JPH11200952A - キャブレタ用ニードルバルブアセンブリ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャブレタ内の燃料流を調節するための、製
作・在庫コストを削減したリミッタキャップ付ニードル
バルブアセンブリを提供する。 【解決手段】 円筒の回転可能な縦長のシャンク部と、
回転操作用ヘッド部とを有する。該ヘッドと該シャンク
部は、互い分離して作られた部品である。更に、第一ニ
ードルバルブアセンブリと基本的には同一の、共に並行
してキャブレタに装填される、第二ニードルバルブアセ
ンブリを具備し、一対の第一・第二リミッタキャップ
と、リミッタキャップホルダークリップとを具備し、該
ホルダークリップは、該一対のリミッタキャップの軸に
対して、横断面が一般的にはピーナッツ形である。該ホ
ルダークリップは、一対の第一・第二丸型端を有し、該
丸型端は、該第一・第二リミッタキャップの各円筒ボデ
ィの周縁を殆ど囲むように構成配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】この出願が優先権を主張する元の出願は、
その元の出願の親出願である１９９６年８月１４日出願
の米国出願Ｎｏ．０８／６９６，６９３の、一部継続出
願である。この一部継続出願とその親出願Ｎｏ．０８／
６９６，６９３は、Ｕ．Ｓ．Ｃ．３５条、１１９（e）
により、１９９５年８月３０日出願の米国仮出願Ｎｏ．
６０／００２，９３１の権利を主張するものである。

【０００２】

【発明の属する技術分野】この発明は、内燃エンジンキ
ャブレタに関し、より詳しくは、キャブレタの流量メー
タリング（調量）ニードルバルブと、ニードルバルブの
調節回転を制限するニードルキャップと、ニードルバル
ブに使用するキャップの取付に有効なキャップ方向付け
部材との、改良に関する。

【０００３】

【従来の技術】発明の背景比較的新しい連邦・州の”ク
リーンエアー”規則に従って、キャブレタリミッタキャ
ップは、キャブレタ燃料流メータリングバルブの調節を
制限して、内燃エンジンからの炭素酸化物と不燃焼炭化
水素の過度の排出を防ぐように使用されてきた。第一
に、そのリミッタは、従来のフロート付キャブレタに使
用され、自動車の排出物質を制御してきた。最近では、
そのリミッタは小型エンジンにおけるダイヤフラム式キ
ャブレタにも使用され、燃料流の全体的調節ミスを簡単
に防いできた。しかし、将来の排出物規則により、エン
ジン排出物を制御するリミッタキャップの役割か大きく
なることが予想される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】キャブレタ内の燃料流
は、無負荷またはアイドリングエンジン運転中でではア
イドリングまたは低速ニードルバルブにより、全負荷運
転中は、主または高速ニードルバルブにより、普通に調
量される。一般的には、各バルブは、ねじ付円筒体であ
り、一端に拡幅こぶし形ヘッドを有し、他端に円錐形ニ
ードルバルブ流量調節面を有する。その調節面は、キャ
ブレタボディ内の開口内に受け入れられる。燃料流を較
正するために、各バルブは回転調整され、流量調節面
を、キャブレタ内の燃料流路内で、軸方向に前進・後退
し、その流路に最適燃料流が達成される。流れのベンチ
テストで、キャブレタの仮較正がエンジンに組み込まれ
る前に実施される。エンジンに組み込まれた後、普通
は、メータリングバルブを調節し、要すれば、実際のエ
ンジンデマンドに合わせて燃料流を微小調整する。その
エンジンにより駆動される機械について、エンドユーザ
ーによる、将来の燃料流の不適切な調節過剰（過多また
は過小）を防止するために、リミッタキャップを各バル
ブの頭部に取付ける。

【０００５】これらのリミッタキャップは、一般的には
円筒体であり、一端に開口を有し、軸方向にバルブヘッ
ドを受け入れて、きつく嵌合し、脱着をせずに確実に両
方一体として回転する。キャップ他端にリセスが設けら
れ、調節具がバルブに直接またはキャップだけに嵌り、
共に一体に回転して、燃料流を調節する。キャップ体か
ら径方向外側に延びるアームが設けられ、そのアーム
は、キャブレタから延びる固定の止め部材に衝合して、
バルブの回転を制限する。止め部材は、キャブレタに、
または、隣のニードルバルブにプレスばめされた他のキ
ャップボディに一体に鋳造されたもの等であり、バルブ
とキャップの回転と、従って調節とを制限するために、
使用される。リミッタキャップの取り外しと再方向付け
は、較正してバルブにキャップが取付けられた後では、
エンドユーザーには、独自には無理である。可能であれ
は、ピルファープルーフ（開封が分かる）キャップ構造
にして、リミッタを取り外すにはかなりの力を要し、キ
ャップを傷つけまたは壊すようにすることもある。

【０００６】二行程エンジンの場合では、そのようなリ
ミッタキャップは、将来のエンドユーザーにより、燃料
流調節範囲が不正確にセットされるのを防ぎ、過多側に
過剰調節され、クリーンエアー基準を上回る程に排出物
を増加するのを防ぎ、また、過小側に調節し過ぎて燃料
流に混じる潤滑油をエンジンから奪うのを防ぎ、オーバ
ーヒートまたは最終的な損傷に至るのを防ぐ。しかし、
リミッタキャップが許容する制限調節範囲では、ユーザ
ーまたは運転者に、燃料流の必要範囲を調節するため
に、強力な道具は要らず、温度、湿度、高度、または、
予想される他のエンジン運転状態の全範囲で、エンジン
の効率的運転を保つ。

【０００７】キャブレタの製作中での、そしてまた、引
き続くエンジンメーカーによる、キャブレタのエンジン
へのアセンブリ中での、これらのリミッタキャップのア
センブリと適切な方向付けは難しくて、かなりの技術を
有する。不適切な方向付けがなされると、そのピルファ
ープルーフ構造は、キャップを壊さずに取り外すことが
実際的にはできないので、最適燃料流にバルブをセット
することが難しい。

【０００８】ハメット（Hammet）等の米国特許５，２３
６，６３４（以下’６３４という）とハメット等の米国
特許５，３２２，６４５（以下’６４５という）は、共
にウォルブロ（Walbro）社の所有（名義人）であり、リ
ミッタキャップの改良と、燃料流の調整方法とを開示
し、特許請求していて、前述の課題の解決に成功してい
る。これらの特許公報は、この出願の参照資料とする。

【０００９】それらの特許’６３４および’６４５のリ
ミッタキャップは、商業上の使用で成功して運用されて
おり、バルブ調節を制限して、過度のエンジン排出物
と、エンジンのオーバーヒートまたは失速を防止する。
それらは、キャップをニードルバルブまたはキャブレタ
ボディへの組み付け、そしてキャブレタの最終較正を迅
速にそして簡単に行うことを促進する。キャブレタ最終
較正後は、止め部材とエンジンシュラウド（側板）の取
り外しを要せず、エンジンは運転される。これらのリミ
ッタキャップは、エンジンに取付けられたキャブレタ
の、エンジン工場での最終較正より前に、個別に組立ら
れたキャブレタの初期較正の後で、流量ベンチテスト中
に取付けられても良い。

【００１０】これらはまた、リミッタキャップをキャブ
レタニードルバルブへ組み付けてから、キャブレタを較
正する際に、各バルブの回転調節を可能にし、バルブと
そのキャブレタに対する止め部材との最終位置調整にお
いて、各キャップのアームを簡単に正確に位置決めする
こと、また、キャップを簡単に組み付けてキャップとバ
ルブとを一体に回転できるように、バルブに強固に嵌合
させて、しかも、バルブの両方向への回転調節を制限で
きる。

【００１１】それらはロック状態にされた後、制限され
た燃料流調節により、エンジン駆動機器のユーザーが、
種々の運転状態で、キャブレタ性能を適切に調整し、エ
ンジン運転を微妙に調整するすることができるように
し、過度の排出ガス排出物またはエンジンオーバーヒー
トの原因となる燃料流の過剰調節を防ぐ。そのように前
もって位置決めすることは、キャップがバルブ上で自由
に回転できるように取付けられた後、リミッタアームを
迅速・簡単に方向付けすることを可能にし、便利にしか
も正確に、バルブ回転の許容範囲を固定する。別の有利
な点は、そのキャップが組み付け中に、揺れたり振り落
ちたりしないで、バルブに保持されていることである。

【００１２】この発明によるリミッタキャップおよび燃
料流調整方法の多くの特徴と優位性は、前述の特許’６
３４、’６４５に開示され特許請求されているが、これ
は、長期的・持続的な課題であり、リミッタキャップと
関連するニードルバルブの製造・材料コストを更に減少
させ、ニードルバルブによる燃料流調節と同様に、キャ
ップのハンドリング、移送、貯蔵、関連するニードルバ
ルブへの取付を更に簡明にし、改善し、より経済的にす
ることが必要である。これらのいずれににおいても、前
述の特許’６３４、’６４５のリミッタキャップの外形
・構造を殆ど変更することはない。また、そのニードル
バルブに関連して、リミッタキャップの機能と作用を改
善すること、そしてリミッタキャップにより柔軟性を持
たせ、リミッタキャップの製作において材料の選択を可
能にすることは、継続的に必要である。加えて、そのリ
ミッタキャップの構造を改良して、ピルファープルーフ
の特徴を助長して、現在提案されている国および工業基
準に合うようにすることは、長期的なより重要な課題で
ある。また、指定された作業者だけに、キャップまたは
ニードルバルブを壊す事無しに、キャップの取り外しを
可能にすることも必要である。

【００１３】これらの改良が、１９９６年８月１４日に
出願された、ウォルブロ社の所有（名義人）である、前
述の親出願Ｎｏ．０８／６９６，６９３に、開示され、
特許請求されているが、この親出願は、ここに参照資料
として組み込まれ、改良したリミッタキャップ、ニード
ルバルブ、キャップ方向付け部材構造、それらを使用す
る改良した方法を提供する。これに関し、種々の変化例
および／または組み合わせ実施例が可能であり、それら
は、前述の必要性を満たし、しかも目的の全てでないと
しても、殆どを満たし、前述の特許’６３４、’６４５
における、リミッタキャップ実施例とそれに関する方法
について、記載された特徴と優位性を有している。

【００１４】前述の親出願における改良したリミッタキ
ャップは、二部材構造であり、中空円筒の外側体を有
し、その外側体はリミッタアームと、スプリング材の保
持用クリップを備えている。そのクリップは、進退可能
にその外側体内に収容される。その保持用クリップは、
中空スリーブの形状であり、内側にそして外側に互いに
逆向きに延びる、反発性の戻止め片（detent）を有す
る。各戻止め片は、各々キャップ体とニードルバルブシ
ャンクとに係合し、一方で、クリップとキャップ体の間
における後退伸縮動作を禁止し、他方で、クリップとバ
ルブシャンクとの間で後退伸縮動作を禁止する。好まし
くは、クリップスリーブは、その長さに渡った割れ目を
有する。そのスリーブはキャップ体直径より大きい任意
の直径であり、簡単に圧縮され、直径を小さくしたスリ
ーブをキャップ体通路へ進退可能に挿入できる。

【００１５】この二部材構造により、リミッタキャップ
保持クリップは、金属スプリング材製で良く、一方、キ
ャップ体は、比較的堅いプラスチック製または金属製で
良い。反発性スプリングロック機能を、プラスチック製
キャップ体から金属保持クリップに変えて受け持たせる
ことにより、リミッタキャップサブアセンブリをニード
ルバルブシャンク上で伸縮させる押し力は、より小さく
てよい。しかも、リミッタキャップは、指定された作業
者が特別な道具を使用するとき以外は、キャップを壊さ
ないで、ニードルバルブから取り外すことはできない。
更に、キャップ体が金属製の場合は、壊して取り外すこ
ともできない。

【００１６】前述の二部材リミッタキャップ構造は、あ
る実施例に設けられていて、そこでは、単独段階のキャ
ップとして、エンジンの組立工場でキャップ無しの状態
で精緻に調整された後、係止位置にのみ取付けられるよ
うにしている。他の実施例では、二段式キャップが設け
られ、ニードルバルブを第一位置に仮取付し、一対のキ
ャップを共に多流量位置に予めセットするできるように
して、しかも、エンジンの精緻な調整中に、ニードルバ
ルブの回転調節を可能にしている。その調節の後、一つ
または二つのキャップは、ニードルに更に押しつけら
れ、キャップとニードルとをロックして共に回転するよ
うにし、それにより、ニードルバルブの回転調節につい
て、所定のより制限した、エンドユーザー使用範囲を提
供する。一段または二段式キャップの、ロックされた第
一および／または第二段位置における保持状態は、クリ
ック音により取付者に分かる。それは、内側に延びるス
プリング戻止め片が、ニードルヘッドを乗り越え、引き
続き二段式キャップが、ニードルシャンク上の第二段保
持用肩を乗り越えた後、ニードルシャンク溝に当たるか
らである。

【００１７】対応する並列の低・高速度用ニードルバル
ブを、キャブレタに取付ける時に、エンジンメーカー
が、一対の低・高速度用リミッタキャップ（前記親出願
のものと同様に、前記特許’６３４／’６４５の形式に
ついての）を取付け易いようにするために、前記親出願
の発明では、ピーナッツ形クリップキャップ方向付け部
材と保持部材の種々の実施例を開示している。貯留、出
荷に向けて、キャップ体は両方共、個々に進退可能にピ
ーナッツ形クリップに挿入されて、クリップは、間隙を
設けてキャップ体を囲み、一対の並んだサブアセンブリ
状態に、しっかりと便利にキャップを保持し、および／
またはキャップは、ピーナッツ形クリップで把持された
状態で、同時に各ニードルバルブシャンクに進退可能に
取付けられ、そして回転方向に方向付けされる。ピーナ
ッツ形クリップは、その後、キャップが最終位置にセッ
トされれば、キャップから取り外しても良い。または、
キャップリミッタアームを方向付けることにより、キャ
ップリミッタアームの脇に、ピーナッツ形クリップをそ
れらの間に捕捉し、クリップを恒久的にキャップ上に取
付けても良い。ピーナッツ形クリップは、エンドユーザ
ーがエンジン調整をするために、各キャップの制限回転
範囲を許容する構造であり、また、キャップ回転を十分
制限して、ニードルのセット状態は、通常のニードルス
プリングに足してまたはそれに代わって、キャップをク
リップで拘束することにより、維持され、エンジン運転
振動により生じる、ニードルの好ましくない回転を防
ぐ。

【００１８】好ましくは、二段式リミッタキャップを使
用する場合は、前記ピーナッツ形クリップのある実施例
では、停止脚が設けられる。その脚により、ピーナッツ
形クリップとそれに把持された一対のキャップ体とをニ
ードル端に、最初に押しつけて取付けると、自動的に第
一段取付位置に確実に停まる。エンジンメーカーにより
エンジン精緻整調調節の後、キャップが第一段目位置に
ある場合に、キャップは、クリップ内で、第二段目ロッ
ク位置に、更に直接押し込められる。その間、クリップ
は、その最初の位置に、キャブレタ体に衝合し続ける停
止脚で維持される。その停止脚付クリップはまた、キャ
ップリミッタアーム機構用の延長部材を有して、キャッ
プ／クリップサブアセンブリをその第一段目ニードル取
付位置に装填する前および後とに、キャップ角度を二つ
とも多流量側に方向付けしてロックする。キャップが、
第一段目位置から第二段目位置に、更にクリップ内に押
し込まれる時に、キャップリミッタアームは、クリップ
延長部材から間隔があり、キャップは（そして対応する
ニードルバルブは）、キャップリミッタアームの作用に
より設定される、制限された調節範囲に渡って回転され
得る。

【００１９】ピーナッツ形クリップは、反発性がありし
かし非弾性材の連続したループ状のもので良く、そこで
は、クリップのピーナッツ形により、各キャップ体を把
持する作用があり、キャップを平行に間隔をあけて、所
定の配列で保持し、しかもクリップのフレキシブルな変
形を許容して、方向付けリブの解除用補助部材、および
／またはクリップとキャップ体との嵌合のためのスプラ
インを収容する。停止脚付クリップの実施例のある形態
では、停止脚に対して、クリップ内に、分離用間隙が設
けられて、片持ち梁スプリング脚を形成して、クリップ
の反発性のある変形が可能になる。

【００２０】前記改良したリミッタキャップと関連す
る、シャンク溝と、関連する戻止め片保持肩部と、を有
する改良形ニードルバルブがまた、前記親出願に開示さ
れそして特許請求されている。これらのニードルバルブ
はまた、キャップに衝合する円錐肩を有し、その円錐肩
に対して、キャップの内側端が、最終装填位置に、着座
して、キャップをねじ回しの刃で堀繰り出す不適切な行
為を防ぐ。

【００２１】前記親出願に開示し特許請求した、単一部
材の肩部を有するヘッド付ニードルバルブと、方向付け
部材のピーナッツ形クリップと共に、この改良形二部材
リミッタキャップの幾つかの実施例は多数の特徴と優位
性を有するけれども、改良形二部材リミッタキャップと
組み合わせた、改良した肩部を有するヘッド付ニードル
バルブの関して、依然として、製作、材料、取付、在庫
コストを更に減少させるための、長期的課題を有してい
る。前述の二段式ニードルバルブとキャップと共に使用
される、改良した停止脚付ピーナッツ形クリップ実施例
について、機能をより良くする必要性があることが分か
ってきた。

【００２２】

【課題を解決するための手段】発明の目的 従って、この発明の目的には、更に改良した肩のあるヘ
ッド付ニードルバルブ構造と、改良した停止脚式方向付
け部材を有するピーナッツ形クリップとを提供すること
があり、そこでは、種々の置換例および／または組み合
わせできる実施例が可能であり、前述の必要性を直接満
たして、しかも前述の親出願におけるリミッタキャップ
と、ニードルバルブと、方向付け部材付ピーナッツ形ク
リップとの、および前述の特許’６３４、’６４５のリ
ミッタキャップの優位性を有する。

【００２３】発明の要約 概して言えば、制限する目的でなく概要として、この発
明は前述のまた他の目的を達成して、特に、前記親特許
出願に開示し特許請求したように、改良したピーナッツ
形クリップリミッタキャップホルダーを提供する。その
キャップホルダーでは、クリップスプリング脚の自由端
を、アーチ形の、準円形のスプリングウェブの形の一体
ヒンジと連結させる。そのウェブは、他端で、その各脚
自由端の外表面に一体に結合している。この一体ヒンジ
連結部は、反発性があり、可撓性があり、対応するリミ
ッタキャップを保持用クリップに挿入する間に、屈して
変形し、各または両方のクリップ脚自由端の外向き弾性
変形を吸収する。一体ヒンジはまた、リップ脚を最初の
成形された方向に保持して、そのプラスチック材料の経
年変化による”クリープ”による負の効果を補う。これ
により、脚の摩擦把持スプリング作用を確実に維持し
て、クリップの有効な摩擦把持使用寿命を延ばす。

【００２４】クリップはまた、随意的に戻り止小突起
が、各スプリング脚の外表面にその自由端近くに一つ設
けられる。これらの小突起はリミッタキャップ内の溝
に、スナップイン戻り止動作で係合して、運送・取付の
間、そしてキャップ上にクリップが最終位置に保持され
た時に、クリップ内でキャップが偏位して保持されるの
を助長する。

【００２５】単一ニードルバルブだけを有するキャブレ
タに、単一リミッタキャップ取付けるために、二重キャ
ップホルダークリップを使用したい場合に、この発明は
更に、実際には無いニードルバルブの位置に、キャブレ
タに設けられたダミーのスタッドを設ける。そのスタッ
ドのヘッドは、ホルダークリップ内の虚のリミッタキャ
ップ位置を占める。これにより、その二重クリップと二
重キャップを自動的に取付ける器具とが、二重キャップ
クリップ内に保持される単一リミッタキャップの組み付
けに使用され得る。ダミーピンはまた、単一ニードル上
に取付けられた時に、クリップに保持されて、ニードル
バルブ上の単一リミッタキャップの第一・第二段目位置
の両方で、角度決め部材、追加のサポート、ホルダーク
リップ回転止め部材として機能する。

【００２６】この発明は、更に、改良したニードルバル
ブを提供し、このバルブでは、前述の特許出願に記載さ
れているように、従来のように製作され、スイス式精密
自動ねじ切り盤で棒材から一部材として作られるが、こ
の発明のその改良したニードルバルブは、二つの主部
材、即ち、先端・シャンク部と分離したヘッド部とを組
み付けて作られる。そのヘッド部は、シャンク部を回転
駆動するようにシャンク部に連結される。先端・シャン
ク部はまた、旋盤加工部品として作られる。その旋盤加
工部品は、軸方向一端に形成されたニードル先端流量制
御面と、キャブレタボディにねじ込むためのニードルを
取付けて調整するねじ部を有する縦長中央胴部分と、こ
のシャンク部の軸方向他端から突出する減少直径ステム
部分とを有する。そのヘッド部は、内側端部にニードル
スプリング止めフランジと、ヘッドフランジに隣接する
溝付スプライン部分と、スプライン部分とヘッド部外側
端との間に形成された溝・肩によるキャップ戻止め片保
持構造とを有する。そのヘッド部はまた、そのヘッド内
側端で開口したシャンクステム受け入れ空所を有し、そ
の空所は、進退可能にシャンクステム部分を受け入れ、
そのシャンクとヘッド部とを組み付けて共に動くように
連結するように構成されている。

【００２７】ニードルバルブを二部材アセンブリとして
作ることにより、著しいコスト削減が達成される。その
先端／シャンク部もまた、基本的には、旋盤加工部とし
てスイス式の精密自動旋盤で作られ得て、ステム部分の
先端部分は、必要に応じて、所定のヘッド連結構造にす
る。しかし、この部分を作る棒材の最初の直径を大幅に
減らすことにより、シャンク部から大きい直径のスプリ
ング止めフランジを無くして、コスト削減が同様に得ら
れる。

【００２８】そのヘッド部は、好ましくは、精密な鋳造
により作られ、その内部・外側面は、鋳造された状態の
ままで、仕上げ部分として、精密に形成されている。こ
れにより、スプライン部分の溝の正確な信頼性のある形
状を確実にして、対応するリミッタキャップの内側スプ
ライン部分のメッシュと滑動ばめを確実に改善する。そ
のヘッド部をダイカストとして作ることはまた、ヘッド
部の外側端にある工具調節リセスを好ましい形にするの
に、例えば、鋳造時に補助雄形芯材により形成される四
角な断面形状のリセスを作るのに、便利である。また、
そのヘッド部は、標準化して、嵌合部を一つの同寸法に
する。一方、先端／シャンク部は、いろいろな長さに形
成され、各客先による、最初のデザインの加工ニードル
仕様からの変化したものに、および、いろいろなキャブ
レタに使用できる。こうして、この特徴は、更に、キャ
ブレタ製作・組立コストと共に、在庫コストを大きく減
少させることに寄与する。

【００２９】前述の改良したニードルバルブアセンブリ
のある実施例では、シャンクステムは、ヘッド空所にプ
レスばめされ、シャンクとヘッド部とを固定して恒久的
に連結する。第二実施例では、シャンクステムは、鋳込
む中子として配置され、ヘッドの鋳造中に、ヘッド部に
埋め込まれる。従って、ヘッドのステム収容空所は、シ
ャンクステム部分の周りの金属製連続体として形成され
て、これもまた、シャンクとヘッド部とを固定して恒久
的に連結する。

【００３０】その改良したニードルバルブアセンブリの
好適第三実施例では、シャンクステムには、径方向腕金
（横断アーム）が形成され、ヘッド部ステム収容空所
が、適切な引き抜ける鋳造用芯材を使用して配設・構成
され、シャンクステムとその腕金と共に、進退可能な、
１／４回転する、相対的後退動作可能な差込みカップリ
ングを構成して、ニードルバルブアセンブリに於けるシ
ャンクとヘッド部とを、取り外しできるように連結でき
る。ニードルバルブアセンブリが、キャブレタに取付け
られる時に、主ニードルバルブ圧縮コイルスプリング
は、シャンク部の外側に嵌挿され、キャブレタボディと
ヘッド部フランジとに両端で衝合して、その差込みカッ
プリングを完全係合状態に偏位させる。従って、ヘッド
部は、違う高さの並んだ一対のニードルバルブアセンブ
リにおける、より長い方のニードルに、そのキャップを
取付ける時に、最終段階の取付位置への動きの間、ヘッ
ド部フランジがリミッタキャップに衝合するまで、進退
可能に動き得る。この差込みカップリングの軸方向ロス
トモーション（空動き）機能は、保持用戻止め片を、対
応するキャップの短い方のニードルのヘッド部戻止め片
収容溝に確実に係合させ、一方、方向付けピーナッツ形
クリップキャップホルダーにより保持されて、並んだ両
方のニードルキャップがロックされる。

【００３１】好ましくは、シャンク部ステムと腕金とは
また、ロックしたカップリング状態で、ヘッド部空所に
径方向に、少し間隙を設けて嵌合して、リミッタキャッ
プを取付ける間、少し横方向の相対的な動きを、また
は、ヘッドとシャンク部との間の横方向の遊びを、許容
する。シャンク部上のヘッドのこの径方向の遊びは、ニ
ードルバルブアセンブリのシャンク部を、そうでなけれ
ばホルダークリップおよび／またはリミッタキャップに
於ける製作許容誤差によるヘッドにかかる力を無くし
て、キャブレタに取付けられた時に、ニードルシャンク
に曲げ応力がかかることにより生じる、燃料流制御の逆
効果を、無くせないとしても、著しく減少させる。

【００３２】この発明の前述のまた他の目的、特徴、優
位性は、以下の詳細な説明と、添付図面と、添付請求項
から明らかになるであろう。そこには、この発明の現在
の好適実施例が十分詳細に記載されていて、この技術の
熟練者は、この発明に関する現在の最適実施例に関連し
て、この発明を実施することができる程である。添付図
面の種々の図は（特に指示がなければ、設計寸法で描か
れている）。

【００３３】

【発明の実施の形態】この発明の好適実施例の詳細説明 図面に言及すると、図１〜４とそこに使われている参照
符号は、前述のハメット（Hammet）等による’６３４’
と’６４５特許公報の同様な図と参照符号とに対応し、
この発明の改良したニードルバルブと方向付け部材ピー
ナッツ形クリップとが使用される周囲状況を図示してい
る。

【００３４】図１、２は、生け垣刈機のような、手持ち
式パワーツール７０の典型的なアセンブリを図示して、
そのツールの二行程ガソリンエンジン７２は、キャブレ
タ７４を有し、そのキャブレタには、アイドリングニー
ドルバルブ７６と主ニードルバルブ７８と、’６３４お
よび’６４５特許の各々に対応するリミッタキャップ８
０、８２とを有する。キャップ８０、８２およびニード
ルバルブ７６、７８は、好ましくは、前述の親出願に記
載されたものと置換され、そして、同様に、そこに開示
されたニードルバルブは、以下により詳細に記載した、
この発明の改良した二部材ニードルバルブにより置換さ
れる。アイドリング・主ニードルバルブ７６、７８は各
々、低速・高速エンジン運転の間、燃料流を制御する。

【００３５】キャブレタ７４は、エアクリーナー８６に
取付られた空気入口８４と、エンジン７２の吸気マニホ
ールド９０に通じる出口８８とを有する。エンジン７２
とキャブレタ７４は、ハウジングまたは側板９０により
囲まれている。そのハウジングは、カバープレート止め
部材９２を有し、キャブレタとエンジンとを刃と他の切
り屑から遮蔽し、キャップ８０、８２と各々軸方向に心
合わせした一対の挿入開口９４、９６が設けられる。キ
ャップ８０、８２は、制限されたバルブ調節を可能に
し、止め部材（グロメット）９２はまた、パワーツール
７０のエンドユーザーが各キャップをいじくったりまた
は取り外しするのを防ぐ。しかし、カバー／止め部材９
２は、ニードルバルブ７６、７８の現地での使用のため
に、取り外し可能でなければならないので、フールプル
ーフのいじくり防止機構にするわけにはいかない。

【００３６】この発明のニードルバルブ以下記載の全実
施例は、ある共通の要素を有し、その要素は従来のキャ
ブレタニードルバルブの標準的な要素である。従って、
図２に見られるように、各バルブ７６、７８は、縦長
の、一般的には円筒形の、シャンク１００を有し、その
シャンクは外側端でヘッド１０２を有し、内側端で一般
的には円錐形のバルブ制御面１０４を有する。

【００３７】シャンク１００は、複数の外側ねじ１０６
を有し、そのねじはキャブレタボディ内の対応するねじ
（図示せず）に係合して、バルブ７６、７８をそこにね
じ止めでき、キャブレタボディの燃料流路内での、ニー
ドル制御面１０４の軸方向調節を可能にする。一般的に
は、リセスまたはスロット１０８は、バルブ７６、７８
の外側自由端１０２に設けられ、ねじ回しの刃等の調節
ツールを受け入れて、バルブ７６、７８の個々の回転調
節をし易くする。加えてまたは置換して、ヘッド１０２
の外側周囲面は、ぎざぎざな表面（図示せず）にしても
良く、ニードルバルブ調節時に、ツールまたは手で把持
し易くする。エンジン振動により生じる意図しないバル
ブ回転は、バルブシャンク１００を囲むコイル圧縮スプ
リング１１０により防止される。そのスプリングは圧縮
され、キャブレタ７４のボディの側面と、バルブヘッド
１０２の近くにバルブシャンク１００上に設けられたフ
ランジ１１２との間に衝合保持される。

【００３８】ピーナッツ形クリップの改良実施例 図５〜１１は、この発明のピーナッツ形クリップ９９
４’の改良実施例を図示し、前記親特許出願（ここでは
同様な付番である）に図示し記載したクリップ９９４と
同じであるが、二つの追加特徴は相違する。その特徴に
より、リミッタキャップ３００Ｈおよび／または３００
Ｌ（これもまた前記親出願に図示され記載されている）
のクリップ９９４’内における保持を改善し、そしてま
た、クリップ９９４’をリミッタキャップ上に、対応す
るニードルバルブ上の、第二段目の完全に挿入された状
態に、保持し易くする。

【００３９】この目的のために、そして、クリップ９９
４に優るクリップ９９４’の第一変化特徴として、クリ
ップスプリング脚９４７、９４９の自由端は、一体ヒン
ジＨにより連結されている。そのヒンジは、アーチ形の
準円形のウェブであり、図７、８、９に明瞭に見られる
ように、一端で脚９４７の外面に、他端で脚９４９の外
面に一体に結合されている。ヒンジＨの幅は、好ましく
は、脚９４７、９４９の全幅と同じであり、径方向では
均一の厚さである。前述の親出願において、クリップ９
９４に関して記載した様に、対応するリミッタキャップ
が保持用クリップ９９４’内に挿入される間、ヒンジＨ
は反発性があり、撓んで変形して、脚９４７または脚９
４９の各自由端が、あるいは両方同時に、外側に撓むの
を許容吸収する。ヒンジＨはまた、脚９４７、９４９
を、それらの元の、成形したままの方向付けを維持し
て、経年変化でプラスチック材が”クリープ”すること
による悪影響に対向し、それらの脚の摩擦把持スプリン
グ作用を確実に維持して、クリップの摩擦把持使用寿命
を延長する。

【００４０】クリップ９９４’に設けられたの第二変化
特徴は、クリップ９９４に関しては、前記親出願に記載
されているが、より特別に、図８、９、１０に図示され
ていて、一対の一体に成形された戻り止小突起Ｄ１、Ｄ
２を有し、その小突起は各々、脚９４７、９４９の内面
に、間隙９４５に隣接する自由端の近傍に設けられてい
る。リミッタキャップ３００Ｈおよび／または３００Ｌ
は、一対の軸方向に間隔をあけて設けた環状連続外側溝
Ｇ１、Ｇ２を有し、それらは、図１２、１３に見られる
ように、例として、リミッタキャップ３００Ｈ’に設け
られている。溝Ｇ１は、スナップピン戻り止作用で、対
応するリミッタキャップがクリップ（図１２）内の第一
段目の嵌入位置で、小突起Ｄ１、Ｄ２にはまるように設
計されている。同様に、溝Ｇ２は、対応するキャップの
小突起Ｄ１、Ｄ２が、クリップ（図１３）の第二段目嵌
入位置で、はまるように設計され方向付けられている。
従って、それらの小突起と溝は、スプリング保持作用を
奏して、出荷移送中、そして前述の取付行程において、
キャップをクリップ内に弾力的に保持することができ、
完全に挿入されると、最終使用のキャブレタに使用寿命
の間、クリップがリミッタキャップに取付けられたまま
にしておきたい時に、クリップをキャップ上に改善して
保持することができる。そのように、クリップをキャッ
プ上にキャップ挿入の第一・第二段目の両方で、改善し
て保持でき、これはまた、前記親出願で記載したよう
に、単一の軽い圧縮コイルスプリングの引き離し押し力
に対抗できる。そのスプリングは、停止脚９６９に外側
に嵌入され、ニードルバルブ７６、７８の１１０の一つ
または両方に置換するものとして、使用されても良い。

【００４１】前記親出願により詳細に記載されているよ
うに、ピーナッツ形クリップ９９４’のサブアセンブリ
を取付けて、キャップ３００Ｌ、３００Ｈがその中に完
全に着座するために、図５に図示したように、クリップ
９９４’は、クリップ９９４と同様に使用される。即
ち、クリップは、図５に見られるように、キャップの開
口端がニードルヘッドの外側で進退するように、リミッ
タ−アームを先にして、方向付けられ、その外側部９５
１、９５３で把持される。そのピーナッツ形クリップ
は、それからキャブレタ７４の面７５の方に押され、停
止脚９６９の脚の先９７７が、キャブレタ面７５内のリ
セス９８５（図示せず）に嵌入してして、脚端の端面９
７９が、キャブレタ面７５内の凹んだスポット面９８３
（図示せず、しかし、前記親出願の図１、３、４に図示
されている）に衝合して止まるまで、更に押される。こ
うして、停止脚９６９は、自動的にキャップ３００Ｌ、
３００Ｈを位置決めして、二段式内部保持クリップ２６
０を各キャップ３００Ｌ、３００Ｈに、図５に図示した
その第一段目位置に合わせる。この位置で、保持クリッ
プの、内側に突き出る戻止め片１５６は、ニードルヘッ
ドの後ろにある対応する溝にスナップ嵌入していて、従
って、キャップは、一旦、第一段目位置に挿入されると
ニードルから後退することができない。前述の導入部記
載にあるように、第一段目において、キャップはニード
ル上で自由に回転できる。それは、この第一段目状態
で、キャップスプライン溝縁２０４が未だ、ニードルシ
ャンクスプライン２４０に嵌合していないからである。
従って、キャップにピーナッツ形クリップが取付けられ
た状態で、ニードルバルブヘッドは、調節ツールと直接
嵌合でき、前述のように、両方とも多流量限界側に、エ
ンドユーザー調節範囲について、工場内調整され、エン
ジンを精緻に整調できる。ピーナッツ形クリップ９９
４’のロック延長部材９５５／９５７、９６３／９６７
によってリミッタアームの回転を止めることにより、キ
ャップが、その調節の間、回転しないように保持される
ことは明らかである。

【００４２】第一段目のエンジン調節が済んだ後、キャ
ップ３００Ｌ、３００Ｈは、個々にまたは一緒にキャブ
レタの方に、図６に見られる第二段目位置に内側に押さ
れる。これにより、キャップスプラインがニードルスプ
ラインに嵌合して、キャップとニードルが、一体にだけ
回転できるようになる。しかし、ピーナッツ形クリップ
９９４’は、第二段目位置に向けて押されるとき、クリ
ップ脚つま先面９７９がキャブレタの停止面９８３に衝
合することにより、その第一段目位置に、脚で止まった
ままである。従って、キャップとピーナッツ形クリップ
との間の相対的な動き（キャップが第一段目位置から第
二段目位置に押される時に）により、リミッタアーム１
６６が、クリップロック延長材９５５（図６、１１）の
内側径方向周縁９８７を越えて軸方向に動き、そして、
同様に、リミッタアーム１６８がクリップの延長材９６
３（図６、７、１１）の径方向内側周縁９６５を越えて
軸方向に動く。その状態で、リミッタキャップ３００
Ｌ、３００Ｈの各々は、回転方向にピーナッツ形クリッ
プ９９４から開放されて、対応するリミッタアームによ
り、即ち、前述のように、各リミッタアームの周方向に
相対し、互いに隣接するリミッタキャップの外側表面に
交互に衝合する径方向端面により形成された範囲内で、
自由に回る。

【００４３】要すれば、ピーナッツ形クリップ９９４’
は、前述のように、別の一対のリミッタキャップに再使
用するために、キャブレタに完全に取付けらてニードル
にロックしたリミッタキャップから、外しても良い。し
かし、好ましくはエンジン駆動の機器においてキャブレ
タを使用している間は、クリップ９９４’は、キャップ
に保持される。ピーナッツ形クリップをキャップ上に摩
擦把持することは、調整位置がどのように要求されて
も、それらをセット状態に保つのに役立ち、そして、エ
ンジン運転振動により、キャップが不用意に回転するの
に対抗する。

【００４４】単一ニードルキャブレタの実施例 図１２、１３は、キャブレタへの取付け状態の変化例を
図示していて、高速用ニードル３２０Ｈのような、一本
だけの混合気調節ニードルの場合である。二重のリミッ
タキャップ方向付け部材ピーナッツ形クリップ９９４ま
たは９９４’をそこに使用する場合は、その二重のポケ
ットクリップは、一つだけのリミッタキャップ３００Ｈ
または３００Ｈ’を、対応するクリップポケットに保持
する。キャブレタ７４は、通常は低速ニードルバルブが
占めるニードル空席位置に、安定用ピン３００ＬＰを取
付けるように変えられる。好ましくは、ピン３００ＬＰ
は、単純な頭部を有する無垢のスタッドであり、リミッ
タキャップ３００Ｌと同じ外径の円筒ヘッド３０１を有
し、キャップの空席クリップポケット内に代わりに収ま
る。ピン３００ＬＰは、減少した直径のシャンク３０３
を有し、そのシャンクは、キャブレタボディ７４に形成
された底付ボアに着座し、シャンク３０３はそこにプレ
スばめされ保持される。ピンヘッド３０１は、軸方向に
縦長で方向付けられ、クリップ９９４’を取付け、その
停止脚９６９がキャブレタボディに衝合した状態で（前
述のように）、クリップ脚９４７、９４９の側縁を貫通
して越えて突き出ている。クリップ９９４’にクリップ
脚戻り止Ｄ１、Ｄ２が設けられる場合は、好ましくは、
ピンヘッド３０１には、同様に、環状連続溝（図示せ
ず）が設けられる。その溝は、ピーナッツ形クリップ９
９４’が図１２、１３に示す、その脚が止まる取付位置
に達した時に、それらの戻り止に嵌合するように設計さ
れている。

【００４５】ピン３００ＬＰは、角度位置決め部材であ
り、また追加の支持部材であり、ニードル３２０Ｈと共
に取付けられた時に、リミッタキャップ３００Ｈの第一
または第二段目位置のどちらにおいても、クリップ９９
４または９９４’の回転止め部材として機能する。リミ
ッタキャップ３００Ｈ’の第一段目位置におけるニード
ル３２０Ｈのこの調節回転、そして、同様に、リミッタ
キャップ３００Ｈ’の第二段目位置における（図１３）
調節回転により、クリップはニードル３２０Ｈの周り
に、共に回転しようとするが、ピン３００ＬＰにより阻
止される。ピーナッツ形クリップ９９４’がピンヘッド
３０１上に摩擦把持され、戻り止小突起があればその弾
性嵌合と共に、キャブレタに完全に取付けられた時に、
エンジン振動および／または前述の軽い偏位スプリング
（停止脚９６９に接触する時に）により生じる外す力に
対して、クリップの保持をより確実にする。

【００４６】可変長型ニードルバルブの第一実施例 図１４〜１９は、変化例の二部材ニードルバルブ３２
０’の第一実施例を図示し、例えば、前述のニードルバ
ルブ３２０と同様な構成であるが、その変化例のニード
ルバルブ３２０’は、一材のステンレス鋼部材として切
削加工されるけれども（一般的には、スイス式自動旋盤
で）、そのニードルバルブ３２０’は最初は、二つの分
離したピースからなり、その後恒久的に結合されて、単
一体の最終ニードルバルブを構成する。このニードルの
全長は、各分離したピースの一つまたは両方のおよび／
またはそれらの結合点で伸縮オーバーラップの度合いの
関数として任意に選択される。また、製作工程は、各ピ
ースに関連して、任意に選択できて、製作コスト、性
能、機能、在庫コスト、使用の柔軟性等のパラメータを
最適にできる。

【００４７】ニードルバルブ３２０’は、先端／シャン
ク部１００’とヘッド部１０２’に分割され、図１４に
は、これら二つの部分は組み付けられニードルバルブ３
２O’として図示され、図１６、１７では、分離して各
々図示されている。シャンク部１００’はその内側端先
端として形成されたバルブ制御面１０４を有する。主シ
ャンク部分（そのピースの最大直径部分）は、その外面
にねじ１０６が形成されている。シャンク部１００’
は、その外側端（先端１０４から反対側端）は、径方向
肩状面３２３で終わり、その肩状面は、円筒（一部切断
形状）ラビットスタッド（突き出しスタッド）３２５を
有し、そのスタッドは、そこから同軸に突出し、減少直
径であり、軸方向に所定の長さである。一対の径方向に
相対する平坦面３２７、３２７’（図１６、１９）が、
スタッド３２５上に軸方向全長に渡って切削形成されて
いる。

【００４８】ニードルヘッド部１０２’は、好ましくは
一部材で鋳造され、そして、好ましくは亜鉛合金製の正
確な鋳造品として、図１４、１５、１７〜１９に示す最
終形状と寸法に（寸法を合わせている）鋳造される。そ
の鋳造が恒久的な金属型を使用する場合は、一般的に
は、ヘッド１０２’の最終仕上げは必要なく、鋳造した
ままの状態で使用され、親出願発明の二部材リミッタキ
ャップと組み合わされる。ヘッド１０２’のいろいろな
形状特徴は、前記親出願の一部材ニードル３２０に関し
て前述したのと同様であるので同じ参照番号に一重サフ
ィックスを付けて示し、それらの説明は繰り返さない。

【００４９】好ましくは、ニードル３２０’の外側端の
設けられた回転ツールソケット１０８’は、図１５に示
すように、四角の断面形状である。ヘッド１０２’のス
プライン２４０’は、機械仕上げされるニードル３２０
のスプライン２４０から少し異なっている。即ち、鋳型
分割線近くのスプライン断面形状が、変えられて、図１
８、１９に図示する形状と配置であり、分割線３２９を
有する分割鋳型での製造が可能である。従って、図１
８、１９に仮想線で示すように、分割線３２９に添って
鋳型を分離することができるように、二個のスプライン
３３１、３３３が、ヘッドの上側で、分割線近くで省略
され、また、底部中央スプライン（分割線３２９により
分けられた）の各側にある、二個のスプライン３３５、
３３７は、同様に省略され、鋳型を分けて開ける時に、
鋳型の内部面から剥がれ易くする。

【００５０】ヘッド１０２’の内側端（即ち、シャンク
部１００’に対面する端部）には、円筒ボア３３９が設
けられ、そのボアは、ヘッドの外径と同心であり、ヘッ
ド内側端面３４３で開口している。また、ボア３３９
は、その内側端で、減少直径の底付ボア３４１につなが
っていて、そのボア３４１は弾丸頭の底端形状である。
ボア３３９の軸方向の寸法は、スタッド３２５のそれよ
り幾らか大きい。一方、ボア３３９の直径は、スタッド
３２５の円筒部分外径より幾らか小さい。ヘッド１０
２’の端面３４３からその平坦面外側端面３４５までの
軸方向寸法は、置換可能なために、単一ニードル３２０
の一体ヘッド部分と同様な寸法である。同様に先端１０
４の端からシャンク部１００’の肩面３２３までの軸方
向寸法は、一部材ニードル３２０の先端から肩部分の長
さに対応する。従って、ヘッド１０２’がシャンク部１
００’上に完全に組み付けられ、ヘッド面３４３がシャ
ンク面３２３（図１４）に衝合すると、二部材ニードル
３２０’の軸方向全長は、置換可能なように、一部材ニ
ードル３２０の軸方向全長と同じに設計されている。

【００５１】好ましくは、シャンク部１００’は、スタ
ッド３２５をボア３３９に押し込んではめることによ
り、恒久的にヘッド部１０２’に固着保持され、従っ
て、図１９に少し誇張して図示したように、平坦面３２
７、３２７’の四隅のスタッド周縁円筒部分につながる
各部分で、少し据込みブローチング（穴ぐり）作用が生
じる。そのブローチング力により、スタッド３２５をボ
ア３３９内に押し込んではめることは、その二部分をほ
ぼ恒久的に結合して、それらの間での回転と軸方向の分
離を妨げる。

【００５２】前記親出願におけるキャップ方向付けピー
ナッツ形クリップ９９４に関連して述べたように、与え
られた仕様の客先のエンジンに使用されるように設計さ
れた、与えられた形式のキャブレタの仕様において、ニ
ードルをニードル底位置から特定の回転数の送りだし位
置にしているのが普通である。これは、ニードルねじピ
ッチに関連し、エンジンに対し、エンジン運転時のニー
ドルに調節に先だって、最初のニードルセットを最適に
する。通常は、低・高速用ニードル３２０Ｌ、３２０Ｈ
の両方の肩２３０は、キャブレタの回転送りだし仕様
で、互いに平らになるように設計されている。従って、
二部材ニードル３２０’の軸方向全長は、二部材ニード
ルピースが、完全に嵌入され組み立てられた（図１４）
時に、一部材ニードル３２０の対応する寸法のように、
所定の使用において、隣接する高速・低速ニードルのニ
ードル肩２３０が平な状態になるように、設計されてい
る。

【００５３】しかし、エンジン客先が、キャブレタまた
はエンジン仕様を変えないで、その回転送りだし仕様を
ずらすことを要求することがしばしば起こる。これは、
エンジン運転時のニードル調節に先だって、最初のニー
ドルセットを更に最適にするためであり、その同じエン
ジンを異なった負荷で、例えば、エンジン駆動のチェー
ンソウ機器において、二つのモデルで、同じエンジンを
使用して異なったチェーンソウ長さにして使用する時等
である。これらの状態で、二つの高速・低速用ニードル
の一つを、キャブレタ面７５に穴ぐりした脚止め部材面
に対して、より短くすると有効である。これは、長い方
のニードルに嵌入したリミッタキャップが第一段目位置
に到達し、短い方のニードルに関連のリミッタキャップ
がロックされていない状態において、そのキャップ方向
付け部材ピーナッツ形クリップ９９４または９９４’を
使用する時等である。もちろん、その二つのキャップの
第二段目クリップ取付位置においても、この構成の組立
は、同じく有効である。しかし、これが第二段目位置で
生じる場合に、より短い回転送りだし仕様のニードルバ
ルブの方を、もう一つのニードルより長くし、それらの
ニードル肩を平な状態にしないと、これらの状態でキャ
ップの取付が不具合になる。従って、エンジンの客先に
おいて、これらのずらしを許容できるように、多数の異
なった寸法のニードルが製造され、その在庫を持たなけ
れなならないので、コストが増加する欠点がある。

【００５４】この発明の二部材ニードルバルブの特徴に
従って、この回転送りだし仕様をずらす問題は、以下の
二部材ニードル３２０’を導入することにより解決され
る。その二部材ニードルは、製作中にいろいろな所定の
全長に簡単にすることができるからである。これは、必
要に応じて、ラビットスタッド３２５のヘッドボア３３
９内での伸縮オーバーラップ量を変えて、即ち、スタッ
ドの嵌入量を少なくしてニードルの全長をより大きく
し、またはその逆にする。この全長の調節は、スタッド
３２５のボア３３９内への嵌入深さを正確に調節できる
適切な正確な組立治具を使うことにより達成される。

【００５５】この置換例として、スペーサ座金調整板を
使用してその厚さを変えるようにされる。適切な厚さ
（その軸方向の）の座金調整板を選んで、スタッド３２
５の頸に挿入する。ニードルバルブが組立られる時に、
その選んだ調整板座金は、ヘッド面３４３とシャンク面
３２３との間に堅く保持される。調整板座金の外径は、
好ましくは、ニードルヘッドの肩２３２’の最大外径と
同じであり、先端１０４に相対するスペーサ調整板の面
が、ニードルバルブスプリング１１０のコイル端に対す
る、衝合面になる。これに置換して、スペーサ調整板の
外径は、シャンク部分１００’の外径と同じにして、ス
プリングのコイル端がヘッド面３４３に対して着座する
するようにしてもよい。前述のように、スペーサ調整板
座金の厚さを選んで使用することは、前述の正確な組立
治具を不要にする。

【００５６】可変長ニードル弁の第二実施例 可変長ニードル３２０’の二つの部分を結合する、別の
方法と構造が、図２０に図示されている。二部材ニード
ルバルブ構造のこの第二実施例では、変化したシャンク
部１００”が提示され、完全円筒のラビットスタッド３
２５’を有している。そのスタッドは、シャンクと同軸
にシャンク外側端肩面３２３から突出している。一対の
径方向に相対する直線の切断面がスタッド３２５’に設
けられ、スタッド３２５’のほぼ半分の長さの相対する
切欠３５１、３５３を形成する。シャンク１００”は、
鋳込み時に使用され、その空所にスタッド３２５’が正
確に位置され、そこに溶融した亜鉛合金が鋳込まれ、ヘ
ッド１０２’と同じ外形を有するヘッド１０２”を形成
する。その溶融金属は、切欠３５１、３５３を埋め、固
まった時に、回転をロックし、そして、シャンクとヘッ
ド間の相対軸方向の動きを止めるロックキーとなる。ま
た、二部材ニードルバルブの部材１００”および１０
２”の軸方向全長は、正確な治具組立で、シャンク空所
へのスタッド３２５’の挿入深さを変えることにより、
製作中に変えられる。その置換例として、選択した厚さ
の調整スペーサ座金３５５が設けられ、その調整板はホ
ルダー２３２’と同じ外径を有し、スタッド３２５’に
先ず予め組み付けられ、そのシャンクの空所の鍔部に衝
合する。それから、座金３５５は、その鋳込み用空所の
シール蓋として機能して、鋳込みを容易にする。

【００５７】加えて、要すれば、調整用座金３５５の内
側に向いたスプリングシート面３５７は、ぎざぎざ、径
方向の歯等の平でないいろいろな形式のものが形成され
得る。これは、ニードルスプリング１１０のコイル端
が、ニードルをキャブレタに組み付けた時に、摩擦衝合
して回転しないようにするのに寄与する。座金３５５の
軸方向の反対側の面３５９は、要すれば鋸歯のようにし
て、鋳造中にこの面で溶けた亜鉛を機械的に摩擦保持す
るようにする。また、十分な接着強度により、鋳造中
に、ヘッドとシャンクとの間の相対的な回転と引き抜け
に対抗して、ロック用切り欠３５１、３５３の必要性を
無くす。

【００５８】また、適切な厚さの調整用座金３５５を選
んで、シャンクを二部材ニードルのヘッドに組み付ける
時に、適切な全長のニードルを可能にする。シャンク部
とヘッド部は、共に標準寸法にして製作でき、しかも、
違った長さのニードルバルブの在庫も確保でき、前述の
エンジンの客先の通常の回転送りだし仕様からにずらし
に対応できる。

【００５９】ヘッド１０２’は、置換例として、黄銅ま
たはスレンレス鋼のような材料で、好ましくはスイス式
精密自動旋盤で、二重の前述のニードルヘッドとして作
られることがまた分かる。そのような置換例では、棒材
にボア３３９と底付ボア３４１とが、先ず穿孔形成さ
れ、その後旋盤切削され、最終直径と形状とに加工され
る。

【００６０】別の置換例として、鋳造ヘッド部１０２’
は、標準部品として鋳造され、一方、シャンク部１０
０’はいろいろな軸方向全長で作られて、いろいろな長
さのニードルアセンブリを選ぶことができる。ヘッド部
１０２’を標準の正確な鋳造品として作ることは、この
比較的小さい部品を正確な寸法と形状に作ることが、機
械加工しないで鋳造で達成でき、後のまたは同時の機械
加工で生じるかもしれない不正確そして誤差の累積を無
くす優位性がある。

【００６１】図１４〜２０に関連して説明した前述の可
変長ニードルバルブの実施例、そして、それらの前述の
変化例は、キャブレタボディ基準面からニードル肩まで
の特定の寸法にするという課題をこうして経済的に解決
でき、また、二つ並行のニードルのスプリング衝合フラ
ンジを平な関係にでき、また、関連の調整面を正確に位
置づけて、広範囲のキャブレタ付エンジン機器への利用
において、方向付け部材クリップ９９４、９９４’を確
実に経済的に使用できるようなる。

【００６２】可変長ニードルバルブの第三実施例 図２１〜４１は、可変長ニードルバルブの第三実施例を
図示し、これは、図１４〜２０の第一、第二実施例に勝
る現在の好適例であり、これもまた、この発明によるも
のである。この第三実施例のニードルバルブ４２０は、
好ましくは、先端／シャンク部４２２と、ヘッド部４２
４と、圧縮コイルスプリング４２６（図３２にのみ図
示）との、三部品のアセンブリである。前述のように、
前記親出願の一部材ニードルバルブ３２０の同様な構成
部分に対応する部品４２２、４２４のそれらの部分は、
および／または図１４〜１９の二部材ニードルバルブ実
施例３２０’に関連して前述したものは、同様な参照番
号が付けられ、これらの説明は繰り返さない。このよう
に、ニードルアセンブリ４２０の先端／シャンク部４２
２は、主胴部分４２８を有し、その主胴部分は外側ねじ
１０６を有して、キャブレタボディ内の対応するねじに
噛み合って、バルブ４２０がねじ固定されて、キャブレ
タボディの燃料流流路内で、ニードル先端の流れ制御面
１０４の軸方向調節を可能にする。シャンク部４２２
は、図２２、２３、３１、３２、３５〜４２内に明瞭に
図示しているように、ヘッド部４２４に近いその外側端
で、構造形状に関しては異なっている。このように、先
端／シャンク部４２２のヘッド端部分は、円筒胴部分４
２８から円弧角Ａ（好ましくは７０°）で傾斜し、円筒
頸部分４３２に至る円錐形肩４３０が形成される。頸部
分４３２は、軸方向に短い距離延びており、径方向に延
びる腕金部分４３４につながっている。小直径円筒スプ
リング保持ステム４３６が、（図２２、２３に明瞭に図
示されているように）そこから軸方向に突出している。
バルブ４２０は、好ましくは、回転ボディとして、スイ
ス式精密自動旋盤で製作され、腕金部分４３４は、先
ず、円筒形状に旋盤加工され、それから平坦面４３８、
４３８’が部分４３４の両側で互いに平行に正確に切削
加工され、図２３の端立面図そして図３５、３６見られ
る腕金形状を形成する。

【００６３】三部材のニードルアセンブリ４２０のヘッ
ド部４２４は、前述の第一実施例二部材ニードル３２
０’のヘッド部１０２’と基本的には同じ外形に作られ
ている。そして、同様に、好ましくは亜鉛等の金属材料
の精密な鋳物である。しかし、ヘッド部４２４の内側端
に形成された内部通路は、ヘッド部１０２’から基本的
に異なっていて、先端／シャンク部４２２のヘッド端部
分４３０、４３２、４３４、４３６と組み合うように形
成され、部分４２２、４２４の間に、スプリングで偏位
するロストモーションの１／４回転の差込みロックの形
態である、伸縮し、取り外せる、インターロックの嵌合
を構成する。従って、図２６〜３４に言及すると、ヘッ
ド部４２４には、二つの主通路が設けられている。即
ち、軸方向に延びる中央通路４４０と径方向に延びる貫
通横断通路４６０である。中央通路４４０は、一端で、
部分４２４の内側端面３４３に開き、そして、軸方向他
端で、同軸の円筒底付ボア４４２に開口している。通路
４４０の径方向断面形状が、図３０の断面図に示されて
いて、平面図（図２３を比較参照）に示した腕金４３４
の外形に補完形である。この通路４４０は、二つの平行
な平坦面側壁４４４、４４６を有し、それらの側壁の間
隔は、腕金側壁平坦面４３８、４３８’間の間隔より少
し大きく、そして、径方向に相対する中央の曲線部分４
４８、４５０に交差して、先端／シャンク部４２２の円
筒頸部分４３２収容する。軸方向通路４４０の他端壁４
４９、４５１は、凹面であり、腕金４３８の他端面４３
７、４３９の凸面と調和し、そしてそれらに間には小さ
い間隙があるようにしている（図２３、３０）。図３２
に明瞭に図示されているように、内部底付ボア４４２
は、圧縮コイルスプリング４２６を収容するポケットで
あり、その内側端コイルは、組み立てた状態で、ポケッ
ト端壁４５２に衝合する。通路４４０の側壁４４４、４
５０は、フランジ端面３４３から出る部分で面とりさ
れ、傾斜した導入面４５４、４５６を形成する（図２
８、また図３２、３５、３８参照）。

【００６４】ヘッド部４２４内のもう一つの主通路、即
ち横断貫通通路４６０は、中央通路４４０と交差し、従
って、径方向に相対する通路部４６２、４６４を形成
し、それは、図２８、２９、３０に明瞭に図示されてい
る。図２７の拡大詳細図に明瞭に図示されているよう
に、横断通路部４６４の外側端は、スプライン部２３
８’の外側溝縁２４０’を貫通して、部分４６６で切り
欠かれて、ロック衝合棚４６８を形成する。もう半分の
通路部４６２は、同様に切欠部４６９が設けられ、棚４
６８に対角線上に相対する衝合ロック棚４７０を形成す
る（図２４、３０）。各棚の上の切り欠いたスペース
は、以下により詳細に記載しているように、ヘッド部４
２４にいっぱいに挿入された時に、腕金４３８の１／４
回転のためのスイング間隙となる。切欠４６６、４６９
の各々の軸方向寸法は、図３９、４０に明瞭に図示した
ように、腕金４３４の軸方向寸法より少し大きい。

【００６５】ニードルバルブ４２０の組立の工程が、図
３５〜４２に順番に図示されている。図３５、３６、３
７は、ヘッド部４２４と同軸に配列され、ステム４３６
が一部軸方向通路４４０の開口端に挿入された先端／シ
ャンク部４２２を図示している。スプリング４２６は、
その端部をスプリングボア４４２に挿入してその底に着
くようにして、ヘッド部４２４に前もって組み付けられ
るのが分かる（スプリング４２６は、図３５〜４２で
は、図を簡明にするために省略している）。その延びた
自由な状態では、スプリングが図３５〜３７に図示され
ているように位置している時、スプリング４２６の下端
コイルは、好ましくは、一般的にはヘッドフランジ２３
２’と平らに並び、従って、ステム４３６上に延びてい
る。

【００６６】図３８、３９に関して次に言及すると、図
３８の矢印Ｉで示しているように、先端／シャンク部４
２２は、ヘッド４２４に最深部まで挿入され、腕金４３
８の上面が径方向横断通路４６２、４６４の上壁と衝合
し、または少し間隙がある。スプリング４２６は、そこ
では、腕金４３４の上面とスプリング用ポケット端壁４
５２との間にいっぱいに圧縮されている。腕金４３４の
主軸は、この位置では、まだ軸方向通路４４０の主軸に
平行であることがわかる。この位置では、腕金４３４の
底面は、図３９に明瞭に図示されているように、衝合肩
４６８、４６９の上面から少し間隙があることが更に分
かる。

【００６７】次に図４０に言及すると、組立の次の工程
では、図４０の矢印Ｒで示されているように、反時計方
向に、図３９に図示した位置から図４０に示した位置
に、先端／シャンク部４２２を１／４回転（９０°）す
る。これにより、腕金４３４は回転し、その主軸が、横
断通路４６０の主軸と平行に同軸に配列される。腕金の
平坦面４３８、４３８’は、衝合部分４６８、４７０の
側面をクリアーするように心配置される。部分４２２、
４２４は、互いに把持され、強く押されて、スプリング
４２６を、この相対回転の間、いっぱいに圧縮された状
態に維持されることがわかる。腕金４３４が、図４０に
見られるように配列され、そしてそれから共に押し付け
る把持力が開放されると、腕金４３４は、図４１に示す
完全にロックされた位置に動かされる。スプリング４２
６の偏位による部分４２２、４２４に働く引き離し力
は、図４１に示すように、十分に部分４２２、４２４を
軸方向に押して離し、腕金４３４を径方向横断通路４６
２、４６４の底壁に着座保持させる。二つのニードルの
部分４２２、４２４は、相対回転と同様に、更に軸方向
に分離しないようにロック状態となっていて、スプリン
グ４２６の力により、この状態に堅くしかし取り外せる
ように保持され、ニードルバルブ４２０は、取扱、搬
送、貯蔵、一体に組立固定の時に、分離しない。組み付
けられる三部品のニードルバルブアセンブリ４２０であ
る、シャンク４２２とヘッド４２４とをいっぱいにロッ
クして組み立てた状態が、図４２（図２１、３１〜３３
と共に）に図示されている。

【００６８】ここで、ヘッド部４２４は、スプリング４
２６の偏位力に抗して軸方向に、図４１に示すいっぱい
のロック位置から、シャンク部４２２の肩４３０の方
に、ロック用肩４６８のほぼ全高さまたは軸方向寸法だ
け動かされて、ヘッド４２４が、シャンク４２２に対し
て回転しない嵌合状態から開放されるのが分かる。従っ
て、ニードルバルブアセンブリ４２０内で軸方向に自由
なこの動きにより、スプリングで偏位されるロストモー
ションカップリングが利用されているのが分かる。これ
は、ニードルバルブアセンブリ４２０が、ニードルバル
ブ７６、７８の状態で、図１〜４に示した様に、前述の
ように、キャブレタ７４にねじ込まれた後も、同じであ
り、この時は、対応するニードルバルブコイルスプリン
グ１１０がシャンク部４２２の外側に嵌装され、キャブ
レタボディとニードルヘッドフランジ２３２’との間に
圧縮されている。実際には、アセンブリスプリング４２
６は、要請に応じて省略され得る。それは、スプリング
１１０が、偏位力以上に押し付けて、部分４２２、４２
４をエンジンの全運転状態で、堅く保持するからであ
る。

【００６９】置換例として、要請に応じて、キャブレタ
に取付けられる前に、ニードルアセンブリの取扱いのた
めだけに、反発性のある低密度発泡材製の低コスト棒
が、またはその取扱いと共にニードルの部分４２２、４
２４を一時的に保持するためにだけ外側に設けられるテ
ープが、アセンブリスプリング４２６に代用される。キ
ャブレタを取付けた後のスプリングで偏位するロストモ
ーションカップリングは、この発明の特徴として有効に
作用して、前述の並行したニードルバルブの”送り出
し”が不揃いになるのを防ぐことが分かる。

【００７０】更に、シャンク部４２２の頚部４３２／ス
テム４３６と、それらを収容する各通路面４４８、４５
０／スプリングボア４４２との、径方向間隙により、組
み立てると、ヘッド部４２４とシャンク部４２２との間
に小さい量の”径方向の遊び”が生じることがわかる。
これはまた、大変好ましい特徴であり、並行した二つの
ニードルバルブ４２０の横方向の配置誤差を吸収して、
対応する一対のリミッタキャップが、方向付け部材ピー
ナッツ形クリップ９９４に保持され、そうでないと、そ
の二つのニードルバルブに掛かる曲げモーメントを防
ぐ。

【００７１】前述の記載と、そこに言及した図面とか
ら、この技術の熟練者には明らかであるが、この第三実
施例の可変長ニードルバルブアセンブリ４２０はまた、
前述の目的を十分に達成して、現存の部材ニードルバル
ブに関して、低コストの置換例を提供して、また、図１
４〜１９の第一／第二の二部材ニードルバルブ実施例の
優位性を得ることができ、製作コストを低くし、そし
て、スプライン溝縁２４０’に関し、誤差を改良する。
加えて、ニードルバルブアセンブリ４２０の三部材のシ
ャンク／ヘッド部４２２、４２４は、容易に製作・組立
ができ、特別な治具は不要であり（アセンブリスプリン
グ４２６の有無にかかわらず）、これらの部品を組み立
てるには、プレスばめまたは接着材は必要ない。ニード
ルヘッド部４２４は、ヘッド１０２’と同様に、標準化
され得て、全部ではないにしても殆どのニードルバルブ
の使用客先に適応して、キャブレタメーカーは、部品１
０２’または４２４を比較的低価格で大量に購入でき
る。

【００７２】ヘッド１０２’および／または４２２の鋳
造品はヘッド外側端のある、四角な嵌入孔１０８’の形
成を、簡単な芯による鋳造で実施できる。従って、この
四角断面孔は、製作工程において、ニードルバルブの調
節用に簡単に配設でき、また、エンドユーザーの誤操作
をより確実に防止できる。

【００７３】ヘッド１０２’または４２４を正確に鋳造
することは、スプライン部分２３８’の溝縁２４０’
を、その鋳造工程の固有の性質により、大変精密に作る
ことができる。この特徴は、リミッタキャップ３００Ｌ
および／または３００Ｈ（図５、６参照）内のプラスチ
ックスプライン２０４に対し、そのヘッド溝縁２４０’
をより簡単に配列することができ、リミッタキャップを
滑らせて取付け易くする。

【００７４】ニードルの実施例３２０’のねじ付先端／
シャンク部１００’、またはニードルアセンブリ４２０
の先端／シャンク部４２２は、旋盤での加工サイクルが
より短くて済み、そして、前述の一部材ニードルバルブ
と比較して、より小さい直径の棒から製作できる。前述
の一部材ニードルバルブでは、先端／シャンク部分とヘ
ッド部分は、旋盤加工で一部材とした機械加工する必要
があるためである。従って、この特徴は、ニードルバル
ブアセンブリ３２０’、４２０の製作において、さらに
コスト減をもたらす。

【００７５】取り外し可能に連結されたニードルバルブ
アセンブリ４２０は、更に優位性があり、シャンクとヘ
ッド部間の差込式インターロック構造は、ニードルヘッ
ドを、ねじ付ニードル先端から軸方向と径方向との両方
に、少し離す。前述のように、この特徴により、キャブ
レタ内に装填されたニードルバルブのニードル先端の動
きが防止され、または少なくとも最小にされ、従って、
そうでなければ生じる、その先端に動きによる燃料流の
変化を防止し、または最小にする。更に、前述の屈して
偏位するスプリングによる衝撃吸収するロストモーショ
ンの軸方向の動きは、ニードルヘッドとシャンクとの間
で、０．５０ｍｍ程度許容され、その並行したニードル
バルブに使用において、ニードルのより大きい高さのず
れを許容して、その一対のニードルバルブをキャブレタ
に取付けることができる。従って、いろいろなキャブレ
タの異なった調整要求に応じるために、また、いろいろ
なエンジン客先の個々の調整または”送り出し”の違い
に応じるために、異なった長さのニードル先端／シャン
ク部が、製作され、在庫として貯留することが必要であ
るが、その数において、著しく減少した部品在庫で済
み、その結果、コスト減となる。しかも、両リミッタキ
ャップが、前に説明したように、二段式キャップ付二段
式ニードルの取付を完了するまで、継続して確実にロッ
クされている。

【００７６】これに関連して、ピーナッツ形クリップを
保持したリミッタキャップを第一段目に配置するために
は、並行したニードルの一つだけが、リミッタキャップ
クリップスプリング戻り止片によりフックされればよ
く、それにより、一対のリミッタキャップとピーナッツ
形クリップのサブアセンブリとを両方のニードルバルブ
に保持できることが分かる。それ故、平らに並んでいな
いニードルバルブヘッドを許容する、そのロストモーシ
ョンの特徴は、両リミッタキャップが、対応するニード
ルバルブヘッドに対して、ロック状態にあることが必須
な、第二段目への移行の間だけ、有効になる。”より長
い”ニードルバルブ（より大きい”回転送り出し”）の
ヘッドフランジ肩２３２に衝合するリミッタキャップ前
端により加えられる押し力は、そのヘッドをそのシャン
ク内側に、キャブレタに向けて、ある長さだけ摺動さ
せ、隣のリミッタキャップの戻り止片を、隣のもう一方
のニードルバルブにロックさせる。

【００７７】前述の記載から、二重の二段式リミッタキ
ャップ保持クリップ９９４’の前述の特徴と優位性、お
よび、前記親出願の改良した二段式リミッタキャップ３
００Ｌ、３００Ｈの特徴と優位性、および、その改良し
た二段式ニードルバルブアセンブリ４２０の特徴と優位
性は、全て統合され共に生かされ、クリップ付キャップ
ニードルに関し、一対の並行したニードルバルブが、適
切な自動組立治具で、大量生産体制で、キャブレタへ取
付られることがまた分かる。そして、単一ニードルをキ
ャブレタに取付ける場合の製作と組立では、その同じ自
動組立治具を、前述の図１２、１３を参照して説明した
ように、クリップ９９４’と二段式リミッタキャップ３
００Ｈ’の一つを有する構成のダミーニードル３００Ｌ
Ｐを導入することにより、使用できる。従って、改良し
たクリップ９９４とニードルアセンブリ４２０における
コスト減と改善した機能と信頼性とは、その単一にニー
ドルの装填の場合も、同様に達成できる。

【発明の効果】前述のように、この発明により、特にニ
ードルバルブを二部材アセンブリとして作ることによ
り、著しいコスト削減が達成される。ヘッド部は、標準
化して、一方、先端／シャンク部はいろいろな長さに形
成され、いろいろなキャブレタに使用できる。更に、キ
ャブレタ製作・組立コストと共に、ニードルバルブの在
庫コストを大きく減少させることに寄与する。

【図面の簡単な説明】

【図１】二行程エンジンを有する生け垣刈機の破断斜視
図であり、そのエンジンは、この発明と前記親出願のリ
ミッタキャップに関する燃料流メータリングニードルバ
ルブを有するキャブレタを備えている。

【図２】キャブレタと、主・アイドリングニードルバル
ブと、各バルブのリミッタキャップとの、分解斜視図で
ある。

【図３】図２のキャブレタの斜視図であり、この発明の
主・アイドリングニードルバルブとキャブレタに装填さ
れた対応するリミッタキャップとの両方を図示してい
る。

【図４】図３の線４−４により指示された方向に見た破
断図であり、リミッタキャップを係合装填したニードル
バルブのユーザー調節範囲を図式的に示している。

【図５】一部中央断面、一部立面図の破断図であり、
（前記親出願の並んだニードルバルブ上に）この発明の
二段式方向付け部材ピーナッツ形クリップのサブアセン
ブリを、前記親出願の二部材リミッタキャップへ取付る
場合の、第一段目を図示している。

【図６】一部中央断面、一部立面図の破断図であり、リ
ミッタキャップをニードルバルブ上にその第二段目位置
に内側に押した状態を図示している。

【図７】この発明の改良した方向付け部材ピーナッツ形
クリップ自体の側面図である。

【図８】図７に図示したピーナッツ形クリップの軸方向
右端の立面図である。

【図９】図７に図示したピーナッツ形クリップの軸方向
左端の立面図である。

【図１０】図７の線１０−１０に沿った断面図である。

【図１１】図７〜１０の方向付け部材クリップの底面図
である。

【図１２】図５に対応し、図５〜１１の方向付け部材で
あるピーナッツ形クリップの使用状態を図示し、単一ニ
ードルキャブレタ上に使用され、ダミーのリミッタキャ
ップスタッドが設けられ、そのスタッドは、ピーナッツ
形クリップの虚キャップ用空所に受け入れられ、そし
て、キャブレタ上にニードルの虚位置に固定される。

【図１３】図６に対応し、図５〜１１の方向付け部材で
あるピーナッツ形クリップの使用状態を図示している。

【図１４】この発明の第一実施例の改良した二部材ニー
ドルバルブ自体の立面図である。

【図１５】図１４に図示したニードルバルブの右端の立
面図である。

【図１６】図１４に図示した二部材ニードルバルブ自体
の、バルブニードルおよびねじ付シャンク部の側面図で
ある。

【図１７】図１４の線１７−１７に沿った断面図であっ
て、ニードルバルブのヘッド部自体を図示している。

【図１８】図１８は、図１４の線１８−１８に沿った断
面図である。

【図１９】図１９は、図１４の線１９−１９に沿った断
面図である。

【図２０】図１４〜１９の二部材ニードルバルブの更に
変化した例の、一部断面図、一部立面図の破断図であ
る。

【図２１】改良した二部材ニードルバルブアセンブリの
第二実施例の斜視図である。

【図２２】図２１の二部材ニードルバルブアセンブリの
先端／シャンク部の側面図である。

【図２３】図２２に図示した部分の右手の端面図であ
る。

【図２４】図２１の二部材ニードルバルブアセンブリの
ヘッド部の側面図であり、図２１のものと反対のヘッド
側面であって、より拡大した寸法のものである。

【図２５】図２４に示すヘッド部の左手の端面図であ
り、より拡大した寸法のものである。

【図２６】図２１に示した二部材ニードルアセンブリの
ヘッド部自体の側面図であり、図２１のものより拡大し
た寸法のものである。

【図２７】図２６の円２７で囲んだ部分の破断図であ
り、より拡大した寸法のものである。

【図２８】図２６の線２８−２８に沿った断面図であ
る。

【図２９】図２６の線２９−２９に沿った断面図であ
り、図２６のものより拡大した寸法のものである。

【図３０】図２６の線３０−３０に沿った断面図であ
り、図２６のものより拡大した寸法のものである。

【図３１】図２１の二部材ニードルアセンブリの側面図
である。

【図３２】図３１の線３２−３２に沿った断面図であ
る。

【図３３】図３２に示すニードルバルブアセンブリの破
断立面図であり、図３１に示すものからは、９０°だけ
回転して方向付けしている。

【図３４】図３３の線３４−３４に沿った断面図であ
り、少しより拡大している。

【図３５】少し分解した図であり、先端／シャンク部
を、図２１〜３０のニードルバルブアセンブリのヘッド
部に組み入れる様に心合わせしている。そのアセンブリ
の先端から見たものである。

【図３６】少し分解した立面図であり、先端／シャンク
部を、図２１〜３０のニードルバルブアセンブリのヘッ
ド部に組み入れる様に心合わせしている。

【図３７】少し分解した斜視図で図であり、先端／シャ
ンク部を、図２１〜３０のニードルバルブアセンブリの
ヘッド部に組み入れる様に心合わせしている。そのアセ
ンブリのヘッド端から見たものである。

【図３８】ニードルバルブアセンブリの先端から見た斜
視図であり、先端／シャンク部がそのアセンブリのヘッ
ドに完全に挿入され、相対回転される前の状態を示して
いる。

【図３９】図３８に対応し、ヘッド部に完全に挿入され
た先端／シャンク部の破断立面図である。

【図４０】図３９の位置から９０°回転した先端／シャ
ンク部の破断立面図であり、ヘッド部は図３９の位置に
保たれている。

【図４１】破断立面図であり、先端／シャンク部の上端
の腕金が、ヘッド部内でその着座・ロック位置に下方に
移動して、ニードルバルブアセンブリのヘッド部が、回
転しないように先端／シャンク部に対してロックした状
態を示している。

【図４２】図４１と同じく完全に嵌合しロックしたニー
ドルアセンブリの斜視図である。

【符号の説明】

７２ エンジン ７４ キャブレタ ７６、７８ ニードルバルブ ８０、８２ リミッタキャップ １００、 １００’、１００” シャンク １０２’ ヘッド部 １１０ スプリング １１２ フランジ １５６ 戻止め片 １６８ リミッタアーム ２３０、２３２ 肩 ２３２’ホルダー ２４０、２４０’ スプライン ３００Ｈ、３００Ｈ’、３００Ｌ リミッタキャップ ３００ＬＰ 安定用ピン ３２０、３２０’ ニードルバルブ ３２０Ｈ 高速用ニードル ３２０Ｌ 低速用ニードル ３２５、３２５’ スタッド ３５５ 座金 ４２０ ニードルバルブ ４２２ シャンク部 ４２４ ヘッド部 ４２６ スプリング ４３４ 腕金 ４３６ スプリング保持ステム ４４０ 中央通路 ４４２ 底付ボア ４６０ 横断通路 ９４７、９４９ クリップスプリング脚 ９６９ 停止脚 ９９４、９９４’ ピーナッツ形クリップ Ｄ１、Ｄ２ 小突起 Ｇ１、Ｇ２ 溝 Ｈ ヒンジ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョージ エム・ パチューロ アメリカ合衆国 ミシガン 48723、カロ、 ジャコブ ロード 2330

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャブレタ内の燃料流を調節するため
   の、リミッタキャップ付ニードルバルブアセンブリであ
   って、 一端に流量調節バルブ調整面を有する、一般的には円筒
   の回転可能な縦長シャンク部と、 該シャンク部の外面に設けられたねじ切部分であり、該
   シャンク部の該一端に隣接し、キャブレタに取付られ作
   動して、該バルブ調整面の軸方向位置をねじ送り調節す
   るための、該ねじ切部分と、 回転操作用ヘッド部であり、その軸方向一端で、該シャ
   ンク部を回転駆動するために、該シャンク部の該一端と
   軸方向反対側のシャンク第二端に連結して作動する、該
   ヘッド部と該ヘッド部に設けられたリミッタキャップ止
   めフランジであり、該ヘッド部の径方向外側に突設さ
   れ、該シャンクねじ切部分に近接した、該ヘッド部の軸
   方向一端に軸方向に配置された、該フランジと、 該ヘッド部から径方向外側に突出し、径方向に拡幅し
   た、外縁に溝を形成したスプライン部分であり、該フラ
   ンジと、該ヘッド部の軸方向他端との間に軸方向に配置
   された、該スプライン部分と、を具備し、 該ヘッド部は、溝手段と、該溝手段に隣接して配設され
   た肩手段とを有し、該溝手段と該肩手段は、リミッタキ
   ャップを、該ヘッド部上で自由に回転するように該スプ
   ライン部分から軸方向に離間して、軸方向に後退した状
   態で支持するように構成され、 該ヘッド部と該シャンク部は、互い分離して作られた部
   品である、上記ニードルバルブアセンブリ。
2. 【請求項２】 前記シャンク部は一部材の旋盤加工され
   た回転体であり、前記ヘッド部は一部材の鋳造品であ
   る、請求項１記載のニードルバルブアセンブリ。
3. 【請求項３】 前記シャンク部は、その前記第二端を越
   えて延びた、前記ヘッド部の前記一端に形成された収容
   空所内に進退可能に収容されたステムを有する、請求項
   ２記載のニードルバルブアセンブリ。
4. 【請求項４】 前記シャンク部は、前記ヘッド部の前記
   収容空所内にプレスばめされ、前記ヘッド部と前記シャ
   ンク部を恒久的に一体にする構成を有する、請求項３記
   載のニードルバルブアセンブリ。
5. 【請求項５】 前記ヘッド部は鋳物であり、前記シャン
   ク部の前記ステムは、現場で前記ヘッド部に鋳込まれ
   て、前記ヘッド部の前記収容空所が前記ステムの周縁と
   連続するようにして、前記ヘッドと前記シャンク部を恒
   久的に一体にする構成を有する、請求項３記載のニード
   ルバルブアセンブリ。
6. 【請求項６】 前記シャンク部の前記ステムは、径方向
   に延びる腕金を有し、前記ヘッド部の前記収容空所は、
   前記ステムおよび該腕金と共働するように構成・配置さ
   れて、抜き差し可能な、１／４回転する、相対的な後退
   動作ができる差込カップリングを構成し、前記シャンク
   部と前記ヘッド部とを離脱可能に共に連結して使用可能
   にした、請求項３記載のニードルバルブアセンブリ。
7. 【請求項７】 前記ヘッド部の前記収容空所は、前記収
   容空所に連結ロックする方向に偏位させるための、圧縮
   可能な弾性手段を有する、請求項６記載のニードルバル
   ブアセンブリ。
8. 【請求項８】 前記ヘッド部の前記収容空所は、前記シ
   ャンク部ステムの前記腕金と嵌合ロック状態になるよう
   に、前記シャンク部の外側に嵌装されたバルブ部材圧縮
   用コイルスプリングにより、偏位するように構成され、
   該スプリングは、キャブレタボディに装填されたとき
   に、その両端が該キャブレタボディと前記ヘッド部の前
   記フランジとの間に衝合する構成である、請求項６記載
   のニードルバルブアセンブリ。
9. 【請求項９】 前記シャンク部ステムと前記腕金とは、
   前記ヘッド部の前記収容空所内に、その嵌合ロック状態
   で、小さい径方向間隙を有して嵌合して、前記ヘッド部
   と前記シャンク部との間では、小さい横方向の相対的な
   動きが許容される、請求項６または８記載のニードルバ
   ルブアセンブリ。
10. 【請求項１０】 前記（第一）ニードルバルブアセンブ
    リと基本的には同一の、共に並行してキャブレタに装填
    される、第二ニードルバルブアセンブリを更に具備し、
    更に、一対の第一・第二リミッタキャップと、リミッタ
    キャップホルダークリップとを具備し、 該ホルダークリップは、該ホルダークリップにより並ん
    で保持された該一対のリミッタキャップの軸に対して、
    横断面が一般的にはピーナッツ形であり、該ホルダーク
    リップは、一対の第一・第二丸型端を有し、該丸型端
    は、該第一・第二リミッタキャップの各円筒ボディの周
    縁を殆ど囲むように構成・配置され、 該ホルダークリップは更に、該丸形端に連結した、横方
    向に離間して設けた第一・第二挟持部分を有し、該第一
    ・第二挟持部分は、一般的には一対の該丸形端間におい
    て間隔を保つようにし、該ホルダークリップで該リミッ
    タキャップを一対の並行したサブアセンブリ状態で保持
    するように構成され、 該リミッタキャップは、キャブレタに取付けた該第一・
    第二のニードルバルブアセンブリの各バルブシャンクヘ
    ッドに進退可能に取付てそして回転方向に方向付けら
    れ、 該第二挟持部分は分離されていて、その間に間隙があ
    り、該第二挟持部分は反発性のあるフレキシブルな第一
    ・第二スプリング脚に分けて構成し、その各々は該第一
    ・第二丸形端から片持ち支持され、該脚は各々自由端を
    有して、該第一脚の自由端が該第二脚の自由端に相対
    し、該分離間隙が、互いに対面する該脚自由端の間にあ
    り、該脚は互いに一体ヒンジで連結され、該一体ヒンジ
    はアーチ形の反発性のフレキシブルウェブからなり、該
    ウェブは、該間隙に面する凹側面を有し、両端で該脚に
    一体に結合して、該第一挟持部分から反対側の、該脚の
    側部で、該分離間隙を保つ構成を有する、請求項１記載
    のニードルバルブアセンブリ。
11. 【請求項１１】 前記ホルダークリップの前記第一・第
    二脚は、その側面に形成された戻り止手段を各々有し、 該戻り止手段は、前記第一挟持部分に面し、前記脚自由
    端に近接して配置され、該脚戻り止手段は、前記第一・
    第二リミッタキャップの円筒ボディの外側に設けられ
    た、キャップ戻り止手段と組み合わされ、取付けたニー
    ドルバルブに対する前記キャップの取付部分において、
    前記キャップの、前記ホルダークリップの軸方向の動き
    を弾力的に止める構成を有する、請求項１０記載のニー
    ドルバルブアセンブリ。
12. 【請求項１２】 前記キャップホルダークリップは、前
    記キャブレタボディに面するに側に延びる停止脚を有
    し、 該停止脚は、前記キャップと前記ホルダークリップと
    が、予め組み合わされたサブアセンブリとして、前記ニ
    ードルバルブ調整ヘッドに押し付けられた時、前記ニー
    ドルバルブアセンブリと前記キャブレタボディとに対し
    て、前記ホルダークリップから離れた前記停止脚の自由
    端が、前記キャブレタボディに衝合するように決められ
    た寸法であり、 それにより、該停止脚が該サブアセンブリを押しても、
    予め定めた第一段目バルブ調節位置を過ぎないように
    し、 その状態で、前記キャップは、対応するニードルバルブ
    アセンブリ上で自由に回転できる構成を有する、請求項
    １０記載のニードルバルブアセンブリ。
13. 【請求項１３】 前記停止脚は、湾曲した前記第一挟持
    部分で、前記ホルダークリップに一体に結合された、請
    求項１２記載のニードルバルブアセンブリ。
14. 【請求項１４】 前記リミッタキャップは各々、その回
    転制限手段の役割の、横方向外側に延びるリミッタアー
    ムを有し、 前記ホルダークリップは、各前記キャップの該リミッタ
    アームを捕捉するように構成・配置された、リミッタア
    ームロック用延長部分を有して、共に多流量プリセット
    位置に前記キャップを角度方向に方向付けし、そして前
    記キャップをいっぱいに進退可能に前記ホルダークリッ
    プ内に挿入させた状態で、前記ホルダークリップ内で前
    記キャップを回転しないようにロックでき、 前記ホルダークリップ停止脚は、前記ニードルバルブア
    センブリと前記キャブレタボディとに対して、前記停止
    脚がキャブレタボディに衝合した時に、前記キャップが
    前記ホルダークリップにより、前記第一段目位置に軸方
    向に位置づけられるように、寸法が決められ、 前記キャップは、前記ホルダークリップによりその中で
    回転しないようにロックされ、前記キャップの少なくと
    も一つが、対応するニードルバルブアセンブリに抜けな
    いようにロックされ、しかし、前記ニードルバルブアセ
    ンブリは前記キャップに対して自由に回転でき、 前記ホルダークリップは、前記キャップが前記ホルダー
    クリップに対して軸方向に滑動して、前記ニードルバル
    ブアセンブリ上にさらに押されるように構成され、一
    方、前記ホルダークリップは、前記クリップ停止脚で静
    止して保たれて、よれにより前記キャップを第二段目位
    置に移して、両方の前記キャップは、対応するニードル
    バルブアセンブリから抜けないようにロックされ、しか
    も、回転駆動できないよう嵌合し、前記ロック延長部分
    は、キャップが第二段目位置に移行することにより、前
    記リミッタアームが前記ロック延長部分から開放される
    ように構成されて、それにより、前記キャップボディが
    回転可能になり、前記キャップリミッタアームにより許
    容される範囲内で対応するニードルバルブを回転でき
    る、請求項１３記載のニードルバルブアセンブリ。
15. 【請求項１５】 前記第二ニードルバルブアセンブリと
    前記第二リミッタキャップとが省略され、その両方が安
    定用ダミーピンで置換され、該ピンは、キャブレタの前
    記第二ニードルバルブアセンブリの空席位置に装填さ
    れ、該ピンは、前記第二キャップの前記ホルダークリッ
    プの空席位置を占めるヘッドを有し、該ヘッドは、前記
    第一キャップまたは前記第一ニードルバルブアセンブリ
    と共に装填された時に、前記ホルダークリップに対する
    角度位置決め部材、追加支持部材、回転止め部材として
    作用する構成を有する、請求項１２記載のニードルバル
    ブアセンブリ。
16. 【請求項１６】 前記ヘッド溝手段と前記肩手段は、軸
    方向に配設したヘッド第一溝部分を有し、該ヘッド第一
    溝部分は、前記ヘッドスプライン部分と、前記ヘッドの
    他端に隣接して前記ヘッドに設けられた第一ヘッド肩部
    分との間に設けられ、該ヘッド第一溝部分は、前記ヘッ
    ドの他端の最大直径に対して減少した直径でありそれに
    隣接して設けられた第一回転面を有して、第一ヘッド肩
    連結部を形成し、該ヘッド溝部分は、減少直径の該第一
    回転面から前記スプライン部分の方に、軸方向に延びる
    円錐傾斜部分を有し、該円錐傾斜部分は、前記スプライ
    ン部分の方向に、最小径から最大径部分に渡って直径が
    増加するように構成された、請求項１記載のニードルバ
    ルブアセンブリ。
17. 【請求項１７】 前記キャップ止めフランジは、一般的
    には円錐の表面を有し、該表面は、前記ヘッド他端か
    ら、最小径から最大径部分に渡って、広がるように傾斜
    しており、該最小径および最大径部分の直径寸法に間
    に、前記ヘッドスプラインの主直径寸法がある、請求項
    １６記載のニードルバルブアセンブリ。
18. 【請求項１８】 前記ニードルバルブアセンブリは、二
    段式リミッタキャップを使用し、前記ヘッド部はまた、
    減少径の前記第一回転面と、前記溝部分の前記円錐傾斜
    部分との間に配設された、第二ヘッド肩部分を有し、該
    第二ヘッド肩部分は、前記ヘッド部の前記他端から広が
    る、一般的には円錐の表面を有し、該第二ヘッド肩部分
    は、前記シャンク部に設けた第二回転面で終わり、該第
    二回転面は、該第二ヘッド肩部分の最大直径に比較して
    減少直径であって、第二ヘッド肩連結部を形成し、該第
    二回転面は、前記シャンク溝部の前記円錐傾斜部分のそ
    の最小直径部分につながっている、請求項１６記載のニ
    ードルバルブアセンブリ。