JPH1120045A - 段付紙積層体加工方法及び装置 - Google Patents

段付紙積層体加工方法及び装置

Info

Publication number
JPH1120045A
JPH1120045A JP9174973A JP17497397A JPH1120045A JP H1120045 A JPH1120045 A JP H1120045A JP 9174973 A JP9174973 A JP 9174973A JP 17497397 A JP17497397 A JP 17497397A JP H1120045 A JPH1120045 A JP H1120045A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
cutting force
cutter
reference value
paper laminate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9174973A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenori Imatake
滋典 今竹
Takahiro Ota
高裕 太田
Koji Yamazaki
公嗣 山▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP9174973A priority Critical patent/JPH1120045A/ja
Publication of JPH1120045A publication Critical patent/JPH1120045A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Cutting Devices (AREA)
  • Making Paper Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 切断不良をリアルタイムに検出することによ
り、カッタの破損を未然に防止し、又、切断不良の発生
を迅速に発見することにより生産設備の信頼性向上を図
ることができるようにする。 【解決手段】 段付紙積層体5を押し切りにより切断加
工するカッタ3と、このカッタ3を駆動するアクチュエ
ータ1と、切断時のカッタ3による切断・切り込み情報
を測定する切断・切り込み情報測定手段7,8と、これ
ら切断・切り込み情報測定手段7,8で得られた切断・
切り込み情報に基づいて、特定の条件を満たした場合に
カッタ3による切断を中止する切断中止制御手段10と
を有するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、段ボール積層体等
の段付紙積層体の加工に用いて好適な段付紙積層体加工
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図19は従来の段付紙積層体加工装置の
構成を模式的に示す図である。この図19に示すよう
に、従来の段付紙積層体加工装置は、フレーム6の上部
に、下方へ伸長するようにアクチュエータ1が配設され
ており、このアクチュエータ1の下側の先端部には、カ
ッタ3を鉛直下向きに取り付けた取付金具9が設けられ
ている。更に、フレーム6の上部に配設されているアク
チュエータ1の両側位置にはガイド2が並設されてお
り、アクチュエータ1がこのガイド2に案内されながら
伸縮することにより、アクチュエータ1の先端部に配設
されている取付金具9とカッタ3とが上下に移動するよ
うになっている。
【0003】一方、フレーム6の下部には、取付金具9
及びカッタ3と対向するように、ベース4が上向きに配
設されており、このベース4上に段付紙積層体等の段付
紙積層体5が配置されるようになっている。なお、ベー
ス4の上面部の、カッタ3と相対する位置には、カッタ
3の形状と比較して長さも幅も大きな隙間部分である隙
間部4aが形成されており、アクチュエータ1が伸長す
ることによりカッタ3が最下点に到達した際には、カッ
タ3の先端はベース4の上面よりも低位置に到達するの
であるが、その際に、カッタ3がベース4及びフレーム
6と干渉することがないようになっている。
【0004】このような構成により、アクチュエータ1
を作動させて下方に伸長させることにより、カッタ3は
下方へ移動させられ段付紙積層体5の上面に接触する。
アクチュエータ1を更に伸長させてカッタ3を下方へ押
圧する事により、カッタ3は、図2に示すように、段付
紙積層体5に突き刺さり、埋没する。更に、アクチュエ
ータ1を伸長させてカッタ3を下方へ押圧することによ
り、カッタ3は段付紙積層体5を貫通し、段付紙積層体
5は切断される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の段付紙積層体加工装置では、切断不良が発生
しても検出するシステムがない。図4は切断不良発生時
の段付紙積層体5とカッタ3とを示す断面図であるが、
何らかの理由によってこのような切断不良が発生した場
合には、この図4に示すように、カッタ3が段付紙積層
体5に切り込むことができずに段付紙積層体5を上面か
ら押し潰すことになる。このような状態で更にアクチュ
エータ1が伸長すると、遂にはカッタ3が損傷するおそ
れがある。
【0006】このように、従来の段付紙積層体加工装置
では、切断不良が発生する度にカッタ3が破損するおそ
れがあり、又、カッタ3が破損した場合にはカッタの取
り替え等に要するコストがかかるという課題がある。更
に、破損したカッタ3の破片等が装置等に影響を与える
おそれもある。また、この押し切り加工装置が自動化ラ
イン等に組み入れられている場合には、切断不良となっ
た段付紙積層体5の加工品が次工程へ送られてしまうこ
とにより、次工程にも影響を与えるおそれもあり、生産
設備の信頼性が低くなるという課題もある。
【0007】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、切断不良をリアルタイムに検出することによ
り、カッタの破損を未然に防止し、又、切断不良の発生
を迅速に発見することにより生産設備の信頼性向上を図
ることができるようにした、段付紙積層体加工方法及び
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の段付紙積層体加工装置は、段付紙積層体を、
カッタを用いて押し切りにより切断加工を行なうに際
し、切断時の該カッタによる切断・切り込み情報を測定
する切断・切り込み情報測定ステップと、該切断力・切
り込み情報測定ステップで得られた該切断・切り込み情
報に基づいて、特定の条件を満たした場合に該カッタに
よる切断を中止する制御ステップとを備えて構成された
ことを特徴としている。
【0009】また、請求項2記載の本発明の段付紙積層
体加工装置は、段付紙積層体を押し切りにより切断加工
するカッタと、該カッタを駆動するアクチュエータと、
切断時の該カッタによる切断・切り込み情報を測定する
切断・切り込み情報測定手段と、該切断・切り込み情報
測定手段で得られた該切断・切り込み情報に基づいて、
特定の条件を満たした場合に該カッタによる切断を中止
する切断中止制御手段とを備えて構成されたことを特徴
としている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態としての段付紙積層体加工方法及び装置について
説明する。図1は本発明の一実施形態としての段付紙積
層体加工装置を模式的に示す構成図である。本実施形態
に係る段付紙積層体加工装置は、図1に示すように、フ
レーム6の上部に、下方へ伸長するようにアクチュエー
タ1が配設されており、このアクチュエータ1の下側の
先端には、カッタ3を装着した取付金具9が設けられて
いる。なお、このカッタ3は、その刃が鉛直下向きにな
るように、取り付けられている。
【0011】さらに、フレーム6には、アクチュエータ
1の両側位置に、このアクチュエータ1と平行に沿うよ
うに鉛直下向きにガイド2が配設されており、アクチュ
エータ1がこのガイド2に案内されながら伸縮するよう
になっている。すなわち、アクチュエータ1がこのガイ
ド2に案内されながら伸縮することにより、その先端部
に配設されている取付金具9とカッタ3とが上下に移動
するようになっているのである。
【0012】また、取付金具9には、アクチュエータ1
により上下させられた切り込みストロークSを測定する
ストロークセンサ7(このストロークセンサ7は、切断
・切り込み情報測定手段を構成する切り込み情報測定手
段の機能を有する)が設けられていて、切り込みストロ
ークSを測定できるようになっている。なお、以下に記
載される切り込みストロークSの値は、アクチュエータ
1が下方へ伸長するほど大きくなるものとする。
【0013】一方、フレーム6の下部には、段付紙積層
体5を押し切りする際の切断力Lを測定するロードセル
8(このロードセル8は、切断・切り込み情報測定手段
を構成する切断情報測定手段の機能を有する)が配設さ
れ、このロードセル8の上部には、取付金具9及びカッ
タ3と対向するように、ベース4が上向きに配設されて
おり、このベース4の上に段付紙積層体5が配置される
ようになっている。
【0014】すなわち、切り込み情報測定手段であるス
トロークセンサ7と、切断情報測定手段であるロードセ
ル8とによって、切断・切り込み情報測定手段が構成さ
れているのである。なお、このベース4の、カッタ3と
相対する位置には、カッタ3の形状と比較して長さも幅
も大きな隙間部分である隙間部4aが形成されており、
アクチュエータ1が伸長することによりカッタ3が最下
点に到達した際には、カッタ3の先端はベース4の上面
よりも低位置に到達するのであるが、その際に、カッタ
3がベース4及びロードセル8と干渉することがないよ
うになっている。
【0015】上述のように、本発明の一実施形態として
の段付紙積層体加工装置は、切り込みストロークを測定
するストロークセンサ7と、切断力を測定するロードセ
ル8とを有している他は、図19に示す従来例とほぼ同
様の構成を有するのであるが、更に、本実施形態に係る
段付紙積層体加工装置は、コントローラ10を有してい
る。
【0016】このコントローラ10は、アクチュエータ
1に対して制御信号を出力することによって、アクチュ
エータ1の伸長や停止、及び収縮等の動作を制御するよ
うになっているのであるが、更に、このコントローラ1
0は、ストロークセンサ7によって測定される切り込み
ストロークSの測定結果と、ロードセル8によって測定
される切断力Lの測定結果とを受けて、切り込み開始後
の特定のストローク位置で測定された切断力Lが、所定
値(正常な押し切り状態における、切り込み開始後の特
定のストローク位置での切断力の値)よりもはるかに大
きい(例えば、2倍以上)場合に、切断不良が発生した
と判断して、アクチュエータ1の下降動作を制御し、段
付紙積層体5の切断を中止するようになっている。
【0017】これにより、コントローラ10は、切断・
切り込み情報測定手段としてのロードセル8及びストロ
ークセンサ7で得られた切断・切り込み情報に基づい
て、特定の条件を満たした場合にカッタ3による切断を
中止する切断中止制御手段としての機能を有しているこ
とになる。上述の構成により、アクチュエータ1を作動
させて下方に伸長させることにより、カッタ3は下方へ
移動させられ段付紙積層体5の上面に接触する。図2は
押し切り加工が正常に行なわれている状態における段付
紙積層体5とカッタ3とを示す断面図であるが、アクチ
ュエータ1を更に伸長させてカッタ3を下方へ押圧する
事により、カッタ3は図2に示すように、段付紙積層体
5の上面に突き刺さり、埋没する。更にアクチュエータ
1を伸長させてカッタ3を下方へ押圧することにより、
カッタ3は段付紙積層体5を貫通し、段付紙積層体5は
カッタ3により切断される。
【0018】さて、ここで押し切り加工が正常に行なわ
れている状態における段付紙積層体5の切断工程と、切
断不良が発生している状態において押し切り加工が行な
われている段付紙積層体5の切断工程とについて、図を
用いて説明する。図3は、押し切り加工が正常に行なわ
れている場合における、ストロークと切断力との関係を
示す図であり、図5は、切断不良が発生している状態で
押し切り加工が行なわれている場合における、ストロー
クと切断力との関係を示す図である。
【0019】押し切り加工が正常に行なわれている状態
では、図3に示すように、カッタ3の先端部に形成され
ている歯が段付紙積層体5の上部表面に接触して(切込
開始位置に到達して)切り込みを開始すると同時に切断
力が発生し、カッタ3の先端部に形成されている歯が段
付紙積層体5の表面に接触して切り込みを開始してか
ら、カッタ3の先端部に形成されている歯の根元部分ま
でが段付積層体5に埋没するまでの僅かな間に、切断力
は急激に上昇する(工程1)。
【0020】次に、カッタ3の先端部に形成されている
歯の根元部分まで段付紙積層体5の表面に埋没している
状態から、更にカッタ3が段付紙積層体5に切り込んで
いる切断中の状態では、切断力はカッタ3の切れ込みス
トロークに比例して増加し(工程2)、切断完了と同時
に切断力は消滅する(工程3)。ここで、本発明の一実
施形態としての段付紙積層体加工装置により、押し切り
加工が正常に行なわれている場合での工程の流れを、図
6を使用して説明する。図6は押し切り加工の工程を示
すフローチャートである。
【0021】本発明の一実施形態としての段付紙積層体
加工装置によって、段付紙積層体5を切断する場合に
は、先ず、ベース4の上に段付紙積層体5が配置されて
いる状態で、アクチュエータ1を下方に伸長させる(ス
テップS1)。なお、工程中、ストロークセンサ7はア
クチュエータ1の伸長量、即ち、切り込みストロークS
を測定し、コントローラ10へ出力し続ける。
【0022】次に、コントローラ10は、ストロークセ
ンサ7によって測定された切り込みストロークSと、所
定値である特定ストロークS0 とを比較して(ステップ
S2)、切り込みストロークSが特定ストロークS0
等しくなった場合(ステップS2のY(Yes)ルート
参照)に、ロードセル8によって切断力Lを測定し(ス
テップS3)、一方、切り込みストロークSが特定スト
ロークS0 に達していない場合には、更にアクチュエー
タ1を伸長させる(ステップS2のN(No)ルート参
照)。
【0023】なお、特定ストロークS0 は、図3中の工
程2に示すような、カッタ3の先端部に形成されている
歯の根元部分まで段付紙積層体5の表面に埋没している
状態から、更にカッタ3が段付紙積層体5に切り込んで
いる切断中の状態における特定のストロークであり、所
定値としてコントローラ10に設定されるようになって
いる。
【0024】次に、コントローラ10は、ロードセル8
によって測定した切断力Lと、所定値である切断力判定
用基準値L0 とを比較して(ステップS4)、切断力L
が切断力判定用基準値L0 よりもはるかに大きい(例え
ば、2倍以上)場合に(ステップS4のYルート参
照)、切断不良が発生したとみなして、アクチュエータ
1の伸長を停止させる(ステップS5)。一方、切断力
Lが切断力判定用基準値L 0 よりもはるかに大きくない
場合には(ステップS4のNルート参照)、正常に押し
切り加工が行なわれているとみなして、更にアクチュエ
ータ1を下方に伸長させる(ステップS6)。なお、切
断力判定用基準値L0 は、正常に押し切り加工が行なわ
れている状態における、特定のストロークS0 での切断
力の値であり、所定値としてコントローラ10に設定さ
れるようになっている。
【0025】さらに、コントローラ10は、ストローク
センサ7によって測定された切り込みストロークSと、
所定値である特定ストロークS1 とを比較して(ステッ
プS7)、切り込みストロークSが特定ストロークS1
よりも小さい場合には、カッタ3は、段付紙積層体5を
切断中であるとみなして、更にアクチュエータ1を伸長
させる(ステップS7のNルート参照)。
【0026】一方、切り込みストロークSが特定ストロ
ークS1 以上の場合(ステップS7のYルート参照)
に、カッタ3が段付紙積層体5の切断を完了したものと
判断して、アクチュエータ1の下方への伸長を停止させ
る(ステップS8)。なお、ここで、特定ストロークS
1 は、図3中の工程3に示すような、カッタ3の先端部
が段付紙積層体5を貫通して、段付紙積層体5の切断が
完了している状態における特定のストロークであり、所
定値としてコントローラ10に設定されるようになって
いる。
【0027】次に、停止させたアクチュエータ1を収縮
させることによって(ステップS9)、切断された段付
紙積層体5からカッタ3を引き抜き、更に、カッタ3を
上昇させる。次に、コントローラ10は、ストロークセ
ンサ7によって測定された切り込みストロークSと、特
定ストロークS2 とを比較して(ステップS10)、切
り込みストロークSが所定値である特定ストロークS2
よりも大きい場合には、カッタ3は、切断加工開始位置
(最上部)まで達していないと判断して、更にアクチュ
エータ1を収縮させる(ステップS10のNルート参
照)。
【0028】一方、切り込みストロークSが特定ストロ
ークS2 以下の場合(ステップS10のYルート参照)
には、カッタ3は切断加工開始位置(最上部)まで達し
たものと判断して、アクチュエータ1の上方への収縮を
停止させる(ステップS11)。なお、ここで、特定ス
トロークS2 は、段付紙積層体5の切断加工を開始する
前、すなわち、アクチュエータ1が伸長を開始する前の
状態での特定のストローク(通常は0)であり、所定値
としてコントローラ10に設定されるようになってい
る。
【0029】最後に、次の段付紙積層体5をベース4上
に配設して(ステップS12)、ステップS1に戻るの
である。なお、上記実施例では、切断不良の発生を判断
するために、切断力Lを測定するためのきっかけとし
て、ストロークセンサ7によって測定された切り込みス
トロークSを特定ストロークS0 と比較したり(ステッ
プS2参照)、又、カッタ3が段付紙積層体5の切断を
完了したことを判断するために、ストロークセンサ7に
よって測定された切り込みストロークSを特定ストロー
クS1 と比較したり(ステップS7参照)、更に、カッ
タ3が切断加工開始位置(最上部)まで達したことを判
断するために、ストロークセンサ7によって測定された
切り込みストロークSを特定ストロークS2 と比較した
り(ステップS10参照)しているが、これに限定され
るものではなく、各ストローク位置に対応する箇所にリ
ミットセンサ等を設けてもよい。
【0030】すなわち、特定ストロークS0 ,S1 ,S
2 に相当する各位置にリミットセンサを配設して、これ
らのリミットセンサがカッタ3を検出した時に、ロード
セル8によって切断力Lを測定測定するようにしたり
(ステップS2に相当)、アクチュエータ1の伸長を停
止させる(ステップS7,S10に相当)ように構成す
ることにより、上記実施形態と同様の効果を得ることが
できるのである。
【0031】一方、図4に示すような切断不良が発生し
ている状態で押し切り加工が行なわれている場合では、
カッタ3の切り込みストロークSに対する切断力Lの発
生の仕方が異なる。すなわち、カッタ3が切り込み開始
位置に到達しても、カッタ3の先端部に形成されている
歯は、段付紙積層体5に切り込むことができずに段付紙
積層体5を押し潰すため、図5に示すように、カッタ3
の切り込みストロークSが大きくなるにつれて切断力L
は急激に上昇する。
【0032】そこで、コントローラ10は、ストローク
センサ7によって測定されるストローク位置が特定スト
ロークS0 となった時に、ロードセル8によって測定さ
れた切断力Lと、予め情報として与えておいた所定値で
ある切断力判定用基準値L0とを比較して、ロードセル
8によって測定された切断力Lが、切断力L0 よりもは
るかに大きい場合(例えば2倍以上)に、切断不良が発
生したと判断する。
【0033】ここで、特定ストロークS0 は図3中の工
程2に示すような、カッタ3の先端部に形成されている
歯の根元部分まで段付紙積層体5の表面に埋没している
状態から、更にカッタ3が段付紙積層体5に切り込んで
いる切断中の状態における特定のストローク位置であ
り、又、切断力判定用基準値L0 は、図3中の工程2に
示すような、カッタ3が正常に段付紙積層体5を切断し
ている状態における、特定ストロークS0 での切断力で
ある。
【0034】切断不良が発生したと判断したコントロー
ラ10は、アクチュエータ1に対して、カッタ3の押し
切り動作を停止させるための信号を出力し、アクチュエ
ータ1の下方への伸長を停止させることにより、カッタ
3の下降動作を停止させ、押し切り動作を停止させる。
なお、上記実施形態では、コントローラ10が切断不良
の発生を判断するために、切断力を得るためのきっかけ
としてストロークセンサ7によって測定された切り込み
ストロークを使用しているが、これに限定されるもので
はなく、コントローラ10にタイマ等を設けて、そのタ
イマによって計測された時間を切断力を得るためのきっ
かけとして利用してもよい。
【0035】また、上記実施形態では、コントローラ1
0が切断不良の発生を判断するために、ロードセル8に
よって測定された切断力を判断基準として使用している
が、それに限定されるものではなく、ロードセル8によ
って測定された切断力から切断力の変動を求めて、その
切断力の変動を判断基準としてもよく、又、ロードセル
8によって測定された切断力と、ロードセル8によって
測定された切断力から求めた切断力の変動の双方を判断
基準としてもよい。
【0036】そこで、以下、コントローラ10の構成例
として、(A)切断力を得るためのきっかけとしてスト
ロークセンサを用いる場合と、(B)切断力を得るため
のきっかけとしてタイマを用いる場合との、それぞれの
場合においての実施例を示し、更に、それらの各場合に
おいて、コントローラ10が切断不良の発生を判断する
ために、(イ)ロードセル8によって測定された切断力
を判断基準とした場合と、(ロ)ロードセル8によって
測定された切断力から求めた切断力の変動を判断基準と
した場合、及び、(ハ)ロードセル8によって測定され
た切断力とロードセル8によって測定された切断力から
求めた切断力の変動との双方を判断基準とした場合の、
それぞれの場合が示すように構成されたコントローラ1
0について、更に詳細に説明する。
【0037】以下、本発明の一実施形態としての段付紙
積層体加工装置に用いられるコントローラ10の機能に
ついて図を使用して説明する。図7〜図12は本発明の
一実施形態としての段付紙積層体加工装置に用いられる
コントローラ10の要部構成を示す模式的なブロック図
である。 (A)切断力を得るためのきっかけとしてストロークセ
ンサを用いる場合 図7〜図9は、切断不良検出のための切断力情報を得る
きっかけを、ストロークセンサを使用して得るように構
成されているコントローラの機能ブロック図である。
【0038】ここで、図7はロードセル8によって測定
された切断力Lを、所定値である切断力判定用基準値L
0 と比較することによって切断不良の発生を判断する場
合における、コントローラ10Aの機能を模式的に示す
ブロック図である。また、図8は、ロードセル8によっ
て測定された切断力Lから切断力の変動ΔLを求め、そ
の切断力の変動ΔLを、所定値である切断力判定用基準
値ΔL0 と比較することによって切断不良の発生を判断
する場合における、コントローラ10A′の機能を模式
的に示すブロック図である。
【0039】さらに、図9はロードセル8によって測定
された切断力Lから切断力の変動ΔLを求め、その切断
力の変動ΔLと所定値である切断力判定用基準値ΔL0
と比較するとともに、ロードセル8によって測定された
切断力Lと所定値である切断力判定用基準値L0 とを比
較し、双方の比較の結果から切断不良の発生を判断する
場合におけるコントローラ10A″の機能を模式的に示
すブロック図である。
【0040】(イ)ロードセル8によって測定された切
断力を判断基準とした場合 図7に示すように、コントローラ10A内には、位置判
定用基準値設定部10bが設けられており、この位置判
定用基準値設定部10bには、図3中に示す工程2に示
すような、カッタ3の先端部に形成されている歯の根元
部分まで段付紙積層体5の表面に埋没している状態か
ら、更にカッタ3が段付紙積層体5に切り込んでいる切
断中の状態における特定のストロークである特定ストロ
ークS0 (位置判定用基準値)が記憶されるようになっ
ている。
【0041】また、切断力判定用基準値設定部10dに
は、正常に切断が行なわれている状態において、特定ス
トロークS0 で、ロードセル8によって測定されるべき
切断力L0 (切断力判定用基準値)が所定値として設定
されている。また、コントローラ10A内には位置判断
部10aが設けられている。この位置判断部10aにお
いて、ストロークセンサ7によって測定された切り込み
ストロークSと、位置判定用基準値設定部10bに記憶
されている位置判定用基準値S0 とを比較して、ストロ
ークセンサ7から入力された切り込みストロークSが、
位置判定用基準値設定部10bに記憶されている位置判
定用基準値S0 と等しくなった場合(S=S0 )に、比
較部10cに対してトリガ信号を出力する。
【0042】このトリガ信号を受けた比較部10cは、
ロードセル8によって測定された切断力Lと、切断力判
定用基準値設定部10dに記憶されている切断力判定用
基準値L0 とを比較して、ロードセル8によって測定さ
れた切断力Lがはるかに大きく(例えば2倍以上)なっ
た場合(L>>L0 )に、アクチュエータ1に対して停
止信号を出力する。
【0043】(ロ)切断力の変動を判断基準とした場合 また、図8は、ロードセル8によって測定された切断力
Lから、その変動ΔLを算出し、その切断力の変動ΔL
と所定値ΔL0 とを比較することによって切断不良の発
生を判断する場合におけるコントローラ10A′の機能
を模式的に示す図であるが、図7に示すコントローラ1
0Aと同様に、位置判定用基準値設定部10bが設けら
れており、この位置判定用基準値設定部10bには、図
3中に示す工程2に示すような、カッタ3の先端部に形
成されている歯の根元部分まで段付紙積層体5の表面に
埋没している状態から、更にカッタ3が段付紙積層体5
に切り込んでいる切断中の状態における特定のストロー
クである特定ストロークS 0 (位置判定用基準値)が設
定されるようになっている。
【0044】また、切断力判定用基準値設定部10gに
は、正常に切断が行なわれている状態において、特定ス
トロークS0 で、ロードセル8によって測定されるべき
切断力Lから求められる切断力の変動ΔL0 が所定値
(切断力判定用基準値)として設定されている。さら
に、コントローラ10A′内には位置判断部10aが設
けられており、この位置判断部10aにおいて、ストロ
ークセンサ7によって測定された切り込みストロークS
と、位置判定用基準値設定部10bに記憶されている位
置判定用基準値S0 とを比較して、ストロークセンサ7
によって測定された切り込みストロークSが、位置判定
用基準値設定部10bに記憶されている位置判定用基準
値S 0 と等しくなった場合(S=S0 )に、演算部10
eに対してトリガ信号を出力する。
【0045】このトリガ信号を受けた演算部10eは、
ロードセル8によって測定されたその時点での切断力L
を微分演算(dL/dS)することによりその切断力の
変動ΔLを求め、その変動ΔLを比較部10fに出力す
る。この比較部10fは、演算部10eによって算出さ
れた切断力の変動ΔLと、切断力判定用基準値設定部1
0gに設定されている切断力判定用基準値ΔL0 とを比
較して、演算部10eによって算出された切断力の変動
ΔLがはるかに大きくなった場合(ΔL>>ΔL0
に、切断不良が発生したと判断して、アクチュエータ1
に対して停止信号を出力する。
【0046】(ハ)切断力と切断力の変動との双方の結
果を判断基準とした場合 図9に示すコントローラ10A″では、図8に示したコ
ントローラ10A′のように、ロードセル8によって測
定された切断力Lから、その切断力の変動ΔLを算出
し、その切断力の変動ΔLと所定値である切断力判定用
基準値ΔL0 とを比較するとともに、図7に示したコン
トローラAのように、ロードセル8によって測定された
切断力Lを所定値である切断力判定用基準値L0 と比較
することによって、二つの比較によって得られた結果
を、それぞれ論理回路10hに入力するように構成する
ことによって、特定の条件が揃った場合にのみ論理回路
10hからアクチュエータ1に対して停止信号を出力す
るようになっている。
【0047】さて、このコントローラ10A″には、図
7,図8と同様に、位置判定用基準値設定部10b,切
断力判定用機銃値設定部10d,10g、及び位置判断
部10aが設けられており、この位置判定用基準値設定
部10bには、図3中に示す工程2に示すような、カッ
タ3の先端部に形成されている歯の根元部分まで段付紙
積層体5の表面に埋没している状態から、更にカッタ3
が段付紙積層体5に切り込んでいる切断中の状態におけ
る特定のストロークである特定ストロークS0(位置判
定用基準値)が設定されるようになっている。
【0048】また、切断力判定用基準値設定部10gに
は、正常に切断が行なわれている状態において、特定ス
トロークS0 で、ロードセル8によって測定されるべき
切断力Lから求められる切断力の変動ΔL0 が所定値
(切断力判定用基準値)として設定されている。さら
に、切断力判定用基準値設定部10dには、正常に切断
が行なわれている状態における、上記の位置判定用基準
値設定部10bに記憶されている特定ストロークS
0 で、ロードセル8によって測定される切断力L0 が所
定値(切断力判定用基準値)として設定されている。
【0049】また、コントローラ10A″内には位置判
断部10aが設けられているが、この位置判断部10a
において、ストロークセンサ7から入力された切り込み
ストロークSと、位置判定用基準値設定部10bに記憶
されている位置判定用基準値S0 とを比較して、ストロ
ークセンサ7から入力された切り込みストロークSが、
位置判定用基準値設定部10bに記憶されている位置判
定用基準値S0 と等しくなった場合(S=S0 )に、演
算部10eと比較部10cとに対してトリガ信号を出力
する。
【0050】このトリガ信号を受けた演算部10eは、
ロードセル8によって測定されたその時点での切断力L
を微分演算(dL/dS)することにより、ロードセル
8によって測定された切断力の変動ΔLを求め、その切
断力の変動ΔLを比較部10fに対して出力する。この
トリガ信号を受けた比較部10fは、演算部10eによ
って算出された切断力の変動ΔLと、切断力判定用基準
値設定部10gに記憶されている切断力判定用基準値Δ
0 とを比較して、演算部10eによって算出された切
断力の変動ΔLがはるかに大きくなった場合(ΔL>>
ΔL0 )に、論理回路10hに対して信号を出力するよ
うになっている。
【0051】一方、トリガ信号を受けた比較部10c
は、ロードセル8によって測定されたその時点での切断
力Lと、切断力判定用基準値設定部10dに記憶されて
いる切断力判定用基準値L0 とを比較して、ロードセル
8から入力された切断力がはるかに大きく(例えば2倍
以上)なった場合(L>>L0 )に、論理回路10hに
対して信号を出力するようになっている。
【0052】このように、比較部10c,10fにおけ
るそれぞれの比較の結果により、信号を論理回路10h
に入力するように構成することによって、特定の条件が
揃った場合にのみ論理回路10hから、アクチュエータ
1への停止信号を出力するようになっている。ここで、
論理回路10hは、コントローラ10A″の仕様に応じ
て、AND回路もしくはOR回路に設定するようになっ
ており、段付紙積層体加工装置の運用上なるべくアクチ
ュエータ1を停止させたくない場合にはAND回路に設
定し、一方、装置を確実に停止させたい場合にはOR回
路に設定するようになっている。
【0053】すなわち、論理回路10hがAND回路と
して設定されている場合には、比較部10f及び比較部
10cの両方から論理回路10hに対して信号が出力さ
れない限り、コントローラ10A″は切断不良が発生し
たと判断せず、アクチュエータ1に対して停止信号を出
力しない。一方、論理回路10hがOR回路として設定
されている場合には、比較部10fもしくは比較部10
cの、少なくともどちらか一方から論理回路10hに対
して信号を出力した場合に、コントローラ10A″は切
断不良が発生したと判断してアクチュエータ1に対して
停止信号を出力するのである。
【0054】(B)切断力を得るためのきっかけとして
タイマを用いる場合 図10〜図12は、切断不良検出のための切断力情報を
得るきっかけを、タイマを使用して得るように構成され
ているコントローラ10の機能ブロック図である。
【0055】ここで、図10は、ロードセル8によって
測定された切断力を、所定値である切断力判定用基準値
0 と比較することによって切断不良の発生を判断する
場合における、コントローラ10Bの機能を模式的に示
すブロック図である。また、図11は、ロードセル8に
よって測定された切断力Lから切断力の変動ΔLを求
め、その切断力の変動量ΔLを所定値である切断力判定
用基準値ΔL0と比較することによって切断不良の発生
を判断する場合における、コントローラ10B′の機能
を模式的に示すブロック図である。
【0056】さらに、図12はロードセル8によって測
定された切断力Lから切断力の変動ΔLを求め、その切
断力の変動ΔLを所定値である切断力判定用基準値ΔL
0 と比較するとともに、他方で、ロードセル8によって
測定された切断力Lと所定値である切断力判定用基準値
0 とを比較し、双方の比較の結果から切断不良の発生
を判断する場合における、コントローラ10B″の機能
を模式的に示すブロック図である。
【0057】(イ)ロードセル8によって測定された切
断力を判断基準とした場合 図10に示すように、コントローラ10B内には、タイ
マ10iが設けられており、このタイマ10iは、アク
チュエータ1が伸長を開始してから特定の時間T0 が経
過すると、比較部10cに対してトリガ信号を出力する
ようになっている。
【0058】ここで、この特定の時間T0 は、予め実験
等により求められた経過時間(位置判定用基準値)であ
って、アクチュエータ1が最も収縮している初期状態か
ら伸長を始めて、カッタ3が正常に段付紙積層体5を切
断中の状態になるまでの時間であり、図3中に示す工程
2の範囲内に相当するような位置に到達するまでの時間
である。
【0059】また、切断力判定用基準値設定部10dに
は、切断が正常に行なわれている状態において、切断開
始後、上記のタイマ10iに設定されている特定の時間
0が経過した時点でロードセル8によって測定される
べき切断力L0 が、所定値(切断力判定用基準値)とし
て記憶されている。なお、この図10中に示す比較部1
0c及び切断力判定用基準値10dは、前述の図7及び
図9に示す、比較部10c及び切断力判定用基準値10
dと同様の機能を有するものであり、以下、このよう
に、同一の機能を有するものを示すときには、同一の符
号により表記する。
【0060】さて、トリガ信号を受けた比較部10c
は、ロードセル8によって測定された切断力Lと、切断
力判定用基準値設定部10dに記憶されている切断力判
定用基準値L0 とを比較して、ロードセル8によって測
定された切断力Lがはるかに大きく(例えば2倍以上)
なった場合(L>>L0 )に、切断不良が発生したと判
断して、アクチュエータ1に対して停止信号を出力す
る。
【0061】(ロ)切断力の変動を判断基準とした場合 また、図11は、ロードセル8によって測定された切断
力Lから、切断力の変動ΔLを算出し、その切断力の変
動ΔLと所定値である切断力判定用基準値ΔL 0 とを比
較することによって切断不良の発生を判断する場合にお
けるコントローラ10B′の機能を模式的に示す図であ
るが、図10に示すコントローラ10Bと同様に、タイ
マ10iが設けられており、このタイマ10iは、アク
チュエータ1が伸長を開始してから特定の時間T0 が経
過すると比較部10iに対してトリガ信号を出力するよ
うになっている。
【0062】ここで、この特定の時間T0 というのは、
図10に示すタイマ10hと同様に、予め実験等により
求められた時間(位置判定用基準値)であって、アクチ
ュエータ1が最も収縮している状態から伸長を始めて、
カッタ3が正常に段付紙積層体5を切断中の状態になる
までの時間であり、図3中に示す工程2の範囲内に相当
するような位置に到達するまでの時間である。
【0063】また、切断力判定用基準値設定部10gに
は、切断が正常に行なわれている場合において、切断開
始後、上記のタイマ10iに設定されている特定の時間
0が経過した時点で、ロードセル8によって測定され
るべき切断力から求められる切断力の変動ΔL0 が、所
定値(切断力判定用基準値)として記憶されている。さ
て、タイマ10iから出力されたトリガ信号を受けた演
算部10eは、ロードセル8によって測定された切断力
Lを微分演算(dL/dT)することによりその切断力
の変動ΔLを求め、この切断力の変動ΔLを比較部10
fに対して出力する。
【0064】この比較部10fは、演算部10eによっ
て算出された切断力の変動ΔLと、切断力判定用基準値
設定部10gに設定されている切断力判定用基準値ΔL
0 とを比較して、演算部10eによって算出された切断
力の変動ΔLがはるかに大きくなった場合(ΔL>>Δ
0 )に、切断不良が発生したと判断して、アクチュエ
ータ1に対して停止信号を出力する。
【0065】(ハ)切断力と切断力の変動との双方の結
果を判断基準とした場合 図12に示すコントローラ10B″では、図11で示し
たコントローラB′のように、ロードセル8によって測
定された切断力Lから、その切断力の変動ΔLを算出
し、その切断力の変動ΔLと所定値である切断力判定用
基準値ΔL0 とを比較するとともに、図10に示したコ
ントローラBのように、ロードセル8によって測定され
た切断力Lを所定値である切断力判定用基準値L0 と比
較することによって、これら二つの比較によって得られ
た結果を、それぞれ論理回路10hに入力することによ
って、特定の条件が揃った場合にのみ論理回路10hか
らアクチュエータ1に対して停止信号を出力するように
構成されている。
【0066】さて、このコントローラ10B″には、図
10,図11と同様に、タイマ10iが設けられてお
り、このタイマ10iは、アクチュエータ1が伸長を開
始してから特定の時間T0 が経過すると比較部10cに
対してトリガ信号を出力するようになっている。ここ
で、この特定の時間T0 は、予め実験等により求められ
た経過時間(位置判定用基準値)であって、アクチュエ
ータ1が最も収縮している初期状態から伸長を始めて、
カッタ3が正常に段付紙積層体5を切断中の状態になる
までの時間であり、図3中に示す工程2の範囲内に相当
するような位置に到達するまでの時間である。
【0067】また、切断力判定用基準値設定部10dに
は、切断が正常に行なわれている状態において、切断開
始後、上記のタイマ10iに設定されている特定の時間
0が経過した時点でロードセル8によって測定される
べき切断力L0 が、所定値(切断力判定用基準値)とし
て記憶されている。さらに、切断力判定用基準値設定部
10gには、切断が正常に行なわれている場合におい
て、切断開始後、上記のタイマ10iに設定されている
特定の時間T 0 が経過した時点で、ロードセル8によっ
て測定されるべき切断力から求められる切断力の変動Δ
0 が、所定値(切断力判定用基準値)として記憶され
ている。
【0068】さて、トリガ信号を受けた演算部10e
は、ロードセル8から入力されたその時点での切断力L
を微分演算(dL/dT)することにより、ロードセル
8によって測定された切断力の変動ΔLを求め、その切
断力の変動ΔLを比較部10fに出力する。この比較部
10fは、演算部10eによって算出された切断力の変
動ΔLと、切断力判定用基準値設定部10gに記憶され
ている切断力判定用基準値ΔL0 とを比較して、演算部
10eによって算出された切断力の変動ΔLがはるかに
大きくなった場合(ΔL>>ΔL0 )に、論理回路10
hに対して信号を出力するようになっている。
【0069】一方、トリガ信号を受けた比較部10c
は、ロードセル8から入力されたその時点での切断力L
と、切断力判定用基準値設定部10dに記憶されている
切断力判定用基準値L0 とを比較して、ロードセル8か
ら入力された切断力Lがはるかに大きく(例えば2倍以
上)なった場合(L>>L0 )に、論理回路10hに対
して信号を出力するようになっている。
【0070】このように、比較部10c,10fにおけ
るそれぞれの比較の結果により信号を論理回路10hに
入力するように構成することによって、特定の条件が揃
った場合にのみ論理回路10hから、アクチュエータ1
への停止信号を出力するようになっている。ここで、論
理回路10hは、コントローラ10B″の仕様に応じ
て、AND回路もしくはOR回路に設定するようになっ
ており、段付紙積層体加工装置の運用上なるべくアクチ
ュエータ1を停止させたくない場合にはAND回路に設
定し、一方、装置を確実に停止させたい場合にはOR回
路に設定するようになっている。
【0071】すなわち、論理回路10hがAND回路と
して設定されている場合には、比較部10f及び比較部
10cの両方から論理回路10hに対して信号が出力さ
れない限り、コントローラ10B″は切断不良が発生し
たと判断せず、アクチュエータ1に対して停止信号を出
力しない。一方、論理回路10hがOR回路として設定
されている場合には、比較部10fもしくは比較部10
cの、少なくともどちらか一方から論理回路10hに対
して信号を出力した場合に、コントローラ10B″は切
断不良が発生したと判断してアクチュエータ1に対して
停止信号を出力するのである。
【0072】また、以下に、本発明の一実施形態として
の段付紙積層体加工装置に用いられるコントローラ10
の動作を、図13〜図18に示すフローチャートを使用
して説明する。 (A)切断力を得るためのきっかけとしてストロークセ
ンサを用いる場合 図13〜図15は、切断不良検出のための切断力情報を
得るきっかけをストロークセンサにより得るように構成
されているコントローラの動作を説明するフローチャー
トである。
【0073】ここで、図13は、ロードセル8によって
測定された切断力Lと、所定値である切断力判定用基準
値L0 とを比較することによって切断不良の発生を判断
する場合における、コントローラ10Aの動作を説明す
るためのフローチャートである。また、図14は、ロー
ドセル8によって測定された切断力Lから切断力の変動
ΔLを求め、その切断力の変動ΔLと、所定値である切
断力判定用基準値ΔL0とを比較することによって切断
不良の発生を判断する場合における、コントローラ10
A′の動作を説明するためのフローチャートである。
【0074】さらに、図15は、ロードセル8によって
測定された切断力Lから切断力の変動ΔLを求め、その
切断力の変動ΔLと、所定値である切断力判定用基準値
ΔLとを比較するとともに、ロードセル8によって測定
された切断力Lと所定値である切断力判定用基準値L0
とを比較し、双方の比較の結果から切断不良の発生を判
断する場合における、コントローラ10A″の動作を説
明するためのフローチャートである。
【0075】(イ)ロードセル8によって測定された切
断力を判断基準とした場合 ロードセル8によって測定された切断力Lと、あらかじ
め設定してある所定値である切断力判定用基準値L0
を比較して、切断不良の発生を判断するコントローラ1
0Aの動作について、図7に示す機能ブロック図を参照
しながら、図13に示すフローチャートを用いて説明す
る。
【0076】まず、位置判断部10aにおいて、ストロ
ークセンサ7によって測定され順次入力されてくる切り
込みストロークSと、位置判定用基準値設定部10bに
設定されている位置判定用基準値S0 とを順次比較する
(ステップA1)。入力された切り込みストロークSが
位置判定用基準値S0 と等しく(S=S0 )なったら
(ステップA1のYルート参照)、ロードセル8によっ
て切断力Lを測定する(ステップA2)。
【0077】次に、比較部10cにおいて、ロードセル
8によって測定された切断力Lと、切断力判断用基準値
設定部10dに設定されている切断力判定用基準値L0
とを比較して(ステップA3)、切断力Lが切断力判断
用基準値L0 よりもはるかに大きい場合〔例えば2倍以
上(L>2L0 )〕には(ステップA3のYルート参
照)、アクチュエータ1に対して停止信号を出力する
(ステップA4)。一方、切断力Lが切断力判断用基準
値L0 よりもはるかに大きくない場合には(ステップA
3のNルート参照)、そのまま切断を継続させて、ステ
ップA1に戻るのである。
【0078】(ロ)切断力の変動を判断基準とした場合 ロードセル8によって測定された切断力Lから求めた切
断力の変動ΔLと、所定値である切断力判定用基準値Δ
0 とを比較し、切断不良の発生を判断するコントロー
ラ10A′の動作について、図8に示す機能ブロック図
を参照しながら図14に示すフローチャートを用いて説
明する。
【0079】まず、位置判断部10aにおいて、ストロ
ークセンサ7によって測定され順次入力されてくる切り
込みストロークSと、位置判定用基準値設定部10bに
設定されている位置判定用基準値S0 とを順次比較する
(ステップB1)。入力された切り込みストロークSが
位置判定用基準値S0 と等しく(S=S0 )なったら
(ステップB1のYルート参照)、ロードセル8によっ
て切断力Lを測定する(ステップB2)。演算部10e
において、ロードセル8から入力された切断力Lを微分
演算(dL/dS)することによって、切断力の変動Δ
Lを求める(ステップB3)。
【0080】次に、比較部10cにおいて、演算部10
eで求められた変動ΔLと、切断力判断用基準値設定部
10gに設定されている切断力判定用基準値ΔL0 とを
比較して(ステップB4)、切断力の変動ΔLが切断力
判断用基準値ΔL0 よりもはるかに大きい場合(ΔL>
>ΔL0 )には(ステップB4のYルート参照)、アク
チュエータ1に対して停止信号を出力する(ステップB
5)。一方、切断力の変動ΔLが切断力判断用基準値Δ
0 よりもはるかに大きくない場合(ステップB4のN
ルート参照)には、そのまま切断を継続し、ステップB
1に戻るのである。
【0081】(ハ)切断力と切断力の変動との双方の結
果を判断基準とした場合 ロードセル8によって測定された切断力Lから求めた切
断力の変動ΔLと、あらかじめ設定してある所定値であ
る切断力判定用基準値ΔL0 とを比較するとともに、他
方で、ロードセル8によって測定された切断力Lと所定
値である切断力判定用基準値L0 とを比較して、それら
双方の比較の結果より切断不良の発生を判断するコント
ローラ10A″の動作について、図9に示す機能ブロッ
ク図を参照しながら、図15に示すフローチャートを用
いて説明する。
【0082】まず、位置判断部10a″において、スト
ロークセンサ7によって測定され順次入力されてくる切
り込みストロークSと、位置判定用基準値設定部10b
に設定されている位置判定用基準値S0 とを順次比較す
る(ステップC1)。入力された切り込みストロークS
が位置判定用基準値S0 と等しく(S=S0 )なったら
(ステップC1のYルート参照)、ロードセル8によっ
て切断力Lを測定する(ステップC2)。演算部10e
において、ロードセル8から入力された切断力Lを用い
て微分演算(dL/dS)することによって、切断力の
変動ΔLを求める(ステップC3)。
【0083】次に、比較部10fにおいて、演算部10
eで求められた切断力の変動ΔLと、切断力判断用基準
値設定部10gに設定されている切断力判定用基準値Δ
0とを比較して(ステップC4)、切断力の変動ΔL
が切断力判断用基準値ΔL0よりもはるかに大きい場合
(ΔL>>ΔL0 )には(ステップC4のYルート参
照)、論理回路10hに対して1を出力する(ステップ
C6)。又、切断力の変動ΔLが切断力判断用基準値Δ
0 よりもはるかに大きくない場合には(ステップC4
のNルート参照)、論理回路10hに対して、0を出力
する(ステップC7)。
【0084】一方、比較部10cにおいて、ロードセル
8によって測定された切断力Lと、切断力判断用基準値
設定部10dに設定されている切断力判定用基準値L0
とを比較して(ステップC5)、切断力Lが切断力判断
用基準値L0 よりもはるかに大きい場合〔例えば2倍以
上(L>2L0 )〕には(ステップC5のYルート参
照)、論理回路10hに対して1を出力する(ステップ
C8)。一方、切断力Lが切断力判断用基準値L0 より
もはるかに大きくない場合には(ステップC5のNルー
ト参照)、論理回路10hへ0を出力する(ステップC
9)。
【0085】さて、論理回路10hは、必要に応じて
(装置の仕様に応じて)AND回路もしくはOR回路に
設定されるようになっているのであるが、まず、AND
回路に設定されている場合には、論理回路10hは、比
較部10f,10cの双方から1が出力された場合にお
いてのみ、アクチュエータ1に対して停止信号を出力
し、それ以外の場合にはそのまま切断を継続させてステ
ップC1へ戻る。
【0086】一方、論理回路10hがOR回路に設定さ
れている場合には、比較部10f,10cの少なくとも
どちらか一方から1が出力されると、アクチュエータ1
に対して停止信号を出力する。即ち、論理回路10h
は、比較部10f,10cの双方から0が出力された場
合においてのみ、そのまま切断を継続させ、ステップC
1へ戻るのである。
【0087】なお、上記の説明は論理回路10hがハー
ドウェアとして構成されている場合において説明してい
るのであるが、それに限定されるものではなく、論理回
路10hを同様な機能を有するソフトウェアによって構
成してもよい。この場合にも、論理回路10hは、必要
に応じて(装置の仕様に応じて)AND回路もしくはO
R回路として機能するように設定する。又、比較部10
f,10cは論理回路10hに対して、HI(Hight) や
LO(Low) の信号を出力するようにする。
【0088】このように、論理回路10hがソフトウェ
アによって構成されている場合においても、論理回路1
0hがハードウェアとして構成されている場合と同様
に、論理回路10hがAND回路の機能を有するように
設定されている場合では、論理回路10hは、比較部1
0f,10cの双方からHIの信号が出力された場合に
おいてのみ、アクチュエータ1に対して停止信号を出力
し、それ以外の場合にはそのまま切断を継続させてステ
ップC1へ戻り、一方、論理回路10hがOR回路の機
能を有するように設定されている場合には、比較部10
f,10cのどちらか一方から1が出力されると、アク
チュエータ1に対して停止信号を出力する。即ち、論理
回路10hは、比較部10f,10cの双方からLOの
信号が出力された場合においてのみ、そのまま切断を継
続させてステップC1へ戻るのである。
【0089】(B)切断力を得るためのきっかけとして
タイマを用いる場合 さらに、図16〜図18は、切断不良検出のための切断
力情報を得るきっかけをタイマにより得るように構成さ
れているコントローラの動作を説明するフローチャート
である。
【0090】なお、以下、切断開始から(アクチュエー
タ1が伸長を開始してから)の経過時間をTとする。こ
こで、図16は、ロードセル8によって測定された切断
力Lと所定値である切断力判定用基準値L0 とを比較す
ることによって切断不良の発生を判断する場合におけ
る、コントローラ10Bの動作を説明するためのフロー
チャートである。
【0091】また、図17は、ロードセル8によって測
定された切断力Lから切断力の変動ΔLを求め、その切
断力の変動ΔLと所定値である切断力判定用基準値ΔL
0 とを比較することによって切断不良の発生を判断する
場合における、コントローラ10B′の動作を説明する
ためのフローチャートである。さらに、図18はロード
セル8によって測定された切断力Lから切断力の変動Δ
Lを求め、その切断力の変動ΔLと所定値である切断力
判定用基準値ΔL0 とを比較するとともに、ロードセル
8によって測定された切断力Lと所定値である切断力判
定用基準値L0 とを比較し、双方の比較の結果より切断
不良の発生を判断する場合における、コントローラ10
B″の動作を説明するためのフローチャートである。
【0092】(イ)ロードセル8によって測定された切
断力を判断基準とした場合 ロードセル8によって測定された切断力Lと、あらかじ
め設定してある所定値である切断力判定用基準値L0
を比較して切断不良の発生を判断するコントローラ10
Bの動作について、図10に示す機能ブロック図を参照
しながら図16に示すフローチャートを用いて説明す
る。
【0093】まず、タイマ10iによって、切断開始か
ら所定時間T0 になるまでアクチュエータ1の伸長を行
ない(ステップD1)、所定時間T0 が経過した時点で
(ステップD1のYルート参照)、ロードセル8によっ
て切断力Lを測定する(ステップD2)。次に、比較部
10cにおいて、ロードセル8によって測定された切断
力Lと、切断力判断用基準値設定部10dに設定されて
いる切断力判定用基準値L0 とを比較して(ステップD
3)、切断力Lが切断力判断用基準値L0 よりもはるか
に大きい場合〔例えば2倍以上(L>2L0 )〕には
(ステップD3のYルート参照)、アクチュエータ1に
対して停止信号を出力する(ステップD4)。一方、切
断力Lが切断力判断用基準値L0 よりもはるかに大きく
ない場合には(ステップD3のNルート参照)、そのま
ま切断を継続させて、ステップD1に戻るのである。
【0094】(ロ)切断力の変動を判断基準とした場合 ロードセル8によって測定された切断力Lから求めた切
断力の変動ΔLと、あらかじめ設定してある所定値であ
る切断力判定用基準値ΔL0 とを比較して切断不良の発
生を判断するコントローラ10B′の動作について、図
11に示す機能ブロック図を参照しながら図17を用い
て説明する。
【0095】まず、タイマ10iによって、切断開始か
ら所定時間T0 になるまでアクチュエータ1の伸長を行
ない(ステップE1)、所定時間T0 が経過した時点で
(ステップE1のYルート参照)、ロードセル8によっ
て切断力Lを測定する(ステップE2)。次に、演算部
10eにおいて、ロードセル8から入力された切断力L
を用いて微分演算(dL/dT)することによって、切
断力の変動ΔLを求める(ステップE3)。
【0096】次に、比較部10fにおいて、演算部10
eで求められた切断の変動ΔLと、切断力判断用基準値
設定部10gに設定されている切断力判定用基準値ΔL
0 とを比較して(ステップE4)、切断力の変動ΔLが
切断力判断用基準値ΔL0 よりもはるかに大きい場合
(ΔL>>ΔL0 )には(ステップE4のYルート参
照)、アクチュエータ1に対して停止信号を出力する
(ステップE5)。
【0097】一方、切断力の変動ΔLが切断力判断用基
準値ΔL0 よりもはるかに大きくない場合には(ステッ
プE4のNルート参照)、そのまま切断を継続させて、
ステップE1に戻るのである。 (ハ)切断力と切断力の変動との双方の結果を判断基準
とした場合 ロードセル8によって測定された切断力Lから求めた切
断力の変動ΔLと、あらかじめ設定してある所定値であ
る切断力判定用基準値ΔL0 とを比較するとともに、他
方で、ロードセル8によって測定された切断力Lと所定
値である切断力判定用基準値L0 とを比較して、それら
双方の比較の結果より切断不良の発生を判断するコント
ローラ10B″の動作について、図12に示す機能ブロ
ック図を参照しながら図18を用いて説明する。
【0098】まず、タイマ10iによって、切断開始か
ら所定時間T0 になるまでアクチュエータ1の伸長を行
ない(ステップF1)、所定時間T0 が経過した時点で
(ステップF1のYルート参照)、ロードセル8によっ
て切断力を測定する(ステップF2)。次に、演算部1
0eにおいて、ロードセル8から入力された切断力Lを
用いて微分演算(dL/dT)することによって、切断
力の変動ΔLを求める(ステップF3)。
【0099】次に、比較部10fにおいて、演算部10
eで求められた切断力の変動ΔLと、切断力判断用基準
値設定部10gに設定されている切断力判定用基準値Δ
0とを比較して(ステップF4)、変動ΔLが切断力
判断用基準値ΔL0 よりもはるかに大きい場合(ΔL>
>ΔL0 )には(ステップF4のYルート参照)、論理
回路10hに対して1を出力する(ステップF6)。
又、切断力の変動ΔLが切断力判断用基準値ΔL0 より
もはるかに大きくない場合には(ステップF4のNルー
ト参照)、論理回路10hに対して、0を出力する(ス
テップF7)。
【0100】一方、比較部10cにおいて、ロードセル
8によって測定された切断力Lと、切断力判断用基準値
設定部10dに設定されている切断力判定用基準値L0
とを比較して(ステップF5)、切断力Lが切断力判断
用基準値L0 よりもはるかに大きい場合〔例えば2倍以
上(L>2L0 )〕には(ステップF5のYルート参
照)、論理回路10hに対して1を出力する(ステップ
F8)。一方、切断力Lが切断力判断用基準値L0 より
もはるかに大きくない場合には(ステップF5のNルー
ト参照)、論理回路10hへ0を出力する(ステップF
9)。
【0101】さて、論理回路10hは、必要に応じて
(装置の仕様に応じて)AND回路もしくはOR回路に
設定されるようになっているのであるが、まず、AND
回路に設定されている場合は、論理回路10hは、比較
部10f,10cの双方から1が出力された場合におい
てのみ、アクチュエータ1に対して停止信号を出力し、
それ以外の場合にはそのまま切断を継続させてステップ
F1へ戻る。
【0102】一方、論理回路10hがOR回路に設定さ
れている場合には、比較部10f,10cのどちらか一
方から1が出力されると、アクチュエータ1に対して停
止信号を出力する。即ち、論理回路10hは、比較部1
0f,10cの双方から0が出力された場合においての
み、そのまま切断を継続させてステップF1へ戻るので
ある。
【0103】なお、上記の説明では論理回路10hがハ
ードウェアとして構成されている場合において説明して
いるのであるが、それに限定されるものではなく、論理
回路10hを同様な機能を有するソフトウェアによって
構成してもよい。この場合にも、論理回路10は、必要
に応じて(装置の仕様に応じて)AND回路もしくはO
R回路として機能するように設定する。又、比較部10
f,10cは論理回路10hに対して、HIやLOの信
号を出力するようにする。
【0104】このように、論理回路10hがソフトウェ
アによって構成されている場合においても、論理回路1
0hがハードウェアとして構成されている場合と同様
に、論理回路10hがAND回路の機能を有するように
設定されている場合では、論理回路10hは、比較部1
0f,10cの双方からHIの信号が出力された場合に
おいてのみ、アクチュエータ1に対して停止信号を出力
し、それ以外の場合にはそのまま切断を継続させてステ
ップF1へ戻り、一方、論理回路10hがOR回路の機
能を有するように設定されている場合には、比較部10
f,10cのどちらか一方から1が出力されると、アク
チュエータ1に対して停止信号を出力する。即ち、論理
回路10hは、比較部10f,10cの双方からLOの
信号が出力された場合においてのみ、そのまま切断を継
続させてステップF1へ戻るのである。
【0105】このように、本発明の一実施形態としての
段付紙積層体加工装置によれば、切断不良が発生した際
に直ちに切断不良を検出して段付紙積層体5の切断を中
断することによって、切断不良発生している状態でカッ
タ3が、更に段付紙積層体5に押し付けられることを防
ぎ、このカッタ3が破損する前にアクチュエータ1を停
止させることができるので、カッタ3の損傷を未然に防
ぐことができ、カッタ3に要するコストの削減ができる
とともに、破損したカッタ3の破片による被害を防ぐこ
とができる。
【0106】また、本発明の一実施形態としての段付紙
積層体加工装置によれば、切断不良が発生した際に直ち
に切断不良を検出して段付紙積層体5の切断を中断する
ことができるので、段付紙積層体5の不良加工品を次工
程に送ることなく処理することができ、生産設備の信頼
性を向上させることができる。さらに、本発明の一実施
形態としての段付紙積層体加工装置によれば、切断不良
が発生した際に直ちに切断不良を検出することができる
ので、不良発生に対して迅速に対応することができ、生
産効率の向上を図ることができる。例えば、切断不良の
原因がカッタ3にあれば、直ちにカッタ3の交換を行な
い、又、切断不良の原因が段付紙積層体5の配設状態に
あれば、直ちに段付紙積層体5の配設状態を修正するこ
とにより、切断不良による生産工程の中断時間を最小限
に抑えることができるのである。
【0107】なお、上記実施形態では、カッタ3が最下
端位置(段付紙積層体5の切断完了位置)や最上端位値
(切断開始前位置)に到達したことを認識するためのき
っかけとしてストロークセンサ7を用いているが、これ
に限定されるものではなく、リミットスイッチ等を設け
て、このリミットスイッチからの信号を、カッタ3が最
下端位置(段付紙積層体5の切断完了位置)や最上端位
値(切断開始前位置)に到達したことを認識するための
きっかけとして使用してもよく、同様に、切断不良の発
生を判断するために、切断力Lを測定するためのきっか
けとして、ストロークセンサ7によって測定された切り
込みストロークSを特定ストロークS0と比較している
のであるが、これに限定されるものではなく、特定スト
ロークS 0 に対応する位置にリミットセンサ等を設けて
もよい。
【0108】また、上記実施形態では、カッタ3が最下
端位置(段付紙積層体5の切断完了位置)に到達したこ
とを認識するためのきっかけとしてストロークセンサ7
を用いているが、これに限定されるものではなく、ロー
ドセル8によって測定される切断力Lを使用してもよ
い。すなわち、ロードセル8によって常に切断力Lを測
定しておき、この切断力Lが急激に減少したことによっ
て切断完了が発生したと判断してもよい。
【0109】なお、上記実施形態では、切断不良発生時
に、アクチュエータ1の下降動作を停止させることにつ
いてのみ説明しているが、それに限定されるものではな
く、例えばランプやアラーム等の警報装置を設けて、コ
ントローラ10が切断不良を検出すると同時にそれらの
警報装置を起動することにより、作業員等に対してなん
らかの警告を発するようにしてもよい。
【0110】すなわち、これらの警告によって、切断不
良が発生した際に作業員が直ちに切断不良に対処するこ
とができるので、段付紙積層体5の不良加工品を次工程
に送ることなく処理することができ、生産設備の信頼性
を向上させることができ、更に、不良発生に対して迅速
に対応することができ、生産効率の向上を図ることがで
きる。
【0111】また、別途、不良発生の原因となったカッ
タ3を交換したり、研いだりするような手段を設けて、
コントローラ10が切断不良を検出するとともにそれら
の手段を機能させるように構成することにより、切断不
良発生と同時に切断を中止するとともに、直ちにカッタ
3の交換等を行うことにより、切断不良による生産工程
の中断時間を最小限に抑えることができる。
【0112】なお、上記実施形態では、この段付紙積層
体加工装置が自動化ライン等に組み入れられた場合につ
いて特に記述していないが、それに限定されるものでは
ない。例えば、この段付紙積層体加工装置を自動化ライ
ン等に組み入れるとともに、切断不良になった段付紙積
層体5を次工程に送らないための手段を設けて、コント
ローラ10から出力する制御信号によりアクチュエータ
1を停止させると同時に、この切断不良になった段付紙
積層体5を次工程に送らないための手段を作動させるこ
とにより、切断不良になった段付紙積層体5が次工程に
送られることを自動的に防ぐようにしてもよい。
【0113】これによって、生産設備の信頼性を向上さ
せることができるとともに、不良発生に対して迅速に対
応することができ、生産効率の向上を図ることができ
る。さらに、上記実施形態では、本発明にかかる段付紙
積層体加工装置を段付紙積層体5の加工装置として用い
ているが、それに限定されるものではなく、例えば段付
紙製板紙加工装置や、紙製緩衝材加工装置に用いてもよ
い。
【0114】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
段付紙積層体を、カッタを用いて押し切りにより切断加
工を行なうに際して、切断時のカッタによる切り込みス
トロークを測定する切り込み情報測定手段と、切断力を
測定する切断情報測定手段とによって構成される切断・
切り込み情報測定手段を有するとともに、その切断・切
り込み情報に基づいて、特定の条件を満たした場合にカ
ッタによる切断を中止する切断中止制御手段を有するこ
とにより、切断不良が発生した際に直ちに切断不良を検
出して、段付紙積層体の切断を中断することができるよ
うになっており、カッタが更に段付紙積層体に押し付け
られて破損する前にアクチュエータの伸長を停止させる
ことができ、カッタの損傷を未然に防ぐことができるの
で、カッタの取り替え等に要するコストの削減ができる
とともに、破損したカッタの破片による被害を防ぐこと
ができるという利点がある。
【0115】また、切断不良が発生した際に直ちに切断
不良を検出することができるようになっているので、段
付紙積層体の不良加工品を次工程に送ることなく処理す
ることができ、生産設備の信頼性を向上させることがで
きるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての段付紙積層体加工
装置を示す模式的構造図である。
【図2】カッタによる段付紙積層体の押切り加工が正常
に行なわれている状態を説明するための断面図である。
【図3】押し切り加工が正常に行なわれている場合にお
けるストロークと切断力との関係を説明するための図で
ある。
【図4】カッタによる段付紙積層体の押切り加工が切断
不良発生時に行なわれている状態を説明するための断面
図である。
【図5】切断不良発生時におけるストロークと切断力と
の関係を説明するための図である。
【図6】装置全体の動作を説明するフローチャートであ
る。
【図7】ストロークセンサ使用時において、切断力によ
り切断不良を判断するコントローラの機能ブロック図で
ある。
【図8】ストロークセンサ使用時において、切断力の変
動により切断不良を判断するコントローラの機能ブロッ
ク図である。
【図9】ストロークセンサ使用時において、切断力と、
切断力の変動との双方により切断不良を判断するコント
ローラの機能ブロック図である。
【図10】タイマ使用時において、切断力により切断不
良を判断するコントローラの機能ブロック図である。
【図11】タイマ使用時において、切断力の変動により
切断不良を判断するコントローラの機能ブロック図であ
る。
【図12】タイマ使用時において、切断力と、切断力の
変動との双方により切断不良を判断するコントローラの
機能ブロック図である。
【図13】ストロークセンサ使用時において、切断力に
より切断不良を判断するコントローラの動作を説明する
フローチャートである。
【図14】ストロークセンサ使用時において、切断力の
変動により切断不良を判断するコントローラの動作を説
明するフローチャートである。
【図15】ストロークセンサ使用時において、切断力
と、切断力の変動との双方により切断不良を判断するコ
ントローラの動作を説明するフローチャートである。
【図16】タイマ使用時において、切断力により切断不
良を判断するコントローラの動作を説明するフローチャ
ートである。
【図17】タイマ使用時において、切断力の変動により
切断不良を判断するコントローラの動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図18】タイマ使用時において、切断力と、切断力の
変動との双方により切断不良を判断するコントローラの
動作を説明するフローチャートである。
【図19】従来の段付紙積層体加工装置を示す模式的構
成図である。
【符号の説明】
1 アクチュエータ 2 ガイド 3 カッタ 4 ベース 4a 隙間部 5 段付紙積層体 6 フレーム 7 ストロークセンサ(切断・切り込み情報測定手段を
構成する切り込み情報測定手段) 8 ロードセル(切断・切り込み情報測定手段を構成す
る切断情報測定手段) 9 取付金具 10 コントローラ(切断中止制御手段) 10a 位置判断部 10b 位置判断用基準値設定部 10c 比較部 10d 切断力判定用基準値設定部 10e 演算部 10f 比較部 10g 切断力判定用基準値設定部 10h 論理回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 段付紙積層体を、カッタを用いて押し切
    りにより切断加工を行なうに際し、 切断時の該カッタによる切断・切り込み情報を測定する
    切断・切り込み情報測定ステップと、 該切断・切り込み情報測定ステップで得られた該切断・
    切り込み情報に基づいて、特定の条件を満たした場合に
    該カッタによる切断を中止する制御ステップとを備えて
    構成されたことを特徴とする、段付紙積層体加工方法。
  2. 【請求項2】 段付紙積層体を押し切りにより切断加工
    するカッタと、 該カッタを駆動するアクチュエータと、 切断時の該カッタによる切断・切り込み情報を測定する
    切断・切り込み情報測定手段と、 該切断・切り込み情報測定手段で得られた該切断・切り
    込み情報に基づいて、特定の条件を満たした場合に該カ
    ッタによる切断を中止する切断中止制御手段とを有して
    いることを特徴とする、段付紙積層体加工装置。
JP9174973A 1997-06-30 1997-06-30 段付紙積層体加工方法及び装置 Withdrawn JPH1120045A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9174973A JPH1120045A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 段付紙積層体加工方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9174973A JPH1120045A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 段付紙積層体加工方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1120045A true JPH1120045A (ja) 1999-01-26

Family

ID=15987989

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9174973A Withdrawn JPH1120045A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 段付紙積層体加工方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1120045A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009023043A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Toshiba Mach Co Ltd 微細形状切削加工装置および微細形状切削加工方法。
US8579563B2 (en) 2007-07-19 2013-11-12 Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha Microscopic geometry cutting device including an arrival time calculator
CN106363954A (zh) * 2016-10-24 2017-02-01 吴爱兵 一种包装盒多形状自动切口机
KR102094380B1 (ko) * 2020-01-31 2020-03-27 정영택 자동 케익커팅장치
KR102094387B1 (ko) * 2020-01-31 2020-03-27 정영택 케익커팅장치 및 이를 포함하는 케익 커팅 및 이송 시스템

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009023043A (ja) * 2007-07-19 2009-02-05 Toshiba Mach Co Ltd 微細形状切削加工装置および微細形状切削加工方法。
US8579563B2 (en) 2007-07-19 2013-11-12 Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha Microscopic geometry cutting device including an arrival time calculator
US9126347B2 (en) 2007-07-19 2015-09-08 Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha Microscopic geometry cutting device and microscopic geometry cutting method
US9687991B2 (en) 2007-07-19 2017-06-27 Toshiba Kikai Kabushiki Kaisha Microscopic geometry cutting device and microscopic geometry cutting method
CN106363954A (zh) * 2016-10-24 2017-02-01 吴爱兵 一种包装盒多形状自动切口机
CN106363954B (zh) * 2016-10-24 2018-07-17 广东利宏达包装有限公司 一种包装盒多形状自动切口机
KR102094380B1 (ko) * 2020-01-31 2020-03-27 정영택 자동 케익커팅장치
KR102094387B1 (ko) * 2020-01-31 2020-03-27 정영택 케익커팅장치 및 이를 포함하는 케익 커팅 및 이송 시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102648425B1 (ko) 진동 가속도 신호를 활용한 공구 파손감지 영역 자동설정 방법 및 진동 가속도 신호를 활용한 공구 파손감지장치
CN107306021B (zh) 用于对线缆剥绝缘皮的方法和装置
CN101662927A (zh) 电子部件安装装置
WO2017140236A1 (zh) 用于螺丝制造设备的螺丝检测装置
JPH1120045A (ja) 段付紙積層体加工方法及び装置
JP5223283B2 (ja) チップドレスの状態監視方法、監視装置およびスポット溶接システム
US7054712B2 (en) Wire contact/noncontact boundary position detecting apparatus of wire cut discharge machine
KR20180059943A (ko) 마찰 교반 점 접합 장치 및 마찰 교반 점 접합 방법
US20210197309A1 (en) Method and device for detecting an impending incomplete cut or an incomplete cut which has already occurred when thermally separating a workpiece
EP3851343B1 (en) Tray extension positioning method and system
JPH05212455A (ja) プレス金型の寿命検出方法および装置
JP4372458B2 (ja) 塑性加工品の異常判別評価方法及びその異常判別評価装置
JP7000560B2 (ja) 異常予兆検出装置および工作機械
US20160318088A1 (en) Devices and Methods for Pressure Forming Connecting Webs Between Workpiece Parts of a Plate-Like Workpiece
CN110587704B (zh) 切断位置的确定方法、设备及系统
JPH11188573A (ja) 穿孔制御装置
JPH06114694A (ja) 切削装置のバイト異常検出装置
KR101364980B1 (ko) 팁 드레싱 검사 시스템 및 방법
KR200421845Y1 (ko) 탭 파손 감지 장치
WO2018079526A1 (ja) プレス装置
KR102532669B1 (ko) 프레스 성형 장치 및 프레스 성형 방법
JPS59142048A (ja) 工具異常検出装置
CN111730665B (zh) 切料设备的控制方法、控制装置、切料设备及存储介质
WO2023026368A9 (ja) 数値制御装置、及び記憶媒体
CN115202300B (zh) 确定空分装置压缩机组的停机故障的方法及控制装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040907