JP3951074B2 - 船舶用エンジン - Google Patents

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    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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Description

【0001】
【発明の属する技術的分野】
この発明は、小型ジェット推進艇や船外機等に使用される船舶用エンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小型ジェット推進艇や船外機等に使用される船舶用エンジンにおいて、エンジンの排気管内に触媒を配置することが考えられている。かかるエンジンにおいて、触媒を保護するために触媒近傍の排気管に、船外から汲み上げた冷却水を通す冷却水ジャケットを設けたり、エンジンを保護するためにエンジンの過回転状態において点火を停止してエンジンの回転数が所定以上に上昇しないようにすることも考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような船舶用エンジンにおいては、エンジンの整備等のために陸上でエンジンを低回転状態から過回転状態に瞬時に変化させる、いわゆるレーシング(空吹かし)運転する場合があるが、陸上レーシングは比較的長い時間に亘って継続する場合が多いために、触媒近傍の排気管に設けた冷却水ジャケットに冷却水が送られないこととあいまって触媒が過熱されるおそれがある。
【0004】
また、エンジンの過回転状態において点火を停止してエンジンの回転数が所定回転数以上に上昇しないようにした場合は、引き続いて供給される燃料が燃焼されないまま排気管内に排出されてこれが触媒に供給されるが、陸上レーシングは比較的長い時間に亘って継続する場合が多いために、燃料が触媒内で燃焼して触媒が過熱されるおそれがある。以上のように、陸上レーシング状態においては触媒が過熱されて耐久性が損なわれるおそれがある。
【0005】
この発明は、かかる実情に鑑みてなされたもので、陸上レーシング状態において触媒が過熱されて耐久性が損なわれることを防止する船舶用エンジンを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0007】
請求項1記載の発明は、『船舶に搭載したエンジンの排気管内に触媒を配置し、触媒近傍の排気管に、船外から汲み上げた冷却水を通す冷却水ジャケットを設けた船舶用エンジンにおいて、
前記エンジンの陸上レーシングを検出する陸上レーシング検出手段と、
陸上レーシングの検出に基づき前記エンジンを停止する制御手段とを備え
前記陸上レーシング検出手段は、エンジンの低回転状態から過回転状態への変化が所定時間内に少なくとも2回行われ、そのいずれも要した時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定することを特徴とする船舶用エンジン。』である。
【0008】
この請求項1記載の発明によれば、陸上レーシングの検出に基づきエンジンを停止することで、陸上レーシング状態において触媒が過熱されて耐久性が損なわれることを防止する。エンジンが過回転状態になったら陸上レーシング状態であると判定すると、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出してエンジンが過回転状態になった場合との区別ができないが、低回転状態より過回転状態への変化が所定時間内に少なくとも2回行われ、そのいずれも要した時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定することで、艇がジャンプする等としてプロペラが空中に露出した場合と確実に区別することができる。したがって、陸上レーシング状態ではエンジンを停止して触媒を保護する一方、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出してエンジンが過回転状態になった場合はエンジンの運転を継続して艇が再び着水した直後の加遠性を良好に維持することができる。なお、「過回転状態」とは、必ずしも点火の停止を伴う必要はなく、エンジンがほぼ最高の回転数で運転されている状態を指す。
【0009】
請求項2記載の発明は、『船舶に搭載したエンジンの排気管内に触媒を配置し、エンジンの過回転状態において点火を停止してエンジンの回転数が過回転状態となる回転数以上に上昇しないように構成した船舶用エンジンにおいて、
前記エンジンの陸上レーシングを検出する陸上レーシング検出手段と、
陸上レーシングの検出に基づき前記エンジンを停止する制御手段とを備え
前記陸上レーシング検出手段は、エンジンが低回転状態から過回転状態に変化するのに要する時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定することを特徴とする船舶用エンジン。』である。
【0010】
この請求項2記載の発明によれば、陸上レーシングの検出に基づきエンジンを停止することで、陸上レーシング状態において触媒が過熱されて耐久性が損なわれることを防止する。ここで、「点火を停止」とは、全ての気筒の点火を全ての点火タイミングにおいて停止する場合はもちろん、点火の停止を間欠的に行う場合あるいは、複数気筒を有するエンジンにおいてその一部の気筒の点火を全ての点火タイミングにおいて停止する場合も含む。エンジンが過回転状態になったら陸上レーシング状態であると判定すると、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出してエンジンが低回転状態から過回転状態に変化した場合との区別ができないが、エンジンが低回転状態から過回転状態に変化するとともにそれに要する時間が所定時間以下であったら陸上レーシング状態であると判定することで、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出した場合と碓実に区別することができる。したがって、陸上レーシング状態ではエンジンを停止して触媒を保護する一方、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出してエンジンが過回転状態になった場合はエンジンの運転を継続して艇が再び着水した直後の加遠性を良好に維持することができる。なお、エンジンが低回転状態から過回転状態に変化するのに要する時間が所定時間以下であることを陸上レーシング検出手段が検出したら直ちにエンジンを停止してもよいし、上記検出後、所定時間が経過した後にエンジンを停止するようにしてもよい。また、「過回転状態」とは、必ずしも点火の停止を伴う必要はなく、エンジンがほぼ最高の回転数で運転されている状態を指す。
【0011】
請求項3記載の発明は、『船舶に搭載したエンジンの排気管内に触媒を配置し、エンジンの過回転状態において点火を停止してエンジンの回転数が過回転状態となる回転数以上に上昇しないように構成した船舶用エンジンにおいて、
前記エンジンの陸上レーシングを検出する陸上レーシング検出手段と、
陸上レーシングの検出に基づき前記エンジンを停止する制御手段とを備え
前記陸上レーシング検出手段は、エンジンの低回転状態から過回転状態への変化が所定時間内に少なくとも2回行われ、そのいずれも要した時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定することを特徴とする船舶用エンジン。』である。
【0012】
この請求項3記載の発明によれば、陸上レーシングの検出に基づきエンジンを停止することで、陸上レーシング状態において触媒が過熱されて耐久性が損なわれることを防止する。ここで、「点火を停止」とは、全ての気筒の点火を全ての点火タイミングにおいて停止する場合はもちろん、点火の停止を間欠的に行う場合あるいは、複数気筒を有するエンジンにおいてその一部の気筒の点火を全ての点火タイミングにおいて停止する場合も含む。エンジンが過回転状態になったら陸上レーシング状態であると判定すると、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出してエンジンが過回転状態になった場合との区別ができないが、低回転状態より過回転状態への変化が所定時間内に少なくとも2回行われ、そのいずれも要した時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定することで、艇がジャンプする等としてプロペラが空中に露出した場合と確実に区別することができる。したがって、陸上レーシング状態ではエンジンを停止して触媒を保護する一方、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出してエンジンが過回転状態になった場合はエンジンの運転を継続して艇が再び着水した直後の加遠性を良好に維持することができる。なお、「過回転状態」とは、必ずしも点火の停止を伴う必要はなく、エンジンがほぼ最高の回転数で運転されている状態を指す。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の船舶用エンジンの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は船舶用エンジンを搭載した小型ジェット推進艇の一部の断面図、図2は小型ジェット推進艇のポンプ室の平面図である。
【0018】
小型ジェット推進艇1の船体2は、ハル3とデッキ4から構成されている。デッキ4には、操向ハンドル5が備えられ、この操向ハンドル5の後方にはシート台4a上に着脱自在なシート6が設けられている。
【0019】
ハル3とデッキ4によりエンジン室8が略水密に形成されている。小型ジェット推進艇1の船体2には、水ジェット推進機9と、FRP製の燃料タンク10と、この燃料タンク10から供給された燃料によって駆動される2サイクル2気筒エンジン11とが搭載されている。燃料タンク10は、2サイクル2気筒エンジン11の前方に配置される。
【0020】
水ジェット推進機9は、ハル3に形成された凹部3a(ポンプ室)内に配置され、水ジェット推進機9の水吸い込みダクト16がハル3と一体に形成されている。水ジェット推進機9の外水を導入する水吸い込みダクト16は、水吸い込み口16aが船底3bに開口し、後部には、操向ノズル17が設けられている。水ジェット推進機9のインペラ軸18は、エンジン11により駆動され、インペラ軸18に設けた不図示のプロペラ(インぺラ)の回転により水吸い込み口16aから水を吸い込み、この水を操向ノズル17から後方に噴射して推進力を得る。
【0021】
この小型ジェット推進艇1のエンジン11は、不図示のクランク軸が船体長手方向に延在している。エンジン11の排気マニホルド19に排気管20が接続され、排気管20は、第1分割排気管部21、第2分割排気管部22、第3分割排気部23からなり、エンジン11上方で曲がって後方に伸びている。排気管20には、触媒30が配置され、排気ガスは触媒30によって浄化される。
【0022】
排気管20の後端部は、ゴム製の排気接続管24を介してウォータロック25に接続される。ウォータロック25は、水ジェット推進機9の一方側に配置され、ウォータロック25には排気管26が接続されている。排気管26は、水ジェット推進機9の上方位置を跨ぎ、この排気管26の排気口26aは水ジェット推進機9の他方側においてポンプ室3aに開口している。
【0023】
また、図2に示すように、ポンプ室3aに開口する排気口26aよりも後方のポンプ室壁面には、ポンプ室3a内に突出する遮音壁3cを設け、ポンプ室3aから外部に洩れる排気音を低減している。
【0024】
船舶に搭載したエンジン11には、水ジェット推進機9のインぺラ下流の流水路の水を排気マニホールド19の冷却水ジャケットに送る冷却水ホース41が設けられ、排気マニホールド19の冷却水ジャケットに送られた冷却水は、エンジン11の冷却水ジャケットを循環する。エンジン11の冷却水ジャケットを循環した冷却水は排気管20の冷却水ジャケット40に送られるようになっており、排気管20及び触媒30を冷却する。排気管20の冷却水ジャケット40に送られた冷却水は、一部が捨て水ホース42を通ってインぺラ下流の流水路に排出される一方、残りは排気接続管24の上流近傍において排気管20内を流れる排気ガス中に混ぜられる。
【0025】
排気管20には、排気ガス温度検知センサS1及び冷却水温度検知センサS2が設けられ、これらの検知情報は制御手段50に送られる。制御手段50では、これらの情報に基づきエンジンの制御が行われる。
【0026】
また、船舶用エンジンには、エンジン11の陸上レーシングを検出する陸上レーシング検出手段S3を備え、制御手段50では陸上レーシングの検出に基づきエンジン11を停止する。エンジン11の停止は、エンジン11がキャブ式であるために全ての点火を完全に停止するが、燃料噴射式エンジンでは燃料噴射の停止及び/または点火の停止を行う。このように、陸上レーシングの検出に基づきエンジン11を停止することで、陸上レーシング状態において触媒30が過熱されて耐久性が損なわれることを防止することができる。陸上レーシング検出手段S3は、例えば以下のように構成することができる。
【0027】
第1の実施の形態は陸上レーシングでは過回転状態が比較的長い時間に亘って継続する場合が多いことに着目したもので、陸上レーシング検出手段S3は、過回転状態が所定時間以上継続したら陸上レーシングであると判定する。即ち、図3に示すように、第1の実施の形態の陸上レーシング検出手段S3は、エンジン11の過回転状態(例えば7500rpm:すなわちエンジンを保護するために全ての気筒の点火を間欠的に停止(点火カット)するエンジン回転数)が所定時間t2(3秒)以上継続したら陸上レーシングであると判定する。
【0028】
エンジン11が過回転状態になったら陸上レーシング状態であると判定すると、艇がジャンプする等して水吸い込み口16a(インペラ)が空中に露出してエンジン11が過回転になった場合との区別ができないが、過回転状態が所定時間t2以上継続したら陸上レーシング状態であると判定することで、艇がジャンプする等して水吸い込み口16a(インペラ)が空中に露出した場合と確実に区別することができる。
【0029】
すなわち、航走時にジャンプする等して水吸い込み口16aが空中に露出すると図5に示すように一時的に過回転状態になり、エンジン11は各気筒の点火が間欠的に停止されてその状態(エンジン回転数は例えば7500rpm)が維持される。ジャンプ開始から着水まではわずかな時間であるため、短時間のうちに水吸い込み口16aが水中に没し、エンジンの過回転状態は短時間のうちに解消される。したがって、この場合は陸上レーシング状態のように過回転状態がt2ほど継続することはないのである。
【0030】
陸上レーシング状態ではエンジン11を停止して触媒30を保護する一方、艇がジャンプする等して水吸い込み口16aが空中に露出してエンジン11が過回転状態になった場合はエンジン11の運転を継続して艇が再び着水した直後に直ちに加速することが可能になる。
【0031】
第2の実施の形態の陸上レーシング検出手段S3は、エンジン11が低回転状態から過回転状態までに変化するのに要する時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定する。即ち、図3及び図4に示すように、第2の実施の形態の陸上レーシング検出手段S3は、低回転状態(例えばアイドリング(1250rpm)回転数)から過回転状態(例えば7500rpm)に変化するのに要する時間が所定時間t1(1秒)以下であったら陸上レーシングであると判定する。
【0032】
エンジン11が過回転状態になったら陸上レーシング状態であると判定すると、艇がジャンプする等して水吸い込み口16a(インぺラ)が空中に露出してエンジン11が低回転状態から過回転状態に変化した揚合との区別ができないが、エンジン11が低回転状態から過回転状態に変化するとともにそれに要する時間が所定時間t1以下であったら陸上レーシング状態であると判定することで、艇がジャンプする等して水吸い込み口16aが空中に露出した場合と確実に区別することができる。
【0033】
すなわら、航走時に艇がジャンプするためには、エンジン11が高回転状態で運転されている必要があることから、エンジン11は高回転状態から過回転状態に瞬時に変化する。したがって、この場合は陸上レーシング状態のように低回転状態から過回転状態に瞬時に変化することがないのである。このように、陸上レーシング状態ではエンジン11を停止して触媒30を保護する一方、水吸い込み口16aが水中に没した状態でエンジン11が過回転状態になった場合はエンジン11の運転を継続してそのまま航走することができる。エンジン11が低回転状態から過回転状態に変化するのに要する時間が所定時間以下であることを陸上レーシング検出手段S3が検出したら直ちにエンジン11を停止してもよいし、上記検出後、所定時間(例えば10秒)が経過した後にエンジン11を停止するようにしてもよい。
【0034】
第3の実施の形態は陸上レーシングにおいては、レーシング(空吹かし)が繰り返して行われる場合も多いことに着目したもので、陸上レーシング検出手段S3は、低回転状態から過回転状態への変化が所定時間内に所定回数行われ、そのいずれも要した時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定する。即ち、図4に示すように、第3の実施の形態の陸上レーシング検出手段S3は、低回転状態(例えばアイドリング(1250rpm)回転数)から過回転状態(例えば7500rpm)への変化が所定時間t3(10秒)内に所定回数(3回)行われ、そのいずれも要した時間が所定時間t1(1秒)以下であったら陸上レーシングであると判定する。
【0035】
エンジンが過回転状態になったら陸上レーシング状態であると判定すると、同様に図5に示す艇がジャンプする等して水吸い込み口16a(インペラ)が空中に露出してエンジン11が過回転になった場合との区別ができないが、低回転状態から過回転状態への変化が所定時間t3内に所定回数行われ、そのいずれも要した時間が所定時間t1以下であったら陸上レーシング状態であると判定することで艇がジャンプする等して水吸い込み口16a(インペラ)が空中に露出した場合と確実に区別することができる。
【0036】
陸上レーシング状態ではエンジン11を停止して触媒30を保護する一方、艇がジャンプする等して水吸い込み口16aが空中に露出してエンジン11が過回転状態になった場合はエンジン11の運転を継続して艇が再び着水した直後に直ちに加速することが可能になる。
【0037】
次に、船舶用エンジンの第1乃至第3の実施の形態の制御を、図6乃至図8に示す。
【0038】
図6に示す第1の実施の形態では、ステップa1でエンジン11の回転数が低回転数から過回転に変化したか否かを判断し、過回転に変化した場合にはステップb1で全ての気筒の点火を間欠的に停止し、エンジン11の回転数を所定回転数(7500rpm)以上に上昇させない。
【0039】
すなわち、エンジン11の回転が7500rpm程度まで上昇して過回転状態になった後も操向ハンドル5の一端部に設けたスロットルレバーを一杯まで握った状態が維持された場合は、全ての気筒の点火を間欠的に停止する。そして、エンジン11の回転が7500rpm未満に低下すれば全ての気筒の点火を元の状態に復帰させ、点火の停止と復帰を繰り返すことによってエンジン11の回転をほぼ7500rpmに維持する。
【0040】
次に、ステップc1で過回転状態(7500rpm)が所定時間t2以上継続したか否かの判断を行い、ステップd1で過回転状態(7500rpm)が所定時間t2(3秒)以上継続したら陸上レーシングであると判定し、ステップe1で全ての気筒の点火を完全に停止することによってエンジン11を停止する。
【0041】
図7に示す第2の実施の形態では、ステップa2でエンジン11の回転数が低回転数から過回転に変化したか否かを判断し、過回転に変化した場合にはステップb2で変化に要した時間が所定時間t1以下か否かの判断を行い、所定時間t1(1秒)以下であるとステップc2で陸上レーシング状態と判定する。陸上レーシング状態では、ステップd2でエンジン11が過回転状態(7500rpm)に変化してから所定時間(10秒)が経過したかの判断を行い、所定時間(10秒)が経過すると、ステップe2で全ての気筒の点火を完全に停止することによってエンジン11を停止する。なお、ステップd2を廃止して、ステップc2で陸上レーシング状態と判定した直後に、ステップe2でエンジン11を停止させてもよい。
【0042】
図8に示す第3の実施の形態では、ステップa3でエンジン11の回転数が低回転数から過回転に変化したか否かを判断し、過回転に変化した場合にはステップb3で全ての気筒の点火を間欠的に停止し、エンジン11の回転数を所定回転数(7500rpm)以上に上昇させない。過回転に変化した場合にはステップc3で変化に要した時間が所定時間t1以下か否かの判断を行い、所定時間t1(1秒)以下であるとステップd3で低回転状態から過回転状態への変化が所定時間t3内に所定回数行われたか否かの判断を行い、所定時間t3(10秒)内に所定回数(3回)行われるとステップe3で陸上レーシングであると判定し、ステップf3で全ての気筒の点火を完全に停止することによってエンジン11を停止する。
【0043】
次に、船舶用エンジンに備えられる排気管20の他の実施の形態を説明する。すなわち、図9乃至図11には、排気管20中に配置した触媒130においては、排気ガスが排気管20の中央部を流れ易いことと、触媒130の外側端部がその近傍に設けた冷却水ジャケット142を流れる冷却水によって冷却され易いことから、中央部と外側端部との温度格差が大きくなって径方向の熱歪みが発生し易いという問題を解決するための構造を示す。
【0044】
図9は船舶用エンジンの排気管の断面図である。排気管20の第1分割排気管部121は、内側管121aと、外側管121b,121cからなり、この内側管121aと外側管121b,121cの間に冷却水ジャケット140が形成されている。外側管121b,121cは、その端部を重ねて接続し、この重ね部を締付部材141で一体に締付固定している。
【0045】
第2分割排気管部122も同様に、内側管122aと、外側管122b,122cからなり、この内側管122aと外側管122b,122cの間に冷却水ジャケット142が形成されている。第2分割排気管部122の内側管122aと、第1分割排気管部121の内側管121aとを突き当て、突き当て部を連結部材143で覆い、この連結部材143を前後一対の締付部材144で一体に締付固定している。外側管122bと外側管122cは締付ボルト145で締付固定され、外側管122bと、第1分割排気管部121の外側管121cとの端部を重ね、この重ね部を締付部材146で一体に締付固定している。
【0046】
第3分割排気部123は、内側管123aと、外側管123bからなり、この内側管123aの下流側には補助管190が接続され、内側管123a及び補助管190と外側管123bの間に冷却水ジャケット147が形成されている。第3分割排気部123の内側管123aに形成されたフランジ部123a1と、第2分割排気部122の内側管122a及び外側管122cとの間に支持体148が介在され、この支持体148を介して内側管123a及び外側管123bが、第2分割排気部122の内側管122a及び外側管122cに締付ボルト149で一体に締付固定されている。支持体148には、冷却水通路148aが形成されている。第3分割排気部123の外側管123bには、ゴム製の排気接続管124が接続され、冷却水ジャケット147の下流端部は、排気接続管124の上流端部において、排気管20に開口して冷却水としての海水と排気ガスとが混合する混合部150を形成している。この混合部150にて排気ガスに混合させた冷却水によって、ゴム製の排気接続管124を冷却している。
【0047】
第1分割排気部121には捨て水ホース155が接続され、第1分割排気部121の冷却水ジャケット140の冷却水の一部が捨て水ホース155からインペラ下流の流水路に排出される。
【0048】
支持体148には、触媒130が取り付けられ、触媒130は、金属製の担体に白金等の触媒金属を担持させたハニカム式のものが採用され、支持体148に固定したケース132に収納されている。触媒130を冷却水(海水)と排気ガスとの混合部150よりも上流に配置したので、排気管20中に放出した冷却水(海水)が触媒130にかかって触媒130に塩分が付着することを防止でき、触媒130の浄化性能を維持できる。
【0049】
また、第2分割排気管部122の内側管122aには、ガイド板160,161により触媒130の上流側の位置に冷却水ジャケット連通路142aが形成されている。ガイド板160,161の中央部には、下流側に広がる案内部160a,161aが形成されている。このように触媒130の外側端部に排気ガスを導く案内部160a,161aを触媒上流近傍に設けることで、触媒130の中央は外側端部に比べて熱くなりやすいが、案内部160a,161aにより排気ガスを外側端部に流れるようにして触媒130の径方向の熱歪みを防止することができると共に触媒130に流入する排気ガスの温度を低下させて触媒130の耐久性を向上することができる。
【0050】
図10は船舶用エンジンの他の実施の形態の排気管の断面図である。この実施の形態では、図9の実施の形態と同じ構成は同じ符号を付して説明を省略する。この実施の形態では、支持体148に設けられた触媒130が、直径D1を長さL1よりも短く形成され、触媒130の中央は外側端部に比べて熱くなりやすいが、触媒130の容積を確保しつつ触媒130の中央部と外側端部との温度格差を少なくして径方向の熱歪みを防止することができる。
【0051】
図11は船舶用エンジンの他の実施の形態の排気管の断面図である。この実施の形態では、図9の実施の形態と同じ構成は同じ符号を付して説明を省略する。この実施の形態では、支持体148に設けられた触媒130の中心部に挿入したパイプ170の上流側端部に邪魔板171を設けている。この邪魔板171は円錐状に形成され、邪魔板171により排気ガスを外側端部に流れるようにして触媒130の径方向の熱歪みを防止することができる。
【0052】
【発明の効果】
前記したように、請求項1記載の発明では、エンジンの排気管内に触媒を配置し、触媒近傍の排気管に、船外から汲み上げた冷却水を通す冷却水ジャケットを設けた船舶用エンジンにおいて、陸上レーシングの検出に基づきエンジンを停止することで、陸上レーシング状態において触媒が過熱されて耐久性が損なわれることを防止することができる。低回転状態より過回転状態への変化が所定時間内に少なくとも2回行われ、そのいずれも要した時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定することで、艇がジャンプする等としてプロペラが空中に露出した場合と確実に区別することができる。したがって、陸上レーシング状態ではエンジンを停止して触媒を保護する一方、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出してエンジンが過回転状態になった場合はエンジンの運転を継続して艇が再び着水した直後の加遠性を良好に維持することができる。
【0053】
請求項2記載の発明では、エンジンの排気管内に触媒を配置し、エンジンの過回転状態において点火を停止してエンジンの回転数が所定回転数以上に上昇しないように構成した船舶用エンジンにおいて、陸上レーシングの検出に基づきエンジンを停止することで、陸上レーシング状態において触媒が過熱されて耐久性が損なわれることを防止することができる。エンジンが低回転状態から過回転状態に変化するとともにそれに要する時間が所定時間以下であったら陸上レーシング状態であると判定することで、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出した場合と碓実に区別することができる。したがって、陸上レーシング状態ではエンジンを停止して触媒を保護する一方、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出してエンジンが過回転状態になった場合はエンジンの運転を継続して艇が再び着水した直後の加遠性を良好に維持することができる。
【0054】
請求項3記載の発明では、エンジンの排気管内に触媒を配置し、エンジンの過回転状態において点火を停止してエンジンの回転数が所定回転数以上に上昇しないように構成した船舶用エンジンにおいて、陸上レーシングの検出に基づきエンジンを停止することで、陸上レーシング状態において触媒が過熱されて耐久性が損なわれることを防止することができる。低回転状態より過回転状態への変化が所定時間内に少なくとも2回行われ、そのいずれも要した時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定することで、艇がジャンプする等としてプロペラが空中に露出した場合と確実に区別することができる。したがって、陸上レーシング状態ではエンジンを停止して触媒を保護する一方、艇がジャンプする等してプロペラが空中に露出してエンジンが過回転状態になった場合はエンジンの運転を継続して艇が再び着水した直後の加遠性を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】船舶用エンジンを搭載した小型ジェット推進艇の一部の断面図である。
【図2】小型ジェット推進艇のポンプ室の平面図である。
【図3】陸上レーシング検出手段の構成を説明する図である。
【図4】陸上レーシング検出手段の他の実施形態の構成を説明する図である。
【図5】艇がジャンプする時のエンジン回転数を説明する図である。
【図6】船舶用エンジンの第1の実施の形態の制御を説明する図である。
【図7】船舶用エンジンの第2の実施の形態の制御を説明する図である。
【図8】船舶用エンジンの第3の実施の形態の制御を説明する図である。
【図9】船舶用エンジンの排気管の断面図である。
【図10】船舶用エンジンの排気管の他の実施の形態の断面図である。
【図11】船舶用エンジンの排気管のさらに他の実施の形態の断面図である。
【符号の説明】
11 エンジン
20 排気管
30 主触媒
40 冷却水ジャケット
S3 陸上レーシング検出手段
50 制御手段

Claims (3)

  1. 船舶に搭載したエンジンの排気管内に触媒を配置し、触媒近傍の排気管に、船外から汲み上げた冷却水を通す冷却水ジャケットを設けた船舶用エンジンにおいて、
    前記エンジンの陸上レーシングを検出する陸上レーシング検出手段と、
    陸上レーシングの検出に基づき前記エンジンを停止する制御手段とを備え
    前記陸上レーシング検出手段は、エンジンの低回転状態から過回転状態への変化が所定時間内に少なくとも2回行われ、そのいずれも要した時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定することを特徴とする船舶用エンジン。
  2. 船舶に搭載したエンジンの排気管内に触媒を配置し、エンジンの過回転状態において点火を停止してエンジンの回転数が過回転状態となる回転数以上に上昇しないように構成した船舶用エンジンにおいて、
    前記エンジンの陸上レーシングを検出する陸上レーシング検出手段と、
    陸上レーシングの検出に基づき前記エンジンを停止する制御手段とを備え
    前記陸上レーシング検出手段は、エンジンが低回転状態から過回転状態に変化するのに要する時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定することを特徴とする船舶用エンジン。
  3. 船舶に搭載したエンジンの排気管内に触媒を配置し、エンジンの過回転状態において点火を停止してエンジンの回転数が過回転状態となる回転数以上に上昇しないように構成した船舶用エンジンにおいて、
    前記エンジンの陸上レーシングを検出する陸上レーシング検出手段と、
    陸上レーシングの検出に基づき前記エンジンを停止する制御手段とを備え
    前記陸上レーシング検出手段は、エンジンの低回転状態から過回転状態への変化が所定時間内に少なくとも2回行われ、そのいずれも要した時間が所定時間以下であったら陸上レーシングであると判定することを特徴とする船舶用エンジン。
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