JPH1120391A - 転写フィルムおよびそれを用いたカラ−フィルタの製造方法 - Google Patents
転写フィルムおよびそれを用いたカラ−フィルタの製造方法Info
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- JPH1120391A JPH1120391A JP17331597A JP17331597A JPH1120391A JP H1120391 A JPH1120391 A JP H1120391A JP 17331597 A JP17331597 A JP 17331597A JP 17331597 A JP17331597 A JP 17331597A JP H1120391 A JPH1120391 A JP H1120391A
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- photosensitive resin
- resin layer
- transfer film
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 基板への追従性が良く、欠陥を少なくするこ
とが可能で、感光特性の安定な転写フィルムおよびこれ
を使用したカラ−フィルタの製造方法を提供するも。 【解決手段】 感光性樹脂層からクッション層への移行
物質を予めクッション層に含む転写フィルムを使用する
ことにより、感光性樹脂層中における移行物質の経時的
な濃度変化を抑制し、感光特性の変化を抑制することに
より、安定な転写フィルムを提供し、もって安定なカラ
ーフィルターの製造法を提供する。
とが可能で、感光特性の安定な転写フィルムおよびこれ
を使用したカラ−フィルタの製造方法を提供するも。 【解決手段】 感光性樹脂層からクッション層への移行
物質を予めクッション層に含む転写フィルムを使用する
ことにより、感光性樹脂層中における移行物質の経時的
な濃度変化を抑制し、感光特性の変化を抑制することに
より、安定な転写フィルムを提供し、もって安定なカラ
ーフィルターの製造法を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置等に使用されるカラーフィルタの製造等に用いられ
る、感光性の転写フィルム、およびそれを用いたカラー
フィルタの製造方法に関する。
置等に使用されるカラーフィルタの製造等に用いられ
る、感光性の転写フィルム、およびそれを用いたカラー
フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラーフィルタは主に染色法を用
いて製造されてきた。この方法はガラス基板上に透明な
感光性樹脂の塗布、乾燥、露光、現像によって画素を形
成後、染料を用いて染色しその後、混色防止層を形成す
るといった工程を3回繰り返し行う必要があるため、工
程数が多くコスト高となる。また、着色剤として染料を
用いているため、カラーフィルタの重要課題である信頼
性(耐候性・耐熱性)が劣るという欠点がある。このれ
らの欠点に対応するため、顔料分散法、電着法、印刷法
が提案されている。
いて製造されてきた。この方法はガラス基板上に透明な
感光性樹脂の塗布、乾燥、露光、現像によって画素を形
成後、染料を用いて染色しその後、混色防止層を形成す
るといった工程を3回繰り返し行う必要があるため、工
程数が多くコスト高となる。また、着色剤として染料を
用いているため、カラーフィルタの重要課題である信頼
性(耐候性・耐熱性)が劣るという欠点がある。このれ
らの欠点に対応するため、顔料分散法、電着法、印刷法
が提案されている。
【0003】これらの方法は着色剤として顔料を使用す
るため、染色法に比べ信頼性に優れるが、電着法は電極
パターンを形成する必要があるため、パターンの自由度
が少ない、コストが高い等の問題が、また印刷法は大型
基板の位置合わせが難しく解像度が低いため微細化の対
応が困難、パターンの平坦性が劣る等の問題がある。こ
のため、現状では顔料分散法が主流と考えられている。
顔料分散法には、液状レジストを使用するものと転写フ
ィルムを使用するものとがある。液状レジストは、感光
性樹脂中に顔料を分散させたワニスをスピナーで透明基
板上に塗布、乾燥後、露光、現像によって着色画素が形
成される。一方、転写フィルムは、プリント配線板用感
光性フィルムと同様に液状レジストをドライフィルム化
したものであり、透明基板に貼り付け後、露光、現像に
よって着色画素が形成される。カラーフィルター製造法
において使用されている転写フィルムは基本的にはベー
スフィルム、顔料を含有する感光性樹脂層、カバーフィ
ルムの三層構造より構成される。使用時にカバーフィル
ムを剥離し、感光性樹脂層とベースフィルムの二層を透
明基板上に貼り付け、感光性樹脂層に酸素障害性が有る
場合には、ベースフィルムを酸素遮断膜として露光し、
ベースフィルムを剥離後現像する。一方、酸素障害性が
無い場合にはベースフィルムを剥離した後の露光も可能
である。通常、この工程を三回繰り返して透明基板上に
赤、緑、青等の着色画素パターンを形成する。
るため、染色法に比べ信頼性に優れるが、電着法は電極
パターンを形成する必要があるため、パターンの自由度
が少ない、コストが高い等の問題が、また印刷法は大型
基板の位置合わせが難しく解像度が低いため微細化の対
応が困難、パターンの平坦性が劣る等の問題がある。こ
のため、現状では顔料分散法が主流と考えられている。
顔料分散法には、液状レジストを使用するものと転写フ
ィルムを使用するものとがある。液状レジストは、感光
性樹脂中に顔料を分散させたワニスをスピナーで透明基
板上に塗布、乾燥後、露光、現像によって着色画素が形
成される。一方、転写フィルムは、プリント配線板用感
光性フィルムと同様に液状レジストをドライフィルム化
したものであり、透明基板に貼り付け後、露光、現像に
よって着色画素が形成される。カラーフィルター製造法
において使用されている転写フィルムは基本的にはベー
スフィルム、顔料を含有する感光性樹脂層、カバーフィ
ルムの三層構造より構成される。使用時にカバーフィル
ムを剥離し、感光性樹脂層とベースフィルムの二層を透
明基板上に貼り付け、感光性樹脂層に酸素障害性が有る
場合には、ベースフィルムを酸素遮断膜として露光し、
ベースフィルムを剥離後現像する。一方、酸素障害性が
無い場合にはベースフィルムを剥離した後の露光も可能
である。通常、この工程を三回繰り返して透明基板上に
赤、緑、青等の着色画素パターンを形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、三層構造で
は、2色目以降の画素形成工程で透明基板への密着性が
悪い、気泡等の欠陥の発生しやすい、画素の平坦性が十
分でない等の問題があるため、ベースフィルムと感光性
樹脂層との間に熱可塑性樹脂等からなるクッション層を
設けた4層構造の転写フィルム提案されている。この4
層構造の転写フィルムを使用するとクッション層の流動
性により、感光性樹脂層の透明基板への追従性、密着性
が向上し、欠陥数が減少する。しかし、この構造ではク
ッション層と感光性樹脂層が接触しているため、感光性
樹脂層中に含まれる低分子量成分である、光開始剤、光
重合性のモノマー等がクッション層に移行し、感光性樹
脂層中の濃度が減少するため経時的に感光特性が低下す
るという問題があることが分かった。これはクッション
層に使用するクッション層材料のガラス転移温度が室温
付近または室温以下のため、光開始剤、光重合性のモノ
マー等の低分子量成分の拡散速度が大きいためと考えら
れる。このため、カラーフィルターを製造するためには
転写フィルムの製造日からの経過時間に従い露光、現像
条件を変える必要が生じていた。本発明は基板への追従
性が良く、欠陥を少なくすることが可能で、感光特性の
安定な転写フィルムおよびこれを使用したカラ−フィル
タの製造方法を提供するものである。
は、2色目以降の画素形成工程で透明基板への密着性が
悪い、気泡等の欠陥の発生しやすい、画素の平坦性が十
分でない等の問題があるため、ベースフィルムと感光性
樹脂層との間に熱可塑性樹脂等からなるクッション層を
設けた4層構造の転写フィルム提案されている。この4
層構造の転写フィルムを使用するとクッション層の流動
性により、感光性樹脂層の透明基板への追従性、密着性
が向上し、欠陥数が減少する。しかし、この構造ではク
ッション層と感光性樹脂層が接触しているため、感光性
樹脂層中に含まれる低分子量成分である、光開始剤、光
重合性のモノマー等がクッション層に移行し、感光性樹
脂層中の濃度が減少するため経時的に感光特性が低下す
るという問題があることが分かった。これはクッション
層に使用するクッション層材料のガラス転移温度が室温
付近または室温以下のため、光開始剤、光重合性のモノ
マー等の低分子量成分の拡散速度が大きいためと考えら
れる。このため、カラーフィルターを製造するためには
転写フィルムの製造日からの経過時間に従い露光、現像
条件を変える必要が生じていた。本発明は基板への追従
性が良く、欠陥を少なくすることが可能で、感光特性の
安定な転写フィルムおよびこれを使用したカラ−フィル
タの製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の転写フィルム
は、ベースフィルム、クッション層、感光性樹脂層から
なっており、感光性樹脂層に含まれる少なくとも1種類
の物質がクッション層に含まれていることを特徴とす
る。すなわち、感光性樹脂層からクッション層への移行
物質を予めクッション層に含む転写フィルムを使用する
ことにより、感光性樹脂層中における移行物質の経時的
な濃度変化を抑制し、感光特性の変化を抑制することに
より、安定な転写フィルムを提供し、もって安定なカラ
ーフィルターの製造法を提供するものである。感光性樹
脂層に含まれる光開始剤と同一の光開始剤がクッション
層に含まれていても良く、感光性樹脂層に含まれる光重
合性のモノマーと同一のモノマーがクッション層に含ま
れても良い。感光性樹脂層に含まれる光開始剤と同一の
光開始剤がクッション層に感光性樹脂層中の濃度の5%
〜50%の範囲で含まれることか好ましく、感光性樹脂
層に含まれる光重合性のモノマーと同一のモノマーがク
ッション層に感光性樹脂層中の濃度の5%〜50%の範
囲で含まれていることが好ましい。本発明のカラーフィ
ルタの製造方法は、透明基板上に、前記記載の転写フィ
ルムの感光性樹脂層面を貼り付け、感光性樹脂層を転写
し、次いで露光・現像することにより所定のパターンを
形成する着色画素形成を、所定回数行うことを特徴とす
るものである。
は、ベースフィルム、クッション層、感光性樹脂層から
なっており、感光性樹脂層に含まれる少なくとも1種類
の物質がクッション層に含まれていることを特徴とす
る。すなわち、感光性樹脂層からクッション層への移行
物質を予めクッション層に含む転写フィルムを使用する
ことにより、感光性樹脂層中における移行物質の経時的
な濃度変化を抑制し、感光特性の変化を抑制することに
より、安定な転写フィルムを提供し、もって安定なカラ
ーフィルターの製造法を提供するものである。感光性樹
脂層に含まれる光開始剤と同一の光開始剤がクッション
層に含まれていても良く、感光性樹脂層に含まれる光重
合性のモノマーと同一のモノマーがクッション層に含ま
れても良い。感光性樹脂層に含まれる光開始剤と同一の
光開始剤がクッション層に感光性樹脂層中の濃度の5%
〜50%の範囲で含まれることか好ましく、感光性樹脂
層に含まれる光重合性のモノマーと同一のモノマーがク
ッション層に感光性樹脂層中の濃度の5%〜50%の範
囲で含まれていることが好ましい。本発明のカラーフィ
ルタの製造方法は、透明基板上に、前記記載の転写フィ
ルムの感光性樹脂層面を貼り付け、感光性樹脂層を転写
し、次いで露光・現像することにより所定のパターンを
形成する着色画素形成を、所定回数行うことを特徴とす
るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】ベースフィルムとしては、化学
的、熱的に安定であり、シートまたは板状に成形できる
ものが用いるられる。具体的には、ポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリハロゲン化ビニルフ
ィルム、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セ
ロハン等のセルロース誘導体フィルム、ポリアミドフィ
ルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリイミドフィルム等である。これらの中で特に好
ましいのは寸法安定性及び光透過性に優れた2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルムである。ベースフィ
ルムの膜厚は6〜100μmが好ましい。転写フィルム
はロール状に巻いて使用されるためベースフィルム膜厚
が100μmより厚いと1ロール当りのフィルム長さが
短くなり実用的でなくなる。またベースフィルムの膜厚
が6μm以下では、フィルムの強度が十分でなく取り扱
いが不便になる。
的、熱的に安定であり、シートまたは板状に成形できる
ものが用いるられる。具体的には、ポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン等のポリハロゲン化ビニルフ
ィルム、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セ
ロハン等のセルロース誘導体フィルム、ポリアミドフィ
ルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリイミドフィルム等である。これらの中で特に好
ましいのは寸法安定性及び光透過性に優れた2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートフィルムである。ベースフィ
ルムの膜厚は6〜100μmが好ましい。転写フィルム
はロール状に巻いて使用されるためベースフィルム膜厚
が100μmより厚いと1ロール当りのフィルム長さが
短くなり実用的でなくなる。またベースフィルムの膜厚
が6μm以下では、フィルムの強度が十分でなく取り扱
いが不便になる。
【0007】クッション層は、ベースフィルム上に形成
される。クッション層に使用される材料は感光性樹脂層
を透明基板状に貼り合わせる温度での硬度(JISK6
301)が80度以下の熱可塑性樹脂を主体とするもの
である。硬度が大きいと透明基板上に形成した画像パタ
ーンの凹部分に圧力が浸透せず、泡が入ったり、形成し
た画像の平坦性を損なうためである。
される。クッション層に使用される材料は感光性樹脂層
を透明基板状に貼り合わせる温度での硬度(JISK6
301)が80度以下の熱可塑性樹脂を主体とするもの
である。硬度が大きいと透明基板上に形成した画像パタ
ーンの凹部分に圧力が浸透せず、泡が入ったり、形成し
た画像の平坦性を損なうためである。
【0008】クッション層に用いる熱可塑性樹脂とし
て、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン、エチレンと酢酸ビニル、エチレンとアクリル酸エス
テル、エチレンとビニルアルコールのようなエチレン共
重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル、塩
化ビニルとビニルアルコールの共重合体、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、
スチレンと(メタ)アクリル酸エステルのようなスチレ
ン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと
(メタ)アクリル酸エステルの様なビニルトルエン共重
合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アク
リル酸ブチルと酢酸ビニルのような(メタ)アクリル酸
エステルの共重合体、合成ゴム、セルローズ誘導体等か
ら選ばれた、少なくとも1種類以上の有機高分子を用い
ることができる。クッション層には感光性樹脂層に含ま
れる低分子量成分を含有させる。これにより、転写フィ
ルム製造当初からクッション層と感光性樹脂層における
光開始剤、光重合性のモノマ等の低分子量成分の濃度を
平衡状態にすることができる。したがって、感光性樹脂
層からクッション層への移行による感光性樹脂層組成の
経時的な変化は抑制され、感光特性を長期間一定に保つ
ことができる。クッション層にこれらの低分子量成分を
含有させる方法にはクッション層形成時に予め感光性樹
脂層と同一の低分子量成分を添加する方法と、感光性樹
脂層に予め過剰に低分子量成分を添加しその後加熱し感
光性樹脂層からクッション層に平衡状態になるまで拡散
させる方法がある。
て、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン、エチレンと酢酸ビニル、エチレンとアクリル酸エス
テル、エチレンとビニルアルコールのようなエチレン共
重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルと酢酸ビニル、塩
化ビニルとビニルアルコールの共重合体、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリスチレン、
スチレンと(メタ)アクリル酸エステルのようなスチレ
ン共重合体、ポリビニルトルエン、ビニルトルエンと
(メタ)アクリル酸エステルの様なビニルトルエン共重
合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アク
リル酸ブチルと酢酸ビニルのような(メタ)アクリル酸
エステルの共重合体、合成ゴム、セルローズ誘導体等か
ら選ばれた、少なくとも1種類以上の有機高分子を用い
ることができる。クッション層には感光性樹脂層に含ま
れる低分子量成分を含有させる。これにより、転写フィ
ルム製造当初からクッション層と感光性樹脂層における
光開始剤、光重合性のモノマ等の低分子量成分の濃度を
平衡状態にすることができる。したがって、感光性樹脂
層からクッション層への移行による感光性樹脂層組成の
経時的な変化は抑制され、感光特性を長期間一定に保つ
ことができる。クッション層にこれらの低分子量成分を
含有させる方法にはクッション層形成時に予め感光性樹
脂層と同一の低分子量成分を添加する方法と、感光性樹
脂層に予め過剰に低分子量成分を添加しその後加熱し感
光性樹脂層からクッション層に平衡状態になるまで拡散
させる方法がある。
【0009】クッション層に含有させる低分子量成分に
は、感光特性に与える影響が大きい光開始剤がある。ま
た、光重合性のモノマもクッション層に含有させること
が好ましい。クッション層に含有させる低分子量成分の
濃度は、低分子量成分とクッション層に使用する樹脂お
よび感光性樹脂層に含まれる樹脂との親和力により異な
るが、感光性樹脂層中の濃度の5〜50%の範囲であ
る。即ち、感光性樹脂層中に10wt%の光開始剤が含
まれている場合に、クッション層に0.5〜5wt%の
光開始剤を添加することが好ましい。
は、感光特性に与える影響が大きい光開始剤がある。ま
た、光重合性のモノマもクッション層に含有させること
が好ましい。クッション層に含有させる低分子量成分の
濃度は、低分子量成分とクッション層に使用する樹脂お
よび感光性樹脂層に含まれる樹脂との親和力により異な
るが、感光性樹脂層中の濃度の5〜50%の範囲であ
る。即ち、感光性樹脂層中に10wt%の光開始剤が含
まれている場合に、クッション層に0.5〜5wt%の
光開始剤を添加することが好ましい。
【0010】クッション層の形成方法は溶剤に可溶な材
料では溶液からのベースフィルム上への塗布により、溶
剤に不溶な材料では熱溶融してベースフィルム上に押し
出しラミネート法等により所定の厚さに形成される。
料では溶液からのベースフィルム上への塗布により、溶
剤に不溶な材料では熱溶融してベースフィルム上に押し
出しラミネート法等により所定の厚さに形成される。
【0011】クッション層の膜厚は使用する樹脂の硬
度、貼り合わせ時の温度により異なるが、5〜500μ
mの範囲であることがが望ましい。5μmより膜厚の薄
い場合は感光性樹脂層の基板への追従性が悪く、一方、
500μmより膜厚を厚くしても追従性等の特性は向上
しない。
度、貼り合わせ時の温度により異なるが、5〜500μ
mの範囲であることがが望ましい。5μmより膜厚の薄
い場合は感光性樹脂層の基板への追従性が悪く、一方、
500μmより膜厚を厚くしても追従性等の特性は向上
しない。
【0012】感光性樹脂層は、感光性樹脂組成物に顔料
を分散させたものでありフィルム状で使用される。感光
性樹脂としては、例えば(1)酸価が20〜300、重
量平均分子量が1,500〜200,000の樹脂、
(2)光重合性のモノマ(光重合性不飽和結合を分子内
に一つ以上有するモノマ)、(3)光開始剤を含む感光
性樹脂組成物が用いられる。
を分散させたものでありフィルム状で使用される。感光
性樹脂としては、例えば(1)酸価が20〜300、重
量平均分子量が1,500〜200,000の樹脂、
(2)光重合性のモノマ(光重合性不飽和結合を分子内
に一つ以上有するモノマ)、(3)光開始剤を含む感光
性樹脂組成物が用いられる。
【0013】(1)酸価が20〜300、重量平均分子
量が1,500〜200,000の樹脂としては、酸価
及び重量平均分子量がこの範囲に入っていれば特に制限
はなく、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸等のカルボキシル基含有重合性モノマと、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、スチレン等の重合性
モノマとの共重合体が代表的なものとして挙げられる。
量が1,500〜200,000の樹脂としては、酸価
及び重量平均分子量がこの範囲に入っていれば特に制限
はなく、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸等のカルボキシル基含有重合性モノマと、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル、スチレン等の重合性
モノマとの共重合体が代表的なものとして挙げられる。
【0014】(2)光重合性のモノマとしては、例え
ば、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、
ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリ
レート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレー
ト、ECH(エピクロルヒドリン)変性ブチルアクリレ
ート、ジシクロペンタニルアクリレート、EO(エチレ
ンオキシド)変性ジシクロペンテニルアクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチル
ジエチレングリコールアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、グリセロールメタクリレート、ヘプタ
デカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メト
キシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化
シクロデカトリエンアクリレート、フェノキシヘキサエ
チレングリコールアクリレート、EO変性リン酸アクリ
レート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルア
クリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレー
ト、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート、ビス
フェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グ
リセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、EC
H変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコー
ル400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール4
00ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性
リン酸トリアクリレート、EO変性トリメチロールプロ
パントリアクリレート、PO(プロピレンオキシド)変
性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス
(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリ
レート等のアクリレート、これらに対応するメタクリレ
ートなどが挙げられる。これらのモノマは単独で又は2
種類以上を組み合わせて使用される。
ば、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、
ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリ
レート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレー
ト、ECH(エピクロルヒドリン)変性ブチルアクリレ
ート、ジシクロペンタニルアクリレート、EO(エチレ
ンオキシド)変性ジシクロペンテニルアクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチル
ジエチレングリコールアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、グリセロールメタクリレート、ヘプタ
デカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メト
キシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化
シクロデカトリエンアクリレート、フェノキシヘキサエ
チレングリコールアクリレート、EO変性リン酸アクリ
レート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルア
クリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレー
ト、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート、ビス
フェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グ
リセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、EC
H変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコー
ル400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール4
00ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性
リン酸トリアクリレート、EO変性トリメチロールプロ
パントリアクリレート、PO(プロピレンオキシド)変
性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス
(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリ
レート等のアクリレート、これらに対応するメタクリレ
ートなどが挙げられる。これらのモノマは単独で又は2
種類以上を組み合わせて使用される。
【0015】(3)光開始剤としては、例えば、ベンゾ
フェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミ
ノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミ
ノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセ
トフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタ
ール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサン
トン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロ
パン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラ
キノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル
−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノ
ン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキ
ノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチ
ルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−
(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ
ール二量体等が挙げられる。これらの光開始剤は単独で
又は2種類以上を組み合わせて使用される。
フェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミ
ノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミ
ノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセ
トフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタ
ール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサン
トン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロ
パン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラ
キノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル
−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノ
ン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキ
ノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチ
ルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−
(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ
ール二量体等が挙げられる。これらの光開始剤は単独で
又は2種類以上を組み合わせて使用される。
【0016】顔料としては、無機顔料と有機顔料がある
が、通常、黒色のカーボンブラック、黒鉛等を除いて
は、色調の豊富さなどから、有機顔料が使用される。有
機顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、
インジゴ系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリ
ドン系、メチン・アゾメチン系、イソインドリノン系等
が挙げられる。
が、通常、黒色のカーボンブラック、黒鉛等を除いて
は、色調の豊富さなどから、有機顔料が使用される。有
機顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、
インジゴ系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリ
ドン系、メチン・アゾメチン系、イソインドリノン系等
が挙げられる。
【0017】着色感光性樹脂の製造で使用される有機溶
剤としては、特に制限はなく、例えば、ケトン系有機溶
剤(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等)、セロソルブ系有機溶剤(メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ブチロセロソルブ、メチルセロソルブア
セテート、エチルセロソルブアセテート、ブチロセロソ
ルブアセテート等)、グリコール系有機溶剤(エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエ
チレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエー
テル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、
アルコール系有機溶剤(メチルアルコール、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、3−メチル−3−メトキシブタノール等)、芳香族
系有機溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、3−
メチル−3−メトキシブチルアセテート、N−メチル−
2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリド
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチルなど
が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合
せて使用される。
剤としては、特に制限はなく、例えば、ケトン系有機溶
剤(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等)、セロソルブ系有機溶剤(メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ブチロセロソルブ、メチルセロソルブア
セテート、エチルセロソルブアセテート、ブチロセロソ
ルブアセテート等)、グリコール系有機溶剤(エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエ
チレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエー
テル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、
アルコール系有機溶剤(メチルアルコール、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、3−メチル−3−メトキシブタノール等)、芳香族
系有機溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、3−
メチル−3−メトキシブチルアセテート、N−メチル−
2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリド
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチルなど
が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合
せて使用される。
【0018】本発明の転写フィルムには必要に応じて感
光性樹脂層上にカバーフィルムを貼り合わせる。カバー
フィルムとしては、化学的および熱的に安定であって、
感光層との剥離が容易であるものが望ましい。具体的に
はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリビニルアルコール等の薄いシート状のも
ので表面の平滑性が高いものが好ましい。剥離性を付与
するために表面に離型処理をしたものも含まれる。
光性樹脂層上にカバーフィルムを貼り合わせる。カバー
フィルムとしては、化学的および熱的に安定であって、
感光層との剥離が容易であるものが望ましい。具体的に
はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリビニルアルコール等の薄いシート状のも
ので表面の平滑性が高いものが好ましい。剥離性を付与
するために表面に離型処理をしたものも含まれる。
【0019】転写フィルムの製造方法は、ベースフィル
ム上にクッション層、感光性樹脂層を順次積層し、カバ
ーフィルムを張り合わせてもいいし、ベースフィルム上
にクッション層を形成したものと、カバーフィルム上に
感光性樹脂層を形成したものを貼り合わせても良い。
ム上にクッション層、感光性樹脂層を順次積層し、カバ
ーフィルムを張り合わせてもいいし、ベースフィルム上
にクッション層を形成したものと、カバーフィルム上に
感光性樹脂層を形成したものを貼り合わせても良い。
【0020】本発明の転写フィルムを使用し、カラーフ
ィルタの製造するには、まず、転写フィルムのカバーフ
ィルムを剥離して透明基板上に貼り付ける。これにより
透明基板上に感光性樹脂層、クッション層、ベースフィ
ルムの3層膜が形成される。次いでクッション層とベー
スフィルムを剥離し、透明基板上に残された感光性樹脂
層をフォトマスクを介して露光し、現像する。これによ
り第1色目の画素パターンが形成される。この工程を所
定回数繰り返すことによりカラーフィルタが得られる。
本発明の転写フィルムは耐酸素障害性を有するフィルム
であり、ベースフィルム、クッション層を剥離して大気
雰囲気で露光しても十分感光性を持つものである。この
ため、フォトマスクと感光性樹脂層を近接させることが
可能になり解像度に優れた着色樹脂パターンを得ること
ができる。本発明の転写フィルムの用途はカラーフィル
ターに限定されるものではなく、プリント配線板製造用
のドライレジストフィルム等に適用可能である。
ィルタの製造するには、まず、転写フィルムのカバーフ
ィルムを剥離して透明基板上に貼り付ける。これにより
透明基板上に感光性樹脂層、クッション層、ベースフィ
ルムの3層膜が形成される。次いでクッション層とベー
スフィルムを剥離し、透明基板上に残された感光性樹脂
層をフォトマスクを介して露光し、現像する。これによ
り第1色目の画素パターンが形成される。この工程を所
定回数繰り返すことによりカラーフィルタが得られる。
本発明の転写フィルムは耐酸素障害性を有するフィルム
であり、ベースフィルム、クッション層を剥離して大気
雰囲気で露光しても十分感光性を持つものである。この
ため、フォトマスクと感光性樹脂層を近接させることが
可能になり解像度に優れた着色樹脂パターンを得ること
ができる。本発明の転写フィルムの用途はカラーフィル
ターに限定されるものではなく、プリント配線板製造用
のドライレジストフィルム等に適用可能である。
【0021】
実施例 赤色に着色された転写フィルムを例に本発明を詳細に説
明する。ベースフィルムとして厚さ50μmのポリエチ
レンテレフタレートを用い、このフィルム上に、下記組
成のクッション層形成溶塗布液とグラビヤロールを用い
て、乾燥膜厚が20μmとなるように塗布乾燥し、開始
剤添加エチレン−エチルアクリレート共重合体樹脂膜を
形成し、これによりベースフィルムであるポリエチレン
テレフタレートフィルム上に、クッション層が形成され
た支持体を得た。 クッション層形成溶液: エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂 100g (三井−デュポンポリケミカル社製、商品名EVAFLEX−EEA−709 、エチルアクリレート含有量35%) 光開始剤 3g (チバガイギー社製、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフ ォリノフェニル)−ブタンノン−1) トルエン 1000g 一方、カバーフィルムとして、40μmのポリプロピレ
ンフィルムに、次の感光樹脂層分散液を、グラビヤロー
ルを用いて、乾燥膜厚が1.5μmになるように感光性
樹脂層を形成した。形成した感光性樹脂層と光開始剤含
有エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂クッション
層とを貼り合わせて、ベースフィルム、クッション層、
感光性樹脂層、カバーフィルムを順次積層したカラーフ
ィルタ製造用転写フィルムを作製した。赤色の感光分散
液は以下のように調整した。赤色の分散物はC.I.P
igment Red 178とC.I.Pigmen
t Yellow 15を8:2の比率で混合し、これ
に顔料誘導体、分散樹脂、溶媒等を加え分散させた物を
使用した。この赤色分散物3000gにメタクリル酸、
エチルアクリレート、エチルアクリレート共重合体から
なる樹脂600g、複数のマレイン酸モノアルキルエス
テルからなるモノマー300g、溶媒としてジエチレン
グリコールモノメチルエーテル920g、光開始剤とし
て2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モル
フォリノフェニル)−ブタンノン−1 180gを加え
た。これらの混合物を氷水で冷却しながらホモミキサで
90分間の再分散処理を行った。未溶解の成分を除去す
るため、1μmメッシュのフィルタを通して加圧ろ過
し、感光分散液に供した。次にクロム膜(膜厚0.1μ
m)付きガラス基板(1.1mm×200mm×300
mm、ジオマテック社製)に、ロールラミネータHLM
1500(日立化成テクノプラント社製)を用いて、基
板温度100℃、ロール温度100℃、ロール圧力6k
g/cm2、速度0.5m/分で、前記カラーフィルタ
製造用転写フィルムのカバーフィルムのポリプロピレン
フィルムを剥がしながら、感光性樹脂層がガラス基板に
面するように貼り付けた。ガラス基板/感光性樹脂層/
クッション層/ポリエチレンテレフタレートの順に積層
されたガラス基板よりポリエチレンテレフタレートを剥
がすとクッション層はポリエチレンテレフタレートフィ
ルム側に接着したまま剥がれ、ガラス基板には感光性樹
脂層のみが残った。次にステップタブレット(コダック
社製 No.2)を通して、平行光露光機MAP120
0L(大日本スクリーン社製)を用いて100mJ/c
m2露光し、スプレー式現像装置DVW911(大日本
スクリーン社製)を用いて、現像液として0.5wt%
の炭酸ナトリウムを用いて、25℃で60秒間スプレー
現像して未露光部を除去し、感光特性を測定した。
明する。ベースフィルムとして厚さ50μmのポリエチ
レンテレフタレートを用い、このフィルム上に、下記組
成のクッション層形成溶塗布液とグラビヤロールを用い
て、乾燥膜厚が20μmとなるように塗布乾燥し、開始
剤添加エチレン−エチルアクリレート共重合体樹脂膜を
形成し、これによりベースフィルムであるポリエチレン
テレフタレートフィルム上に、クッション層が形成され
た支持体を得た。 クッション層形成溶液: エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂 100g (三井−デュポンポリケミカル社製、商品名EVAFLEX−EEA−709 、エチルアクリレート含有量35%) 光開始剤 3g (チバガイギー社製、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフ ォリノフェニル)−ブタンノン−1) トルエン 1000g 一方、カバーフィルムとして、40μmのポリプロピレ
ンフィルムに、次の感光樹脂層分散液を、グラビヤロー
ルを用いて、乾燥膜厚が1.5μmになるように感光性
樹脂層を形成した。形成した感光性樹脂層と光開始剤含
有エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂クッション
層とを貼り合わせて、ベースフィルム、クッション層、
感光性樹脂層、カバーフィルムを順次積層したカラーフ
ィルタ製造用転写フィルムを作製した。赤色の感光分散
液は以下のように調整した。赤色の分散物はC.I.P
igment Red 178とC.I.Pigmen
t Yellow 15を8:2の比率で混合し、これ
に顔料誘導体、分散樹脂、溶媒等を加え分散させた物を
使用した。この赤色分散物3000gにメタクリル酸、
エチルアクリレート、エチルアクリレート共重合体から
なる樹脂600g、複数のマレイン酸モノアルキルエス
テルからなるモノマー300g、溶媒としてジエチレン
グリコールモノメチルエーテル920g、光開始剤とし
て2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モル
フォリノフェニル)−ブタンノン−1 180gを加え
た。これらの混合物を氷水で冷却しながらホモミキサで
90分間の再分散処理を行った。未溶解の成分を除去す
るため、1μmメッシュのフィルタを通して加圧ろ過
し、感光分散液に供した。次にクロム膜(膜厚0.1μ
m)付きガラス基板(1.1mm×200mm×300
mm、ジオマテック社製)に、ロールラミネータHLM
1500(日立化成テクノプラント社製)を用いて、基
板温度100℃、ロール温度100℃、ロール圧力6k
g/cm2、速度0.5m/分で、前記カラーフィルタ
製造用転写フィルムのカバーフィルムのポリプロピレン
フィルムを剥がしながら、感光性樹脂層がガラス基板に
面するように貼り付けた。ガラス基板/感光性樹脂層/
クッション層/ポリエチレンテレフタレートの順に積層
されたガラス基板よりポリエチレンテレフタレートを剥
がすとクッション層はポリエチレンテレフタレートフィ
ルム側に接着したまま剥がれ、ガラス基板には感光性樹
脂層のみが残った。次にステップタブレット(コダック
社製 No.2)を通して、平行光露光機MAP120
0L(大日本スクリーン社製)を用いて100mJ/c
m2露光し、スプレー式現像装置DVW911(大日本
スクリーン社製)を用いて、現像液として0.5wt%
の炭酸ナトリウムを用いて、25℃で60秒間スプレー
現像して未露光部を除去し、感光特性を測定した。
【0022】比較例 実施例においてクッション層に光開始剤を添加しないこ
と以外は同様にして転写フィルムを作製し、光感度を測
定した。
と以外は同様にして転写フィルムを作製し、光感度を測
定した。
【0023】図1に実施例および比較例でで得られた転
写フィルムを使用して測定した感光特性の経時変化特性
を示す。実施例に従いクッション層に光開始剤を添加し
た転写フィルムを使用すると図1aに示すように感光感
度が一定であるのに対し、クッション層に光開始剤を添
加しなかった転写フィルムでは図1bに示すように感光
感度が時間の経過と共に低下していることが分かる。
写フィルムを使用して測定した感光特性の経時変化特性
を示す。実施例に従いクッション層に光開始剤を添加し
た転写フィルムを使用すると図1aに示すように感光感
度が一定であるのに対し、クッション層に光開始剤を添
加しなかった転写フィルムでは図1bに示すように感光
感度が時間の経過と共に低下していることが分かる。
【0024】
【発明の効果】クッション層に予め光開始剤を含有する
転写フィルムを使用することにより、光感度の経時変化
が少なく、製造条件を変えることなくカラーフィルター
を安定に製造することができる。
転写フィルムを使用することにより、光感度の経時変化
が少なく、製造条件を変えることなくカラーフィルター
を安定に製造することができる。
【図1】 転写フィルムの感光特性の経時変化を示すグ
ラフである。
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/105 G03F 7/105
Claims (6)
- 【請求項1】 ベースフィルム、クッション層、感光性
樹脂層からなっており、感光性樹脂層に含まれる少なく
とも1種類の物質がクッション層に含まれていることを
特徴とする転写フィルム。 - 【請求項2】 感光性樹脂層に含まれる光開始剤と同一
の光開始剤がクッション層に含まれていることを特徴と
する請求項1記載の転写フィルム。 - 【請求項3】 感光性樹脂層に含まれる光重合性のモノ
マーと同一のモノマーがクッション層に含まれているこ
とを特徴とする請求項1および2記載の転写フィルム。 - 【請求項4】 感光性樹脂層に含まれる光開始剤と同一
の光開始剤がクッション層に感光性樹脂層中の濃度の5
%〜50%の範囲で含まれることを特徴とする請求項2
記載の転写フィルム。 - 【請求項5】 感光性樹脂層に含まれる光重合性のモノ
マーと同一のモノマーがクッション層に感光性樹脂層中
の濃度の5%〜50%の範囲で含まれていることを特徴
とする請求項3記載の転写フィルム。 - 【請求項6】 透明基板上に、請求項1〜5各項記載の
転写フィルムの感光性樹脂層面を貼り付け、感光性樹脂
層を転写し、次いで露光・現像することにより所定のパ
ターンを形成する着色画素形成を、所定回数行うことを
特徴とするカラーフィルタの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17331597A JPH1120391A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 転写フィルムおよびそれを用いたカラ−フィルタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17331597A JPH1120391A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 転写フィルムおよびそれを用いたカラ−フィルタの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1120391A true JPH1120391A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=15958170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17331597A Pending JPH1120391A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | 転写フィルムおよびそれを用いたカラ−フィルタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1120391A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018009026A1 (ko) * | 2016-07-08 | 2018-01-11 | 주식회사 기가레인 | 나노 임프린트용 레플리카 몰드, 그 제조방법 및 나노 임프린트용 레플리카 몰드 제조장치 |
-
1997
- 1997-06-30 JP JP17331597A patent/JPH1120391A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018009026A1 (ko) * | 2016-07-08 | 2018-01-11 | 주식회사 기가레인 | 나노 임프린트용 레플리카 몰드, 그 제조방법 및 나노 임프린트용 레플리카 몰드 제조장치 |
CN109073979A (zh) * | 2016-07-08 | 2018-12-21 | 吉佳蓝科技股份有限公司 | 纳米压印用复制模、其制造方法及纳米压印用复制模制造装置 |
JP2019519108A (ja) * | 2016-07-08 | 2019-07-04 | ギガレーン カンパニー リミテッドGigalane Co., Ltd. | ナノインプリント用レプリカモールド、その製造方法およびナノインプリント用レプリカモールド製造装置 |
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