JPH1120142A - ホットメルトインクジェットプリンタ - Google Patents

ホットメルトインクジェットプリンタ

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JPH1120142A
JPH1120142A JP9176917A JP17691797A JPH1120142A JP H1120142 A JPH1120142 A JP H1120142A JP 9176917 A JP9176917 A JP 9176917A JP 17691797 A JP17691797 A JP 17691797A JP H1120142 A JPH1120142 A JP H1120142A
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JP
Japan
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cooling
platen
recording medium
suction port
main
Prior art date
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Pending
Application number
JP9176917A
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English (en)
Inventor
Naoya Kamimura
直哉 神村
Hiroshi Igarashi
宏 五十嵐
Shinji Kimura
伸司 木村
Taku Nakada
卓 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本体ケース1a内に一つの冷却用フアン35
を配置して、複数箇所を効率良く冷却する。 【解決手段】 本体ケース1a内の前後方向ほぼ中程部
の空洞状枠フレーム34内に冷却用フアン35を立設し
て配置し、その風上側に、メインヒータを裏面側に備え
たメインプラテン26とその搬送下流側の冷却プラテン
27との間には第1吸引口を設け、冷却プラテン27の
下面側に第2吸引口37を設け、冷却用フアン35の風
下側に電源基板を配置する。冷却用フアン35にてプリ
ンタの排紙口5から導入された冷却空気は、常時電源基
板を冷却する一方、印字作業中は第2吸引口37から吸
引して冷却プラテン27を低温に保持し、メインプラテ
ン26の表面にてノズルヘッド13からホットメルトイ
ンクを噴射する印字後の被記録媒体Pの冷却効果を高め
る。印字作業待機時には、第1吸引口36からも冷却空
気を吸引して、メインプラテン26の温度変更制御を迅
速に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホットメルトイン
クを用いたインクジェットプリンタに係り、より詳しく
は、該プリンタにおける被記録媒体等の冷却のための構
成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、この種のプリンタでは、多数の
ノズルを備えたノズルヘッドと、ヒータを備えたインク
溶融部と、固形のインクペレットを受け入れるホッパー
部とからなる記録ヘッド部をキャリッジに搭載し、この
キャリッジを用紙等の被記録媒体の搬送方向と直交する
方向(主走査方向)に移動させながら、ノズルヘッドに
おけるノズルからインク滴(ホットメルトインク)を噴
出させて被記録媒体の表面に文字や図形等を印字するよ
うに構成されている。
【0003】ところで、加熱して予め温度上昇された被
記録媒体に、ノズルヘッドからホットメルトインクを噴
出すれば、インクの定着性能が良くなるが、搬送下流に
配置した排紙ローラとピンチローラと間にて印字済の被
記録媒体を挟んで紙送りするとき、前記付着したホット
メルトインクが凝固していないと、ピンチローラ等にイ
ンクが移り(写り)、これによっても画質が不良とな
る。
【0004】そこで、従来の技術では、ノズルヘッドと
対峙して配置したプラテンの裏面側等にヒータを設けて
当該プラテンに接触支持させた被記録媒体の温度を上昇
させる一方、前記プラテンから排紙ローラとピンチロー
ラとによる排紙部までの搬送距離を大きく採って、その
長い搬送距離を移動する間に印字済みの被記録媒体を冷
却させて、ホットメルトインクの凝固が完了するように
構成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、搬送距
離を長く設定すれば、プリンタ全体としての寸法が大き
くなってしまうという問題があった。しかも、前記印字
済みの被記録媒体の搬送速度を速くすると、印字から排
紙ローラ迄に移動するのに要する時間(冷却時間)が実
質的に短くなるから、冷却効果が発揮できず、良好な画
質が得られない、従って、高速印字処理することができ
ないという問題もあった。
【0006】ところで、従来、種々のプリンタに設けた
冷却用フアンは、高温になりやすい電源基板に冷却空気
を吹きつけてこれらを冷却することを目的としているの
で、外部から冷却空気を取り込み易い、または排気し易
い本体ケースの側面内に、冷却用フアンを配置していた
が、前記の被記録媒体等の印字部の冷却のため、あるい
は、被記録媒体をプラテンに密着させる等のために用い
られることがなかった。
【0007】本発明では、前記従来の問題点を解決すべ
くなされたものであって、冷却用フアンによって発生さ
せる冷却空気の流れを、電源基板だけでなく、被記録媒
体等の冷却にも積極的に利用できるようにし、高速印字
が可能で且つ画質も良好となるようにしたホットメルト
インクジェットプリンタを提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明のホットメルトインクジェッ
トプリンタは、ホットメルトインクを噴射するノズルヘ
ッドと対峙したメインプラテンの表面に沿って被記録媒
体を搬送し、少なくとも前記メインプラテンにて被記録
媒体を加熱しつつ支持し、該被記録媒体の表面に、前記
ノズルヘッドからホットメルトインクを噴射して画像形
成したのち冷却しつつ排紙するように構成したホットメ
ルトインクインクジェットプリンタにおいて、加熱手段
を備えたメインプラテンより被記録媒体の搬送下流側に
は、第1吸引口を挟んで冷却プラテンを配置し、該冷却
プラテンの下面側に第2吸引口を設け、プリンタの本体
ケース内のほぼ中程部に、冷却用フアンを、前記第1吸
引口及び第2吸引口から冷却空気を取り入れ、該冷却空
気の送り方向が本体ケースの後部位に向かうように立設
し、冷却用フアンよりも冷却空気の下流側に、冷却が必
要な基板を配置したものである。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、ホットメ
ルトインクを噴射するノズルヘッドと対峙したメインプ
ラテンの表面に沿って被記録媒体を搬送し、少なくとも
前記メインプラテンにて被記録媒体を加熱しつつ支持
し、該被記録媒体の表面に、前記ノズルヘッドからホッ
トメルトインクを噴射して画像形成したのち冷却しつつ
排紙するように構成したホットメルトインクインクジェ
ットプリンタにおいて、加熱手段を備えたメインプラテ
ンより被記録媒体の搬送下流側には、冷却プラテンを配
置し、該冷却プラテンの下面側に吸引口を設け、プリン
タの本体ケース内のほぼ中程部に、冷却用フアンを、前
記吸引口から冷却空気を取り入れ、該冷却空気の送り方
向が本体ケースの後部位に向かうように立設し、冷却用
フアンよりも冷却空気の下流側に、冷却が必要な基板を
配置したものである。
【0010】そして、請求項3に記載の発明は、ホット
メルトインクを噴射するノズルヘッドと対峙したメイン
プラテンの表面に沿って被記録媒体を搬送し、少なくと
も前記メインプラテンにて被記録媒体を加熱しつつ支持
し、該被記録媒体の表面に、前記ノズルヘッドからホッ
トメルトインクを噴射して画像形成したのち冷却しつつ
排紙するように構成したホットメルトインクインクジェ
ットプリンタにおいて、加熱手段を備えたメインプラテ
ンより被記録媒体の搬送下流側には、第1吸引口を挟ん
で冷却プラテンを配置し、プリンタの本体ケース内のほ
ぼ中程部に、冷却用フアンを、前記第1吸引口及び他の
吸引口から冷却空気を取り入れ、該冷却空気の送り方向
が本体ケースの後部位に向かうように立設し、冷却用フ
アンよりも冷却空気の下流側に、冷却が必要な基板を配
置したものである。
【0011】さらに、請求項4に記載の発明は、請求項
1または請求項3に記載のホットメルトインクジェット
プリンタにおいて、前記第1吸引口には、メインプラテ
ンと冷却プラテンとを隔てるようにした断熱用隔壁を配
置し、該断熱用隔壁の両面に沿って冷却空気が通過し得
るように構成し、本体ケースの後面に排気口を設けたも
のである。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4のいずれかに記載のホットメルトインクジェット
プリンタにおいて、前記冷却用フアンは、印字作業時に
は高速回転させ、印字作業待機時には、低速回転するよ
うに切換動作するように構成したものである。請求項6
に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記
載のホットメルトインクジェットプリンタにおいて、前
記メインプラテンの裏面側及び冷却プラテンの裏面側を
支持する支持部材に、前記吸引口からの冷却空気を前記
冷却用フアン方向に導入する流通路を形成したものであ
る。
【0013】請求項7に記載の発明は、請求項1、請求
項2、請求項4乃至請求項6のいずれかに記載のホット
メルトインクジェットプリンタにおいて、前記冷却プラ
テンの裏面側には、冷却用フインを添設したものであ
る。そして、請求項8に記載の発明は、ホットメルトイ
ンクを噴射するノズルヘッドと対峙したメインプラテン
の表面に沿って被記録媒体を搬送し、少なくとも前記メ
インプラテンにて被記録媒体を加熱しつつ支持し、該被
記録媒体の表面に、前記ノズルヘッドからホットメルト
インクを噴射して画像形成したのち排紙するように構成
したホットメルトインクインクジェットプリンタにおい
て、加熱手段を備えたメインプラテンより被記録媒体の
搬送下流側には、第1吸引口を挟んで第2のプラテンを
配置し、プリンタの本体ケース内のほぼ中程部に、フア
ンを、前記第1吸引口及び他の吸引口から空気を取り入
れ、該空気の送り方向が本体ケースの後部位に向かうよ
うに立設し、フアンよりも空気の下流側に、冷却が必要
な基板を配置したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施形
態について説明する。図1は本発明に係るホットメルト
インクジェットプリンタの斜視図、図2は該プリンタの
側断面図、図3は印字部の概略平面図、図4は要部拡大
側断面図である。図1及び図2に示すように、プリンタ
1の本体ケース1aの上面後側には、被記録媒体として
の普通紙であるカット紙及びオーバーヘッドプロジェク
タ用の透明フィルム等の透明紙を積層状態にてセットす
るための複数の給紙ユニット2,3が着脱自在に装着さ
れている。図1に示すように、本体ケース1aの上面右
側には、各種の操作用スイッチを備えた操作パネル部4
があり、また、本体ケース1aの前面には、印字後の被
記録媒体Pが排出される排紙口5が開口され、排紙トレ
イ6上に排紙される。
【0015】図1に示す開閉自在な外カバー体7にて、
本体ケース1aの上面の中央開口部1bの上面を覆うこ
とができる。さらに、中央開口部1bの左側には、カラ
ーインクジェットプリンタ用としてのイエロー(Y)、
マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)の各インク
ペレット(図示せず)を各々列状に収納し得る複数の収
納溝部8aを有するインクケース8が着脱可能に装着さ
れており、該インクケースの上面をカバー体9にて開放
可能に構成されている。また、インク供給部としてのイ
ンクケース8の右側に固定され横向き突出した透明カバ
ー10(多数の排気穴10a付き)にて前記中央開口部
1bの右側を覆うことができるものである。
【0016】図2〜図4に示すように、キャリッジ12
に搭載された記録ヘッド部11は、ノズルヘッド13、
該ノズルヘッド13を下面側に支持し、且つインクの往
復通路及びこれらの通路を加熱するパネルヒータ14a
を裏面に備えたフロントパネル14、裏面にヒータ15
aを有するインクタンク15並びに同じく裏面にヒータ
16aを有する溶融ホッパー16、前記フロントパネル
14の裏面側を覆う蓋パネル17、前記ノズルヘッド1
3のインク噴射を実行する圧電素子を制御する制御基板
並びに前記各ヒータを制御する制御基板等を備えた中継
部18等からなる。
【0017】該キャリッジ12は、前記本体ケース1a
内において、図示しない走行機構と、ガイド軸19及び
ガイドレール20に沿って副走査方向に沿って往復移動
可能に構成されている。そして、前記インクケース8の
前端下方には、インク供給機構(図示せず)を配置し、
印字作業が実行されてインクが消費され、インクタンク
15内の所定の色のホットメルトインク残量が少なくな
り、図示しないセンサにてインク切れと検知されると、
当該インク切れとなった箇所の溶融ホッパー16の箇所
が、インクケース8における対応する色のインクペレッ
トが収納された部分の出口の下方に位置するように前記
キャリッジ12を移動させ、ここで、インク供給機構の
駆動部が作動し、所定の色の常温で固形のインクペレッ
トを前記溶融ホッパー16に落とし込むようにする。他
方、プリンタ1の本体ケース1a内の右端部には、当該
箇所にキャリッジ12を位置させた状態にて前記ノズル
ヘッド13におけるノズルからホットメルトインクを試
用のロール用紙に噴出させて、通常の印字動作時でのノ
ズルの詰まり等を防止するメインテナンス動作部21を
配置している。
【0018】各給紙ユニット2,3における下端には、
図2に示すように、半月状(D型)等の給紙ローラ22
a,22bが配置され、各給紙ユニット2,3に積層さ
れた被記録媒体Pもしくは各給紙ユニット2,3の上面
の手差しトレイ2a,3aからの手差しの被記録媒体P
を搬送経路29に送り出すようになっている。図4に示
すように、搬送経路29は、レジストローラ対23a,
23b、プレヒートプラテン24、搬送ローラ25とピ
ンチローラ25a、メインプラテン26、冷却プラテン
27、排紙ローラ28とピンチローラ28a、排紙口5
及び排紙トレイ6の順に並んでおり、図4〜図6に示す
ように、プレヒートプラテン24及びメインプラテン2
6の各裏面箇所に配置された予備加熱手段としてのプレ
ヒータ24a及び主加熱手段としてのメインヒータ26
aにて被記録媒体Pをその裏面から加熱するように構成
されている。
【0019】また、プレヒートプラテン24とメインプ
ラテン26と冷却プラテン27とは、熱伝導率の高いア
ルミ等の金属材料にて構成されていることが好ましい。
少なくとも、メインプラテン26および冷却プラテン2
7は、その表面(被記録媒体Pの裏面と対峙する側)が
ノズルヘッド13側に接近するように半径Rの円周面等
の凸湾曲状に形成されている。実施例に示すように、プ
レヒートプラテン24とメインプラテン26と一体的に
形成されていても良い。プレヒートプラテン24も半径
Rの円周面等の凸湾曲状に形成しても良い。
【0020】これらの構成により、搬送ローラ25とピ
ンチローラ25aとで被記録媒体Pの搬送上流側が挟持
され、当該被記録媒体Pの搬送下流側が排紙ローラ28
とピンチローラ28aとで挟持され、被記録媒体Pに張
力が付与されながら搬送されるとき、プレヒートプラテ
ン24からメインプラテン26を経て冷却プラテン27
にわたって形成された前記凸湾曲面にて被記録媒体Pの
裏面の全体が均一且つ接触支持されるので、加熱領域で
の被記録媒体Pへの熱伝達(加熱)及び冷却領域(冷却
プラテン27の表面等)での熱吸収(冷却)が効率良く
実行できるのである。
【0021】本体ケース1aの前後方向のほぼ中程部に
配置された空洞状の枠フレーム34上には、ポリエーテ
ルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等の耐熱性合
成樹脂製の支持枠体30が取付けられ、該支持枠体30
にて支持されるメインプラテン26(プレヒートプラテ
ン24を含む)は、その左右両側端部をネジ31にて突
起部30aに固定されている(図6(a)参照)。ま
た、前記支持枠体30の下部寄り部位に配置される冷却
プラテン27は、その左右両側端部の凹所27a内に嵌
まるネジ32にて突起部30bに脱落不能に取付けら
れ、図6(a)に示すように、微小距離H1(実施例で
は0.1mm 〜0.2mm 程度)だけ上下動可能になっている。
この冷却プラテン27の長手方向(キャリッジ12の移
動方向)に沿った中途部等の裏面側と前記支持枠体30
の底板30cに突設した突起30dとの間にはコイルバ
ネ等の付勢バネ33を介挿し、冷却プラテン27がノズ
ルヘッド13側に突出付勢されている(図6(b)参
照)。
【0022】従って、前記搬送ローラ25とピンチロー
ラ25aとで被記録媒体Pの搬送上流側が挟持され、当
該被記録媒体Pの搬送下流側が排紙ローラ28とピンチ
ローラ28aとで挟持され、被記録媒体Pに張力が付与
されながら搬送されるとき、冷却プラテン27の搬送方
向に沿う面全体を被記録媒体Pの裏面にぴったりと押し
付けることができて、当該被記録媒体Pから冷却プラテ
ン27側への熱伝達を効率良く実行できるのである。な
お、排紙ローラ28の回転速度は、搬送ローラ25の回
転速度よりも早くなるように設定されており、さらに、
排紙ローラ28とピンチローラ28aとによる挟持力の
方が搬送ローラ25とピンチローラ25aとによる挟持
力よりも弱く設定される等して、速度差分だけ排紙ロー
ラ28側がスリップするようにしてある。ただし、排紙
ローラ28側の狭持力が弱く設定されるとしても、被記
録媒体Pが冷却プラテン27の付勢力(付勢バネ33の
弾性力によるもの)を受けて搬送経路から浮き上がるの
を抑止することができる程度の狭持力を有することは勿
論である。また、図5に示すように、メインプラテン2
6の表面に自由端を押し付けするメインバッフル43及
びプレヒートプラテン24の表面に自由端を押し付けす
るプレバッフル44にて前記被記録媒体Pの押し付け作
用を一層確実にするものであり、これらバッフル43,
44は耐熱性及び弾性を有するポリイミドフィルム等の
耐熱性合成樹脂材であっても良いが、ここでは、ある程
度の剛性を有する金属薄板材、例えば、メインバッフル
43は厚さ0.1mmのリン青銅板、プレバッフル44
は厚さ0.1mmのステンレス板からなる。なお、メイ
ンバッフル43は必ずしもリン青銅板である必要はない
が、実験の結果、ステンレス板よりも良好な結果が得ら
れた。おそらく熱伝導率の違いが影響しているものと思
われる。
【0023】そして、本発明では、主加熱手段としての
メインヒータ26aを裏面側に備えたメインプラテン2
6より搬送下流側には、吸引口と冷却プラテン27とを
設け、前記両プラテン26,27の裏面側に配置した冷
却用フアン35により、排紙口5側から前記冷却プラテ
ン27の方向に向かう冷却空気を導入するように構成す
る。
【0024】即ち、図2、図4、図6(a)及び図6
(b)に示すように、前記搬送経路29より下方位置で
あって本体ケース1aの前後方向のほぼ中程部に配置さ
れた空洞状の枠フレーム34内に冷却用フアン35を配
置し、枠フレーム34の上部前寄り部位に前記支持枠体
30を取付ける。該支持枠体30に固定したメインプラ
テン26の搬送下流側端部と、冷却プラテン27の搬送
上流側端部との間を所定寸法だけ隔てて配置することに
より、吸引口の一つとしての第1吸引口36がキャリッ
ジ13の副走査方向に沿って長手に形成される。この第
1吸引口36には、メインプラテン26の搬送下流側端
部と、冷却プラテン27搬送上流側端部との間を熱的に
隔離するようにした耐熱性合成樹脂からなる細長い断熱
用隔壁38が配置されている。
【0025】他方、冷却プラテン27の搬送下流側端部
の下面と前記支持枠体30の壁板30eとの間には、キ
ャリッジ13の副走査方向に沿って適宜間隔にて、別の
吸引口としての第2吸引口37が複数形成されている。
この第2吸引口37は適宜長さの排紙ローラ28の配置
間隔の間(排紙ローラ28の支軸28bのみの箇所等)
に複数箇所で形成されている。なお、排紙ローラ28は
支軸28bの箇所をできるだけ多く分散させるために4
個に限らず、例えば6個あるいはそれ以上に分散するよ
うにしても良い。また、第2吸引口37は排紙ローラ2
8の配置間隔の間に限らずプラテンの略全域にわたって
長い1つの第2吸引口37を形成するようにしても良
い。
【0026】また、支持枠体30の底板30cには、前
記第1吸引口36及び第2吸引口37に連通し且つ前記
冷却用フアン35に冷却空気を導く空気通路39が穿設
されている(図4、図6(a)及び図6(b)参照)。
さらに、前記枠フレーム34の後面(本体ケース1aの
後側面)等には排気口40,41が開口され、該排気口
40,41と冷却用フアン35との間の枠フレーム34
内には電源用基板42が配置されている(図2参照)。
レジストローラ対23bとプレヒートプラテン24との
間の搬送経路29中には、前記普通紙と、オーバーヘッ
ドプロジェクタ用の透明フィルム等の透明紙との被記録
媒体Pの種類を判別するための光透過型の光センサ45
を備え、後述するようなヒータの温度条件変更などの制
御のための検知信号を出力する。
【0027】次に、上記構成からなるホットメルトイン
クジェットプリンタにおける制御系を、図7に示すブロ
ック図を参照して説明する。CPU50は、ROM51
に予め記憶されている各種の制御プログラムに従って、
ホストコンピュータから送られてくる印字データをもと
に、カラー画像を印刷するために必要な各種の演算制御
動作を実行するものであって、前記ノズルヘッド13を
印字データに基づいて駆動するための記録ヘッド駆動回
路62、前記キャリッジ13を主走査方向に往復走行さ
せるキャリッジモータ60を駆動するためのキャリッジ
駆動回路63、前記プレヒータ24aおよびメインヒー
タ26aの通電を制御するためのヒータ制御回路64、
前記吸引ファン(冷却ファン)35を駆動するためのフ
ァン駆動回路65、正転時には前記搬送ローラ25およ
び排紙ローラ28を用紙搬送方向に回転させ、且つ逆転
時には、インク供給機構あるいはメンテナンス機構を選
択的に作動させたりする1個の駆動源としての紙送りモ
ータ61を駆動するための搬送系駆動回路66、前記給
紙ローラ22a,22bのいずれかを選択に作動させて
被記録媒体Pを搬送経路に送り出すための給紙ソレノイ
ド68を駆動する給紙系駆動回路67がそれぞれ接続さ
れており、前記プレヒートプラテン24の温度を検出す
るためのプレサーミスタ69、前記メインプラテン26
の温度を検出するためのメインサーミスタ70、さらに
は前記光センサ45から入力される各種の検出信号等に
基づいて、前記ヒータ制御回路64あるいはファン駆動
回路65等に対して所定の制御信号を出力するように構
成されている。
【0028】なお、ROM51は、各種の制御プログラ
ムが記憶される他に、前記プレヒートプラテン24ある
いはメインプラテン26の制御温度が被記録媒体Pの種
類、および印字解像度に応じて記憶設定されている。R
AM52は、ホストコンピュータから送られてくる印字
データを一時的に格納したり、各種の制御動作を実行す
るためのワークエリアとして一時的に利用される。
【0029】次に、この構成による冷却作用について説
明すると、プリンタ1における図示しない電源スイッチ
をONにすると、印字動作待機状態となり、前記プレヒ
ータ24a及びメインヒータ26aに電流が導通されて
加熱準備に入り、冷却用フアン35も回転する。この結
果、印字動作待機状態では、被記録媒体Pにて前記第1
吸引口36が塞がれていないから、前記排紙口5から取
り入れられた冷却空気は、排紙側搬送経路29から、冷
却プラテン27の搬送下流側に導かれ、前記第1吸引口
36及び第2吸引口37の両方の吸引口から支持枠体3
4内に入り、空気通路39を介して枠フレーム34内の
冷却用フアン35を経て、本体ケース1aの後方へ吹き
出される。この冷却空気は電源基板42の表面に沿って
流れて熱を奪いながら、排気口40,41を介して本体
ケース1a外に排気される。印字動作待機状態では、冷
却用フアン35の回転数を印字動作中よりも低下させて
おき、且つ前記プレヒータ24a及びメインヒータ26
aへの電力供給を低下させて電力消費を抑えている。
【0030】次いで、印字動作に入ると、プレヒータ2
4a及びメインヒータ26aに所定の電力を供給して、
プレヒートプラテン24及びメインプラテン26を所定
温度に保持する。そして、被記録媒体Pの種類を選択
し、その給紙指令があると、所定の給紙ローラ22a又
は22bが回転駆動し、印字すべき被記録媒体Pの先端
は一旦レジストローラ23a又は23bの箇所で停止し
て搬送方向前端縁の姿勢が整えられた後、搬送ローラ2
5の方向に搬送される。
【0031】前記被記録媒体Pは、弾圧片としてのプレ
バッフル44にてプレヒートプラテン24の表面に押し
付けられて、予備加熱作用を受け、次いで、メインバッ
フル43にてメインプラテン26の表面に押し付けられ
ながら本加熱作用を受ける。また、被記録媒体Pの先端
が第1吸引口36の箇所を塞ぐと、吸引効果により、被
記録媒体Pの裏面がメインプラテン26の凸湾曲状の表
面から浮き上がらないから、メインプラテン26の箇所
での加熱作用も確実に受けることができる。
【0032】このようにして、両プラテン24,26の
表面に接触支持されながら搬送される被記録媒体Pを所
定温度に加熱し、メインプラテン26と対峙する箇所に
てノズルヘッド13から噴射されるホットメルトインク
が付着し易いようにする。次いで、排紙ローラ28の箇
所で被記録媒体Pが挟持されると、前記被記録媒体Pに
て第1吸引口36が塞がれて、この箇所からの空気の流
入は殆どなく、冷却プラテン27の裏面側である第2吸
引口37から多量に冷却空気が支持枠体34内に吸い込
まれることになる。
【0033】また、前記搬送ローラ25の箇所と排紙ロ
ーラ28の箇所とで挟持された被記録媒体Pにおける印
字済み部分は、付勢ばね33を介して突出付勢されてい
る冷却プラテン27の凸湾曲状の表面に密接するので
(図6(b)参照)、冷却プラテン27の搬送方向に沿
う面全体を被記録媒体Pの裏面にぴったりと押し付ける
ことができて、当該被記録媒体Pから冷却プラテン27
側への熱伝達を効率良く実行できるのである。
【0034】前記第2吸引口37から多量に冷却空気が
支持枠体34内に吸い込まれることにより、冷却プラテ
ン27の温度が急速に低下し、この表面に密接しながら
排紙される被記録媒体Pから熱を迅速に奪うことができ
て、排紙ローラ28とピンチローラ28aの挟持箇所に
来るまでの短い搬送距離であっても、また、印字速度を
高めて被記録媒体Pの主走査方向速度(搬送速度)を高
めても、前記付着したホットメルトインクが凝固して、
排紙ローラ28におけるピンローラ28aの表面に写ら
ないから画質が低下せず、高速印字処理しても印字済み
の箇所の定着性が向上し画質の低下が発生しない。
【0035】なお、前記第1吸引口36に断熱用隔壁3
8を配置することで、温度を高く保持しなければならな
いメインプラテン26からの熱輻射等の冷却プラテン2
7への熱伝達を遮断して、冷却プラテン27の温度を確
実に低い状態に保持することができるのである。実施例
では、普通紙に印字する場合には、解像度300dpi に
てメインプラテン26の表面温度を68℃、解像度60
0dpi にて表面温度を65℃とし、オーバーヘッドプロ
ジェクト用の透明フィルムに印字するとき、解像度60
0dpi にて表面温度を80℃とするように設定する。こ
のように、被記録媒体Pの種類や印字条件を変更したい
ときには、印字中のメインプラテン26の温度も迅速に
変更しなければならない。
【0036】例えば、上記の条件等の変更を実行すると
き、特に、メインプラテン26の温度を急速に低下させ
たい場合には、前記第1吸引口36から吸い込む冷却空
気により、メインプラテン26への冷却効果を高める必
要がある。そのため、前記被記録媒体Pにて第1吸引口
36が塞がれていない状態において、冷却用フアン35
の回転数を上昇させると共に、この第1吸引口36に断
熱用隔壁38を配置することにより、メインプラテン2
6おける搬送下流側縁と、前記断熱用隔壁38との間の
狭い流通路では吸引される空気の流速が速くなり、メイ
ンプラテン26に対する冷却効果を向上させることがで
きる。前記メインプラテン26と断熱用隔壁38との隙
間形状を吸引入口側で狭く、支持枠体34内側で広くな
るようなノズル形状とすることで、冷却効果を一層向上
させることができる。
【0037】他の実施例においては、前記メインプラテ
ン26と冷却プラテン27との間は隔離し、もしくは断
熱材を介挿してメインプラテン26から冷却プラテン2
7への熱伝達を無くするように構成する一方、冷却プラ
テン27の裏面側にのみ冷却口(前記実施形態の図4等
における第2吸引口37に相当するもの)を設けるよう
にしても良い。この構成によれば、印字作業中及び待機
中のいずれの時期においても、被記録媒体Pの搬送の如
何に拘らず、前記吸引口(第2吸引口37)を通過する
冷却空気により、冷却プラテン27を確実に低温に保持
できるという効果を奏する。
【0038】さらに、他の実施例においては、前記メイ
ンプラテン26と冷却プラテン27との間に前記実施形
態と同様に第1吸引口36を設けるが、第2吸引口37
を省略し、その代わりに、枠フレーム34の箇所等に他
の吸引口(図示せず)を設けても良い。この場合には、
第1吸引口36が塞がれていない状態では、前記実施形
態と同様にメインプラテン26の温度変更(温度低下)
と冷却プラテン27の冷却機能とを果たす一方、第1吸
引口36が塞がれているときには、前記他の吸引口から
枠フレーム34内に導入される冷却空気にて電源基板4
2を常時冷却することに支障がない。
【0039】また、さらに、他の実施例においては、前
記メインプラテン26と、その下流側に配置された第2
のプラテン(このプラテンは、冷却プラテン27であっ
ても良いし、単に被記録媒体Pを支持するためのプラテ
ンであっても良い)との間に前記実施形態と同様に第1
吸引口36を設けるが、第2吸引口37を省略し、その
代わりに、枠フレーム34の箇所等に他の吸引口(図示
せず)を設けても良い。この場合には、第1吸引口36
が塞がれていない状態では、前記実施形態と同様にメイ
ンプラテン26の温度変更(温度低下)の機能を果たす
一方、第1吸引口36が塞がれているとき、即ち、フア
ンによる空気流によって、被記録媒体Pがメインプラテ
ン26及び第2のプラテンに密着(吸着)しているとき
には、前記他の吸引口から枠フレーム34内に導入され
る空気にて電源基板42を常時冷却することに支障がな
い。
【0040】前記各実施形態(実施例)において、冷却
プラテン27の裏面側には、前記第2吸引口37と対向
する部位に、複数枚の冷却用フイン27b(図4参照)
を添設すれば、冷却効果が一層向上するものである。な
お、上記実施形態では、プレヒートプラテン24をメイ
ンプラテン26と同じく被記録媒体Pの裏面側に接触さ
せて予備加熱するようにしたものであるが、必ずしも被
記録媒体Pの裏面側に接触させる必要はなく、例えば、
被記録媒体Pの表面側(インクが付着する側)に接触さ
せるようにしても良く、あるいは、表裏両面に接触する
ように少なくとも2個のプレヒートプラテンを設けるよ
うにしても良い。特に、被記録媒体Pの表面側に接触す
るように、凹湾曲状としたプレヒートプラテンを設けた
場合には、インクの付着する側の面を効率よく加熱する
ことができる。
【0041】また、プレヒートプラテン24は、必ずし
も被記録媒体Pの主走査方向の幅と同じかそれよりも長
い幅を有する必要はなく、例えば、被記録媒体Pの材質
として或る程度の熱伝導率を有するものである場合に
は、主走査方向の幅が若干短いプレヒートプラテンであ
っても、あるいは、主走査方向に断続的に設置されてい
る場合であっても、予備加熱の効果を充分に奏し得る。
【0042】
【発明の効果】以上に詳述したように、請求項1に記載
の発明のホットメルトインクジェットプリンタは、ホッ
トメルトインクを噴射するノズルヘッドと対峙したメイ
ンプラテンの表面に沿って被記録媒体を搬送し、少なく
とも前記メインプラテンにて被記録媒体を加熱しつつ支
持し、該被記録媒体の表面に、前記ノズルヘッドからホ
ットメルトインクを噴射して画像形成したのち冷却しつ
つ排紙するように構成したホットメルトインクインクジ
ェットプリンタにおいて、加熱手段を備えたメインプラ
テンより被記録媒体の搬送下流側には、第1吸引口を挟
んで冷却プラテンを配置し、該冷却プラテンの下面側に
第2吸引口を設け、プリンタの本体ケース内のほぼ中程
部に、冷却用フアンを、前記第1吸引口及び第2吸引口
から冷却空気を取り入れ、該冷却空気の送り方向が本体
ケースの後部位に向かうように立設し、冷却用フアンよ
りも冷却空気の下流側に、冷却が必要な基板を配置した
ものである。
【0043】従って、被記録媒体が第1吸引口を塞がな
い状態では、冷却空気が、温度の高いメインプラテンの
箇所よりも搬送下流側に位置する第1吸引口及び第2吸
引口に吸引される。また、被記録媒体が第1吸引口を塞
いでいても、第2吸引口から冷却空気が常時吸引される
結果、風下側であるメインプラテン側からの熱が前記冷
却プラテンに向かう冷却空気を加熱しない状態で当該冷
却プラテンを冷却することができ、冷却プラテンの冷却
効果を向上させることができる。
【0044】そして、冷却プラテン箇所を通過した後の
冷却用フアンから吹き出す冷却空気にて、下流側の基板
から熱を奪って冷却するのであり、プリンタの本体ケー
ス内のほぼ中程部に配置した一つの冷却用フアンを挟ん
で上流側と下流側とに冷却すべき部分を配置することに
より、コンパクトで且つコストを低減させて効率良く冷
却できるという効果を奏する。
【0045】また、請求項2に記載の発明は、ホットメ
ルトインクを噴射するノズルヘッドと対峙したメインプ
ラテンの表面に沿って被記録媒体を搬送し、少なくとも
前記メインプラテンにて被記録媒体を加熱しつつ支持
し、該被記録媒体の表面に、前記ノズルヘッドからホッ
トメルトインクを噴射して画像形成したのち冷却しつつ
排紙するように構成したホットメルトインクインクジェ
ットプリンタにおいて、加熱手段を備えたメインプラテ
ンよりも被記録媒体の搬送下流側には、冷却プラテンを
配置し、該冷却プラテンの下面側に吸引口を設け、プリ
ンタの本体ケース内のほぼ中程部に、冷却用フアンを、
前記吸引口から冷却空気を取り入れ、該冷却空気の送り
方向が本体ケースの後部位に向かうように立設し、冷却
用フアンよりも冷却空気の下流側に、冷却が必要な基板
を配置したものである。
【0046】この構成によれば、冷却用フアンが作動し
ていると常時冷却空気が、温度の高いメインプラテンの
箇所よりも搬送下流側であって冷却プラテンの下面と対
向する位置の吸引口に吸引される結果、風下側であるメ
インプラテン側からの熱が前記冷却プラテンに向かう冷
却空気を加熱しない状態で当該冷却プラテンを冷却する
ことができ、冷却プラテンの冷却効果を向上させること
ができる。
【0047】また、冷却プラテン箇所を通過した後の冷
却用フアンから吹き出す冷却空気にて、下流側の基板か
ら熱を奪って冷却するのであり、プリンタの本体ケース
内のほぼ中程部に配置した一つの冷却用フアンを挟んで
上流側と下流側とに冷却すべき部分を配置することによ
り、コンパクトで且つコストを低減させて効率良く冷却
できるという効果を奏する。
【0048】そして、請求項3に記載の発明は、ホット
メルトインクを噴射するノズルヘッドと対峙したメイン
プラテンの表面に沿って被記録媒体を搬送し、少なくと
も前記メインプラテンにて被記録媒体を加熱しつつ支持
し、該被記録媒体の表面に、前記ノズルヘッドからホッ
トメルトインクを噴射して画像形成したのち冷却しつつ
排紙するように構成したホットメルトインクインクジェ
ットプリンタにおいて、加熱手段を備えたメインプラテ
ンより被記録媒体の搬送下流側には、第1吸引口を挟ん
で冷却プラテンを配置し、プリンタの本体ケース内のほ
ぼ中程部に、冷却用フアンを、前記第1吸引口及び他の
吸引口から冷却空気を取り入れ、該冷却空気の送り方向
が本体ケースの後部位に向かうように立設し、冷却用フ
アンよりも冷却空気の下流側に、冷却が必要な基板を配
置したものである。
【0049】この構成によれば、第1吸引口が塞がれて
いない状態では、メインプラテンの温度変更(温度低
下)と冷却プラテンの冷却機能とを果たす一方、第1吸
引口が塞がれているときには、前記他の吸引口から導入
される冷却空気にて基板を常時冷却することに支障がな
い。さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1または
請求項3に記載のホットメルトインクジェットプリンタ
において、前記第1吸引口には、メインプラテンと冷却
プラテンとを隔てるようにした断熱用隔壁を配置し、該
断熱用隔壁の両面に沿って冷却空気が通過し得るように
構成し、本体ケースの後面に排気口を設けたものであ
る。
【0050】このように構成すれば、加熱手段により加
熱されているメインプラテンからの輻射熱等の冷却プラ
テン側への熱伝達が断熱用隔壁にて効率良く遮断できる
と共に印字作業待機時もしくは被記録媒体の種類や印字
条件の変更時においては、被記録媒体にて塞がれていな
い第1吸引口からの冷却空気の流速を高めて、メインプ
ラテンの低い設定温度への変更を迅速に行うことができ
るという効果も奏する。そして、本体ケースの後面に排
気口を設けことで、前記第1吸引口から冷却用フアンを
介して排気口迄の風流路をほぼ一直線状にでき、空気抵
抗を少なくできるという効果も奏する。
【0051】また、印字作業時には、搬送されて来る被
記録媒体が第1吸引口からの吸引空気にてメインプラテ
ンの表面に吸い付けられ浮き上がらないから、ノズルヘ
ッドとメインプラテンとの隙間が小さくても、被記録媒
体がノズルヘッドに引っ掛かる等の紙ジャムが発生しな
い。さらに、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4のいずれかに記載のホットメルトインクジェット
プリンタにおいて、前記冷却用フアンは、印字作業時に
は高速回転させることにより、前記第2吸引口からの冷
却空気の吸引量を増大させて冷却プラテンを低温に保持
することができる。他方、印字作業待機時には、低速回
転するように切換動作するように構成したものであるか
ら、立ち上げ時における冷却空気の吸引量が少なくし
て、メインプラテンへの加熱速度を迅速にして設定温度
になるまでの所要時間を短縮し、且つ冷却空気に奪われ
る熱量を少なくして加熱手段にて消費される電力も少な
くできるという効果を奏する。
【0052】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請
求項5のいずれかに記載のホットメルトインクジェット
プリンタにおいて、前記メインプラテンの裏面側及び冷
却プラテンの裏面側を支持する支持部材に、前記吸引口
からの冷却空気を前記冷却用フアン方向に導入する流通
路を形成したものである。このように構成すれば、両プ
ラテンの支持機能と冷却空気の流通機能とを一つの部材
にて達成することができ、プリンタの構成を簡略化して
コンパクトにでき、かつ製造コストも低減できるという
効果を奏する。
【0053】請求項7に記載の発明は、請求項1、請求
項2、請求項4乃至請求項6のいずれかに記載のホット
メルトインクジェットプリンタにおいて、前記冷却プラ
テンの裏面側には、冷却用フインを添設したものであ
る。このよう構成すれば、冷却用フインの面積分だけ冷
却面積が増大し、冷却プラテンの冷却効果を一層増大さ
せることができるのである。
【0054】そして、請求項8に記載の発明は、ホット
メルトインクを噴射するノズルヘッドと対峙したメイン
プラテンの表面に沿って被記録媒体を搬送し、少なくと
も前記メインプラテンにて被記録媒体を加熱しつつ支持
し、該被記録媒体の表面に、前記ノズルヘッドからホッ
トメルトインクを噴射して画像形成したのち排紙するよ
うに構成したホットメルトインクインクジェットプリン
タにおいて、加熱手段を備えたメインプラテンより被記
録媒体の搬送下流側には、第1吸引口を挟んで第2のプ
ラテンを配置し、プリンタの本体ケース内のほぼ中程部
に、フアンを、前記第1吸引口及び他の吸引口から空気
を取り入れ、該空気の送り方向が本体ケースの後部位に
向かうように立設し、フアンよりも空気の下流側に、冷
却が必要な基板を配置したものである。
【0055】この構成によれば、第1吸引口が塞がれて
いない状態では、メインプラテンの温度変更(温度低
下)の機能を果たす一方、被記録媒体がプラテンに吸着
されて第1吸引口が塞がれているときには、前記他の吸
引口から導入される空気にて基板を常時冷却することに
支障がない、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタの斜視図である。
【図2】プリンタの断面図である。
【図3】キャリッジ、インク供給部及び前記メインテナ
ンス動作部の位置関係を示す概略平面図である。
【図4】搬送経路の要部拡大断面図である。
【図5】メインプラテン、冷却プラテン及び支持枠体の
側面図である。
【図6】(a)は図3のVIA −VIA 矢視断面図、(b)
は図3のVIB −VIB 矢視断面図である。
【図7】制御系のブロック図である。
【符号の説明】
P 被記録媒体 1 プリンタ 1a 本体ケース 5 排紙口 11 記録ヘッド部 12 キャリッジ 13 ノズルヘッド 25 搬送ローラ 26 メインプラテン 27 冷却プラテン 28 排紙ローラ 29 搬送経路 30 支持枠体 34 枠フレーム 35 冷却用フアン 36 第1吸引口 37 第2吸引口 38 断熱用隔壁 41,42 排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 卓 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホットメルトインクを噴射するノズルヘ
    ッドと対峙したメインプラテンの表面に沿って被記録媒
    体を搬送し、少なくとも前記メインプラテンにて被記録
    媒体を加熱しつつ支持し、該被記録媒体の表面に、前記
    ノズルヘッドからホットメルトインクを噴射して画像形
    成したのち冷却しつつ排紙するように構成したホットメ
    ルトインクインクジェットプリンタにおいて、加熱手段
    を備えたメインプラテンより被記録媒体の搬送下流側に
    は、第1吸引口を挟んで冷却プラテンを配置し、該冷却
    プラテンの下面側に第2吸引口を設け、プリンタの本体
    ケース内のほぼ中程部に、冷却用フアンを、前記第1吸
    引口及び第2吸引口から冷却空気を取り入れ、該冷却空
    気の送り方向が本体ケースの後部位に向かうように立設
    し、冷却用フアンよりも冷却空気の下流側に、冷却が必
    要な基板を配置したことを特徴とするホットメルトイン
    クジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 ホットメルトインクを噴射するノズルヘ
    ッドと対峙したメインプラテンの表面に沿って被記録媒
    体を搬送し、少なくとも前記メインプラテンにて被記録
    媒体を加熱しつつ支持し、該被記録媒体の表面に、前記
    ノズルヘッドからホットメルトインクを噴射して画像形
    成したのち冷却しつつ排紙するように構成したホットメ
    ルトインクインクジェットプリンタにおいて、加熱手段
    を備えたメインプラテンより被記録媒体の搬送下流側に
    は、冷却プラテンを配置し、該冷却プラテンの下面側に
    吸引口を設け、プリンタの本体ケース内のほぼ中程部
    に、冷却用フアンを、前記吸引口から冷却空気を取り入
    れ、該冷却空気の送り方向が本体ケースの後部位に向か
    うように立設し、冷却用フアンよりも冷却空気の下流側
    に、冷却が必要な基板を配置したことを特徴とするホッ
    トメルトインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 ホットメルトインクを噴射するノズルヘ
    ッドと対峙したメインプラテンの表面に沿って被記録媒
    体を搬送し、少なくとも前記メインプラテンにて被記録
    媒体を加熱しつつ支持し、該被記録媒体の表面に、前記
    ノズルヘッドからホットメルトインクを噴射して画像形
    成したのち冷却しつつ排紙するように構成したホットメ
    ルトインクインクジェットプリンタにおいて、加熱手段
    を備えたメインプラテンより被記録媒体の搬送下流側に
    は、第1吸引口を挟んで冷却プラテンを配置し、プリン
    タの本体ケース内のほぼ中程部に、冷却用フアンを、前
    記第1吸引口及び他の吸引口から冷却空気を取り入れ、
    該冷却空気の送り方向が本体ケースの後部位に向かうよ
    うに立設し、冷却用フアンよりも冷却空気の下流側に、
    冷却が必要な基板を配置したことを特徴とするホットメ
    ルトインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記第1吸引口には、メインプラテンと
    冷却プラテンとを隔てるようにした断熱用隔壁を配置
    し、該断熱用隔壁の両面に沿って冷却空気が通過し得る
    ように構成し、本体ケースの後面に排気口を設けたこと
    を特徴とする請求項1または請求項3に記載のホットメ
    ルトインクジェットプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記冷却用フアンは、印字作業時には高
    速回転させ、印字作業待機時には、低速回転するように
    切換動作するように構成したことを特徴とする請求項1
    乃至請求項4のいずれかに記載のホットメルトインクジ
    ェットプリンタ。
  6. 【請求項6】 前記メインプラテンの裏面側及び冷却プ
    ラテンの裏面側を支持する支持部材に、前記吸引口から
    の冷却空気を前記冷却用フアン方向に導入する流通路を
    形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいず
    れかに記載のホットメルトインクジェットプリンタ。
  7. 【請求項7】 前記冷却プラテンの裏面側には、冷却用
    フインを添設したことを特徴とする請求項1、請求項
    2、請求項4乃至請求項6のいずれかに記載のホットメ
    ルトインクジェットプリンタ。
  8. 【請求項8】 ホットメルトインクを噴射するノズルヘ
    ッドと対峙したメインプラテンの表面に沿って被記録媒
    体を搬送し、少なくとも前記メインプラテンにて被記録
    媒体を加熱しつつ支持し、該被記録媒体の表面に、前記
    ノズルヘッドからホットメルトインクを噴射して画像形
    成したのち排紙するように構成したホットメルトインク
    インクジェットプリンタにおいて、加熱手段を備えたメ
    インプラテンより被記録媒体の搬送下流側には、第1吸
    引口を挟んで第2のプラテンを配置し、プリンタの本体
    ケース内のほぼ中程部に、フアンを、前記第1吸引口及
    び他の吸引口から空気を取り入れ、該空気の送り方向が
    本体ケースの後部位に向かうように立設し、フアンより
    も空気の下流側に、冷却が必要な基板を配置したことを
    特徴とするホットメルトインクジェットプリンタ。
JP9176917A 1997-06-27 1997-07-02 ホットメルトインクジェットプリンタ Pending JPH1120142A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004103715A1 (ja) * 2003-05-22 2004-12-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. インクジェット式記録装置
JP2007286260A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2009233876A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Noritsu Koki Co Ltd インクジェットプリンタ

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WO2004103715A1 (ja) * 2003-05-22 2004-12-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. インクジェット式記録装置
JP2007286260A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
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