塗料を上塗り処理して表面仕上げする
ことを特徴とする。
【0009】
【作用及び発明の効果】上記のように請求項1の加飾方
法は、セメント配合材中に加飾粒材を含有させ、その加
飾粒材含有のセメント配合材を板状に成形した後硬化処
理し、その後表層部を除去することによって加飾粒材を
表面に露出させ、以て加飾粒材による表面加飾を行うも
ので、この方法によれば、セメント質建築用仕上げ材表
面に加飾粒材を分散露出させることによって、従来得ら
れなかった斬新な意匠性,美観を付与することができ
る。
【0010】本発明では、加飾粒材として粒径が平均粒
径で0.3〜5mm(望ましくは0.5〜5mm)のも
のを用いる。ここで0.3mm以上の大きさのものを用
いるのは、それよりも粒径が小さいと加飾粒材を添加し
てもセメント質建築用仕上げ材表面において加飾粒材が
目立たず、従って建築用仕上げ材に十分な意匠性,美観
を付与することができないことによる。一方で加飾粒材
の粒径が5mmよりも大きくなると、成形時に不具合を
生じる場合がある。
【0011】本発明では、また、加飾粒材として比重が
2.0以下の軽量なものを用いることを特徴としてい
る。建築用仕上げ材の場合、切断その他の加工を良好に
行えることが必要な条件であるが、かかる加飾粒材とし
てコンクリートの骨材として用いられる石,砂利等の比
重の大きな硬いものを用いると切断等の加工を良好に行
うことができず、従ってサイディング材として実際上用
い得なくなってしまう。これに対して比重2.0以下の
密度の小さい加飾粒材を用いることで、切断その他必要
な加工を良好に施すことが可能である。
【0012】またこのように加飾粒材として比重2.0
以下の、比重の小さなものを用いることで、セメント質
建築用仕上げ材の重量が加飾粒材の添加によって重くな
ってしまうといったことを防止でき、セメント質建築用
仕上げ材の重量を軽量に維持することができる。尚、加
飾粒材の比重は製品の強度保持及びコストの観点から
0.5以上であることが望ましい。
【0013】本発明においては、上記加飾粒材として多
孔質粒材を用いることができる(請求項2)。加飾粒材
としてこのような多孔質粒材を用いることで容易に加飾
粒材の比重を小さくでき、またこのような加飾粒材を含
有させた建築用仕上げ材を切断等加工するに際して加工
を容易なものとなすことができる。
【0014】本発明においては、上記加飾粒材をセメン
ト配合材全体を基準として0.5〜15重量%含有させ
ることが望ましい(請求項3)。0.5重量%未満であ
ると、加飾粒材の量が少なくて建築用仕上げ材に対し十
分な意匠性,美観を付与することが難しく、また逆に1
5重量%より多く含有させると加飾粒材が目立ち過ぎて
意匠性,美観が却って低下してしまう。含有量のより望
ましい量は1〜10重量%である。
【0015】本発明においては、建築用仕上げ材表面を
波打状等の凹凸形状とすることができ、この場合におい
て上記表層部の除去処理をショットブラスト処理,サン
ドブラスト処理等のブラスト処理によって行うことがで
きる(請求項4)。
【0016】表層部の除去処理としてこのようなブラス
ト処理を行うことによって、波打状等の凹凸形状を残し
たまま表層部を良好に且つ均一に除去処理することがで
き、内部の加飾粒材を表面に露出させることができる。
【0017】本発明においては、また、セメント配合材
の成形体表面を平滑表面と成し、表層部の除去処理とし
て表面研磨処理を用いることができる(請求項5)。こ
のように成形体表面が平滑表面である場合、表面研磨処
理によって表層部全体を均一に簡単に除去処理して、内
部の加飾粒材を表面に露出させることができる。
【0018】本発明においては、加飾粒材を表面に露出
させるための表層部除去処理を行った後、そのままの状
態で建築用仕上げ材を建材製品として用いることも可能
であるが、請求項6に従ってその後に艶消材入りの透明
な第一塗料を下塗り処理し、次いで艶消材入りの透明な
第二塗料を上塗り処理して表面仕上げし、その状態で建
築用仕上げ材として住宅等の外装用に用いることができ
る。このように表面に透明な塗料を塗布処理して用いる
ことで、建築用仕上げ材に対して良好な耐久性を付与す
ることができる。
【0019】本発明では、下塗り用の第一塗料及び上塗
り用の第二塗料の何れも艶消材入りの透明な塗料を用い
ることを特徴としており、これによってセメント質建築
用仕上げ材の基材(塗料の塗布処理していない状態のも
の)の色及び表面性状をそのまま見せることができる。
【0020】また第一塗料及び第二塗料の何れにも艶消
材が含まれているので、見た目に塗料が塗布してあるよ
うには見えず、セメント質建築用仕上げ材の基材自体が
直接外部に現われているような感じを見る者に感じさせ
ることができる。
【0021】この請求項6の方法では、何れも艶消材入
り且つ透明な第一塗料と第二塗料とを二層に積層塗布す
ることを特徴としており、この場合、第一塗料としてセ
メント質建築用仕上げ材の基材からのアルカリ分の溶
出,白華の発生を良好に抑制できる塗料を、また第二塗
料として紫外線や酸性雨に対する耐性の強い塗料を用い
ることが可能となり、即ち第一塗料,第二塗料それぞれ
に役割分担させることが可能であり、基材からのアルカ
リ分溶出等によって塗膜が劣化したり、或いは外部から
の紫外線や酸性雨等によって塗膜が劣化するのを効果的
に防止でき、セメント質建築用仕上げ材の耐久性を効果
的に高めることができる。ここで、例えば下塗り用の第
一塗料としてアクリルシリコン系塗料を、また上塗り用
の第二塗料として珪素アルコキシド系の無機塗料を用い
ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を以下に
詳述する。図1(ロ)はセメント質建築用仕上げ材の一
例を示したもので、図示のようにこの例のセメント質建
築用仕上げ材10は、マトリックス12中に加飾粒材1
4が満遍なく分散した状態で含有されており、その一部
が表面に露出していて、建築用仕上げ材10表面に石粒
状の斑点模様を形成している。
【0023】尚、この例のセメント質建築用仕上げ材1
0は幅寸法が455mm,厚さ寸法が15.5mm,長
さが3030mmとされている。また幅方向一端部に
は、隣接建築用仕上げ材10との相じゃくり嵌合用の嵌
合突部16が全長に亘って形成されており、また幅方向
他端部には対応する嵌合凹部18が全長に亘って形成さ
れている。
【0024】図2はこのセメント質建築用仕上げ材10
の製造手順の一例を示したものである。先ず原料配合で
は、セメントに骨材として微粉(例えば100μm程
度)珪砂,顔料,必要に応じて補強繊維等を配合する。
ここで微粉珪砂は、例えばセメント1に対して珪砂1な
どの比率で配合する。勿論セメントと珪砂との比率は
1:0.5〜1:1.5その他の範囲で適宜に変更可能
である。
【0025】補強繊維としても各種のものを用い得る
が、例えばかかる補強繊維としてポリプロピレン繊維を
用いることができ、またその長さとしては3.0mm〜
1.5cmその他の長さのものを用いることが可能であ
る。また補強繊維の配合量としては、原料全体(セメン
ト配合物全体)を基準として例えば0.5〜2.0重量
%程度とすることができる。顔料としても各種のものを
用いることができるが、一例としてベンガラを例示する
ことができる。その添加量については、例えば2〜5重
量%その他の量で配合することができる。
【0026】本例では、更に加飾粒材14を原料中に配
合する。ここで加飾粒材14としては粒径(平均粒径)
が0.3〜5mm(望ましくは0.5〜5mm)で且つ
比重が2.0以下のもの(望ましくは0.5〜2.0の
もの)を用いる。またこの加飾粒材14として多孔質の
ものを用いるのが望ましい。
【0027】この加飾粒材14としては各種のものを用
い得るが、例えばケツ(頁)岩を微粉砕し、焼成して成
る比重約1.65の多孔質の粒材を好適に用いることが
できる。この種粒材は日本メサライト工業株式会社から
メサライトの商品名で市販されている。尚、加飾粒材1
4の配合量は原料(セメント配合材)全体を基準として
0.5〜15重量%(望ましくは1〜10重量%)が好
適である。
【0028】次に上記で得た原料(セメント配合材)を
板状に成形する。尚この成形時点では、例えば成形体1
0A(図1(イ)参照)の厚みを16mm程度としてお
く。このときの成形方法としては押出成形,プレス成形
その他の成形手法を用いることができる。またその際、
ローラ等を押圧するなどして成形体10A表面を波打状
の凹凸形状としたり(図3(イ)参照)、或いは表面を平
滑なフラット面とすることもできる(図1(イ)参照)。
続いてこの成形体10Aを養生処理してセメントを硬化
反応させ、その後に乾燥処理を行って含水調整する。
【0029】この状態では図1,図3に示しているよう
に加飾粒材14はマトリックス12中にほぼ満遍なく分
散した状態で含有されているものの表面には殆ど露出し
ておらず、そこで次に成形・硬化体表面を表面研磨処理
或いはサンドブラスト,ショットブラスト等のブラスト
処理等を行って、表層部のマトリックス部分を除去す
る。尚、ショットブラスト処理に際しては、後において
表面に塗装を行う場合には塗料の成膜性を上げるため、
1.0mm以下(望ましくは0.3〜1.0mm)の鋼
球を用いるのが良い。
【0030】この表層部の除去処理によって、内部に埋
まっていた加飾粒材14が、図1,図3中の(ロ)で示
すように表面に露出した状態となり、成形・硬化体(基
板)表面に斑点様の模様が形成されるとともに、加飾粒
材14の点在によって質感(質量感)が付与される。
【0031】尚、図1に示しているように成形体10A
の成形時にその表面を平滑面として成形した場合には、
表層部の除去処理として表面研磨処理を用いることがで
き、また図3に示しているように表面を波打状の凹凸形
状等とした場合には、表層部の除去処理としてブラスト
処理を好適に用いることができる。
【0032】次に成形・硬化体を所定長さ寸法に切断
し、また上記嵌合突部16,嵌合凹部18を形成するた
めの加工(しゃくり加工)を行う。
【0033】このようにして表層部の除去処理を行った
ものをそのまま建築用仕上げ材として用いるようにして
も良いが、好ましくは引き続いて表面に塗装処理を行
う。而してその塗装処理は、艶消材の入った透明な第一
塗料を下塗り処理し、その上に同じく艶消材の入った透
明な第二塗料を上塗り処理するようになすのが良い。
【0034】ここで下塗り用の第一塗料としては、図4
(A)に示すようなシロキサン結合の架橋構造を有する
アクリルシリコン系塗料を、また上塗り用の第二塗料と
しては、図4(B)の(イ)又は(ロ)に示すような化学構造
式を有する珪素アルコキシド系ポリマーに無機フィラー
を充填した珪素アルコキシド系無機塗料を好適に用いる
ことができる。
【0035】ここでアクリルシリコン系塗料は優れた耐
アルカリ性を有し、基材からのアルカリ分の溶出及び白
華の発生を良好に抑制する能力を有する。また一方珪素
アルコキシド系無機塗料から成る第二塗料は、紫外線,
酸性雨等に対する耐性に優れ、従ってこのような第一塗
料及び第二塗料を二層に塗布することによって、基材か
らのアルカリ分溶出等によって塗膜全体が劣化したり、
或いは外部からの紫外線,酸性雨等によって塗膜全体が
劣化するのを良好に抑制することができ、結果として塗
膜の耐久性を効果的に高めることができる。
【0036】また塗膜としてこのような艶消材入り且つ
透明のものを用いることで、建築用仕上げ材における基
材の色,表面性状がそのまま外部から見えることとな
り、またその塗膜は光沢を有しないことから外観上塗膜
が存在しているように見えず、建築用仕上げ材10表面
を無光沢の自然な感じに仕上げることができる。
【0037】
【実施例】次に本発明の実施例を以下に詳述する。 <実施例1>セメントに対して粒径100μm程度の微
粉珪砂を1:1の割合で加え、更に3.0mm〜1.5
cmの範囲内のポリプロピレン繊維を補強繊維として
0.5〜2.0重量%の範囲内で加え、更に窯業用顔料
(例えばベンガラ)を3重量%、ケツ(頁)岩を微粉砕
及び焼結処理して成る、表2に示す化学組成の加飾粒材
14(商品名「メサライト」、粒径(平均粒径)1.5
mm,比重1.65)を5重量%添加し、原料(セメン
ト配合材)とした。
【0038】
【表2】
【0039】これをその後混合・混練し、押出成形機に
より押し出すとともに表面にロールを押圧して3mmの
波打状の凹凸を付けながら板状に成形した。尚このと
き、図5(イ)に示すように成形体10A表面はマトリ
ックス12で覆われた状態にあって、加飾粒材14は表
面に露出していなかった。次に養生,乾燥の後表面をシ
ョットブラスト処理し、表層部の除去処理を行った。こ
のときショットブラストの鉄球粒径は1.0mmとし
た。
【0040】図5(ロ)はこの表層部の除去処理後の表
面状態を示したもので、図示のようにこの表層部の除去
処理によって加飾粒材14が表面に露出した状態とな
り、成形・硬化体表面に石粒状の加飾模様が形成され
た。この処理の後、所定長さ寸法に切断加工を行うとと
もに、上記嵌合突部16及び嵌合凹部18の形成のため
の加工(しゃくり加工)を行った。
【0041】その後艶消材入りの透明のアクリルシリコ
ン系塗料を100g/m2の量で下塗り処理した。そし
てその上に同じく艶消材入りの透明の珪素アルコキシド
系無機塗料を100g/m2の量で上塗り処理した。
【0042】<実施例2>セメントに対して粒径100
μm程度の微粉珪砂を1:1の割合で加え、更に3.0
mm〜1.5cmの範囲内のポリプロピレン繊維を補強
繊維として0.5〜2.0重量%の範囲内で加え、更に
窯業用顔料(例えばベンガラ)を2重量%、実施例1と
同じ加飾粒材14を2重量%添加し、原料(セメント配
合材)とした。
【0043】その後これを混合・混練し、押出成形機に
より押出しを行ってフラット板を成形した。その後養
生,乾燥処理した後、表面研磨処理を行って表層部の除
去処理を行った。しかる後切断加工と嵌合突部16及び
嵌合凹部18の形成のための加工を行った。引き続いて
実施例1と同じ塗料を用いて下塗り処理及び上塗り処理
を行った。但しこの実施例2では上塗り用の珪素アルコ
キシド系無機塗料を80g/m2の量で塗布した。
【0044】<実施例3>セメントに対して粒径100
μm程度の微粉珪砂を1:1の割合で加え、更に3.0
mm〜1.5cmの範囲内のポリプロピレン繊維を補強
繊維として0.5〜2.0重量%の範囲内で加え、更に
窯業用顔料(例えばベンガラ)を3重量%、実施例1及
び2と同じ加飾粒材14を5重量%添加し、原料(セメ
ント配合材)とした。
【0045】これをその後混合・混練し、押出成形機に
より押し出すとともに表面にロールを押圧して3mmの
波打状の凹凸を付けながら板状に成形した。養生,乾燥
の後表面をショットブラスト処理し、表層部の除去処理
を行った。このときショットブラストの鉄球粒径は0.
3mmとした。この処理の後、所定長さ寸法に切断加工
を行うとともに、上記嵌合突部16及び嵌合凹部18の
形成のための加工を行った。
【0046】表1は以上の実施例品についての加工性
を、上記加飾粒材14に代えて3号珪砂(粒径(平均粒
径)1.5mm,比重2.3)を添加した比較例1及び
そのような粒材を添加していない比較例2との比較にお
いて示したものである。
【0047】
【表1】
【0048】表1の結果から明らかなように、本実施例
に従って加飾粒材14を加えても切断加工性は殆ど損な
われないことが分かる。尚、これら実施例1〜3に従っ
て得られたセメント質建築用仕上げ材は、何れも表面に
加飾粒材14が分散状態で露出しており、それら加飾粒
材14の存在によって質量感に溢れた、また意匠性,美
観に優れたものであった。
【0049】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例方法の要部工程をセメント質
建築用仕上げ材の例ととともに示す図である。
【図2】本発明の一実施例方法の工程説明図である。
【図3】本発明の他の実施例の要部工程をセメント質建
築用仕上げ材とともに示す図である。
【図4】本発明の実施例で用いた塗料の化学構造式を示
す図である。
【図5】本発明の実施例における表層部除去処理前後の
表面性状の変化を示す図である。
【符号の説明】
10 セメント質建築用仕上げ材 10A 成形体 12 マトリックス 14 加飾粒材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント配合材中に粒径が0.3〜5m
    m,比重2.0以下の加飾粒材を含有させ、該加飾粒材
    含有のセメント配合材を板状に成形した後、成形体を硬
    化処理し、その後に表層部を除去することによって該加
    飾粒材を表面に露出させる処理を行い、該加飾粒材によ
    る表面加飾を行うことを特徴とするセメント質建築用仕
    上げ材の加飾方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記加飾粒材が多孔
    質粒材であることを特徴とするセメント質建築用仕上げ
    材の加飾方法。
  3. 【請求項3】 請求項1,2の何れかにおいて、前記加
    飾粒材を前記セメント配合材全体を基準として0.5〜
    15重量%含有させることを特徴とするセメント質建築
    用仕上げ材の加飾方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記成
    形体の表面を凹凸状とするとともに、ブラスト処理によ
    って前記表層部の除去処理を行うことを特徴とするセメ
    ント質建築用仕上げ材の加飾方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記成
    形体の表面を平滑表面となすとともに、表面研磨処理に
    よって前記表層部の除去処理を行うことを特徴とするセ
    メント質建築用仕上げ材の加飾方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記表
    層部の除去処理を行った後に艶消材入りの透明な第一塗
    料を下塗り処理し、次いで艶消材入りの透明な第二塗料
    を上塗り処理して表面仕上げすることを特徴とするセメ
    ント質建築用仕上げ材の加飾方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009196333A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Takahashi Curtain Wall Kogyo Kk Pcパネルの製造方法
ES2344542A1 (es) * 2008-06-11 2010-08-30 Guillermo Miro Escudero Procedimiento para obtener una solera de alta planimetria y producto obtenido.

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