JPH11198897A - 船舶用エンジン - Google Patents

船舶用エンジン

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JPH11198897A
JPH11198897A JP524698A JP524698A JPH11198897A JP H11198897 A JPH11198897 A JP H11198897A JP 524698 A JP524698 A JP 524698A JP 524698 A JP524698 A JP 524698A JP H11198897 A JPH11198897 A JP H11198897A
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engine
racing
catalyst
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exhaust pipe
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Shigeyuki Ozawa
重幸 小澤
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Yamaha Motor Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】陸上レーシング状態において触媒が過熱されて
耐久性が損なわれることを防止する。 【解決手段】船舶に搭載したエンジン11の排気管20
内に触媒30を配置し、触媒近傍の排気管20に、船外
から汲み上げた冷却水を通す冷却水ジャケット40を設
けた船舶用エンジンにおいて、エンジン11の陸上レー
シングを検出する陸上レーシング検出手段S3と、陸上
レーシングの検出に基づきエンジン11を停止する制御
手段50とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術的分野】この発明は、小型ジェット
推進艇や船外機等に使用される船舶用エンジンに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】小型ジェット推進艇や船外機等に使用さ
れる船舶用エンジンにおいて、エンジンの排気管内に触
媒を配置することが考えられている。かかるエンジンに
おいて、触媒を保護するために触媒近傍の排気管に、船
外から汲み上げた冷却水を通す冷却水ジャケットを設け
たり、エンジンを保護するためにエンジンの過回転状態
において点火を停止してエンジンの回転数が所定以上に
上昇しないようにすることも考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような船舶用エン
ジンにおいては、エンジンの整備等のために陸上でエン
ジンを低回転状態から過回転状態に瞬時に変化させる、
いわゆるレーシング(空吹かし)運転する場合がある
が、陸上レーシングは比較的長い時間に亘って継続する
場合が多いために、触媒近傍の排気管に設けた冷却水ジ
ャケットに冷却水が送られないこととあいまって触媒が
過熱されるおそれがある。
【0004】また、エンジンの過回転状態において点火
を停止してエンジンの回転数が所定回転数以上に上昇し
ないようにした場合は、引き続いて供給される燃料が燃
焼されないまま排気管内に排出されてこれが触媒に供給
されるが、陸上レーシングは比較的長い時間に亘って継
続する場合が多いために、燃料が触媒内で燃焼して触媒
が過熱されるおそれがある。以上のように、陸上レーシ
ング状態においては触媒が過熱されて耐久性が損なわれ
るおそれがある。
【0005】この発明は、かかる実情に鑑みてなされた
もので、陸上レーシング状態において触媒が過熱されて
耐久性が損なわれることを防止する船舶用エンジンを提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
【0007】請求項1記載の発明は、『船舶に搭載した
エンジンの排気管内に触媒を配置し、触媒近傍の排気管
に、船外から汲み上げた冷却水を通す冷却水ジャケット
を設けた船舶用エンジンにおいて、前記エンジンの陸上
レーシングを検出する陸上レーシング検出手段と、陸上
レーシングの検出に基づき前記エンジンを停止する制御
手段とを備えることを特徴とする船舶用エンジン。』で
ある。
【0008】この請求項1記載の発明によれば、陸上レ
ーシングの検出に基づきエンジンを停止することで、陸
上レーシング状態において触媒が過熱されて耐久性が損
なわれることを防止する。
【0009】請求項2記載の発明は、『船舶に搭載した
エンジンの排気管内に触媒を配置し、エンジンの過回転
状態において点火を停止してエンジンの回転数が所定回
転数以上に上昇しないように構成した船舶用エンジンに
おいて、前記エンジンの陸上レーシングを検出する陸上
レーシング検出手段と、陸上レーシングの検出に基づき
前記エンジンを停止する制御手段とを備えることを特徴
とする船舶用エンジン。』である。
【0010】この請求項2記載の発明によれば、陸上レ
ーシングの検出に基づきエンジンを停止することで、陸
上レーシング状態において触媒が過熱されて耐久性が損
なわれることを防止する。ここで、「点火を停止」と
は、全ての気筒の点火を全ての点火タイミングにおいて
停止する場合はもちろん、点火の停止を間欠的に行う場
合あるいは、複数気筒を有するエンジンにおいてその一
部の気筒の点火を全ての点火タイミングにおいて停止す
る場合も含む。
【0011】請求項3記載の発明は、『前記陸上レーシ
ング検出手段は、エンジンの過回転状態が所定時間以上
継続したら陸上レーシングであると判定することを特徴
とする請求項1または請求項2記載の船舶用エンジ
ン。』である。
【0012】この請求項3記載の発明によれば、エンジ
ンが過回転状態になったら陸上レーシング状態であると
判定すると、艇がジャンプする等してプロペラが空中に
露出してエンジンが過回転状態になった場合との区別が
できないが、過回転状態が所定時間以上継続したら陸上
レーシングであると判定することで艇がジャンプする等
してプロペラが空中に露出した場合と確実に区別するこ
とができる。したがって、陸上レーシング状態ではエン
ジンを停止して触媒を保護する一方、艇がジャンプする
等してプロペラが空中に露出してエンジンが過回転状態
になった場合はエンジンの運転を継続して艇が再び着水
した直後の加速性を良好に維持できる。なお、「過回転
状態」とは、必ずしも点火の停止を伴う必要はなく、エ
ンジンがほぼ最高の回転数で運転されている状態を指
す。
【0013】請求項4記載の発明は、『前記陸上レーシ
ング検出手段は、エンジンが低回転状態から過回転状態
に変化するのに要する時間が所定時間以下であったら陸
上レーシングであると判定することを特徴とする請求項
1または請求項2記載の船舶用エンジン。』である。
【0014】この請求項4記載の発明によれば、エンジ
ンが過回転状態になったら陸上レーシング状態であると
判定すると、艇がジャンプする等してプロペラが空中に
露出してエンジンが低回転状態から過回転状態に変化し
た場合との区別ができないが、エンジンが低回転状態か
ら過回転状態に変化するとともにそれに要する時間が所
定時間以下であったら陸上レーシング状態であると判定
することで、艇がジャンプする等してプロペラが空中に
露出した場合と碓実に区別することができる。したがっ
て、陸上レーシング状態ではエンジンを停止して触媒を
保護する一方、艇がジャンプする等してプロペラが空中
に露出してエンジンが過回転状態になった場合はエンジ
ンの運転を継続して艇が再び着水した直後の加遠性を良
好に維持することができる。なお、エンジンが低回転状
態から過回転状態に変化するのに要する時間が所定時間
以下であることを陸上レーシング検出手段が検出したら
直ちにエンジンを停止してもよいし、上記検出後、所定
時間が経過した後にエンジンを停止するようにしてもよ
い。また、「過回転状態」とは、必ずしも点火の停止を
伴う必要はなく、エンジンがほぼ最高の回転数で運転さ
れている状態を指す。
【0015】請求項5記載の発明は、『前記陸上レーシ
ング検出手段は、エンジンの低回転状態から過回転状態
への変化が所定時間内に所定回数行われ、そのいずれも
要した時間が所定時間以下であったら陸上レーシングで
あると判定することを特徴とする請求項1または請求項
2記載の船舶用エンジン。』である。
【0016】この請求項5記載の発明によれば、エンジ
ンが過回転状態になったら陸上レーシング状態であると
判定すると、艇がジャンプする等してプロペラが空中に
露出してエンジンが過回転状態になった場合との区別が
できないが、低回転状態より過回転状態への変化が所定
時間内に所定回数行われ、そのいずれも要した時間が所
定時間以下であったら陸上レーシングであると判定する
ことで艇がジャンプする等としてプロペラが空中に露出
した場合と確実に区別することができる。したがって、
陸上レーシング状態ではエンジンを停止して触媒を保護
する一方、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露
出してエンジンが過回転状態になった場合はエンジンの
運転を継続して艇が再び着水した直後の加遠性を良好に
維持することができる。なお、「過回転状態」とは、必
ずしも点火の停止を伴う必要はなく、エンジンがほぼ最
高の回転数で運転されている状態を指す。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の船舶用エンジン
の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は船舶
用エンジンを搭載した小型ジェット推進艇の一部の断面
図、図2は小型ジェット推進艇のポンプ室の平面図であ
る。
【0018】小型ジェット推進艇1の船体2は、ハル3
とデッキ4から構成されている。デッキ4には、操向ハ
ンドル5が備えられ、この操向ハンドル5の後方にはシ
ート台4a上に着脱自在なシート6が設けられている。
【0019】ハル3とデッキ4によりエンジン室8が略
水密に形成されている。小型ジェット推進艇1の船体2
には、水ジェット推進機9と、FRP製の燃料タンク1
0と、この燃料タンク10から供給された燃料によって
駆動される2サイクル2気筒エンジン11とが搭載され
ている。燃料タンク10は、2サイクル2気筒エンジン
11の前方に配置される。
【0020】水ジェット推進機9は、ハル3に形成され
た凹部3a(ポンプ室)内に配置され、水ジェット推進
機9の水吸い込みダクト16がハル3と一体に形成され
ている。水ジェット推進機9の外水を導入する水吸い込
みダクト16は、水吸い込み口16aが船底3bに開口
し、後部には、操向ノズル17が設けられている。水ジ
ェット推進機9のインペラ軸18は、エンジン11によ
り駆動され、インペラ軸18に設けた不図示のプロペラ
(インぺラ)の回転により水吸い込み口16aから水を
吸い込み、この水を操向ノズル17から後方に噴射して
推進力を得る。
【0021】この小型ジェット推進艇1のエンジン11
は、不図示のクランク軸が船体長手方向に延在してい
る。エンジン11の排気マニホルド19に排気管20が
接続され、排気管20は、第1分割排気管部21、第2
分割排気管部22、第3分割排気部23からなり、エン
ジン11上方で曲がって後方に伸びている。排気管20
には、触媒30が配置され、排気ガスは触媒30によっ
て浄化される。
【0022】排気管20の後端部は、ゴム製の排気接続
管24を介してウォータロック25に接続される。ウォ
ータロック25は、水ジェット推進機9の一方側に配置
され、ウォータロック25には排気管26が接続されて
いる。排気管26は、水ジェット推進機9の上方位置を
跨ぎ、この排気管26の排気口26aは水ジェット推進
機9の他方側においてポンプ室3aに開口している。
【0023】また、図2に示すように、ポンプ室3aに
開口する排気口26aよりも後方のポンプ室壁面には、
ポンプ室3a内に突出する遮音壁3cを設け、ポンプ室
3aから外部に洩れる排気音を低減している。
【0024】船舶に搭載したエンジン11には、水ジェ
ット推進機9のインぺラ下流の流水路の水を排気マニホ
ールド19の冷却水ジャケットに送る冷却水ホース41
が設けられ、排気マニホールド19の冷却水ジャケット
に送られた冷却水は、エンジン11の冷却水ジャケット
を循環する。エンジン11の冷却水ジャケットを循環し
た冷却水は排気管20の冷却水ジャケット40に送られ
るようになっており、排気管20及び触媒30を冷却す
る。排気管20の冷却水ジャケット40に送られた冷却
水は、一部が捨て水ホース42を通ってインぺラ下流の
流水路に排出される一方、残りは排気接続管24の上流
近傍において排気管20内を流れる排気ガス中に混ぜら
れる。
【0025】排気管20には、排気ガス温度検知センサ
S1及び冷却水温度検知センサS2が設けられ、これら
の検知情報は制御手段50に送られる。制御手段50で
は、これらの情報に基づきエンジンの制御が行われる。
【0026】また、船舶用エンジンには、エンジン11
の陸上レーシングを検出する陸上レーシング検出手段S
3を備え、制御手段50では陸上レーシングの検出に基
づきエンジン11を停止する。エンジン11の停止は、
エンジン11がキャブ式であるために全ての点火を完全
に停止するが、燃料噴射式エンジンでは燃料噴射の停止
及び/または点火の停止を行う。このように、陸上レー
シングの検出に基づきエンジン11を停止することで、
陸上レーシング状態において触媒30が過熱されて耐久
性が損なわれることを防止することができる。陸上レー
シング検出手段S3は、例えば以下のように構成するこ
とができる。
【0027】第1の実施の形態は陸上レーシングでは過
回転状態が比較的長い時間に亘って継続する場合が多い
ことに着目したもので、陸上レーシング検出手段S3
は、過回転状態が所定時間以上継続したら陸上レーシン
グであると判定する。即ち、図3に示すように、第1の
実施の形態の陸上レーシング検出手段S3は、エンジン
11の過回転状態(例えば7500rpm:すなわちエ
ンジンを保護するために全ての気筒の点火を間欠的に停
止(点火カット)するエンジン回転数)が所定時間t2
(3秒)以上継続したら陸上レーシングであると判定す
る。
【0028】エンジン11が過回転状態になったら陸上
レーシング状態であると判定すると、艇がジャンプする
等して水吸い込み口16a(インペラ)が空中に露出し
てエンジン11が過回転になった場合との区別ができな
いが、過回転状態が所定時間t2以上継続したら陸上レ
ーシング状態であると判定することで、艇がジャンプす
る等して水吸い込み口16a(インペラ)が空中に露出
した場合と確実に区別することができる。
【0029】すなわち、航走時にジャンプする等して水
吸い込み口16aが空中に露出すると図5に示すように
一時的に過回転状態になり、エンジン11は各気筒の点
火が間欠的に停止されてその状態(エンジン回転数は例
えば7500rpm)が維持される。ジャンプ開始から
着水まではわずかな時間であるため、短時間のうちに水
吸い込み口16aが水中に没し、エンジンの過回転状態
は短時間のうちに解消される。したがって、この場合は
陸上レーシング状態のように過回転状態がt2ほど継続
することはないのである。
【0030】陸上レーシング状態ではエンジン11を停
止して触媒30を保護する一方、艇がジャンプする等し
て水吸い込み口16aが空中に露出してエンジン11が
過回転状態になった場合はエンジン11の運転を継続し
て艇が再び着水した直後に直ちに加速することが可能に
なる。
【0031】第2の実施の形態の陸上レーシング検出手
段S3は、エンジン11が低回転状態から過回転状態ま
でに変化するのに要する時間が所定時間以下であったら
陸上レーシングであると判定する。即ち、図3及び図4
に示すように、第2の実施の形態の陸上レーシング検出
手段S3は、低回転状態(例えばアイドリング(125
0rpm)回転数)から過回転状態(例えば7500r
pm)に変化するのに要する時間が所定時間t1(1
秒)以下であったら陸上レーシングであると判定する。
【0032】エンジン11が過回転状態になったら陸上
レーシング状態であると判定すると、艇がジャンプする
等して水吸い込み口16a(インぺラ)が空中に露出し
てエンジン11が低回転状態から過回転状態に変化した
揚合との区別ができないが、エンジン11が低回転状態
から過回転状態に変化するとともにそれに要する時間が
所定時間t1以下であったら陸上レーシング状態である
と判定することで、艇がジャンプする等して水吸い込み
口16aが空中に露出した場合と確実に区別することが
できる。
【0033】すなわら、航走時に艇がジャンプするため
には、エンジン11が高回転状態で運転されている必要
があることから、エンジン11は高回転状態から過回転
状態に瞬時に変化する。したがって、この場合は陸上レ
ーシング状態のように低回転状態から過回転状態に瞬時
に変化することがないのである。このように、陸上レー
シング状態ではエンジン11を停止して触媒30を保護
する一方、水吸い込み口16aが水中に没した状態でエ
ンジン11が過回転状態になった場合はエンジン11の
運転を継続してそのまま航走することができる。エンジ
ン11が低回転状態から過回転状態に変化するのに要す
る時間が所定時間以下であることを陸上レーシング検出
手段S3が検出したら直ちにエンジン11を停止しても
よいし、上記検出後、所定時間(例えば10秒)が経過
した後にエンジン11を停止するようにしてもよい。
【0034】第3の実施の形態は陸上レーシングにおい
ては、レーシング(空吹かし)が繰り返して行われる場
合も多いことに着目したもので、陸上レーシング検出手
段S3は、低回転状態から過回転状態への変化が所定時
間内に所定回数行われ、そのいずれも要した時間が所定
時間以下であったら陸上レーシングであると判定する。
即ち、図4に示すように、第3の実施の形態の陸上レー
シング検出手段S3は、低回転状態(例えばアイドリン
グ(1250rpm)回転数)から過回転状態(例えば
7500rpm)への変化が所定時間t3(10秒)内
に所定回数(3回)行われ、そのいずれも要した時間が
所定時間t1(1秒)以下であったら陸上レーシングで
あると判定する。
【0035】エンジンが過回転状態になったら陸上レー
シング状態であると判定すると、同様に図5に示す艇が
ジャンプする等して水吸い込み口16a(インペラ)が
空中に露出してエンジン11が過回転になった場合との
区別ができないが、低回転状態から過回転状態への変化
が所定時間t3内に所定回数行われ、そのいずれも要し
た時間が所定時間t1以下であったら陸上レーシング状
態であると判定することで艇がジャンプする等して水吸
い込み口16a(インペラ)が空中に露出した場合と確
実に区別することができる。
【0036】陸上レーシング状態ではエンジン11を停
止して触媒30を保護する一方、艇がジャンプする等し
て水吸い込み口16aが空中に露出してエンジン11が
過回転状態になった場合はエンジン11の運転を継続し
て艇が再び着水した直後に直ちに加速することが可能に
なる。
【0037】次に、船舶用エンジンの第1乃至第3の実
施の形態の制御を、図6乃至図8に示す。
【0038】図6に示す第1の実施の形態では、ステッ
プa1でエンジン11の回転数が低回転数から過回転に
変化したか否かを判断し、過回転に変化した場合にはス
テップb1で全ての気筒の点火を間欠的に停止し、エン
ジン11の回転数を所定回転数(7500rpm)以上
に上昇させない。
【0039】すなわち、エンジン11の回転が7500
rpm程度まで上昇して過回転状態になった後も操向ハ
ンドル5の一端部に設けたスロットルレバーを一杯まで
握った状態が維持された場合は、全ての気筒の点火を間
欠的に停止する。そして、エンジン11の回転が750
0rpm未満に低下すれば全ての気筒の点火を元の状態
に復帰させ、点火の停止と復帰を繰り返すことによって
エンジン11の回転をほぼ7500rpmに維持する。
【0040】次に、ステップc1で過回転状態(750
0rpm)が所定時間t2以上継続したか否かの判断を
行い、ステップd1で過回転状態(7500rpm)が
所定時間t2(3秒)以上継続したら陸上レーシングで
あると判定し、ステップe1で全ての気筒の点火を完全
に停止することによってエンジン11を停止する。
【0041】図7に示す第2の実施の形態では、ステッ
プa2でエンジン11の回転数が低回転数から過回転に
変化したか否かを判断し、過回転に変化した場合にはス
テップb2で変化に要した時間が所定時間t1以下か否
かの判断を行い、所定時間t1(1秒)以下であるとス
テップc2で陸上レーシング状態と判定する。陸上レー
シング状態では、ステップd2でエンジン11が過回転
状態(7500rpm)に変化してから所定時間(10
秒)が経過したかの判断を行い、所定時間(10秒)が
経過すると、ステップe2で全ての気筒の点火を完全に
停止することによってエンジン11を停止する。なお、
ステップd2を廃止して、ステップc2で陸上レーシン
グ状態と判定した直後に、ステップe2でエンジン11
を停止させてもよい。
【0042】図8に示す第3の実施の形態では、ステッ
プa3でエンジン11の回転数が低回転数から過回転に
変化したか否かを判断し、過回転に変化した場合にはス
テップb3で全ての気筒の点火を間欠的に停止し、エン
ジン11の回転数を所定回転数(7500rpm)以上
に上昇させない。過回転に変化した場合にはステップc
3で変化に要した時間が所定時間t1以下か否かの判断
を行い、所定時間t1(1秒)以下であるとステップd
3で低回転状態から過回転状態への変化が所定時間t3
内に所定回数行われたか否かの判断を行い、所定時間t
3(10秒)内に所定回数(3回)行われるとステップ
e3で陸上レーシングであると判定し、ステップf3で
全ての気筒の点火を完全に停止することによってエンジ
ン11を停止する。
【0043】次に、船舶用エンジンに備えられる排気管
20の他の実施の形態を説明する。すなわち、図9乃至
図11には、排気管20中に配置した触媒130におい
ては、排気ガスが排気管20の中央部を流れ易いこと
と、触媒130の外側端部がその近傍に設けた冷却水ジ
ャケット142を流れる冷却水によって冷却され易いこ
とから、中央部と外側端部との温度格差が大きくなって
径方向の熱歪みが発生し易いという問題を解決するため
の構造を示す。
【0044】図9は船舶用エンジンの排気管の断面図で
ある。排気管20の第1分割排気管部121は、内側管
121aと、外側管121b,121cからなり、この
内側管121aと外側管121b,121cの間に冷却
水ジャケット140が形成されている。外側管121
b,121cは、その端部を重ねて接続し、この重ね部
を締付部材141で一体に締付固定している。
【0045】第2分割排気管部122も同様に、内側管
122aと、外側管122b,122cからなり、この
内側管122aと外側管122b,122cの間に冷却
水ジャケット142が形成されている。第2分割排気管
部122の内側管122aと、第1分割排気管部121
の内側管121aとを突き当て、突き当て部を連結部材
143で覆い、この連結部材143を前後一対の締付部
材144で一体に締付固定している。外側管122bと
外側管122cは締付ボルト145で締付固定され、外
側管122bと、第1分割排気管部121の外側管12
1cとの端部を重ね、この重ね部を締付部材146で一
体に締付固定している。
【0046】第3分割排気部123は、内側管123a
と、外側管123bからなり、この内側管123aの下
流側には補助管190が接続され、内側管123a及び
補助管190と外側管123bの間に冷却水ジャケット
147が形成されている。第3分割排気部123の内側
管123aに形成されたフランジ部123a1と、第2
分割排気部122の内側管122a及び外側管122c
との間に支持体148が介在され、この支持体148を
介して内側管123a及び外側管123bが、第2分割
排気部122の内側管122a及び外側管122cに締
付ボルト149で一体に締付固定されている。支持体1
48には、冷却水通路148aが形成されている。第3
分割排気部123の外側管123bには、ゴム製の排気
接続管124が接続され、冷却水ジャケット147の下
流端部は、排気接続管124の上流端部において、排気
管20に開口して冷却水としての海水と排気ガスとが混
合する混合部150を形成している。この混合部150
にて排気ガスに混合させた冷却水によって、ゴム製の排
気接続管124を冷却している。
【0047】第1分割排気部121には捨て水ホース1
55が接続され、第1分割排気部121の冷却水ジャケ
ット140の冷却水の一部が捨て水ホース155からイ
ンペラ下流の流水路に排出される。
【0048】支持体148には、触媒130が取り付け
られ、触媒130は、金属製の担体に白金等の触媒金属
を担持させたハニカム式のものが採用され、支持体14
8に固定したケース132に収納されている。触媒13
0を冷却水(海水)と排気ガスとの混合部150よりも
上流に配置したので、排気管20中に放出した冷却水
(海水)が触媒130にかかって触媒130に塩分が付
着することを防止でき、触媒130の浄化性能を維持で
きる。
【0049】また、第2分割排気管部122の内側管1
22aには、ガイド板160,161により触媒130
の上流側の位置に冷却水ジャケット連通路142aが形
成されている。ガイド板160,161の中央部には、
下流側に広がる案内部160a,161aが形成されて
いる。このように触媒130の外側端部に排気ガスを導
く案内部160a,161aを触媒上流近傍に設けるこ
とで、触媒130の中央は外側端部に比べて熱くなりや
すいが、案内部160a,161aにより排気ガスを外
側端部に流れるようにして触媒130の径方向の熱歪み
を防止することができると共に触媒130に流入する排
気ガスの温度を低下させて触媒130の耐久性を向上す
ることができる。
【0050】図10は船舶用エンジンの他の実施の形態
の排気管の断面図である。この実施の形態では、図9の
実施の形態と同じ構成は同じ符号を付して説明を省略す
る。この実施の形態では、支持体148に設けられた触
媒130が、直径D1を長さL1よりも短く形成され、
触媒130の中央は外側端部に比べて熱くなりやすい
が、触媒130の容積を確保しつつ触媒130の中央部
と外側端部との温度格差を少なくして径方向の熱歪みを
防止することができる。
【0051】図11は船舶用エンジンの他の実施の形態
の排気管の断面図である。この実施の形態では、図9の
実施の形態と同じ構成は同じ符号を付して説明を省略す
る。この実施の形態では、支持体148に設けられた触
媒130の中心部に挿入したパイプ170の上流側端部
に邪魔板171を設けている。この邪魔板171は円錐
状に形成され、邪魔板171により排気ガスを外側端部
に流れるようにして触媒130の径方向の熱歪みを防止
することができる。
【0052】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明で
は、エンジンの排気管内に触媒を配置し、触媒近傍の排
気管に、船外から汲み上げた冷却水を通す冷却水ジャケ
ットを設けた船舶用エンジンにおいて、陸上レーシング
の検出に基づきエンジンを停止することで、陸上レーシ
ング状態において触媒が過熱されて耐久性が損なわれる
ことを防止することができる。
【0053】請求項2記載の発明では、エンジンの排気
管内に触媒を配置し、エンジンの過回転状態において点
火を停止してエンジンの回転数が所定回転数以上に上昇
しないように構成した船舶用エンジンにおいて、陸上レ
ーシングの検出に基づきエンジンを停止することで、陸
上レーシング状態において触媒が過熱されて耐久性が損
なわれることを防止することができる。
【0054】請求項3記載の発明では、過回転状態が所
定時間以上継続したら陸上レーシングであると判定する
ことで、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出
した場合と確実に区別することができる。したがって、
陸上レーシング状態ではエンジンを停止して触媒を保護
する一方、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露
出してエンジンが過回転状態になった場合はエンジンの
運転を継続して艇が再び着水した直後の加速性を良好に
維持できる。
【0055】請求項4記載の発明では、エンジンが低回
転状態から過回転状態に変化するとともにそれに要する
時間が所定時間以下であったら陸上レーシング状態であ
ると判定することで、艇がジャンプする等してプロペラ
が空中に露出した場合と碓実に区別することができる。
したがって、陸上レーシング状態ではエンジンを停止し
て触媒を保護する一方、艇がジャンプする等してプロペ
ラが空中に露出してエンジンが過回転状態になった場合
はエンジンの運転を継続して艇が再び着水した直後の加
遠性を良好に維持することができる。
【0056】請求項5記載の発明では、低回転状態より
過回転状態への変化が所定時間内に所定回数行われ、そ
のいずれも要した時間が所定時間以下であったら陸上レ
ーシングであると判定することで艇がジャンプする等と
してプロペラが空中に露出した場合と確実に区別するこ
とができる。したがって、陸上レーシング状態ではエン
ジンを停止して触媒を保護する一方、艇がジャンプする
等してプロペラが空中に露出してエンジンが過回転状態
になった場合はエンジンの運転を継続して艇が再び着水
した直後の加遠性を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】船舶用エンジンを搭載した小型ジェット推進艇
の一部の断面図である。
【図2】小型ジェット推進艇のポンプ室の平面図であ
る。
【図3】陸上レーシング検出手段の構成を説明する図で
ある。
【図4】陸上レーシング検出手段の他の実施形態の構成
を説明する図である。
【図5】艇がジャンプする時のエンジン回転数を説明す
る図である。
【図6】船舶用エンジンの第1の実施の形態の制御を説
明する図である。
【図7】船舶用エンジンの第2の実施の形態の制御を説
明する図である。
【図8】船舶用エンジンの第3の実施の形態の制御を説
明する図である。
【図9】船舶用エンジンの排気管の断面図である。
【図10】船舶用エンジンの排気管の他の実施の形態の
断面図である。
【図11】船舶用エンジンの排気管のさらに他の実施の
形態の断面図である。
【符号の説明】
11 エンジン 20 排気管 30 主触媒 40 冷却水ジャケット S3 陸上レーシング検出手段 50 制御手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】船舶に搭載したエンジンの排気管内に触媒
    を配置し、触媒近傍の排気管に、船外から汲み上げた冷
    却水を通す冷却水ジャケットを設けた船舶用エンジンに
    おいて、前記エンジンの陸上レーシングを検出する陸上
    レーシング検出手段と、陸上レーシングの検出に基づき
    前記エンジンを停止する制御手段とを備えることを特徴
    とする船舶用エンジン。
  2. 【請求項2】船舶に搭載したエンジンの排気管内に触媒
    を配置し、エンジンの過回転状態において点火を停止し
    てエンジンの回転数が所定回転数以上に上昇しないよう
    に構成した船舶用エンジンにおいて、前記エンジンの陸
    上レーシングを検出する陸上レーシング検出手段と、陸
    上レーシングの検出に基づき前記エンジンを停止する制
    御手段とを備えることを特徴とする船舶用エンジン。
  3. 【請求項3】前記陸上レーシング検出手段は、エンジン
    の過回転状態が所定時間以上継続したら陸上レーシング
    であると判定することを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の船舶用エンジン。
  4. 【請求項4】前記陸上レーシング検出手段は、エンジン
    が低回転状態から過回転状態に変化するのに要する時間
    が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定
    することを特徴とする請求項1または請求項2記載の船
    舶用エンジン。
  5. 【請求項5】前記陸上レーシング検出手段は、エンジン
    の低回転状態から過回転状態への変化が所定時間内に所
    定回数行われ、そのいずれも要した時間が所定時間以下
    であったら陸上レーシングであると判定することを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の船舶用エンジン。
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