JPH11202633A - 液剤回収装置、液剤回収方法および画像形成装置 - Google Patents

液剤回収装置、液剤回収方法および画像形成装置

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JPH11202633A
JPH11202633A JP10002946A JP294698A JPH11202633A JP H11202633 A JPH11202633 A JP H11202633A JP 10002946 A JP10002946 A JP 10002946A JP 294698 A JP294698 A JP 294698A JP H11202633 A JPH11202633 A JP H11202633A
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JP
Japan
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vapor
liquid
cooling
image forming
liquid material
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JP10002946A
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English (en)
Inventor
Jun Inagaki
潤 稲垣
Sukeyuki Tanaka
祐之 田中
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷却手段への水の凝固を避けつつ、液剤蒸気を
回収できる液剤回収装置を実現すること、および、大型
化を回避した液剤回収装置を有する画像形成装置を実現
すること。 【解決手段】冷却手段の表面温度を摂氏0度以上とす
る。液剤回収装置を画像形成装置本体と別個に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液剤回収装置、
液剤回収方法および画像形成装置に関し、特に湿式電子
写真方式やインクジェット方式など、画像形成に液剤を
使用する画像形成装置において、液剤の加熱等により発
生する液剤蒸気の回収に用いるのに好適な液剤回収装置
および液剤回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】湿式電子写真方式による画像形成装置で
は、液体キャリアと呼ばれる液剤中にトナー粒子を分散
させた液体現像剤を用いて記録媒体上にトナー像を形成
し、該トナー像を加熱定着して記録媒体上に画像形成を
行うことが多い。このトナー像を加熱定着するときに、
トナー粒子とともに記録媒体に付着した液体キャリアが
加熱され蒸気となる。液体キャリアとしては、たとえば
米国エクソン社のアイソパー(商標名)等に代表される
炭化水素系の溶剤が用いられることが多く、したがって
液剤蒸気は可燃性を有することが多い。このため、この
液剤蒸気の発火を防ぐために、加熱定着部近傍での液剤
蒸気濃度が該液剤の爆発下限界以下となる様に、該加熱
定着部に十分な量の空気を導入、排気、すなわち換気す
ることが多い。
【0003】このような液体キャリアの蒸気を含んだ排
気を、画像形成装置外にみだりに排出することは、環境
衛生上好ましくなく、前記液体キャリアを液剤回収装置
でもって回収することが行われている。
【0004】また、回収した液体キャリアを再度画像形
成に使用することができる場合もあり、この場合液体キ
ャリアの消費量を低減できるという効果もある。
【0005】なお、本明細書における液剤蒸気または液
剤の蒸気とは、特にことわらないかぎり、気化した液剤
と空気との混合気のことを指し、さらに、該混合気中の
気化した液剤の一部が本発明における冷却装置による冷
却以前にすでに過飽和状態となった液剤蒸気をも指すも
のとする。
【0006】このような液剤回収装置としては、たとえ
ば特開昭48-82835に開示される現像剤キャリア
液蒸気回収装置など、液剤蒸気を冷却装置で冷却後、液
化装置で回収する構成のものが知られている。この液剤
回収の原理は次のようなものである。液剤蒸気を冷却し
て飽和蒸気とし、飽和量以上の液剤を凝縮させる。凝縮
した液剤の一部は冷却装置の流路内壁等に付着するが、
大部分は霧滴化して浮遊する(いわゆるミストと呼ばれ
る)。この霧滴化した液剤を液化装置中に設けた、メッ
シュ材、壁面等の衝突部材(いわゆるミストセパレータ
やデミスタと称されるもの)に衝突させて液化回収す
る。なお、ここでいう液化とは、霧滴化している液剤を
補集、合体、液状化させ、いわゆる液体として取り扱え
る状態にすることをいう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術による液剤回収装置には以下のような問題
があった。
【0008】特開昭48-82835に開示の液剤回収
装置では、液剤蒸気を冷却する冷却装置は、実質的に液
剤蒸気を空冷により冷却している。
【0009】しかしながら、空冷による液剤蒸気の冷却
には、その冷却能力に限界があり、液剤蒸気の温度が高
い場合や、液剤蒸気量の多いすなわち液剤回収装置に流
入する液剤蒸気の流量が多い場合などには、該液剤蒸気
が飽和蒸気になる温度まで冷却できない場合や、飽和蒸
気になったとしても、液剤蒸気中の液剤のごくわずかし
か凝縮できない温度にまでしか冷却できない場合もあ
る。
【0010】また、空冷では液剤蒸気の温度を、液剤回
収装置や画像形成装置の使用環境の温度である室温以下
には冷却できない。
【0011】このため、冷却装置の冷却手段を、水、フ
ロンガス等の冷媒を用いて、室温以下にまで強制冷却
し、冷却装置の冷却能力を向上させることが考えられ
る。
【0012】ところが、このように室温以下に強制冷却
する場合に以下の問題が発生することが本発明者らによ
り明かとなった。
【0013】液剤蒸気は前述したように、厳密には液剤
蒸気と空気との混合気であり、空気中には通常水分が含
まれている。
【0014】さて、冷却装置の冷却能力を向上させるた
め、冷却装置の冷却手段の温度を摂氏0度以下に下げる
と、液剤蒸気中の水分が冷却手段の表面に凝固する場合
が発生する。すなわち、冷却手段の表面が凝固した水
分、すなわち氷に覆われてしまう場合が発生する。
【0015】冷却手段の表面が氷に覆われてしまうと、
液剤蒸気と接している、実質の冷却手段の表面温度が水
の凝固点温度すなわち摂氏0度となってしまい、冷却装
置としての冷却能力が低下する。
【0016】またさらに、凝固した氷が成長して液剤蒸
気の流路を狭め、最悪の場合には液剤蒸気の流路を完全
にふさいでしまう事態も想定される。
【0017】液剤蒸気の流路が狭められる、あるいはふ
さがれると、前述の加熱定着部での換気流量が低下し、
換気効率が著しく低下することがある。
【0018】この、液剤蒸気に含まれる水分の凝固に起
因する問題は、画像形成装置が記録媒体を加熱定着等の
加熱処理を行うものである場合に、より深刻となる場合
が多い。これは、記録媒体の加熱処理によってによって
記録媒体から気化した水分も液剤蒸気中に含まれ、液剤
蒸気中に通常の空気以上の水分が含まれることが多いか
らである。
【0019】また、液剤回収装置を備えた画像形成装置
では、画像形成装置が大型化するという問題もある。
【0020】液剤回収装置には、少なくとも冷却装置と
液化装置が必要である。また、フロンガス等の冷媒を用
いて冷却装置の冷却手段を冷却する場合には、該フロン
ガス等の冷媒の圧縮機、圧縮機の駆動モータ、放熱器等
も必要となる。これらをすべて画像形成装置内に組み込
むため、画像形成装置の大型化は避けられなかった。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記課題にかんがみ本発
明によれば、液剤蒸気を冷却し、該液剤蒸気の少なくと
も一部を飽和蒸気とする冷却装置と、冷却された該液剤
蒸気を液化する液化装置とを、前記液剤蒸気の流動方向
にみてこの順に有する液剤回収装置であって、前記冷却
装置の有する前記液剤蒸気の冷却部材の表面温度が、摂
氏0度より高くかつ室温よりも低いことを特徴とする液
剤回収装置が提供される。
【0022】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記冷却装置が冷媒を使用するものであることを特徴とす
る液剤回収装置が提供される。
【0023】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記冷却装置と、前記液化装置が同一筐体内に隣接して設
けられていることを特徴とする剤回収装置が提供され
る。
【0024】また、本発明の別の態様によれば、画像形
成に液剤を使用し、かつ該液剤の蒸気を回収する液剤回
収装置を有する画像形成装置であって、該液剤回収装置
が前記いずれかの液剤回収装置であることを特徴とする
画像形成装置が提供される。
【0025】また、本発明の別の態様によれば、画像形
成に液剤を使用し、かつ該液剤の蒸気を回収する液剤回
収装置を有する画像形成装置であって、該液剤回収装置
が、画像形成装置本体とは別個に設けられていることを
特徴とする画像形成装置が提供される。
【0026】また、本発明の好ましい態様によれば、前
記画像形成装置が湿式電子写真法によるものであること
を特徴とする画像形成装置が提供される。
【0027】また、本発明の別の態様によれば、摂氏0
度よりも高く室温より低い表面温度を有する冷却部材で
液剤蒸気を冷却して該液剤蒸気の少なくとも一部を飽和
蒸気とし、少なくとも一部が飽和蒸気となった液剤蒸気
中の液剤を液化して回収することを特徴とする液剤回収
方法が提供される。
【0028】また、本発明の別の態様によれば、画像形
成に液剤を使用する複数の画像形成装置から発生する液
剤蒸気内の液剤を、共通の液剤回収装置で回収すること
を特徴とする液剤回収方法が提供される。
【0029】前述のように、冷却手段への水分の凝固
は、冷却手段の表面温度が摂氏0度以下であると発生す
るため、冷却手段の表面温度を0度より高くしておけ
ば、水分の凝固は避けられることが多い。
【0030】冷却手段の表面温度が摂氏0度より高い
と、液剤蒸気が飽和蒸気となる温度にまで冷却できない
場合や、液剤蒸気中のごくわずかしか凝縮しない温度に
までしか冷却できない場合も発生することがあるが、そ
の場合には、たとえば、液剤蒸気の流量を低下させる、
あるいは、冷却部材の表面積(いわゆる熱交換面積)を
大きくするなどすれば、液剤の回収効率を高めることが
できる。
【0031】もちろん、液剤蒸気の流量を低下させる場
合には、前述した定着部での液剤蒸気の濃度が爆発下限
界に達しない範囲内で行うことが好ましい。
【0032】また、従来の技術では、液剤蒸気の冷却装
置と液化装置は、分離して設けられ、その間を適当なパ
イプ部材やチューブ部材等の連結部材で連結することが
行われていた。
【0033】このように、冷却装置と液化装置が分離し
ていると、液剤回収装置が大型化するという問題以外に
も、冷却装置で冷却された液剤蒸気温度が、連結部材中
で昇温してしまい、凝縮した液剤の一部が再び気化して
しまい、液化装置で回収できなくなるという問題が発生
する場合もある。
【0034】冷却装置と液化装置を隣接させれば、液剤
蒸気が昇温して凝縮した液剤が再び気化することを低減
できる場合が多く、また、液剤回収装置の大型化も避け
られることが多い。特に、冷却手段の表面温度を0度よ
り高くするために、冷却手段の表面積を大きくせざるを
得ない場合にも、液剤回収装置全体の大型化を低減でき
る場合が多く、好適である。
【0035】さて、従来の技術では液剤回収装置は画像
形成装置内の空間の一部を占有する形で画像形成装置内
に内蔵されていた。ところが、画像形成装置の使用形態
を考慮すれば、必ずしも液剤回収装置が画像形成装置に
内蔵されていなくてもよい場合も考えられる。
【0036】たとえば、画像形成装置からの排気中の液
剤蒸気濃度が、該排気を戸外に直接放出しても、環境衛
生上問題ない程度に低い場合には、画像形成装置からの
排気を適当なダクト等でもって直接戸外に排気するよう
な使用形態も考えられる。
【0037】また、たとえば複数の画像形成装置を同時
に稼働させて画像形成を行い、該複数の画像形成装置か
らの排気を、共通のたとえば1台の液剤回収装置にダク
ト等でもって導き、液剤回収するような使用形態も考え
られる。
【0038】以上のような場合には、画像形成装置本体
には液剤回収装置は不要であり、これを画像形成装置内
に内蔵しておくことは、いたずらに大型な画像形成装置
の購入や使用を、購入者、使用者等に強いることとな
り、また、画像形成装置の購入者等に、不要な液剤回収
装置分の出費を強いることともなり、好ましくない。
【0039】液剤回収装置を、画像形成装置内に内蔵さ
せずに画像形成装置本体と別個に設ければ、画像形成装
置の使用形態に応じて、画像形成装置の使用者、購入者
等が、液剤回収装置の使用、購入等を自由に選択できる
こととなり、いたずらに大型かつ高価な画像形成装置の
使用や購入を強いられることもなく好都合となる場合が
多い。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の一実施態様例を図1を用
いて説明する。
【0041】図1は液体キャリア(液剤)を用いる湿式
電子写真方式による画像形成装置の断面図である。
【0042】本画像形成装置は、シアン、マゼンタ、イ
エロー、ブラックの4色に色分解された画像データによ
り作成されたトナー像が、それぞれの色毎に現像され、
転写ドラム3上に保持された記録媒体p上に重ねられ、
最終色の転写の後に転写ドラム3から剥離爪17によって
剥離され、搬送ベルト18および19で定着装置101に搬送
され定着される構成となっている。
【0043】図中1は表面に感光層2を有する感光ドラ
ムで図中矢印a方向に回転する。感光層2の材質として
はアモルファスシリコン、セレン、硫化カドミウム、有
機光導電体(OPC:Organic Photo Conductor)等がある
が、本実施態様例ではOPCが使用されている。感光層2
は一時帯電器5によって一様に帯電される。なお、帯電
極性はマイナスである。帯電された感光層2は、図示し
ない露光装置によってまず第1のトナー像の画像データ
に対応する光学パターンがレーザ光で露光され、第1の
トナー像の画像データに対応する静電潜像が形成され
る。本実施態様例ではトナーの付着する画像部の表面電
位の絶対値が非画像部のそれよりも低い反転現像方式を
用いている。露光装置としては半導体レーザをオンオフ
変調しポリゴンミラーで感光層2表面をスキャニングす
る露光装置を用いているついで、感光ドラム1の左下方
に配置された現像手段6が図示しない駆動手段によって
矢印C方向へ水平に移動され、感光層2上に形成された
第1の画像データに対応する静電潜像は、現像手段6中
の第1現像ユニット6aによって現像される。現像ユニッ
ト6aは、現像剤槽8a、補給現像剤槽7a、現像槽9a、現像
ローラ10aおよびスクイズローラ11aとからなる。現像に
あたって、図示しないポンプ機構によって現像剤槽8aか
ら現像槽9aに現像剤がポンプアップされ、現像ローラ10
aが感光ドラム1に当接して現像剤を感光層2の表面に
供給し、現像が行われる。現像されたトナー像は感光ド
ラム1の回転により時計方向に移動し、液体キャリア除
去手段であるスクイズローラ11aによって感光層2上の
余剰の液体キャリアを除去する。図1において現像ロー
ラ10aは反時計方向に、スクイズローラ11aは時計方向に
回転し、それぞれバネ(図示しない)で感光ドラム1方
向に付勢され、ローラの両端に取り付けられた近接コロ
(図示しない)によって感光体2と一定のギャップを保
っている。本実施態様例においてはぞれぞれの現像ロー
ラについて、周速が感光体2の周速(160m/s)の0.5〜
3倍、感光層2とのギャップが100〜200μmで、スクイ
ズローラについてはそれぞれ2〜5倍と50〜100μmであ
る。
【0044】現像剤槽中の現像剤濃度は図示しない現像
剤濃度センサで現像剤濃度、すなわち液体キャリアに対
するトナー粒子の割合、が検出され、その検出信号に基
づいて、現像剤濃度が所定の値より小さい場合には、上
方の補給現像剤槽から補給現像剤が滴下され現像剤濃度
を所定の値に戻す。
【0045】現像剤濃度センサとしては、発光素子と受
光素子を有し現像剤の光透過量を測る方式のものが用い
られている。この場合、例えばトナー粒子の成分の吸収
波長に発光素子、受光素子の分光特性を合わせれば感度
の向上が図れ好適である。
【0046】現像ローラとスクイズローラは図示しない
共通のバイアス電源に接続されバイアス電位が印加され
ている。
【0047】一方、第1のトナー像の現像を開始する前
に、記録媒体トレイ21から搬送ローラで送られてきた記
録媒体pの先頭が転写ドラム3の記録媒体先頭グリッパ
15に把持され、記録媒体先頭グリッパ15が記録媒体押し
つけローラ27の位置を通過すると、転写ドラムと離間し
ていた記録媒体押しつけローラ27が図示しない離接機構
により転写ドラム3に圧接され、記録媒体pを転写ドラ
ム3に押しつけながら先頭から順に転写ドラム3に巻き
付けて保持していく。
【0048】転写ドラム3表面には記録媒体下敷き材4
が転写ドラム3に巻き付けられる形で装着されている。
記録媒体下敷き材4はステンレスまたはアルミニウム製
のベース材(厚み0.01から0.3mm)上に厚み0.5から5mm
の導電性発泡ゴムシートを設けたものである。導電性発
泡ゴムシートは導電性のクロロプレン、ウレタン、フッ
素ゴム等の材質で、素材硬度として5度から30度(アス
カー-C)の範囲のものである。導電度は104 〜1010Ω
cmである。
【0049】記録媒体pの後端が記録媒体押しつけロー
ラ27の位置にさしかかる直前に記録媒体押しつけローラ
27は転写ドラム3から離間し、記録媒体後端グリッパ16
が記録媒体後端部をグリップする。
【0050】感光層2上に現像された第1のトナー像は
転写ドラム3表面の記録媒体p上に転写される。
【0051】転写直前に転写前帯電器12によって現像さ
れたトナー像とともに感光層2の表面をトナー像の電荷
極性と同極性に帯電する。この転写前帯電により、トナ
ー像が電界力で感光層2に押しつけられ、感光層2とト
ナー像の吸着力が増し、記録媒体pにトナー像を転写す
るプロセスでのトナー像の流れや太りを抑えられるとと
もに、感光層2表面から転写ドラム3表面へと転写電界
が形成され、感光層2表面とトナー粒子の間に斥力が働
いて、転写バイアス手段としても効果を奏することが出
来る。感光層2から記録媒体pへのトナー像の転写は感
光層2と転写ドラム3の間に電界を形成し、ニップ部の
液体キャリア中を電界力でトナーを移動させることによ
り行う。電界を形成する目的で転写ドラムに感光層2表
面と逆極性のバイアスを印加すると転写率が上がってさ
らに好ましい。また、記録媒体に応じて逆極性のバイア
ス値を変更することで、最適な転写条件の設定も可能で
ある。
【0052】また、転写前帯電器12にはいわゆるコロナ
スクイズとしての効果も期待できる。
【0053】コロナスクイズとは感光層上のトナー像に
コロナ帯電を行い、コロナ帯電によるトナー像表面上の
帯電電荷と、該帯電電荷によって感光層を挟んで感光ド
ラム基体に誘起された逆電荷とのクーロン引力でもっ
て、感光層上のトナー像の持つ余剰の液体キャリアをせ
き止め、除去するとされている余剰の液体キャリアの除
去方式である。余剰の液体キャリアの除去方式としては
このほか、既知のエアーナイフスクイズ方式や、スポン
ジ等の多孔質部材で余剰の液体キャリアを吸い取る等の
方式も使用可能である。
【0054】感光層2上には未転写のトナーがわずかに
残留するが、クリーニングローラ23およびクリーニング
ブレード24でクリーニング、除去される。また、クリー
ニングユニット25の下流側に配置した除電手段26、例え
ば本実施態様例のような除電ランプによって、残留する
静電潜像も消去され、次の第2の現像が開始される。
【0055】第2のトナー像の像形成時には、現像器6
が現像ユニット一つ分だけ矢印cで示す水平方向に移動
し、第2のトナー像の現像ユニット8bが感光ドラム1に
対向する位置に配置される。第1のトナー像と同様のプ
ロセスで第2のトナー像が感光層2上に現像され、既に
記録媒体p上に存在する第1のトナー像の上に重ねられ
て、記録媒体p上に転写される。
【0056】上記のプロセスがさらに第3、第4のトナ
ー像についても繰り返される。記録媒体p上のトナー像
の像形成順序としては、例えばイエロー、マゼンタ、シ
アン、ブラックの順がある。この像形成順序ではイエロ
ー現像剤への他色トナーの混入が最小限に抑制出来るの
で好適である。
【0057】一方、作像順序をブラック、シアン、マゼ
ンタ、イエローとすると記録媒体上で透明度の高いトナ
ー層が上層に重ねられ色再現域が広がるので好適であ
る。また、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック作像
順序とするとイエロー現像剤への多色トナーの混入が低
減した状態で、シアン、マゼンタ、イエローの色重ね部
の色再現域が広がるので好ましい。
【0058】そして最後のトナー像の転写中に記録媒体
pの先頭が剥離爪17の位置に来る直前で転写ドラム3表
面の記録媒体先頭グリッパ15が解放されると同時に剥離
爪17が転写ドラム3に圧接されて記録媒体pの先頭部の
下にもぐり込み、記録媒体pを転写ドラム3から剥離す
る。ここで、最終色の現像が終了してから転写ドラムを
1回転させ記録媒体pを剥離することもできる。こうす
ると、記録媒体pの剥離に伴う機械的な振動等が最終色
のトナー像の転写に影響を与えないのでさらに好まし
い。記録媒体pの後端が転写位置を通過した後剥離爪17
の直前で記録媒体p後端の記録媒体後端グリッパ16が解
放され、記録媒体pは搬送ベルト18上に排紙される。一
方、記録媒体pの先端に相当する位置が転写ドラムクリ
ーニング部材28を通過する直前に、離間していた転写ド
ラムクリーニング部材28が転写ドラム3に圧接され、転
写ドラム3が1回転する間に転写ドラム3の表面に付着
した現像剤のうち少なくともトナー粒子を除去する。転
写ドラム3のクリーニングを行っている間に現像器6が
もとの位置に戻り、クリーニングが終了すると転写ドラ
ムクリーニング部材28を離間させ、記録媒体先頭グリッ
パ15で次の記録媒体pの先端を把持する。
【0059】転写ドラムから剥離された記録媒体pは、
搬送ベルト18および19によって定着装置101に搬送され
定着される。なお、定着時の用紙搬送速度は50mm/sであ
る。
【0060】転写ドラム3から剥離された記録媒体pは
搬送ベルト18によって160mm/sの搬送速度で、その先頭
が図中Aの位置まで搬送され停止する搬送ベルト18は、
記録媒体pの後端が転写ドラム3から剥離されるのとほ
ぼ同時に、軸18aを中心として図示しない回動装置によ
って反時計回りに、図中破線で示される位置まで回動す
る。搬送ベルト18が図中破線で示される位置まで到達す
ると、搬送ベルト18は逆転し記録媒体pを同じく160mm/
sの搬送速度で図中右方向へと搬送を開始する。記録媒
体pは搬送ベルト18から搬送ベルト19に引き渡され、記
録媒体pの先頭が図中Bの位置まで搬送され停止する。
記録媒体pの後端が搬送ベルト19に引き渡されるのとほ
ぼ同時に、搬送ベルト19は軸19aを中心として図示しな
い回動装置によって時計回りに回動し、図中破線で示す
位置まで回動する。その後記録媒体pは、定着速度と同
じ50mm/sの速度で図中左方向へ搬送され定着装置101で
定着が開始される。次に定着装置101を図2を用いて詳細
に説明する。
【0061】定着装置101は記録媒体pの搬送方向に見
て第1定着ローラ対102、第2定着ローラ対103および第
3定着ローラ対104を有している。
【0062】なお、各定着ローラ対で共通に使用してい
る部材には同じ符号を付してあり、また使用形態も同じ
である場合の説明は省略する。
【0063】第1定着ローラ対102は、定着ローラ105お
よび106とで構成されている。定着ローラ105が定着部材
に、定着ローラ106がバックアップ部材に相当する。
【0064】定着ローラ105はアルミニウム製の芯金105
a上に厚さ0.5mmの耐熱ゴム層105bを形成した外径60mmの
ゴムローラである。耐熱ゴム層105bはさらに3層構造を
持ち、硬度60〜80度(JIS-A)のシリコーンゴム層上
に、フッ素ゴム、シリコーンゴムをコートした構造にな
っており、定着ローラ105の表面硬度は90度以上(アスカー-
C)である。
【0065】定着ローラ106はアルミニウム芯金106a上
にゴムより柔らかく変形しやすいシリコーンゴムスポン
ジ層106bを設け、さらに最表層にテフロン(デュポン社
商標)チューブを被覆した構造となっている。外径は同
じく60mmである。定着ローラ106の表面硬度は48〜52度
(アスカー-C)である。
【0066】定着ローラ106は図示しない加圧バネで定
着ローラ105の方向に付勢され接圧0.1〜0.5kgf/cm
2 (9.8×103〜4.9×104Pa)で定着ローラ105に圧接し
ている。なお、接圧とはこの場合、定着ローラ106の定
着ローラ105への加圧力を定着ローラ105と定着ローラ10
6の接触面積で除した値である。
【0067】定着ローラ105の表面硬度は定着ローラ106
の表面硬度より十分大きく、ニップ部では実質的に定着
ローラ105は変形しない。かつ定着ローラ106表面には記
録媒体との静止摩擦係数が定着ローラ105のそれよりも
小さいフッ素系樹脂であるテフロン(デュポン社商標)
チューブを被覆している。
【0068】定着ローラ105、106とも内部に加熱源とし
てハロゲンランプ108を有している。温度センサ107が定
着ローラ表面に軽く摺動する形で取り付けられており、
定着ローラ105および106の表面温度を検出する。温度セ
ンサ107に接続された図示しない温度コントローラによ
ってハロゲンランプ108をオンオフして、定着ローラ105
および106の表面温度を100〜180℃の範囲のある一定値
に制御している。
【0069】定着ローラ105にはクリーニングローラ109
が設けられ、図中矢印方向に図示しない駆動機構によっ
て駆動されている。定着ローラ105とクリーニングロー
ラ109表面は若干の速度差を持つようにクリーニングロ
ーラは回転駆動されており、定着ローラ105にオフセッ
トしたトナーをクリーニングしている。
【0070】また、離型剤としてシリコーンオイルが供
給されている。シリコーンオイルは図示しない貯蔵槽か
ら図示しないポンプでもってポンプアップされ、シリコ
ンオイル塗布フェルト112上にノズル111から滴下され
る。シリコーンオイル塗布フェルト112で塗布されたシ
リコーンオイルはシリコーンオイル塗布量規制ブレード
113で塗布量が規制され、過剰塗布分は回収樋114を通じ
て貯蔵槽に回収される。
【0071】定着ローラ106にはクリーニングローラ110
が設けられている。クリーニングローラ110はアルミニ
ウム製の芯金にスエード調の合成皮革を設けた構造を持
ち、定着ローラ106に圧接従動回転している第2定着ロ
ーラ対103は定着ローラ120と定着ローラ121で構成され
ている。定着ローラ120が定着部材に、定着ローラ121が
バックアップ部材に相当する。
【0072】定着ローラ120はアルミニウム製の芯金120
a上に厚さ2mmの耐熱ゴム層120bを形成した外径60mmの
ゴムローラである。耐熱ゴム層120bはさらに3層構造を
持ち、硬度60〜80度(JIS-A)のシリコーンゴム層上
に、フッ素ゴム、シリコーンゴムをコートした構造にな
っており、定着ローラ120の表面硬度は85〜90度(アスカー-
C)である。
【0073】定着ローラ121も定着ローラ120と同じ構造
を持ち、アルミニウム製の芯金121a上に厚さ5mmの耐熱
ゴム層121bを形成した外径60mmのゴムローラである。耐
熱ゴム層121aはさらに3層構造を持ち、硬度30〜40度
(JIS-A)のシリコーンゴム層上に、フッ素ゴム、シリ
コーンゴムをコートした構造になっており、表面硬度は
56〜60度(アスカー-C)である。
【0074】定着ローラ121は図示しない加圧バネによ
って定着ローラ120方向に付勢され接圧0.5〜1kgf/cm2
(4.9×104 〜9.8×104Pa)で定着ローラ120に圧接して
いる。定着ローラ120、121とも表面温度は100〜180℃の
範囲のある一定値に制御されている。
【0075】定着ローラ120に設けられたクリーニング
ローラ、シリコーンオイル塗布フェルト、シリコーンオ
イル塗布量規制ブレード、定着ローラ121に設けられた
クリーニングローラは各々第一定着ローラ対と同じもの
であるので説明は省略する。
【0076】第3定着ローラ対104は定着ローラ130と定
着ローラ131から構成されている。定着ローラ130が定着
部材に、定着ローラ131がバックアップ部材に相当す
る。
【0077】定着ローラ130はアルミニウム製の芯金130
a上に厚み2mmの耐熱ゴム層130bを設けた構造を持つ外
形60mmのゴムローラである。耐熱ゴム層130bはさらに3
層構造を持ち、硬度20〜40度(JIS-A)のシリコーンゴ
ム層上に、フッ素ゴム、シリコーンゴムをコートした構
造となっており、表面硬度は80〜85度(アスカー-C)となっ
ている。
【0078】定着ローラ131はアルミニウム製の芯金131
a上に厚さ5mmの耐熱ゴム層131bを形成した外径60mmの
ゴムローラである。耐熱ゴム層131bはさらに3層構造を
持ち、硬度20〜40度(JIS-A)のシリコーンゴム層上
に、フッ素ゴム、シリコーンゴムをコートした構造とな
っており、表面硬度は56〜60度(アスカー-C)である。
【0079】定着ローラ131は図示しない加圧バネによ
って定着ローラ130方向に接圧1〜5kgf/cm2(9.8×104
〜4.9×105Pa)で付勢され定着ローラ130に圧接しニッ
プを形成している。定着ローラ130、131とも表面温度は
は100〜180℃の範囲のある一定値に制御されている。
【0080】定着ローラ130に設けられたクリーニング
ローラ、シリコーンオイル塗布フェルト、シリコーンオ
イル塗布量規制ブレード、定着ローラ131に設けられた
クリーニングローラは各々第一定着ローラ対と同じもの
であるので説明は省略する。
【0081】定着装置100では、記録媒体の搬送方向に
みて、少なくとも最上流に位置するトナー面側の定着ロ
ーラの表面硬度を最も大きく、かつ少なくとも最上流に
位置するトナー面と反対側の定着ローラの表面硬度を最
も小さくすることで、記録媒体の搬送方向にみて、少な
くとも最上流に位置する定着ローラ対の接圧を最も小さ
くしている。
【0082】定着装置101の上部にはチャンバ部140があ
る。チャンバ部140は各定着ローラ対で記録媒体p上の
トナー像の定着時に発生する、液体キャリアの蒸気、ミ
ストの拡散を防ぐ。液体キャリアの蒸気、ミストは排気
口141から図示していない配管を通って、連結口34から
液体キャリア回収装置200に送られる。
【0083】定着装置101での記録媒体p上のトナー像
の定着は以下のように行われる。搬送ベルト19によって
搬送されてきた記録媒体pはガイド板16によって第1定
着ローラ対102のニップ部に導かれる。ニップ部を通過
した記録媒体pの先頭は分離爪115で分離され、記録媒
体pはガイド板117によって、第2定着ローラ対103に案
内される。第1定着ローラ対と同様にニップ部を通過
し、分離爪115で分離された記録媒体pはガイド板118で
第3定着ローラ対104に案内される。第3定着ローラ対1
04のニップ部を通過し定着が完了した記録媒体pはガイ
ド板119によって定着装置外に排出される。
【0084】次に本発明に基づく液剤回収装置である液
体キャリア回収装置200について図3を用いて説明す
る。本液体キャリア回収装置は画像形成装置本体とは別
個に設けられ、図4に示すように画像形成装置本体と連
結して使用される。ここで別個に設けられるとは、画像
形成装置本体に内蔵されることなく別の筐体に格納さ
れ、画像形成装置本体とは別々に移動可能である形態を
指し、本実施例に示すように画像形成装置本体と液剤蒸
気を導く適当なチューブ材等で連結されている形態でも
よいし、画像形成装置本体と液剤回収装置が各々のたと
えば一面を接して隣接している形態でもよい。
【0085】キャリア回収装置200内部は3段に分かれ
た構成となっており、最上段に冷却装置202と液化装置2
03が、中央段にブロア207、電源ユニット(図示せず)
などが、最下段には、冷媒の圧縮機210と放熱器212と放
熱用のファン211などを有するクーラーユニット209、液
化回収した液体キャリアと水の回収ボトル208等が、そ
れぞれ配置されている。
【0086】以下、液剤蒸気の流路にそって液体キャリ
ア回収装置200の機能を説明する。
【0087】画像形成装置本体とキャリア溶剤回収装置
200は、図4に示す様に内径70mmの塩化ビニル製蛇腹チ
ューブ35で連結されており、画像形成装置の定着装置10
1からの排気を液体キャリア回収装置200内の冷却装置20
2に導入する。
【0088】図5に冷却装置202の詳細断面図(上面図
と側面図)を示す。図3と併せて説明する。なお図5に
おいて、冷却フィン216は煩雑になるため個数を省略し
て描いている。
【0089】冷却装置202は、冷却手段である厚み0.2mm
のアルミニウム製の冷却フィン216と該冷却フィン216を
複数回に渡り直交して貫入している冷媒管217とからな
る。冷媒管217の冷媒流入口218には後述のクーラーユニ
ット209からの冷媒送り出し管213が接続されている。冷
媒管217は折り返すことで冷却フィン216を複数回にわた
り貫入し、冷媒排出口219で、クーラーユニット209への
冷媒回収管214と接続されている。冷媒管217中を冷媒送
り出し管213を通ってきた冷媒が流通し、冷却フィン216
を冷却する構成となっている。冷媒は冷媒排出口219か
ら冷媒回収管214を経てクーラーユニット209に戻され
る。
【0090】冷却フィン216は高さ150mm×流路方向に23
0mmの大きさを持ち、これが5mmの間隔で計30枚、溶剤蒸
気の流路と平行に配置されている。30枚のフィンすべて
を合わせた表面積(いわゆる熱交換面積)は約2m2
ある。
【0091】冷却装置202の下流には液化装置203が配置
されている。液化装置203はいわゆるミストセパレータ
やデミスタに相当するステンレス製のメッシュ材204を
有し、該メッシュ材204が流路と直交する方向に計5枚配
置されている。
【0092】メッシュ材204は株式会社アクシー製のエ
アフィルタSW432を用いている。SW432は若干のウェーブ
状に型押しされた直径0.1mmのステンレスワイヤメッシ
ュを10枚積層した構成となっている。
【0093】なお、メッシュ材204は、アルミニウム、
銅などの他の金属材、合成繊維,綿、羊毛などの天然繊
維でもよい場合もあるが、有機溶剤であるキャリア溶剤
への耐性や腐食、カビの発生等を考慮すれば金属材が好
ましく、さらに防錆性を考慮すればステンレス材がさら
に好ましい。また、長期の使用によるメッシュ材204の
汚れ等を考えれば、メッシュ材204は液体キャリア回収
装置200に取り外し可能に設け、交換したり、清掃した
りできる構成とするとなお好ましい。
【0094】液化装置203にはキャリアの霧滴が衝突し
て回収される流路障壁となるようなものであればメッシ
ュ材に限らず、すだれ状、綿状、織物状、スポンジ等の
多孔質状部材なども用いることもできる。
【0095】冷却装置202、液化装置203は鋼板製のキャ
リア蒸気の流路を兼ねる筐体201内に隣接して設けられ
ている。筐体201の底板213は中央部が周辺部よりもへこ
んだ略船底型となっており、その最凹部に液化したキャ
リアのドレイン口219が設けられ、液化したキャリアは
このドレイン口219を通じて回収ボトル208に回収される
構成となっている。
【0096】冷却装置200入口でのキャリア蒸気の温度
は約摂氏45度で、これが冷却装置によっておよそ摂氏
5〜10度にまで冷却される。この冷却によって、キャ
リア蒸気は飽和蒸気となり、飽和量以上のキャリア溶剤
が凝縮し、霧滴化する。(いわゆるミスト状態とな
る)。キャリアの一部は熱交換フィンに付着し下方に流
下し、ドレイン口219を通じて回収ボトル208に回収され
る。
【0097】霧滴化したキャリア溶剤の大部分は液化装
置203のメッシュ材204で回収され、同様に下方に流下、
ドレイン口219を通じて回収ボトル208に回収される。
【0098】冷却フィン216の温度は摂氏0から5度に
設定されており、キャリア蒸気中の水分が凝固すること
はない。
【0099】なお、冷却フィン216の温度は、キャリア
蒸気の流量と冷却前後での温度差、すなわち冷却すべき
熱量に応じて、冷却フィンの熱交換面積の設定したり、
適当な沸点温度の冷媒、適当な出力(kW)のクーラユニ
ットを選定することなどによって、摂氏0度以上の値に
設定することが可能である。
【0100】液体キャリア回収装置200の中央段には画
像形成装置からの排気を液体キャリア回収装置に導くた
めのブロア207(オリエンタルモーター株式会社製MBD10
-24)、電源ユニット(図示せず)等が設けられてい
る。ブロア207は内径70mmのアルミニウム蛇腹パイプ206
で、液化装置203の出口に連結されている。冷却装置20
2、液化装置203でキャリア回収されたキャリア蒸気はア
ルミニウム蛇腹パイプ206、ブロア207を経て、液体キャ
リア回収装置200の最下段の放熱器212の直前に排気され
る。ブロア207からの排気は前述のように約摂氏5から
10度となっており、この排気をクーラーユニットの放
熱器212の直前に排気ずれば、放熱器212による冷媒の冷
却効率をあげることができ、クーラーユニットとしての
冷却効率を上げることができ好適である。
【0101】液体キャリア回収装置200の最下段には、
冷媒の圧縮機210、圧縮機のモーター(図示せず)、放熱
器212、放熱器用のファン211を有するクーラーユニット
209が設けられている。クーラーユニットは209は株式会
社東芝製CAH23YE-T型で冷媒にはダイキン工業株式会社
製のHFC-134aを用いている。クーラーユニット209から
は冷媒を冷却フィンへ循環させる冷媒管送り出し管21
3、冷媒回収管214が冷却装置へと配設されている。
【0102】回収ボトル208は、回収量を確認しやすい
よう少なくとも一部が透明樹脂製となっており、満杯と
なるとユーザーが取り外し、廃棄する。
【0103】本実施例では、回収したキャリアに若干量
の水分やごみ等の不純物が含まれているため、画像形成
に再利用はせず廃棄しているが、適当な水分除去手段や
ろ過手段を用いて、水分やごみ等の不純物を除去し、再
度画像形成に使用してもよい。この場合、液体キャリア
の総使用量が低減でき好適である。
【0104】本実施形態による液体キャリア回収装置で
液体キャリア回収のモデル実験を実施した。蒸留範囲が
摂氏225度から242度の範囲のものである炭化水素系の液
体キャリア200gを加熱し、すべて気化させて液体キャリ
ア蒸気とし、該液体キャリア蒸気を0.6m3/分の流量で
液体キャリア回収装置に導入した。室温は摂氏22度
で、湿度は55%であった。液体キャリア回収装置での
冷却前のキャリア蒸気温度は約摂氏45度で、これが液体
キャリア回収装置の出口で摂氏5度に冷却された。回収
ボトルには135gのキャリア(水分を除く)が回収され、
液体キャリアの蒸発量に対する回収量の割合(回収率)
は67.5%であった。モデル実験時の環境条件は室温摂氏
22度、湿度55%であった。
【0105】なお、ガス温度は流路中に熱電対等を挿入
することで測定し、流量は市販の熱線風速計で流路内で
のキャリアガスの流速を測定し、流路断面積とから算出
した。
【0106】次に、本発明の他の実施態様例を図6を用
いて説明する。
【0107】図6は、画像形成に液剤を用いる複数(図
6では3台)の画像形成装置301、302、303からの液剤
蒸気を、共通の1台の液剤回収装置304で回収する使用
形態を示す模式図である。各画像形成装置301、302、30
3と液剤回収装置304間には、液剤蒸気を導くダクト材30
5が配設されており、各画像形成装置301、302、303から
の液剤蒸気を液剤回収装置304に導入する。なお、液剤
回収装置304は各画像形成装置301、302、303と同じ室内
に設置してもよいし、別室に設置してもよい。また、各
画像形成装置301、302、303もそれぞれ個別の室内に設
置し、さらに別室に設置された液剤回収装置304に適当
なダクト等で液剤蒸気を導き回収する形態なども考えら
れる。
【0108】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よって、冷却部材への水の凝固による換気効率の低下の
問題を発生させることなく液剤蒸気の回収が可能な液剤
回収装置、およびその液剤回収装置を有する、画像形成
に液剤を用いる画像形成装置を実現できる。
【0109】また、画像形成装置の大型化を避けつつ液
剤回収装置を有する画像形成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による画像形成装置の断面
構成図である。
【図2】本発明の実施の形態による画像形成装置の定着
装置の断面構成図である。
【図3】本発明の実施の形態によるキャリア溶剤回収装
置の断面構成図である。
【図4】本発明の実施の形態による画像形成装置とキャ
リア溶剤回収装置の使用形態を示す図である。
【図5】冷却装置の上面図および側面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態による画像形成装置と
液剤回収装置の使用形態の模式図である。
【符号の説明】
1:感光ドラム 2:感光層 3:転写ドラム 4:記録媒体下敷き材 5:一次帯電器 6:現像器 6a〜6d:現像ユニット 7a〜7d:補給現像剤槽 8a〜8d:現像剤槽 9a〜9d:現像槽 10a〜10d:現像ローラ 11a〜11d:スクイズローラ 12:転写前帯電器 15:記録媒体先頭グリッパ 16:記録媒体後端グリッパ 17:剥離爪 18、19:搬送ベルト 18a,19a:軸 21:記録媒体トレイ 23:クリーニングローラ 24:クリーニングブレード 25:クリーニングユニット 26:除電ランプ 27:記録媒体押しつけローラ 28:下敷き材クリーニングローラ 34:排気口 35:蛇腹チューブ 101:定着装置 102,103,104:定着ローラ対 105,106,120,121,130,131:定着ローラ 107:温度センサ 108:ハロゲンランプ 109:クリーニングローラ 110:クリーニングローラ 111:ノズル 112:シリコーンオイル塗布フェルト 113:シリコーンオイル塗布量規制ブレード 114:回収樋 115:分離爪 116〜119:ガイド板 140:チャンバ部 141:排気口 200:キャリア溶剤回収装置 201:筐体 202:冷却装置 203:液化装置 204:メッシュ部材 205:底板 206:アルミニウムチューブ 207:ブロア 208:回収ボトル 209:クーラーユニット 210:圧縮機 211:ファン 212:冷却器 213:冷媒送り出し管 214:冷媒回収管 216:冷却フィン 217:冷媒管 218:冷媒流入口 219:冷媒排出口 301,302,303:画像形成装置 304:液剤回収装置 305:ダクト材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液剤蒸気を冷却し、該液剤蒸気の少なくと
    も一部を飽和蒸気とする冷却装置と、冷却された該液剤
    蒸気を液化する液化装置とを、前記液剤蒸気の流動方向
    にみてこの順に有する液剤回収装置であって、前記冷却
    装置の有する前記液剤蒸気の冷却部材の表面温度が、摂
    氏0度より高くかつ室温よりも低いことを特徴とする液
    剤回収装置。
  2. 【請求項2】前記冷却部材の冷却に冷媒を使用するもの
    であることを特徴とする請求項1に記載の液剤回収装
    置。
  3. 【請求項3】前記冷却装置と、前記液化装置が同一筐体
    内に隣接して設けられていることを特徴とする、請求項
    1または2に記載の液剤回収装置。
  4. 【請求項4】画像形成に液剤を使用し、かつ該液剤の蒸
    気を回収する液剤回収装置を備える画像形成装置であっ
    て、該液剤回収装置として請求項1ないし3のいずれか
    に記載の液剤回収装置を備えることを特徴とする画像形
    成装置。
  5. 【請求項5】画像形成に液剤を使用し、かつ該液剤の蒸
    気を回収する液剤回収装置を有する画像形成装置であっ
    て、該液剤回収装置が、画像形成装置本体とは別個に設
    けられていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】前記画像形成装置が湿式電子写真法による
    ものであることを特徴とする請求項4または5に記載の
    画像形成装置。
  7. 【請求項7】摂氏0度よりも高く室温より低い表面温度
    を有する冷却部材で液剤蒸気を冷却して該液剤蒸気の少
    なくとも一部を飽和蒸気とし、該少なくとも一部が飽和
    蒸気となった液剤蒸気中の液剤を液化して回収すること
    を特徴とする液剤回収方法。
  8. 【請求項8】画像形成に液剤を使用する複数の画像形成
    装置から発生する液剤蒸気内の液剤を、共通の液剤回収
    装置で回収することを特徴とする液剤回収方法。
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