JPH11207638A - 外形研削用砥石とその使用方法 - Google Patents

外形研削用砥石とその使用方法

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JPH11207638A
JPH11207638A JP857798A JP857798A JPH11207638A JP H11207638 A JPH11207638 A JP H11207638A JP 857798 A JP857798 A JP 857798A JP 857798 A JP857798 A JP 857798A JP H11207638 A JPH11207638 A JP H11207638A
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JP
Japan
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grinding
grinding wheel
external
shape
ground
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JP857798A
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English (en)
Inventor
Shinji Yokoyama
真司 横山
Kazuo Ushiyama
一雄 牛山
Akinori Yamada
昭則 山田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥石の作り直しまたは設備からの着脱の間隔
を大きくすることにより、それに伴う砥石の研削部の面
振れに起因するチッピング不良を削減するとともに砥石
の作り直しに伴う手間、費用あるいは予備砥石の保管ス
ペースの削減や砥石着脱に起因する不良発生や手間の削
減を実現できる外形研削用砥石およびその使用方法を提
供する。 【解決手段】 本発明は、被研削物としてのセラミック
ス3を所望の外形形状3aに研削するための研削部4を
有する板状の外形研削用砥石1において、研削部4にセ
ラミックス3の外形形状3aに対応した形状を少なくと
も2回繰り返して設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被研削物を所望の
外形形状に研削する外形研削用砥石とその使用方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の外形研削用砥石として、
図7に示すようなものがある。この外形研削用砥石61
は、被研削物63の仕上がり外形形状63aに対応した
外周部を有する円盤状の台金62と、台金62の外周部
に設けられたボンド64に保持された砥粒65と、を具
備している。
【0003】台金62の中心部には、外形研削用砥石6
1を図示しない設備の砥石保持具に取り付けるための取
付孔62aが穿設されている。そして、砥石保持具に取
り付けられた外形研削用砥石61は、台金62の中心軸
Xを中心に回転可能な構成になっている。
【0004】一方、被研削物63は、図示しない設備の
研削物保持具に保持されており、上記中心軸Xと平行な
中心軸Yを中心に回転可能な構成になっている。また、
研削物保持具に保持された被研削物63は、中心軸Yに
対して直交する矢印Z方向すなわち外形研削用砥石61
の外周部に向う方向に進退可能になっている。
【0005】被研削物63の外周部を所望の外形形状6
3aに研削するときには、まず、外形研削用砥石61を
中心軸Xを中心に回転させるとともに被研削物63を中
心軸Yを中心に回転させる。次に、被研削物63を外形
研削用砥石61の外周部に向かってZ方向に移動させ
る。
【0006】そして、被研削物63の外周部を、回転し
ている外形研削用砥石61の最外周部すなわち研削部に
当接させる。これによって、砥石61の研削部の形状を
被研削物63の外周部に転写する。
【0007】また、上記従来の外形研削用砥石61で用
いられる砥粒65を超硬砥粒とし、電着で台金62に固
着したものが、特開昭60−232874号公報に開示
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の外形研削用砥石は、いずれも被研削物の仕上がり外
形形状に対応した研削部の形状が1つであるため、加工
を繰り返しているうちに研削部が摩耗してしまい、研削
部の形状が崩れてしまう。
【0009】そして、この外形研削用砥石の研削部の形
状が崩れた状態で、被研削物を研削すると、所望の外形
形状にならない、といった問題が生じてしまう。このた
め、砥石の研削部の形状が崩れたときに取り替える予備
の砥石が多数個必要となってしまい、砥石を交換する手
間や砥石を保管するスペースが必要となってしまう。
【0010】一方、砥石をなるべく交換しないで使用す
るには、例えば、メタルボンド砥石では総型ドレッシン
グを行い、また、電着砥石では砥粒を再電着を行うなど
の外形研削用砥石の外形形状を被研削物の研削前に作り
直す必要がある。
【0011】しかしながら、頻繁に生じる砥石の作り直
しには、多大な手間や費用が必要となる。また、砥石の
作り直しを行う度に、中心軸に対して砥石の外周部の面
振れを抑える調整の手間が必要となる、といった問題が
生じてしまう。
【0012】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、砥石の作り直しまたは設備からの着脱の間隔を
大きくすることにより、それに伴う砥石の研削部の面振
れに起因するチッピング不良を削減するとともに砥石の
作り直しに伴う手間、費用あるいは予備砥石の保管スペ
ースの削減や砥石着脱に起因する不良発生や手間の削減
を実現できる外形研削用砥石およびその使用方法を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明に係る外形研削用砥石は、被研削物を所
望の外形形状に研削するための研削部を有する板状の外
形研削用砥石において、前記研削部に前記被研削物の外
形形状に対応した形状を少なくとも2回繰り返して設け
るものである。
【0014】また、第2の発明に係る外形研削用砥石
は、第1の発明に係る外形研削用砥石において、前記少
なくとも2回繰り返して設ける研削部の形状は、同一形
状の繰り返しである。
【0015】さらに、第3の発明に係る外形研削用砥石
は、第2の発明に係る外形研削用砥石において、前記少
なくとも2回繰り返して設ける研削部の形状は、異形形
状の繰り返しである。
【0016】第4の発明に係る外形研削用砥石は、第
1、第2または第3の発明に係る外形研削用砥石におい
て、前記少なくとも2回繰り返して設ける研削部の間
に、被研削物と接触しない部分を設けるものである。
【0017】第5の発明に係る外形研削用砥石の使用方
法は、第1の発明に係る外形研削用砥石の研削部を第1
の研削部から第2の研削部に変更するときには、外形研
削用砥石と被研削物との相対位置の変更により行う。
【0018】すなわち、第1の発明に係る外形研削用砥
石は、被研削物の所望の外形形状に対応した形状を少な
くとも2回繰り返して設けた研削部を有する板状の外形
研削用砥石によって、被研削物を外形形状に研削する。
【0019】また、第2の発明に係る外形研削用砥石
は、被研削物の所望の外形形状に対応した形状と同一な
ものを少なくとも2回繰り返して設けた研削部を有する
板状の外形研削用砥石によって、被研削物を外形形状に
研削する。
【0020】さらに、第3の発明に係る外形研削用砥石
は、被研削物の所望の外形形状に対応した形状と異形な
ものを少なくとも2回繰り返して設けた研削部を有する
板状の外形研削用砥石によって、被研削物を外形形状に
研削する。
【0021】第4の発明に係る外形研削用砥石は、被研
削物の所望の外形形状に対応した形状を少なくとも2回
繰り返して設けた研削部を有する板状の外形研削用砥石
によって、被研削物を外形形状に研削する。このとき、
少なくとも2回繰り返して設ける研削部の間に、被研削
物と接触しない部分が設けてある。
【0022】第5の発明に係る外形研削用砥石の使用方
法は、被研削物の所望の外形形状に対応した形状を少な
くとも2回繰り返して設けた研削部を有する板状の外形
研削用砥石と被研削物との相対位置の変更により、研削
部を第1の研削部から第2の研削部に変更する。
【0023】
【発明の実施の形態】(発明の第1の実施の形態)本発
明の第1の実施の形態における外形研削用砥石の半裁断
面図を図1に示す。
【0024】図1において、外形研削用砥石1は、この
砥石1を図示しない設備の砥石保持具に取り付けるため
の円形の取付孔2aが中心部に穿設されている円盤状の
台金(素材は、SK材)2と、台金2の外周部に一体的
に設けられ、被研削物としてのセラミックス3の仕上が
り外形形状3aに対応した形状を複数有する研削部4
と、を具備している。
【0025】上記研削部4は、セラミックス3の仕上が
り外形形状3aに対応した段部が複数形成された第1の
研削部位4a、第2の研削部位4bおよび第3の研削部
位4cから構成されている。
【0026】第1の研削部位4a、第2の研削部位4b
および第3の研削部位4cは、いずれも同一形状・同一
寸法をなして中心軸X方向に並列に連続して形成されて
おり、ダイヤモンド砥粒5が電着によって固着されてい
る。
【0027】そして、設備の砥石保持具に取り付けられ
た外形研削用砥石1は、台金2の中心軸Xを中心に回転
可能な構成になっている。一方、セラミックス3は、図
示しない設備の研削物保持具に保持されており、上記中
心軸Xと平行な中心軸Yを中心に回転可能な構成になっ
ている。
【0028】また、設備の研削物保持具に保持されたセ
ラミックス3は、中心軸Yに対して直交する矢印Z方向
すなわち外形研削用砥石1の研削部4に向う方向に進退
可能になっている。
【0029】以下、上記構成の外形研削用砥石1を使用
してセラミックス3を研削する方法を説明する。セラミ
ックス3の外周部を所望の外形形状3aに研削するとき
には、まず、外形研削用砥石1を中心軸Xを中心に回転
させるとともにセラミックス3を中心軸Yを中心に回転
させる。次に、セラミックス3を外形研削用砥石1の研
削部4に向かってZ方向に移動させる。
【0030】セラミックス3の外周部を、回転している
外形研削用砥石1の最外周部すなわち第1の研削部位4
aに当接させる。これによって、砥石1の第1の研削部
位4aの形状を、セラミックス3の外周部に転写する。
【0031】そして、多数個のセラミックス3の加工を
繰り返しているうちに第1の研削部位4aは、摩耗して
形状が崩れてくる。第1の研削部位4aの形状が崩れて
きたら、セラミックス3を第1の研削部位4aから離反
させ、その中心軸Y方向に移動させる。そして、セラミ
ックス3の外周部を第2の研削部位4bに当接可能な位
置まで移動させる。
【0032】その後、セラミックス3の外周部を、回転
している外形研削用砥石1の最外周部すなわち第2の研
削部位4bに当接させる。これによって、砥石1の第1
の研削部位4aと同一形状である第2の研削部位4bの
形状を、セラミックス3の外周部に転写する。さらに、
第2の研削部位4bの形状が崩れてきたら、同様に第3
の研削部位4cを用いてセラミックス3の外周部を加工
する。
【0033】本実施の形態の外形研削用砥石によれば、
ある研削部位が摩耗してきたら、他の研削部位に変更し
てセラミックスを研削するため、砥石の作り直しに伴う
手間、費用あるいは予備砥石の保管スペースの削減や砥
石着脱に起因する不良発生や手間を削減することができ
るとともに砥石の着脱に伴う砥石の研削部の面振れに起
因するチッピング不良を削減することができる。
【0034】(発明の第2の実施の形態)本発明の第2
の実施の形態における外形研削用砥石の半裁断面図を図
2に示す。
【0035】本実施の形態では、図2に示すように、第
1の実施の形態で用いた外形研削用砥石の研削部を、被
研削物としての第1のガラスレンズ12および第2のガ
ラスレンズ13のそれぞれ異なる仕上がり外形形状12
a,13aに対応する2種類の異形形状を複数有する研
削部14とした。
【0036】具体的に外形研削用砥石11の研削部14
は、第1のガラスレンズ12の仕上がり外形形状12a
に対応した段部からなる第1の研削部位14aおよび第
2の研削部位14bと、第2のガラスレンズ13の仕上
がり外形形状13aに対応した段部からなる第3の研削
部位14cおよび第4の研削部位14dから構成されて
いる。
【0037】第1の研削部位14a、第2の研削部位1
4b、第3の研削部位14cおよび第4の研削部位14
dは、メタルボンドによって固着されたダイヤモンド砥
粒5で、中心軸X方向に並列に連続して形成されてい
る。その他は、第1の実施の形態と同一構成であるの
で、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
【0038】以下、上記構成の外形研削用砥石11を使
用して第1のガラスレンズ12および第2のガラスレン
ズ13を研削する方法を説明する。第1のガラスレンズ
12の外周部を所望の外形形状12aに研削するときに
は、まず、外形研削用砥石11を中心軸Xを中心に回転
させるとともに第1のガラスレンズ12を中心軸Yを中
心に回転させる。次に、第1のガラスレンズ12を外形
研削用砥石11の研削部14に向かってZ方向に移動さ
せる。
【0039】第1のガラスレンズ12の外周部を、回転
している外形研削用砥石11の最外周部すなわち第1の
研削部位14aに当接させる。これによって、砥石11
の第1の研削部位14aの形状を、第1のガラスレンズ
12の外周部に転写する。
【0040】そして、多数個の第1のガラスレンズ12
の加工を繰り返しているうちに第1の研削部位14a
は、摩耗して形状が崩れてくる。第1の研削部位14a
の形状が崩れてきたら、第1のガラスレンズ12を第1
の研削部位14aから離反させ、その中心軸Y方向に移
動させる。そして、第1のガラスレンズ12の外周部を
第2の研削部位14bに当接可能な位置まで移動させ
る。
【0041】その後、第1のガラスレンズ12の外周部
を、回転している外形研削用砥石11の最外周部すなわ
ち第2の研削部位14bに当接させる。これによって、
砥石11の第1の研削部位14aと同一形状である第2
の研削部位14bの形状を、第1のガラスレンズ12の
外周部に転写する。
【0042】一方、第2のガラスレンズ13の外周部を
所望の外形形状13aに研削するときには、第3の研削
部位14cあるいは第4の研削部位14dを第2のガラ
スレンズ13の外周部に当接させて、第1のガラスレン
ズ12を研削する方法と同様な方法で行えば良い。
【0043】本実施の形態の外形研削用砥石によれば、
外形形状が異なるガラスレンズを研削する場合であって
も、ある研削部位が摩耗してきたら、他の研削部位に変
更してガラスレンズを研削するため、砥石の作り直しに
伴う手間、費用あるいは予備砥石の保管スペースの削減
や砥石着脱に起因する不良発生や手間を削減することが
できるとともに砥石の着脱に伴う砥石の研削部の面振れ
に起因するチッピング不良を削減することができる。ま
た、異なる形状のレンズを加工する際に砥石交換の必要
がなく、段取り替えの手間が削減できる。
【0044】(発明の第3の実施の形態)本発明の第3
の実施の形態における外形研削用砥石の半裁断面図を図
3に示す。
【0045】本実施の形態では、図3に示すように、第
1の実施の形態で用いた外形研削用砥石の研削部4を、
被研削物としての円盤状の青板ガラス22の仕上がり外
形形状22aに対応する形状を複数有する研削部23と
した。
【0046】具体的に外形研削用砥石21の研削部23
は、円盤状の青板ガラスレンズ22の仕上がり外形形状
22aに対応した第1の研削部位23a、第2の研削部
位23b、第3の研削部位23cおよび第4の研削部位
23dの複数から構成されており、それぞれの研削部位
23a,23b,23c,23d間に青板ガラス22の
厚さよりも広い幅の逃げ部(窪み)23eが設けられて
いる。
【0047】第1の研削部位23a、第2の研削部位2
3b、第3の研削部位23cおよび第4の研削部位23
dは、メタルボンドによって固着されたダイヤモンド砥
粒5で、同一径で中心軸X方向に並列に形成されてい
る。その他は、第1の実施の形態と同一構成であるの
で、同一部分には同一番号を付して説明を省略する。
【0048】以下、上記構成の外形研削用砥石21を使
用して青板ガラス22を研削する方法を説明する。青板
ガラス22の外周部を所望の外形形状22aに研削する
ときには、まず、外形研削用砥石21を中心軸Xを中心
に回転させるとともに青板ガラス22を中心軸Yを中心
に回転させる。次に、青板ガラス22を外形研削用砥石
21の研削部23に向かってZ方向に移動させる。
【0049】青板ガラス22の外周部を、回転している
外形研削用砥石21の最外周部すなわち第1の研削部位
23aに当接させてから、中心軸Y方向に揺動させる。
これによって、砥石21の第1の研削部位23aで青板
ガラス22の外周部が所望の形状22aに加工される。
【0050】このとき、外形研削用砥石21の第1の研
削部位23aと第2の研削部位23bとの間に逃げ部2
3eが設けられているので、上記青板ガラス22を揺動
させながら加工する方式をとっても、この揺動によって
青板ガラス22が第1の研削部位23aの隣りの第2の
研削部位23bに接触することはない。
【0051】そして、多数個の青板ガラス22の加工を
繰り返しているうちに第1の研削部位23aは、摩耗し
て形状が崩れてくる。第1の研削部位23aの形状が崩
れてきたら、青板ガラス22を青板ガラス22から離反
させ、その中心軸Y方向に移動させる。そして、青板ガ
ラス22の外周部を第2の研削部位23bに当接可能な
位置まで移動させる。
【0052】その後、青板ガラス22の外周部を、回転
している外形研削用砥石21の最外周部すなわち第2の
研削部位23bに当接させてから、中心軸Y方向に揺動
させる。これによって、砥石21の第1の研削部位23
aと同一形状である第2の研削部位23bで青板ガラス
22の外周部が所望の形状22aに加工される。さら
に、第2の研削部位23bの形状が崩れてきたら、同様
に第3の研削部位23cあるいは研削部位い23dを用
いて青板ガラス22の外周部を加工する。
【0053】本実施の形態の外形研削用砥石によれば、
第1の実施の形態の効果に加え、揺動を伴う加工方式を
用いたときでも、隣り合った研削部位に青板ガラスが接
触することなく加工されるため、不必要な研削部位の摩
耗を防止することができる。
【0054】(発明の第4の実施の形態)本発明の第4
の実施の形態における外形研削用砥石の半裁断面図を図
4に示す。
【0055】本実施の形態では、図4に示すように、第
1の実施の形態で用いた外形研削用砥石の研削部4を、
被研削物32の仕上がり外形形状32aに対応する形状
を複数有する研削部33とした。
【0056】具体的に外形研削用砥石31の研削部33
は、台金2の中心軸Xに対して直交する面Lを対称とし
て面対称にした2つの段部からなる第1の研削部位33
aと第2の研削部位33bとを有している。従って、研
削部33が形成されている部分の台金2の厚さ(中心軸
X方向の長さ)は2tとなっている。
【0057】第1の研削部位33aと第2の研削部位3
3bは、いずれも外形研削用砥石31を図示しない設備
の砥石保持具に取り付ける方向によって被研削物32の
仕上がり外形形状32aに対応する形状になるように形
成されている。
【0058】第1の研削部位33aおよび第2の研削部
位33bは、メタルボンドによって固着されたダイヤモ
ンド砥粒5で、中心軸X方向に並列に形成されている。
その他は、第1の実施の形態と同一構成であるので、同
一部分には同一番号を付して説明を省略する。
【0059】以下、上記構成の外形研削用砥石を使用し
て被研削物を研削する方法を説明する。被研削物32の
外周部を所望の外形形状32aに研削するときには、ま
ず、外形研削用砥石31を中心軸Xを中心に回転させる
とともに被研削物32を中心軸Yを中心に回転させる。
次に、被研削物32を外形研削用砥石31の研削部33
に向かってZ方向に移動させる。
【0060】被研削物32の外周部を、回転している外
形研削用砥石31の最外周部すなわち第1の研削部位3
3aに当接させる。これによって、砥石31の第1の研
削部位33aの形状を被研削物32の外周部に転写す
る。
【0061】そして、多数個の被研削物32の加工を繰
り返しているうちに第1の研削部位33aは、摩耗して
形状が崩れてくる。第1の研削部位33aの形状が崩れ
てきたら、外形研削用砥石31を設備の砥石保持具から
取り外して、左右逆にして砥石保持具に取り付け直す。
これによって、第2の研削部位33bが、外形研削用砥
石31を砥石保持具から取り外す前の第1の研削部位3
3aと同様な形状となる。
【0062】その後、被研削物32の外周部を、回転し
ている外形研削用砥石31の最外周部すなわち第2の研
削部位33bに当接させる。これによって、砥石31の
第2の研削部位33bの形状を被研削物32の外周部に
転写する。
【0063】なお、本実施の形態の外形研削用砥石31
との比較のために、第1の研削部位42aと第2の研削
部位42bとが単純に同方向に繰り返された外形研削用
砥石41を図5に示す。
【0064】本実施の形態の外形研削用砥石によれば、
第1の実施の形態の効果に加え、図5に示すように単純
に複数の研削部位を繰り返したときに台金の厚さに薄い
部分(t)が生じてしまう場合であっても、台金の強度
を保つことができる。
【0065】(発明の第5の実施の形態)本発明の第5
の実施の形態における外形研削用砥石の半裁断面図を図
6に示す。
【0066】本実施の形態では、図6に示すように、第
1の実施の形態で用いた外形研削用砥石の研削部4を、
円盤状の被研削物52の仕上がり外形形状52aに対応
する形状を複数有する研削部53とした。
【0067】具体的に外形研削用砥石51の研削部53
は、台金2の中心軸Xに対して直交する面Mを対称とし
て面対称に第1の研削部位53aと第2の研削部位53
bとを有している。
【0068】第1の研削部位53aと第2の研削部位5
3bは、いずれも外形研削用砥石51を設備の砥石保持
具に取り付ける方向によって被研削物52と対向するよ
うになっている。
【0069】また、第1の研削部位53aと第2の研削
部位53bは、いずれも被研削物52の仕上がり外形形
状52aに対応する形状が4個ずつ設けられており、こ
の4個の研削部位の間には逃げ部(窪み)53cが形成
されている。
【0070】第1の研削部位53aおよび第2の研削部
位53bは、メタルボンドによって固着されたダイヤモ
ンド砥粒5で、互いに中心軸Xに対して角度を有して並
んで形成されている。
【0071】なお、第1の研削部位53aあるいは第2
の研削部位53bの表面と被加工物52の中心軸Yとが
平行になるように、外形研削用砥石53の中心軸Xと被
加工物52の中心軸Yとは所定の角度傾いて設置されて
いる。
【0072】その他は、第1の実施の形態と同一構成で
あるので、同一部分には同一番号を付して説明を省略す
る。以下、上記構成の外形研削用砥石51を使用して被
研削物52を研削する方法を説明する。
【0073】被研削物52の外周部を所望の外形形状5
2aに研削するときには、まず、外形研削用砥石51を
中心軸Xを中心に回転させるとともに被研削物52を中
心軸Yを中心に回転させる。次に、被研削物52を外形
研削用砥石51の研削部53に向かってZ方向に移動さ
せる。
【0074】被研削物52の外周部を、回転している外
形研削用砥石51の最外周部すなわち第1の研削部位5
3aの1個に当接させてから、中心軸Y方向に揺動させ
る。これによって、砥石51の第1の研削部位53aで
被研削物52の外周部が所望の形状52aに加工され
る。
【0075】そして、多数個の被研削物52の加工を繰
り返しているうちに第1の研削部位53aは、摩耗して
形状が崩れてくる。第1の研削部位53aの全ての形状
が崩れてきたら、外形研削用砥石51を設備の砥石保持
具から取り外して、左右逆にして設備の砥石保持具に取
り付け直す。これによって、第2の研削部位53bが、
外形研削用砥石51を設備の砥石保持具から取り外す前
の第1の研削部位53aと同様な形状となる。
【0076】その後、被研削物52の外周部を、回転し
ている外形研削用砥石51の最外周部すなわち第2の研
削部位53bの1個に当接させてから、中心軸Y方向に
揺動させる。これによって、砥石51の第2の研削部位
53bで被研削物52の外周部が所望の形状52aに加
工される。
【0077】本実施の形態の外形研削用砥石によれば、
第1の実施の形態の効果に加え、砥石の回転中心軸と被
研削物の回転中心軸とが角度を有する例えばアンギュラ
式円筒研削盤では、砥石の中心軸方向の長さ(すなわち
砥石自体の厚さ)sよりも長い研削部を持たせることが
でき、第3の実施の形態の効果を大きく与えることがで
きる。
【0078】なお、各実施の形態では、多数個の被研削
物を加工してから、研削部位を変更しているが、被研削
物の硬度が高い場合には、1個の被研削物を加工してい
る途中で研削部位を変更しても良い。
【0079】また、各実施の形態では、砥石の厚さによ
って設けられる研削部位の数が決定する。この砥石の厚
さは、設備や砥石の大きさ、設備への砥石の取り付け方
式あるいは砥石と被研削物との相対位置の許容範囲によ
って決定する。各実施の形態の効果を充分に得るために
は、極力砥石の厚さを厚く設定するほうが良い。
【0080】さらに、各実施の形態では、砥粒の固定方
式として、電着、電鋳、メタルボンド、レジンボンドあ
るいはビトリファイドボンド等、被研削物の材質や所望
精度によって適宜選択することができる。各実施の形態
では、砥粒として、ダイヤモンドの他にcBNあるいは
GC等、適宜選択することができる。
【0081】なお、上記した具体的実施の形態から次の
ような構成の技術的思想が導き出される。 (付記) (1)円盤状でその外周部に砥粒を保持した研削部を有
する外形研削用砥石において、被研削物の外形形状に呼
応した形状が少なくとも2回以上繰り返された研削部形
状を有することを特徴とする外形研削用砥石。 (2)前記少なくとも2回以上繰り返される研削部の形
状が同一形状の繰り返しであることを特徴とする付記
(1)に記載の外形研削用砥石。 (3)前記少なくとも2回以上繰り返される研削部の形
状が異形形状の繰り返しであることを特徴とする付記
(1)に記載の外形研削用砥石。 (4)前記少なくとも2回以上繰り返される研削部の形
状の間に被研削物と接触しない部分を設けたことを特徴
とする付記(1)、(2)または(3)に記載の外形研
削用砥石。 (5)ある研削部の加工から別の研削部の加工に変更す
る際に、外形研削用工具と被研削物の相対位置の変更に
よって行うことを特徴とする付記(1)に記載の外形研
削用砥石の使用方法。
【0082】付記(1)に記載の外形研削用砥石によれ
ば、砥石に少なくとも2つ設けた研削部の1つの形状が
崩れても、砥石を外すことなく、他の研削部で被研削物
を研削できる効果を奏する。
【0083】また、付記(2)に記載の外形研削用砥石
によれば、付記(1)の効果に加え、砥石を外すことな
く、1つの設備で同一の被研削物を研削することができ
る効果を奏する。
【0084】さらに、付記(3)に記載の外形研削用砥
石によれば、付記(1)の効果に加え、砥石を外すこと
なく、1つの設備で異形の被研削物を研削することがで
きる効果を奏する。
【0085】付記(4)に記載の外形研削用砥石によれ
ば、付記(1)、(2)または(3)に記載の効果に加
え、被研削物の加工に用いている外形研削用砥石の研削
部以外の研削部を他の部材に接触させて摩耗させること
が防止できる効果を奏する。
【0086】付記(5)に記載の外形研削用砥石の使用
方法によれば、砥石に少なくとも2つ設けた研削部の1
つの形状が崩れても、砥石を外すことなく、他の研削部
で被研削物を研削できる効果を奏する。
【0087】
【発明の効果】請求項1による本発明の外形研削用砥石
によれば、砥石に少なくとも2つ設けた研削部の1つの
形状が崩れても、砥石を外すことなく、他の研削部で被
研削物を研削できる効果を奏する。
【0088】また、請求項2による本発明の外形研削用
砥石によれば、請求項1の効果に加え、砥石を外すこと
なく、1つの設備で同一の被研削物を研削することがで
きる効果を奏する。
【0089】さらに、請求項3による本発明の外形研削
用砥石によれば、請求項1の効果に加え、砥石を外すこ
となく、1つの設備で異形の被研削物を研削することが
できる効果を奏する。
【0090】請求項4による本発明の外形研削用砥石に
よれば、請求項1、請求項2または請求項3の効果に加
え、被研削物の加工に用いている外形研削用砥石の研削
部以外の研削部を他の部材に接触させて摩耗させること
が防止できる効果を奏する。
【0091】請求項5による本発明の外形研削用砥石に
よれば、砥石に少なくとも2つ設けた研削部の1つの形
状が崩れても、砥石を外すことなく、他の研削部で被研
削物を研削できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における外形研削用
砥石の半裁断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態における外形研削用
砥石の半裁断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態における外形研削用
砥石の半裁断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態における外形研削用
砥石の半裁断面図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態における外形研削用
砥石と比較する外形研削用砥石の半裁断面図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態における外形研削用
砥石の半裁断面図である。
【図7】従来における外形研削用砥石の半裁断面図であ
る。
【符号の説明】
1 外形研削用砥石 2 台金 2a 取付孔 3 セラミックス 3a 外形形状 4 研削部 5 ダイヤモンド砥粒

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被研削物を所望の外形形状に研削するた
    めの研削部を有する板状の外形研削用砥石において、前
    記研削部に前記被研削物の外形形状に対応した形状を少
    なくとも2回繰り返して設けることを特徴とする外形研
    削用砥石。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも2回繰り返して設ける研
    削部の形状は、同一形状の繰り返しであることを特徴と
    する請求項1に記載の外形研削用砥石。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも2回繰り返して設ける研
    削部の形状は、異形形状の繰り返しであることを特徴と
    する請求項1に記載の外形研削用砥石。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも2回繰り返して設ける研
    削部の間に、被研削物と接触しない部分を設けることを
    特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の
    外形研削用砥石。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の外形研削用砥石の研削
    部を第1の研削部から第2の研削部に変更するときに
    は、外形研削用砥石と被研削物との相対位置の変更によ
    り行うことを特徴とする外形研削用砥石の使用方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014161984A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Olympus Corp レンズ加工装置、レンズ加工方法、及びレンズ加工用工具

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