JPH11201262A - 移動操作機構及びこれを用いた装置 - Google Patents
移動操作機構及びこれを用いた装置Info
- Publication number
- JPH11201262A JPH11201262A JP788898A JP788898A JPH11201262A JP H11201262 A JPH11201262 A JP H11201262A JP 788898 A JP788898 A JP 788898A JP 788898 A JP788898 A JP 788898A JP H11201262 A JPH11201262 A JP H11201262A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spring
- moving
- moving member
- operation mechanism
- actuator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 title claims abstract description 152
- 238000003825 pressing Methods 0.000 claims abstract description 69
- 238000005452 bending Methods 0.000 claims description 7
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 claims description 4
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 claims description 2
- 230000013011 mating Effects 0.000 claims 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 21
- 238000005265 energy consumption Methods 0.000 description 12
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 12
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 4
- 238000009825 accumulation Methods 0.000 description 4
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 3
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 2
- 230000007257 malfunction Effects 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 238000005461 lubrication Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Retarders (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アクチュエ−タを停止しても、移動操作機構
の位置保持機能によって4WD状態と2WD状態とを保
持する。 【解決手段】 エンジンの駆動力によって回転駆動され
るアウタ−ケ−ス5と、アウタ−ケ−ス5と相対回転可
能に配置されたインナ−ケ−ス7と、インナ−ケ−ス7
の回転を車輪側に分配する差動機構9と、ケ−ス5、7
との間に設けられた断続機構11と、アクチュエ−タ6
5の大小の押圧力で断続機構11を断続操作すると共
に、アクチュエ−タ65の停止時に、Cリング77がカ
ム75の凹部99、97と係合することにより断続機構
11の断続状態を保持する。
の位置保持機能によって4WD状態と2WD状態とを保
持する。 【解決手段】 エンジンの駆動力によって回転駆動され
るアウタ−ケ−ス5と、アウタ−ケ−ス5と相対回転可
能に配置されたインナ−ケ−ス7と、インナ−ケ−ス7
の回転を車輪側に分配する差動機構9と、ケ−ス5、7
との間に設けられた断続機構11と、アクチュエ−タ6
5の大小の押圧力で断続機構11を断続操作すると共
に、アクチュエ−タ65の停止時に、Cリング77がカ
ム75の凹部99、97と係合することにより断続機構
11の断続状態を保持する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、位置保持機能を
備えた移動操作機構と、これを用いた諸装置に関する。
備えた移動操作機構と、これを用いた諸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】公開実用平成3−68659号公報に図
8のようなデファレンシャル装置201が記載されてい
る。
8のようなデファレンシャル装置201が記載されてい
る。
【0003】このデファレンシャル装置201におい
て、デフケ−ス203の回転はプレッシャリング20
5、205と、カム207、207とを介して差動機構
209のピニオンシャフト211に伝達され、ピニオン
ギヤ213から出力側サイドギヤ215、217を介し
て車輪側に配分される。
て、デフケ−ス203の回転はプレッシャリング20
5、205と、カム207、207とを介して差動機構
209のピニオンシャフト211に伝達され、ピニオン
ギヤ213から出力側サイドギヤ215、217を介し
て車輪側に配分される。
【0004】又、各カム207のスラスト力によりプレ
ッシャリング205、205を介して多板クラッチ21
9、219が締結され、デフケ−ス203と各サイドギ
ヤ215、217との間で差動機構209の差動が制限
される。
ッシャリング205、205を介して多板クラッチ21
9、219が締結され、デフケ−ス203と各サイドギ
ヤ215、217との間で差動機構209の差動が制限
される。
【0005】又、デファレンシャル装置201には、サ
イドギヤ217側の受圧部材221とデフケ−ス203
側のリング223との間に噛み合いクラッチ225(差
動ロック機構)が設けられている。アクチュエ−タ22
7はリング223を受圧部材221側に移動操作して噛
み合いクラッチ225を噛み合わせ、差動機構209の
差動をロックさせる。
イドギヤ217側の受圧部材221とデフケ−ス203
側のリング223との間に噛み合いクラッチ225(差
動ロック機構)が設けられている。アクチュエ−タ22
7はリング223を受圧部材221側に移動操作して噛
み合いクラッチ225を噛み合わせ、差動機構209の
差動をロックさせる。
【0006】差動ロック状態を保持するために、アクチ
ュエ−タ227はリング223をリタ−ンスプリング2
29の付勢力に抗して押圧する。
ュエ−タ227はリング223をリタ−ンスプリング2
29の付勢力に抗して押圧する。
【0007】又、アクチュエ−タ227の作動が停止す
ると、リタ−ンスプリング229によってリング223
が後退し、噛み合いクラッチ225の噛み合いと差動ロ
ックとが解除される。
ると、リタ−ンスプリング229によってリング223
が後退し、噛み合いクラッチ225の噛み合いと差動ロ
ックとが解除される。
【0008】又、このような差動ロック機構付きのデフ
ァレンシャル装置の他に、デフケ−スの構造を、差動機
構を収容するインナ−ケ−スとこれを収容するアウタ−
ケ−スとの2重構造にし、アクチュエ−タで操作される
断続機構によってインナ−ケ−ス(差動機構)をアウタ
−ケ−ス(エンジン側)から切り離し可能にしたデファ
レンシャル装置がある。
ァレンシャル装置の他に、デフケ−スの構造を、差動機
構を収容するインナ−ケ−スとこれを収容するアウタ−
ケ−スとの2重構造にし、アクチュエ−タで操作される
断続機構によってインナ−ケ−ス(差動機構)をアウタ
−ケ−ス(エンジン側)から切り離し可能にしたデファ
レンシャル装置がある。
【0009】このようなデファレンシャル装置は、四輪
駆動(4WD)車の前後いずれかの車輪側に用いられ、
インナ−ケ−スをエンジン側から切り離すと、車両は二
輪駆動(2WD)状態になる。
駆動(4WD)車の前後いずれかの車輪側に用いられ、
インナ−ケ−スをエンジン側から切り離すと、車両は二
輪駆動(2WD)状態になる。
【0010】このデファレンシャル装置では、一般に、
アクチュエ−タは断続機構を連結するときに作動し、連
結状態(4WD状態)では、これを保持するために常時
圧力を加え続ける。
アクチュエ−タは断続機構を連結するときに作動し、連
結状態(4WD状態)では、これを保持するために常時
圧力を加え続ける。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】いずれの従来例でも、
差動ロック状態を保ち、あるいは、4WD状態を保つた
めには、上記のように、アクチュエ−タも作動状態に保
つ必要がある。
差動ロック状態を保ち、あるいは、4WD状態を保つた
めには、上記のように、アクチュエ−タも作動状態に保
つ必要がある。
【0012】従って、それだけエネルギ−消費が多い上
に、アクチュエ−タや配管系に故障や圧力洩れが生じる
と、差動ロックや4WD走行のような所期の状態が保持
できなくなる。
に、アクチュエ−タや配管系に故障や圧力洩れが生じる
と、差動ロックや4WD走行のような所期の状態が保持
できなくなる。
【0013】そこで、この発明は、位置を保持する機能
を有する移動操作機構と、この移動操作機構を用いて、
動力の断続状態を保つデファレンシャル装置と、差動の
ロック状態とロック解除状態とを保つデファレンシャル
装置と、車輪の断続状態を保つハブクラッチなどの提供
を目的とする。
を有する移動操作機構と、この移動操作機構を用いて、
動力の断続状態を保つデファレンシャル装置と、差動の
ロック状態とロック解除状態とを保つデファレンシャル
装置と、車輪の断続状態を保つハブクラッチなどの提供
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の移動操作機構
は、2位置に移動可能な移動部材と、この移動部材上に
設けられた凸部と、その移動方向両側に設けられそれぞ
れが前記2位置に対応する2箇所の凹部と、これらの凸
部と凹部との間に設けられた斜面と、この斜面を押圧し
撓みながら前記凸部を乗り越えて各凹部に係合し、移動
部材をそれぞれの位置に保持する第1のばねと、第1の
ばねの移動を規制する第2のばねと、第3のばねと押圧
部材とを介して移動部材及び第1のばねを大小の操作力
で押圧するアクチュエ−タとを備え、アクチュエ−タが
移動部材を小さい押圧力で押圧すると、第2のばねに移
動を規制された第1のばねが、移動部材の移動に伴って
一方の凹部から凸部を乗り越えて他方の凹部に係合する
ことによって移動部材がこの位置に保持され、この状態
からアクチュエ−タが大きい押圧力で押圧すると、第3
のばねが撓み、押圧部材が第2のばねを撓めながら第1
のばねを移動させ、移動した第1のばねが他方の凹部か
ら凸部を乗り越えて一方の凹部に係合することによって
移動部材がこの位置に保持されることを特徴とする。
は、2位置に移動可能な移動部材と、この移動部材上に
設けられた凸部と、その移動方向両側に設けられそれぞ
れが前記2位置に対応する2箇所の凹部と、これらの凸
部と凹部との間に設けられた斜面と、この斜面を押圧し
撓みながら前記凸部を乗り越えて各凹部に係合し、移動
部材をそれぞれの位置に保持する第1のばねと、第1の
ばねの移動を規制する第2のばねと、第3のばねと押圧
部材とを介して移動部材及び第1のばねを大小の操作力
で押圧するアクチュエ−タとを備え、アクチュエ−タが
移動部材を小さい押圧力で押圧すると、第2のばねに移
動を規制された第1のばねが、移動部材の移動に伴って
一方の凹部から凸部を乗り越えて他方の凹部に係合する
ことによって移動部材がこの位置に保持され、この状態
からアクチュエ−タが大きい押圧力で押圧すると、第3
のばねが撓み、押圧部材が第2のばねを撓めながら第1
のばねを移動させ、移動した第1のばねが他方の凹部か
ら凸部を乗り越えて一方の凹部に係合することによって
移動部材がこの位置に保持されることを特徴とする。
【0015】このように、本発明の移動操作機構では、
アクチュエ−タが移動部材を大小の押圧力で押圧するだ
けで、移動部材と第1のばねとが相対移動し、移動部材
上に設けられた2箇所の凹部に第1のばねが係合するこ
とによって、移動部材が所定の2位置に移動し、それぞ
れの位置に保持されるから、アクチュエ−タによって移
動部材の位置を保持する必要がない。
アクチュエ−タが移動部材を大小の押圧力で押圧するだ
けで、移動部材と第1のばねとが相対移動し、移動部材
上に設けられた2箇所の凹部に第1のばねが係合するこ
とによって、移動部材が所定の2位置に移動し、それぞ
れの位置に保持されるから、アクチュエ−タによって移
動部材の位置を保持する必要がない。
【0016】こうして、従来例と異なり、移動部材を移
動操作するとき以外はアクチュエ−タとその駆動力源を
休止させることができるから、駆動力源のエネルギ−消
費と、駆動力源にエネルギ−を与える(駆動する)エン
ジンの燃費が大幅に向上する。
動操作するとき以外はアクチュエ−タとその駆動力源を
休止させることができるから、駆動力源のエネルギ−消
費と、駆動力源にエネルギ−を与える(駆動する)エン
ジンの燃費が大幅に向上する。
【0017】従って、アクチュエ−タに故障が生じて
も、あるいは、アクチュエ−タが圧力を受けて作動する
ものである場合は、アクチュエ−タや配管系に故障や圧
力洩れが生じても、本発明の移動操作機構を用いて機能
の切り換えを行う諸装置は、一定の状態に保持されるか
ら、所定の機能を果たすことができる。
も、あるいは、アクチュエ−タが圧力を受けて作動する
ものである場合は、アクチュエ−タや配管系に故障や圧
力洩れが生じても、本発明の移動操作機構を用いて機能
の切り換えを行う諸装置は、一定の状態に保持されるか
ら、所定の機能を果たすことができる。
【0018】又、アクチュエ−タが空気式アクチュエ−
タである場合は、上記のように、アクチュエ−タの作動
時間が極めて短く、長時間にわたって圧力を加え続ける
ことがない。
タである場合は、上記のように、アクチュエ−タの作動
時間が極めて短く、長時間にわたって圧力を加え続ける
ことがない。
【0019】請求項2の発明は、請求項1記載の移動操
作機構であって、アクチュエ−タが、圧力を受けると押
圧力を発生する1個の圧力室を有することを特徴とし、
請求項1の構成と同等の効果を得る。
作機構であって、アクチュエ−タが、圧力を受けると押
圧力を発生する1個の圧力室を有することを特徴とし、
請求項1の構成と同等の効果を得る。
【0020】これに加えて、圧力を受けて作動するアク
チュエ−タは、大きな押圧力が得られる上に、比較的コ
ンパクトに構成できるから、移動操作機構及びこれを用
いる装置をコンパクト化するために有利である。
チュエ−タは、大きな押圧力が得られる上に、比較的コ
ンパクトに構成できるから、移動操作機構及びこれを用
いる装置をコンパクト化するために有利である。
【0021】又、上記のように、アクチュエ−タを大小
の押圧力で同方向に作動させるだけで移動部材の移動操
作と位置保持とを行えるから、2個の圧力室を持ち、圧
力供給をこれらの間で切り換えて反対方向に作動させる
複雑な構造のアクチュエ−タを用いる必要がない。
の押圧力で同方向に作動させるだけで移動部材の移動操
作と位置保持とを行えるから、2個の圧力室を持ち、圧
力供給をこれらの間で切り換えて反対方向に作動させる
複雑な構造のアクチュエ−タを用いる必要がない。
【0022】こうして、1個の圧力室を持った構造が簡
単でコンパクトなアクチュエ−タを用いることが可能に
なり、アクチュエ−タのコンパクト化によって、移動操
作機構とこの移動操作機構を用いる装置がそれだけ構造
簡単でコンパクトになり、軽量になる。
単でコンパクトなアクチュエ−タを用いることが可能に
なり、アクチュエ−タのコンパクト化によって、移動操
作機構とこの移動操作機構を用いる装置がそれだけ構造
簡単でコンパクトになり、軽量になる。
【0023】請求項3の発明は、請求項2記載の移動操
作機構であって、アクチュエ−タが、正圧、又は、負圧
のいずれか一方で作動することを特徴とし、請求項2の
構成と同等の効果を得る。
作機構であって、アクチュエ−タが、正圧、又は、負圧
のいずれか一方で作動することを特徴とし、請求項2の
構成と同等の効果を得る。
【0024】これに加えて、上記のように、アクチュエ
−タは同方向に作動するだけでよいから、正圧の駆動力
源と負圧の駆動力源の両方を用い、これらを切り換えて
アクチュエ−タを反対方向に作動させる必要がない。
−タは同方向に作動するだけでよいから、正圧の駆動力
源と負圧の駆動力源の両方を用い、これらを切り換えて
アクチュエ−タを反対方向に作動させる必要がない。
【0025】こうして、駆動力源の構成も簡単になるか
ら、移動操作機構及びこれを用いる装置も構成が簡素化
されて有利である。
ら、移動操作機構及びこれを用いる装置も構成が簡素化
されて有利である。
【0026】又、負圧を用いる場合は、エンジンのイン
テ−クマニホ−ルドに生じる負圧を駆動力源に利用する
ことが可能であり、この場合、バキュ−ムポンプのよう
な負圧の駆動力源が不要になるから、それだけ、低コス
トで実施できる。
テ−クマニホ−ルドに生じる負圧を駆動力源に利用する
ことが可能であり、この場合、バキュ−ムポンプのよう
な負圧の駆動力源が不要になるから、それだけ、低コス
トで実施できる。
【0027】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれか一項に記載の移動操作機構であって、押圧部
材と第3のばねとが一体に形成されたことを特徴とし、
請求項1乃至請求項3の構成と同等の効果を得る。
のいずれか一項に記載の移動操作機構であって、押圧部
材と第3のばねとが一体に形成されたことを特徴とし、
請求項1乃至請求項3の構成と同等の効果を得る。
【0028】これに加えて、押圧部材と第3のばねとを
一体に形成したことにより、部品点数がそれだけ低減さ
れるから、組付け作業が容易になり、部材の管理コスト
が低減される。
一体に形成したことにより、部品点数がそれだけ低減さ
れるから、組付け作業が容易になり、部材の管理コスト
が低減される。
【0029】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれか一項に記載の発明であって、押圧部材と第3
のばねとが別体に形成されたことを特徴とし、請求項1
乃至請求項3の構成と同等の効果を得る。
のいずれか一項に記載の発明であって、押圧部材と第3
のばねとが別体に形成されたことを特徴とし、請求項1
乃至請求項3の構成と同等の効果を得る。
【0030】これに加えて、押圧部材と第3のばねとを
別体に形成したから、それぞれを個別に交換することが
可能になり、例えば、第3のばねを特性の異なったもの
に変えることによって、下記の実施形態で説明するよう
に、移動操作機構の動作を調整することが可能である。
別体に形成したから、それぞれを個別に交換することが
可能になり、例えば、第3のばねを特性の異なったもの
に変えることによって、下記の実施形態で説明するよう
に、移動操作機構の動作を調整することが可能である。
【0031】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれか一項に記載の移動操作機構であって、移動部
材の凸部と2箇所の凹部とこれらの間に設けられた斜面
が、凸部を中心にした山型のカムを形成することを特徴
とし、請求項1乃至請求項5の構成と同等の効果を得
る。
のいずれか一項に記載の移動操作機構であって、移動部
材の凸部と2箇所の凹部とこれらの間に設けられた斜面
が、凸部を中心にした山型のカムを形成することを特徴
とし、請求項1乃至請求項5の構成と同等の効果を得
る。
【0032】これに加えて、凸部と2箇所の凹部とこれ
らを連結する斜面によって移動部材上に山型のカムを形
成したことにより、移動部材と第1のばねとの摺動によ
る相対移動がそれだけスム−ズに行われ、移動操作機構
の切り換え機能の信頼性が向上する。
らを連結する斜面によって移動部材上に山型のカムを形
成したことにより、移動部材と第1のばねとの摺動によ
る相対移動がそれだけスム−ズに行われ、移動操作機構
の切り換え機能の信頼性が向上する。
【0033】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6
のいずれか一項に記載の移動操作機構であって、第1の
ばねが、リングの一部を切断した形状のCリングである
ことを特徴とし、請求項1乃至請求項6の構成と同等の
効果を得る。
のいずれか一項に記載の移動操作機構であって、第1の
ばねが、リングの一部を切断した形状のCリングである
ことを特徴とし、請求項1乃至請求項6の構成と同等の
効果を得る。
【0034】これに加えて、第1のばねに用いられたC
リングは、形状が移動部材の凹部に係合させるのに好適
である上に、断面が小さいから狭いスペ−スに配置可能
であり、移動操作機構及びこれを用いる諸装置のコンパ
クト化に有利である。
リングは、形状が移動部材の凹部に係合させるのに好適
である上に、断面が小さいから狭いスペ−スに配置可能
であり、移動操作機構及びこれを用いる諸装置のコンパ
クト化に有利である。
【0035】又、形状がほぼ円形のCリングは、移動操
作機構をリング状に構成するのに最適である。
作機構をリング状に構成するのに最適である。
【0036】更に、リング状に構成された移動操作機構
は、デファレンシャル装置やハブクラッチのような回転
機器に同軸配置できるから、これらの装置のコンパクト
化に極めて有利である。
は、デファレンシャル装置やハブクラッチのような回転
機器に同軸配置できるから、これらの装置のコンパクト
化に極めて有利である。
【0037】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7
のいずれか一項に記載の移動操作機構であって、移動部
材が、相手側部材との間で噛み合いクラッチを形成し、
2位置のそれぞれで、この噛み合いクラッチの噛み合い
状態と噛み合い解除状態とが保持されることを特徴と
し、請求項1乃至請求項7の構成と同等の効果を得る。
のいずれか一項に記載の移動操作機構であって、移動部
材が、相手側部材との間で噛み合いクラッチを形成し、
2位置のそれぞれで、この噛み合いクラッチの噛み合い
状態と噛み合い解除状態とが保持されることを特徴と
し、請求項1乃至請求項7の構成と同等の効果を得る。
【0038】これに加えて、噛み合い状態及び噛み合い
解除状態の保持が可能な噛み合いクラッチに構成したこ
の移動操作機構は、噛み合いクラッチで動力を断続する
デファレンシャル装置、噛み合いクラッチで差動をロッ
クするデファレンシャル装置、噛み合いクラッチで車輪
を切り離すハブクラッチのような諸装置に好適であり、
アクチュエ−タの駆動エネルギ−を大幅に低減すること
ができる。
解除状態の保持が可能な噛み合いクラッチに構成したこ
の移動操作機構は、噛み合いクラッチで動力を断続する
デファレンシャル装置、噛み合いクラッチで差動をロッ
クするデファレンシャル装置、噛み合いクラッチで車輪
を切り離すハブクラッチのような諸装置に好適であり、
アクチュエ−タの駆動エネルギ−を大幅に低減すること
ができる。
【0039】請求項9の移動操作機構は、2位置に移動
可能な移動部材と、この移動部材上に設けられ、凸部と
その移動方向両側に設けられた2箇所の凹部とを斜面で
連結してなり、各凹部がそれぞれ前記2位置に対応する
山型カムと、これらの斜面上を撓みながら移動し凸部を
乗り越えて各凹部に係合し、移動部材をそれぞれの位置
に保持するCリングと、Cリングの移動を規制する板ば
ねと、戻しばねと、突起を有する押圧部材と、1個の圧
力室を有し、この圧力室に正圧、又は、負圧を受けて作
動し、これらの押圧部材と戻しばねとを介して移動部材
及びCリングを大小の押圧力で押圧するアクチュエ−タ
とを備え、アクチュエ−タが移動部材を小さい押圧力で
押圧すると、板ばねに移動を規制されたCリングが、移
動部材の移動に伴って、山型カムの一方の凹部から凸部
を乗り越えて他方の凹部に係合することによって移動部
材がこの位置に保持され、この状態からアクチュエ−タ
が大きい押圧力で押圧すると、戻しばねが撓み、押圧部
材の突起がCリングに当たり、板ばねを撓めながらCリ
ングを移動させ、移動したCリングが他方の凹部から凸
部を乗り越えて一方の凹部に係合することによって移動
部材がこの位置に保持されることを特徴とし、請求項
1、2、3、6、7、9の構成と同等の効果を得る。
可能な移動部材と、この移動部材上に設けられ、凸部と
その移動方向両側に設けられた2箇所の凹部とを斜面で
連結してなり、各凹部がそれぞれ前記2位置に対応する
山型カムと、これらの斜面上を撓みながら移動し凸部を
乗り越えて各凹部に係合し、移動部材をそれぞれの位置
に保持するCリングと、Cリングの移動を規制する板ば
ねと、戻しばねと、突起を有する押圧部材と、1個の圧
力室を有し、この圧力室に正圧、又は、負圧を受けて作
動し、これらの押圧部材と戻しばねとを介して移動部材
及びCリングを大小の押圧力で押圧するアクチュエ−タ
とを備え、アクチュエ−タが移動部材を小さい押圧力で
押圧すると、板ばねに移動を規制されたCリングが、移
動部材の移動に伴って、山型カムの一方の凹部から凸部
を乗り越えて他方の凹部に係合することによって移動部
材がこの位置に保持され、この状態からアクチュエ−タ
が大きい押圧力で押圧すると、戻しばねが撓み、押圧部
材の突起がCリングに当たり、板ばねを撓めながらCリ
ングを移動させ、移動したCリングが他方の凹部から凸
部を乗り越えて一方の凹部に係合することによって移動
部材がこの位置に保持されることを特徴とし、請求項
1、2、3、6、7、9の構成と同等の効果を得る。
【0040】請求項10の発明は、請求項9記載の移動
操作機構であって、押圧部材と戻しばねとが一体に形成
されたことを特徴とし、請求項9の構成と同等の効果を
得る。
操作機構であって、押圧部材と戻しばねとが一体に形成
されたことを特徴とし、請求項9の構成と同等の効果を
得る。
【0041】これに加えて、押圧部材と戻しばねとを一
体に形成したことにより、請求項4の構成と同等の効果
を得る。
体に形成したことにより、請求項4の構成と同等の効果
を得る。
【0042】請求項11のデファレンシャル装置は、エ
ンジンの駆動力によって回転駆動されるアウタ−ケ−ス
と、アウタ−ケ−スと相対回転可能に配置されたインナ
−ケ−スと、インナ−ケ−スの回転を車輪側に分配する
差動機構と、アウタ−ケ−スとインナ−ケ−スとの連結
を断続する断続機構と、請求項1乃至請求項10のいず
れか一項に記載の移動操作機構とを備え、前記断続機構
が、アウタ−ケ−ス側に連結された移動操作機構の移動
部材とインナ−ケ−スとの間に設けられた噛み合いクラ
ッチであり、移動部材が2位置に移動することによって
この噛み合いクラッチが断続され、断続状態が保持され
ることを特徴とする。
ンジンの駆動力によって回転駆動されるアウタ−ケ−ス
と、アウタ−ケ−スと相対回転可能に配置されたインナ
−ケ−スと、インナ−ケ−スの回転を車輪側に分配する
差動機構と、アウタ−ケ−スとインナ−ケ−スとの連結
を断続する断続機構と、請求項1乃至請求項10のいず
れか一項に記載の移動操作機構とを備え、前記断続機構
が、アウタ−ケ−ス側に連結された移動操作機構の移動
部材とインナ−ケ−スとの間に設けられた噛み合いクラ
ッチであり、移動部材が2位置に移動することによって
この噛み合いクラッチが断続され、断続状態が保持され
ることを特徴とする。
【0043】噛み合いクラッチを噛み合わせると、アウ
タ−ケ−スを回転させるエンジンの駆動力は、噛み合い
クラッチからインナ−ケ−スに伝達され、差動機構によ
って車輪側に分配される。又、噛み合いクラッチの噛み
合いを解除すると、インナ−ケ−ス以下はエンジン側か
ら切り離され、車輪はフリ−回転状態になる。
タ−ケ−スを回転させるエンジンの駆動力は、噛み合い
クラッチからインナ−ケ−スに伝達され、差動機構によ
って車輪側に分配される。又、噛み合いクラッチの噛み
合いを解除すると、インナ−ケ−ス以下はエンジン側か
ら切り離され、車輪はフリ−回転状態になる。
【0044】このデファレンシャル装置は四輪駆動(4
WD)車の前後いずれかの車輪側に用いられており、上
記のように、噛み合いクラッチを連結すると車両は4W
D状態になり、連結を解除すると車両は2WD状態にな
る。
WD)車の前後いずれかの車輪側に用いられており、上
記のように、噛み合いクラッチを連結すると車両は4W
D状態になり、連結を解除すると車両は2WD状態にな
る。
【0045】このデファレンシャル装置では、噛み合い
クラッチの断続操作が請求項1乃至請求項10の移動操
作機構で行われ、上記のように、移動操作機構の位置保
持機能によって移動部材(噛み合いクラッチ)が噛み合
い位置と噛み合い解除位置に保持されるから、従来例と
異なり、これらの位置を保持するためにアクチュエ−タ
に駆動力を与え続ける必要がない。
クラッチの断続操作が請求項1乃至請求項10の移動操
作機構で行われ、上記のように、移動操作機構の位置保
持機能によって移動部材(噛み合いクラッチ)が噛み合
い位置と噛み合い解除位置に保持されるから、従来例と
異なり、これらの位置を保持するためにアクチュエ−タ
に駆動力を与え続ける必要がない。
【0046】従って、駆動力源のエネルギ−消費(エン
ジン燃費)が大きく低減されると共に、例えば、アクチ
ュエ−タや配管系などに故障や圧力洩れが生じても、4
WD状態あるいは2WD状態をそのまま保つことができ
る。
ジン燃費)が大きく低減されると共に、例えば、アクチ
ュエ−タや配管系などに故障や圧力洩れが生じても、4
WD状態あるいは2WD状態をそのまま保つことができ
る。
【0047】請求項12の発明は、請求項11記載のデ
ファレンシャル装置であって、第2のばねが、サイドギ
ヤとアウタ−ケ−スとの間に配置された可撓性のワッシ
ャであることを特徴とし、請求項11の構成と同等の効
果を得る。
ファレンシャル装置であって、第2のばねが、サイドギ
ヤとアウタ−ケ−スとの間に配置された可撓性のワッシ
ャであることを特徴とし、請求項11の構成と同等の効
果を得る。
【0048】これに加えて、第2のばねである可撓性の
ワッシャをサイドギヤとアウタ−ケ−スとの間に配置
し、ワッシャを第2のばねに利用したことにより、部品
点数の増加が防止される。
ワッシャをサイドギヤとアウタ−ケ−スとの間に配置
し、ワッシャを第2のばねに利用したことにより、部品
点数の増加が防止される。
【0049】又、サイドギヤとアウタ−ケ−スとに挟ま
れて可撓性ワッシャの支持が安定するから、移動操作機
構による噛み合いクラッチの断続機能が更に安定する。
れて可撓性ワッシャの支持が安定するから、移動操作機
構による噛み合いクラッチの断続機能が更に安定する。
【0050】請求項13のデファレンシャル装置は、エ
ンジンの駆動力によって回転駆動されるデフケ−スと、
デフケ−スの回転を車輪側に分配する差動機構と、その
差動をロックする断続機構と、請求項1乃至請求項10
のいずれか一項に記載の移動操作機構とを備え、前記断
続機構が、デフケ−ス側に連結された移動操作機構の移
動部材と差動回転部材との間に設けられた噛み合いクラ
ッチであり、移動部材が2位置に移動することによって
この噛み合いクラッチが断続され、断続状態が保持され
ることを特徴とする。
ンジンの駆動力によって回転駆動されるデフケ−スと、
デフケ−スの回転を車輪側に分配する差動機構と、その
差動をロックする断続機構と、請求項1乃至請求項10
のいずれか一項に記載の移動操作機構とを備え、前記断
続機構が、デフケ−ス側に連結された移動操作機構の移
動部材と差動回転部材との間に設けられた噛み合いクラ
ッチであり、移動部材が2位置に移動することによって
この噛み合いクラッチが断続され、断続状態が保持され
ることを特徴とする。
【0051】噛み合いクラッチを、例えば、デフケ−ス
と差動機構のサイドギヤとの間に配置し、その噛み合い
を解除すると、デフケ−スを回転させるエンジンの駆動
力は、差動機構によって車輪側に分配されると共に、悪
路などで車輪間に駆動抵抗差が生じた場合は、各車輪側
に差動分配される。又、噛み合いクラッチを噛み合わせ
ると、差動回転はサイドギヤとデフケ−スとの間でロッ
クされる。
と差動機構のサイドギヤとの間に配置し、その噛み合い
を解除すると、デフケ−スを回転させるエンジンの駆動
力は、差動機構によって車輪側に分配されると共に、悪
路などで車輪間に駆動抵抗差が生じた場合は、各車輪側
に差動分配される。又、噛み合いクラッチを噛み合わせ
ると、差動回転はサイドギヤとデフケ−スとの間でロッ
クされる。
【0052】又、急発進時、急加速時、悪路走行時など
で、噛み合いクラッチを噛み合わせると、その差動ロッ
ク機能によって空転車輪からの駆動トルクの逃げが防止
され、他側車輪に大きな駆動力が送られて、発進性、加
速性、悪路の脱出性と走破性などが大きく向上する。
で、噛み合いクラッチを噛み合わせると、その差動ロッ
ク機能によって空転車輪からの駆動トルクの逃げが防止
され、他側車輪に大きな駆動力が送られて、発進性、加
速性、悪路の脱出性と走破性などが大きく向上する。
【0053】このデファレンシャル装置では、噛み合い
クラッチの操作が請求項1乃至請求項10の移動操作機
構で行われ、移動操作機構の位置保持機能によって移動
部材(噛み合いクラッチ)が噛み合い位置と噛み合い解
除位置に保持されるから、図8の従来例と異なり、これ
らの位置を保持するためにアクチュエ−タに駆動力を与
え続ける必要がない。
クラッチの操作が請求項1乃至請求項10の移動操作機
構で行われ、移動操作機構の位置保持機能によって移動
部材(噛み合いクラッチ)が噛み合い位置と噛み合い解
除位置に保持されるから、図8の従来例と異なり、これ
らの位置を保持するためにアクチュエ−タに駆動力を与
え続ける必要がない。
【0054】従って、請求項11の構成と同様に、駆動
力源のエネルギ−消費(エンジン燃費)が大きく低減さ
れると共に、アクチュエ−タや配管系などに故障や圧力
洩れが生じても、差動ロック状態あるいはロック解除状
態をそのまま保つことができる。
力源のエネルギ−消費(エンジン燃費)が大きく低減さ
れると共に、アクチュエ−タや配管系などに故障や圧力
洩れが生じても、差動ロック状態あるいはロック解除状
態をそのまま保つことができる。
【0055】請求項14のハブクラッチは、エンジンの
駆動力によって回転する駆動車軸と、車輪側のハウジン
グと、駆動車軸側とハウジング側との連結を断続する断
続機構と、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記
載の移動操作機構とを備え、移動操作機構の移動部材が
2位置に移動することによって前記断続機構が断続さ
れ、断続状態が保持されることを特徴とする。
駆動力によって回転する駆動車軸と、車輪側のハウジン
グと、駆動車軸側とハウジング側との連結を断続する断
続機構と、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記
載の移動操作機構とを備え、移動操作機構の移動部材が
2位置に移動することによって前記断続機構が断続さ
れ、断続状態が保持されることを特徴とする。
【0056】このハブクラッチは四輪駆動(4WD)車
が二輪駆動走行するときに、切り離される車輪側に用い
られており、断続機構を連結すると、駆動車軸とハウジ
ングとが連結され、車輪にエンジンの駆動力が伝達され
て車両は4WD状態になる。又、断続機構の連結を解除
すると、車輪はエンジン側から切り離されてフリ−回転
状態になり、車両は2WD状態になる。
が二輪駆動走行するときに、切り離される車輪側に用い
られており、断続機構を連結すると、駆動車軸とハウジ
ングとが連結され、車輪にエンジンの駆動力が伝達され
て車両は4WD状態になる。又、断続機構の連結を解除
すると、車輪はエンジン側から切り離されてフリ−回転
状態になり、車両は2WD状態になる。
【0057】このハブクラッチでは、断続機構の断続操
作が請求項1乃至請求項10の移動操作機構で行われ、
上記のように、移動操作機構の位置保持機能によって移
動部材(断続機構)が連結位置と連結解除位置に保持さ
れるから、これらの位置を保持するためにアクチュエ−
タに駆動力を与え続ける必要がない。
作が請求項1乃至請求項10の移動操作機構で行われ、
上記のように、移動操作機構の位置保持機能によって移
動部材(断続機構)が連結位置と連結解除位置に保持さ
れるから、これらの位置を保持するためにアクチュエ−
タに駆動力を与え続ける必要がない。
【0058】従って、駆動力源のエネルギ−消費(エン
ジン燃費)が大きく低減されると共に、アクチュエ−タ
や配管系などに故障や圧力洩れが生じても、4WD状態
(連結状態)あるいは2WD状態(連結解除状態)をそ
のまま保つことができる。
ジン燃費)が大きく低減されると共に、アクチュエ−タ
や配管系などに故障や圧力洩れが生じても、4WD状態
(連結状態)あるいは2WD状態(連結解除状態)をそ
のまま保つことができる。
【0059】
【発明の実施の形態】図1乃至図5によって本発明の第
1実施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、
3、4、6、7、8、9、10、11、12の特徴を備
えている。図1と図3乃至図5はこの実施形態の移動操
作機構1とこれを用いたデファレンシャル装置3とを示
している。なお、左右の方向は各図での左右の方向であ
り、符号を与えていない部材等は図示されていない。
1実施形態を説明する。この実施形態は請求項1、2、
3、4、6、7、8、9、10、11、12の特徴を備
えている。図1と図3乃至図5はこの実施形態の移動操
作機構1とこれを用いたデファレンシャル装置3とを示
している。なお、左右の方向は各図での左右の方向であ
り、符号を与えていない部材等は図示されていない。
【0060】デファレンシャル装置3は四輪駆動車の前
輪側又は後輪側の車軸上に配置されている。
輪側又は後輪側の車軸上に配置されている。
【0061】図1と図3乃至図5のように、デファレン
シャル装置3は、移動操作機構1、アウタ−ケ−ス5、
インナ−ケ−ス7、差動機構9、噛み合いクラッチ11
(断続機構)などから構成されている。
シャル装置3は、移動操作機構1、アウタ−ケ−ス5、
インナ−ケ−ス7、差動機構9、噛み合いクラッチ11
(断続機構)などから構成されている。
【0062】アウタ−ケ−ス5はケ−シング本体13の
右側にボルトでカバ−15を固定して構成されている。
アウタ−ケ−ス5にはリングギヤがボルトで固定されて
おり、このリングギヤはエンジンの駆動力を伝達する動
力伝達系の出力ギヤ(ドライブピニオンギヤ)と噛み合
っている。こうして、アウタ−ケ−ス5はエンジンの駆
動力によって回転駆動される。
右側にボルトでカバ−15を固定して構成されている。
アウタ−ケ−ス5にはリングギヤがボルトで固定されて
おり、このリングギヤはエンジンの駆動力を伝達する動
力伝達系の出力ギヤ(ドライブピニオンギヤ)と噛み合
っている。こうして、アウタ−ケ−ス5はエンジンの駆
動力によって回転駆動される。
【0063】又、この動力伝達系には、エンジンの駆動
力を遮断する2−4切換え機構が配置されている。
力を遮断する2−4切換え機構が配置されている。
【0064】インナ−ケ−ス7はほぼリング状に形成さ
れており、その外周はアウタ−ケ−ス5の内周に摺動回
転自在に支承されている。インナ−ケ−ス7の右端部と
アウタ−ケ−ス5のカバ−15との間にはワッシャ16
が配置されており、互いの摺動抵抗を低減させている。
れており、その外周はアウタ−ケ−ス5の内周に摺動回
転自在に支承されている。インナ−ケ−ス7の右端部と
アウタ−ケ−ス5のカバ−15との間にはワッシャ16
が配置されており、互いの摺動抵抗を低減させている。
【0065】又、インナ−ケ−ス7の外周とアウタ−ケ
−ス5の内周の間にはオイル溜り17が設けられてお
り、インナ−ケ−ス7とアウタ−ケ−ス5との摺動部と
ワッシャ16などにオイルを与えて潤滑している。
−ス5の内周の間にはオイル溜り17が設けられてお
り、インナ−ケ−ス7とアウタ−ケ−ス5との摺動部と
ワッシャ16などにオイルを与えて潤滑している。
【0066】デファレンシャル装置3はデフキャリヤの
内部に配置されており、アウタ−ケ−ス5のボス部1
9、21はベアリングを介してデフキャリヤに支承され
ている。デフキャリヤにはオイル溜りが設けられてお
り、デファレンシャル装置3は、静止状態でその下部が
オイル溜りに浸され、回転するとリングギヤによってオ
イル溜りからオイルを撥ね上げる。
内部に配置されており、アウタ−ケ−ス5のボス部1
9、21はベアリングを介してデフキャリヤに支承され
ている。デフキャリヤにはオイル溜りが設けられてお
り、デファレンシャル装置3は、静止状態でその下部が
オイル溜りに浸され、回転するとリングギヤによってオ
イル溜りからオイルを撥ね上げる。
【0067】差動機構9はベベルギヤ式の差動機構であ
り、ピニオンシャフト23と、ピニオンシャフト23上
に回転自在に支承されたピニオンギヤ25と、ピニオン
ギヤ25と噛み合った左右の出力側サイドギヤ27、2
9とから構成されている。
り、ピニオンシャフト23と、ピニオンシャフト23上
に回転自在に支承されたピニオンギヤ25と、ピニオン
ギヤ25と噛み合った左右の出力側サイドギヤ27、2
9とから構成されている。
【0068】ピニオンシャフト23の外側端部はインナ
−ケ−ス7の貫通孔31を貫通し、スプリングピン33
で固定されている。ピニオンシャフト23の外周には螺
旋状のオイル溝が設けられ、ピニオンギヤ25との摺動
部にオイルを与えて潤滑している。又、インナ−ケ−ス
7の内周にはピニオンギヤ25の噛み合い反力を受ける
球面ワッシャ部35が形成されている。
−ケ−ス7の貫通孔31を貫通し、スプリングピン33
で固定されている。ピニオンシャフト23の外周には螺
旋状のオイル溝が設けられ、ピニオンギヤ25との摺動
部にオイルを与えて潤滑している。又、インナ−ケ−ス
7の内周にはピニオンギヤ25の噛み合い反力を受ける
球面ワッシャ部35が形成されている。
【0069】各サイドギヤ27、29のボス部37、3
9はアウタ−ケ−ス5の支承部41、43によって回転
自在に支承されている。又、各サイドギヤ27、29は
ボス部37、39の内周に設けられたスプライン45、
47によって車軸に連結され、これらの車軸を介して左
右の車輪側に連結されている。
9はアウタ−ケ−ス5の支承部41、43によって回転
自在に支承されている。又、各サイドギヤ27、29は
ボス部37、39の内周に設けられたスプライン45、
47によって車軸に連結され、これらの車軸を介して左
右の車輪側に連結されている。
【0070】又、サイドギヤ27とアウタ−ケ−ス5と
の間には外周が花びら状になったワッシャ49(可撓性
のワッシャ:板ばね:第2のばね)が配置されており、
サイドギヤ29とアウタ−ケ−ス5との間にはスラスト
ワッシャ51が配置され、それぞれサイドギヤ27、2
9の噛み合いスラスト力を受けている。
の間には外周が花びら状になったワッシャ49(可撓性
のワッシャ:板ばね:第2のばね)が配置されており、
サイドギヤ29とアウタ−ケ−ス5との間にはスラスト
ワッシャ51が配置され、それぞれサイドギヤ27、2
9の噛み合いスラスト力を受けている。
【0071】噛み合いクラッチ11は、インナ−ケ−ス
7(相手側部材)の左端部に設けられた噛み合い歯53
とクラッチ部材55(移動部材)のリング状基部57に
設けられた噛み合い歯59とで構成されている。クラッ
チ部材55は軸方向移動自在に配置されており、基部5
7には複数本の腕61が設けられ、これらの腕61はケ
−シング本体13の開口63を外部に貫通している。
7(相手側部材)の左端部に設けられた噛み合い歯53
とクラッチ部材55(移動部材)のリング状基部57に
設けられた噛み合い歯59とで構成されている。クラッ
チ部材55は軸方向移動自在に配置されており、基部5
7には複数本の腕61が設けられ、これらの腕61はケ
−シング本体13の開口63を外部に貫通している。
【0072】クラッチ部材55は、下記のように、移動
操作機構1によって左右に移動操作され、位置を保持さ
れる。
操作機構1によって左右に移動操作され、位置を保持さ
れる。
【0073】クラッチ部材55が、図3乃至図5に示し
た噛み合い位置に移動すると、噛み合い歯59がインナ
−ケ−ス7の噛み合い歯53と噛み合って、噛み合いク
ラッチ11が連結され、アウタ−ケ−ス5とインナ−ケ
−ス7(差動機構9)が連結される。又、クラッチ部材
55が、図1に示した噛み合い解除位置に移動すると、
噛み合いクラッチ11の噛み合いが解除され、インナ−
ケ−ス7がアウタ−ケ−ス5から切り離される。
た噛み合い位置に移動すると、噛み合い歯59がインナ
−ケ−ス7の噛み合い歯53と噛み合って、噛み合いク
ラッチ11が連結され、アウタ−ケ−ス5とインナ−ケ
−ス7(差動機構9)が連結される。又、クラッチ部材
55が、図1に示した噛み合い解除位置に移動すると、
噛み合いクラッチ11の噛み合いが解除され、インナ−
ケ−ス7がアウタ−ケ−ス5から切り離される。
【0074】この噛み合いクラッチ11と上記の2−4
切換え機構は、同時に連結され、又、同時に連結を解除
される。
切換え機構は、同時に連結され、又、同時に連結を解除
される。
【0075】噛み合いクラッチ11によってアウタ−ケ
−ス5とインナ−ケ−ス7とが連結されると、アウタ−
ケ−ス5を回転させるエンジンの駆動力は、ピニオンギ
ヤ25からサイドギヤ27、29を介して左右の車輪に
分配され、車両は4WD走行状態になる。
−ス5とインナ−ケ−ス7とが連結されると、アウタ−
ケ−ス5を回転させるエンジンの駆動力は、ピニオンギ
ヤ25からサイドギヤ27、29を介して左右の車輪に
分配され、車両は4WD走行状態になる。
【0076】又、悪路走行中などに車輪間に駆動抵抗差
が生じると、エンジンの駆動力はピニオンギヤ25の自
転によって左右の車輪に差動分配される。
が生じると、エンジンの駆動力はピニオンギヤ25の自
転によって左右の車輪に差動分配される。
【0077】噛み合いクラッチ11の連結が解除される
とインナ−ケ−ス7以下はエンジン側から切り離され、
各車輪はフリ−回転状態になり、車両は2WD走行状態
になる。
とインナ−ケ−ス7以下はエンジン側から切り離され、
各車輪はフリ−回転状態になり、車両は2WD走行状態
になる。
【0078】又、このとき連結が解除される2−4切換
え機構からアウタ−ケ−スまでの各動力伝達部材は、エ
ンジンの駆動力と各車輪による連れ回りの両方から遮断
されて回転が停止し、摩耗、振動、騒音などが防止され
ると共に、エンジンの燃費が向上する。
え機構からアウタ−ケ−スまでの各動力伝達部材は、エ
ンジンの駆動力と各車輪による連れ回りの両方から遮断
されて回転が停止し、摩耗、振動、騒音などが防止され
ると共に、エンジンの燃費が向上する。
【0079】移動操作機構1は、空気式のアクチュエ−
タ65(アクチュエ−タ)、ワッシャ49の外周側に形
成されたばね部67(第2のばね)、クラッチ部材5
5、プレッシャプレ−ト69(押圧部材)、プレッシャ
プレ−ト69に一体形成されたばね部71(リタ−ンス
プリング:戻しばね:第3のばね)、プレッシャプレ−
ト69に一体形成された突起73、クラッチ部材55に
形成された山型のカム75、Cリング77(第1のば
ね)などから構成されている。
タ65(アクチュエ−タ)、ワッシャ49の外周側に形
成されたばね部67(第2のばね)、クラッチ部材5
5、プレッシャプレ−ト69(押圧部材)、プレッシャ
プレ−ト69に一体形成されたばね部71(リタ−ンス
プリング:戻しばね:第3のばね)、プレッシャプレ−
ト69に一体形成された突起73、クラッチ部材55に
形成された山型のカム75、Cリング77(第1のば
ね)などから構成されている。
【0080】アクチュエ−タ65はリング状に形成され
ており、アウタ−ケ−ス5の左ボス部19の周囲に配置
されている。
ており、アウタ−ケ−ス5の左ボス部19の周囲に配置
されている。
【0081】アクチュエ−タ65の圧力室79はダイヤ
フラム81の左側とケ−ス83との間に形成されてお
り、ダイヤフラム81には押圧部材85が固定されてい
る。ケ−ス83は連結部材87を介してデフキャリヤ側
に固定されている。
フラム81の左側とケ−ス83との間に形成されてお
り、ダイヤフラム81には押圧部材85が固定されてい
る。ケ−ス83は連結部材87を介してデフキャリヤ側
に固定されている。
【0082】プレッシャプレ−ト69はアクチュエ−タ
65の押圧部材85とクラッチ部材55との間に配置さ
れている。プレッシャプレ−ト69には複数本の腕部8
9が形成されており、プレッシャプレ−ト69はこれら
の腕部89をクラッチ部材55の外周に設けられたラグ
溝91に移動自在に差し込んで、クラッチ部材55に回
転方向に連結されている。
65の押圧部材85とクラッチ部材55との間に配置さ
れている。プレッシャプレ−ト69には複数本の腕部8
9が形成されており、プレッシャプレ−ト69はこれら
の腕部89をクラッチ部材55の外周に設けられたラグ
溝91に移動自在に差し込んで、クラッチ部材55に回
転方向に連結されている。
【0083】又、プレッシャプレ−ト69のばね部71
はクラッチ部材55と押圧可能に対向しており、突起7
3はCリング77と押圧可能に対向している。
はクラッチ部材55と押圧可能に対向しており、突起7
3はCリング77と押圧可能に対向している。
【0084】アクチュエ−タ65の圧力室79はエアパ
イプ93を介して圧力調整バルブに接続されており、こ
の圧力調整バルブにはエンジンに駆動されるエアポンプ
が接続されている。
イプ93を介して圧力調整バルブに接続されており、こ
の圧力調整バルブにはエンジンに駆動されるエアポンプ
が接続されている。
【0085】この圧力調整バルブはコントロ−ラによっ
て操作され、アクチュエ−タ65に供給する圧力を大小
2段に調整する。アクチュエ−タ65は小さな圧力が与
えられると小さな押圧力(P2)を発生し、大きな圧力
が与えられると大きな押圧力(P5)を発生する。アク
チュエ−タ65はこれらの押圧力(P2)、(P5)に
よって、下記のように、プレッシャプレ−ト69を介し
てクラッチ部材55とCリング77とを押圧する。
て操作され、アクチュエ−タ65に供給する圧力を大小
2段に調整する。アクチュエ−タ65は小さな圧力が与
えられると小さな押圧力(P2)を発生し、大きな圧力
が与えられると大きな押圧力(P5)を発生する。アク
チュエ−タ65はこれらの押圧力(P2)、(P5)に
よって、下記のように、プレッシャプレ−ト69を介し
てクラッチ部材55とCリング77とを押圧する。
【0086】このコントロ−ラは、車両を四輪駆動状態
に切り換えるときは、2−4切換え機構を連結すると共
に、アクチュエ−タ65に小さな押圧力(P2)を発生
させ、二輪駆動状態に切り換えるときは、2−4切換え
機構の連結を解除すると共に、アクチュエ−タ65に大
きな押圧力(P5)を発生させる。又、このような押圧
力を与えた後、コントロ−ラはアクチュエ−タ65の圧
力室79をその都度大気側に開放すると共に、エアポン
プを停止する。
に切り換えるときは、2−4切換え機構を連結すると共
に、アクチュエ−タ65に小さな押圧力(P2)を発生
させ、二輪駆動状態に切り換えるときは、2−4切換え
機構の連結を解除すると共に、アクチュエ−タ65に大
きな押圧力(P5)を発生させる。又、このような押圧
力を与えた後、コントロ−ラはアクチュエ−タ65の圧
力室79をその都度大気側に開放すると共に、エアポン
プを停止する。
【0087】又、山型のカム75はクラッチ部材55の
内周に形成されており、図2に拡大して示したように、
カム75は凸部95とその軸方向(移動方向)の左側と
右側に設けられた凹部97、99と、これらを連結する
斜面101、103とから構成されている。
内周に形成されており、図2に拡大して示したように、
カム75は凸部95とその軸方向(移動方向)の左側と
右側に設けられた凹部97、99と、これらを連結する
斜面101、103とから構成されている。
【0088】右側の凹部99は噛み合いクラッチ11
(クラッチ部材55)の噛み合い解除位置に対応してお
り、左側の凹部97は噛み合いクラッチ11の噛み合い
位置に対応している。
(クラッチ部材55)の噛み合い解除位置に対応してお
り、左側の凹部97は噛み合いクラッチ11の噛み合い
位置に対応している。
【0089】又、Cリング77は、ワッシャ49のばね
部67とアウタ−ケ−ス5の凹部105との間に配置さ
れており、その付勢力でカム75の面を押圧している。
部67とアウタ−ケ−ス5の凹部105との間に配置さ
れており、その付勢力でカム75の面を押圧している。
【0090】図1は、噛み合いクラッチ11の噛み合い
が解除された状態(2W状態)を示し、図3は、噛み合
いクラッチ11を噛み合わせる状態(2WD→4WD切
換状態)を示し、図4は、噛み合いクラッチ11が噛み
合っている状態(4WD状態)を示し、図5は、噛み合
いクラッチ11の噛み合いを解除する状態(4WD→2
WD切換状態)を示す。
が解除された状態(2W状態)を示し、図3は、噛み合
いクラッチ11を噛み合わせる状態(2WD→4WD切
換状態)を示し、図4は、噛み合いクラッチ11が噛み
合っている状態(4WD状態)を示し、図5は、噛み合
いクラッチ11の噛み合いを解除する状態(4WD→2
WD切換状態)を示す。
【0091】上記のように、アクチュエ−タ65の大小
の押圧力はそれぞれ(P5)(P2)であり、又、Cリ
ング77の保持力を(P1)とし、プレッシャプレ−ト
69のばね部71のばね力を(P3)とし、ワッシャ4
9のばね部67のばね力を(P4)とすると、P1<P
2<P3<P4<P5である。
の押圧力はそれぞれ(P5)(P2)であり、又、Cリ
ング77の保持力を(P1)とし、プレッシャプレ−ト
69のばね部71のばね力を(P3)とし、ワッシャ4
9のばね部67のばね力を(P4)とすると、P1<P
2<P3<P4<P5である。
【0092】図1のように、クラッチ部材55が噛み合
いクラッチ11の噛み合い解除位置にあると、Cリング
77は、上記のように、噛み合い解除位置に対応した右
側の凹部99に係合する。
いクラッチ11の噛み合い解除位置にあると、Cリング
77は、上記のように、噛み合い解除位置に対応した右
側の凹部99に係合する。
【0093】このとき、Cリング77の付勢力が凹部9
9を押圧することにより保持力(P1)が生じ、この保
持力(P1)によってクラッチ部材55はこの位置に保
持され、2WD状態が保たれる。
9を押圧することにより保持力(P1)が生じ、この保
持力(P1)によってクラッチ部材55はこの位置に保
持され、2WD状態が保たれる。
【0094】次に、図1の状態から、図3のように、ア
クチュエ−タ65に小さな押圧力(P2)を与えると、
プレッシャプレ−ト69を介してクラッチ部材55が押
圧され、右方に移動して噛み合いクラッチ11が噛み合
う。
クチュエ−タ65に小さな押圧力(P2)を与えると、
プレッシャプレ−ト69を介してクラッチ部材55が押
圧され、右方に移動して噛み合いクラッチ11が噛み合
う。
【0095】このとき、上記のように、押圧力(P2)
はプレッシャプレ−ト69のばね部71のばね力(P
3)より小さく、ばね部71が撓まないから、プレッシ
ャプレ−ト69の突起73はCリング77に突き当たら
ず、誤動作が防止される。
はプレッシャプレ−ト69のばね部71のばね力(P
3)より小さく、ばね部71が撓まないから、プレッシ
ャプレ−ト69の突起73はCリング77に突き当たら
ず、誤動作が防止される。
【0096】更に、このとき、ワッシャ49のばね部6
7に突き当たって移動を規制されたCリング77は、ク
ラッチ部材55の右移動に伴って、カム75の斜面10
3を登り、凸部95を乗り越えて斜面101を下り、噛
み合い位置に対応した左側の凹部97に係合する。
7に突き当たって移動を規制されたCリング77は、ク
ラッチ部材55の右移動に伴って、カム75の斜面10
3を登り、凸部95を乗り越えて斜面101を下り、噛
み合い位置に対応した左側の凹部97に係合する。
【0097】図4のように、Cリング77が左側の凹部
97に係合すると、Cリング77の付勢力が斜面101
を押圧して右方向の保持力(P1R)が生じ、この保持
力(P1R)によってクラッチ部材55はこの位置に保
持され、4WD状態が保たれる。
97に係合すると、Cリング77の付勢力が斜面101
を押圧して右方向の保持力(P1R)が生じ、この保持
力(P1R)によってクラッチ部材55はこの位置に保
持され、4WD状態が保たれる。
【0098】又、噛み合いクラッチ11を噛み合わせた
後は、上記のように、コントロ−ラがアクチュエ−タ6
5の作動を停止させ、圧力室79を大気側に開放するか
ら、押圧部材85が後退してプレッシャプレ−ト69か
ら離れる。
後は、上記のように、コントロ−ラがアクチュエ−タ6
5の作動を停止させ、圧力室79を大気側に開放するか
ら、押圧部材85が後退してプレッシャプレ−ト69か
ら離れる。
【0099】次に、図4の状態から、アクチュエ−タ6
5に大きな押圧力(P5)を与えると、上記のように、
押圧力(P5)がばね部71のばね力(P3)及びばね
部67のばね力(P4)より大きいから、図5のよう
に、先ずばね部71が撓み、次いでプレッシャプレ−ト
69の突起73が、押圧力(P5)によりCリング77
を介してワッシャ49のばね部67を撓める。更に、こ
のばね部67の撓みに伴ってCリング77がカム75の
斜面101を登り、凸部95を乗り越えて斜面103を
下り右側の凹部99に係合する。
5に大きな押圧力(P5)を与えると、上記のように、
押圧力(P5)がばね部71のばね力(P3)及びばね
部67のばね力(P4)より大きいから、図5のよう
に、先ずばね部71が撓み、次いでプレッシャプレ−ト
69の突起73が、押圧力(P5)によりCリング77
を介してワッシャ49のばね部67を撓める。更に、こ
のばね部67の撓みに伴ってCリング77がカム75の
斜面101を登り、凸部95を乗り越えて斜面103を
下り右側の凹部99に係合する。
【0100】こうして、図1の状態に戻り、クラッチ部
材55は噛み合い解除位置に保持され、2WD状態が保
持される。
材55は噛み合い解除位置に保持され、2WD状態が保
持される。
【0101】噛み合いクラッチ11の噛み合いを解除さ
せた後は、上記のように、コントロ−ラがアクチュエ−
タ65の作動を停止させ、圧力室79を大気側に開放
し、押圧部材85が後退してプレッシャプレ−ト69か
ら離れる。
せた後は、上記のように、コントロ−ラがアクチュエ−
タ65の作動を停止させ、圧力室79を大気側に開放
し、押圧部材85が後退してプレッシャプレ−ト69か
ら離れる。
【0102】このように、Cリング77と凹部99、9
7との係合によってクラッチ部材55が噛み合い解除位
置と噛み合い位置にそれぞれ保持され、車両の4WD状
態と2WD状態とが保持されるから、アクチュエ−タ6
5によってクラッチ部材55の位置を保持する必要がな
い。
7との係合によってクラッチ部材55が噛み合い解除位
置と噛み合い位置にそれぞれ保持され、車両の4WD状
態と2WD状態とが保持されるから、アクチュエ−タ6
5によってクラッチ部材55の位置を保持する必要がな
い。
【0103】従って、従来例と異なり、噛み合いクラッ
チ11を噛み合わせ、又、噛み合いを解除するとき以外
は、上記のように、アクチュエ−タ65とエアポンプと
を休止させることができる。
チ11を噛み合わせ、又、噛み合いを解除するとき以外
は、上記のように、アクチュエ−タ65とエアポンプと
を休止させることができる。
【0104】アウタ−ケ−ス5には、ケ−シング本体1
3の開口61の他に、カバ−15に開口107が設けら
れており、ボス部19、21の内周には螺旋状のオイル
溝109、111が設けられている。又、ケ−シング本
体13とカバ−15には、それぞれ径方向のオイル溝1
13、115が設けられている。
3の開口61の他に、カバ−15に開口107が設けら
れており、ボス部19、21の内周には螺旋状のオイル
溝109、111が設けられている。又、ケ−シング本
体13とカバ−15には、それぞれ径方向のオイル溝1
13、115が設けられている。
【0105】アウタ−ケ−ス5の回転時と静止時とを問
わず、デフキャリヤのオイル溜りからこれらの開口6
1、107と螺旋状のオイル溝109、111を介して
オイルがアウタ−ケ−ス5に流出入する。流入したオイ
ルは、差動機構9の各ギヤの噛み合い部や摺動部、アウ
タ−ケ−ス5とインナ−ケ−ス7との摺動部、噛み合い
クラッチ11などに供給され、これらを潤滑する。
わず、デフキャリヤのオイル溜りからこれらの開口6
1、107と螺旋状のオイル溝109、111を介して
オイルがアウタ−ケ−ス5に流出入する。流入したオイ
ルは、差動機構9の各ギヤの噛み合い部や摺動部、アウ
タ−ケ−ス5とインナ−ケ−ス7との摺動部、噛み合い
クラッチ11などに供給され、これらを潤滑する。
【0106】又、オイル溝109、111のオイルはア
ウタ−ケ−ス5の支承部41、43を潤滑し、更に、遠
心力によってオイル溝113、115からアウタ−ケ−
ス5とインナ−ケ−ス7との摺動部や噛み合いクラッチ
11などに供給され、各部の潤滑性を向上させる。
ウタ−ケ−ス5の支承部41、43を潤滑し、更に、遠
心力によってオイル溝113、115からアウタ−ケ−
ス5とインナ−ケ−ス7との摺動部や噛み合いクラッチ
11などに供給され、各部の潤滑性を向上させる。
【0107】こうして、移動操作機構1とデファレンシ
ャル装置3とが構成されている。
ャル装置3とが構成されている。
【0108】上記のように、この移動操作機構1では、
Cリング77の位置保持機能によってクラッチ部材55
が噛み合い解除位置と噛み合い位置にそれぞれ保持さ
れ、車両(デファレンシャル装置3)の4WD状態と2
WD状態とが保持されるから、アクチュエ−タ65でク
ラッチ部材55の位置を保持する必要がない。
Cリング77の位置保持機能によってクラッチ部材55
が噛み合い解除位置と噛み合い位置にそれぞれ保持さ
れ、車両(デファレンシャル装置3)の4WD状態と2
WD状態とが保持されるから、アクチュエ−タ65でク
ラッチ部材55の位置を保持する必要がない。
【0109】従って、従来例と異なり、噛み合いクラッ
チ11の噛み合い操作時と噛み合い解除操作時にだけア
クチュエ−タ65を作動させ、操作後は停止させるか
ら、正圧駆動力源であるエアポンプの耐久性が向上する
と共に、エアポンプを駆動するエンジンの燃費が大きく
向上する。
チ11の噛み合い操作時と噛み合い解除操作時にだけア
クチュエ−タ65を作動させ、操作後は停止させるか
ら、正圧駆動力源であるエアポンプの耐久性が向上する
と共に、エアポンプを駆動するエンジンの燃費が大きく
向上する。
【0110】又、アクチュエ−タ65、エアポンプ、配
管系などに故障や圧力洩れが生じても、噛み合いクラッ
チ11の位置と、車両の4WD状態と2WD状態とをそ
のまま保持することができる。
管系などに故障や圧力洩れが生じても、噛み合いクラッ
チ11の位置と、車両の4WD状態と2WD状態とをそ
のまま保持することができる。
【0111】又、位置保持のためにアクチュエ−タ65
にエア圧を与え続ける必要がないから、アクチュエ−タ
65の内部や配管に水分が溜まることが防止され、耐久
性が向上する。
にエア圧を与え続ける必要がないから、アクチュエ−タ
65の内部や配管に水分が溜まることが防止され、耐久
性が向上する。
【0112】又、アクチュエ−タ65のように圧力を受
けて作動するアクチュエ−タは、大きな押圧力が得られ
る上に、比較的コンパクトに構成できるから、移動操作
機構1及びデファレンシャル装置3がそれだけコンパク
ト化されて、有利である。
けて作動するアクチュエ−タは、大きな押圧力が得られ
る上に、比較的コンパクトに構成できるから、移動操作
機構1及びデファレンシャル装置3がそれだけコンパク
ト化されて、有利である。
【0113】又、上記のように、小さい押圧力(P2)
でクラッチ部材55を押圧すると噛み合いクラッチ11
が噛み合い、次に、大きい押圧力(P5)で同方向にC
リング77を押圧すると噛み合いが解除されるように構
成したことにより、アクチュエ−タ65は同方向に作動
するだけでよい。
でクラッチ部材55を押圧すると噛み合いクラッチ11
が噛み合い、次に、大きい押圧力(P5)で同方向にC
リング77を押圧すると噛み合いが解除されるように構
成したことにより、アクチュエ−タ65は同方向に作動
するだけでよい。
【0114】従って、2個の圧力室を持った複雑な構造
のアクチュエ−タを用い、圧力供給を両圧力室の間で切
り換えて反対方向に作動させる必要がない。
のアクチュエ−タを用い、圧力供給を両圧力室の間で切
り換えて反対方向に作動させる必要がない。
【0115】こうして、圧力室79が1個だけの構造が
簡単でコンパクトなアクチュエ−タ65を用いることが
可能になり、アクチュエ−タ65のコンパクト化によっ
て、移動操作機構1とデファレンシャル装置3が更に軽
量でコンパクトになる。
簡単でコンパクトなアクチュエ−タ65を用いることが
可能になり、アクチュエ−タ65のコンパクト化によっ
て、移動操作機構1とデファレンシャル装置3が更に軽
量でコンパクトになる。
【0116】又、アクチュエ−タを同方向に作動させる
だけでよいから、正圧の駆動力源と負圧の駆動力源の両
方を用い、これらを切り換えてアクチュエ−タ65を反
対方向に作動させる必要もない。
だけでよいから、正圧の駆動力源と負圧の駆動力源の両
方を用い、これらを切り換えてアクチュエ−タ65を反
対方向に作動させる必要もない。
【0117】こうして、駆動力源も簡素化されるから、
移動操作機構1とデファレンシャル装置3の構造はそれ
だけ簡素化される。
移動操作機構1とデファレンシャル装置3の構造はそれ
だけ簡素化される。
【0118】又、プレッシャプレ−ト69にばね部71
を一体形成したことにより、部品点数がそれだけ低減さ
れ、組付け作業が容易になり、部材の管理コストが低減
される。
を一体形成したことにより、部品点数がそれだけ低減さ
れ、組付け作業が容易になり、部材の管理コストが低減
される。
【0119】又、凸部95と2箇所の凹部97、99と
これらを連結する斜面101、103とによってクラッ
チ部材55上に山型のカム75を形成したから、クラッ
チ部材55とCリング77との摺動による相対移動がそ
れだけスム−ズに行われ、移動操作機構1の切り換え機
能の信頼性が向上する。
これらを連結する斜面101、103とによってクラッ
チ部材55上に山型のカム75を形成したから、クラッ
チ部材55とCリング77との摺動による相対移動がそ
れだけスム−ズに行われ、移動操作機構1の切り換え機
能の信頼性が向上する。
【0120】又、Cリング77は、その形状がクラッチ
部材55の凹部97、99に係合させるのに好適である
上に、断面が小さいから狭いスペ−スに配置可能であ
り、従って、移動操作機構1とデファレンシャル装置3
のコンパクト化に有利である。
部材55の凹部97、99に係合させるのに好適である
上に、断面が小さいから狭いスペ−スに配置可能であ
り、従って、移動操作機構1とデファレンシャル装置3
のコンパクト化に有利である。
【0121】又、形状がほぼ円形のCリング77は、移
動操作機構1をリング状に構成するのに最適であり、上
記のように、リング状に構成された移動操作機構1はデ
ファレンシャル装置3のような回転機器に同軸配置する
ことが可能になるから、デファレンシャル装置3のコン
パクト化に極めて有利である。
動操作機構1をリング状に構成するのに最適であり、上
記のように、リング状に構成された移動操作機構1はデ
ファレンシャル装置3のような回転機器に同軸配置する
ことが可能になるから、デファレンシャル装置3のコン
パクト化に極めて有利である。
【0122】又、第2のばねである可撓性のワッシャ4
9をサイドギヤ27とアウタ−ケ−ス5との間に配置
し、ワッシャ49を第2のばねに利用したことにより、
部品点数の増加が防止される。
9をサイドギヤ27とアウタ−ケ−ス5との間に配置
し、ワッシャ49を第2のばねに利用したことにより、
部品点数の増加が防止される。
【0123】又、サイドギヤ27とアウタ−ケ−ス5と
に挟まれてワッシャ49の支持が安定するから、噛み合
いクラッチ11の断続機能も安定する。
に挟まれてワッシャ49の支持が安定するから、噛み合
いクラッチ11の断続機能も安定する。
【0124】上記の第1実施形態は、プレッシャプレ−
ト69(押圧部材)にばね部71(第3のばね)を一体
形成した例であるが、本発明において、押圧部材と第3
のばねとは別体に形成してもよい(請求項5)。
ト69(押圧部材)にばね部71(第3のばね)を一体
形成した例であるが、本発明において、押圧部材と第3
のばねとは別体に形成してもよい(請求項5)。
【0125】図6は、このように構成された第2実施形
態の移動操作機構117を示している。
態の移動操作機構117を示している。
【0126】この移動操作機構117では、プレッシャ
プレ−ト119とクラッチ部材55との間に、リタ−ン
スプリング121(第3のばね)が配置されている。
プレ−ト119とクラッチ部材55との間に、リタ−ン
スプリング121(第3のばね)が配置されている。
【0127】プレッシャプレ−ト119には複数本の腕
部123が形成されており、これらの腕部123をクラ
ッチ部材55のラグ溝91に移動自在に差し込むことに
より、プレッシャプレ−ト119はクラッチ部材55と
回転方向に連結されている。又、プレッシャプレ−ト1
19には突起125が一体に形成されている。
部123が形成されており、これらの腕部123をクラ
ッチ部材55のラグ溝91に移動自在に差し込むことに
より、プレッシャプレ−ト119はクラッチ部材55と
回転方向に連結されている。又、プレッシャプレ−ト1
19には突起125が一体に形成されている。
【0128】リタ−ンスプリング121のばね力は(P
3)であり、上記プレッシャプレ−ト69のばね部71
と同様に、プレッシャプレ−ト119を介してアクチュ
エ−タ65の押圧力(P2)を受けると、クラッチ部材
55を押圧し、噛み合いクラッチ11を噛み合わせ、車
両を4WD状態にする。
3)であり、上記プレッシャプレ−ト69のばね部71
と同様に、プレッシャプレ−ト119を介してアクチュ
エ−タ65の押圧力(P2)を受けると、クラッチ部材
55を押圧し、噛み合いクラッチ11を噛み合わせ、車
両を4WD状態にする。
【0129】更に、押圧力(P2)より大きいリタ−ン
スプリング121のばね力(P3)は、このように2W
D状態から4WD状態へ切り換えるときに、プレッシャ
プレ−ト119の突起125がCリング77に突き当た
らないようにし、移動操作機構117の誤動作を防止す
る。
スプリング121のばね力(P3)は、このように2W
D状態から4WD状態へ切り換えるときに、プレッシャ
プレ−ト119の突起125がCリング77に突き当た
らないようにし、移動操作機構117の誤動作を防止す
る。
【0130】このように、プレッシャプレ−ト119と
リタ−ンスプリング121とを別体に形成したから、そ
れぞれを個別に交換することが可能になり、例えば、リ
タ−ンスプリング121を交換し、そのばね力(P3)
を変えることによって移動操作機構117の動作を調整
することができる。
リタ−ンスプリング121とを別体に形成したから、そ
れぞれを個別に交換することが可能になり、例えば、リ
タ−ンスプリング121を交換し、そのばね力(P3)
を変えることによって移動操作機構117の動作を調整
することができる。
【0131】図7は、第3実施形態の移動操作機構12
7を示す。
7を示す。
【0132】この移動操作機構127では、第2のばね
である可撓性のワッシャ49とサイドギヤ27との間に
シム129(間隔調整部材)が配置されている(請求項
8、12)。
である可撓性のワッシャ49とサイドギヤ27との間に
シム129(間隔調整部材)が配置されている(請求項
8、12)。
【0133】このように、ワッシャ49とサイドギヤ2
7との間にシム129を配置したことにより、シム12
9の厚さ調整によってワッシャ49の位置と撓み量を変
えることが可能になる。
7との間にシム129を配置したことにより、シム12
9の厚さ調整によってワッシャ49の位置と撓み量を変
えることが可能になる。
【0134】従って、4WD状態から2WD状態への切
り換えに当たって、アクチュエ−タ65の押圧力(P
5)によりプレッシャプレ−ト69の突起73とCリン
グ77とを介して押圧されるときのばね部67の撓み量
を、ワッシャ49の位置を変えることによって調整する
ことが可能になる。
り換えに当たって、アクチュエ−タ65の押圧力(P
5)によりプレッシャプレ−ト69の突起73とCリン
グ77とを介して押圧されるときのばね部67の撓み量
を、ワッシャ49の位置を変えることによって調整する
ことが可能になる。
【0135】ばね部67の撓み量をこのように調整すれ
ば、その撓みに伴ってCリング77がカム75の凸部9
5を乗り越えて、4WD状態から2WD状態への切り換
えが正常に行われるように、移動操作機構127の動作
を調整することができる。
ば、その撓みに伴ってCリング77がカム75の凸部9
5を乗り越えて、4WD状態から2WD状態への切り換
えが正常に行われるように、移動操作機構127の動作
を調整することができる。
【0136】なお、各実施形態のデファレンシャル装置
は、フロントデフ(エンジンの駆動力を左右の前輪に分
配するデファレンシャル装置)とリヤデフ(エンジンの
駆動力を左右の後輪に分配するデファレンシャル装置)
のいずれにも用いることができる。
は、フロントデフ(エンジンの駆動力を左右の前輪に分
配するデファレンシャル装置)とリヤデフ(エンジンの
駆動力を左右の後輪に分配するデファレンシャル装置)
のいずれにも用いることができる。
【0137】又、本発明の移動操作機構において、圧力
を受けて作動するアクチュエ−タの駆動力源は、正圧に
限らず、負圧の駆動力源を用いて構成してもよい(請求
項3)。
を受けて作動するアクチュエ−タの駆動力源は、正圧に
限らず、負圧の駆動力源を用いて構成してもよい(請求
項3)。
【0138】負圧の駆動力源を用いる場合は、エンジン
のインテ−クマニホ−ルドに生じる負圧を駆動力源に利
用することが可能であり、この場合、バキュ−ムポンプ
のような負圧の駆動力源が不要になるから、それだけ、
低コストで実施できる。
のインテ−クマニホ−ルドに生じる負圧を駆動力源に利
用することが可能であり、この場合、バキュ−ムポンプ
のような負圧の駆動力源が不要になるから、それだけ、
低コストで実施できる。
【0139】又、アクチュエ−タは、圧力を受けて作動
するアクチュエ−タに限らず、例えば、電動モ−タを用
いたアクチュエ−タや、電磁アクチュエ−タなどでもよ
く、移動部材を移動操作した後はこれらを休止させるこ
とができるから、それだけ消費電力とバッテリの負担が
低減され、エンジン燃費が向上する。
するアクチュエ−タに限らず、例えば、電動モ−タを用
いたアクチュエ−タや、電磁アクチュエ−タなどでもよ
く、移動部材を移動操作した後はこれらを休止させるこ
とができるから、それだけ消費電力とバッテリの負担が
低減され、エンジン燃費が向上する。
【0140】又、本発明の移動操作機構は、差動ロック
機能を有するデファレンシャル装置に用いてもよい(請
求項13)。
機能を有するデファレンシャル装置に用いてもよい(請
求項13)。
【0141】このデファレンシャル装置では、移動操作
機構の移動部材が差動機構の差動をロックする噛み合い
クラッチを構成し、移動部材が2位置に移動することに
よって差動がロックされ、又、ロックが解除される。
機構の移動部材が差動機構の差動をロックする噛み合い
クラッチを構成し、移動部材が2位置に移動することに
よって差動がロックされ、又、ロックが解除される。
【0142】差動をロックすると、急発進時、急加速
時、悪路走行時などで、空転車輪からの駆動トルクの逃
げが防止され、他側車輪に大きな駆動力が送られて、発
進性、加速性、悪路の脱出性と走破性などが大きく向上
する。
時、悪路走行時などで、空転車輪からの駆動トルクの逃
げが防止され、他側車輪に大きな駆動力が送られて、発
進性、加速性、悪路の脱出性と走破性などが大きく向上
する。
【0143】又、このデファレンシャル装置では、移動
操作機構の位置保持機能によって移動部材(噛み合いク
ラッチ)が噛み合い位置と噛み合い解除位置とに保持さ
れるから、図8の従来例と異なり、これらの位置を保持
するためにアクチュエ−タに駆動力を与え続ける必要が
ない。
操作機構の位置保持機能によって移動部材(噛み合いク
ラッチ)が噛み合い位置と噛み合い解除位置とに保持さ
れるから、図8の従来例と異なり、これらの位置を保持
するためにアクチュエ−タに駆動力を与え続ける必要が
ない。
【0144】従って、請求項11の構成と同様に、駆動
力源のエネルギ−消費(エンジン燃費)が大きく低減さ
れると共に、アクチュエ−タや配管系などに故障や圧力
洩れが生じても、差動ロック状態あるいはロック解除状
態をそのまま保つことができる。
力源のエネルギ−消費(エンジン燃費)が大きく低減さ
れると共に、アクチュエ−タや配管系などに故障や圧力
洩れが生じても、差動ロック状態あるいはロック解除状
態をそのまま保つことができる。
【0145】又、空気式アクチュエ−タの場合、内部や
配管に水分が溜まることが防止され、故障が減少し、耐
久性が向上する。
配管に水分が溜まることが防止され、故障が減少し、耐
久性が向上する。
【0146】この請求項13のデファレンシャル装置
は、フロントデフ(エンジンの駆動力を左右の前輪に分
配するデファレンシャル装置)とリヤデフ(エンジンの
駆動力を左右の後輪に分配するデファレンシャル装置)
とセンタ−デフ(エンジンの駆動力を前輪側と後輪側に
分配するデファレンシャル装置)のいずれにも用いるこ
とができる。
は、フロントデフ(エンジンの駆動力を左右の前輪に分
配するデファレンシャル装置)とリヤデフ(エンジンの
駆動力を左右の後輪に分配するデファレンシャル装置)
とセンタ−デフ(エンジンの駆動力を前輪側と後輪側に
分配するデファレンシャル装置)のいずれにも用いるこ
とができる。
【0147】又、本発明の移動操作機構は、駆動車軸側
と車輪側とを断続するハブクラッチに用いてもよい(請
求項14)。
と車輪側とを断続するハブクラッチに用いてもよい(請
求項14)。
【0148】このハブクラッチでは、移動操作機構の移
動部材が2位置に移動することによって断続機構が操作
され、車輪側と駆動車軸側とが断続され、又、断続状態
が保持される。
動部材が2位置に移動することによって断続機構が操作
され、車輪側と駆動車軸側とが断続され、又、断続状態
が保持される。
【0149】ハブクラッチを連結すると、車輪にエンジ
ンの駆動力が伝達されて車両は4WD状態になり、連結
を解除すると、車輪はエンジン側から切り離されてフリ
−回転状態になり、車両は2WD状態になる。
ンの駆動力が伝達されて車両は4WD状態になり、連結
を解除すると、車輪はエンジン側から切り離されてフリ
−回転状態になり、車両は2WD状態になる。
【0150】又、このハブクラッチでは、移動操作機構
の位置保持機能によって移動部材(断続機構)が連結位
置と連結解除位置に保持されるから、これらの位置を保
持するためにアクチュエ−タに駆動力を与え続ける必要
がない。
の位置保持機能によって移動部材(断続機構)が連結位
置と連結解除位置に保持されるから、これらの位置を保
持するためにアクチュエ−タに駆動力を与え続ける必要
がない。
【0151】従って、駆動力源のエネルギ−消費(エン
ジン燃費)が大きく低減されると共に、アクチュエ−タ
の故障や配管系などの圧力洩れが生じても、4WD状態
(連結状態)あるいは2WD状態(連結解除状態)をそ
のまま保つことができる。
ジン燃費)が大きく低減されると共に、アクチュエ−タ
の故障や配管系などの圧力洩れが生じても、4WD状態
(連結状態)あるいは2WD状態(連結解除状態)をそ
のまま保つことができる。
【0152】又、空気式アクチュエ−タを用いた場合、
その内部や配管に水分が溜まることが防止され、故障が
減少し、耐久性が向上する。
その内部や配管に水分が溜まることが防止され、故障が
減少し、耐久性が向上する。
【0153】
【発明の効果】請求項1の移動操作機構は、上記のよう
に、アクチュエ−タを移動部材の移動操作時にだけ作動
させ、移動操作後は停止させるから、駆動力源のエネル
ギ−消費が大きく低減されると共に、例えば、圧力式ア
クチュエ−タの場合、アクチュエ−タや配管系などに故
障や圧力洩れが生じても、移動部材の位置がそのまま保
持されるから、この移動操作機構を用いて機能の切り換
えを行う諸装置は、一定の状態に保持され、所定の機能
を保持することができる。
に、アクチュエ−タを移動部材の移動操作時にだけ作動
させ、移動操作後は停止させるから、駆動力源のエネル
ギ−消費が大きく低減されると共に、例えば、圧力式ア
クチュエ−タの場合、アクチュエ−タや配管系などに故
障や圧力洩れが生じても、移動部材の位置がそのまま保
持されるから、この移動操作機構を用いて機能の切り換
えを行う諸装置は、一定の状態に保持され、所定の機能
を保持することができる。
【0154】又、圧力を加え続けないから、空気式アク
チュエ−タの場合、内部や配管に水分が溜まることが防
止され、それだけ故障が減少し、耐久性が向上する。
チュエ−タの場合、内部や配管に水分が溜まることが防
止され、それだけ故障が減少し、耐久性が向上する。
【0155】請求項2の発明は、請求項1の構成と同等
の効果を得ると共に、圧力を受けて作動するアクチュエ
−タは、大きな押圧力が得られる上に、比較的コンパク
トに構成できるから、移動操作機構及びこれを用いる装
置のコンパクト化に有利である。
の効果を得ると共に、圧力を受けて作動するアクチュエ
−タは、大きな押圧力が得られる上に、比較的コンパク
トに構成できるから、移動操作機構及びこれを用いる装
置のコンパクト化に有利である。
【0156】又、アクチュエ−タを大小の押圧力で同方
向に作動させるだけで移動部材の移動操作と位置保持と
を行えるから、圧力室が1個だけの構造が簡単でコンパ
クトなアクチュエ−タを用いることが可能になり、アク
チュエ−タのコンパクト化によって、移動操作機構とこ
の移動操作機構を用いる装置がそれだけ構造簡単でコン
パクトになり、軽量になる。
向に作動させるだけで移動部材の移動操作と位置保持と
を行えるから、圧力室が1個だけの構造が簡単でコンパ
クトなアクチュエ−タを用いることが可能になり、アク
チュエ−タのコンパクト化によって、移動操作機構とこ
の移動操作機構を用いる装置がそれだけ構造簡単でコン
パクトになり、軽量になる。
【0157】請求項3の発明は、請求項2の構成と同等
の効果を得ると共に、アクチュエ−タに正圧の駆動力源
と負圧の駆動力源の両方を用いる必要がないから、駆動
力源の構成も簡単になり、移動操作機構及びこれを用い
る装置も構成が簡素化されて有利である。
の効果を得ると共に、アクチュエ−タに正圧の駆動力源
と負圧の駆動力源の両方を用いる必要がないから、駆動
力源の構成も簡単になり、移動操作機構及びこれを用い
る装置も構成が簡素化されて有利である。
【0158】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
の構成と同等の効果を得ると共に、押圧部材と第3のば
ねとを一体に形成したことにより、部品点数がそれだけ
低減されるから、組付け作業が容易になり、部材の管理
コストが低減される。
の構成と同等の効果を得ると共に、押圧部材と第3のば
ねとを一体に形成したことにより、部品点数がそれだけ
低減されるから、組付け作業が容易になり、部材の管理
コストが低減される。
【0159】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3
の構成と同等の効果を得ると共に、押圧部材と第3のば
ねとを別体に形成し、それぞれを個別に交換できるよう
にしたから、例えば、第3のばねを特性の異なったもの
に変えることによって、移動操作機構の動作を調整する
ことができる。
の構成と同等の効果を得ると共に、押圧部材と第3のば
ねとを別体に形成し、それぞれを個別に交換できるよう
にしたから、例えば、第3のばねを特性の異なったもの
に変えることによって、移動操作機構の動作を調整する
ことができる。
【0160】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
の構成と同等の効果を得ると共に、移動部材上に形成し
た山型のカムによって、移動部材と第1のばねとの相対
移動がスム−ズになり、移動操作機構の切り換え機能の
信頼性が向上する。
の構成と同等の効果を得ると共に、移動部材上に形成し
た山型のカムによって、移動部材と第1のばねとの相対
移動がスム−ズになり、移動操作機構の切り換え機能の
信頼性が向上する。
【0161】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6
の構成と同等の効果を得ると共に、Cリングは形状が移
動部材の凹部に係合させるのに好適である上に、断面が
小さいから狭いスペ−スに配置可能であり、移動操作機
構及びこれを用いる諸装置のコンパクト化に有利であ
る。
の構成と同等の効果を得ると共に、Cリングは形状が移
動部材の凹部に係合させるのに好適である上に、断面が
小さいから狭いスペ−スに配置可能であり、移動操作機
構及びこれを用いる諸装置のコンパクト化に有利であ
る。
【0162】又、形状がほぼ円形のCリングは移動操作
機構をリング状に構成するのに最適であり、リング状に
構成した移動操作機構は、デファレンシャル装置やハブ
クラッチのような回転機器に同軸配置できるから、これ
らの装置のコンパクト化に極めて有利である。
機構をリング状に構成するのに最適であり、リング状に
構成した移動操作機構は、デファレンシャル装置やハブ
クラッチのような回転機器に同軸配置できるから、これ
らの装置のコンパクト化に極めて有利である。
【0163】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7
の構成と同等の効果を得ると共に、噛み合い状態及び噛
み合い解除状態の保持が可能な噛み合いクラッチに構成
されたこの移動操作機構は、噛み合いクラッチで動力を
断続するデファレンシャル装置、噛み合いクラッチで差
動をロックするデファレンシャル装置、噛み合いクラッ
チで車輪を切り離すハブクラッチのような諸装置に用い
て、アクチュエ−タの駆動エネルギ−を低減する目的に
好適である。
の構成と同等の効果を得ると共に、噛み合い状態及び噛
み合い解除状態の保持が可能な噛み合いクラッチに構成
されたこの移動操作機構は、噛み合いクラッチで動力を
断続するデファレンシャル装置、噛み合いクラッチで差
動をロックするデファレンシャル装置、噛み合いクラッ
チで車輪を切り離すハブクラッチのような諸装置に用い
て、アクチュエ−タの駆動エネルギ−を低減する目的に
好適である。
【0164】請求項9の移動操作機構は、請求項1、
2、3、6、7、8の構成と同等の効果を得る。
2、3、6、7、8の構成と同等の効果を得る。
【0165】請求項10の発明は、請求項9の構成と同
等の効果を得ると共に、押圧部材と戻しばねとを一体に
形成したことにより、請求項4の構成と同等の効果を得
る。
等の効果を得ると共に、押圧部材と戻しばねとを一体に
形成したことにより、請求項4の構成と同等の効果を得
る。
【0166】請求項11のデファレンシャル装置は、請
求項1乃至請求項10の移動操作機構の位置保持機能に
よって移動部材を噛み合いクラッチの連結位置と連結解
除位置に保持するから、アクチュエ−タで位置保持をす
る必要がなく、駆動力源のエネルギ−消費(エンジン燃
費)が大きく低減されると共に、アクチュエ−タや配管
系などに故障や圧力洩れが生じても、4WD状態あるい
は2WD状態をそのまま保つことができる。
求項1乃至請求項10の移動操作機構の位置保持機能に
よって移動部材を噛み合いクラッチの連結位置と連結解
除位置に保持するから、アクチュエ−タで位置保持をす
る必要がなく、駆動力源のエネルギ−消費(エンジン燃
費)が大きく低減されると共に、アクチュエ−タや配管
系などに故障や圧力洩れが生じても、4WD状態あるい
は2WD状態をそのまま保つことができる。
【0167】又、空気式アクチュエ−タを用いた場合、
その内部や配管に水分が溜まることも防止され、故障が
減少し、耐久性が向上する。
その内部や配管に水分が溜まることも防止され、故障が
減少し、耐久性が向上する。
【0168】請求項12の発明は、請求項11の構成と
同等の効果を得ると共に、第2のばねである可撓性のワ
ッシャをサイドギヤとアウタ−ケ−スとの間に配置し、
ワッシャを第2のばねに利用したことにより、部品点数
の増加が防止される。
同等の効果を得ると共に、第2のばねである可撓性のワ
ッシャをサイドギヤとアウタ−ケ−スとの間に配置し、
ワッシャを第2のばねに利用したことにより、部品点数
の増加が防止される。
【0169】又、サイドギヤとアウタ−ケ−スとに挟ま
れて可撓性ワッシャの支持が安定するから、移動操作機
構による噛み合いクラッチの断続機能も安定する。
れて可撓性ワッシャの支持が安定するから、移動操作機
構による噛み合いクラッチの断続機能も安定する。
【0170】請求項13のデファレンシャル装置は、請
求項1乃至請求項10の移動操作機構の位置保持機能に
よって移動部材が作動ロック位置とロック解除位置とに
保持されるから、図8の従来例と異なり、アクチュエ−
タで位置保持をする必要がなく、請求項11の構成と同
様に、駆動力源のエネルギ−消費(エンジン燃費)が大
きく低減されると共に、アクチュエ−タや配管系などに
故障や圧力洩れが生じても、差動ロック状態あるいはロ
ック解除状態をそのまま保つことができる。
求項1乃至請求項10の移動操作機構の位置保持機能に
よって移動部材が作動ロック位置とロック解除位置とに
保持されるから、図8の従来例と異なり、アクチュエ−
タで位置保持をする必要がなく、請求項11の構成と同
様に、駆動力源のエネルギ−消費(エンジン燃費)が大
きく低減されると共に、アクチュエ−タや配管系などに
故障や圧力洩れが生じても、差動ロック状態あるいはロ
ック解除状態をそのまま保つことができる。
【0171】又、空気式アクチュエ−タの場合、その内
部や配管に水分が溜まることによる故障が防止され、耐
久性が向上する。
部や配管に水分が溜まることによる故障が防止され、耐
久性が向上する。
【0172】請求項14のハブクラッチは、請求項1乃
至請求項10の移動操作機構の位置保持機能によって移
動部材(断続機構)が車輪の連結位置と連結解除位置に
保持されるから、アクチュエ−タで位置保持をする必要
がなく、駆動力源のエネルギ−消費(エンジン燃費)が
大きく低減されると共に、アクチュエ−タや配管系など
に故障や圧力洩れが生じても、4WD状態(連結状態)
あるいは2WD状態(連結解除状態)をそのまま保つこ
とができる。
至請求項10の移動操作機構の位置保持機能によって移
動部材(断続機構)が車輪の連結位置と連結解除位置に
保持されるから、アクチュエ−タで位置保持をする必要
がなく、駆動力源のエネルギ−消費(エンジン燃費)が
大きく低減されると共に、アクチュエ−タや配管系など
に故障や圧力洩れが生じても、4WD状態(連結状態)
あるいは2WD状態(連結解除状態)をそのまま保つこ
とができる。
【0173】又、空気式アクチュエ−タの場合、その内
部や配管に水分が溜まることによる故障が防止され、耐
久性が向上する。
部や配管に水分が溜まることによる故障が防止され、耐
久性が向上する。
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図であり、噛
み合いクラッチの噛み合いが解除された状態を示す。
み合いクラッチの噛み合いが解除された状態を示す。
【図2】各実施形態に用いられるクラッチ部材を拡大し
て示す側面図である。
て示す側面図である。
【図3】第1実施形態の断面図であり、噛み合いクラッ
チを噛み合わせる過程を示す。
チを噛み合わせる過程を示す。
【図4】第1実施形態の断面図であり、噛み合いクラッ
チが噛み合っている状態を示す。
チが噛み合っている状態を示す。
【図5】第1実施形態の断面図であり、噛み合いクラッ
チの噛み合いを解除する過程を示す。
チの噛み合いを解除する過程を示す。
【図6】本発明の第2実施形態を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す断面図である。
【図8】従来例の断面図である。
【符号の説明】 1、117、127 移動操作機構 3 デファレンシャル装置 5 アウタ−ケ−ス 7 インナ−ケ−ス(相手側部材) 9 ベベルギヤ式の差動機構 11 噛み合いクラッチ(断続機構) 49 可撓性のワッシャ(板ばね:第2のばね) 55 クラッチ部材(移動部材) 65 圧力室が1個の空気式アクチュエ−タ 69 プレッシャプレ−ト(押圧部材) 71 プレッシャプレ−ト69に一体形成されたばね部
(リタ−ンスプリング:第3のばね) 73 プレッシャプレ−ト69に一体形成された突起 75 クラッチ部材55に形成された山型のカム 77 Cリング(第1のばね) 79 アクチュエ−タ65の圧力室 95 カム75の凸部 97、99 カム75の凹部 101、103 カム75の斜面 119 プレッシャプレ−ト(押圧部材) 121 リタ−ンスプリング 125 プレッシャプレ−ト119に一体形成された突
起 129 シム(間隔調整部材)
(リタ−ンスプリング:第3のばね) 73 プレッシャプレ−ト69に一体形成された突起 75 クラッチ部材55に形成された山型のカム 77 Cリング(第1のばね) 79 アクチュエ−タ65の圧力室 95 カム75の凸部 97、99 カム75の凹部 101、103 カム75の斜面 119 プレッシャプレ−ト(押圧部材) 121 リタ−ンスプリング 125 プレッシャプレ−ト119に一体形成された突
起 129 シム(間隔調整部材)
Claims (14)
- 【請求項1】 2位置に移動可能な移動部材と、この移
動部材上に設けられた凸部と、その移動方向両側に設け
られそれぞれが前記2位置に対応する2箇所の凹部と、
これらの凸部と凹部との間に設けられた斜面と、この斜
面を押圧し撓みながら前記凸部を乗り越えて各凹部に係
合し、移動部材をそれぞれの位置に保持する第1のばね
と、第1のばねの移動を規制する第2のばねと、第3の
ばねと押圧部材とを介して移動部材及び第1のばねを大
小の操作力で押圧するアクチュエ−タとを備え、アクチ
ュエ−タが移動部材を小さい押圧力で押圧すると、第2
のばねに移動を規制された第1のばねが、移動部材の移
動に伴って一方の凹部から凸部を乗り越えて他方の凹部
に係合することによって移動部材がこの位置に保持さ
れ、この状態からアクチュエ−タが大きい押圧力で押圧
すると、第3のばねが撓み、押圧部材が第2のばねを撓
めながら第1のばねを移動させ、移動した第1のばねが
他方の凹部から凸部を乗り越えて一方の凹部に係合する
ことによって移動部材がこの位置に保持されることを特
徴とする移動操作機構。 - 【請求項2】 請求項1記載の発明であって、アクチュ
エ−タが、圧力を受けると押圧力を発生する1個の圧力
室を有することを特徴とする移動操作機構。 - 【請求項3】 請求項2記載の発明であって、アクチュ
エ−タが、正圧、又は、負圧のいずれか一方で作動する
ことを特徴とする移動操作機構。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
記載の発明であって、押圧部材と第3のばねとが一体に
形成されたことを特徴とする移動操作機構。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
記載の発明であって、押圧部材と第3のばねとが別体に
形成されたことを特徴とする移動操作機構。 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に
記載の発明であって、移動部材の凸部と2箇所の凹部と
これらの間に設けられた斜面が、凸部を中心にした山型
のカムを形成することを特徴とする移動操作機構。 - 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に
記載の発明であって、第1のばねが、リングの一部を切
断した形状のCリングであることを特徴とする移動操作
機構。 - 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に
記載の発明であって、移動部材が、相手側部材との間で
噛み合いクラッチを形成し、2位置のそれぞれで、この
噛み合いクラッチの噛み合い状態と噛み合い解除状態と
が保持されることを特徴とする移動操作機構。 - 【請求項9】 2位置に移動可能な移動部材と、この移
動部材上に設けられ、凸部とその移動方向両側に設けら
れた2箇所の凹部とを斜面で連結してなり、各凹部がそ
れぞれ前記2位置に対応する山型カムと、これらの斜面
上を撓みながら移動し凸部を乗り越えて各凹部に係合
し、移動部材をそれぞれの位置に保持するCリングと、
Cリングの移動を規制する板ばねと、戻しばねと、突起
を有する押圧部材と、1個の圧力室を有し、この圧力室
に正圧、又は、負圧を受けて作動し、これらの押圧部材
と戻しばねとを介して移動部材及びCリングを大小の押
圧力で押圧するアクチュエ−タとを備え、アクチュエ−
タが移動部材を小さい押圧力で押圧すると、板ばねに移
動を規制されたCリングが、移動部材の移動に伴って、
山型カムの一方の凹部から凸部を乗り越えて他方の凹部
に係合することによって移動部材がこの位置に保持さ
れ、この状態からアクチュエ−タが大きい押圧力で押圧
すると、戻しばねが撓み、押圧部材の突起がCリングに
当たり、板ばねを撓めながらCリングを移動させ、移動
したCリングが他方の凹部から凸部を乗り越えて一方の
凹部に係合することによって移動部材がこの位置に保持
されることを特徴とする移動操作機構。 - 【請求項10】 請求項9記載の発明であって、押圧部
材と戻しばねとが一体に形成されたことを特徴とする移
動操作機構。 - 【請求項11】 エンジンの駆動力によって回転駆動さ
れるアウタ−ケ−スと、アウタ−ケ−スと相対回転可能
に配置されたインナ−ケ−スと、インナ−ケ−スの回転
を車輪側に分配する差動機構と、アウタ−ケ−スとイン
ナ−ケ−スとの連結を断続する断続機構と、請求項1乃
至請求項12のいずれか一項に記載の移動操作機構とを
備え、前記断続機構が、アウタ−ケ−ス側に連結された
移動操作機構の移動部材とインナ−ケ−スとの間に設け
られた噛み合いクラッチであり、移動部材が2位置に移
動することによってこの噛み合いクラッチが断続され、
断続状態が保持されることを特徴とするデファレンシャ
ル装置。 - 【請求項12】 請求項11記載の発明であって、第2
のばねが、サイドギヤとアウタ−ケ−スとの間に配置さ
れた可撓性のワッシャであることを特徴とするデファレ
ンシャル装置。 - 【請求項13】 エンジンの駆動力によって回転駆動さ
れるデフケ−スと、デフケ−スの回転を車輪側に分配す
る差動機構と、その差動をロックする断続機構と、請求
項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の移動操作機
構とを備え、前記断続機構が、デフケ−ス側に連結され
た移動操作機構の移動部材と差動回転部材との間に設け
られた噛み合いクラッチであり、移動部材が2位置に移
動することによってこの噛み合いクラッチが断続され、
断続状態が保持されることを特徴とするデファレンシャ
ル装置。 - 【請求項14】 エンジンの駆動力によって回転する駆
動車軸と、車輪側のハウジングと、駆動車軸側とハウジ
ング側との連結を断続する断続機構と、請求項1乃至請
求項12のいずれか一項に記載の移動操作機構とを備
え、移動操作機構の移動部材が2位置に移動することに
よって前記断続機構が断続され、断続状態が保持される
ことを特徴とするハブクラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP788898A JPH11201262A (ja) | 1998-01-19 | 1998-01-19 | 移動操作機構及びこれを用いた装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP788898A JPH11201262A (ja) | 1998-01-19 | 1998-01-19 | 移動操作機構及びこれを用いた装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11201262A true JPH11201262A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11678138
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP788898A Pending JPH11201262A (ja) | 1998-01-19 | 1998-01-19 | 移動操作機構及びこれを用いた装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11201262A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002174205A (ja) * | 2000-12-07 | 2002-06-21 | Tochigi Fuji Ind Co Ltd | アクチュエータ支持構造 |
KR102449046B1 (ko) * | 2021-06-08 | 2022-09-28 | 현대트랜시스 주식회사 | 디스커넥터 장치 |
KR20220159659A (ko) * | 2021-05-26 | 2022-12-05 | 현대트랜시스 주식회사 | 디스커넥터 장치 |
KR20220165554A (ko) * | 2021-06-08 | 2022-12-15 | 현대트랜시스 주식회사 | 디스커넥터 장치 |
-
1998
- 1998-01-19 JP JP788898A patent/JPH11201262A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002174205A (ja) * | 2000-12-07 | 2002-06-21 | Tochigi Fuji Ind Co Ltd | アクチュエータ支持構造 |
KR20220159659A (ko) * | 2021-05-26 | 2022-12-05 | 현대트랜시스 주식회사 | 디스커넥터 장치 |
KR102449046B1 (ko) * | 2021-06-08 | 2022-09-28 | 현대트랜시스 주식회사 | 디스커넥터 장치 |
KR20220165554A (ko) * | 2021-06-08 | 2022-12-15 | 현대트랜시스 주식회사 | 디스커넥터 장치 |
US11555538B2 (en) | 2021-06-08 | 2023-01-17 | Hyundai Transys Inc. | Disconnector apparatus |
US11608879B2 (en) | 2021-06-08 | 2023-03-21 | Hyundai Transys Inc. | Disconnector apparatus |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3445070B2 (ja) | デファレンシャル装置 | |
US10214101B2 (en) | Work vehicle drive assembly | |
CN103671815B (zh) | 具有用于维持接触的组合预加载弹簧的锁止式差速器 | |
CN213472793U (zh) | 电驱动桥 | |
CN106553526B (zh) | 动力驱动系统及具有其的车辆 | |
KR100284775B1 (ko) | 차단기구를 갖는 유성기어 차동장치 | |
US10363814B2 (en) | Transfer case with oil distribution | |
JPH11201262A (ja) | 移動操作機構及びこれを用いた装置 | |
US20050009662A1 (en) | Casing structure for torque transmission device | |
CN108240451B (zh) | 差速器以及车辆 | |
CN108237907B (zh) | 动力驱动系统以及车辆 | |
CN108240448B (zh) | 差速器以及车辆 | |
JP2529245B2 (ja) | デフアレンシヤル装置 | |
JPH1016602A (ja) | ディファレンシャル装置 | |
JPH1035316A (ja) | デファレンシャル装置 | |
JP2002174322A (ja) | デファレンシャル装置 | |
JPH10148250A (ja) | ディファレンシャル装置 | |
WO2024100732A1 (ja) | 車両用駆動力伝達装置 | |
JPH11210864A (ja) | デファレンシャル装置 | |
JP2000179651A (ja) | デファレンシャル装置 | |
CN115342172A (zh) | 锁止式差速器的推力机构及锁止式差速器 | |
JPH1019108A (ja) | デファレンシャル装置 | |
FR3105815A1 (fr) | Groupe motopropulseur Electrique A DEUX EMBRAYAGES | |
CN108240452B (zh) | 差速器以及车辆 | |
JP2001099255A (ja) | アクチュエータ及びこれを用いたデファレンシャル装置 |