JPH11206818A - 動力付き車椅子用安全操作装置 - Google Patents

動力付き車椅子用安全操作装置

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JPH11206818A
JPH11206818A JP10015312A JP1531298A JPH11206818A JP H11206818 A JPH11206818 A JP H11206818A JP 10015312 A JP10015312 A JP 10015312A JP 1531298 A JP1531298 A JP 1531298A JP H11206818 A JPH11206818 A JP H11206818A
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brake
wheelchair
lever
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fulcrum
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JP10015312A
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English (en)
Inventor
Yoshifumi Tanabe
佳史 田辺
Toshiyasu Takura
敏靖 田倉
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 介護者によらなくても使用者のみで安全な走
行を行うことができる動力付き車椅子用安全操作装置を
得ることである。 【解決手段】 左右車輪の中央下部に電動機により駆動
される駆動輪が設けられた車椅子において、操作レバー
18の操作角度に連動して前記左右車輪のそれぞれを制
動するブレーキ手段と前記電動機による動力補助量を制
御する補助量制御手段とを備えた制御操作ユニット19
を前記車椅子の左右に設け、制動方向ではない前記操作
レバー18の回動操作であっても一定範囲の操作角度を
越えて操作した時には前記ブレーキ手段による制動動作
を行なわせるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右車輪の中央下
部に電動機により駆動される駆動輪が設けられて動力補
助を行なうようにした車椅子に係るもので、特に、介護
者なしで使用しても安全に走行することができるように
した動力付き車椅子用安全操作装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電動によって動力が補助される車
椅子として、特開平3−15468号公報に開示されて
いるように、駆動輪にトルク検出手段を介して操作輪を
連結し、そのトルク検出値に基づいてモータを制御する
コントローラを設けたものや、特開平6−86790号
公報に示されているように、一般の車椅子に取り付けて
電動化することができる装置の着脱によって手動と電動
との両方に使い分けすることができるようにした機構な
どが提案されている。
【0003】また、特願平3−15468号において、
車椅子の下部に設けた1輪の駆動補助輪により動力補助
を行うようにした動力補助機付き車椅子が本出願人によ
り出願されている。すなわち、使用者又は介護者による
走行の意志に基づいて駆動力を補助的に与えることがで
きるようにし、かつ、その走行の意志を加速度センサに
より検知して補助動力の付与や遮断を行わせるようにす
るとともに傾斜センサを備えて登り坂では自動的に補助
動力を与えるようにしているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】1輪の駆動補助輪によ
り動力補助を行うようにした車椅子であっても従来のも
のは必ず介護者がいることを前提としているものであ
り、車椅子に乗る使用者だけで走行することができるよ
うなものではない。
【0005】本発明は、使用者のみで安全に走行するこ
とができるようにした動力付き車椅子用安全操作装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
左右車輪の中央下部に電動機により駆動される駆動輪が
設けられた車椅子において、操作レバーの操作角度に連
動して前記左右車輪のそれぞれを制動するブレーキ手段
と前記電動機による動力補助量を制御する補助量制御手
段とを備えた制御操作ユニットを前記車椅子の左右に設
け、制動方向ではない前記操作レバーの回動操作であっ
ても一定範囲の操作角度を越えて操作した時には前記ブ
レーキ手段による制動動作を行なわせるようにした。
【0007】請求項2記載の発明は、制御操作ユニット
のブレーキ手段は車輪を制動するブレーキ装置に連結さ
れたブレーキワイヤを伸長させ、補助量制御手段は傾斜
センサの取付角度を変化させるようにした。
【0008】請求項3記載の発明は、上端が固定支点に
回動自在に取り付けられ下方にブレーキワイヤが固定さ
れたブレーキリンクと、上端部に縦長の案内溝が形成さ
れると共に側端部が前記ブレーキリンクに回動自在に取
り付けられた傾斜センサと、前記ブレーキリンクの中間
部の連結支点に回動自在に取り付けられた連結リンク
と、一端が固定支点に回動自在に取り付けられたレバー
リンクと、このレバーリンクと前記連結リンクとを結合
する連結支点に回動自在に取り付けられると共に前記傾
斜センサの案内溝に摺動自在に嵌合する誘導支点を備え
た操作レバーとにより構成した。
【0009】請求項4記載の発明は、車椅子の左右のハ
ンドルに手動により操作するブレーキレバーをそれぞれ
設け、制御操作ユニットに連結されたブレーキ装置に前
記ブレーキレバーをブレーキワイヤにより連結した。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。まず、車椅子1は、JIS規格に基づ
いて製作された一般のものであり、この車椅子1の全体
構造を図1乃至図3に基づいて説明する。前記車椅子1
は、パイプ状の部材によるフレーム2を基礎にして組み
立てられている。このフレーム2は、両側に位置して互
いの間隔を広げたり縮めたりできるようにX字状の図示
しない連結金具により連結された側枠3よりなってい
る。これらの側枠3は、前方に位置する垂直な前枠4と
後方に位置する垂直な後枠5と上下に位置して前記前枠
4と前記後枠5とを連結する水平な下枠6と上枠7とを
備えている。そして、前記前枠4の下端には、直径の小
さな前輪8が取り付けられ、前記後枠5の上端には、上
方に延びてから後方に突出するハンドル部9が設けら
れ、前記上枠7には肘掛部10が設けられている。ま
た、前記側枠3の中間部には、水平部11を有する中枠
12が固定され、これらの中枠12の先端には、前記前
枠4より前方へ下向きに突出するとともに水平状態から
垂直状態の間で回動する足掛け部13が形成されてい
る。さらに、前記中枠12の前記水平部11には、布等
により形成された座席シート14が懸け渡されている。
前記後枠5にも布等により形成された背凭れシート15
が懸け渡されている。ついで、前記側枠3の後方には、
直径の大きな主駆動輪16(車輪)が回転自在に取り付
けられている。これらの主駆動輪16の外側には、その
主駆動輪16の外径よりも僅かに小さな外径の輪体状の
ハンドリム17が固定されている。
【0011】つぎに、前記フレーム2の左右には、上方
へ突出する操作レバー18を備えた制御操作ユニット1
9と前記主駆動輪16を制動するブレーキ装置20とが
取り付けられている。前記制御操作ユニット19と前記
ブレーキ装置20とはブレーキワイヤ21で連結されて
おり、前記ブレーキ装置20は前記ブレーキワイヤ21
が伸長することにより前記主駆動輪16のリムを挾んで
制動する公知の構造のものである。
【0012】また、前記フレーム2の前方の前記水平部
11には、中央部の連結部22で屈曲自在に連結された
連結リンク23が設けられており、この連結リンク23
の前記連結部22には、バッテリ24が着脱自在に取り
付けられている。
【0013】前記フレーム2の左右の後枠5には、その
長さを伸縮できるスライドバー25が取り付けられてお
り、このスライドバー25の中央の取付部26には、動
力補助機27が着脱自在に取り付けられている。この動
力補助機27は、電動機28と減速機構29と1輪の駆
動輪30とよりなる。
【0014】前記ハンドル部9には、介護者が手動で操
作するブレーキレバー31が設けられ、このブレーキレ
バー31と前記制御操作ユニット19とはブレーキワイ
ヤ32により連結されている。
【0015】ついで、前記制御操作ユニット19の構造
及び動作の詳細を図4乃至図20に基づいて説明する。
まず、ベース33に設けられた固定支点34には、ブレ
ーキリンク35の上端が回動自在に取り付けられ、この
ブレーキリンク35の下端のブレーキワイヤ固定部36
には、前記ブレーキワイヤ21、32が固定されてい
る。このブレーキリンク35の下方側部には連結支点3
7が設けられ、この連結支点37には、傾斜センサ38
の側端部が回動自在に取り付けられている。この傾斜セ
ンサ38の内部構造は後述するが、その傾斜センサ38
の上端部には縦長の案内溝39が形成されている。さら
に、前記ブレーキリンク35は、スプリング固定支点4
0とスプリング掛止点41との間に懸け渡された引っ張
りスプリング42により一方向に付勢されている。
【0016】また、前記ブレーキリンク35の中間部に
設けられた連結支点43には、連結リンク44の一端が
回動自在に取り付けられ、この連結リンク44の他端に
は、連結リンク接触面45が形成されている。一方、前
記ベース33に設けられた固定支点46にレバーリンク
47の一端が回動自在に取り付けられている。しかし
て、前記連結リンク44と前記レバーリンク47との中
間部は、連結支点48で回動自在に連結されていると共
に、この連結支点48には前記操作レバー18が回動自
在に取り付けられている。この操作レバー18には、前
記連結リンク接触面45と前記レバーリンク47とに選
択的に接合する当接面49が形成されている。また、前
記操作レバー18の下端には、軸状の誘導支点50が固
定され、この誘導支点50は、前記傾斜センサ38の案
内溝39に摺動自在に嵌合している。そして、この誘導
支点50と前記固定支点46との間には、引っ張りスプ
リング51が張設されている。
【0017】そこで、制御操作ユニット19の操作レバ
ー18、ブレーキリンク35、傾斜センサ38、連結リ
ンク44、レバーリンク47により、操作レバー18の
操作角度に連動して主駆動輪16のそれぞれを制動する
ブレーキ手段及び電動機28による動力補助量を制御す
る補助量制御手段とが構成されているものである。
【0018】つぎに、前記傾斜センサ38の具体的構造
を図15乃至図20に基づいて説明する。まず、支持台
52には、板ばね53の上端が固定されている。この板
ばね53は、その幅寸法が大きく形成されており、か
つ、その厚さは0.05〜0.5mm程度である。このよ
うな板ばね53の下端には、ウェィトとなるマグネット
保持台54が固着されている。このマグネット保持台5
4の手前側に開口する凹部55内には、前記板ばね53
の撓み方向に長い直方体形状、すなわち、移動方向に長
い形状の永久磁石56が取り付けられている。この永久
磁石56の着磁面は、前後方向(図15においては左右
方向、図16においては前後方向)に位置しているもの
である。ついで、前記支持台52には、PC板57の上
端が固定されている。このPC板57の前記永久磁石5
6に近接して対向する位置には、検出手段としての磁気
抵抗素子58が取り付けられている。この磁気抵抗素子
58は、図17に等価的に示すように、互いにブリッジ
結合された4個の可変抵抗部59を備えているものであ
り、端子に電圧を印加した時に、磁界Hの変化に基
づいて端子に出力電圧が発生するものである。具体
的には、磁界Hに対して可変抵抗部59は、左右45°
の方向の磁界Hをそれぞれ検出するものであり、これら
の2つの出力電圧の差が出力となって現われるものであ
る。
【0019】ついで、前記支持台52は、磁気遮蔽機能
を有するカバー60に取り付けられている。そして、前
記カバー60は、前記板ばね53、前記永久磁石56、
前記PC板57の外周を覆っている。また、前記カバー
60の前記永久磁石56の移動方向の両端に対向する位
置には、その永久磁石56の有効振れ幅を永久磁石56
の長さの1/2以下となるように規制する緩衝規制手段
としてのストッパ61が固定されている。
【0020】このような構成において、その使用方法は
一般の車椅子1を使用する場合と同様である。まず、一
般の車椅子1にユニット化されて形成された動力補助機
27を取り付けて使用する。そして、通常の使用状態、
すなわち、患者や歩行不能な人、すなわち、使用者が座
席シート14に座り、自らハンドリム17を操作して主
駆動輪16を回すか、介護者がハンドル部9を把持して
押すかして使用される。また、操作レバー18を操作す
る使用方法もある。いずれの場合にも、車椅子1が静止
状態から動き出すと、傾斜センサ38がその動きを検出
する。この時、操作レバー18を操作しない使用状態に
おいては、操作レバー18の位置は、図4に示す状態で
あり、傾斜センサ38は垂直状態にあるものとする。そ
して、傾斜センサ38からの信号が制御回路に与えられ
ると、電動機28が回転を始める。この電動機28の回
転により、駆動輪30が駆動される。この時、動力補助
機27は、駆動輪30が地表に接するように自重で付勢
されているため、駆動輪30は適当な接地圧をもって車
椅子1を駆動する。この駆動は、車椅子1の左右方向中
心部で行われるため、直進性が良好であるとともに、左
右方向に旋回する場合でも良好な駆動状態を示す。特
に、地表に凹凸があった場合などには、動力補助機27
の全体が上下方向に回動して駆動輪30が一時的に上昇
してその凸部を乗り上げる。そして、凸部を超えたとき
には、自重により、再び動力補助機27は原位置に復帰
する。
【0021】さらに、傾斜センサ38は、車椅子1の傾
斜をも検出している。この傾斜が登り坂である場合に
は、電動機28の出力を増加させる。すなわち、駆動輪
30の回転数が一定であるように制御する。また、下り
坂である場合には、電動機28を停止させて動力伝達を
遮断する。この動力遮断は、平坦地を走行中であっても
なんらかの理由により、車椅子1を制動した場合にも行
われる。すなわち、車椅子1を制動すると、傾斜センサ
38により加速度としてマイナスの加速度が検出され、
検出信号がマイナス加速度である場合には、電動機28
に対する通電を遮断して停止させる。
【0022】しかして、前記傾斜センサ38の動作をさ
らに詳細に説明する。まず、車椅子1が水平の状態にお
いては、図4に示す状態であるが、その車椅子1が前又
は後に角度θだけ傾いたとすると、支持台52も傾斜
し、板ばね53が変形して磁気抵抗素子58に対しては
永久磁石56の位置が変位する。この永久磁石56の着
磁面は、図18に示すように、磁気抵抗素子58にN極
が面するように位置している。図18には磁気抵抗素子
58自体を図示していないが、永久磁石56が基準位置
Oからmだけ移動した状態が示されており、磁気抵抗素
子58は基準位置Oを基準として45°異なった方向の
磁界の強さを検出する。すなわち、永久磁石56が基準
位置Oに位置している時に、磁気抵抗素子58の45°
異なった方向の可変抵抗部59のそれぞれが磁界Hを検
出しているものとすると、図18に示す状態おいては、
永久磁石56がmだけ変位しているため、可変抵抗部5
9により検出値は、一方がHcosθとなり、他方がH
sinθとなる。そのため、図17に示す回路からの出
力は、これらの両者の差に相当する出力、すなわち、H
×(cosθ−sinθ)の値に比例した電圧となる。
従って、車椅子1が水平な状態の図4の時に、一定の出
力が発生しているものとすると、永久磁石56が前方方
向に変位した時には出力電圧は減少し、永久磁石56が
後方方向に変位した時には出力電圧は増加する。
【0023】また、図16においては、車椅子1が傾斜
したものとして説明したが、車椅子1の動きに加速度が
存する場合には、加速度が作用する方向と逆方向に永久
磁石56が移動するため、前述の車椅子1が傾斜した時
と全く同様に加速度を検出することができる。
【0024】なお、永久磁石56の形状は、移動方向に
長いものであればよく、上方から見て円盤状の円形に形
成することも可能である。いま、永久磁石56の直径を
4dとし、その永久磁石56と磁気抵抗素子58との距
離がd、1.5d、2d と変化した時の観測点における
磁束密度の分布状態を図19に示す。そして、このよう
な磁束密度の分布を示す永久磁石56が移動した時の出
力変化の状態を図20に示す。すなわち、図20におい
ては、横軸が直径4dの永久磁石56の移動距離を示
し、縦軸がその時の出力を示す。そのため、移動量が小
さい状態においては、移動量と出力との関係は直線性を
示しているものであるが、移動量が大きくなると検出出
力の値は低下するため、直線性はなくなる。図20に示
す状態においては、永久磁石56と磁気抵抗素子58と
の距離がd、1.5d、2d と三種に変化しても、いず
れの場合にも直径の1/2程度までの移動量の範囲であ
れば直線性を示しているものである。
【0025】しかして、実施に当っては、永久磁石56
の振れ量は、ストッパ61によりその長さの1/2以下
であるように規定されている。このように規定する必要
性は、強い衝撃や加速度を受けた時に、永久磁石56の
振動の減衰を早める作用を得ると云う第一の理由と、磁
気抵抗素子58の出力に直線性を持たせるためと云う第
二の理由とによるものである。
【0026】まず、第一の理由については、永久磁石5
6の振れ量が小さいことから必然的に板ばね53の変形
量が少なくなり、可動部分に過大な力が作用することが
なく、また、振動の減衰も速い。従って、構造的な強度
も高いものである。ついで、第二の理由については、前
述のように、図20に基づいて説明した通りである。
【0027】ついで、使用者が操作レバー18を操作し
た時の動作について説明する。まず、図4に示す状態は
中立位置である。そして、図5に示すように、操作レバ
ー18を前方に倒すと、電動機28は駆動状態になり、
図9に示すように、操作レバー18を後方に倒すと、ブ
レーキ装置20が主駆動輪16の外周面に圧接されて制
動作用を示す。これらの動作は、前述のように、車椅子
1が傾斜した場合の状態と同様である。
【0028】そこで最初に、操作レバー18を前方に倒
す増速操作について説明する。図5及び図6に示すよう
に、操作レバー18の移動角が20°までの時は、レバ
ーリンク47、連結リンク44、ブレーキリンク35は
動かず、操作レバー18は連結支点48を支点として回
動し、それに伴い、誘導支点50も移動し、この誘導支
点50が案内溝39内を摺動することにより、傾斜セン
サ38は連結支点37を中心にして増出力の方向へ傾斜
し、出力信号を出す。
【0029】この状態で、図7から図11に示すよう
に、操作レバー18をさらに回動させてこれが減速ブレ
ーキ動作を示すことを説明する。操作レバー18の操作
角が20°を越えた時点より、操作レバー18の当接面
49が連結リンク44の連結リンク接触面45に当接
し、固定支点46を中心にレバーリンク47と連結リン
ク44を押し下げることにより、連結支点43を経て固
定支点34を中心にブレーキリンク35を回転させ、ブ
レーキワイヤ固定部36で固定されているブレーキワイ
ヤ21を引くことによりブレーキ装置20を動作させ
る。同時に、操作レバー18が増出力方向に倒れている
にも拘らず、ブレーキリンク35の連結支点37が右側
に移動することにより、傾斜センサ38は出力減少の方
向に傾斜を始め、最終的には出力が0になる。
【0030】つぎに、図12及び図13は、操作レバー
18を手前側に引いたブレーキ操作を示すものである。
すなわち、操作レバー18を手前側に引くことにより、
操作レバー18の当接面49がレバーリンク47を押し
下げ、このレバーリンク47が固定支点46を中心に回
動することによりね連結支点43を右方向に移動させ、
これにより、ブレーキリンク35を回転させてブレーキ
ワイヤ21を引き、ブレーキ装置20を動作させる。こ
の時、傾斜センサ38は、減速方向に傾斜しており、動
力補助機27が駆動状態になることはない。
【0031】さらに、図14に示すものは、パーキング
ブレーキがかかった状態を示している。すなわち、操作
レバー18が25°を越えると、連結支点48が固定支
点46と連結支点43とを結ぶ線より下に位置すること
になり、引っ張りスプリング42の引張力が作用してい
ることにより、レバーリンク47と連結リンク44とは
その状態を保持し、操作レバー18から手を離してもブ
レーキがかかっている状態となり、多少の力で操作レバ
ー18に触れたとしてもブレーキが解除されることはな
い。そして、制動状態を解除するためには、操作レバー
18を引き上げることにより、連結支点48が固定支点
46と連結支点43とを結ぶ線より上に移動して図4に
示すニュートラル状態に復帰させることができる。
【0032】しかして、上述のような操作レバー18に
よる増出力及び制動の動作は、車椅子1の左右で独立的
に行うことができるため、増減速時のみならず旋回時に
も安定した走行を使用者のみにより行うことができる。
【0033】つぎに、介護者がハンドル部9をもって走
行させている状態において、車椅子1が坂道等で傾斜し
た場合に、動力補助機27を駆動させて動力補助を自動
的に行うことができると共に、ブレーキレバー31を操
作することにより、操作レバー18を減速方向に移動さ
せたときと同様にブレーキ装置20を動作させることが
できる。
【0034】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、左右車輪の中央
下部に電動機により駆動される駆動輪が設けられた車椅
子において、操作レバーの操作角度に連動して前記左右
車輪のそれぞれを制動するブレーキ手段と前記電動機に
よる動力補助量を制御する補助量制御手段とを備えた制
御操作ユニットを前記車椅子の左右に設け、制動方向で
はない前記操作レバーの回動操作であっても一定範囲の
操作角度を越えて操作した時には前記ブレーキ手段によ
る制動動作を行なわせるようにしたので、介護者によら
なくても使用者のみで安全な走行を行うことができ、ブ
レーキをかけるつもりで誤って操作レバーを増速側に倒
したとしても、ある一定角を越えると、徐々に減速され
ると同時にブレーキをかけることができて安全であり、
左右の操作レバーを適宜操作することにより、円滑な旋
回も容易であり、坂道においての増出力及び減速を確実
に行うことができ、使用者単独の使用を安全な状態で実
現することができるという効果を有する。
【0035】請求項2記載の発明は、制御操作ユニット
のブレーキ手段は車輪を制動するブレーキ装置に連結さ
れたブレーキワイヤを伸長させ、補助量制御手段は傾斜
センサの取付角度を変化させるようにしたので、動力補
助量がブレーキ操作と連動されたことにより安全でスム
ーズな走行及び旋回を行うことができるという効果を有
する。
【0036】請求項3記載の発明は、上端が固定支点に
回動自在に取り付けられ下方にブレーキワイヤが固定さ
れたブレーキリンクと、上端部に縦長の案内溝が形成さ
れると共に側端部が前記ブレーキリンクに回動自在に取
り付けられた傾斜センサと、前記ブレーキリンクの中間
部の連結支点に回動自在に取り付けられた連結リンク
と、一端が固定支点に回動自在に取り付けられたレバー
リンクと、このレバーリンクと前記連結リンクとを結合
する連結支点に回動自在に取り付けられると共に前記傾
斜センサの案内溝に摺動自在に嵌合する誘導支点を備え
た操作レバーとよにより構成したので、動力補助量とブ
レーキ操作とを連動させる装置を機械的構造で形成する
ことができるため、安全であるという効果を有する。
【0037】請求項4記載の発明は、車椅子の左右のハ
ンドルに手動により操作するブレーキレバーをそれぞれ
設け、制御操作ユニットに連結されたブレーキ装置に前
記ブレーキレバーをブレーキワイヤにより連結したの
で、車椅子全体の構造を簡単なものとすることができる
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す前方から見た斜視
図である。
【図2】後方から見た斜視図である。
【図3】一部を切り欠いた側面図である。
【図4】制御操作ユニットの側面図である。
【図5】操作レバーを増出力方向に倒した状態の側面図
である。
【図6】操作レバーをさらに増出力方向に倒した状態の
側面図である。
【図7】操作レバーを一定範囲の操作角度以上に回動さ
せて減速状態になったことを示す側面図である。
【図8】操作レバーを一定範囲の操作角以上に回動させ
た時の傾斜センサの角度を示す側面図である。
【図9】操作レバーを一定範囲の操作角以上に回動させ
た時の傾斜センサの角度を示す側面図である。
【図10】操作レバーを一定範囲の操作角以上に回動さ
せた時の傾斜センサの角度を示す側面図である。
【図11】操作レバーを一定範囲の操作角以上に回動さ
せた時の傾斜センサの角度を示す側面図である。
【図12】操作レバーを減速方向に操作した時の側面図
である。
【図13】操作レバーを減速方向に操作した時の側面図
である。
【図14】操作レバーをパーキング状態にまで回動させ
た状態の側面図である。
【図15】傾斜センサの縦断側面図である。
【図16】そのPC板を取り外した状態を示すもので、
(a)は被検出体が水平状態であった場合の正面図、(b)
は被検出体が前方へ傾斜した状態の正面図、(c)は被検
出体が後方へ傾斜した状態の正面図である。
【図17】磁気抵抗素子の構成を等価的に示した回路図
である。
【図18】永久磁石が移動した時に45°異なった方向
で検出される磁束の状態を示す説明図である。
【図19】永久磁石の磁束の分布状態を示すもので、
(a)は永久磁石と磁気抵抗素子との距離がdの場合の説
明図、(b)は永久磁石と磁気抵抗素子との距離が1.5
d の場合の説明図、(c)は永久磁石と磁気抵抗素子と
の距離が2dの場合の説明図である。
【図20】永久磁石の移動と検出出力との関係を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 車椅子 9 ハンドル部 16 車輪 18 操作レバー 19 制御操作ユニット 20 ブレーキ装置 21 ブレーキワイヤ 28 電動機 30 駆動輪 31 ブレーキレバー 32 ブレーキワイヤ 34 固定支点 35 ブレーキリンク 38 傾斜センサ 39 案内溝 43 連結支点 44 連結リンク 46 固定支点 47 レバーリンク 48 連結支点 50 誘導支点

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右車輪の中央下部に電動機により駆動
    される駆動輪が設けられた車椅子において、操作レバー
    の操作角度に連動して前記左右車輪のそれぞれを制動す
    るブレーキ手段と前記電動機による動力補助量を制御す
    る補助量制御手段とを備えた制御操作ユニットを前記車
    椅子の左右に設け、制動方向ではない前記操作レバーの
    回動操作であっても一定範囲の操作角度を越えて操作し
    た時には前記ブレーキ手段による制動動作を行なわせる
    ようにしたことを特徴とする動力付き車椅子用安全操作
    装置。
  2. 【請求項2】 制御操作ユニットのブレーキ手段は車輪
    を制動するブレーキ装置に連結されたブレーキワイヤを
    伸長させ、補助量制御手段は傾斜センサの取付角度を変
    化させるものであることを特徴とする請求項1記載の動
    力付き車椅子用安全操作装置。
  3. 【請求項3】 上端が固定支点に回動自在に取り付けら
    れ下方にブレーキワイヤが固定されたブレーキリンク
    と、上端部に縦長の案内溝が形成されると共に側端部が
    前記ブレーキリンクに回動自在に取り付けられた傾斜セ
    ンサと、前記ブレーキリンクの中間部の連結支点に回動
    自在に取り付けられた連結リンクと、一端が固定支点に
    回動自在に取り付けられたレバーリンクと、このレバー
    リンクと前記連結リンクとを結合する連結支点に回動自
    在に取り付けられると共に前記傾斜センサの案内溝に摺
    動自在に嵌合する誘導支点を備えた操作レバーとよりな
    ることを特徴とする請求項1記載の動力付き車椅子用安
    全操作装置。
  4. 【請求項4】 車椅子の左右のハンドル部に手動により
    操作するブレーキレバーをそれぞれ設け、制御操作ユニ
    ットに連結されたブレーキ装置に前記ブレーキレバーを
    ブレーキワイヤにより連結したことを特徴とする請求項
    1記載の動力付き車椅子用安全操作装置。
JP10015312A 1998-01-28 1998-01-28 動力付き車椅子用安全操作装置 Pending JPH11206818A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009247593A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Matsunaga Seisakusho:Kk プッシュボタンタイプリクライニング車椅子
CN110292746A (zh) * 2019-07-11 2019-10-01 郑州大学第一附属医院 一种肝移植患者辅助恢复装置

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JP2009247593A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Matsunaga Seisakusho:Kk プッシュボタンタイプリクライニング車椅子
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