JPH11206244A - 出芽玄米製造装置 - Google Patents

出芽玄米製造装置

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JPH11206244A
JPH11206244A JP10011750A JP1175098A JPH11206244A JP H11206244 A JPH11206244 A JP H11206244A JP 10011750 A JP10011750 A JP 10011750A JP 1175098 A JP1175098 A JP 1175098A JP H11206244 A JPH11206244 A JP H11206244A
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JP
Japan
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water
brown rice
container
budding
germination
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JP10011750A
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English (en)
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Takaaki Maekawa
孝昭 前川
Keitaro Suzuki
啓太郎 鈴木
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HISHOSHA KK
Original Assignee
HISHOSHA KK
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Publication date
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01GHORTICULTURE; CULTIVATION OF VEGETABLES, FLOWERS, RICE, FRUIT, VINES, HOPS OR SEAWEED; FORESTRY; WATERING
    • A01G31/00Soilless cultivation, e.g. hydroponics
    • A01G31/02Special apparatus therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/20Reduction of greenhouse gas [GHG] emissions in agriculture, e.g. CO2
    • Y02P60/21Dinitrogen oxide [N2O], e.g. using aquaponics, hydroponics or efficiency measures

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  • Environmental Sciences (AREA)
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  • Cereal-Derived Products (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は玄米の出芽を促進して出芽玄米の生
産効率を高めることを課題とする。 【解決手段】 出芽玄米製造装置11は、大略、玄米及
び出芽促進用の水が供給される密閉型の出芽促進タンク
12と、出芽促進タンク12で使用された水を再生して
再生水を出芽促進タンク12へ還流させる再生水生成シ
ステム13とから構成されている。原料投入口15から
出芽促進タンク12の内部に投入された玄米は、給水口
14から供給された水中に浮遊した状態に保たれる。再
生水生成システム13は、上記出芽促進タンク12の上
部から溢れた水を回収する温水回収管路22と、出芽促
進タンク12から回収された水に含まれる菌及び有機物
を除去する濾過モジュール23と、濾過モジュール23
から吐出された再生水を出芽促進タンク12の下部に供
給する還流管路24とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は出芽玄米製造装置に
係り、特に玄米の出芽を促進して玄米もやしの育成時間
を短縮するとともに水の使用量を減らすようにした出芽
玄米製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】元来、米は良質の植物性タンパク質であ
るため主食として長年食されており、その食べ方は粒状
のごはんにして食べることが主流であった。ところが、
食生活の多様化とともに米の消費量が減少傾向になり、
特に米は硬いのでそのままでは消化されにくく利用法が
ごはんに限られていた。そこで、玄米を発芽させて玄米
もやしを育成させ、この発芽玄米を製粉して発芽玄米粉
に加工することが考えられている。
【0003】この発芽玄米とは、モミ殻を取り去った玄
米を発芽させてもやしを育成したものであるが、発芽に
伴って玄米の硬さがなくなるとともに玄米の中に含まれ
ている炭水化物が還元糖になったり、タンパク質がアミ
ノ酸に分解されたり、その他にも繊維やビタミン類が作
り出される。従って、発芽玄米を製粉することにより、
発芽玄米粉が小麦粉と同じような多目的な食品として使
用できる。
【0004】しかるに、玄米を発芽させる際、玄米が、
微生物により水中で腐敗したり、あるいは発芽してもも
やしが不揃いであったりして発芽玄米を製造することが
難しかった。従来の発芽玄米製造方法としては、特公昭
58−25419号公報に見られるような製造方法が知
られている。この公報の製造方法では、玄米を殿粉又は
寒天が溶解されたゼリー状液に浸し、玄米の表面にゼリ
ー状の被膜を形成する。そして、ゼリー状で被膜された
玄米が15〜20℃の殺菌水に浸され、且つ水温を20
〜25℃に保温することにより玄米もやしが生育され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来の
製造方法では、次のような問題がある。 従来の製造方法では、玄米が腐敗するのを防止する
ため、玄米の表面をゼリー状液で被覆しなければなら
ず、そのためにかなり労力を要するばかりか、大量の発
芽玄米を生産する際、すべての玄米を均一の膜圧で被覆
することが難しく、膜圧の薄い部分があるとそこから腐
敗してしまうおそれがあった。
【0006】 さらに、従来は殺菌水を使用している
が、上記のように玄米の表面をゼリー状液で被覆した上
殺菌水を15〜20℃に保つようにしているため、発芽
の生育に時間(例えば1週間程度)がかかり、特に量産
する場合に生産効率が大幅に低下するおそれがある。ま
た、従来は、発芽生育に時間がかかる分殺菌水の交換回
数が多くなり、水使用量が増大するといった問題もあ
る。
【0007】また、本出願人が以前に提案した特許25
02905号にみられるように、コンベヤに搬送される
玄米の表面に改質ガス及び霧状の水分を吹き付ける方
法、あるいは容器に玄米を充填させて発芽させる方法も
あるが、この場合も次のような問題がある。 この特許公報に記載された方法では、酸素分子にハ
ト胸形状の玄米発芽部分が接触すると、発根する玄米が
部分的に発生し、発芽玄米の味覚、外観を損なう場合が
生じるおそれがある。尚、玄米から根が出現することを
「発根」と定義する。
【0008】 また、上記特許公報に記載された方法
では、コンベヤで搬送しながら発芽させるため、発芽す
るまで搬送することができる長さのコンベヤを設ける必
要があり、その分設備が大掛かりになるばかりか、広い
設置スペースを確保しなければならない。 また、容器に玄米を充填させて発芽させる方法で
は、出芽した芽の部分や発根部が玄米同士、あるいは容
器内壁面等に接触して脱落するおそれがある。尚、「発
芽」には、芽がでる「出芽」の場合と、根がでる「発
根」の場合とがあるが本発明では、玄米の出芽を促進す
ることを目的としている。
【0009】さらに、上記〜のような問題を解消す
るため、玄米を水中に浮遊させた状態に保ち、発根の促
進を防止すると共に、出芽した芽の脱落を防止すること
が検討されているが、水中の微生物や菌を除去するた
め、常に新鮮な水道水を容器に供給し続ける必要があ
り、使用された水道水が無駄に排水されてしまうといっ
た問題がある。
【0010】そこで、本発明は上記課題を解決した出芽
玄米製造装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下のような特徴を有する。上記請求項1
記載の発明は、玄米と水が供給されて前記玄米を水中に
浸漬させて出芽を促進する出芽容器と、該出芽容器から
回収された排水に含まれる菌及び有機物を除去して再生
水を生成し、該再生水を前記出芽容器に還流させる再生
水生成手段と、からなることを特徴とするものである。
【0012】従って、請求項1記載の発明によれば、出
芽容器で玄米を水中に浸漬させると共に出芽容器から回
収された排水に含まれる菌及び有機物を除去して再生水
を生成し、再生水を前記出芽容器に還流させるため、玄
米の出芽を促進して出芽玄米の生産性を高めることがで
き、玄米もやしを効率良く育成してより短時間で玄米も
やしを成長させることができる。
【0013】さらに、出芽部分が機械的な衝突により脱
落することを防止できると共に、発根を防止して不良率
を低減することができる。また、出芽容器から回収され
た排水をリサイクルすることができるので、水を無駄に
排水せず、水の使用量を減らして水の無駄使いを防止で
きる。また、上記請求項2記載の発明は、前記請求項1
記載の出芽玄米製造装置であって、前記出芽容器の上部
に玄米が供給される玄米供給口を設け、前記出芽容器の
下部に前記再生水生成手段からの水が供給される給水口
を設けたことを特徴とするものである。
【0014】従って、請求項2記載の発明によれば、出
芽容器の上部に玄米供給口が設けられ、出芽容器の下部
に給水口が設けられたため、出芽容器の内部では出芽容
器の下部の給水口から供給された水は上部へ向けて流
れ、水中に浮遊状態とされた玄米も水流により出芽容器
内部を循環する。これにより、玄米の出芽部分に酸素分
子が接触することが防止されると共に、玄米の出芽部分
が脱落することを防止できる。さらに、下部から上部へ
の水流により水中に発生した菌が連続して玄米に付着す
ることを防止できる。
【0015】また、上記請求項3記載の発明は、前記請
求項2記載の出芽玄米製造装置であって、前記出芽容器
の側部に出芽玄米を取り出す出芽玄米取出口を設け、該
出芽玄米取出口の下方に位置するように前記出芽容器の
内部に玄米の落下を規制する規制部材を設けたことを特
徴とするものである。
【0016】従って、請求項3記載の発明によれば、出
芽容器の側部に出芽玄米取出口を設け、出芽玄米取出口
の下方に位置するように出芽容器の内部に玄米の落下を
規制する規制部材を設けたため、出芽玄米を出芽玄米取
出口から容易に取り出されると共に、出芽玄米が規制部
材により給水口を塞ぐことを防止できる。また、上記請
求項4記載の発明は、前記請求項1記載の出芽玄米製造
装置であって、前記再生水生成手段が、前記出芽容器の
上部から溢れた水を回収する回収管路と、該回収管路を
介して回収された水に含まれる菌及び有機物を除去する
除去手段と、該除去手段から吐出された再生水を前記出
芽容器の下部に供給する還流管路と、からなることを特
徴とするものである。
【0017】従って、請求項4記載の発明によれば、出
芽容器の上部から溢れた水が除去手段により菌及び有機
物を除去して再生水を生成できると共に、回収管路及び
還流管路を介して除去手段から吐出された再生水を出芽
容器の下部に供給することができるので、使用された水
を無駄に排水せずに再生してリサイクルすることができ
る。そのため、水を有効利用できると共に、出芽容器の
下部に再生水を安定的に供給して玄米の出芽を効率良く
促進することができる。
【0018】また、上記請求項5記載の発明は、前記請
求項4記載の出芽玄米製造装置であって、前記除去手段
が、前記回収管路を介して回収された水に含まれる菌及
び有機物を濾過して除去する濾過フィルタ部材を有する
ことを特徴とするものである。
【0019】従って、請求項5記載の発明によれば、濾
過フィルタ部材により出芽容器から回収された水を濾過
して再生することができるので、水中に含まれる菌及び
有機物を効率良く除去して出芽容器に再生水を安定的に
供給して玄米の出芽を効率良く促進することができる。
また、上記請求項6記載の発明は、前記請求項4記載の
出芽玄米製造装置であって、前記還流管路に、前記除去
手段から吐出された再生水を所定温度に加熱する加熱手
段を設けたことを特徴とするものである。
【0020】従って、請求項6記載の発明によれば、除
去手段から吐出された再生水を所定温度に加熱すること
により、出芽容器に供給される再生水の温度を玄米の出
芽を促進する適温とすることができ、適温とされた再生
水を出芽容器に安定的に供給することができる。また、
上記請求項7記載の発明は、前記請求項4記載の出芽玄
米製造装置であって、前記還流管路に、前記除去手段か
ら吐出された再生水に未使用の新鮮水を混合させること
を特徴とするものである。
【0021】従って、請求項7記載の発明によれば、除
去手段から吐出された再生水に未使用の新鮮水を混合さ
せることにより再生水をより新鮮な水に近づけることが
できると共に、リサイクルする過程で減少した水量を補
充することができ、出芽容器の水位を確保することがで
きる。また、上記請求項8記載の発明は、前記請求項6
記載の出芽玄米製造装置であって、前記還流管路に、前
記加熱手段から吐出された温水中に酸素を溶解させる酸
素供給手段を設けたことを特徴とするものである。
【0022】従って、請求項8記載の発明によれば、加
熱手段から吐出された温水中に酸素を溶解させるため、
出芽容器に供給される水の酸素濃度を高めて出芽容器内
での酸素不足を解消することができる。また、上記請求
項9記載の発明は、前記請求項4記載の出芽玄米製造装
置であって、前記除去手段が、前記回収管路を介して回
収された水に含まれる菌を超音波により除去する超音波
発信器であることを特徴とするものである。
【0023】従って、請求項9記載の発明によれば、回
収管路を介して回収された水に含まれる菌を超音波によ
り除去するため、出芽容器に還流させる再生水の除菌効
果をより高めることができる。また、上記請求項10記
載の発明は、前記請求項4記載の出芽玄米製造装置であ
って、前記除去手段が、前記回収管路を介して回収され
た水に含まれる菌を紫外線により除去する紫外線照射器
であることを特徴とするものである。
【0024】従って、請求項10記載の発明によれば、
回収管路を介して回収された水に含まれる菌を紫外線に
より除去するため、出芽容器に還流させる再生水の除菌
効果をより高めることができる。また、上記請求項11
記載の発明は、前記請求項4記載の出芽玄米製造装置で
あって、前記除去手段が、前記回収管路を介して回収さ
れた水に含まれる菌を高圧蒸気により除去する蒸気供給
手段であることを特徴とするものである。
【0025】従って、請求項11記載の発明によれば、
回収管路を介して回収された水に含まれる菌を高圧蒸気
により除去するため、出芽容器に還流させる再生水の除
菌効果をより高めることができる。また、上記請求項1
2記載の発明は、前記請求項9乃至請求項11記載の出
芽玄米製造装置であって、前記還流管路に、前記超音波
発信器又は紫外線照射器により除菌された再生水に含ま
れる異物を沈殿させる沈殿槽を設けたことを特徴とする
ものである。
【0026】従って、請求項12記載の発明によれば、
還流管路に沈殿槽を設けて超音波発信器又は紫外線照射
器により除菌された再生水に含まれる異物を沈殿させて
除去することができるので、出芽容器に供給される再生
水をより浄化することができる。また、上記請求項13
記載の発明は、前記請求項1乃至請求項3記載の出芽玄
米製造装置であって、前記出芽容器の内部に下部から供
給された水流を上部に導く整流板を設けたことを特徴と
するものである。
【0027】従って、請求項13記載の発明によれば、
出芽容器の内部に下部から供給された水流を上部に導く
整流板を設けたため、出芽容器内を循環する水流の流速
を制御しやすくすることができる。また、上記請求項1
4記載の発明は、前記請求項1乃至請求項3記載の出芽
玄米製造装置であって、前記出芽容器の上部に溢れた水
を外部に上部に導く溢流部材を設けたことを特徴とする
ものである。
【0028】従って、請求項14記載の発明によれば、
出芽容器の上部に溢れた水を外部に上部に導く溢流部材
を設けたため、出芽容器内を循環する水流の流速を均一
化することができる。また、上記請求項15記載の発明
は、前記請求項1乃至請求項3記載の出芽玄米製造装置
であって、出芽初期に前記出芽容器内部の水の酸素濃度
を減少させる脱気手段を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0029】従って、請求項15記載の発明によれば、
出芽初期に出芽容器内部の水の酸素濃度を減少させる脱
気手段を設けたため、出芽容器の内部に充填された玄米
の出芽初期の発根を防止すると共に、玄米の出芽を促進
することができる。また、上記請求項16記載の発明
は、玄米が充填されると共に水が供給される充填容器
と、該充填容器の周囲に設けられ、前記充填容器の上部
から溢れた水が貯溜される貯水容器と、該貯水容器内の
水に溶解された溶存酸素濃度を低下させる脱気手段と、
該脱気手段により低酸素濃度とされた水を所定温度に加
熱する加熱器と、該加熱器により加熱された温水を前記
充填容器の下部に供給するポンプ手段と、からなること
を特徴とするものである。
【0030】従って、請求項16記載の発明によれば、
充填容器に玄米を充填させた状態で脱気された温水を充
填容器に供給するため、比較的少ない水量で玄米の出芽
を効率良く促進することができる。さらに、充填容器に
積層された玄米の粒間に温水を徐々に流して出芽を促進
するため、水の使用量を減らして生産コストを抑制でき
ると共に、脱気手段により充填容器に供給される温水の
溶存酸素濃度を出芽に最適な濃度にして発根を防止し、
且つ充填容器における玄米の出芽を促進することができ
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下図面と共に本発明の実施の形
態について説明する。図1は本発明になる出芽玄米製造
装置の一実施例を示すシステム構成図である。図1に示
されるように、出芽玄米製造装置11は、大略、玄米及
び出芽促進用の水が供給される密閉型の出芽促進タンク
(出芽容器)12と、出芽促進タンク12で使用された
温水を浄化した再生水を出芽促進タンク12へ還流させ
る再生水生成システム(再生水生成手段)13とから構
成されている。
【0032】出芽促進タンク12は、円筒状のタンクを
上下方向に延在する向きで設置した縦型タンクであり、
下部に出芽促進液としての温水が供給される給水口14
が設けられ、上部に原料としての玄米が投入される原料
投入口15が設けられている。そして、原料投入口15
から出芽促進タンク12の内部に投入された玄米は、給
水口14から供給された水中に浮遊した状態に保たれ
る。尚、原料投入口15から供給される出芽促進液は、
玄米の出芽を促進する所定温度の温水であり、且つ発根
を防止しうる酸素溶存濃度に調整されて出芽を促進する
のに最適な環境を与えることができる。
【0033】また、出芽促進タンク12の底部には、玄
米の落下を防止する多孔板(規制部材)16が設けられ
ている。この多孔板16は、玄米の粒よりも小さい小孔
が多数設けられた構成であり、給水口14が玄米により
塞がれないように玄米の落下を規制している。尚、多孔
板16の代わりに玄米の粒よりも目の小さい金網を用い
ることもできる。
【0034】さらに、多孔板16の上方に位置する出芽
促進タンク12の側面には、出芽玄米を取り出すための
取出口17が設けられている。この取出口17は通常、
出芽玄米取出用バルブ(図示せず)により閉じられてお
り、この出芽玄米取出用バルブは出芽促進タンク12内
に投入された玄米の出芽が完了した時点で開弁される。
【0035】また、出芽促進タンク12には、給水口1
4から供給される温水の温度を制御するための温度指示
計(TC)18と、給水口14から供給される温水の酸
化を制御するための酸化還元電位計(CRP)19と、
給水口14から供給される温水の溶存酸素を制御するた
めの溶存酸素指示計(DO2 )20とが設けられてい
る。そして、出芽促進タンク12の底部には、タンク内
の水を外部に排出する際に開弁されるドレン弁21が設
けられている。
【0036】さらに、出芽促進タンク12の上部側面に
は、タンク内の使用済みの温水を回収するための温水回
収管路22が接続されている。再生水生成システム13
は、上記出芽促進タンク12の上部から溢れた温水を回
収する温水回収管路22と、出芽促進タンク12から回
収された温水に含まれる菌及び有機物を除去する濾過モ
ジュール(除去手段)23と、濾過モジュール23から
吐出された再生水を出芽促進タンク12の下部に供給す
る還流管路24とから構成されている。
【0037】温水回収管路22には、出芽促進タンク1
2から回収された温水を送液する第1送液ポンプ25
と、第1送液ポンプ25により回収された水を一時的に
貯留する貯留タンク26と、貯留タンク26の貯留水を
濾過モジュール23に送液する第2送液ポンプ27とが
配設されている。貯留タンク26は、底部に沈殿した有
機物等の異物を含んだ汚水を排出するための排出管路2
8が連通されており、この排水管路28には定期的に駆
動される排水ポンプ29が配設されている。
【0038】また、濾過モジュール23は、内部に濾過
浸透膜、限外濾過膜、マイクロフィルタ等の濾過フィル
タが組み合わせたフィルタ構造となっており、出芽促進
タンク12からの回収水に含まれる菌及び有機物等の異
物を段階的に濾過して清浄な再生水を生成する。そし
て、濾過フィルタにより再生水から分離された菌及び有
機物等は、ドレン管路30を介して貯留タンク26に戻
され、排出管路28により外部に排出される。
【0039】尚、濾過モジュール22に収容されるフィ
ルタ構造は、上記のように濾過特性の異なる複数のフィ
ルタを組み合わせても良いし、あるいは除去する異物の
性質に応じた特定のフィルタのみを収容させる構成とし
ても良いのは勿論である。また、濾過モジュール23と
出芽促進タンク12の給水口14との間を連通する還流
管路24には、濾過モジュール23で濾過された再生水
を所定温度の温水に加熱する熱交換器31と、熱交換器
31からの温水に新鮮な水を混合する給水ポンプ32
と、還流管路24を流れる水中に空気又は酸素を混入さ
せて酸素を溶解させる送気ブロア(酸素供給手段)33
と、還流管路24を流れる水中に含まれた余分な空気又
は酸素を除去するための脱気タンク34等が配設されて
いる。
【0040】熱交換器31は、出芽促進タンク12内部
に注入される温水の温度が玄米の出芽を促進しうる適温
(例えば30〜34°C程度)となるように濾過モジュ
ール23から吐出された再生水を加熱する。尚、本実施
例では、給水ポンプ32により新鮮な水道水が還流管路
24に供給され、再生水と水道水を任意の割合で混合し
て出芽促進タンク12に供給される。そのため、熱交換
器31においては、給水ポンプ32から供給される水の
水温に応じて再生水の加熱温度を調整しており、混合さ
れた水温が適温となるようにしている。
【0041】また、脱気タンク34の上部には、脱気タ
ンク34内の気体を排気する真空排気ポンプにより圧力
を制御するための圧力制御器35が連通されている。脱
気タンク34の内部は、気液分離構造となっており、水
中に含まれる余分な空気又は酸素を分離して大気中に放
出する。上記のように構成された再生水生成システム1
3では、出芽促進タンク12で使用された水を濾過モジ
ュール22で浄化して出芽促進タンク12に還流される
ように循環させるため、水を再利用することができ、多
量の水を無駄に排水することがないので、生産コストを
安価に抑えることができるだけなく貴重な水資源を有効
利用することができ、環境保全の面からも望ましい結果
が得られる。
【0042】さらに、再生水生成システム13では、出
芽促進タンク12へ供給される再生水が、玄米の出芽を
促進しうる温度、及び発根を防止し玄米の出芽を促進し
うる溶存酸素濃度に調整されているので、出芽促進タン
ク12における玄米の出芽にかかる出芽工程の時間(お
よそ32〜60時間程度)が短縮され、出芽玄米の生産
効率をより高めることができる。
【0043】しかも、出芽促進タンク12では、玄米が
水中で浮遊しているので、従来のようにコンベヤで搬送
させながら出芽させるように出芽部分が機械的な搬送過
程で脱落してしまうことがなく、これによる不良率を下
げることができる。例えば、前述した特許公報2502
905号に記載された方法では、コンベヤ上に堆積した
玄米層に溶存酸素濃度の低い水を噴霧し酸素濃度の低い
改質ガスを送気する方法で玄米の出芽を行わせていた。
このような従来の方法では、出芽初期に出芽部分に酸素
分子が接触する可能性があり、これにより玄米からの発
根を抑制できなかった。
【0044】これに対し、本実施例では、出芽促進タン
ク12内の水中に玄米を浮遊させると共に、水中の溶存
酸素が最適範囲(およそ常圧の20〜50%程度)に調
整されるため、溶存酸素と出芽玄米の胚乳部や出芽部に
接触させていることにより出芽工程の期間中に発根は見
られず、芽の出現と芽の生長のみが進行することが認め
られる。このように、出芽工程における芽の出現と芽の
成長過程を「出芽」と定義する。
【0045】また、上記のような出芽工程の前段階の洗
米工程での次亜鉛素酸ナトリウムによる塩素消毒でも完
全な殺菌が不可能であるのと、玄米からの炭水化物など
の有機物の溶出がみられるためにシュードモナスやバチ
リスなどの通性嫌気性菌群の増殖を防止することができ
ないので、出芽促進タンク12においては水温及び溶存
酸素を調整することにより通性嫌気性菌群や有機物を玄
米の出芽中に抑制している。
【0046】また、本実施例では、出芽促進タンク12
内の水中に玄米を浮遊させるため、従来行われていた浸
漬工程、すなわち玄米を洗米した後に浸漬させて出芽部
分をハト胸状にする浸漬工程を省略してより一層生産効
率を高めることができる。図2は本発明の変形例1のシ
ステム構成図である。尚、図2において、上記図1と同
一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0047】図2に示されるように、変形例1の出芽玄
米製造装置41は、大略、出芽促進タンク12と、出芽
促進タンク12で使用された水を再生して再生水を出芽
促進タンク12へ還流させる再生水生成システム(再生
水生成手段)42とから構成されている。再生水生成シ
ステム42では、温水回収管路22と還流管路24との
間に殺菌装置43と、沈殿槽44とが設けられている。
殺菌装置43としては、温水回収管路22を介して出芽
促進タンク12から回収された温水に含まれる菌を超音
波により殺菌する超音波照射装置よりなる。
【0048】また、殺菌装置43は、超音波照射装置の
代わりに温水に含まれる菌を紫外線により殺菌する紫外
線照射装置を用いても良い。沈殿槽44は、温水に含ま
れる有機物等を除去するために設けられている。沈殿槽
44に底部に沈殿した沈殿物は、ドレン管路45のドレ
ンポンプ46により外部に排出される。そして、沈殿物
と分離された沈殿槽44の上澄み液は、送液ポンプ47
により再生水として還流管路24へ吐出される。
【0049】このように構成された再生水生成システム
42では、前述した再生水生成システム13と同様に出
芽促進タンク12で使用された水を殺菌した後、有機物
等の異物を除去することができるので、貴重な水を再利
用することができ、水の消費量を節減できると共に、出
芽玄米の生産効率を高めることができる。図3は本発明
の変形例2のシステム構成図である。尚、図3におい
て、上記図1又は図2と同一部分には、同一符号を付し
てその説明を省略する。
【0050】図3に示されるように、変形例2の出芽玄
米製造装置51は、大略、出芽促進タンク12と、出芽
促進タンク12で使用された温水を再生して再生水を出
芽促進タンク12へ還流させる再生水生成システム(再
生水生成手段)52とから構成されている。再生水生成
システム52では、温水回収管路22と還流管路24と
の間に蒸気殺菌装置53と、冷却用熱交換器54と、沈
殿槽44とが設けられている。蒸気殺菌装置43は、温
水回収管路22を介して出芽促進タンク12から回収さ
れた回収水に含まれる菌を高圧蒸気により殺菌する構成
となっている。
【0051】本実施例では、蒸気発生装置55により生
成された高圧蒸気(圧力が0.12〜0.15MPa)
を蒸気殺菌装置53に供給しており、回収水を高圧蒸気
により90°C〜95°Cに加熱して回収された温水に
含まれる菌を殺菌する。そして、殺菌された温水を冷却
用熱交換器54により冷却して出芽に適した温水とす
る。
【0052】その後、前述した沈殿槽44で回収された
温水に含まれる有機物等を除去する。そして、沈殿物と
分離された沈殿槽44の上澄み液は、再生水として還流
管路24へ吐出される。このように構成された再生水生
成システム52では、出芽促進タンク12で使用された
温水を殺菌した後、有機物等の異物を除去することがで
きるので、貴重な水を再利用することができ、水の消費
量を節減できると共に、出芽玄米の生産効率を高めるこ
とができる。
【0053】図4は本発明の変形例3のシステム構成図
である。図4に示されるように、変形例3では、出芽促
進タンク12の内部に上下方向に延在する複数の整流板
61が設けられている。この複数の整流板61は、所定
間隔で平行に設けられているので、出芽促進タンク12
内部での局所的な流速の上昇を抑え出芽促進タンク12
の下部から上部へ向かう水流の流速が出芽促進タンク1
2内部全体で平均化される。そのため、出芽促進タンク
12の内部を浮遊する玄米の動きも平均化されて全体的
に出芽促進を図ることができる。
【0054】また、出芽促進タンク12の上部には、出
芽促進タンク12から溢れた水を外部に導くための、溢
水トイ(溢流部材)62が設けられている。この溢水ト
イ62は、出芽促進タンク12の上端内周に取り付けた
環状の溝よりなり、溢水トイ62の内周に形成された円
形突出部63の外周に形成された排水口64から溢れた
温水を温水回収管路22へ導く。
【0055】このように、出芽促進タンク12の下部に
温水が供給されるのに伴って出芽促進タンク12の上部
中央から周囲に形成された溢水トイ62に溢れ、溢水ト
イ62を介して温水回収管路22へ排出される。そのた
め、出芽促進タンク12から溢れた温水は、出芽促進タ
ンク12の中央部から安定的に流出される。よって、出
芽促進タンク12の内部における水流及び水中を浮遊す
る玄米の流速は、安定化されて全体的に出芽促進を図る
ことができる。
【0056】尚、上記整流板61と溢水トイ62とは、
夫々単独で設けるようにしても良いし、あるいは両方を
組み合わせる構成としても良い。図5は本発明の変形例
4のシステム構成図である。図5に示されるように、変
形例4の出芽玄米製造装置71は、大略、玄米が充填さ
れると共に水が供給される密閉型の充填タンク(充填容
器)72と、充填タンク72の周囲を覆うように2重構
造となるように設けられ、充填タンク72の上部から溢
れた温水が貯溜される貯水タンク(貯水容器)73と、
温水槽74とから構成されている。
【0057】そして、貯水タンク73に連通された脱気
管路75には、真空ポンプ(脱気手段)76が設けられ
ている。そのため、充填タンク72から回収された温水
に溶解された溶存酸素は、真空排気ポンプ76により脱
気されて酸素濃度が低下される。また、真空排気ポンプ
76により低酸素濃度とされた水は、貯水タンク73の
下方に設置された温水槽74に一時的に貯留される。
【0058】温水槽74では、回収された温水を出芽に
適した所定温度に加熱するヒータ(加熱器)77が備え
られており、出芽を促進しうる温度に加温された温水が
貯留されている。さらに、温水槽74には、充填タンク
72に温水を送液する送液ポンプ78が設けられてい
る。この送液ポンプ78は、吐出口が温水供給管路79
を介して充填タンク72の下部に設けられた給水口80
に連通されている。そのため、送液ポンプ78が駆動さ
れると共に温水槽74に貯留された温水が充填タンク7
2の下部に供給される。
【0059】そして、充填タンク72の底部には玄米が
給水口を塞がないように玄米の落下を規制する多孔板8
1が横架されている。送液ポンプ78により充填タンク
72の底部に送液された温水は、多孔板81に形成され
た複数の小孔を通過して多孔板81の上面に積層された
玄米の粒間に徐々に供給されて出芽を促進する。また、
送液ポンプ78により送液された温水は、多孔板81の
小孔を通過して玄米に供給される際、多孔板81の上面
に充填された玄米を流動させない流速で供給される。そ
のため、上記のように構成された再生水生成システム8
3では、充填タンク72へ供給される温水が、玄米の出
芽を促進しうる温度、及び発根を防止し玄米の出芽を促
進しうる溶存酸素濃度に調整されているので、充填タン
ク72における玄米の出芽にかかる出芽工程の時間が短
縮され、出芽玄米の生産効率をより高めることができ
る。
【0060】しかも、充填タンク72では、玄米が水中
で流動しないので、従来のようにコンベヤで搬送させな
がら出芽させるように出芽部分が機械的な搬送過程で脱
落してしまうことがなく、これによる不良率を下げるこ
とができる。また、貯水タンク73は、充填タンク72
の外側に充填タンク72の外周を覆うように2重構造に
設けられている。そのため、充填タンク72の上部外周
に設けられた開口84から溢れた温水は、貯水タンク7
3に吐出して回収される。そして、貯水タンク73に回
収された温水は、真空排気ポンプ76により脱気されて
酸素濃度が低下された後、温水槽74に戻される。この
ように、充填タンク72に供給される温水は、循環され
ているため、何回もリサイクルされる。
【0061】また、温水槽74には、新鮮な水道水を送
液するための給水管路85が接続されており、給水管路
85には給水ポンプ86が配設されている。よって、温
水槽74は、貯水タンク73に回収された温水が供給さ
れると共に、給水ポンプ86により給水された水道水が
補充される。また、充填タンク72において、出芽が完
了した出芽玄米は、充填タンク72の底部より貯水タン
ク73を貫通して側方に延在する出芽玄米取出口87よ
り外部に取り出される。
【0062】従って、変形例4によれば、充填タンク7
2に玄米を充填させた状態で脱気された温水を充填タン
ク72に供給するため、比較的少ない水量で玄米の出芽
を効率良く促進することができ、水の使用量を減らして
生産コストを抑制できると共に、真空排気ポンプ76に
より充填タンク72に供給される温水の酸素溶存濃度を
出芽に最適な濃度にして発根を防止し、且つ充填タンク
72における玄米の出芽を促進することができる。
【0063】ここで、上記構成になる出芽玄米製造装置
の動作及び出芽玄米の製造工程について説明する。図6
は本発明の出芽玄米製造装置を用いた場合の出芽玄米の
製造工程を説明するための工程図である。図6中、洗米
工程K1では、原料としての精選された玄米を洗浄水に
より洗浄する。
【0064】次の出芽工程K2では、上記出芽玄米製造
装置11,41,51,71の各出芽促進タンク12又
は充填タンク72に原料としての玄米を投入すると共
に、浄化された温水が出芽促進タンク12又は充填タン
ク72に供給され、玄米を出芽させる。同時に、出芽促
進タンク12又は充填タンク72から排出された使用済
みの温水を再生(排水処理)してリサイクルする。
【0065】次の水切工程K3では、洗浄された玄米を
水切装置3に搬送して洗浄水を除去する。尚、本発明で
は、出芽促進タンク12又は充填タンク72内に注入さ
れた水中に玄米を浮遊又は積層させるため、浸漬工程が
不要である。水切工程K3では、上記出芽促進タンク1
2又は充填タンク72で出芽された出芽玄米をコンベヤ
等により水切装置(図示せず)に搬送し、玄米表面に吸
収された過剰な水分及び玄米表面に付着した夾雑物を除
去する。
【0066】上記水切装置3を通過した玄米は、製品と
して搬送され使用目的に応じて凍結工程K4,乾燥工程
K5,乾燥・粉砕工程K6,磨砕工程K7に移る。この
ように、本発明による出芽玄米製造装置11,41,5
1,71を用いて出芽玄米を製造することにより、従来
の製造工程に比べて浸漬工程や蒸煮工程等が省略されて
出芽玄米の製造工程数が大幅に削減され、これにより生
産時間の短縮化を図ることができ、生産効率がより高め
られる。
【0067】
【発明の効果】上述の如く、上記請求項1の発明によれ
ば、出芽容器で玄米を水中に浸漬させると共に出芽容器
から回収された排水に含まれる菌及び有機物を除去して
再生水を生成し、再生水を前記出芽容器に還流させるた
め、玄米の出芽を促進して出芽玄米の生産性を高めるこ
とができ、玄米もやしを効率良く育成してより短時間で
玄米もやしを成長させることができる。
【0068】さらに、出芽部分が機械的な衝突により脱
落することを防止できると共に、発根を防止して不良率
を低減することができる。また、出芽容器から回収され
た排水をリサイクルすることができるので、水を無駄に
排水せず、水の使用量を減らして水の無駄使いを防止で
きる。また、上記請求項2記載の発明によれば、出芽容
器の上部に玄米供給口が設けられ、出芽容器の下部に給
水口が設けられたため、出芽容器の内部では出芽容器の
下部の給水口から供給された水は上部へ向けて流れ、水
中に浮遊状態とされた玄米も水流により出芽容器内部を
循環する。これにより、玄米の出芽部分に酸素分子が接
触することが防止されると共に、玄米の出芽部分が脱落
することを防止できる。さらに、下部から上部への水流
により水中に発生した菌が連続して玄米に付着すること
を防止できる。
【0069】また、上記請求項3記載の発明によれば、
出芽容器の側部に出芽玄米取出口を設け、出芽玄米取出
口の下方に位置するように出芽容器の内部に玄米の落下
を規制する規制部材を設けたため、出芽玄米を出芽玄米
取出口から容易に取り出されると共に、出芽玄米が規制
部材により給水口を塞ぐことを防止できる。また、上記
請求項4記載の発明によれば、出芽容器の上部から溢れ
た水が除去手段により菌及び有機物を除去して再生水を
生成できると共に、回収管路及び還流管路を介して除去
手段から吐出された再生水を出芽容器の下部に供給する
ことができるので、使用された水を無駄に排水せずに再
生してリサイクルすることができる。そのため、水を有
効利用できると共に、出芽容器の下部に再生水を安定的
に供給して玄米の出芽を効率良く促進することができ
る。
【0070】また、上記請求項5記載の発明によれば、
濾過フィルタ部材により出芽容器から回収された水を濾
過して再生することができるので、水中に含まれる菌及
び有機物を効率良く除去して出芽容器に再生水を安定的
に供給して玄米の出芽を効率良く促進することができ
る。また、上記請求項6記載の発明によれば、除去手段
から吐出された再生水を所定温度に加熱することによ
り、出芽容器に供給される再生水の温度を玄米の出芽を
促進する適温とすることができ、適温とされた再生水を
出芽容器に安定的に供給することができる。
【0071】また、上記請求項7記載の発明によれば、
除去手段から吐出された再生水に未使用の新鮮水を混合
させることにより再生水をより新鮮な水に近づけること
ができると共に、リサイクルする過程で減少した水量を
補充することができ、出芽容器の水位を確保することが
できる。また、上記請求項8記載の発明によれば、加熱
手段から吐出された温水中に酸素を溶解させるため、出
芽容器に供給される水の酸素濃度を高めて出芽容器内で
の酸素不足を解消することができる。
【0072】また、上記請求項9記載の発明によれば、
回収管路を介して回収された水に含まれる菌を超音波に
より除去するため、出芽容器に還流させる再生水の除菌
効果をより高めることができる。また、上記請求項10
記載の発明によれば、回収管路を介して回収された水に
含まれる菌を紫外線により除去するため、出芽容器に還
流させる再生水の除菌効果をより高めることができる。
【0073】また、上記請求項11記載の発明によれ
ば、回収管路を介して回収された水に含まれる菌を高圧
蒸気により除去するため、出芽容器に還流させる再生水
の除菌効果をより高めることができる。また、上記請求
項12記載の発明によれば、還流管路に沈殿槽を設けて
超音波発信器又は紫外線照射器により除菌された再生水
に含まれる異物を沈殿させて除去することができるの
で、出芽容器に供給される再生水をより浄化することが
できる。
【0074】また、上記請求項13記載の発明によれ
ば、出芽容器の内部に下部から供給された水流を上部に
導く整流板を設けたため、出芽容器内を循環する水流の
流速を制御しやすくすることができる。また、上記請求
項14記載の発明によれば、出芽容器の上部に溢れた水
を外部に上部に導く溢流部材を設けたため、出芽容器内
を循環する水流の流速を均一化することができる。
【0075】また、上記請求項15記載の発明によれ
ば、出芽初期に出芽容器内部の水の酸素濃度を減少させ
る脱気手段を設けたため、出芽容器の内部に充填された
玄米の出芽初期の発根を防止すると共に、玄米の出芽を
促進することができる。また、上記請求項16記載の発
明によれば、充填容器に玄米を充填させた状態で脱気さ
れた温水を充填容器に供給するため、比較的少ない水量
で玄米の出芽を効率良く促進することができる。さら
に、充填容器に積層された玄米の粒間に温水を徐々に流
して出芽を促進するため、水の使用量を減らして生産コ
ストを抑制できると共に、脱気手段により充填容器に供
給される温水の溶存酸素濃度を出芽に最適な濃度にして
発根を防止し、且つ充填容器における玄米の出芽を促進
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる出芽玄米製造装置の一実施例を示
すシステム構成図である。
【図2】本発明の変形例1のシステム構成図である。
【図3】本発明の変形例2のシステム構成図である。
【図4】本発明の変形例3のシステム構成図である。
【図5】本発明の変形例4のシステム構成図である。
【図6】本発明の出芽玄米製造装置を用いた場合の出芽
玄米の製造工程を説明するための工程図である。
【符号の説明】
11,41,51,71 出芽玄米製造装置 12 出芽促進タンク(出芽容器) 13,42,52,83 再生水生成システム(再生水
生成手段) 14 給水口 15 原料投入口 16 多孔板(規制部材) 17 取出口 22 温水回収管路 23 濾過モジュール(除去手段) 24 還流管路 25 第1送液ポンプ 26 貯留タンク 27 第2送液ポンプ 28 排出管路 29 排水ポンプ 30 ドレン管路 31 熱交換器 32 給水ポンプ 33 送気ブロア(酸素供給手段) 34 脱気タンク 35 圧力制御器 43 殺菌装置 44 沈殿槽 45 ドレン管路 46 ドレンポンプ 47 送液ポンプ 53 蒸気殺菌装置 54 冷却用熱交換器 55 蒸気発生装置 61 整流板 62 溢水トイ(溢流部材) 72 充填タンク(充填容器) 73 貯水タンク(貯水容器) 74 温水槽 75 脱気管路 76 真空排気ポンプ(脱気手段) 77 ヒータ(加熱器) 79 温水供給管路 80 給水口 81 多孔板 85 給水管路 86 給水ポンプ 87 出芽玄米取出口

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 玄米と水が供給されて前記玄米を水中に
    浸漬させて出芽を促進する出芽容器と、 該出芽容器から回収された排水に含まれる菌及び有機物
    を除去して再生水を生成し、該再生水を前記出芽容器に
    還流させる再生水生成手段と、 からなることを特徴とする出芽玄米製造装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の出芽玄米製造装置で
    あって、 前記出芽容器の上部に玄米が供給される玄米供給口を設
    け、 前記出芽容器の下部に前記再生水生成手段からの水が供
    給される給水口を設けたことを特徴とする出芽玄米製造
    装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2記載の出芽玄米製造装置で
    あって、 前記出芽容器の側部に出芽玄米を取り出す出芽玄米取出
    口を設け、 該出芽玄米取出口の下方に位置するように前記出芽容器
    の内部に玄米の落下を規制する規制部材を設けたことを
    特徴とする出芽玄米製造装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1記載の出芽玄米製造装置で
    あって、 前記再生水生成手段は、 前記出芽容器の上部から溢れた水を回収する回収管路
    と、 該回収管路を介して回収された水に含まれる菌及び有機
    物を除去する除去手段と、 該除去手段から吐出された再生水を前記出芽容器の下部
    に供給する還流管路と、 からなることを特徴とする出芽玄米製造装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項4記載の出芽玄米製造装置で
    あって、 前記除去手段は、 前記回収管路を介して回収された水に含まれる菌及び有
    機物を濾過して除去する濾過フィルタ部材を有すること
    を特徴とする出芽玄米製造装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項4記載の出芽玄米製造装置で
    あって、 前記還流管路に、前記除去手段から吐出された再生水を
    所定温度に加熱する加熱手段を設けたことを特徴とする
    出芽玄米製造装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項4記載の出芽玄米製造装置で
    あって、 前記還流管路に、前記除去手段から吐出された再生水に
    未使用の新鮮水を混合させることを特徴とする出芽玄米
    製造装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項6記載の出芽玄米製造装置で
    あって、 前記還流管路に、前記加熱手段から吐出された温水中に
    酸素を溶解させる酸素供給手段を設けたことを特徴とす
    る出芽玄米製造装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項4記載の出芽玄米製造装置で
    あって、 前記除去手段は、 前記回収管路を介して回収された水に含まれる菌を超音
    波により除去する超音波発信器であることを特徴とする
    出芽玄米製造装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項4記載の出芽玄米製造装置
    であって、 前記除去手段は、 前記回収管路を介して回収された水に含まれる菌を紫外
    線により除去する紫外線照射器であることを特徴とする
    出芽玄米製造装置。
  11. 【請求項11】 前記請求項4記載の出芽玄米製造装置
    であって、 前記除去手段は、 前記回収管路を介して回収された水に含まれる菌を高圧
    蒸気により除去する蒸気供給手段であることを特徴とす
    る出芽玄米製造装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項9乃至請求項11記載の出
    芽玄米製造装置であって、 前記還流管路に、前記超音波発信器又は紫外線照射器に
    より除菌された再生水に含まれる異物を沈殿させる沈殿
    槽を設けたことを特徴とする出芽玄米製造装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項1乃至請求項3記載の出芽
    玄米製造装置であって、 前記出芽容器の内部に下部から供給された水流を上部に
    導く整流板を設けたことを特徴とする出芽玄米製造装
    置。
  14. 【請求項14】 前記請求項1乃至請求項3記載の出芽
    玄米製造装置であって、 前記出芽容器の上部に溢れた水を外部に上部に導く溢流
    部材を設けたことを特徴とする出芽玄米製造装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項1乃至請求項3記載の出芽
    玄米製造装置であって、 出芽初期に前記出芽容器内部の水の酸素濃度を減少させ
    る脱気手段を設けたことを特徴とする出芽玄米製造装
    置。
  16. 【請求項16】 玄米が充填されると共に水が供給され
    る充填容器と、 該充填容器の周囲に設けられ、前記充填容器の上部から
    溢れた水が貯溜される貯水容器と、 該貯水容器内の水に溶解された溶存酸素濃度を低下させ
    る脱気手段と、 該脱気手段により低酸素濃度とされた水を所定温度に加
    熱する加熱器と、 該加熱器により加熱された温水を前記充填容器の下部に
    供給するポンプ手段と、 からなることを特徴とする出芽玄米製造装置。
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