JPH11204436A - 電子デバイス製造装置 - Google Patents

電子デバイス製造装置

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JPH11204436A
JPH11204436A JP708798A JP708798A JPH11204436A JP H11204436 A JPH11204436 A JP H11204436A JP 708798 A JP708798 A JP 708798A JP 708798 A JP708798 A JP 708798A JP H11204436 A JPH11204436 A JP H11204436A
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frequency
high frequency
chamber
electronic device
plasma
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Osamu Sakai
道 酒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置構成の大型化及び設備コストのアップを
招来することなく、安定、且つ効率的に半導体膜等の成
膜及びチャンバクリーニングを行うことができる電子デ
バイス製造装置を提供する。 【解決手段】 高周波電力発生装置1は、成膜用の高周
波と、この高周波よりも周波数の高いチャンバークリー
ニング用の高周波の2種類の高周波を発生し、成膜時に
は電極2、3間のプラズマ生成位置31のみにプラズマ
を発生させ、チャンバークリーニング時にはプラズマ生
成位置31〜33でプラズマを発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子デバイス製造装
置に関し、より詳しくは、電子産業におけるアモルファ
スシリコン等の半導体膜や絶縁膜の製造に用いられるプ
ラズマ励起化学気相成長(CVD=Cemical V
apor Deposition)装置として好適な電
子デバイス製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマを使って半導体膜等を成膜し、
集積回路、液晶ディスプレイ及びアモルファス太陽電池
等の電子デバイスを製造する装置、いわゆるプラズマC
VD装置は、簡便性及び操作性に優れるため、さまざま
な電子デバイスを製造するのに使用されている。
【0003】プラズマCVD装置の装置構成としては、
平行平板型と呼ばれるものが一般的である。以下にその
装置構成を図1を参照しつつ説明する。但し、図1は本
発明が適用されるCVD装置を示す。
【0004】チャンバ6内には、高周波励起用の電極2
と、基板取り付け用の電極3とが互いに平行に上下方向
に対向配置されている。両電極2、3はいずれも平板状
をなし、お互いに電気的に絶縁されている。電極3の対
向面には基板8がセットされている。
【0005】高周波励起用の電極2には高周波電力発生
装置1が接続され、電極3は接地されている。このよう
な構成において、高周波電力発生装置1より通常周波数
が13.56MHzの高周波電力を電極2に印加する
と、両電極2、3間にプラズマが発生する。
【0006】今少し具体的に説明すると、上記高周波電
力の印加により、両電極2、3間に高周波の電界を発生
させ、その絶縁破壊現象によりグロー放電現象としてプ
ラズマを発生させている。
【0007】この時、両電極2、3間の間隙内にはガス
噴出口5を介してガス供給部4より材料ガスが供給され
る。材料ガスはプラズマによって解離され、基板取り付
け用の電極3にセットされたシリコンやガラスからなる
基板8上に半導体膜等が成膜される。
【0008】ここで、両電極2、3間、つまり図2に示
すプラズマ生成位置31に安定してプラズマが生成され
る状態において、生産に適する基板8への成膜が実現さ
れることとなる。
【0009】ところで、プラズマで解離された材料ガス
の解離物、即ち、ラジカルは、基板8へだけ向かうので
なく、電気的に中性な粒子として電極2そのものや閉空
間を構成するチャンバ6の内壁にも達し、そこに膜が付
着する。付着した膜は、ある一定の厚みになると、チャ
ンバ内壁等の表面から剥がれはじめる。以下ではこの物
体をフレークと称する。
【0010】このフレークは最悪の場合は、基板8に達
して成膜膜内に取り込まれて膜質の悪化の要因となる。
フレークの発生個所としては、基板8に対向する電極2
面が主なものであるが、特に基板8の上部に位置するチ
ャンバ6の内壁からの影響も大きい。
【0011】このような膜内へのフレークの混入を防ぐ
ため、この種のCVD装置では、付着した膜の厚みが厚
くならないうちに、ガス噴出口5を介してガス供給部4
よりエッチングガスをチャンバ6内に導入して付着した
膜を除去している。以下では、この動作をチャンバーク
リーニングと称する。
【0012】このチャンバークリーニング時においても
高周波が使われる。即ち、成膜時と同様に、両電極2、
3間でプラズマを生成し、このプラズマによって両電極
2、3間に供給されるエッチングガスを解離し、そのラ
ジカルで付着した膜を化学的に除去してチャンバークリ
ーニングを行っている。
【0013】一方、近年のプラズマ工学の進歩により、
成膜用の周波数を13.56MHzから上昇させること
によって、成膜速度を上昇させることができる、という
知見が得られてきた。これは、周波数が上昇することに
より、生成されるプラズマ密度が上昇するためである。
【0014】このような研究成果は、通常小面積の電極
(例えば、100mm×100mm)で行われてきた実
験によるものである。研究成果の主要なものを以下に示
す。
【0015】(1)J.Vac.Sci.Techno
l.A10(1992)1080 A.A.Howli
ng et al. (2)特開平6−77144号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のCV
D装置では、成膜用の高周波とチャンバークリーニング
用の高周波を同じ電源、つまり同じ周波数の高周波を用
いて行っているのが通例である。
【0017】しかし、この手法によると、チャンバーク
リーニングにかなりの時間(成膜に使える時間の20〜
30%)が必要になるため、半導体膜等の生産性を向上
する上での障害となっていた。
【0018】そこで、近年では、一例として、チャンバ
ークリーニング用の高周波としてマイクロ波(周波数
2.45GHz)を利用し、そのエッチングガスの解離
性の高さを利用して効率的にチャンバークリーニングを
行う手法が採用されている。
【0019】しかし、この手法によると、マイクロ波用
の電源を別個に設ける必要があるため、装置構成が大型
化し、かつコストアップを招来するという問題がある。
【0020】また、本発明者等は、成膜用の周波数を上
昇させて成膜速度を上げ、これにより生産性を向上させ
る検討を行ってみたが、両電極2、3間において安定な
放電がなかなか得られないという困難に直面した。
【0021】この問題は、液晶ディスプレイやアモルフ
ァス太陽電池等の製造用として、特に電極面積が大きな
(0.25m2以上)電子デバイス製造装置において顕
著となる。
【0022】これは、従来の周波数13.56MHzで
は問題とならなかった導体(電極2、3)のインダクタ
ンスや導体間の浮遊容量が、周波数fが上昇することに
よって顕在化する、ということに起因すると思われる。
【0023】即ち、インダクタンスLは、インピーダン
スヘの寄与として、2×π×f×Lで影響を及ぼし、一
方、浮遊容量Cは、インピーダンスヘの寄与として、2
×π×f÷Cで影響を及ぼす。
【0024】つまり、周波数fが上昇すると、導体のイ
ンダクタンスLと導体間の浮遊容量Cとが複雑に絡み合
って、直列共振現象が起こり、ある場所でインピーダン
スが0となったり、並列共振現象が起こってインピーダ
ンスが無限大となったりする。すると、いままで放電し
なかったところに高周波電力が流入したり、逆に今まで
放電していたところで高周波電力が消費されなくなった
りすることになる。即ち、放電の発生する場所が変化し
てしまうわけである。
【0025】以上をまとめると、この成膜用の高周波と
チャンバークリーニング用の高周波に関して、生産性と
しての装置性能と設備コスト・大きさとしての装置構成
を考慮に入れた上で、それらの周波数がいまだに最適化
されていないのが現状である。
【0026】本発明は、このような現状に鑑みてなされ
たものであり、装置構成の大型化及び設備コストのアッ
プを招来することなく、安定、且つ効率的に半導体膜等
の成膜及びチャンバークリーニングを行うことができる
電子デバイス製造装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の電子デバイス製
造装置は、チャンバ内にプラズマ化するガス、成膜用の
ガス及びチャンバークリーニング用のエッチングガスを
導入するガス導入手段と、該チャンバ内に設けられた対
向電極からなるプラズマ発生手段と、該プラズマ発生手
段にプラズマを発生させるための高周波を供給する高周
波発生手段と、該チャンバ内のガスを排気するガス排気
手段とを備えた電子デバイス製造装置において、該高周
波発生手段は、成膜用の高周波と、該高周波よりも周波
数の高いチャンバークリーニング用の高周波の2種類の
高周波を発生するように構成されており、そのことによ
り上記目的が達成される。
【0028】好ましくは、前記高周波発生手段は、前記
成膜用の高周波及び前記チャンバークリーニング用の高
周波を同一電源より発生する構成とする。
【0029】また、好ましくは、前記成膜用の高周波の
周波数f1が下記(1)式の条件を満足する c/f1>16×d …(1) 但し、 c:光速 d:高周波が印加される対向電極の電極面内に確保でき
る最大の寸法構成とする。
【0030】また、好ましくは、前記チャンバークリー
ニング用の高周波の周波数f2が下記(2)式の条件を
満足する c/f2<16×d …(2) 構成とする。
【0031】また、好ましくは、前記チャンバークリー
ニング用の高周波の周波数f2が下記(3)式の条件を
満足する 8×d<c/f2<16×d …(3) 構成とする。
【0032】また、好ましくは、成膜時には前記対向電
極間でのみ放電を行う一方、チャンバークリーニング時
には該対向電極間及び/又は該対向電極間以外で放電を
行うように構成する。
【0033】以下に、図1〜図3を参照しつつ、本発明
の作用を説明する。
【0034】本発明者等は、図1に示す構成のプラズマ
CVD装置(電子デバイス製造装置)を用いてプラズマ
の生成実験を行った。そして、ある表面積の電極を高周
波励起用の電極2として成膜用の周波数を上昇させてい
くと、ある周波数以上では平行平板の電極2、3間の正
常な放電が起こらなくなるという現象を見出した。
【0035】即ち、周波数を上げていくと、ある周波数
以上では正常な電極2、3間の放電領域(図2の生成位
置31)にとどまらず、電極2、3とチャンバ6の両側
壁との間(図2の生成位置32)又は接地電位にある電
極3の裏側(図2の生成位置33)にまで放電が広がっ
てしまうことがわかった。
【0036】更に周波数を上げていくと、ある周波数領
域から電極2、3間では放電が起こらず、電極2、3と
チャンバ6の両側壁との間又は接地電位にある電極3の
裏側でのみ放電が発生することがわかった。
【0037】本発明者等は、この現象を更に詳しく調べ
るため、さまざまな表面積の電極2を用いて生成される
プラズマの挙動を調べたところ、図3に示すように、次
のようなことがわかった。
【0038】(1)高周波励起用の電極2に印加される
励起高周波の周波数fが上昇し、高周波の波長c/fが
減少し、波長c/fが電極2の大きさd、つまり電極2
の電極面内に確保できる最大の寸法dの16倍以下にな
る、c/f<16×dの条件を満足する周波数領域で電
極2、3とチャンバ6の両側壁との間(生成位置32)
又は接地電位にある電極3の裏側(生成位置33)で放
電が発生する。
【0039】(2)更に周波数fが上昇し、高周波の波
長c/fが減少して、波長c/fが電極2の大きさdの
8倍以下になる、c/f<8×dの条件を満足する周波
数領域で電極2、3間での放電(生成位置31)がなく
なり、電極2、3とチャンバ6の両側壁との間(生成位
置32)又は接地電位にある電極3の裏側(生成位置3
3)でのみ放電が発生する。
【0040】このような現象が発生する原因としては、
上述したように、導体のインダクタンスLや導体間の浮
遊容量Cが、励起高周波の周波数fが上がることによっ
て顕在化する、ということに起因すると思われる。この
現象は非常に複雑であるので、理論的にその振る舞いを
正確に理解するのは難しく、図3のような実験的スケー
リングが実際的に有効であると思われる。
【0041】高周波の発生装置としては、図1に示す複
数の周波数を発振可能な高周波電力発生装置(整合回路
を含む)1が知られている。この高周波電力発生装置1
の電源の大きさは、単一周波数用の電源と変わらない
し、電源のコストとしても1.5倍までで実現されてい
る。
【0042】よって、この高周波電力発生装置1によれ
ば、チャンバークリーニング用に別の電源を備える必要
がないので、その設置スペースや設備コスト上の問題も
ない。
【0043】ここで、電子デバイス装置の周波数として
みると、成膜用の高周波よりもチャンバークリーニング
用の高周波のほうが高い必要がある。なぜならば、半導
体膜等の製造効率を向上する上では、成膜時間に対して
チャンバークリーニング時間を十分に短く取る必要があ
り、そのためにはチャンバークリーニング用の高周波の
周波数の方を高くして生成プラズマの密度を上げ、高速
でチャンバエッチングするのが有効であるからである。
図1のCVD装置はこのような手法を採用した電子デバ
イス製造装置である。
【0044】ここで、成膜用高周波の周波数としては、
c/f>16×dの条件を満足する周波数領域で使うの
が望ましい。なぜならば、電極2、3間空間以外の空間
でプラズマが生成されると、高周波電力が基板8の成膜
に使われない形で無駄に消費され、半導体膜等の生産性
が落ちてしまうからである。
【0045】また、電極2、3間空間以外の領域に膜付
着が激しく、チャンバークリーニングに困難を生じるか
らである。
【0046】上記(2)式の条件を満足する周波数領域
の高周波は、チャンバークリーニング用の高周波として
有効である。なぜならば、プラズマが電極2、3間以外
の空間でも生成されて、チャンバ6内に付着した膜をく
まなく除去することが可能であるからである。また、周
波数も高いために、高速でのチャンバエッチングが可能
になるからである。
【0047】上記(2)式を満足し、かつ上記(3)式
を満足しない周波数領域の高周波は、チャンバークリー
ニング用の高周波として有効である。なぜならば、プラ
ズマがチャンバ6内のほぼすべての位置で同時に発生す
るため、チャンバ6内に付着した膜をくまなく除去する
ことが可能であるからである。また、周波数も高いため
に、高速でのチャンバエッチングが可能であるからであ
る。
【0048】上記した理由により、本発明の電子デバイ
ス製造装置によれば、高周波電力発生装置1を制御し
て、高周波励起用の電極2に印加される高周波の周波数
を切り替えるだけの単純なシステム構成で、安定、且つ
効率的に半導体膜等の成膜及びチャンバークリーニング
を行うことができる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の電子デバイス製
造装置の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
【0050】(実施形態1)図1は本発明を適用したプ
ラズマCVD装置の実施形態1を示す。このプラズマC
VD装置は、上記した構成に加えて、ヒータ7及び真空
窓9が設けられている。なお、上記と重複する説明は省
略する。
【0051】以下に各部の具体例を説明する。まず、高
周波励起用の電極2の大きさは50cm×50cm、成
膜用の高周波の周波数は13.56MHz、チャンバー
クリーニング用の高周波の周波数は27.12MHzで
ある。
【0052】即ち、成膜用の高周波の周波数よりもチャ
ンバークリーニング用の高周波の周波数の方を高く設定
している。両高周波は、同一電源である高周波電力発生
装置1から電極2に供給される。
【0053】基板8は4mm厚のガラス基板であり、接
地側の電極3に取り付けた。この電極3の裏側(上方)
には基板8を加熱する加熱用のヒータ7を取り付けてあ
る。
【0054】ガス供給部4は複数のガスボンベを配列し
て構成され、ガスボンベは配管を介してチャンバ6の側
壁に開口したガス噴出口5に接続されており、ガスボン
ベ内のガスがチャンバ6内に導入されるようになってい
る。
【0055】ここで、この電子デバイス製造装置では、
プラズマ生成用のガスとして、水素H2(流量500s
ccm)、成膜用ガスとして、SiH4(流量500s
ccm)、チャンバークリーニング用のガスとして、N
3(流量500sccm)を使用した。
【0056】チャンバ6内部を観察するため、基板8が
セットされる電極3のほぼ真横に石英ガラス製の真空窓
9を取り付けた。この真空窓9からの観測で、成膜用の
高周波の周波数を13.56MHzとしたことで、電極
間空間(生成位置31)のみでプラズマが安定に生成さ
れていることを圧力20Pa〜80Paの間で確認し
た。
【0057】このとき、成膜用のガスを流し、高周波電
力を200Wとすることで、アモルファスシリコンの成
膜として、成膜速度0.2nm/秒を得た。いくつかの
基板8に順次成膜し、18時間で電極2の表面の付着膜
厚が10μmとなった。ここで成膜を中止し、付着した
膜を取り除くためチャンバークリーニング用のガスを流
し、周波数27.12MHzで電力1kWを投入するこ
とで、2.4時間で付着膜が取り除かれた。チャンバ6
の側壁内面に付着膜が若干残留したが、成膜を再開する
のにほとんど問題の無いレベルであった。
【0058】同様の条件で、周波数13.56MHzを
チャンバークリーニング時に使用した場合、電極2及び
電極3の表面の付着膜を取り除くのに3.9時間かかっ
た。よって、周波数を高くすることで1.5時間のチャ
ンバークリーニング時間の短縮が達成された。
【0059】(実施形態2)図4は本発明を適用したプ
ラズマCVD装置の実施形態2を示す。本実施形態2の
プラズマCVD装置の構成は、実施形態1のプラズマC
VD装置の構成と同様であり、電極サイズ等が異なる。
以下にその具体例を説明する。
【0060】電極2の大きさは80cm×90cm、成
膜用の高周波の周波数は13.56MHz、チャンバー
クリーニング用の高周波の周波数は27.12MHzで
ある。両高周波は、同一電源である高周波電力発生装置
1から電極2に供給される。
【0061】この場合、成膜用の高周波の周波数は上記
(1)式を満足し、またチャンバークリーニング用の高
周波は上記(2)式及び(3)式を満足している。
【0062】プラズマ生成用のガスとして、水素H
2(流量500sccm)、成膜用ガスとして、シラン
SiH4(流量500sccm)、チャンバークリーニ
ング用のガスとして、弗化窒素NF3(流量500sc
cm)を使用した。
【0063】上記同様の真空窓9からの観測で、成膜用
の高周波の周波数を13.56MHzとしたことで、電
極間空間(生成位置31)のみでプラズマが生成されて
いることを圧力20Pa〜80Paの間で確認した。こ
のとき、成膜用のガスを流し、高周波電力を300Wと
することで成膜速度0.22nm/秒を得た。
【0064】いくつかの基板8に順次成膜し、16.8
時間で電極2の表面の付着膜厚が10μmとなった。こ
こで成膜を中止し、付着した膜を取り除くためチャンバ
ークリーニング用のガスを流し、周波数27.12MH
zで電力1.5kWを投入した。すると、図2の生成位
置31及び生成位置32、更には生成位置33でもプラ
ズマが発生した。2.6時間で電極2及び電極3表面の
付着膜が取り除かれた。この場合は、チャンバ6の側壁
部の付着膜も完全に除去することができた。
【0065】同様の条件で周波数13.56MHzをチ
ャンバークリーニング時に使用した場合、付着膜を取り
除くのに4.8時間かかったので、周波数を高くするこ
とで2.2時間のチャンバークリーニング時間の短縮が
達成された。
【0066】
【発明の効果】以上の本発明電子デバイス製造装置によ
れば、単一の高周波電力発生装置により高周波励起用の
周波数を切り替えるだけの単純なシステム構成で、安
定、且つ効率的に半導体膜等の成膜及びチャンバークリ
ーニングを行うことができる。
【0067】このため、本発明電子デバイス製造装置に
よれば、装置構成の大型化及び設備コストのアップを招
来することなく、半導体膜等の製造効率を向上できる利
点があり、特に、高周波励起用の電極面積が大きく、且
つ高品質の半導体膜が必要とされる液晶ディスプレイや
アモルファス太陽電池の製造装置として好ましいものを
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明プラズマCVD装置の実施形態1を示す
概略断面図。
【図2】図1のプラズマCVD装置において、励起され
る高周波の周波数が変化したときに生成されるプラズマ
の位置を示す概略断面図。
【図3】図1同様のプラズマCVD装置で、高周波電力
が印加される電極の大きさを変化させたときに生成され
るプラズマ位置を高周波の周波数に基づいて示すグラ
フ。
【図4】本発明プラズマCVD装置の実施形態2を示す
概略断面図。
【符号の説明】
1 高周波電力発生装置 2 高周波励起用の電極 3 基板取り付け用の電極 4 ガス供給部 5 ガス噴出口 6 チャンバ 7 ヒーター 8 基板 9 真空窓 31〜33 プラズマ生成位置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバ内にプラズマ化するガス、成膜
    用のガス及びチャンバークリーニング用のエッチングガ
    スを導入するガス導入手段と、 該チャンバ内に設けられた対向電極からなるプラズマ発
    生手段と、 該プラズマ発生手段にプラズマを発生させるための高周
    波を供給する高周波発生手段と、 該チャンバ内のガスを排気するガス排気手段とを備えた
    電子デバイス製造装置において、 該高周波発生手段は、成膜用の高周波と、該高周波より
    も周波数の高いチャンバークリーニング用の高周波の2
    種類の高周波を発生するように構成されている電子デバ
    イス製造装置。
  2. 【請求項2】 前記高周波発生手段は、前記成膜用の高
    周波及び前記チャンバークリーニング用の高周波を同一
    電源より発生する請求項1記載の電子デバイス製造装
    置。
  3. 【請求項3】 前記成膜用の高周波の周波数f1が下記
    (1)式の条件を満足する c/f1>16×d …(1) 但し、 c:光速 d:高周波が印加される対向電極の電極面内に確保でき
    る最大の寸法 請求項1又は請求項2記載の電子デバイス製造装置。
  4. 【請求項4】 前記チャンバークリーニング用の高周波
    の周波数f2が下記(2)式の条件を満足する c/f2<16×d …(2) 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電子デバイス製
    造装置。
  5. 【請求項5】 前記チャンバークリーニング用の高周波
    の周波数f2が下記(3)式の条件を満足する 8×d<c/f2<16×d …(3) 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電子デバイス製
    造装置。
  6. 【請求項6】 成膜時には前記対向電極間でのみ放電を
    行う一方、チャンバークリーニング時には該対向電極間
    及び/又は該対向電極間以外で放電を行うように構成し
    た請求項1記載の電子デバイス製造装置。
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Cited By (3)

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JP2002329671A (ja) * 2001-05-01 2002-11-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体装置の製造方法
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