JPH11204050A - カラー受像管 - Google Patents

カラー受像管

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JPH11204050A
JPH11204050A JP10004782A JP478298A JPH11204050A JP H11204050 A JPH11204050 A JP H11204050A JP 10004782 A JP10004782 A JP 10004782A JP 478298 A JP478298 A JP 478298A JP H11204050 A JPH11204050 A JP H11204050A
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JP
Japan
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frame
holder
welding position
shadow mask
picture tube
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JP10004782A
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English (en)
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Shinji Ohama
真二 大濱
Nobuyuki Tai
伸幸 田井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Priority to DE69806686T priority patent/DE69806686T2/de
Priority to MYPI98002216A priority patent/MY120743A/en
Priority to CN98109280A priority patent/CN1132217C/zh
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 辺上4ピン方式によりシャドウマスクを支持
するカラー受像管の長時間動作時の変位を低減して、色
純度を向上させることを目的とする。 【解決手段】 ほぼ矩形状のパネルの内側にほぼ矩形状
のマスク本体34とこのマスク本体の少なくとも各辺に溶
接されたほぼ矩形状のフレーム36とからなるシャドウマ
スク26がパネルの長軸、短軸上に設けられたスタッドピ
ン38と、フレームの各辺に溶接されてスタッドピンに係
止する帯状のホルダー39とにより支持されてなるカラー
受像管において、シャドウマスクのフレームとマスク本
体との各辺での溶接位置41をシャドウマスクの長軸、短
軸に対してフレームとホルダーとの溶接位置の反対側ま
たはフレームとホルダーとの溶接位置側にずらした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シャドウマスク
を帯状の弾性ホルダーにより支持するカラー受像管に係
り、特に長時間動作時のランディングの回転ずれあるい
は水平、垂直方向のずれを抑制して、色純度を向上させ
たカラー受像管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、ほぼ矩形状のパ
ネルの内面に、光吸収層とこの光吸収層の隙間に埋込ま
れるように設けられた3色蛍光体層からなる蛍光体スク
リーンが設けられ、この蛍光体スクリーンと対向かつ所
定間隔離れて、その内側にシャドウマスクが配置されて
いる。一方、ファンネルのネック内に3電子ビームを放
出する電子銃が配設されている。そして、この電子銃か
ら放出される3電子ビームをファンネルの外側に装着さ
れた偏向装置により偏向し、上記シャドウマスクを介し
て蛍光体スクリーンを水平、垂直走査することにより、
カラー画像を表示する構造に形成されている。
【0003】上記シャドウマスクは、図4に示すよう
に、蛍光体スクリーン1と対向する有効面2に多数の電
子ビーム通過孔が形成され、この有効面2の周辺部にス
カート部3が設けられたほぼ矩形状のマスク本体5と、
このマスク本体5のスカート部3に溶接された断面L字
形のほぼ矩形状のフレーム6とからなり、パネル8に設
けられたスタッドピン9と、フレーム6に溶接固定され
て上記スタッドピン9に係止する弾性ホルダー10とに
より、パネル8の内側に支持されている。
【0004】このシャドウマスクの支持方式として、ほ
ぼ矩形状のパネルの四隅部にスタッドピンを設け、ほぼ
矩形状のフレームの四隅部に溶接固定されたホルダーを
上記スタッドピンに係止することにより支持するコーナ
ー4ピン方式と、パネルの長辺および短辺の中間部にス
タッドピンを設け、フレームの長辺および短辺の中間部
に溶接固定されたホルダーを上記スタッドピンに係止す
ることによりシャドウマスクを支持する辺上ピン方式と
がある。そのコーナー4ピン方式には、主としてフレー
ムの側壁に溶接固定される固定部とスタッドピンに係止
する係止部との間に、これら固定部および係止部に傾斜
して連結する傾斜部が設けられたほぼV字状のホルダー
が用いられ、辺上ピン方式には、主として一端部がフレ
ームに溶接固定され固定部、他端部をスタッドピンに係
止する係止部として、これら固定部から係止部までがフ
レームの側壁に沿って延在する帯状のホルダーが用いら
れている。
【0005】その辺上ピン方式には、主として中型管以
上に用いられる方式として、パネルの4辺にスタッドピ
ンを設けるとともに、フレームの4辺に帯状のホルダー
を溶接固定して、これら各4個のスタッドピンとホルダ
ーとによりシャドウマスクを支持する辺上4ピン方式
と、パネルの長辺の一つと両短辺にスタッドピンを設け
るとともに、フレームの長辺の一つと両短辺に帯状のホ
ルダーを溶接固定して、これら3個のスタッドピンとホ
ルダーとによりシャドウマスクを支持する辺上3ピン方
式とがある。
【0006】さらに上記辺上4ピン方式には、図5
(a)に示すように、4個の帯状のホルダー10が回転
対称に取付けられる場合と、図5(b)に示すように、
4個の帯状のホルダー10がシャドウマスク12の水平
軸(X軸)および垂直軸(Y軸)に対して鏡面対称に取
付けられる場合とがある。
【0007】ところで、上記シャドウマスクは、カラー
受像管の動作時、電子銃から放出される電子ビームの衝
突により加熱され、熱膨張する。その電子ビームは、主
としてマスク本体に衝突するので、カラー受像管の動作
開始初期には、マスク本体が主として加熱されるが、長
時間動作後には、そのマスク本体の熱がフレーム、さら
にはホルダーに伝わり、マスク本体、フレームおよびホ
ルダーがそれぞれ加熱され、熱膨張する。その結果、蛍
光体スクリーンに対するシャドウマスクの相対位置が変
化し、3色蛍光体層に対する3電子ビームのランディン
グがずれ、色純度の劣化がおこる。
【0008】上記辺上4ピン方式の場合、ホルダーの取
付けの違いにより、それぞれ特有のランディング変化が
現れる。すなわち、図5(a)に示したように4個のホ
ルダー10が回転対称に取付けられた場合には、ホルダ
ー10は、スタッドピン9を固定点として熱膨張し、フ
レーム6およびマスク本体5を矢印12方向に回転変位
させる。そのため、回転成分を含むランディング変化が
現れる。一方、図5(b)に示したように4個のホルダ
ー10が鏡面対称に取付けられた場合には、ホルダー1
0は、スタッドピン9を固定点とする熱膨張により、フ
レーム6およびマスク本体5を矢印13で示す対角方向
に変位させる。そのため、水平、垂直成分をもつランデ
ィング変化が現れる。そのいずれの場合も色純度の劣化
をもたらす。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、シャド
ウマスクの支持方式として、ほぼ矩形状マスク本体の周
辺部に溶接されたほぼ矩形状フレームの4辺に4個の帯
状の弾性ホルダーを溶接し、これらホルダーをパネルの
4辺に設けられた4個のスタッドピンに係止することに
より支持する辺上4ピン方式がある。この辺上4ピン方
式には、4個のホルダーが回転対称に取付けられる場合
と、4個のホルダーがシャドウマスクの水平軸および垂
直軸に対して鏡面対称に取付けられる場合とがある。
【0010】しかしこの辺上4ピン方式によるシャドウ
マスクの支持については、カラー受像管の長時間動作
時、マスク本体、フレームおよびホルダーのそれぞれが
加熱され、熱膨張した場合に、特有のランディング変化
が現れ、色純度を劣化させる。すなわち、ホルダーが回
転対称に取付けられた場合には、フレームおよびマスク
本体を回転変位させ、回転成分を含むランディング変化
が現れる。またホルダーが鏡面対称に取付けられた場合
には、フレームおよびマスク本体を対角方向に変位さ
せ、水平、垂直成分をもつランディング変化が現れる。
そのいずれの場合も色純度の劣化をもたらすという問題
がある。
【0011】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、辺上4ピン方式によりシャドウマ
スクを支持するカラー受像管の長時間動作時のシャドウ
マスクの変位を低減して、色純度を向上させることを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】(1) ほぼ矩形状のパ
ネルの内側にほぼ矩形状のマスク本体とこのマスク本体
の少なくとも各辺に溶接されたほぼ矩形状のフレームと
からなるシャドウマスクが配置され、このシャドウマス
クがパネルの長軸、短軸上に設けられたスタッドピン
と、フレームの各辺に溶接されてスタッドピンに係止す
る帯状のホルダーとにより支持されてなるカラー受像管
において、シャドウマスクのフレームとマスク本体との
各辺での溶接位置を、シャドウマスクフレームの長軸、
短軸に対してホルダーとフレームとの溶接位置の反対側
またはホルダーとフレームとの溶接位置側にずらした。
【0013】(2) (1)のカラー受像管において、
フレームの熱膨張係数をαF 、ホルダーの熱膨張係数を
αH 、フレームのマスク本体との各辺での溶接位置から
ホルダーとの溶接位置までの距離をLF 、ホルダーのフ
レームとの溶接位置からスタッドピンの中心軸までの距
離をLH とするとき、 LF /LH =(0.75〜1.00)×αH /αF の関係にした。
【0014】(3) (2)のカラー受像管において、
フレームを鉄材、ホルダーをステンレス系のばね材と
し、 LF =(1.15〜1.45)×LH の関係に形成した。
【0015】(4) (2)のカラー受像管において、
フレームを鉄材、ホルダーをバイメタル材とし、 LF =(0.90〜1.15)×LH の関係に形成した。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。
【0017】図1にその一形態であるカラー受像管の構
成を示す。このカラー受像管は、曲面からなる有効部2
0の周辺部にスカート部21が設けられたほぼ矩形状の
パネル22と、一端部が円筒状のネック23からなる漏
斗状のファンネル24とからなる外囲器を有する。その
パネル22の有効部20の内面に光吸収層とこの光吸収
層の隙間に埋込まれるように設けられた3色蛍光体層か
らなる蛍光体スクリーン25が設けられている。また蛍
光体スクリーン25と対向かつ所定間隔離れて、その内
側にシャドウマスク26が配置されている。一方、ファ
ンネル24のネック23内に3電子ビーム28B ,28
G ,28R を放出する電子銃29が配設されている。そ
して、この電子銃29から放出される3電子ビーム28
B ,28G ,28R をファンネルの外側に装着された偏
向装置30により偏向し、上記シャドウマスク26を介
して蛍光体スクリーン25を水平、垂直走査することに
より、カラー画像を表示する構造に形成されている。
【0018】上記シャドウマスク26は、蛍光体スクリ
ーン25と対向する曲面からなる有効面32に多数の電
子ビーム通過孔が形成され、この有効面32の周辺部に
スカート部33が設けられたほぼ矩形状のマスク本体3
4と、このマスク本体34のスカート部33に溶接され
る側壁35を有する断面L字形のほぼ矩形状のフレーム
36とからなる。そのマスク本体34は、アンバーなど
の低熱膨張材で構成され、フレーム36は、冷間圧延鋼
板などの鉄材で構成されている。
【0019】そして、このシャドウマスク26は、辺上
4ピン方式により支持されている。すなわち、パネル2
2の水平軸(長軸、X軸)上および垂直軸(短軸、Y
軸)上に位置する長辺および短辺スカート部21の中点
に設けられた4個のスタッドピン38と、フレーム36
の側壁35に沿って延在し、一端部がフレーム36の中
間部に溶接固定され、他端部に上記スタッドピン38に
係止する係止孔が設けられた4個の帯状弾性ホルダー3
9とにより、パネル22の内側に支持されている。この
4個のホルダー39による支持形態として、図2(a)
に示すように、ホルダー39が回転対称に取付けられる
場合と、図2(b)に示すように、4個のホルダー39
がシャドウマスク26の水平軸(長軸、X軸)および垂
直軸(短軸、Y軸)に対して鏡面対称に取付けられる場
合とがある。
【0020】特にこの実施の形態においては、上記マス
ク本体34とフレーム36とは、図2(a)および
(b)に点で示したように、対角部および長辺および短
辺の中間部で溶接され、その各辺中間部での溶接位置4
1がスタッドピン38の中心軸、すなわちシャドウマス
ク26の水平軸および垂直軸に対してずれている。この
溶接位置41のずれは、フレーム36およびホルダー3
9の材質により異なり、フレーム36の熱膨張係数より
もホルダー39の熱膨張係数の方が大きい場合は、図3
(a)に示すように、ホルダー39とフレーム36との
溶接位置43の反対側にずれる。またフレーム36の熱
膨張係数よりもホルダー39の熱膨張係数の方が小さい
場合は、図3(b)に示すように、ホルダー39とフレ
ーム36との溶接位置43側にずれる。
【0021】そのマスク本体34とフレーム36との長
辺および短辺での溶接位置41は、フレーム36の熱膨
張係数をαF 、ホルダー39の熱膨張係数をαH 、フレ
ーム36のマスク本体34との各辺での溶接位置41か
らフレーム36とホルダー39との溶接位置43までの
距離をLF 、ホルダー39のフレーム36との溶接位置
43からスタッドピン38の中心軸までの距離をLH と
するとき、 LF /LH =(0.75〜1.00)×αH /αF の関係を満たす位置となっている。
【0022】したがってフレームが鉄材、ホルダーがス
テンレス系のばね材からなる場合は、 LF =(1.15〜1.45)×LH の関係となる。
【0023】また、フレームが鉄材、ホルダーがバイメ
タル材からなる場合は、 LF =(0.90〜1.15)×LH の関係となる。
【0024】上記のように構成すると、カラー受像管の
長時間動作時、マスク本体34、フレーム36およびホ
ルダー39のそれぞれが加熱され、熱膨張した場合に現
れる特有のランディング変化、つまり、4個のホルダー
39が回転対称に取付けられた場合の回転成分を含むラ
ンディング変化を低減でき、また4個のホルダー39が
シャドウマスク26の水平軸および垂直軸に対して鏡面
対称に取付けられた場合の水平、垂直成分をもつランデ
ィング変化を低減でき、これら回転成分や水平、垂直成
分をもつランディング変化による色純度の劣化を防止す
ることができる。
【0025】すなわち、図2(a)に示したように、フ
レーム36の各辺にホルダー39を回転対称に取付ける
と、マスク本体34、フレーム36およびホルダー39
がそれぞれ加熱された場合、ホルダー39は、スタッド
ピン38を固定点として長手方向に熱膨張し、フレーム
36を矢印45方向に回転させる。またフレーム36
は、その全体が熱膨張するため、マスク本体34とフレ
ーム36との各辺での溶接位置41は、シャドウマスク
26の水平軸(X軸)、垂直軸(Y軸)から離れる方向
に動こうとする。一方、マスク本体34側からみると、
低熱膨張材からなるマスク本体34のフレーム36との
溶接位置41の動きは、フレーム36側にくらべて小さ
い。そのため、マスク本体34は、フレーム36との熱
膨張差により、矢印46方向に回転するような力を受け
る。この場合、対角部でのマスク本体34とフレーム3
6との溶接は、上記力に抗する働きをするが、力の絶対
値として、マスク本体34を矢印46方向に回転させる
力の方が大きく、結果として、マスク本体34は、フレ
ーム36内で、ホルダー39の熱膨張による矢印45方
向の回転変位とは逆方向(矢印46方向)に回転変位す
る。
【0026】このフレーム36内でのマスク本体34の
回転変位量は、マスク本体34とフレーム36との各辺
での溶接位置41がシャドウマスク26の水平軸、垂直
軸から離れるほど大きくなる。したがって、マスク本体
34に対して熱膨張係数の大きいフレーム36のマスク
本体34との各辺での溶接位置41、およびフレーム3
6とホルダー39の溶接位置43を上記のように設定す
ることにより、フレーム36の回転をなくして、見掛
上、パネル22に対してシャドウマスク26が動かない
ようにすることができる。
【0027】このマスク本体34、フレーム36および
ホルダー39の相互関係は、図2(b)に示したよう
に、4個のホルダー39がシャドウマスク26の水平軸
および垂直軸に対して鏡面対称に取付けられる場合も同
様であり、フレーム36のマスク本体34との各辺での
溶接位置41や、フレーム36とホルダー39の溶接位
置43を上記のように設定することにより、マスク本体
34を、フレーム36内で、ホルダー39の熱膨張によ
る矢印48で示す対角方向の変位とは逆方向である矢印
49方向に変位させる。それにより、フレーム36の対
角方向の変位をなくして、見掛上、パネル22に対して
シャドウマスク26が動かないようにすることができ
る。
【0028】したがって上記のように構成することによ
り、4個のホルダー39が回転対称に取付けられた場合
に現れる回転成分を含むランディング変化や、4個のホ
ルダー39が鏡面対称に取付けられた場合に現れる水
平、垂直成分をもつランディング変化を低減でき、これ
ら回転成分や水平、垂直成分をもつランディング変化に
よる色純度の劣化を防止することができる。
【0029】以下、実施例により具体的に説明する。
【0030】
【実施例1】図2(a)に示したように、4個のホルダ
ー39がフレーム36の長辺および短辺に回転対称に溶
接固定される場合について説明する。
【0031】マスク本体34が熱膨張係数αM =0.1
×10-5程度のアンバー材、フレーム36が熱膨張係数
αF =1.2×10-5程度の鉄材、ホルダー39が熱膨
張係数αH =1.7×10-5程度のステンレス系のばね
材からなり、そのホルダー39のフレーム36との溶接
位置43からスタッドピン38の中心軸までの長さ(距
離LH )を40mmとする。この場合、フレーム36は、
マスク本体34の各辺と、シャドウマスク26の水平軸
および垂直軸に対して、ホルダー39とフレーム36と
の溶接位置43の反対側に10mmずれた位置(溶接位置
41)に溶接される。
【0032】一般に、カラー受像管の長時間動作時のフ
レーム36の温度tF は、30〜50℃、ホルダー39
の温度tH は、その75〜100%程度となる。
【0033】そこで、カラー受像管の長時間動作時のフ
レーム36の温度を40℃、ホルダー39の温度を35
℃とすると、ホルダー39の熱膨張量ΔHは、 ΔH=40mm×35℃×1.7×10-5 =23.8μm 一方、フレーム36のホルダー39との溶接位置43か
ら水平軸または垂直軸までの部分の熱膨張量ΔFは、 ΔF=40mm×40℃×1.2×10-5 =19.2μm となる。
【0034】したがってこの場合、フレーム36の水平
軸および垂直軸上の位置は、 ΔH−ΔF=23.8μm −19.2μm =4.6μm 矢印45で示した方向に回転変位したことになる。
【0035】つまり、フレーム36のマスク本体34と
の各辺での溶接を、従来のシャドウマスクのように、水
平軸および垂直軸上でおこなうと、マスク本体は、フレ
ームの回転変位につられて、4.6μm 回転変位する。
【0036】しかし、この実施例のように、フレーム3
6のマスク本体34との各辺での溶接位置41を、シャ
ドウマスク26の水平軸および垂直軸に対して、フレー
ム36とホルダー39の溶接位置43の反対側に10mm
ずらし、フレーム36とホルダー39の溶接位置43か
らフレーム36のマスク本体34との溶接位置41まで
の長さ(距離LF )を50mmとすると、水平軸または垂
直軸からこのフレーム36のマスク本体34との溶接位
置41までの部分が 10mm×40℃×1.2×10-5=4.8μm 熱膨張する。
【0037】この場合、フレーム36に対して熱膨張係
数が約1/10と小さいアンバー材からなるマスク本体
34は、フレーム36とマスク本体34との溶接位置4
1の動きにつられて、フレーム36の回転方向とは逆方
向に4.8μm 回転させ、上記フレーム36の回転変位
を相殺し、カラー受像管の長時間動作時、マスク本体3
4、フレーム36およびホルダー39がそれぞれ加熱さ
れ、熱膨張するために生ずるランディング変化を低減し
て、色純度の劣化を防止する。
【0038】この場合のマスク本体34、フレーム36
およびホルダー39の関係を一般化すると、 LF ×tF ×αF =LH ×tH ×αH =LH ×(0.75〜1.00)tH ×αH となり、 LF /LH =(0.75〜1.00)αH /αF となる。
【0039】また、フレーム36を鉄材(αF =1.2
×10-5程度)、ホルダー39をステンレス系のばね材
(αH =1.7×10-5程度)であると、上式から LF =(1.15〜1.45)LH が成立する。
【0040】
【実施例2】図2(b)に示したように、4個のホルダ
ー39がフレーム36の長辺および短辺にシャドウマス
ク26の水平軸および垂直軸に対して鏡面対称に取付け
られる場合について説明する。
【0041】実施例1と同様に、マスク本体34がアン
バー材、フレーム36が鉄材、ホルダー39がステンレ
ス系のばね材で構成され、そのホルダー39のフレーム
36との溶接位置43からスタッドピン38の中心軸ま
での長さ(距離LH )を40mmとする。この場合、フレ
ーム36は、マスク本体34の各辺と、シャドウマスク
26の水平軸および垂直軸に対してホルダー39とフレ
ーム36との溶接位置43の反対側に10mmずれた位置
(溶接位置41)に溶接される。
【0042】ここで、カラー受像管の長時間動作時のフ
レーム36の温度を40℃、ホルダー39の温度を35
℃とすると、ホルダー39の熱膨張量ΔHは、 ΔH=40mm×35℃×1.7×10-5 =23.8μm 一方、フレーム36のホルダー39との溶接位置43か
ら水平軸または垂直軸までの部分の熱膨張量ΔFは、 ΔF=40mm×40℃×1.2×10-5 =19.2μm となり、フレーム36の水平軸および垂直軸上の位置
は、 ΔH−ΔF=23.8μm −19.2μm =4.6μm 矢印48で示した対角方向と平行な方向に変位させる。
【0043】この場合、フレーム36のマスク本体34
の各辺との溶接位置41を、シャドウマスク26の水平
軸および垂直軸に対してフレーム36とホルダー39と
の溶接位置43の反対側に10mmずらすと、水平軸また
は垂直軸からこのフレーム36のマスク本体34との溶
接位置41までの部分が 10mm×40℃×1.2×10-5=4.8μm 熱膨張し、フレーム36のマスク本体34の各辺との溶
接位置41を矢印49とは逆方向の矢印49と平行な方
向に変位させる。
【0044】したがってこの場合も、フレーム36に対
して熱膨張係数が約1/10と小さいアンバー材からな
るマスク本体34は、フレーム36とマスク本体34と
の溶接位置41の動きにつられて変位し、カラー受像管
の長時間動作時、マスク本体34、フレーム36および
ホルダー39がそれぞれ加熱され、熱膨張するために生
ずるランディング変化を低減して、色純度の劣化を防止
する。
【0045】この場合のマスク本体34、フレーム36
およびホルダー39の関係を一般化すると、実施例1と
同様に、 LF /LH =(0.75〜1.00)αH /αF となる。
【0046】また、フレーム36を鉄材(αF =1.2
×10-5程度)、ホルダー39をステンレス系のばね材
(αH =1.7×10-5程度)であると、上式から LF =(1.15〜1.45)LH が成立する。
【0047】
【実施例3】図2(a)に示したように、4個のホルダ
ー39がフレーム36の長辺および短辺に回転対称に溶
接固定される場合について説明する。
【0048】マスク本体34が熱膨張係数αM =0.1
×10-5程度のアンバー材、フレーム36が熱膨張係数
αF =1.2×10-5程度の鉄材、ホルダー39が熱膨
張係数αH =1.3×10-5程度のバイメタル材からな
り、そのホルダー39のフレーム36との溶接位置43
からスタッドピン38の中心軸42までの長さ(距離L
H )を40mmとする。この場合、フレーム36は、マス
ク本体34の各辺と、シャドウマスク26の水平軸およ
び垂直軸に対して、ホルダー39とフレーム36との溶
接位置43側に2mmずれた位置(溶接位置41)で溶接
される。
【0049】ここで、カラー受像管の長時間動作時のフ
レーム36の温度を40℃、ホルダー39の温度を35
℃とすると、ホルダー39の熱膨張量ΔHは、 ΔH=40mm×35℃×1.3×10-5 =18.2μm 一方、フレーム36のホルダー39との溶接位置43か
ら水平軸または垂直軸までの部分の熱膨張量ΔFは、 ΔF=40mm×40℃×1.2×10-5 =19.2μm となり、フレーム36の水平軸および垂直軸上の位置
は、 ΔH−ΔF=18.2μm −19.2μm =−1μm 回転変位する。
【0050】この場合、フレーム36のマスク本体34
の各辺との溶接位置41を、シャドウマスク26の水平
軸および垂直軸に対して、フレーム36とホルダー39
の溶接位置43側に2mmずらすと、水平軸または垂直軸
からこのフレーム36のマスク本体34との溶接位置4
1までの部分が 2mm×40℃×1.2×10-5=0.96μm 熱膨張し、フレーム36のマスク本体34の各辺との溶
接位置41をフレーム36の回転方向とは逆方向に0.
96μm 回転させ、上記フレーム36の回転変位を相殺
し、カラー受像管の長時間動作時、マスク本体34、フ
レーム36およびホルダー39がそれぞれ加熱され、熱
膨張するために生ずるランディング変化を低減して、色
純度の劣化を防止する。
【0051】この場合のマスク本体34、フレーム36
およびホルダー39の関係を一般化すると、実施例1と
同様に、 LF /LH =(0.75〜1.00)αH /αF となる。
【0052】また、フレーム36を鉄材(αF =1.2
×10-5程度)、ホルダー39をバイメタル材(αH =
1.3×10-5程度)であると、上式から LF =(0.90〜1.5)LH が成立する。
【0053】なお、上記実施の形態では、フレームとホ
ルダーの溶接点の個数を特に限定しなかったが、フレー
ムとホルダーを、ホルダーの長手方向に離れた複数点で
溶接する場合は、その複数点の中点をフレームとホルダ
ーとの溶接位置として、上記各関係式を満たすように設
定することにより、所望の効果が得られる。
【0054】
【発明の効果】上述のように、ほぼ矩形状のパネルの長
軸上および短軸上に設けられた4個のスタッドピンと、
ほぼ矩形状のフレームの長辺および短辺に溶接固定さ
れ、上記スタッドピンに係止する4個の帯状弾性ホルダ
ーとによりシャドウマスクを支持すると、フレームとマ
スク本体との各辺での溶接位置を、フレームおよびホル
ダーの熱膨張係数に応じて、適宜シャドウマスクの長軸
および短軸に対して、フレームとホルダーとの溶接位置
の反対側またはフレームとホルダーとの溶接位置側にず
らすことにより、フレームの各辺に取付けられた4個の
帯状弾性ホルダーによりシャドウマスクを支持する場合
に現れる特有のランディング変化を相殺して、色純度の
劣化をおこさないカラー受像管を構成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明の実施の一形態であるカ
ラー受像管の構成を示す図、図1(b)はそのシャドウ
マスクの支持構造を示す図である。
【図2】図2(a)はフレームに回転対称に溶接された
4個の帯状弾性ホルダーにより支持する場合のシャドウ
マスクの構成を示す図、図2(b)はシャドウマスクの
水平軸および垂直軸に対して対称に溶接された4個の帯
状弾性ホルダーにより支持する場合のシャドウマスクの
構成を示す図である。
【図3】図3(a)はシャドウマスクの水平軸または垂
直軸に対して、フレームとホルダーとの溶接位置の反対
側でフレームとマスク本体の各辺が溶接される場合の
図、図3(b)はシャドウマスクの水平軸または垂直軸
に対して、フレームとホルダーとの溶接位置側で溶接さ
れる場合の図である。
【図4】従来のカラー受像管のシャドウマスクの支持構
造を示す図である。
【図5】図5(a)はフレームに回転対称に溶接された
4個の帯状弾性ホルダーにより支持する場合の従来のシ
ャドウマスクの構成を示す図、図5(b)はシャドウマ
スクの水平軸および垂直軸に対して対称に溶接された4
個の帯状弾性ホルダーにより支持する場合の従来のシャ
ドウマスクの構成を示す図である。
【符号の説明】
22…パネル 26…シャドウマスク 34…マスク本体 36…フレーム 38…スタツドピン 39…弾性ホルダー 41…フレームとマスク本体との溶接位置 43…フレームとホルダーとの溶接位置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ矩形状のパネルの内側にほぼ矩形状
    のマスク本体とこのマスク本体の少なくとも各辺に溶接
    されたほぼ矩形状のフレームとからなるシャドウマスク
    が配置され、このシャドウマスクが上記パネルの長軸、
    短軸上に設けられたスタッドピンと、上記フレームの各
    辺に溶接されて上記スタッドピンに係止する帯状のホル
    ダーとにより支持されてなるカラー受像管において、 上記シャドウマスクは上記フレームとマスク本体との各
    辺での溶接位置が上記シャドウマスクフレームの長軸、
    短軸に対して上記ホルダーとフレームとの溶接位置の反
    対側または上記ホルダーとフレームとの溶接位置側にず
    れていることを特徴とするカラー受像管。
  2. 【請求項2】 フレームの熱膨張係数をαF 、ホルダー
    の熱膨張係数をαH 、フレームのマスク本体との各辺で
    の溶接位置から上記ホルダーとの溶接位置までの距離を
    LF 、上記ホルダーのフレームとの溶接位置からスタッ
    ドピンの中心軸までの距離をLH とするとき、 LF /LH =(0.75〜1.00)×αH /αF の関係になっていることを特徴とする請求項1記載のカ
    ラー受像管。
  3. 【請求項3】 フレームが鉄材、ホルダーがステンレス
    系のばね材からなり、 LF =(1.15〜1.45)×LH の関係に形成されていることを特徴とする請求項2記載
    のカラー受像管。
  4. 【請求項4】 フレームが鉄材、ホルダーがバイメタル
    材からなり、 LF =(0.90〜1.15)×LH の関係に形成されていることを特徴とする請求項2記載
    のカラー受像管。
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