JPH11207347A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JPH11207347A
JPH11207347A JP10012997A JP1299798A JPH11207347A JP H11207347 A JPH11207347 A JP H11207347A JP 10012997 A JP10012997 A JP 10012997A JP 1299798 A JP1299798 A JP 1299798A JP H11207347 A JPH11207347 A JP H11207347A
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喜則 紙谷
Masahiro Fujita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】隔膜で区画された陽極室及び陰極室を有する電
解槽を具備した電解水生成装置における、隔膜の状態を
判定する。 【解決手段】 電解水生成装置は、隔膜11で区画され
た陽極室12及び陰極室13を有し、連続的に供給され
る希塩水を電気分解する。制御回路40は、両電極1
4,15間に流れる電解電流値から生成された電解水の
pH(pHi)を推定する。また、陽極室12及び陰極
室13から注出される電解水の電気伝導度を、それぞれ
第1,第2電気伝導度検出器25,26により検出し、
両検出値の差△ECからpH(pHec)を推定する。
制御回路40は、pHiとpHecとを比較して隔膜の
状態(破れ,つまり)の有無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原水に電解促進剤
が混合された被処理水を隔膜を有する電解槽内で電気分
解する電解水生成装置であって、特に、隔膜の状態を検
出する電解水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、イオン透過能を有する隔膜で
区画された陽極室及び陰極室からなる電解槽に対して原
水に食塩等の電解促進剤が混合された被処理水を連続的
に供給し、供給された被処理水を電解槽内で電気分解し
て電解水を得る電解水生成装置が知られている。この種
の電解水生成装置は、所望のpHを有する電解水を生成
するために被処理水の電解促進剤の濃度、電極間への印
加電圧、又は電解電流(陽極室及び陰極室に収容された
電極間に流れる電流)を制御する。この場合において装
置に何らかの異常が発生すると、電解促進剤濃度や印加
電圧等の制御量が予定範囲を逸脱して極めて大きく又は
小さくなる。電解水生成装置はこうした状態を検出して
外部に警告を発するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電解槽内の
隔膜は各電極室に生成された酸性水とアルカリ性水が混
合することを防ぐ機能を有するが、何らかの原因により
隔膜が破れて所期の性能が保てない状態が発生すること
がある。また、隔膜にスケールが付着することにより陽
極室又は陰極室の流路抵抗が変化して、両電極室に流入
する被処理水の流量(両電極室から注出される電解水の
流量)の比率が予定の範囲から逸脱する場合もある。こ
うした異常状態下では所期の諸特性を有する電解水が得
られないため、同状態が発生したことを速やかに検出す
ることが必要である。しかしながら、このような異常時
においては、電解促進剤濃度や印加電圧等の制御量が制
御上許容されている範囲を逸脱することが少ないため、
上記従来の方法によっては確実に検出することが困難で
ある。
【0004】
【発明の概要】本発明は上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、電解電流値から電解水(酸性水又はアルカリ
性水)のpHに相当する値を推定するとともに、生成さ
れた酸性水及びアルカリ性水の各々の電気伝導度の差に
基づいて電解水のpHに相当する値を推定し、これらの
二つの推定値を比較して隔膜の状態を判定するものであ
る。
【0005】本発明に係る電解水生成装置が電気分解す
る被処理水は、原水に塩化ナトリウムや塩化カリウム等
の電解促進剤が混合されてなる水溶液である。塩化ナト
リウムの水溶液(即ち食塩水)を例にして説明すると、
食塩水は塩素イオンとナトリウムイオンを含んでいる。
塩素イオンは隔膜を通過して陽極室に吸引され、塩化水
素(HCl)を生成する。ナトリウムイオンは隔膜を通
過して陰極室に吸引され、水と反応して水酸化ナトリウ
ム(NaOH)を生成する。電解電流値は、塩素イオン
とナトリウムイオンの移動量に大きく依存し、隔膜が理
想状態であればpHと極めて強い相関を有する。
【0006】以上から、本発明の第1の特徴における第
1推定手段は、生成された電解水のpHに相当する値を
電解電流値に基づき推定する。これは隔膜が理想状態で
あるとの前提に立った推定を行うものである。尚、pH
に相当する値とは電解電流から求められるイオン移動量
(単位時間当り)やpHそのものを含む値である。
【0007】HClとNaOHは電離度が高い(電離度
が1に近い)強電解質であり、水溶液中でイオンとなっ
ている。また、HClとNaOHは各1価の正・負イオ
ンからなっているため、理論的には陽極室と陰極室にお
いて同じモル数だけ生成されていると考えられる。従っ
て、HCl又はNaOHの水溶液中のモル数が判れば水
素イオンのモル数が判るので、モル数に基づいてpHに
相当する値を得ることができる。HCl又はNaOHの
水溶液におけるモル数は、一般にはそれぞれの水溶液の
電気伝導度から求めることができる。
【0008】しかしながら、電気分解後の電解水中には
未電解のNaCl(塩素イオンとナトリウムイオンとな
っている)が残存していて、各水溶液(生成された酸性
水及びアルカリ性水)の電気伝導度に影響を与える。換
言すれば、HCl又はNaOHのモル数は、電気伝導度
が同じでも含まれているNaClのモル数に依存して異
なる。このため、いずれかの水溶液の電気伝導度のみに
基づいてHCl又はNaOHのモル数を知ることはでき
ない。
【0009】そこで本発明は、NaClは電気分解によ
り消費されるけれども、その残量は各溶液中で同量であ
るので各水溶液の電気伝導度に対するNaClの寄与分
は等しいと考えられること、及びHCl自体とNaOH
自体の電気伝導度は互いに異なっていることに着目し、
各水溶液の電気伝導度の差を求めればNaClの寄与分
を相殺して電解水のpHに応じた値が得られることを利
用する。
【0010】以上を図3を用いて説明すると、図3
(A)は陽極室で生成された電解水(酸性水)中に含ま
れるイオン(正イオン又は負イオンのいずれか、又はそ
れらの和)のモル数と電気伝導度との関係を示してい
る。第1検出手段が検出する電気伝導度(ラインA)
は、陽極室にて生成されたHClと陽極室に未電解のま
ま残ったNaClの各イオンの量(モル数)が反映され
た値(両者の和)である。尚、同図においてNaClの
電気伝導度への寄与分はラインB1で示されるので、H
Clの電気伝導度への寄与分は、ラインAとラインB1
の差として表されている。
【0011】同様に図3(B)は、陰極室で生成された
電解水(アルカリ性水)中に含まれるイオンのモル数と
電気伝導度との関係を示している。第2検出手段が検出
する電気伝導度(ラインC)は、陰極室にて生成された
NaOHと陰極室に未電解のまま残ったNaClの各イ
オンの量(モル数)が反映された値(両者の和)であ
る。同図においては、NaClの電気伝導度への寄与分
はラインB2で示されるので、NaOHの電気伝導度へ
の寄与分は、ラインCとラインB2の差として表されて
いる。
【0012】ここで、未電解のNaCl分に着目する
と、生成されたHCl、NaOHが多い程(電解電流が
大きい程)NaClは減少するが、その残存量は各電極
室内で同じである(ラインB1=ラインB2)。また、
HCl自体とNaCl自体の電気伝導度は同じモル数で
も異なる。従って、両電気伝導度の差△ECを求めてや
れば、図3(C)に示されるようにNaClの電気伝導
度に対する寄与分が相殺された値が得られ、この値はH
Cl(NaOH)のモル数Mと一対一に対応するものと
なる。即ち、NaClの電気伝導度に対する寄与分が判
らなくても、電解水中に存在するHCl又はNaOHの
モル数は電気伝導度の差△ECから一義的に決定され
る。この原理に従い、本発明の第1の特徴における第2
推定手段は、各電極室で生成された電解水の電気伝導度
を個別に検出(測定)し、両検出値の差を求めることに
よってNaClの電気伝導度への寄与分を相殺し、以て
pHに応じた値を得る。
【0013】隔膜の一部が破れた場合においては、電解
電流値は隔膜が正常なときの値と変化しない。しかし、
HClとNaOHのイオンの一部は、これらが生成され
た電極室とは反対の電極室に戻ってしまう現象が生ず
る。この結果、生成された電解水のpHに相当する値
は、電解電流値に基づいて推定される値とは異なるよう
になる。例えば酸性水のpHについては、電解電流値か
ら推定されるpHに対して実際のpHは大きくなる(酸
性水が中性側になる)。
【0014】上述したように、第1推定手段は電解電流
からpHに応じた値を推定する。一方、第2推定手段が
推定するpHは現実に生成された電解水の電気伝導度に
基づいているので、隔膜の破れによる上記した電解水の
中性側への変化を忠実に反映する値となる。これは図3
(A)上では、隔膜が正常時の場合の点a1と点b1
が、それぞれ点a2と点b2に変化したことに対応す
る。従って第2推定手段の推定するpHに相当する値
(推定モル数)は、電気伝導度の差△EC1が△EC2
へと減少したことによってM1からM2へと減少する
(図3(C)参照)。尚、図3(A)における破線C
は、図3(B)における実線Cと同じラインである。
【0015】以上に基づいて本発明の第1の特徴におけ
る隔膜状態判定手段は、第1推定手段及び第2推定手段
が各々推定したpHに相当する値を比較することにより
隔膜の状態を判定する。例えば、両者の差が大きければ
隔膜に破れ等が生じた状態であると判定し、差が小さけ
れば隔膜は正常であると判定する。従って、第1の特徴
を有する電解水生成装置によれば、隔膜の状態を確実に
判定できる。また、通常の電気伝導度検出器が採用でき
るため高価でかつメンテナンスが必要な市販のpH計を
用いる必要がなく、装置のコスト上昇を抑制できる。
【0016】隔膜にスケールが付着して陽極室側の流路
抵抗が高まった場合には、電解電流値が同じであっても
酸性水中のHClの濃度が大きくなる。これに伴い第1
検出手段が検出する電気伝導度は大きくなるので、第2
検出手段が検出する電気伝導度との差は大きくなる。こ
れを図3(A)上で説明すれば、点b1はそのままであ
るが、点a1が点a3に移動して電気伝導度差が△EC
3に増大した状態である。従って、第2推定手段が推定
する酸性水のpHはモル数M3に対応した値となり(図
3(C)参照)、隔膜が正常であるとの前提の下に電解
電流値に基づいて推定される酸性水のpHに比べて小さ
くなる。そこで、本発明の第2の特徴における隔膜状態
判定手段は、こうした状況(第1推定手段による推定p
Hに対し第2推定手段の推定pHが所定値以上小さいこ
と)が発生したときに「隔膜につまりが発生した」と判
定する。
【0017】酸性水のpHが判れば、アルカリ性水のp
Hは所定値から酸性水のpHを差引いたものとして特定
できる。従って、本発明の第3の特徴においては、第2
の特徴が酸性水の推定pHを用いて隔膜のつまりを判定
したのに対し、アルカリ性水の推定pHを用いて隔膜の
つまりを判定する。即ち、第3の特徴においては、隔膜
のつまりにより陽極側の流路抵抗が高まった場合には第
1推定手段により推定されるアルカリ性水のpHに対し
第2推定手段により推定されるアルカリ性水の推定pH
が所定値以上大きくなることを利用して「隔膜につまり
が発生した」と判定する。
【0018】隔膜にスケールが付着して陰極室側の流路
抵抗が高まった場合には、電解電流値が同じであっても
アルカリ性水中のNaOHの濃度が大きくなる。これに
伴い第2検出手段が検出するアルカリ性水の電気伝導度
は大きくなるので、第1検出手段が検出する酸性水の電
気伝導度との差は小さくなる。図3(A)上では、点a
1はそのままであるが、点b1が点b3に移動して電気
伝導度差が△EC4に減少した状態である。従って、第
2推定手段が推定する酸性水のpHはモル数M4に対応
した値となり(図3(C)参照)、隔膜が正常であると
の前提の下に電解電流値に基づいて推定される酸性水の
pHに比べ大きくなる。
【0019】しかしながら前述したように、隔膜の一部
にやぶれが発生した場合にも電気伝導度差は小さくなる
ために第2推定手段の推定する酸性水のpHは大きくな
る。この場合、第1及び第2推定手段の推定するpHに
は大きな差が現れるため、この状態(pHに大きな差が
現れたこと)を検出して隔膜に異常があることは判定で
きるものの、それが「隔膜の陰極側のつまり」なのか
「隔膜の破れ」なのかが特定できない。そこで、本発明
の第4の特徴は、第3検出手段により電気分解前の被処
理水の電気伝導度も検出し、第1検出手段の検出する電
気分解後の電解水(酸性水)の電気伝導度との差に基づ
いて酸性水のpHを推定する第3推定手段を備えた。第
3推定手段のpHの推定は、電気分解前後における電気
伝導度の差は電気分解に伴うイオンの移動量に応じてい
るのでHClのモル数とほぼ等しい関係にあることを利
用している。
【0020】第3推定手段の推定したpHは実際のpH
を示す。従って、第4の特徴における隔膜状態判定手段
は、第1及び第2推定手段の推定pH間に大きな差があ
る場合に、第1推定手段の推定pHよりも第3推定手段
の推定pHが大きければ(中性側であれば)隔膜に破れ
が発生していると判定し、そうでなければ隔膜へのスケ
ール付着による「陰極側のつまり」と判定する。
【0021】本発明の第5の特徴は、隔膜につまりが生
じていると判定された場合に、電極間に流れる電流方向
を反転してスケールを除去するものである。これによ
り、隔膜のつまりに対して適切な処置を行い、電解水生
成装置の電解水生成能力を維持することが可能となる。
また、本発明の第6の特徴は、上記した第1から第4の
特徴による隔膜状態の判定結果に応じて外部に警告を与
えるものである。これにより、隔膜の交換等の処置を促
すことが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1に示された本発明の実施形態
に係る電解水生成装置は、供給される食塩水を電気分解
する電解槽10、電解槽10に低濃度の食塩水(塩化ナ
トリウム水溶液、以下、希塩水という)を供給するため
の給水管20、電解槽10内の電極間に直流電圧を印加
する電源30、制御回路40及び警告ランプであるLE
D50a,50b等を備えている。電解槽10は通水式
のもの(連続的に希塩水を電気分解するもの)であっ
て、イオン透過能を有する隔膜11により陽極室12と
陰極室13に区画されている。各電極室12,13は陽
極14及び陰極15とを対向して収容している。
【0023】給水管20は、図示しない外部給水源から
原水が供給されるとともに同原水に濃塩水を所定量だけ
混合して濃度の調整された希塩水を生成する塩濃度調整
手段21と接続されていて、更に、塩濃度が調整された
希塩水を電解槽10の各電極室に連続的に供給する電動
ポンプ22等を介装している。給水管20は下流にて二
股状に分岐し、端部が電解槽10の電極室12,13の
入口に各々接続されている。電解槽10の陽極室12の
出口には第1注出管23が接続され、同様に陰極室13
の出口には第2注出管24が接続されている。第1及び
第2注出管23,24は、管内に流れる電解水の電気伝
導度を検出(計測)する第1,第2電気伝導度検出器2
5,26をそれぞれ介装している。また、電動ポンプ2
2と電解槽10との間の給水管20には、同管内に流れ
る電気分解前の希塩水の電気伝導度を検出する第3電気
伝導度検出器27が介装されている。
【0024】発生電圧が調整可能であって、電圧印加方
向が反転可能に構成された定電圧電源30は陽極14及
び陰極15と接続されている。同電源30は両電極1
4,15に対し所定の電圧の直流電圧を所定の方向に印
加する。電源30と両電極14,15を結ぶ回路には、
両電極14,15間を流れる電流(電解電流)を計測す
るための電流計31が直列に介装されている。
【0025】制御回路40は、マイクロコンピュータを
含んで構成されていて、塩濃度調整手段21、電動ポン
プ22、第1〜第3電気伝導度検出器25〜27、及び
電流計31と電気的に接続されている。また、制御回路
40には、制御回路40が隔膜の破れを検出したときに
点灯して外部に警告を与えるためのLED50aと、隔
膜のつまりを検出したときに点灯して外部に警告を与え
るためのLED50bとが接続されている。制御回路4
0のマイクロコンピュータが有する内部メモリーは、予
め標準的な原水を使用して測定した電解電流値と酸性水
のpH(実測)との関係、酸性水とアルカリ性水の電気
伝導度差と酸性水のpHとの関係(図3(c)の横軸を
pHに変換した関係)、及び酸性水の電気伝導度と電気
分解前の被処理水(希塩水)の電気伝導度との差とpH
との関係を記憶している。更に、同内部メモリーは、電
解水生成装置が設置された場所における原水の影響を補
正するため、設置場所の原水を用いて所定の基準電解電
流値を有する電流を流したときの酸性水のpHを市販の
pH計で計測し、そのpHを補正値として記憶してい
る。
【0026】図2に一例として示された上述の第1電気
伝導度検出器25は、管径が拡大された第1注出管23
の拡径部25a内に所定の間隔を隔てて配置された正電
極25b及び負電極25cを有している。正電極25b
及び負電極25cは、白金又はチタン等からなってい
て、前述した制御回路40に接続されている。又、負電
極は抵抗Rを介して接地されている。電気伝導度の測定
(検知)は、正電極25bに所定の一定電圧が与えられ
て負電極25bとの間に電流が流れ、この電流による抵
抗Rの両端に生ずる電圧降下が制御回路40に入力され
ることにより達成される。即ち、正・負電極25b,2
5c間に一定電圧を与えたときの電流値を検知すること
により、第1注出管23内に流れる電解水の電気伝導度
が測定される。尚、第2電気伝導度検出器26及び第3
電気伝導度検出器27は第1電気伝導度検出器25と同
構造である。
【0027】以上のように構成された電解水生成装置
は、制御回路40内のマイクロコンピュータが図示しな
いメインプログラムを実行して、電解水を生成するため
の動作を行う。具体的には、マイクロコンピュータは塩
濃度調整手段21に指示を与えて電解槽10に供給され
る希塩水の濃度を所定の値になるように調整する。この
濃度調整は、予め一定の高濃度に調整されている濃塩水
タンクと原水が供給される希塩水タンクを結ぶ管路に配
設された電磁バルブを作動(開閉制御)して、希塩水タ
ンク内の原水に所定量の濃塩水を加えることで達成され
る。同時に、マイクロコンピュータは電動ポンプ22を
作動して濃度が調整された希塩水を電解槽10へ連続的
に供給する。マイクロコンピュータは電源30にも指示
を与えて、両電極14,15に所定方向の直流電圧を印
加する。以上により、電解槽10内の希塩水が電気分解
され、電解水が注出管23,24を介して外部に注出さ
れる。
【0028】また、制御回路40のマイクロコンピュー
タは、図4に示された隔膜状態検出用のプログラムを所
定時間毎にステップ400から実行する。先ず、マイク
ロコンピュータはステップ405において、電解電流値
Iを電流計31から入力する。続くステップ410で
は、電解電流値Iから陽極室12で生成された酸性水の
pH(pHi)を推定する。具体的には、内部メモリー
に記憶してある電解電流値IとpHの関係とステップ4
05で得た現在の電解電流値Iから推定基準pHを得
る。次に、内部メモリーに記憶してある補正値(設置場
所の原水を用いて所定の基準電解電流を流したときの酸
性水のpH)を用いて推定基準pHを補正し、設置場所
における原水の影響を除去した推定pH(pHi)を得
る。
【0029】マイクロコンピュータはステップ415に
進んで、第1電気伝導度検出器25から酸性水の電気伝
導度aを検出(測定)し、ステップ420にて第2電気
伝導度検出器26からアルカリ性水の電気伝導度bを検
出(測定)する。次のステップ425では、検出された
電気伝導度aと電気伝導度bの差△ECを求めてステッ
プ430に進む。ステップ430では、ステップ425
で得た電気伝導度の差△ECとメモリーに予め記憶して
ある電気伝導度と酸性水のpHとの関係から、陽極室1
2で生成された酸性水のpH(pHec)を推定する。
【0030】マイクロコンピュータはステップ435に
進んで、ステップ430で求めたppHecがステップ
410で求めたpHiよりも所定値α以上小さいか否か
を判定する。所定値以上小さい場合には、隔膜にスケー
ルが付着して陽極側がつまった状態にあると判断できる
のでステップ440に進んで警告ランプ50bを点灯す
る。同時にステップ445にて両電極14,15への直
流電圧の印加方向をそれまでの印加方向とは反転させる
指示を電源30に与えて電解電流の方向を反転してスケ
ールの除去を行う。ステップ445の実行後はステップ
465に進み、一旦本ルーチンを終了する。
【0031】一方、pHecがpHiよりも所定値α以
上小さくない場合には、ステップ450に進んでpHe
cがpHiよりも所定値β以上大きいか否かを判かを判
定する。所定値β以上大きい場合には、ステップ455
に進み図5に示された「つまり又は破れ識別ルーチン」
を実行し、所定値β以上大きくない場合にはpHecが
pHi近傍にあるので隔膜は正常であると判定してステ
ップ460に進み、その時点で点灯している警告ランプ
50a,50bを消灯する。
【0032】ステップ450からステップ455に進ん
だ場合には、マイクロコンピュータは図5に示された
「(隔膜の)つまり又は破れ識別ルーチン」を実行す
る。先ずステップ505においては、マイクロコンピュ
ータは第3電気伝導度検出器27の出力に基づき被処理
水(希塩水)の電気伝導度cを検出する。次に、ステッ
プ510に進んで、酸性水の電気伝導度aと被処理水の
電気伝導度cとの差△EC0(=a―c)を求める。次
にステップ515にて、メモリーに予め記憶させてある
酸性水と被処理水(希塩水)の電気伝導度の差とpHと
の関係と、ステップ510にて求めた電気伝導度の差△
EC0とに基づいて酸性水のpH(pHec0)を求め
る。
【0033】続いてマイクロコンピュータはステップ5
20を実行する。ステップ520では、pHec0がp
Hi(先のステップ410にて電解電流値Iから求めた
推定pH)より所定値γ以上大きいか否かを判定し、大
きい場合にはステップ525に進む。pHec0がpH
iより所定値γ以上大きいことは、生成された電解水が
電解電流から推定されるよりも中性側に変化してしまっ
ていることを意味するので、隔膜に破れが生じていると
判断できる。従って、ステップ525にて隔膜の破れを
警告する警告ランプ50aを点灯する。
【0034】一方、ステップ520にてpHec0がp
Hiより所定値γ以上大きくないと判定された場合は、
隔膜へのスケール付着により陰極側の電解室内の被処理
水流路につまりが生じていると判定できるので、ステッ
プ530に進んで隔膜のつまりを警告する警告ランプ5
0bを点灯し、ステップ535にてステップ445と同
様に両電極14,15への直流電圧印加方向をそれまで
の印加方向とは反転させてスケールの除去を行う。ステ
ップ535又はステップ525の実行後はステップ54
0を経由して図4のステップ465へ戻り、所定時間後
に再びステップ400から図4のプログラムを実行す
る。尚、ステップ445又はステップ535において電
圧印加方向が反転された場合には、酸性水及びアルカリ
性水の生成される電極室(陽極室と陰極室、陽極と陰
極)が逆転するので、第1,第2電気伝導度検出器を使
いわける。
【0035】以上説明したように、本実施形態において
は酸性水、アルカリ性水及び電気分解前の被処理水の電
気伝導度と電解電流値とから隔膜の状態を判定する。従
って、高価でかつメンテナンスが必要な市販のpH計を
用いる必要がなく、装置のコスト上昇の抑制とメンテナ
ンスフリーの実現が達成できる。また、隔膜のつまりが
検出されたときには印加電圧の方向(電解電流の方向)
を反転させてスケールの除去を自動的に行うので、所期
の電解水を継続して得ることができる。尚、本実施形態
では電解促進剤として塩化ナトリウムを用いたものを説
明したが塩化カリウム等も用いることができる。尚、上
記実施形態においては酸性水のpHを各推定手段から推
定して隔膜状態を判定したが、アルカリ性水のpHを推
定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る電解水生成装置の全
体図である。
【図2】 図1に示した電気伝導度検出器の断面図であ
る。
【図3】 本発明の実施形態に係る電解水中の各イオン
のモル数と電気伝導度の関係を示す図である。
【図4】 図1に示した制御回路40内のマイクロコン
ピュータが実行するプログラムを示すフローチャートで
ある。
【図5】 図4のプログラムにおけるステップ455の
詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…電解槽、12…陽極室、13…陰極室、14…陽
極、15…陰極、20…給水管、21…塩濃度調整手
段、25…第1電気伝導度検出器、26…第2電気伝導
度検出器、27…第3電気伝導度検出器、30…電源、
40…制御回路、50a,50b…警告ランプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隔膜で区画された陽極室及び陰極室の各々
    に陽極及び陰極を有する電解槽と、 原水に電解促進剤を溶解してなる被処理水を前記陽極室
    及び前記陰極室に連続的に供給する手段とを備え、 前記陽極及び前記陰極に電圧を印加して前記被処理水を
    電気分解する電解水生成装置において、 前記陽極と前記陰極の間に流れる電流の電流値を検出す
    る電流値検出手段と、 生成された電解水のpHに相当する値を前記検出された
    電流値に基づいて推定する第1推定手段と、 前記陽極室で生成された電解水の電気伝導度を検出する
    第1検出手段と、 前記陰極室で生成された電解水の電気伝導度を検出する
    第2検出手段と、 生成された電解水のpHに相当する値を前記第1検出手
    段及び前記第2検出手段の各々により検出された電気伝
    導度の差に基づいて推定する第2推定手段と、 前記第1推定手段及び前記第2推定手段が推定したpH
    に相当する値を比較して前記隔膜の状態を判定する隔膜
    状態判定手段とを具備したことを特徴とする電解水生成
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電解水生成装置におい
    て、 前記第1推定手段及び前記第2推定手段は前記陽極室で
    生成される酸性水のpHをそれぞれ推定する手段であり
    前記隔膜状態判定手段は、前記第1推定手段により推定
    したpHに対し前記第2推定手段が推定したpHが所定
    値以上小さいときに前記隔膜につまりが発生していると
    判定することを特徴とする電解水生成装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の電解水生成装置におい
    て、 前記第1推定手段及び前記第2推定手段は前記陰極室で
    生成されるアルカリ性水のpHをそれぞれ推定する手段
    であり前記隔膜状態判定手段は、前記第1推定手段によ
    り推定したpHに対し前記第2推定手段が推定したpH
    が所定値以上大きいときに前記隔膜につまりが発生して
    いると判定することを特徴とする電解水生成装置。
  4. 【請求項4】隔膜で区画された陽極室及び陰極室の各々
    に陽極及び陰極を有する電解槽と、 原水に電解促進剤を溶解してなる被処理水を前記陽極室
    及び前記陰極室に連続的に供給する手段とを備え、 前記陽極及び前記陰極に電圧を印加して前記被処理水を
    電気分解する電解水生成装置において、 前記陽極と前記陰極の間に流れる電流の電流値を検出す
    る電流値検出手段と、 前記陽極室で生成された電解水のpHを前記検出された
    電流値に基づいて推定する第1推定手段と、 前記陽極室で生成された電解水の電気伝導度を検出する
    第1検出手段と、 前記陰極室で生成された電解水の電気伝導度を検出する
    第2検出手段と、 前記陽極室で生成された電解水のpHを前記第1検出手
    段及び前記第2検出手段の各々により検出された電気伝
    導度の差に基づいて推定する第2推定手段と、前記被処
    理水の電気分解前の電気伝導度を検出する第3検出手段
    と、 前記陽極室で生成された電解水のpHを前記第3検出手
    段により検出された電気伝導度と前記第1検出手段によ
    り検出された電気伝導度との差から推定する第3推定手
    段と、 第1推定手段及び第2推定手段による推定pHの差が第
    1の所定値以上であるときに第1推定手段及び第3推定
    手段による推定pHの差が第2の所定値以上であれば前
    記隔膜に破れが発生していると判定し、第2の所定値未
    満であれば前記隔膜につまりが発生していると判定する
    隔膜状態判定手段とを具備したことを特徴とする電解水
    生成装置。
  5. 【請求項5】前記隔膜状態判定手段が前記隔膜につまり
    が発生していると判定したときに、前記電極間に流れる
    電流の方向を反転させる電流方向反転手段を具備したこ
    とを特徴とする請求項2、請求項3又は請求項4に記載
    の電解水生成装置。
  6. 【請求項6】前記隔膜状態判定手段による隔膜状態の判
    定結果に応じて外部に対し警告を行う警告手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に
    記載の電解水生成装置。
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