JPH11109617A - 転写フィルム及びそれを用いたカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

転写フィルム及びそれを用いたカラーフィルタの製造方法

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JPH11109617A
JPH11109617A JP26475097A JP26475097A JPH11109617A JP H11109617 A JPH11109617 A JP H11109617A JP 26475097 A JP26475097 A JP 26475097A JP 26475097 A JP26475097 A JP 26475097A JP H11109617 A JPH11109617 A JP H11109617A
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cushion layer
photosensitive resin
film
transfer film
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Yasuo Kamigata
康雄 上方
Yasushi Sugimoto
靖 杉本
Masanobu Hanehiro
昌信 羽広
Nobuaki Takane
信明 高根
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板への追従性が良く、欠陥を少なくするこ
とが可能で、感光特性の安定な転写フィルムおよびこれ
を使用したカラ−フィルタの製造法を提供する。 【解決手段】 ベースフィルム、クッション層、感光性
樹脂層からなる転写フィルムであり、クッション層にベ
ンゾフェノン等の光開始剤および/またはメチルメタク
リレ−ト等の光重合性モノマーが含有される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置等に使用されるカラーフィルタの製造等に用いられ
る、感光性の転写フィルム、およびそれを用いたカラー
フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラーフィルタは主に染色法を用
いて製造されてきた。この方法は、ガラス基板上に透明
な感光性樹脂の塗布、乾燥、露光、現像によって画素を
形成後、染料を用いて染色しその後、混色防止層を形成
するといった工程を3回繰り返し行う必要があるため、
工程数が多くコスト高となる。また、着色剤として染料
を用いているため、カラーフィルタの重要課題である信
頼性(耐候性・耐熱性)が劣るという欠点がある。この
れらの欠点に対応するため、顔料分散法、電着法、印刷
法が提案されている。
【0003】これらの方法は着色剤として顔料を使用す
るため、染色法に比べ信頼性に優れるが、電着法は電極
パターンを形成する必要があるため、パターンの自由度
が少ない、コストが高い等の問題が、また印刷法は大型
基板の位置合わせが難しく解像度が低いため微細化の対
応が困難、パターンの平坦性が劣る等の問題がある。こ
のため、現状では顔料分散法が主流と考えられている。
顔料分散法には、液状レジストを使用するものと転写フ
ィルムを使用するものとがある。液状レジストは、感光
性樹脂中に顔料を分散させたワニスをスピナーで透明基
板上に塗布、乾燥後、露光、現像によって着色画素が形
成される。一方、転写フィルムは、プリント配線板用感
光性フィルムと同様に液状レジストをドライフィルム化
したものであり、透明基板に貼り付け後、露光、現像に
よって着色画素が形成される。カラーフィルター製造法
において使用されている転写フィルムは、基本的にはベ
ースフィルム、顔料を含有する感光性樹脂層、カバーフ
ィルムの三層構造より構成される。使用時にカバーフィ
ルムを剥離し、感光性樹脂層とベースフィルムの二層を
透明基板上に貼り付け、感光性樹脂層に酸素障害性が有
る場合には、ベースフィルムを酸素遮断膜として露光
し、ベースフィルムを剥離後現像する。一方、酸素障害
性が無い場合には、ベースフィルムを剥離した後の露光
も可能である。通常、この工程を三回繰り返して透明基
板上に赤、緑、青等の着色画素パターンを形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、三層構造で
は、2色目以降の画素形成工程で透明基板への密着性が
悪い、気泡等の欠陥の発生しやすい、画素の平坦性が十
分でない等の問題があるため、ベースフィルムと感光性
樹脂層との間に熱可塑性樹脂等からなるクッション層を
設けた4層構造の転写フィルム提案されている。この4
層構造の転写フィルムを使用するとクッション層の流動
性により、感光性樹脂層の透明基板への追従性、密着性
が向上し、欠陥数が減少する。しかし、この構造ではク
ッション層と感光性樹脂層が接触しているため、感光性
樹脂層中に含まれる低分子量成分である、光開始剤、光
重合性のモノマー等がクッション層に移行し、感光性樹
脂層中の濃度が減少するため、経時的に感光特性が低下
するという問題があることが分かった。これはクッショ
ン層に使用するクッション層材料のガラス転移温度が、
室温付近または室温以下のため、光開始剤、光重合性の
モノマー等の低分子量成分の拡散速度が大きいためと考
えられる。このため、カラーフィルターを製造するため
には転写フィルムの製造日からの経過時間に従い露光、
現像条件を変える必要が生じていた。本発明は基板への
追従性が良く、欠陥を少なくすることが可能で、感光特
性の安定な転写フィルムおよびこれを使用したカラ−フ
ィルタの製造法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベースフィル
ム、クッション層、感光性樹脂層からなっており、クッ
ション層に光開始剤および/または光重合性のモノマー
が含まれていることを特徴とする転写フィルムおよびこ
れを用いたカラーフィルタの製造法に関する。すなわ
ち、感光性樹脂層からクッション層への光開始剤、光重
合性のモノマーの移行が生じることから、予めクッショ
ン層に光開始剤および/または光重合性のモノマーを含
む転写フィルムを使用することにより、感光性樹脂層か
らクッション層への移行による濃度低下を、クッション
層からの感光性樹脂層への移行により補い、感光特性の
安定な転写フィルムを提供し、もって安定なカラーフィ
ルターの製造法を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】ベースフィルムとしては、化学
的、熱的に安定であり、シートまたは板状に成形できる
ものが用いられる。具体的には、ポリエチレンテレフタ
レート等のポリエステルフィルム、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン等のポリハロゲン化ビニルフィ
ルム、セルロースアセテート、ニトロセルロース、セロ
ハン等のセルロース誘導体フィルム、ポリアミドフィル
ム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリイミドフィルム等である。これらの中で特に好
ましいのは、寸法安定性及び光透過性に優れた2軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルムである。ベースフ
ィルムの膜厚は6〜100μmが好ましい。転写フィル
ムはロール状に巻いて使用されるためベースフィルム膜
厚が100μmより厚いと、1ロール当りのフィルム長
さが短くなり実用的でなくなる。またベースフィルムの
膜厚が6μm以下では、フィルムの強度が十分でなく取
り扱いが不便になる。
【0007】クッション層は、ベースフィルム上に形成
される。クッション層に使用される材料は、感光性樹脂
層を透明基板状に貼り合わせる温度での硬度(JISK
6301)が、80度以下の熱可塑性樹脂を主体とする
ものである。硬度が大きいと透明基板上に形成した画像
パターンの凹部分に圧力が浸透せず、泡が入ったり、形
成した画像の平坦性を損なうためである。クッション層
に用いる熱可塑性樹脂として、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン、エチレンと酢酸ビニル、エ
チレンとアクリル酸エステル、エチレンとビニルアルコ
ールのようなエチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化
ビニルと酢酸ビニル、塩化ビニルとビニルアルコールの
共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン共
重合体、ポリスチレン、スチレンと(メタ)アクリル酸
エステルのようなスチレン共重合体、ポリビニルトルエ
ン、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステルの様
なビニルトルエン共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エ
ステル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニルのよう
な(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、合成ゴム、
セルローズ誘導体等から選ばれた、少なくとも1種類以
上の有機高分子を用いることができる。クッション層に
は光開始剤を添加する。添加する光開始剤の種類は、感
光性樹脂層に含まれる光開始剤または他の種類の光開始
剤またはこれらの混合物であってもよく、添加数は限定
されない。これにより、クッション層と感光性樹脂層と
積層した場合に生じる感光性樹脂層からクッション層へ
の光開始剤の移行による光開始剤の濃度低下を、クッシ
ョン層からの感光性樹脂層への移行により補い、感光特
性を一定に保つことができる。手法を用いれば、感光性
樹脂層塗布液の分散性を悪くするような光開始剤におい
ては、感光性樹脂層塗布液には光開始剤を添加せず感光
性のないフィルム層を形成したのち、クッション層に光
開始剤を添加し移行させることにより、感光性を持たせ
ることも可能である。
【0008】クッション層には、光開始剤と同様に光重
合性のモノマを添加することが好ましい。添加する光重
合性のモノマーの種類は、感光性樹脂層に含まれる光重
合性のモノマーまたは他の種類の光重合性のモノマーま
たはこれらの混合物であってもよく、添加数は限定され
ない。クッション層に添加する光開始剤と光重合性のモ
ノマーの濃度は、クッション層に使用する樹脂および感
光性樹脂層に含まれる樹脂との親和力により異なるが、
光開始剤が0.1wt%〜10wt%の範囲であり、光
重合性のモノマーが0.1wt%〜10wt%の範囲で
ある。クッション層の形成方法は、溶剤に可溶な材料で
は溶液からのベースフィルム上への塗布により、溶剤に
不溶な材料では熱溶融してベースフィルム上に押し出し
ラミネート法等により、所定の厚さに形成される。クッ
ション層の膜厚は、使用する樹脂の硬度、貼り合わせ時
の温度により異なるが、5〜500μmの範囲であるこ
とが望ましい。5μmより膜厚の薄い場合は感光性樹脂
層の基板への追従性が悪く、一方、500μmより膜厚
を厚くしても追従性等の特性は向上しない。
【0009】感光性樹脂層は、感光性樹脂組成物に顔料
を分散させたものであり、フィルム状で使用される。感
光性樹脂としては、例えば(1)酸価が20〜300、
重量平均分子量が1,500〜200,000の樹脂、
(2)光重合性のモノマー(光重合性不飽和結合を分子
内に一つ以上有するモノマー)、(3)光開始剤を含む
感光性樹脂組成物が用いられる。
【0010】(1)酸価が20〜300、重量平均分子
量が1,500〜200,000の樹脂としては、酸価
及び重量平均分子量がこの範囲に入っていれば、特に制
限はなく、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸等のカルボキシル基含有重合性モノマーと、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン等の重
合性モノマーとの共重合体が代表的なものとして挙げら
れる。
【0011】(2)光重合性のモノマーとしては、例え
ば、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、
ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリ
レート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレー
ト、ECH(エピクロルヒドリン)変性ブチルアクリレ
ート、ジシクロペンタニルアクリレート、EO(エチレ
ンオキシド)変性ジシクロペンテニルアクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチル
ジエチレングリコールアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、グリセロールメタクリレート、ヘプタ
デカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メト
キシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化
シクロデカトリエンアクリレート、フェノキシヘキサエ
チレングリコールアクリレート、EO変性リン酸アクリ
レート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルア
クリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレー
ト、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート、ビス
フェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グ
リセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、EC
H変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコー
ル400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール4
00ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性
リン酸トリアクリレート、EO変性トリメチロールプロ
パントリアクリレート、PO(プロピレンオキシド)変
性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス
(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリ
レート等のアクリレート、これらに対応するメタクリレ
ート等が挙げられる。これらのモノマは単独で又は2種
類以上を組み合わせて使用される。
【0012】(3)光開始剤としては、例えば、ベンゾ
フェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミ
ノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミ
ノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセ
トフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタ
ール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサン
トン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロ
パン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラ
キノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル
−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノ
ン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキ
ノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチ
ルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−
(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾ
ール二量体等が挙げられる。これらの光開始剤は単独で
又は2種類以上を組み合わせて使用される。顔料として
は、無機顔料と有機顔料があるが、通常、黒色のカーボ
ンブラック、黒鉛等を除いては、色調の豊富さ等から、
有機顔料が使用される。有機顔料としては、例えば、ア
ゾ系、フタロシアニン系、インジゴ系、アントラキノン
系、ペリレン系、キナクリドン系、メチン・アゾメチン
系、イソインドリノン系等が挙げられる。
【0013】着色感光性樹脂の製造で使用される有機溶
剤としては、特に制限はなく、例えば、ケトン系有機溶
剤(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等)、セロソルブ系有機溶剤(メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、ブチロセロソルブ、メチルセロソルブア
セテート、エチルセロソルブアセテート、ブチロセロソ
ルブアセテート等)、グリコール系有機溶剤(エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエ
チレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエー
テル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、
アルコール系有機溶剤(メチルアルコール、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、3−メチル−3−メトキシブタノール等)、芳香族
系有機溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、3−
メチル−3−メトキシブチルアセテート、N−メチル−
2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリド
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル等が
挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合せ
て使用される。
【0014】本発明の転写フィルムには、必要に応じて
感光性樹脂層上にカバーフィルムを貼り合わせる。カバ
ーフィルムとしては、化学的および熱的に安定であっ
て、感光層との剥離が容易であるものが望ましい。具体
的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリビニルアルコール等の薄いシート状
のもので表面の平滑性が高いものが好ましい。剥離性を
付与するために表面に離型処理をしたものも含まれる。
【0015】転写フィルムの製造方法は、ベースフィル
ム上にクッション層、感光性樹脂層を順次積層し、カバ
ーフィルムを貼り合わせてもいいし、ベースフィルム上
にクッション層を形成したものと、カバーフィルム上に
感光性樹脂層を形成したものを貼り合わせても良い。
【0016】本発明の転写フィルムを使用し、カラーフ
ィルタの製造するには、まず、転写フィルムのカバーフ
ィルムを剥離して透明基板上に貼り付ける。これにより
透明基板上に感光性樹脂層、クッション層、ベースフィ
ルムの3層膜が形成される。次いで、クッション層とベ
ースフィルムを剥離し、透明基板上に残された感光性樹
脂層をフォトマスクを介して露光し、現像する。これに
より第1色目の画素パターンが形成される。この工程を
所定回数繰り返すことにより、カラーフィルタが得られ
る。本発明の転写フィルムは、耐酸素障害性を有するフ
ィルムであり、ベースフィルム、クッション層を剥離し
て大気雰囲気で露光しても十分感光性を持つものであ
る。このため、フォトマスクと感光性樹脂層を近接させ
ることが可能になり、解像度に優れた着色樹脂パターン
を得ることができる。本発明の転写フィルムの用途は、
カラーフィルターに限定されるものではなく、プリント
配線板製造用のドライレジストフィルム等に適用可能で
ある。
【0017】
【実施例】赤色に着色された転写フィルムを例に本発明
を詳細に説明する。 実施例 ベースフィルムとして厚さ50μmのポリエチレンテレ
フタレートを用い、このフィルム上に、下記組成のクッ
ション層形成溶塗布液とグラビヤロールを用いて、乾燥
膜厚が20μmとなるように塗布乾燥し、開始剤添加エ
チレン−エチルアクリレート共重合体樹脂膜を形成し、
これによりベースフィルムであるポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に、クッション層が形成された支持体
を得た。 クッション層形成溶液: エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂 100g (三井−デュポンポリケミカル社製、商品名EVAFLEX−EEA−709 、エチルアクリレート含有量35%) 光開始剤 3g (保土ケ谷化学工業製4−4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン1) 光重合性モノマー 5g (新中村化学工業製 ペンタエリスリトールトリアクリレート) トルエン 1000g 一方、カバーフィルムとして、40μmのポリプロピレ
ンフィルムに、次の感光樹脂層分散液を、グラビヤロー
ルを用いて、乾燥膜厚が1.5μmになるように感光性
樹脂層を形成した。形成した感光性樹脂層と光開始剤含
有エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂クッション
層とを貼り合わせて、ベースフィルム、クッション層、
感光性樹脂層、カバーフィルムを順次積層したカラーフ
ィルタ製造用転写フィルムを作製した。赤色の感光分散
液は、以下のように調整した。赤色の分散物はC.I.
Pigment Red 178とC.I.Pigme
nt Yellow 15を8:2の比率で混合し、こ
れに顔料誘導体、分散樹脂、溶媒等を加え分散させた物
を使用した。この赤色分散物3000gにメタクリル
酸、エチルアクリレート、エチルメタクリレート共重合
体からなる樹脂600g、光重合性のモノマーとしてペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート300g、溶媒
としてジエチレングリコールモノメチルエーテル920
g、光開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ
−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタンノン−1
180gを加えた。これらの混合物を氷水で冷却しな
がら、ホモミキサで90分間の再分散処理を行った。未
溶解の成分を除去するため、1μmメッシュのフィルタ
を通して加圧ろ過し、感光分散液に供した。次に、クロ
ム膜(膜厚0.1μm)付きガラス基板(1.1mm×
200mm×300mm、ジオマテック社製)に、ロー
ルラミネータHLM1500(日立化成テクノプラント
社製)を用いて、基板温度100℃、ロール温度100
℃、ロール圧力6kg/cm 、速度0.5m/分で、
前記カラーフィルタ製造用転写フィルムのカバーフィル
ムのポリプロピレンフィルムを剥がしながら、感光性樹
脂層がガラス基板に面するように貼り付けた。ガラス基
板/感光性樹脂層/クッション層/ポリエチレンテレフ
タレートの順に積層されたガラス基板より、ポリエチレ
ンテレフタレートを剥がすとクッション層は、ポリエチ
レンテレフタレートフィルム側に接着したまま剥がれ、
ガラス基板には感光性樹脂層のみが残った。次に、ステ
ップタブレット(コダック社製 No.2)を通して、
平行光露光機MAP1200L(大日本スクリーン社
製)を用いて100mJ/cm2 露光し、スプレー式現
像装置DVW911(大日本スクリーン社製)を用い
て、現像液として0.5wt%炭酸ナトリウム溶液を用
いて、25℃で60秒間スプレー現像して未露光部を除
去し、感光特性を測定した。
【0018】比較例 実施例においてクッション層に、光開始剤および光重合
性のモノマーを添加しないこと以外は同様にして転写フ
ィルムを作製し、光感度を測定した。
【0019】図1に実施例および比較例で得られた転写
フィルムを使用して、測定した感光特性の経時変化特性
を示す。実施例に従いクッション層に光開始剤を添加し
た転写フィルムを使用すると、図1aに示すように感光
感度が一定であるのに対し、クッション層に光開始剤を
添加しなかった転写フィルムでは、図1bに示すように
感光感度が時間の経過と共に低下していることが分か
る。
【0020】
【発明の効果】クッション層に予め光開始剤、光重合性
のモノマーを含有する転写フィルムを使用することによ
り、光感度の経時変化が少なく、製造条件を変えること
なくカラーフィルターを安定に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】転写フィルムの感光特性の経時変化を示すグラ
フ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/028 G03F 7/028 7/11 503 7/11 503 (72)発明者 高根 信明 茨城県つくば市和台48 日立化成工業株式 会社筑波開発研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースフィルム、クッション層、感光性樹
    脂層からなっており、クッション層に光開始剤および/
    または光重合性のモノマーが含まれていることを特徴と
    する転写フィルム。
  2. 【請求項2】クッション層に光開始剤が0.1wt%〜
    10wt%、光重合性のモノマーが0.1wt%〜10
    wt%含まれている請求項1記載の転写フィルム。
  3. 【請求項3】透明基板上に、請求項1記載の転写フィル
    ムの感光性樹脂層面を貼り付け、感光性樹脂層を転写
    し、次いで露光・現像することにより所定のパターンを
    形成する着色画素形成を、所定回数行うことを特徴とす
    るカラーフィルタの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005100892A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Hitachi Chem Co Ltd 誘電体フィルム、誘電体フィルムを用いる誘電体層の形成方法及び誘電体を用いたプラズマディスプレイパネル用基板
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