JPH11206755A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JPH11206755A
JPH11206755A JP10019262A JP1926298A JPH11206755A JP H11206755 A JPH11206755 A JP H11206755A JP 10019262 A JP10019262 A JP 10019262A JP 1926298 A JP1926298 A JP 1926298A JP H11206755 A JPH11206755 A JP H11206755A
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JP
Japan
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ray
imaging
image
photographing
irradiation condition
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JP10019262A
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English (en)
Inventor
Akihiro Nishimura
暁弘 西村
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透視撮影で得られる情報を利用し、CT撮影時
のX線照射条件を適切かつ容易に設定して画像再構成で
きるようにする。 【解決手段】この発明のX線CT装置は、撮影部位指定
部23が透視撮影で得た平面透視画像に基づき患者Mの
撮影部位を自動的に指定するとともに、照射条件読出し
部26が、指定撮影部位と平面透視画像の画素信号の信
号強度に従って、予め撮影部位のX線吸収特性等に応じ
て撮影部位毎に的確に定められて照射条件メモリ24へ
記憶されているCT撮影時のX線照射条件の中から、実
際に設定するX線照射条件を自動的に選択する構成とな
っており、平面透視画像の画素信号の信号強度は患者M
の撮影部位のX線吸収特性を示すことから、実際のCT
撮影を行う撮影部位のX線吸収特性に合った適切な照射
条件が容易に設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被検体にX線を
照射して得られるX線検出データに基づいてコンピュー
タ断層画像(CT画像)を得るX線CT装置に係り、特
にコンピュータ断層撮影(CT撮影)時のX線ビームの
照射条件を適切かつ容易に定められるようにするための
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、病院等で使われているX線CT装
置は、図12に示すように、天板60に載置された患者
(被検体)Mへ扇形状に整形されたX線ビーム(ファン
状X線ビーム)FBを照射するX線管61と、患者Mを
挟んでX線管61と対向配置されるとともに多数のX線
検出素子63がファン状X線ビームFBの広がりに沿っ
て配列されているCT用のX線検出器62を備えてお
り、CT撮影を実行する場合、X線管61およびX線検
出器62を対向配置状態を維持したまま患者Mの体軸
(紙面に対し垂直方向の軸)Zまわりに矢印RA,RB
で示す向きに回転させながら、X線管61からファン状
X線ビームFBを患者Mに照射すると同時に、ファン状
X線ビームFBの照射に伴ってX線検出器62から出力
されるX線検出データを収集し、収集したX線検出デー
タに基づき画像再構成が行われる構成となっている。
【0003】このX線CT装置の場合、通常、CT撮影
時の患者Mの撮影位置を正確に決定するために、CT撮
影を実行するに先立って先ず患者Mの透視撮影が行われ
る。つまり、X線CT装置は、図13に示すように、ガ
ントリ64に配設されているX線管61およびX線検出
器62を静止させたままの状態で、患者Mを載せた天板
60を患者Mの体軸方向Zに連続的に移動させながらフ
ァン状X線ビームFBを照射するとともに、照射に伴っ
てX線検出器62から出力されるX線検出データに基づ
き画像信号処理を行って平面透視画像を得るよう構成さ
れている。そして、こうして得られた平面透視画像に従
って患者Mの撮影位置が正確に決定された上で、次にC
T撮影が実行されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来装置の場合、患者Mの撮影位置は正確に決定できる
けれども、CT撮影時のX線ビームの照射条件が往々に
して適切でないという問題がある。従来のX線CT装置
の場合、患者Mの幾つかの代表的な部位のそれぞれにつ
いて一つの標準照射条件が予め記憶されていて、撮影部
位としてオペレータ(X線技師)により入力された部位
に対応する標準照射条件(スキャンニング速度や管電圧
および管電流等)が読み出され、読み出された標準照射
条件に従ってCT撮影が実行される構成となっている。
しかし、人間である患者MにはX線吸収特性(X線透過
特性として捉えてもよい)に影響を与える要因(例えば
肥満度)に関しては、かなり個人差があり、標準照射条
件が即適切な照射条件とならないことが、しばしばあ
る。標準照射条件から大きく外れそうな(極端に太った
人や痩せぎすの人)患者Mに対しては、オペレータが別
途に適当なX線照射条件を入力することになるが、面倒
でもある上、適切な照射条件をオペレータの経験と感に
頼って設定することも、けっこう難しいのである。
【0005】この発明は、上記の事情に鑑み、透視撮影
で得られる情報を利用し、CT撮影の際のX線ビームの
照射条件を適切かつ容易に設定し、画像再構成をするこ
とができるX線CT装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、この発明に係るX線CT装置は、平面透視画像を得
る透視撮影機能を備えたX線CT装置において、CT撮
影時のX線ビームの適当な照射条件と透視撮影で得られ
る平面透視画像の画素信号の信号強度との対応関係を被
検体の撮影部位毎に予め記憶する照射条件記憶手段と、
透視撮影で得られる平面透視画像の画素信号の信号強度
に基づいてCT撮影時のX線ビームの照射条件を照射条
件記憶手段から読み出す照射条件読出し手段とを備えて
いる。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のX線CT装置において、透視撮影で得られる平面透視
画像の画素信号に基づいて被検体における撮影部位を指
定する撮影部位指定手段を備え、この撮影部位指定手段
により決定された撮影部位に従って照射条件読出し手段
が照射条件記憶手段からX線ビームの照射条件を読み出
して画像再構成を行うよう構成されている。
【0008】〔作用〕次に、この発明のX線CT装置に
よりX線撮影が行われる際の作用について説明する。こ
の発明のX線CT装置ではCT撮影に先立って、被検体
における撮影位置の正確な位置決めのために、平面透視
画像を得る透視撮影が行われる。透視撮影の場合、扇形
状のX線ビームを照射するX線照射手段と、多数のX線
検出素子が扇形状のX線ビームの広がりに沿って配列さ
れているX線検出手段とが静止したまま対向配置状態と
なっている間へ、被検体を載せた天板を天板制御手段に
より被検体の体軸方向に移動させながらX線ビームを照
射するとともに、X線ビームの照射に伴ってX線検出手
段から出力されるX線検出データに対し画像処理手段に
より画像信号処理を行って平面透視画像を得て、これを
モニタの画面に表示したり、画像写真に作成したりす
る。こうして得られた平面透視画像をオペレータが見て
被検体におけるCT撮影時の正確な撮影位置を決定す
る。
【0009】一方、撮影位置の指定に加え、CT撮影時
のX線照射条件も決定しなければならない。この発明の
X線CT装置では、CT撮影の対象となる被検体の撮影
部位の指定がなされるとともに、先に得られた平面透視
画像の画素信号の信号強度が求出されて、指定撮影部位
と求出信号強度が照射条件読出し手段へ送出される。そ
うすると、照射条件読出し手段は、X線ビームの適当な
照射条件と透視撮影で得られる平面透視画像の画素信号
の信号強度との対応関係を予め記憶している照射条件記
憶手段に対し、全記憶対応関係のうち指定撮影部位に係
る対応関係から、求出信号強度に合致する照射条件を自
動的に読み出す読出し処理を実行する。照射条件読出手
段により読み出されたX線照射条件が設定されて、直ち
にCT撮影が実行される。この発明の場合、透視撮影で
得られる平面透視画像の画素信号の信号強度が事実上、
被検体の撮影部位のX線吸収特性を示すものであること
から、照射条件読出し手段により読み出された照射条件
は、実際の被検体のX線吸収特性を的確に反映した非常
に適切なものとなる。
【0010】CT撮影の場合、平面透視画像に基づいて
得られた位置決めに従って被検体をセットしてから、回
転駆動手段により、対向配置状態にあるX線照射手段お
よびX線検出手段を被検体の体軸まわりに回転させると
ともに、X線照射制御手段によってX線照射手段からX
線ビームを被検体に照射すると同時に、X線検出手段か
ら出力されるX線検出データを収集する処理を、被検体
を載せた天板を天板制御手段により被検体の体軸方向に
連続的ないし間歇的に移動させながら繰り返し行う。こ
うして収集されたX線検出データに基づいて画像再構成
手段によりCT用画像再構成処理が行われるとともに、
最終的に得られるCT画像はモニタの画面に表示した
り、画像写真に作成したり、記憶デバイスに保存したり
することになる。
【0011】請求項2のX線CT装置では、撮影部位指
定手段により、透視撮影で得られる平面透視画像の画素
信号に基づいて被検体における撮影部位が自動的に指定
されるとともに、照射条件読出手段が、撮影部位指定手
段で指定された撮影部位に従って照射条件記憶手段から
X線照射条件の読み出しを行う。つまり、撮影位置の指
定も、CT撮影時のX線照射条件の決定も自動的に行わ
れるのである。
【0012】
【発明の実施の形態】続いて、この発明の一実施例を図
面を参照しながら説明する。図1は実施例に係るX線C
T装置の全体構成を示すブロック図、図2は実施例装置
による透視撮影時の状況を示す模式図、図3は実施例装
置によるCT撮影時の状況を示す模式図である。図1に
示すX線CT装置は、患者Mを載置した状態で患者Mの
体軸Zの方向(紙面に対し垂直の方向)に移動可能な天
板1を備えるとともに、コリメータ2aによって扇形状
に整形されたX線ビーム(ファン状X線ビーム)FBを
患者Mに照射するX線管(X線照射手段)2と、ファン
状X線ビームFBの広がりに合わせて多数のX線検出素
子3a,…3aがライン状に配列されている多チャンネ
ル式のX線検出器(X線検出手段)3とを、X線管2と
X線検出器3が患者Mを挟んで対向配置状態となるよう
にして備えている。X線管2とX線検出器3はガントリ
4の内側に配置されていて、天板1の移動に伴って患者
Mが、ガントリ4のトンネル5に進入したり、トンネル
5から退出したりする構成になっている。X線検出器3
の方は、X線検出素子3aの配列方向が患者Mの体軸Z
の方向と直角となるよう設置されている。
【0013】また、X線管2は、高電圧発生器などを含
む照射制御部6のコントロールにより、管電圧・管電流
等の設定照射条件に従ってファン状X線ビームFBを患
者Mに照射するよう構成されている。照射制御部6によ
るコントロールは、キーボード7やマウス8からの設定
操作に伴って撮影制御部9から送出される指令信号に従
って行われる。また、天板1の移動は、天板制御部10
のコントロールにより行われるよう構成されている。天
板制御部10によるコントロールも、キーボード7やマ
ウス8からの設定操作に伴って撮影制御部9から送出さ
れる指令信号に従って行われる。
【0014】さらに、実施例装置は、対向配置状態にあ
るX線管2およびX線検出器3を患者Mの体軸まわりに
回転させる回転駆動部11を備えている。すなわち、X
線管2およびX線検出器3は、回転リングRGで結合さ
れており、回転駆動部11による回転リングRGの回転
に伴って、患者Mの体軸Zまわりを回転するよう構成さ
れているのである。なお、CT撮影時には、X線管2お
よびX線検出器3が患者Mの体軸Zまわりを回転するけ
れども、透視撮影時には、通常、X線管2が患者Mの真
上に位置し、X線検出器3が患者Mの真下に位置したま
ま静止状態を保つ。
【0015】X線撮影の実行中、ファン状X線ビームF
Bの照射に伴ってX線検出器3からCT用X線検出デー
タあるいは透視用X線検出データが出力される。これら
のX線検出データはデータ収集部12により収集された
後、データをディジタル化するAD変換部13へ送られ
る。AD変換部13の後段には、CT用X線検出データ
を記憶するCT用X線検出データメモリ14と透視用X
線検出データを記憶する透視用X線検出データメモリ1
5が設けられている。
【0016】透視撮影時は、図2に示すように、管2と
X線検出器3とが、患者Mの上下に挟む位置で静止状態
となっており、患者Mを載せた天板1を患者Mの体軸Z
の方向に連続的に移動させながらファン状X線ビームF
Bを照射するとともに、X線ビームの照射に伴ってX線
検出器3から出力される透視用X線検出データを収集し
透視用X線検出データメモリ15に次々と格納してゆく
ことになる。なお、ガントリ4の入口には基準位置設定
用の投光器4Aが設置されており、患者Mにおける基準
位置に投光器4Aの光が当たるように患者Mを先ずセッ
トし、投光器4Aの位置を原点として天板1を移動させ
てゆく。
【0017】CT撮影時は、図3に示すように、回転駆
動部11によりX線管2およびX線検出器3を患者Mの
体軸Zまわりに回転させるとともに、ファン状X線ビー
ムFBを患者Mに照射すると同時に、患者Mを載せた天
板1を患者Mの体軸Zの方向に連続的ないし間歇的に移
動させることを行いながら、その間にファン状X線ビー
ムFBの照射に伴ってX線検出部3から出力されるCT
用X線検出データを収集してはCT用X線検出データメ
モリ14へ次々と格納してゆく。
【0018】さらに、実施例の装置は、CT用X線検出
データメモリ14に格納されたX線検出データに基づき
フーリエ変換方式の信号処理を用いたCT用画像再構成
を行う画像再構成部16と、透視用X線検出データメモ
リ15に格納されたX線検出データに基づきに平面透視
画像用の画像信号処理を行う画像処理部17をそれぞれ
備えている。画像再構成部16によるCT用画像再構成
により最終的に得られるCT画像はCT画像メモリ18
に格納され、画像処理部17による画像信号処理により
得られる平面透視画像は透視画像メモリ19に格納され
る。これらCT画像メモリ18や透視画像メモリ19に
格納された画像は、撮影制御部9からの指令等に従っ
て、画像表示モニタ20の画面に表示されたり、レーザ
式の画像焼付け記録部(フィルムイメージャー)21か
ら画像写真として出力されたり、画像保存メモリ22に
格納保持されたりする構成となっている。
【0019】そして、実施例のX線CT装置は、位置決
め用の平面透視画像を利用して、撮影部位の自動指定お
よび続くCT撮影時の適切なX線照射条件を自動的に設
定できるという特徴的な構成を有している。すなわち、
実施例装置は、透視撮影で得られる平面透視画像の画素
信号に基づいて患者Mにおける撮影部位を指定する撮影
部位指定部23を備えるとともに、CT撮影時のX線ビ
ームの適当な照射条件と透視撮影で得られる平面透視画
像の画素信号の信号強度との対応関係を被検体の撮影部
位毎に予め記憶する照射条件メモリ24と、透視撮影で
得られる平面透視画像の画素信号の信号強度を求出する
信号強度求出部25と、撮影部位指定部23による指定
結果および信号強度求出部25の求出結果に基づいてC
T撮影時のX線照射条件を照射条件メモリ24から読み
出す照射条件読出し部26とを備えている。以下、より
具体的に説明する。
【0020】実施例装置の撮影部位指定部23の場合、
撮影部位が、腹部、頭部、脚部およびその他の部位(首
や腕等)のいずれであるかを、平面透視画像の画素信号
に基づいて以下のようにして自動的に指定するよう構成
されており、撮影部位指定部23による撮影部位の指定
手順を示す図7のフローチャートを参照しながら具体的
に説明する。
【0021】撮影部位指定部23は、図4(a)に示す
ように、垂直方向が患者Mの体軸Zの方向となっている
平面透視画像PAの真ん中を左右(患者Mの体の幅方
向)に走る水平走査ラインHLに沿って画素信号の信号
強度をチェックし、図4(b)に示すように、中央から
左右に予め定めた一定範囲(例えば、患者Mの体表幅寸
法25cmに相当する範囲)Ld以上の間の画素信号が
連続して一定以上のX線吸収量がある場合(患者実在
域)の信号強度Sa以下となっているか否かを判定す
る。患者Mの体表幅寸法が25cm以上ある部位は明ら
かに腹部であるから、患者Mの体表幅寸法25cmに相
当する範囲以上の間の画素信号が連続して一定以上のX
線吸収量があって、体表幅寸法が25cm以上と判定さ
れると、撮影部位として腹部を指定することになる。
【0022】逆に体表幅寸法が25cm未満と判定され
た場合、図5に示すように、平面透視画像PAの中央の
一定の正方形範囲(例えば、患者Mの体表幅寸法10c
m四方に相当する範囲)Waの画素信号の信号強度の平
均値を算出し、予め設定した頭部のX線吸収量に相当す
る信号強度以下であるか否かを判定する。患者Mの頭部
は他の撮影部位に比べてX線吸収量が多いので、画素信
号の信号強度が頭部のX線吸収量に相当する信号強度S
b以下であれば、平面透視画像PAは頭部であると確認
されることになり、撮影部位として頭部が指定される。
ここで、画素信号の信号強度の平均値を算出するのは、
金属異物等が原因で起こる局所的な信号強度の低下によ
る誤判定を避けるためである。
【0023】画素信号の信号強度が頭部のX線吸収量に
相当する信号強度以下でなければ、再び、図6(a)に
示すように、平面透視画像PAの中央の平走査ラインH
Lに沿って画素信号プロファイルをチェックし、図6
(b)に示すように、中央に一定範囲の高強度信号域S
Hが存在し、高強度信号域SHの両側にそれぞれ低強度
信号域SLが存在することが確認されれば、二つの低強
度信号域SLが両足を示し、高強度信号域SLが足の間
の隙間を示すものと判定される結果、撮影部位として脚
部を指定する。
【0024】中央の高強度信号域SHの両側に低強度信
号域SLが存在する状態が確認されなければ、撮影部位
として、腹部、頭部、脚部のいずれでもないその他の部
位を指定することになる。この撮影部位指定部23によ
る指定結果は、直ちに照射条件読出し部26へ送出され
る。
【0025】撮影部位指定部23による指定終了後、改
めて信号強度求出部25により平面透視画像の画素信号
の信号強度を求出する。すなわち、図8に示すように、
平面透視画像PAの中央に位置する水平走査ラインHL
と、平面透視画像PAの上端と真ん中の中間に位置する
の水平走査ラインHUと、平面透視画像PAの下端と真
ん中の中間に位置するの水平走査ラインHDの3本のラ
イン沿いの画素信号の中の患者実在域(信号強度が一定
レベル以下)の画素信号の信号強度の平均値を求出す
る。ここで求出された信号強度の平均値は、現在撮影対
象となっている患者MのX線吸収特性を示すデータであ
り、この信号強度の平均値も照射条件読出部26へ送出
される。
【0026】一方、照射条件メモリ24にはCT撮影時
の適当なX線照射条件が撮影部位毎に次のような形態で
記憶されている。実施例装置のX線照射条件にはスキャ
ン時間(X線管とX線検出器の回転速度)とX線管の管
電圧・管電流があり、このうちX線管の管電圧は全撮影
部位で一定となっている。以下、撮影部位が腹部である
場合について具体的に説明する。
【0027】スキャン時間については、腹部の場合は呼
吸に伴う体動があるため、1秒/1回転と早めスキャン
時間が与えられる。そして、このスキャン時間の元で、
図9に示すように、平面透視画像の画素信号の信号強度
(の平均値)と、腹部のCT撮影での適切な管電流との
関係を予め実験等によって正確に求め、1秒/1回転の
スキャン時間と、図9に示す関係を組にして照射条件メ
モリ24に記憶しておく。
【0028】同様に、頭部や脚部についても、1.5秒
/1回転の標準的なスキャン時間と、平面透視画像の画
素信号の信号強度(の平均値)と、頭部ないし脚部のC
T撮影での適切な管電流との関係を予め求めて、照射条
件メモリ24に記憶しておく。また、その他の部分につ
いては、1.2秒/1回転のスキャン時間とし、平面透
視画像の画素信号の信号強度(の平均値)と、CT撮影
での適切な管電流との標準的な関係を予め求め、照射条
件メモリ24に記憶しておく。
【0029】他方、照射条件読出し部26は、受け取っ
た指定撮影部位と画素信号の信号強度の平均値に従っ
て、照射条件メモリ24からCT撮影時の適切なX線照
射条件を読み出す構成になっている。今、指定撮影部位
が腹部であるとすると、照射条件読出部26は、1秒/
1回転のスキャン時間を読み出すとともに、図9に示す
記憶内容に接触し、画素信号の信号強度の平均値AVに
対応する管電流Iaを読み出し、スキャン時間は回転駆
動部11へ送出するとともに、管電流は照射制御部6へ
送出する。
【0030】続いて、上述した構成を有する実施例装置
による平面透視画像を得るための透視撮影と、平面透視
画像に基づくCT撮影用の照射条件設定とを実行する時
の装置動作を説明する。先ず、図10に示すフローチャ
ートを参照しながら透視撮影について説明する。 〔ステップS1〕天板1の上に患者Mを載せるととも
に、X線管2が真上となり、X線検出器3が真下となる
ようセットする。
【0031】〔ステップS2〕天板1を前進させて投光
器4Aによる患者Mの基準位置合せを行ってから、天板
1を前進させて患者Mを撮影位置にセット。
【0032】〔ステップS3〕キーボード7ないしマウ
ス8からの入力操作により透視撮影開始を指令する。
【0033】〔ステップS4〕天板1が患者Mの体軸Z
の方向に連続的に移動させられるとともに、X線管2か
らファン状X線ビームFBが患者Mに連続的に照射され
る。
【0034】〔ステップS5〕X線検出器3から出力さ
れるデータが透視用X線検出データメモリ15に格納さ
れるとともに、画像処理部17により画像信号処理が行
われ、平面透視画像が透視画像メモリ19に格納され
る。
【0035】〔ステップS6〕透視画像メモリ19の平
面透視画像がモニタ20の画面に表示されたり、画像焼
付け記録部21から画像写真として出力されたり、画像
保存メモリ22に格納保持されたりする。
【0036】〔ステップS7〕出力・表示された平面透
視画像に基づいて、CT撮影時の正確な位置決めが決定
されて、透視撮影は終了することになる。
【0037】続いて、図11に示すフローチャートを参
照しながらCT撮影時のX線照射条件の設定について説
明する。 〔ステップF1〕先の透視撮影で得た平面透視画像に基
づいて撮影部位指定部23が、平面透視画像が腹部、頭
部、脚部およびその他の部位のいずれであるかを確認し
た上で撮影部位として自動的に指定する。指定撮影部位
(ここでは腹部)は、直ちに照射条件読出し部26へ送
出される。
【0038】〔ステップF2〕信号強度求出部25によ
り、平面透視画像の画素信号の信号強度の平均値AVが
求出されて、求出結果である平均値AVが直ちに照射条
件読出し部26へ送出される。
【0039】〔ステップF3〕照射条件読出し部26
が、照射条件メモリ24の中に記憶されている1.0秒
/1回転のスキャン時間を読み出す。
【0040】〔ステップF4〕1.0秒/1回転のスキ
ャン時間を回転駆動部11へ送出し設定する。
【0041】〔ステップF5〕照射条件読出し部26
が、照射条件メモリ24の中に記憶されている図9に対
応する腹部についての管電流データに接触し、画素信号
の信号強度の平均値AVに対応する管電流Iaを読み出
す。
【0042】〔ステップF6〕管電流Iaを照射制御部
6へ送出し設定する。なお、管電圧は一定として予め設
定されている。これでX線照射条件設定が完了する。
【0043】後はCT撮影開始を指令すれば、CT撮影
が普通の装置動作通りに設定されたX線照射条件に従っ
て実行される。通常と同様であるため、詳細な説明は省
くが、最終的に得られたCT画像がCT画像メモリ18
に格納された後、モニタ20の画面に表示されたり、画
像焼付け記録部21から画像写真として出力されたり、
画像保存メモリ22に格納保持されたりして、医師等に
供される。
【0044】この発明は上記実施の形態に限られること
はなく、下記のように変形実施することができる。 (1)実施例装置の場合、撮影部位が平面透視画像に基
づいて自動指定される構成であったが、撮影部位はキー
ボードやマウスからオペレータが手動で変更する構成の
ものが変形例として挙げられる。
【0045】(2)実施例装置において、患者Mの身長
および体重を入力して演算し、肥満度を求出して、肥満
度に応じた補正係数を読み出されてくる管電流Iaに乗
算し修正を行う構成の装置が、変形例として挙げられ
る。
【0046】(3)実施例装置では、画像の表示・保存
手段として、画像表示モニタと画像焼付け記録部および
画像保存メモリを備えていたが、これら3つの画像の表
示・保存手段を全て備えている必要はなく、一つの画像
の表示・保存手段だけを備えている装置が、変形例とし
て挙げられる。
【0047】(4)実施例装置では、X線照射条件のう
ち管電圧が一定であったが、この発明のX線CT装置で
は、管電圧も撮影部位に応じて異なる構成でもよい。
【0048】
【発明の効果】この発明のX線CT装置によれば、予め
被検体のX線吸収特性等に応じて的確に定められて撮影
部位毎に記憶されているCT撮影時のX線照射条件の中
から、透視撮影で得た平面透視画像の画素信号の信号強
度に従って、設定すべきCT撮影のX線照射条件を自動
的に選択する構成を備えており、透視撮影で得られる平
面透視画像の画素信号の信号強度は被検体の撮影部位の
X線吸収特性を示すことから、実際にCT撮影を行う撮
影部位のX線吸収特性を反映した非常に適切なX線照射
条件が容易に設定できるようになる。
【0049】請求項2のX線CT装置の場合、被検体に
おける撮影部位の指定が、撮影部位指定手段により、透
視撮影で得られる平面透視画像の画素信号に基づき自動
的に行われる構成であることから、適切なX線照射条件
の設定が、より容易になされるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るX線CT装置の全体構成を示すブ
ロック図である。
【図2】実施例装置による透視撮影時の状況を示す模式
図である。
【図3】実施例装置によるCT撮影時の状況を示す模式
図である。
【図4】実施例の腹部平面透視画像とその画像信号プロ
ファイルを示す説明図である。
【図5】実施例の頭部平面透視画像を示す説明図であ
る。
【図6】実施例の脚部平面透視画像とその画像信号プロ
ファイルを示す説明図である。
【図7】実施例での撮影部位指定動作の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図8】実施例における信号強度の平均値算出対象の画
素を示す説明図である。
【図9】画素信号の信号強度の平均値と管電流の関係を
示すグラフである。
【図10】実施例における透視撮影動作の一連の流れを
示すフローチャートである。
【図11】実施例におけるX線照射条件の設定動作の流
れを示すフローチャートである。
【図12】従来のX線CT装置のCT撮影時の状況を示
す模式図である。
【図13】従来のX線CT装置の透視撮影時の状況を示
す模式図である。
【符号の説明】
1 …天板 2 …X線管 3 …X線検出器 3a …X線検出素子 6 …照射制御部 10 …天板制御部 11 …回転駆動部 16 …画像再構成部 17 …画像処理部 23 …撮影部位指定部 24 …照射条件メモリ 26 …照射条件読出し部 27 …撮影部位指定部 FB …ファン状X線ビーム M …患者 PA …平面透視画像 Z …患者の体軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平面透視画像を得る透視撮影機能を備え
    たX線CT装置において、CT撮影時のX線ビームの適
    当な照射条件と透視撮影で得られる平面透視画像の画素
    信号の信号強度との対応関係を被検体の撮影部位毎に予
    め記憶する照射条件記憶手段と、透視撮影で得られる平
    面透視画像の画素信号の信号強度に基づいてCT撮影時
    のX線ビームの照射条件を照射条件記憶手段から読み出
    す照射条件読出し手段とを備えていることを特徴とする
    X線CT装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線CT装置におい
    て、透視撮影で得られる平面透視画像の画素信号に基づ
    いて被検体における撮影部位を指定する撮影部位指定手
    段を備え、この撮影部位指定手段により決定された撮影
    部位に従って照射条件読出し手段が照射条件記憶手段か
    らX線ビームの照射条件を読み出して画像再構成を行う
    よう構成されているX線CT装置。
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