JPH11207066A - 布押え昇降装置 - Google Patents

布押え昇降装置

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JPH11207066A
JPH11207066A JP1407798A JP1407798A JPH11207066A JP H11207066 A JPH11207066 A JP H11207066A JP 1407798 A JP1407798 A JP 1407798A JP 1407798 A JP1407798 A JP 1407798A JP H11207066 A JPH11207066 A JP H11207066A
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JP
Japan
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presser
lever
lifter
presser bar
knee
Prior art date
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JP1407798A
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English (en)
Inventor
Masao Ogawa
雅夫 小川
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膝レバーの操作荷重を簡単な構成で軽減する
こと。 【解決手段】 押え上げレバー27が矢印A方向へ操作
されると、押え棒抱き26が押え上げレバー27により
押上げられ、押え棒23が上昇する。この後、押え上げ
レバー27が押え棒抱き26に係合すると、押え棒抱き
26が押え上げレバー27により支えられ、押え棒23
が上昇位置に保持される。この状態で膝レバー36が矢
印D方向へ操作されると、リフター50が押え棒抱き2
6を押上げて押え棒抱き26と押え上げレバー27との
間の係合を解除する。このため、リフター50によるカ
ム作用および梃作用が押え棒23の上昇位置で働くの
で、膝レバー36の操作力が軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシン等の縫製装
置に搭載された布押え昇降装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】図12は上記布押え昇
降装置の従来構成を示すものである。ここで、ミシン機
枠1には押え棒2が上下動可能に装着されており、押え
棒2には押え棒抱き3が取付けられている。そして、押
え棒2の外周部には押えばね4が挿着されており、押え
ばね4は、押え棒抱き3を介して押え棒2を下方へ押圧
し、布押え5を針板6の上面に圧接した下降位置に保持
している。
【0003】ミシン機枠1には、第1の操作部材6が軸
6aを中心に回動可能に装着されており、操作部材6が
矢印A方向へ操作されると、押え棒抱き3が操作部材6
のカム面6bにより押圧される。すると、押え棒2が押
えばね4のばね力に抗して上昇し、布押え5が針板6か
ら離間する。そして、カム面6bが押え棒抱き3に係合
すると、二点鎖線で示すように、操作部材6が回動状態
に保持されて押え棒抱き3を支えるので、押え棒2およ
び布押え5が上昇位置に保持される。
【0004】ミシン機枠1には支軸7が回動可能に装着
されている。この支軸7の前端部には第2の操作部材8
が取付けられており、操作部材8が矢印B方向へ操作さ
れると、連結アーム9が支軸7と一体的に回動する。す
ると、連結アーム9から切換アーム10に回動力が伝達
され、切換アーム10が軸10aを中心に矢印C方向へ
回動するので、ロッド11が矢印D方向へ引下げられ
る。
【0005】ロッド11の上端部には作動アーム12が
連結されており、ロッド11が矢印D方向へ引下げられ
ると、作動アーム12の左端部が軸12aを中心に矢印
E方向へ回動する。また、押え棒2の外周部には作動板
13がスライド可能に装着されている。この作動板13
は作動アーム12の左端部に回動可能に連結されたもの
であり、作動アーム12が矢印E方向へ回動すると、作
動アーム12から作動板13に矢印F方向への持上げ力
が作用する。
【0006】上記構成の場合、押え棒2が上昇位置に保
持された状態で第2の操作部材8が矢印B方向へ操作さ
れると、作動板13が上昇して押え棒抱き3に当接す
る。この後、作動板13が押え棒抱き3を押えばね4の
ばね力に抗して持上げるので、押え棒抱き3とカム面6
bとの係合が解除され、第1の操作部材6が自重で初期
状態に回動復帰する。
【0007】しかしながら、上記構成の場合、第2の操
作部材8の操作に伴い押えばね4の圧縮量が増えるの
で、押え棒2の上昇位置での第2の操作部材8の操作荷
重が重くなっていた。そこで、押え棒2を駆動源で電動
式に上昇させたり(特公昭55−4434号公報)、押
えばね4のみを駆動源で電動式に圧縮することに伴い
(特公平6−40917号公報)、第2の操作部材8の
操作荷重を低減することが考えられているが、構成が複
雑になり、コストが高くなる。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、押え棒の上昇位置での第2の操作部
材の操作荷重を簡単な構成で軽減できる布押え昇降装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の布押え昇
降装置は、上下動可能に設けられ下端部に布押えが装着
される押え棒と、この押え棒を下方へ付勢するばね部材
と、前記押え棒に固定された第1のカム部材と、この第
1のカム部材を押上げることに伴い前記押え棒を上昇さ
せ第1のカム部材に係合することに伴い第1のカム部材
を支えて前記押え棒を上昇位置に保持する第1の操作部
材と、第2の操作部材と、この第2の操作部材の操作に
伴い前記押え棒の上昇位置で前記第1のカム部材を押上
げて前記第1のカム部材および前記第1の操作部材間の
係合を解除する第2のカム部材とを備えたところに特徴
を有している。
【0010】上記手段によれば、押え棒が上昇位置に保
持された状態で第2の操作部材が操作されると、第2の
カム部材が移動して第1のカム部材を持上げ、第1のカ
ム部材と第1の操作部材との係合を解除する。このた
め、第2のカム部材のカム形状を調節するだけで、押え
棒の上昇位置での第2の操作部材の操作力が軽減される
ようになる。
【0011】請求項2記載の布押え昇降装置は、第2の
操作部材の操作に伴い移動する移動部材を備え、この移
動部材が外部から視認可能にされているところに特徴を
有している。上記手段によれば、第2の操作部材を操作
すると、移動部材が移動する。このため、オペレータが
移動部材の移動を見て第2の操作部材の操作に気付くの
で、第2の操作部材の不用意な操作が防止される。
【0012】請求項3記載の布押え昇降装置は、第1の
操作部材が第2の操作部材の操作に伴い第2のカム部材
に押圧されて移動するところに特徴を有している。上記
手段によれば、第2の操作部材の操作に伴い、第1の操
作部材が移動する。このため、オペレータが第1の操作
部材の移動を見て第2の操作部材の操作に気付くので、
第2の操作部材の不用意な操作が防止される。これと共
に、専用の移動部材を設ける必要がなくなるので、構成
の複雑化が防止される。
【0013】請求項4記載の布押え昇降装置は、第2の
操作部材の操作初期において、第1の操作部材と第2の
カム部材との間に隙間が形成されているところに特徴を
有している。上記手段によれば、第2の操作部材を少量
操作しただけでは、第2のカム部材が第1の操作部材を
押圧せず、第1の操作部材が移動しない。このため、第
2の操作部材の不用意な少量の操作で第1の操作部材が
動いてしまうことが防止される。
【0014】請求項5記載の布押え昇降装置は、第1の
操作部材あるいは第2のカム部材に押え棒の上昇位置で
相手側を掴むキャッチ部材が設けられているところに特
徴を有している。上記手段によれば、第1の操作部材あ
るいは第2のカム部材が押え棒の上昇位置で相手側を掴
むので、第1の操作部材の復帰が第2のカム部材の復帰
に伴い確実に行われる。
【0015】請求項6記載の布押え昇降装置は、第1の
操作部材および第2のカム部材が同一の支軸を中心に回
動可能にされているところに特徴を有している。上記手
段によれば、第1の操作部材を支える既存の支軸に第2
のカム部材を装着するだけで対応できるので、第2のカ
ム部材を支える専用の支軸が不要になり、構成の複雑化
が防止される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1〜
図11に基づいて説明する。まず、図1の(a)におい
て、ミシン機枠21は、ベッド部21aと、ベッド部2
1aの右端部から上方へ延びる脚柱部21bと、脚柱部
21bの上端部から水平方向へ延びるアーム部21c
と、アーム部21cの左端部に位置するヘッド部21d
とを有するものであり、ベット部21aには針板22が
装着されている。
【0017】ヘッド部21dには押え棒23が上下動可
能に装着されている。この押え棒23の下部はヘッド部
21dから下方へ突出しており、押え棒23の下端部に
は布押え24が着脱可能に装着されている。また、ヘッ
ド部21d内には、ばね部材に相当する押えばね25が
収納されている。この押えばね25の上端部はミシン機
枠21に取付けら、下端部は押え棒23に取付けられて
おり、押えばね25は押え棒23を下方へ付勢し、布押
え24を針板22の上面に圧接した下降位置に保持して
いる。
【0018】押え棒23には、図5に示すように、ヘッ
ド部21d内に位置して押え棒抱き26が固定されてい
る。この押え棒抱き26は第1のカム部材に相当するも
のであり、押え棒抱き26には、水平なカム面26a,
傾斜状をなすカム面26bが形成されている。尚、押え
棒抱き26は、押え棒抱き26を通して押え棒23にね
じを締め込むことに伴い固定されたものである。
【0019】ヘッド部21dには、押え上げレバー27
が支軸27aを中心に回動可能に装着されている。この
押え上げレバー27は、手動操作可能な第1の操作部材
に相当するものであり、押え上げレバー27の下部は、
ヘッド部21dから露出している。尚、図2の(a)の
符号28a,28bは、押え上げレバー27の支軸27
aに装着された抜止め用の止め輪を示すものである。
【0020】押え上げレバー27には、図3の(b)に
示すように、円弧状をなすカム面27b,平坦なカム面
27c,く字状をなすカム面27dが形成されており、
図5に示す状態では、押え上げレバー27の円弧状のカ
ム面27bが押え棒抱き26の水平なカム面26aに対
して非接触となり、布押え24の下面が針板22の上面
に圧接している。これと共に、押え上げレバー27の傾
斜状のカム面27cが押え棒抱き26の傾斜状のカム面
26bに接触し、押え上げレバー27の矢印A方向への
回動に抵抗力が付与され、押え上げレバー27が初期位
置に保持されている。
【0021】この状態で押え上げレバー27が矢印A方
向へ回動操作されると、押え上げレバー27の変曲部v
(=カム面27cと27dとの交差部)が押え棒抱き2
6の傾斜状のカム面26bを押圧するので、押え棒23
が押え棒抱き26と一体的に押えばね25のばね力に抗
して上昇し、布押え24と針板22との間に隙間が形成
される。そして、図11に二点鎖線で示すように、押え
上げレバー27の操作位置が上昇位置N3 に達すると、
押え上げレバー27のく字状のカム面27dが押え棒抱
き26のカム面26aおよび26bに面接触状態で係合
する。
【0022】この状態では、押え上げレバー27のく字
状のカム面27dの左辺部が水平になり、押えばね25
から押え棒抱き26を通して押え上げレバー27の回動
軸線αに下向きの力が作用するので、押え上げレバー2
7の回動力が消滅する。このため、押え上げレバー27
が上昇位置N3 に保持されて押え棒抱き26を下方から
支えるので、押え棒23および布押え24が上昇位置に
保持される。尚、二点鎖線Q1 は布押え24の上昇位置
を示している。
【0023】押え上げレバー27が上昇位置N3 から矢
印A方向へ操作されると、押え上げレバー27の変曲部
w(く字状のカム面27dの端部)が押え棒抱き26の
傾斜状のカム面26bを押圧するので、押え棒23が押
え棒抱き26と一体的に押えばね25のばね力に抗して
最上位置に上昇し、布押え24と針板22との隙間が大
きくなる。尚、符号N4 は、押え棒23が最上位置に移
動したときの押え上げレバー27の操作位置を示してい
る。また、符号Q2 は布押え24の最上位置を示してい
る。
【0024】押え上げレバー27が最上位置N4 にある
ときには、押え上げレバー27の変曲部wが回動軸線α
の右側で押え棒抱き26に接触し、押えばね25から押
え棒抱き26を通して変曲部wに反矢印A方向への回動
力が付与されている。従って、押え上げレバー27から
手を離すと、押え上げレバー27が反矢印A方向へ回動
して上昇位置N3 に復帰する。この状態で押え上げレバ
ー27をN2 位置またはN1 位置に操作すると、押え棒
抱き26と一体的に押え棒23および布押え24が下降
し、布押え24が針板22の上面に圧接した下降位置に
復帰する。
【0025】尚、N1 位置は、板ばね54により押え上
げレバー27のピン54aを挟む位置であり、縫製スペ
ースを最も大きく確保できるように、押え上げレバー2
7を保持する。板ばね54およびピン54aについては
後述する。
【0026】ヘッド部21d内には、図3の(a)に示
すように、L字状の糸緩め板29が軸29aを中心に回
動可能に配設されている。そして、押え上げレバー27
には、図3の(b)に示すように、略三角形状のカム面
27eが形成されており、押え上げレバー27が上昇位
置N3 に操作されると、図3の(a)において、糸緩め
板29の押圧面29bが押え上げレバー27の三角形状
のカム面27eにより押圧され、糸緩め板29が矢印B
方向へ回動する。
【0027】ヘッド部21d内には糸調子機構30が配
設されている。この糸調子機構30は、一対の皿(図示
せず)と、一方の皿を他方の皿に押付ける糸調子ばね
(図示せず)とを有するものであり、一対の皿間には上
糸が挟持されている。この糸調子機構30の一方の皿に
はロッド31の上端部が回動可能に連結され、ロッド3
1の下端部は糸緩め板29に回動可能に連結されてお
り、押え上げレバー27の操作に伴い糸緩め板29が矢
印B方向へ回動すると、ロッド31が下方へ引下げられ
る。すると、一方の皿が糸調子ばねのばね力に抗して他
方の皿から離間し、一対の皿間に挟持された上糸が解放
される。
【0028】この状態で押え上げレバー27が初期位置
N2 に復帰すると、糸緩め板29が反矢印B方向へ回動
復帰する。すると、ロッド31が上方へ引上げられ、一
方の皿が糸調子ばねのばね力により他方の皿側へ移動す
るので、一対の皿間で上糸が再度挟持される。
【0029】押え棒抱き26には、安全板32が軸32
aを中心に回動可能に装着されており、押え上げレバー
27が初期位置N2 から矢印A方向へ操作されると、安
全板32の押圧面32bが押え上げレバー27の三角形
状のカム面27eにより押圧され、安全板32が押え上
げレバー27の操作量に応じた分だけ矢印C方向へ回動
する。
【0030】ヘッド部21内には、レバー33が軸33
aを中心に回動可能に装着されている。このレバー33
は、安全板32の左端部に回動可能に連結されたもので
あり(両者を分離状態で図示する)、安全板32が押え
上げレバー27の操作量に応じた分だけ回動すると、安
全板32の回動量がレバー33に伝達され、レバー33
が安全板32の回動量に応じた分だけ回動する。
【0031】ヘッド部21d内には安全装置34が配設
されている。この安全装置34はポテンショメータ(図
示せず)およびリミットスイッチ(図示せず)を有する
ものであり、レバー33が回動すると、レバー33の回
動量に応じたレベルの電気信号がポテンショメータから
出力され、ポテンショメータからの出力信号に基づいて
布押え24の高さ位置が検出される。
【0032】リミットスイッチは、レバー33の回動量
が所定値に達することに基づいてオンされるものであ
り、リミットスイッチのオン状態では、布押え24が所
定高さまで上昇していると判断され、ミシンモータ(図
示せず)の駆動が禁止される。尚、ミシンモータは、縫
い針を保持する針棒や天秤等(いずれも図示せず)を動
作させる駆動源として機能するものである。
【0033】ベッド部21a内には、図2の(a)に示
すように、前後方向へ延びる支軸35が回動可能に配設
されている。この支軸35の前端部には、図2の(b)
に示すように、円筒部35aが設けられており、円筒部
35a内には、図2の(a)に示すように、膝レバー3
6が前方から着脱可能に挿入されている。この膝レバー
36は第2の操作部材に相当するものであり、ベッド部
21aから突出し、オペレータの右膝の側方に垂下して
いる。
【0034】膝レバー36にはピン36aが取付けられ
ており、ピン36aの両端部は膝レバー36の外周面か
ら突出している。そして、支軸35の円筒部35aに
は、図2の(b)に示すように、前方へ開口するスロッ
ト35b,35bが形成されており、ピン36aの各端
部は、図2の(a)に示すように、スロット35b内に
前方から挿入されている。従って、膝レバー36が膝で
図1の(a)の矢印D方向へ押圧されると、ピン36a
から支軸35に回動力が伝達され、支軸35が矢印D方
向へ回動する。
【0035】支軸35には、図2の(a)に示すよう
に、板ばね37がねじ止めされている。この板ばね37
はく字状の抜止部37aを有するものであり、抜止部3
7aは支軸35の一方のスロット35b内に挿入され、
膝レバー36のピン36aの一端部を前方から係止し、
ピン36aを両スロット35b内から抜止めしている。
【0036】ベッド部21a内には、図1の(a)に示
すように、ドロップ機構38が配設されている。このド
ロップ機構38は、送り歯39(図2のa参照)を針板
22の上面から突出した突出位置と、針板22の上面に
対して沈下した沈下位置との間で移動させるものであ
り、ドロップ機構38の近傍には、図2の(c)に示す
ように、ドロップレバー40が軸40aを中心に回動可
能に装着されている。
【0037】支軸35の前後方向中央部には、図2の
(a)に示すように、作動ピン41が圧入されており、
膝レバー36がオペレータの右膝の側方に垂下した初期
位置から矢印D方向へ操作されると、図2の(c)に二
点鎖線で示すように、作動ピン41が回動してドロップ
レバー40を押圧し、ドロップレバー40が矢印E方向
へ回動する。すると、ドロップ機構38がドロップレバ
ー40により押圧され、ドロップ機構38の状態が切換
わり、送り歯39が沈下位置へ移動する。
【0038】この状態で膝レバー36が反矢印D方向の
初期位置に復帰すると、図2の(c)に実線で示すよう
に、作動ピン41からドロップレバー40に作用してい
た押圧力が除去され、ドロップレバー40が反矢印E方
向へ回動復帰する。すると、ドロップ機構38の状態が
切換わり、送り歯39が突出位置へ移動する。尚、ドロ
ップ機構38は、本出願人から出願された「特公昭63
−46711号公報」に開示されたものである。
【0039】支軸35の後端部には、図2の(d)に示
すように、左斜め上方へ延びる連結アーム42が取付け
られている。この連結アーム42は、連結アーム42を
通して支軸35にねじ42aを締込むことに伴い固定さ
れたものであり、膝レバー36が矢印D方向へ操作され
ると、支軸35と一体的に矢印F方向へ回動する。
【0040】連結アーム42の先端部にはピン43がか
しめ付けされており、ピン43は、右リンク44の孔4
5内に回動可能に装着されている。この孔45は、径大
部45aと径小部45bとを有するものであり、ピン4
3は下記〜の手順で孔45内に挿入されている。 右リンク44の径大部45aをピン43の頭部の外周
部に挿入する。 右リンク44をスライド操作し、ピン43の本体部を
径大部45a内から径小部45b内に移動させる。そし
て、ピン43の頭部を径小部45bの周縁部に係合さ
せ、ピン43を孔45に対して抜止めする。
【0041】右リンク44は、図1の(a)に示すよう
に、上下方向へ延びる逆く字板状をなすものであり、膝
レバー36の操作に伴い連結アーム42が矢印F方向へ
回動すると、右リンク44が矢印G方向へ引下げられ
る。また、右リンク44の上端部には、作動レバー46
の右端部がかしめ軸46aを介して回動可能に連結され
ている。この作動レバー46は左右方向へ延びる板状を
なすものであり、左右方向中央部に位置する支軸46b
を中心に回動可能にされている。従って、右リンク44
が矢印G方向へ引下げられると、作動レバー46の左端
部が矢印H方向へ回動する。
【0042】支軸46bの外周部には、捩りコイルばね
47のコイル部47aが挿入されており、捩りコイルば
ね47の一方のアーム部47bはミシン機枠21にあて
がわれ、他方のアーム部47cは作動レバー46にあて
がわれている。この捩りコイルばね47は作動レバー4
6を反矢印H方向へ付勢するものであり、膝レバー36
の矢印D方向への操作は、捩りコイルばね47のばね力
に抗して行われる。また、連結アーム42とミシン機枠
21との間には、図2の(d)に示すように、引ばね4
8が掛渡されており、引ばね48は、連結アーム42を
矢印F方向へ付勢している。
【0043】作動レバー46の左端部には、図3の
(a)に示すように、左リンク49の上端部がかしめ軸
49aを介して回動可能に連結されている。この左リン
ク49は左斜め下方へ延びる板状をなすものであり、膝
レバー36の操作に伴い作動レバー46が矢印H方向へ
回動すると、矢印I方向へ持上げられる。
【0044】左リンク49の下端部には、第2のカム部
材に相当するリフター50が軸51を介して回動可能に
連結されている。このリフター50は、図2の(a)に
示すように、押え上げレバー27を支える支軸27aの
外周部に回動可能に装着されたものであり、膝レバー3
6の操作に伴い左リンク49が図3の(a)の矢印I方
向へ引上げられると、支軸27aを中心に矢印A方向へ
回動する。尚、図2の(a)の符号51aは、軸51を
抜止めする止め輪を示すものである。
【0045】図4は、押え上げレバー27およびリフタ
ー50を示すものである。同図に示すように、リフター
50は、板部50aおよび50b間を板部50cにより
連結した略コ字状をなすものであり、押え上げレバー2
7は、板部50aおよび50b間に配置されている。
【0046】ベッド部21a内には、図2の(d)に示
すように、連結アーム42の右側に位置して右ストッパ
52が設けられており、膝レバー36に操作力が作用し
ていないときには、連結アーム42がリフター50,左
リンク49,作動レバー46,右リンク44等の荷重や
捩りコイルばね47のばね力で反矢印F方向へ回動し、
右ストッパ52に接触している。これにより、連結アー
ム42の反矢印F方向への回動が拘束され、膝レバー3
6が図1の(a)の初期位置M1 に保持されている。
【0047】リフター50の板部50cと押え上げレバ
ー27との間には、図5に示すように、膝レバー36が
初期位置M1 にあり、押え上げレバー27がN2 位置
(図9参照)にある状態で隙間が形成されており、膝レ
バー36が図1の(a)のM2位置まで操作されると、
図6に示すように、リフター50の板部50cが押え上
げレバー27に接触する。従って、膝レバー36が図1
のM2 位置から矢印D方向へ操作されると、押え上げレ
バー27がリフター50により押圧され、リフター50
に追従して矢印A方向へ回動する。
【0048】ベッド部21a内には、図2の(d)に示
すように、連結アーム42の左側に位置して左ストッパ
53が配設されており、膝レバー36の矢印D方向への
操作は、連結アーム42が左ストッパ53に当接するこ
とに伴い規制される。尚、図1の(a)の符号M4 は、
膝レバー36の矢印D方向への最大操作位置を示してい
る。
【0049】リフター50には、図5に示すように、カ
ム面50dおよび50eが形成されている。これらカム
面50dおよび50eは平面または凸曲面状をなすもの
であり、図6に示すように、リフター50の板部50c
が押え上げレバー27に接触すると、リフター50のカ
ム面50dが押え上げレバー27のく字状のカム面27
dから突出し、カム面27dを無効にする。これと共
に、リフター50のカム面50eが押え上げレバー27
の傾斜状のカム面27cに重なる。
【0050】リフター50には、図4の(a)に示すよ
うに、板ばね54が取付けられ、押え上げレバー27は
ピン54aが取付けられている。前者の板ばね54はキ
ャッチ部材に相当するものであり、図4の(b)に示す
ように、リフター50の板部50cが押え上げレバー2
7に接触した時点でピン54aをキャッチする。
【0051】次に上記構成の作用について説明する。 <押え上げレバー27の操作>押え上げレバー27が図
11のN3 位置まで操作されると、押え上げレバー27
のく字状のカム面27dが押え棒抱き26のカム面26
aおよび26bに係合する。そして、押え棒抱き26が
押え上げレバー27により支えられ、布押え24が上昇
位置Q1 に保持される。
【0052】この状態では、布押え24と針板22との
間に隙間が形成される上、糸調子機構30が作動して上
糸が緩められるので、両手で加工布を出入れしたり、加
工布の縫い方向を変えたりできる。しかも、安全装置3
4のリミットスイッチがオンされ、ミシンモータの駆動
が禁止されるので、起動スイッチ(図示せず)が不用意
に操作されても縫製動作が開始されることがなくなる。
【0053】押え上げレバー27が図11のN4 位置ま
で操作されると、布押え24が最上位置Q2 まで上昇す
る。この状態で押え上げレバー27から手を離すと、押
えばね25のばね力が押え棒抱き26から押え上げレバ
ー27に作用するので、押え上げレバー27がN3 位置
に復帰する。
【0054】押え上げレバー27がN3 位置からN2 位
置またはN1 位置に操作されると、押え棒23が下降し
て布押え24が加工布を押える。これと共に、安全装置
34のリミットスイッチがオフされるので、起動スイッ
チを操作すれば、加工布の送り動作,縫い針の上下動作
等が実行され、加工布に縫い目が形成される。尚、N1
は通常操作位置であり、N2 は板ばね54に係止された
押え上げレバー27の退避位置であり、オペレータはこ
れを選択的に操作できる。
【0055】<膝レバー36の操作>押え上げレバー2
7が初期位置N2 にあり且つ膝レバー36が初期位置M
1 にあるときには、膝レバー36がオペレータの右膝の
右側に近接している。そして、図5に示すように、リフ
ター50が初期位置N1 に保持され、リフター50の板
部50cが押上げレバー27から離間している。
【0056】この状態で膝レバー36が図1の(a)の
矢印D方向へ操作されると、膝レバー36の回動力が連
結アーム42,右リンク44,作動レバー46,左リン
ク49を通してリフター50に伝達され、リフター50
が矢印A方向へ回動する。しかしながら、膝レバー36
がM1 位置〜M2 位置にあるときには、リフター50の
板部50cが押え上げレバー27から離間しており、リ
フター50が単独で回動するので、捩りコイルばね47
のばね力および引ばね48のばね力が膝レバー36を通
してオペレータの右膝に触感として伝達される。
【0057】膝レバー36の操作位置がM2 に到達する
と、図6に示すように、リフター50の板部50cが押
え上げレバー27に接触する。そして、リフター50の
カム面50dが押え上げレバー27のく字状のカム面2
7dから突出し、リフター50の板ばね54が押え上げ
レバー27のピン54aに係合する。
【0058】膝レバー36の操作位置が図1の(a)の
M2 を越えると、リフター50の板部50cが押え上げ
レバー27を押上げる。すると、図6において、リフタ
ー50と一体的に押え上げレバー27が矢印A方向へ回
動し、押え上げレバー27の変曲部vが押え棒抱き26
の傾斜状のカム面26bを押えばね25のばね力に抗し
て押上げるので、押え棒23が上昇し、布押え24と針
板22との間に隙間が形成される。
【0059】図5の変曲部xは、リフター50のうちカ
ム面50dと50eとの交差部を称し、変曲部yは、カ
ム面50dの端部を称するものであり、リフター50の
板部50cが押え上げレバー27に接触すると、図6に
示すように、変曲部xおよびyが押え上げレバー27の
変曲部vおよびwに重なり、変曲部xが変曲部vに変わ
り押え棒抱き26のカム面26bを押上げる。尚、変曲
部vおよびwに対して重なる方向に自由に形成可能であ
り、膝レバー36の操作荷重特性を自由に設定できる。
【0060】膝レバー36の操作位置が図1の(a)の
M3 に達すると、押え上げレバー27の押え棒抱き26
に対する接触点(リフター50の押え棒抱き26に対す
る接触点)が変曲部v(x)を通過する。そして、図7
に示すように、リフター50のカム面50dが押え棒抱
き26の変曲部zに接触する。この変曲部zは、押え棒
抱き26のうちカム面26aおよび26bの交差部分を
称するものであり、この状態では、押え上げレバー27
のく字状のカム面27dが押え棒抱き26のカム面26
aおよび26bに対して離間している。
【0061】図10の(a)は、押え棒抱き26に対す
る接触点が変曲部v(x)を通過する前の状態、図10
の(b)は、押え棒抱き26に対する接触点が変曲部v
(x)を通過した後の状態を示している。ここで、押え
棒抱き26に対する接触点が変曲部v(x)を通過する
前は、押え上げレバー27のカム面27c(=リフター
50のカム面50e)の角度θ1 が大きいので、膝レバ
ー36の操作力が大きくなる。これに対して、押え棒抱
き26に対する接触点が変曲部v(x)を通過した後
は、リフター50のカム面50dの角度θ2 が小さいの
で、膝レバー36の操作力が小さくなる。
【0062】膝レバー36の操作位置が図1の(a)の
M3 を越えると、図7において、リフター50のカム面
50dが押え棒抱き26の変曲部zを押圧するので、押
え棒23が押え棒抱き26と一体的に押えばね25のば
ね力に抗して上昇する。そして、膝レバー36の操作位
置が図1の(a)のM4 に達すると、図2の(d)にお
いて、連結アーム42が左ストッパ53に当接する。そ
して、膝レバー36の矢印D方向への回動が規制され、
図8に示すように、押え上げレバー27が最上位置N4
に移動する。
【0063】尚、膝レバー36が操作位置M2 〜M3 に
あるときには、図2の(c)に二点鎖線で示すように、
支軸35と一体的に作動ピン41が矢印D方向へ回動し
てドロップ機構38の状態が切換わり、送り歯39が針
板22の上面から沈下するので、加工布の縫い方向を修
正し易くなる。これと共に、押え上げレバー27が回動
し、糸調子機構30が作動して上糸が緩められる。しか
も、安全装置34のリミットスイッチがオンされ、ミシ
ンモータの駆動が禁止される。
【0064】押え上げレバー27が最上位置N4 に移動
した状態では、図8に示すように、押え上げレバー27
の変曲部wおよびリフター50の変曲部yが回動軸線α
の右側で押え棒抱き26のカム面26bに接触している
ので、押えばね25から押え棒抱き26を通して押え上
げレバー27およびリフター50に反矢印A方向への回
動力が付与されている。
【0065】従って、膝レバー36から膝を離すと、押
えばね25から押え上げレバー27およびリフター50
に回動力が伝達されると共に、捩りコイルばね47から
作動レバー46および左リンク49を通してリフター5
0に回動力が伝達される。しかも、リフター50の回動
力が板ばね54からピン54aを通して押え上げレバー
27に伝達されるので、押え上げレバー27がリフター
50と一体的に反矢印A方向へ回動する。
【0066】押え上げレバー27およびリフター50が
回動すると、押え棒抱き26を支える部材がなくなるの
で、押え棒抱き26が押えばね25のばね力により押下
げられ、押え棒23と一体的に布押え24が下降する。
そして、布押え24が針板22に当接して押え棒23の
下降が停止すると、押え上げレバー27の円弧状のカム
面27bが押え棒抱き26の水平なカム面26aから離
れ、押え上げレバー27の傾斜状のカム面27cが押え
棒抱き26の傾斜状のカム面26bからも離れ、押え上
げレバー27が初期位置N2 を越え、図11のN1 位置
に保持される。
【0067】膝レバー36から膝を離すと、上記一連の
動作と並行して捩りコイルばね47のばね力が作動レバ
ー46から右リンク44を通して連結アーム42に伝達
され、連結アーム42と一体的に膝レバー36が反矢印
D方向へ回動する。そして、連結アーム42が右ストッ
パ52に当接すると、連結アーム42の反矢印D方向へ
の回動が拘束されるので、膝レバー36が初期位置M1
に拘束され、リフター50が初期位置N1 に保持され
る。
【0068】<押え上げレバー27および膝レバー36
の複合操作>押え上げレバー27が上昇位置N3 に保持
された状態で膝レバー36が矢印D方向へ操作される
と、リフター50が単独で矢印A方向へ回動する。この
とき、引ばね48のばね力および捩りコイルばね47の
ばね力が膝レバー36から右膝を通してオペレータに触
感として伝達される。
【0069】膝レバー36の操作位置がM3 に達する
と、リフター50のカム面50dが押え棒抱き26の変
曲部zを押圧する。すると、押え棒抱き26が上方へ押
上げられるので、図7に示すように、押え上げレバー2
7のく字状のカム面27dと押え棒抱き26のカム面2
6aおよび26bとの係合が解除される。そして、リフ
ター50の板部50cが押え上げレバー27に接触し、
リフター50の板ばね54が押え上げレバー27のピン
54aに係合する。この場合、リフター50のカム形状
が設計的に調節され、図10の(b)に示すように、リ
フター50のカム面50dの角度θ2 が小さくなってい
る上、リフター50による梃作用が働くので、膝レバー
36の操作力が軽減される。
【0070】膝レバー36の操作位置がM3 を越える
と、<膝レバー36の操作>の項で説明したように、押
え上げレバー27およびリフター50が押え棒抱き26
を押圧するので、押え棒23が押え棒抱き26と一体的
に上昇する。そして、膝レバー36の操作位置がM4 に
達した後、膝レバー36から膝を離すと、膝レバー36
がM1 位置に復帰し、押え上げレバー27がN1 位置に
復帰し、リフター50がN1 位置に復帰する。すると、
リフター50の板ばね54が押え上げレバー27のピン
54aを保持した状態で、押え上げレバー27が最大退
避位置N1 に保持される。
【0071】上記実施例によれば、押え棒抱き26をリ
フター50により持上げた。このため、布押え24を膝
レバー36の操作で上昇位置から下降させる際および下
降位置から上昇させる際に、リフター50によるカム作
用および梃作用が押え棒23の上昇位置で働くので、膝
レバー36の操作力(膝レバー36の上昇位置M3 付近
での操作力)が軽減される。このため、専用の駆動源を
用いて押え棒23を持上げたり、専用の駆動源を用いて
押えばね25を圧縮する必要がなくなるので、構成が簡
素化され、コストが安くなる。
【0072】ところで、針板22と布押え24との間に
加工布が挟まれ、押え棒23が上昇しているときには、
膝レバー36の操作力が減少しているので、オペレータ
が膝レバー36に触れると、膝レバー36が初期位置M
1 から不用意に動く虞れがある。
【0073】これに対して上記実施例では、ミシン機枠
21と作動アーム46との間に捩りコイルばね47を掛
渡し、膝レバー36を操作方向と反対の矢印D方向へ付
勢した。このため、膝レバー36の挙動が安定し、膝レ
バー36の不用意な操作が防止されるので、押え上げレ
バー27の回動に伴い糸調子機構30が作動して糸調子
圧が狂うことが防止される。
【0074】しかも、押え上げレバー27が初期位置N
2 に保持された状態において、リフター50と押え上げ
レバー27との間に隙間を形成した。このため、膝レバ
ー36が不用意に少量だけ動き、リフター50が回動し
た場合には、リフター50から押え上げレバー27に押
圧力が伝達されず、押え上げレバー27が初期位置N2
に保持されるので、この点からも、糸調子機構30が作
動して糸調子圧が狂うことが防止される。しかも、捩り
コイルばね47のばね力を大きくしなくても、膝レバー
36の不用意な少量の操作をオペレータに捩りコイルば
ね47の触感として伝え、注意を促すことができるの
で、捩りコイルばね47のばね力の影響で膝レバー36
の操作力が大幅に高まることが防止される。
【0075】さらに、押え上げレバー27が初期位置N
2 にある場合であっても、膝レバー36の操作に伴い押
え上げレバー27を回動させた。このため、オペレータ
が押え上げレバー27の動きを見て膝レバー36の操作
に気付くので、この点からも、押え上げレバー27の回
動に伴い糸調子機構30が作動して糸調子圧が狂うこと
が防止される。しかも、膝レバー36の操作に伴い移動
する専用部材を設ける必要がなくなるので、構成の複雑
化が防止される。
【0076】また、リフター50に押え棒23の上昇位
置で押え上げレバー27のピン54aを掴む板ばね54
を設けたので、押え上げレバー27がリフター50を作
動させる捩りコイルばね47によって円滑に確実に回動
復帰するようになる。また、押え上げレバー27および
リフター50を同一の支軸27aを中心に回動可能にし
た。このため、押え上げレバー27を支える既存の支軸
27aにリフター50を装着するだけで対応できるの
で、リフター50を支える専用の支軸が不要になり、構
成の複雑化が防止される。
【0077】尚、上記実施例においては、ドロップ機構
38の動作タイミングをM2 〜M3の範囲内に設定した
が、これに限定されるものではなく、例えば支軸35に
対する作動ピン41の取付角度を変更することに伴いM
3 〜M4 の範囲内に設定しても良い。そのようにするこ
とによって、押え上げ操作を単独にする場合と、ドロッ
プ操作と併用する場合とを使い分けることができる。ま
た、上記実施例においては、第2の操作部材として膝レ
バー36を例示したが、これに限定されるものではな
く、例えば足踏み操作されるペダルであっても良い。
【0078】また、上記実施例においては、リフター5
0に板ばね54を設け、押え上げレバー27にピン54
aを設けたが、これに限定されるものではなく、例え
ば、リフター50にピン54aを設け、押え上げレバー
27に板ばね54を設けても良い。また、上記実施例に
おいては、リフター50の板ばね54により押え上げレ
バー27のピン54aを掴む構成としたが、これに限定
されるものではなく、例えば板ばね54およびピン54
aを廃止し、リフター50および押え上げレバー27を
自重で復帰させるようにしても良い。
【0079】また、上記実施例においては、リフター5
0を押え上げレバー27の支軸27aに装着したが、こ
れに限定されるものではなく、例えば専用の支軸に装着
しても良い。また、上記実施例においては、膝レバー3
6にリンク機構やカム機構等を介して専用の移動部材を
連結し、移動部材をミシン機枠21から突出させても良
い。この構成の場合、膝レバー36の操作に伴い移動部
材が移動するので、オペレータが移動部材の動きを見て
膝レバー36の不用意な操作に気付くようになる。
【0080】また、上記実施例においては、リフター5
0および押え上げレバー27の接触時にリフター50の
カム面50eを押え上げレバー27のカム面27cに重
ね、押え棒抱き26をリフター50および押え上げレバ
ー27の双方により押圧移動させたが、これに限定され
るものではなく、例えばリフター50のカム面50eを
廃止し、押え棒抱き26を押え上げレバー27のみによ
って押圧移動させても良い。また、カム面50eを逆に
突出させてリフター50のカム面50eだけで押え棒抱
き26を押圧移動させても良い。
【0081】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の布押え昇降装置は下記の効果を奏する。請求項1記載
の手段によれば、第1のカム部材を第2のカム部材によ
り押上げたので、専用の駆動源を用いることなく、押え
棒の上昇位置での第2の操作部材の操作力が軽減され
る。請求項2記載の手段によれば、第2の操作部材の操
作に伴い移動部材を移動させたので、移動部材を視認す
ることに基づいて第2の操作部材の不用意な操作が防止
される。
【0082】請求項3記載の手段によれば、第1の操作
部材を第2の操作部材の操作に伴い移動させたので、第
1の操作部材を視認することに基づいて第2の操作部材
の不用意な操作が防止される。これと共に、専用の移動
部材を設ける必要がなくなるので、構成の複雑化が防止
される。
【0083】請求項4記載の手段によれば、第2の操作
部材の操作初期において、第1の操作部材と第2のカム
部材との間に隙間を形成したので、第2の操作部材の不
用意な少量の操作で第1の操作部材が動いてしまうこと
が防止される。
【0084】請求項5記載の手段によれば、第1の操作
部材あるいは第2のカム部材に相手側を掴むキャッチ部
材を設けたので、第1の操作部材および第2のカム部材
が円滑に復帰するようになる。請求項6記載の手段によ
れば、第1の操作部材および第2のカム部材を同一の支
軸を中心に回動可能にしたので、第2のカム部材を支え
る専用の支軸が不要になり、構成の複雑化が防止され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図(aはミシン機枠の
内部機構を示す正面図、bは右リンクおよび作動レバー
等を示す上面図)
【図2】(a)は膝レバーからリフターに至る連結状態
を示す側面図、(b)はX1 −X1 線に沿う断面図、
(c)はX2 −X2 線に沿う断面図、(d)はX3 −X
3線に沿う断面図
【図3】(a)はミシン機枠の内部機構を拡大して示す
正面図、(b)は押え上げレバーを示す正面図
【図4】(a)は押え上げレバーおよびリフターを非係
合状態で示す斜視図、(b)は両者を係合状態で示す斜
視図
【図5】布押えが下降位置にある状態を示す正面図
【図6】膝レバーの操作に伴いリフターが押え上げレバ
ーに係合した状態を示す正面図
【図7】膝レバーの操作に伴い布押えが上昇位置に移動
した状態を示す正面図
【図8】膝レバーの操作に伴い布押えが最上位置に移動
した状態を示す正面図
【図9】膝レバーの操作に伴う押え上げレバーおよびリ
フターの移動状態を拡大して示す正面図
【図10】リフターおよび押え上げレバーの押え棒抱き
に対する接触状態を拡大して示す正面図
【図11】押え上げレバーの操作に伴う押え上げレバー
の移動状態を拡大して示す正面図
【図12】従来例を示す図(aは要部を示す斜視図、b
が側面図)
【符号の説明】
23は押え棒、24は布押え、25は押えばね(ばね部
材)、26は押え棒抱き(第1のカム部材)、27は押
え上げレバー(第1の操作部材,移動部材)、36は膝
レバー(第2の操作部材)、50はリフター(第2のカ
ム部材)、54は板ばね(キャッチ部材)を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下動可能に設けられ、下端部に布押え
    が装着される押え棒と、 この押え棒を下方へ付勢するばね部材と、 前記押え棒に固定された第1のカム部材と、 この第1のカム部材を押上げることに伴い前記押え棒を
    上昇させ、第1のカム部材に係合することに伴い第1の
    カム部材を支えて前記押え棒を上昇位置に保持する第1
    の操作部材と、 第2の操作部材と、 この第2の操作部材の操作に伴い、前記押え棒の上昇位
    置で前記第1のカム部材を押上げて前記第1のカム部材
    および前記第1の操作部材間の係合を解除する第2のカ
    ム部材とを備えたことを特徴とする布押え昇降装置。
  2. 【請求項2】 第2の操作部材の操作に伴い移動する移
    動部材を備え、 この移動部材は、外部から視認可能にされていることを
    特徴とする請求項1記載の布押え昇降装置。
  3. 【請求項3】 第1の操作部材は、第2の操作部材の操
    作に伴い第2のカム部材に押圧されて移動することを特
    徴とする請求項1記載の布押え昇降装置。
  4. 【請求項4】 第1の操作部材と第2のカム部材との間
    には、第2の操作部材の操作初期に隙間が形成されてい
    ることを特徴とする請求項3記載の布押え昇降装置。
  5. 【請求項5】 第1の操作部材あるいは第2のカム部材
    には、押え棒の上昇位置で相手側を掴むキャッチ部材が
    設けられていることを特徴とする請求項1記載の布押え
    昇降装置。
  6. 【請求項6】 第1の操作部材および第2のカム部材
    は、同一の支軸を中心に回動可能にされていることを特
    徴とする請求項1記載の布押え昇降装置。
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