JPH11207570A - 工作機械の送り制御方法および装置 - Google Patents

工作機械の送り制御方法および装置

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JPH11207570A
JPH11207570A JP2136998A JP2136998A JPH11207570A JP H11207570 A JPH11207570 A JP H11207570A JP 2136998 A JP2136998 A JP 2136998A JP 2136998 A JP2136998 A JP 2136998A JP H11207570 A JPH11207570 A JP H11207570A
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JP
Japan
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axis
movement
coordinate
machine tool
axes
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JP2136998A
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Inventor
Katsuo Ito
勝夫 伊藤
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】組み付け調整作業および保守調整作業を大幅に
削減でき、工作機械のコストを大幅に低減できる工作機
械の送り制御方法および装置を提供する。 【構成】基準軸線Sを有し、基準軸線を含む基準平面内
の第1の移動軸Uおよび第2の移動軸Wを有し、第1,
第2の移動軸により工具と工作物を相対的に移動させる
工作機械において、工作機械の第1,第2の移動軸のな
す角度および基準軸線と第2の移動軸のなす角度を決定
することのできるデータを記憶する手順と、工具と工作
物との相対移動を基準軸線を含む基準平面上の直交座標
系である第1の座標軸Xおよび基準軸線と平行な第2の
座標軸Zの座標値により指示する手順と、相対移動の第
1,第2の座標軸の座標成分から、所定の演算式を満足
するような第1,第2の移動軸に関する移動量を演算す
る手順と、工具と工作物とを演算された移動量により相
対移動させる手順とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、NC(数値制御)
旋盤等の工作機械における送り制御方法および装置に関
し、詳しくは工作機械の各移動軸の組み付け調整作業お
よび保守調整作業を大幅に削減することができ、工作機
械のコストを大幅に低減することができる工作機械の送
り制御方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に工作機械の加工精度は、工具と工
作物との相対移動を行う送り機構の精度に依存する。通
常、工作機械は複数の移動軸を有し、各移動軸の真直
度、工作機械の基準軸線と各移動軸との平行度および直
角度、各移動軸間の直角度等を極めて高精度に調整して
おく必要がある。このため、各移動軸の案内部材等の組
み付け時には、熟練作業者が数多くの工数を費やして組
み付け精度の調整作業を行う必要があった。さらに、組
み付け時に工作機械の各移動軸の組み付け精度が所定の
誤差内に収まっていたとしても、工作機械を工場に据え
付けるときの据え付け状態や、工作機械本体の熱変位等
によっても各移動軸の角度誤差が生じることがある。
【0003】このような各移動軸の角度誤差を補正する
ものとして、特公平3−19024号公報に記載された
発明が公知である。これは工作機械の駆動軸であるX,
Y,Z軸において、第1の駆動軸Xと第2の駆動軸Yと
の直角度誤差、第1の駆動軸Xと第3の駆動軸Zとの直
角度誤差がある場合、この直角度誤差を測定して、各駆
動軸の移動量に直角度誤差による補正量を加減算するこ
とにより、移動量の誤差を計算により補正しようとする
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の工作機械では、
組み付け時に工作機械の基準軸線と各移動軸との平行度
および直角度、各移動軸間の直角度等を極めて高精度に
調整しておく必要があり、その調整作業のために工作機
械の製造コストが増大していた。また、特公平3−19
024号公報に記載された発明では、工作機械の主軸軸
線等の基準軸線と各駆動軸との角度誤差については考慮
しておらず、さらに、各駆動軸間の直角からの角度誤差
も小さいものとして移動量の補正値を近似計算するもの
である。したがって、工作機械の基準軸線と各駆動軸が
平行でない場合や各駆動軸間の角度が直角から大きく外
れている場合には適用できないという欠点があった。
【0005】そこで、本発明は、工作機械の各移動軸の
組み付け調整作業および保守調整作業を大幅に削減する
ことができ、工作機械のコストを大幅に低減することが
できる工作機械の送り制御方法および装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の工作機械の送り制御方法は、互いに直交す
る3軸の座標軸からなる直交座標系内の移動を行うた
め、前記座標軸に対して各々所定の角度を有する互いに
平行でない3つの移動軸を有し、この3つの移動軸によ
り工具と工作物を相対的に移動させる工作機械におい
て、前記相対移動をさせるための3つの移動軸のうち、
任意の2つの移動軸がなす角度データおよび前記座標軸
と前記任意の2つの移動軸のどちらか一方とがなす角度
データを決定可能なデータを記憶する手順と、前記工具
と前記工作物との相対移動を前記直交3軸座標系の座標
値により指示する手順と、前記直交3軸座標系の座標値
を前記3つの移動軸の軸線方向の移動量に、前記角度デ
ータを使用して演算する手順と、前記工具と前記工作物
とを、前記演算した移動軸の移動量により相対移動させ
る手順とを有する。
【0007】また、本発明の工作機械の送り制御方法
は、基準軸線を有し、前記基準軸線を含む基準平面内の
移動を行うための互いに平行でない第1の移動軸および
第2の移動軸を有し、前記第1の移動軸および前記第2
の移動軸により工具と工作物を相対的に移動させる工作
機械において、前記第1の移動軸と前記第2の移動軸と
のなす第1の角度データおよび前記基準軸線と前記第1
の移動軸または前記第2の移動軸とのなす第2の角度デ
ータを決定可能なデータを記憶する手順と、前記工具と
前記工作物との相対移動を前記基準平面上の直交座標系
であり前記基準軸線と直交する第1の座標軸および前記
基準軸線と平行な第2の座標軸の座標値により指示する
手順と、前記相対移動の移動量の前記第1の座標軸の第
1の座標成分および前記第2の座標軸の第2の座標成分
を、前記第1の移動軸による第1の移動量および前記第
2の移動軸による第2の移動量に、前記第1の角度デー
タおよび前記第2の角度データを使用して演算する手順
と、前記工具と前記工作物とを、前記第1の移動軸によ
り前記第1の移動量、前記第2の移動軸により前記第2
の移動量分だけ相対移動させる手順とを有する。
【0008】また、上記の工作機械の送り制御方法にお
いて、前記演算する手順は、前記第1の座標成分をLx
、前記第2の座標成分をLz とし、前記第1の移動量
をLu、前記第2の移動量をLw とし、前記第1の角度
データをβ、前記第2の角度データをαとして、次式 Lu=Lx・cosα/sinβ−Lz・sinα/sinβ Lw=−Lx・cos(α+β)/sinβ+Lz・sin(α+β)/si
nβ を満足するような前記第1の移動量Lu および前記第2
の移動量Lw を演算する手順であることが好ましい。
【0009】また、上記の工作機械の送り制御方法にお
いて、前記基準軸線は、主軸軸線と平行な軸線であるこ
とが好ましい。
【0010】また、上記の工作機械の送り制御方法にお
いて、前記工作機械は、旋盤であることが好ましい。
【0011】また、本発明の工作機械の送り制御装置
は、互いに直交する3軸の座標軸からなる直交座標系内
の移動を行うため、前記座標軸に対して各々所定の角度
を有する互いに平行でない3つの移動軸を有し、この3
つの移動軸により工具と工作物を相対的に移動させる工
作機械において、前記相対移動をさせるための3つの移
動軸のうち、任意の2つの移動軸がなす角度データおよ
び前記座標軸と前記任意の2つの移動軸のどちらか一方
とがなす角度データを決定可能なデータを記憶する手段
と、前記工具と前記工作物との相対移動を前記直交3軸
座標系の座標値により指示するNC加工プログラムを記
憶する手段と、前記直交3軸座標系の座標値を前記3つ
の移動軸の軸線方向の移動量に、前記角度データを使用
して演算する手段と、前記工具と前記工作物とを、前記
演算した移動軸の移動量により相対移動させる手段とを
有する。
【0012】また、本発明の工作機械の送り制御装置
は、基準軸線を有し、前記基準軸線を含む基準平面内の
移動を行うための互いに平行でない第1の移動軸および
第2の移動軸を有し、前記第1の移動軸および前記第2
の移動軸により工具と工作物を相対的に移動させる工作
機械において、前記第1の移動軸と前記第2の移動軸と
のなす第1の角度データおよび前記基準軸線と前記第1
の移動軸または前記第2の移動軸とのなす第2の角度デ
ータを決定可能なデータを記憶する手段と、前記工具と
前記工作物との相対移動を前記基準平面上の直交座標系
であり前記基準軸線と直交する第1の座標軸および前記
基準軸線と平行な第2の座標軸の座標値により指示する
NC加工プログラムを記憶する手段と、前記相対移動の
移動量の前記第1の座標軸の第1の座標成分および前記
第2の座標軸の第2の座標成分を、前記第1の移動軸に
よる第1の移動量および前記第2の移動軸による第2の
移動量に、前記第1の角度データおよび前記第2の角度
データを使用して演算する手段と、前記工具と前記工作
物とを、前記第1の移動軸により前記第1の移動量、前
記第2の移動軸により前記第2の移動量分だけ相対移動
させる手段とを有する。
【0013】また、上記の工作機械の送り制御装置にお
いて、前記演算する手段は、前記第1の座標成分をLx
、前記第2の座標成分をLz とし、前記第1の移動量
をLu、前記第2の移動量をLw とし、前記第1の角度
データをβ、前記第2の角度データをαとして、次式 Lu=Lx・cosα/sinβ−Lz・sinα/sinβ Lw=−Lx・cos(α+β)/sinβ+Lz・sin(α+β)/si
nβ を満足するような前記第1の移動量Lu および前記第2
の移動量Lw を演算する手段であることが好ましい。
【0014】また、上記の工作機械の送り制御装置にお
いて、前記基準軸線は、主軸軸線と平行な軸線であるこ
とが好ましい。
【0015】また、上記の工作機械の送り制御装置にお
いて、前記工作機械は、旋盤であることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。図1は、本発明を適用する工作機
械の一例としての旋盤を示す図である。旋盤2は、ベッ
ド20上に主軸台24、サドル25、クロススライド2
9、刃物台26等が配置されている。主軸台24には主
軸241が軸支されており、主軸台24内部の主軸モー
タ21によって回転駆動される。ここでは主軸241の
中心軸線を旋盤2の基準軸線Sとする。工作物は主軸2
41の先端に設けられたチャックに取り付けられ、主軸
241とともに回転駆動される。
【0017】サドル25は、ベッド20上に配置された
サドル案内部材251によって案内され、その案内方向
にW軸モータ23によって駆動される。サドル案内部材
251による案内方向をW軸方向とする。サドル25上
には刃物台案内部材261が配置されている。刃物台2
6は、刃物台案内部材261によって案内されるクロス
スライド29上に設けられ、その案内方向にU軸モータ
22によって駆動される。刃物台案内部材261による
案内方向をU軸方向とする。
【0018】刃物台26にはバイト等の工具262が取
り付けられており、刃物台26をU軸およびW軸方向に
駆動することにより、工作物と工具262とを相対的に
移動し、主軸241先端の工作物を加工する。工具26
2と工作物の相対移動はNC加工プログラムによって指
示され、図1には示されていないNC装置1によって制
御される。NC加工プログラムにおける座標は、互いに
直交するX軸とZ軸とによって表され、Z軸は旋盤2の
基準軸線Sと平行に設定される。またX軸とZ軸の正方
向は、通常図1に示す方向に設定される。
【0019】従来の旋盤においては、W軸をZ軸に一致
させ、U軸をX軸に一致させるようにサドル案内部材2
51、刃物台案内部材261の配置を精密に調整してい
た。本発明を適用する旋盤2においては、U,W軸を
X,Z軸に一致させることはせず、図1のようにU軸と
X軸は角度を有しており、W軸とZ軸も角度を有してい
る。また、U軸とW軸とを直交させる必要もない。ただ
し、U軸とW軸はXZ平面上になければならない。ま
た、U,W軸の各案内部材は十分な真直度精度を有して
いる。するとUW座標は斜交座標(非直交座標)とな
り、適当な変換を施すことにより、XZ座標からUW座
標に変換することが可能である。
【0020】図2は、UW座標とXZ座標との変換を説
明するための図である。Z軸は基準軸線Sと平行であ
り、X軸はZ軸と直交するように設定されている。W軸
がZ軸となす角度をαとする。ただし、角度αはZ軸か
らX軸に向かう方向を正方向とする。また、U軸がW軸
となす角度をβとする。ただし、角度βはZ軸からX軸
に向かう方向を正方向とする。
【0021】ここで、工具262の刃先位置が点Pから
点Rに向かって移動する場合を考える。点Pから点Rに
向かう移動ベクトルをベクトルPRとし、ベクトルPR
の大きさをLとする。また、ベクトルPRのX成分の大
きさをLx 、Z成分の大きさをLz とする。Z軸とベク
トルPRのなす角度をγとすると、図2より Lx=sinγ ・・・式1 Lz=cosγ ・・・式2 が成り立つ。
【0022】また、図2のようにベクトルPRをU成分
ベクトルとW成分ベクトルに分解した場合のW成分ベク
トルの先端を点Qとする。すなわち、ベクトルPRのW
成分ベクトルはベクトルPQとなり、ベクトルPRのU
成分ベクトルはベクトルQRとなる。ここで、角度PQ
Rは(π−β)となる。角度PRQをθとすると、θ=
α+β−γ
・・・式3の関係がある。
【0023】三角形PQRにおいて、正弦定理より L/sin(π-β)=Lw/sinθ=Lu/sin(γ-α) ・・・式4 が成り立つ。式1〜4により、Lu ,Lw をLx ,Lz
を使って、 Lu=Lx・cosα/sinβ−Lz・sinα/sinβ ・・・式5 Lw=−Lx・cos(α+β)/sinβ+Lz・sin(α+β)/sinβ ・・・式6 のように表せる。
【0024】したがって、XZ座標における(Lx ,L
z )で表された移動量は、式5、式6によってUW座標
の移動量(Lu ,Lw )に変換される。また、XZ座標
の座標値(X,Z)についても、式5、式6と同様の変
換式によってUW座標の座標値(U,W)に変換され
る。すなわち、式5、式6においてLx →X、Lz →
Z、Lu →U、Lw →Wと置き換えればよい。例えば、
Lx を第1の座標成分、Lz を第2の座標成分とする
と、第1の移動量Lu 、第2の移動量Lw に変換する演
算が行われることになる。同様に、直線PR方向の送り
速度からU軸方向送り速度、Z軸方向送り速度が演算さ
れる。
【0025】角度α,βの値は、直接測定器により測定
してもよいし、工作物に試し加工を行い、その工作物の
形状を測定して求めてもよい。このように角度α、角度
βの値を測定して記憶しておけば、XZ座標で与えられ
るNC加工プログラムの移動指令等をUW座標に変換し
てU軸およびW軸の制御によって実行することができ
る。角度α,βを測定して記憶しておき、式5、式6に
よって座標変換を行うことにより、W軸に対応するサド
ル案内部材251およびU軸に対応する刃物台案内部材
261の角度調整を精密に行う必要がなくなり、旋盤2
の製造コストを大幅に低減させることができる。
【0026】図3は、旋盤2の制御を行うNC装置1の
構成を示すブロック図である。NC装置1としては、N
C専用機や、個人用小型コンピュータ(以下、パソコン
という)の拡張スロットにサーボモータの制御、シーケ
ンス制御等を行うNCボードを装備して数値制御機能と
パソコン機能とを有するいわゆるパソコンNC装置が使
用できる。NC装置1には、種々のデータ処理を行う情
報処理手段としてのCPU10が設けられており、CP
U10にはバス11を介して主記憶装置としてROM1
4およびRAM15が接続されている。
【0027】CPU10は、ROM14に記憶されてい
るシステムプログラムおよびデータと、RAM15にロ
ード(メモリ中に読み込むこと)されたプログラムおよ
びデータに従って動作する。このようにRAM15にロ
ードされるプログラムとしては、基本プログラムである
OS(オペレーティング・システム)やNC装置1とし
てのパソコンにNC装置の機能を実現させるNC機能プ
ログラム152、XZ座標とUW座標との変換を行う座
標演算プログラム153、表示手段12に対して文字や
図形の表示を行う表示制御プログラム等がある。
【0028】また、RAM15には、旋盤2の加工動作
を指示するNC加工プログラム151が記憶されてお
り、さらに、角度α,βを記憶しておく角度データメモ
リ154の領域が設定されている。測定した角度α,β
のデータは、入力手段13から入力して角度データメモ
リ154に記憶しておく。
【0029】CPU10にはバス11を介して入出力機
器が接続されている。入出力機器としては、文字および
図形を表示する表示手段12、作業者がデータを入力す
るための入力手段13がインターフェース回路を介して
バス11に接続されている。表示手段12としてはCR
T、EL表示パネルや液晶ディスプレイ等が使用でき、
入力手段13としてはキーボード、表示手段12と一体
に組み合わせたタッチパネル等が使用できる。
【0030】また、CPU10にはバス11を介して補
助記憶装置としての固定ディスク装置16が接続されて
いる。固定ディスク装置16にはCPU10によって実
行されるべき種々のプログラム等が記憶されており、こ
れらのプログラム等が固定ディスク装置16からRAM
15にロードされる。
【0031】NC装置1には、インターフェース21
3、アンプ212を介して旋盤2の主軸台24に内蔵さ
れた主軸モータ21が接続されている。主軸モータ21
の回転数は検出器211を介してアンプ212にフィー
ドバックされ、所定の回転数が維持される。さらにNC
装置1には、位置決め装置223、アンプ222を介し
て旋盤2のU軸モータ22が接続されている。検出器2
21の検出信号はアンプ222、位置決め装置223に
フィードバックされ、U軸方向での工具と工作物との相
対的な位置決め動作が行われる。W軸モータ23も同様
にアンプ232、位置決め装置233、検出器231を
介してNC装置1に接続されている。
【0032】また、NC装置1は、PLC(プログラマ
ブル・ロジック・コントローラ)271を介して可動体
制御機器27に対して入出力を行い、複数の工具を取り
付けた刃物第26のタレット等の可動体をシーケンス制
御し、使用工具の変更等を実行する。
【0033】図4は、NC機能プログラム152に含ま
れる加工実行プログラムの処理を示すフローチャートで
ある。加工実行プログラムはRAM15中のNC加工プ
ログラム151を1ブロックずつ読み込んで、各NC指
令を順番に実行するプログラムであり、NC機能プログ
ラム152から呼び出されるサブルーチンである。ま
ず、処理301において、RAM15中のNC加工プロ
グラム151を1ブロック読み込んで、そのNC指令の
内容を解釈する。次に判断302において、読み込んだ
NC指令が移動指令等の座標関連指令であるか否かを判
断する。
【0034】座標関連指令であれば、呼出処理305で
座標演算プログラムを呼び出し、XZ座標からUW座標
への変換を行う。そして、次の処理303により、変換
したUW座標によりU軸モータ22、W軸モータ23の
制御を行う等してNC指令を実行する。判断302の判
断結果が座標関連指令でなければ、直接処理303に進
みNC指令を実行する。
【0035】次に、判断304でNC加工プログラムが
加工終了指令に到達したか否かを判断する。加工終了で
なければ処理301に戻ってNC加工プログラムの実行
を継続し、加工終了であればこの加工実行プログラムを
終了して、このプログラムを呼び出した呼び出し元に戻
る。
【0036】図5は、座標演算プログラム153の処理
を示すフローチャートである。座標演算プログラム15
3は、図4の加工実行プログラムの呼出処理305で呼
び出されるサブルーチンである。まず、処理306でN
C指令からXZ座標の指令値Lx ,Lz を読み込む。次
に処理307において、式5、式6(図5に示した計算
式と等価)によって、UW座標の指令値Lu ,Lw を演
算する。その際、角度データメモリ154に記憶されて
いる角度α,βのデータを使用して計算を行う。次に、
処理308においてLu ,Lw をRAM15の所定の領
域に記憶し、この座標演算プログラムを終了して、この
プログラムを呼び出した呼び出し元に戻る。そして、図
4の処理303において、演算したLu ,Lw に従って
直線補間等の制御、すなわち、UW座標によるU軸モー
タ22、W軸モータ23の制御を行う。
【0037】以上のように、U,W軸の各案内部材が十
分な真直度を有していれば、W軸をZ軸に一致させU軸
をX軸に一致させるように各案内部材の配置を調整する
ことが必要ない非直交座標であるUW座標を積極的に構
成し、NC装置1においてXZ座標からUW座標に座標
変換することにより、正確にXZ座標で表されたNC加
工プログラムを実行することができる。そして各案内部
材の精密な位置調整が不要となるため、旋盤2の製造コ
ストを大幅に低減させることができる。また、旋盤2の
経時変化、温度変化等により各案内部材の角度位置が変
化してしまった場合でも、角度α,βを測定して記憶さ
せるだけで移動量の修正が簡単に行える。このため保守
作業にかかるコストも大幅に低減させることが可能とな
る。
【0038】なお、以上の実施の形態においては、角度
データメモリ154に、W軸がZ軸となす角度αと、U
軸がW軸となす角度βとを記憶するようにしたが、角度
αの代わりに、U軸がX軸となす角度を記憶するように
してもよい。また、角度αと、U軸がX軸となす角度と
を記憶するようにしてもよい。このように、角度データ
メモリ154には、角度αおよび角度βが決定できるデ
ータであればどのようなデータを記憶するようにしても
よい。
【0039】また、工作機械として、旋盤で説明を行っ
ているが、ターニングセンタ、研削盤、マシニングセン
タ等であってもよい。すなわち、直交2軸制御、直交3
軸制御が行われる工作機械であればよい。例えば、マシ
ニングセンタのような直交3軸制御の工作機械におい
て、2つの座標軸(第1の座標軸、第2の座標軸)で定
義される平面内を、任意の2つの移動軸(第1の移動
軸、第2の移動軸)が2つの座標軸に対して各々所定の
角度を有するようにし、第3の移動軸を第3の座標軸に
対して平行に構成してもよい。この場合は、2つの座標
軸の座標値が、2つの移動軸の移動量に変換されて制御
される。さらに、第3の移動軸を第3の座標軸に対して
所定角度を有するように構成してもよい。この場合も、
任意の2つの移動軸で構成される移動平面に本発明を適
用するとともに、この移動平面に対して傾斜している第
3の移動軸の傾斜角度、移動量を組み合わせるようにし
て各移動軸の移動量に変換して制御すればよい。
【0040】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下のような効果を奏する。
【0041】座標変換に必要な角度α,βの値を測定し
て記憶しておき、XZ座標で与えられるNC加工プログ
ラムの移動指令等をUW座標に変換してU軸およびW軸
の制御によって実行することにより、U,W軸に対応す
る各案内部材の角度調整を精密に行う必要がなくなり、
工作機械の製造コストを大幅に低減させることが可能と
なる。また、工作機械の経時変化、温度変化等により各
案内部材の角度位置が変化してしまった場合でも、角度
α,βを測定して記憶させることにより移動量の修正が
簡単に行える。このため保守作業にかかるコストも大幅
に低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を適用する工作機械の一例とし
ての旋盤を示す図である。
【図2】図2は、UW座標とXZ座標との変換を説明す
るための図である。
【図3】図3は、NC装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図4】図4は、加工実行処理を示すフローチャートで
ある。
【図5】図5は、座標演算処理を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1…NC装置 2…旋盤 10…CPU 11…バス 12…表示手段 13…入力手段 14…ROM 15…RAM 16…固定ディスク装置 21…主軸モータ 22…U軸モータ 23…W軸モータ 24…主軸台 25…サドル 26…刃物台 27…可動体制御機器 29…クロススライド 241…主軸 251…サドル案内部材 261…刃物台案内部材 262…工具

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに直交する3軸の座標軸からなる直交
    座標系内の移動を行うため、前記座標軸に対して各々所
    定の角度を有する互いに平行でない3つの移動軸を有
    し、この3つの移動軸により工具と工作物を相対的に移
    動させる工作機械において、 前記相対移動をさせるための3つの移動軸のうち、任意
    の2つの移動軸がなす角度データおよび前記座標軸と前
    記任意の2つの移動軸のどちらか一方とがなす角度デー
    タを決定可能なデータを記憶する手順と、 前記工具と前記工作物との相対移動を前記直交3軸座標
    系の座標値により指示する手順と、 前記直交3軸座標系の座標値を前記3つの移動軸の軸線
    方向の移動量に、前記角度データを使用して演算する手
    順と、 前記工具と前記工作物とを、前記演算した移動軸の移動
    量により相対移動させる手順とを有する工作機械の送り
    制御方法。
  2. 【請求項2】基準軸線(S)を有し、前記基準軸線
    (S)を含む基準平面内の移動を行うための互いに平行
    でない第1の移動軸(U)および第2の移動軸(W)を
    有し、前記第1の移動軸(U)および前記第2の移動軸
    (W)により工具(262)と工作物を相対的に移動さ
    せる工作機械(2)において、 前記第1の移動軸(U)と前記第2の移動軸(W)との
    なす第1の角度データ(β)および前記基準軸線(S)
    と前記第1の移動軸(U)または前記第2の移動軸
    (W)とのなす第2の角度データ(α)を決定可能なデ
    ータを記憶する手順と、 前記工具(262)と前記工作物との相対移動を前記基
    準平面上の直交座標系であり前記基準軸線(S)と直交
    する第1の座標軸(X)および前記基準軸線(S)と平
    行な第2の座標軸(Z)の座標値により指示する手順
    と、 前記相対移動の移動量の前記第1の座標軸(X)の第1
    の座標成分(Lx )および前記第2の座標軸(Z)の第
    2の座標成分(Lz )を、前記第1の移動軸(U)によ
    る第1の移動量(Lu )および前記第2の移動軸(W)
    による第2の移動量(Lw )に、前記第1の角度データ
    (β)および前記第2の角度データ(α)を使用して演
    算する手順と、 前記工具(262)と前記工作物とを、前記第1の移動
    軸(U)により前記第1の移動量(Lu )、前記第2の
    移動軸(W)により前記第2の移動量(Lw )分だけ相
    対移動させる手順とを有する工作機械の送り制御方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載した工作機械の送り制御方
    法であって、 前記演算する手順は、 前記第1の座標成分をLx 、前記第2の座標成分をLz
    とし、前記第1の移動量をLu 、前記第2の移動量をL
    w とし、前記第1の角度データをβ、前記第2の角度デ
    ータをαとして、次式 Lu=Lx・cosα/sinβ−Lz・sinα/sinβ Lw=−Lx・cos(α+β)/sinβ+Lz・sin(α+β)/si
    nβ を満足するような前記第1の移動量Lu および前記第2
    の移動量Lw を演算する手順である工作機械の送り制御
    方法。
  4. 【請求項4】請求項2または3に記載した工作機械の送
    り制御方法であって、 前記基準軸線は、主軸軸線と平行な軸線である工作機械
    の送り制御方法。
  5. 【請求項5】請求項2〜4のいずれか1つに記載した工
    作機械の送り制御方法であって、 前記工作機械は、旋盤である工作機械の送り制御方法。
  6. 【請求項6】互いに直交する3軸の座標軸からなる直交
    座標系内の移動を行うため、前記座標軸に対して各々所
    定の角度を有する互いに平行でない3つの移動軸を有
    し、この3つの移動軸により工具と工作物を相対的に移
    動させる工作機械において、 前記相対移動をさせるための3つの移動軸のうち、任意
    の2つの移動軸がなす角度データおよび前記座標軸と前
    記任意の2つの移動軸のどちらか一方とがなす角度デー
    タを決定可能なデータを記憶する手段と、 前記工具と前記工作物との相対移動を前記直交3軸座標
    系の座標値により指示するNC加工プログラムを記憶す
    る手段と、 前記直交3軸座標系の座標値を前記3つの移動軸の軸線
    方向の移動量に、前記角度データを使用して演算する手
    段と、 前記工具と前記工作物とを、前記演算した移動軸の移動
    量により相対移動させる手段とを有する工作機械の送り
    制御装置。
  7. 【請求項7】基準軸線(S)を有し、前記基準軸線
    (S)を含む基準平面内の移動を行うための互いに平行
    でない第1の移動軸(U)および第2の移動軸(W)を
    有し、前記第1の移動軸(U)および前記第2の移動軸
    (W)により工具(262)と工作物を相対的に移動さ
    せる工作機械(2)において、 前記第1の移動軸(U)と前記第2の移動軸(W)との
    なす第1の角度データ(β)および前記基準軸線(S)
    と前記第1の移動軸(U)または前記第2の移動軸
    (W)とのなす第2の角度データ(α)を決定可能なデ
    ータを記憶する手段と、 前記工具(262)と前記工作物との相対移動を前記基
    準平面上の直交座標系であり前記基準軸線(S)と直交
    する第1の座標軸(X)および前記基準軸線(S)と平
    行な第2の座標軸(Z)の座標値により指示するNC加
    工プログラムを記憶する手段と、 前記相対移動の移動量の前記第1の座標軸(X)の第1
    の座標成分(Lx )および前記第2の座標軸(Z)の第
    2の座標成分(Lz )を、前記第1の移動軸(U)によ
    る第1の移動量(Lu )および前記第2の移動軸(W)
    による第2の移動量(Lw )に、前記第1の角度データ
    (β)および前記第2の角度データ(α)を使用して演
    算する手段と、 前記工具(262)と前記工作物とを、前記第1の移動
    軸(U)により前記第1の移動量(Lu )、前記第2の
    移動軸(W)により前記第2の移動量(Lw )分だけ相
    対移動させる手段とを有する工作機械の送り制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載した工作機械の送り制御装
    置であって、 前記演算する手段は、 前記第1の座標成分をLx 、前記第2の座標成分をLz
    とし、前記第1の移動量をLu 、前記第2の移動量をL
    w とし、前記第1の角度データをβ、前記第2の角度デ
    ータをαとして、次式 Lu=Lx・cosα/sinβ−Lz・sinα/sinβ Lw=−Lx・cos(α+β)/sinβ+Lz・sin(α+β)/si
    nβ を満足するような前記第1の移動量Lu および前記第2
    の移動量Lw を演算する手段である工作機械の送り制御
    装置。
  9. 【請求項9】請求項7または8に記載した工作機械の送
    り制御装置であって、 前記基準軸線は、主軸軸線と平行な軸線である工作機械
    の送り制御装置。
  10. 【請求項10】請求項7〜9のいずれか1つに記載した
    工作機械の送り制御装置であって、 前記工作機械は、旋盤である工作機械の送り制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115256047A (zh) * 2022-09-01 2022-11-01 珠海格力智能装备技术研究院有限公司 检测数控机床主轴热伸长量的方法、装置与数控机床
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