JPH11200321A - 眩光フェンス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】大きな眩光角度を有し、耐使用年数が長い眩光
フェンスを提供すること。 【解決手段】所定間隔を有して縦骨線１と横骨線２とを
溶接して成る眩光フェンスにおいて、アルミニウムを被
覆した縦骨線１をアルミニウムを被覆した横骨線２に対
して互い違いに組み合わせた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、対向車線のある道
路の中央分離帯等に設けて対向車のライトによる眩光を
防ぐ眩光フェンスに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】対向車線のある道路で、中央分離帯等に
設けて対向車のライトによる眩光を防ぐ眩光フェンスに
は、構成部材が少なく、組立てが簡単で、安価に設置で
き、しかもスマートな感じを与えて景観が良いこと、耐
使用年数が長いこと等が要求されている。

【０００３】従来、眩光フェンスは下記の形状のものが
実用化されている。

【０００４】（１）エキスパンドメタル式眩光フェンス 鋼板にすじを設け、そのすじを境に上下に引張ることで
得られる部材（これをエキスパンドメタルと称する）を
対向車線のある道路の中央分離帯に設置して眩光を防ぐ
フェンスである。図４は、エキスパンドメタル１１の斜
視図である。

【０００５】図５は、このエキスパンドメタル１１の設
置状態を示す平面説明図である。車道１４を走行してい
る自動車１５からのヘッドライト光線は、眩光フェンス
（図５ではエキスパンドメタル１１である）により、対
向車線側ではある角度に亘り遮蔽される。この角度を眩
光角度１３と定義している。図１のエキスパンドメタル
１１を用いた場合、眩光角度は１３．５度である。この
数値は、エキスパンドメタル１１の厚さ（幅）と間隔に
より決定される。

【０００６】（２）うちわ式眩光フェンス うちわ状の平板を対向車線のある道路の中央分離帯、あ
るいはガードレール等に設置することにより眩光を防ぐ
フェンスである。うちわ状の平板をうちわ眩光板と称す
る。図６は、うちわ眩光板１２の平面図（ａ）と側面図
（ｂ）である。通常、うちわ眩光板１２の材質は強化プ
ラスチック（ＦＲＰ）である。

【０００７】（３）化繊式眩光フェンス 化繊で作られたロープを格子状に編み、これを対向車線
のある道路の中央分離帯やガードレールに設置すること
により、眩光を防ぐフェンスである。化繊ロープの直径
と設置間隔により眩光角度が設定できる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】従来の眩光フェンスに
は以下の問題点があった。

【０００９】（１）エキスパンドメタル式眩光フェンス （ａ）エキスパンドメタル１１は、鋼板を網目状に成形
後、溶融亜鉛メッキを施している。溶融亜鉛メッキは通
常の雰囲気では耐候性に優れているが、降雪地域で使用
する融雪剤には塩分が含まれており、この塩分によりエ
キスパンドメタルが腐食され、フェンスの耐使用年数が
数年と短い。

【００１０】（ｂ）エキスパンドメタル１１を使用した
フェンスの眩光角度１３は１３．５度と固定されてい
る。眩光角度１３は大きい方が望ましいが、そのために
はエキスパンドメタルの間隔を狭くするか、幅を厚くす
る必要がある。そのようにするとエキスパンドメタル自
体の重量が大きくなりコストが高くなる。

【００１１】（２）うちわ式眩光フェンス 降雪地域では降雪中あるいは除雪時の雪が、うちわ眩光
板１２とうちわ眩光板１２の隙間から対向車線に飛んで
しまうことから交通の障害となっていた。

【００１２】（３）化繊式眩光フェンス （ａ）化繊を編むことは容易にできるためフェンスの価
格は高くはないが、化繊は紫外線に弱く、すぐ劣化して
しまうことからフェンスの寿命が短い。

【００１３】（ｂ）降雪地域では、降雪あるいは除雪に
よりフェンスに堆積した雪の重量が化繊に加わる。化繊
の耐荷重は低いため、堆積した雪の重みで化繊が切れ、
フェンスの寿命が短い。

【００１４】従って本発明の目的は、前記した従来技術
の欠点を解消し、大きな眩光角度を有し、耐使用年数が
長い眩光フェンスを提供することにある。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を実
現するため、所定間隔を有して縦骨線と横骨線とを溶接
して成る眩光フェンスにおいて、前記縦骨線は前記横骨
線に対して互い違いに組み合わせた。

【００１６】前記縦骨線は、その断面形状を矩形とし
た。

【００１７】また、前記縦骨線と横骨線は、それぞれの
表面にアルミニウムを被覆した。

【００１８】さらに、前記縦骨線は、上端部に曲がりを
持たせた。

【００１９】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の眩光フェンスの
第一の実施例を示す上面図（ａ）と正面図（ｂ）であ
る。本眩光フェンスは、縦骨線１を横骨線２に対して互
い違いに配置して、縦骨線１と横骨線２を格子状に溶接
したものである。縦骨線１が横骨線２に対して互い違い
に成っているため、エキスパンドメタル式眩光フェンス
の眩光角度１３．５度に比べて大きな眩光角度が得られ
る。この眩光角度は使用する縦骨線１の直径と間隔を変
えることにより任意に設定可能である。格子状に組み合
わせたフェンスは、フレームに収められてガードレール
あるいはガードケーブルに取り付けられる。

【００２０】図２は、本発明の眩光フェンスの第二の実
施例を示す正面図（ａ）と側面図（ｂ）である。第一の
実施例との違いは、縦骨線１の上端部を曲げたことにあ
り、これによりフェンスに強度を持たせ、前記のフレー
ムを用いなくても取り付けることが可能となる。これに
よりトタールのコストを下げることができる。

【００２１】図３は、本発明の眩光フェンスの第三の実
施例を示す上面図（ａ）と正面図（ｂ）である。第一お
よび第二の実施例に比べて、さらに大きな眩光角度を得
るために、縦骨線１を矩形状縦骨線４としてフェンスを
構成した。この場合も、矩形状縦骨線４の幅と間隔を変
えることで眩光角度を任意に設定可能である。

【００２２】なお、第一乃至第三の実施例に共通して、
縦骨線および横骨線の表面をアルミニウム被覆するこ
と、あるいは素線にＡＳ線（アルミニウム被覆鋼線）を
使用することで耐食性や耐候性を大幅に向上することが
でき、耐使用年数を長くすることが可能となる。

【００２３】また、降雪地域では降雪中や除雪時の雪
は、本発明の眩光フェンスを用いれば対向車線側に飛ば
ずに止められるため、これらの雪が対向車線の交通の障
害となることはない。

【００２４】

【発明の効果】本発明の眩光フェンスは、アルミニウム
被覆の縦骨線がアルミニウム被覆の横骨線に交互に配置
して溶接されるため、大きな眩光角度が得られ、耐使用
年数が長い、低コストであるという優れた効果を発揮す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の眩光フェンスの第一の実施例を示した
ものであって、（ａ）は上面図、（ｂ）は正面図であ
る。

【図２】本発明の眩光フェンスの第二の実施例を示した
ものであって、（ａ）は正面図、（ｂ）は側面図であ
る。

【図３】本発明の眩光フェンスの第三の実施例を示した
ものであって、（ａ）は上面図、（ｂ）は正面図であ
る。

【図４】従来の眩光フェンスに用いられているエキスパ
ンドメタルの斜視図である。

【図５】図４のエキスパンドメタルを用いた眩光フェン
スの平面説明図である。

【図６】従来の眩光フェンスに用いられているうちわ眩
光板を示したものであって、（ａ）は平面図、（ｂ）は
側面図である。

【符号の説明】

１ 縦骨線 ２ 横骨線 ３、１３ 眩光角度 ４ 矩形状縦骨線 １１ エキスパンドメタル １２ うちわ眩光板 １４ 車道 １５ 自動車

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】所定間隔を有して縦骨線と横骨線とを溶接
   して成る眩光フェンスにおいて、前記縦骨線は前記横骨
   線に対して互い違いに組み合わされて成ることを特徴と
   する眩光フェンス。
2. 【請求項２】縦骨線は、その断面形状が矩形であること
   を特徴とする請求項１記載の眩光フェンス。
3. 【請求項３】縦骨線と横骨線は、それぞれの表面にアル
   ミニウムが被覆されていることを特徴とする請求項１お
   よび２記載の眩光フェンス。
4. 【請求項４】縦骨線は、上端部に曲がりを有しているこ
   とを特徴とする請求項１乃至３記載の眩光フェンス。