JPH11198737A - 自動車のサイドプロテクターモール及びその製造方法 - Google Patents
自動車のサイドプロテクターモール及びその製造方法Info
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- JPH11198737A JPH11198737A JP1349098A JP1349098A JPH11198737A JP H11198737 A JPH11198737 A JP H11198737A JP 1349098 A JP1349098 A JP 1349098A JP 1349098 A JP1349098 A JP 1349098A JP H11198737 A JPH11198737 A JP H11198737A
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Abstract
自動車のサイドプロテクターモール及びその製造方法を
提供すること。 【解決手段】 自動車のサイドプロテクターモール本体
30の表面に、熱可塑性樹脂をベースとする塗装フィル
ム20を射出成形によって一体化させる。塗装フィルム
20は、クリア層22、塗料層24及びバッキングシー
ト26を順次積層させて形成されている。この塗装フィ
ルム20は、衝撃に強く、伸び率が高い熱可塑性樹脂を
ベースとするので、塗料が剥げにくい。また、射出成形
によって一体化されるので、別に塗装作業の必要もな
い。
Description
両や壁等に接触したとき、自動車のボディ側面、主とし
てドアを衝撃から保護するための自動車用サイドプロテ
クターモール(以下、「サイドモール」という。)の技
術分野に属する。
成形等で作られ、車両本体の保護及び装飾性の向上に寄
与している。特に、射出成形で成形されたサイドモール
は、端末まで一体に且つ3次元的に作ることが可能で、
デザイン的に自由度があり、又、車両当たり面側のリブ
等の補強も可能で、車両本体の保護(プロテクター効
果)にすぐれている。サイドモールは、取付けられる場
所が自動車のボディ側面であることから、その意匠性が
重視される傾向にある。特に最近では、車両の高級化に
伴い、サイドモールのカラー化が要求されている。
アを保護することができるサイドモールとしては、同一
出願人による特開平8−175288号公報に開示され
たものがあるが、このようなサイドモールにおいても、
意匠性については特に考慮していない。
化の方法としては、塗装が一般的である。そして、塗装
用の塗料としては、一般的に、熱硬化性のウレタン塗料
が用いられるが、その塗料は、弾性率の低い物を使用し
ても、塗料に伸びもなく、衝撃に弱い(例えば、弾性率
7000kg/cm2の塗料を使用しても5〜10%しか伸
びない)。そのため、単に塗装されただけのサイドモー
ルは、外部からの衝撃に弱く、塗料面が割れたり剥がれ
たりし易いという問題がある。
ィ側面に取付けられるサイドプロテクターモールであっ
て、前記サイドプロテクターモールの本体の表面に、熱
可塑性樹脂をベースとする塗装フィルムが射出成形によ
って一体化されていることを特徴とするサイドプロテク
ターモールによって、前記の課題を解決した。
としては、クリア層と、塗料層と、バッキングシートと
を積層させたものが好適である。
された塗装フィルムは、その塗装面が衝撃に強く、剥げ
にくい。また、この塗装フィルムは、サイドモールの成
形と同時にサイドモール本体の表面に一体化されるの
で、面倒な塗装作業の手間も省ける。
ルム一体化サイドモール10の縦断面図であり、図1
(b)は図1(a)のサイドモール10に一体化される
塗装フィルム20の構成を示す部分拡大図である。図1
(b)は、塗装フィルム20の構成の概要を示し、塗装
フィルム20を構成する各層の具体的な要件は、後述す
るそれぞれの実施形態によって異なる。図2は、図1の
構成のサイドモール10が、ドア42に取付けられた車
体40の斜視図である。
10は、サイドモール本体30の表面にバッキングシー
ト26、塗料層24、クリア層22が積層されてなる塗
装フィルム20が射出成形によって一体化されて構成さ
れている(図1(b)参照)。サイドモール本体30と
一体化される塗装フィルム20は、キャリアシート(図
示せず。)上に、クリア層22、塗料層24、及びバッ
キングシート26の3つの層を順次積層して、予め作製
される。ここで使用されるキャリアシートは、上記のク
リア層22、塗料層24、及びバッキングシート26か
らなる塗装フィルム20を積層するためのベースとして
使用されるものであり、上記の3層を積層した後に容易
に剥がすことができるように、ポリエステルフィルム等
の素材からなる。
ついて説明する。まず、熱可塑性樹脂であるフッ素樹脂
とアクリル樹脂の混合物を、アセトン等の溶剤に溶解さ
せたものを、キャリアシート(図示せず。)上にロール
コート等の方法で塗布して乾燥させ、第1の層であるク
リア層22を作製する。塗装フィルム20がサイドモー
ル本体30に一体化されると、このクリア層22は最外
側に位置して外部から加えられる衝撃から塗装フィルム
20を保護するとともに、無色透明であるので後述する
塗膜層24の色彩に影響を与えることがない。次に、ク
リア層22で使用したフッ素樹脂とアクリル樹脂の混合
物を、アセトン等の溶剤に溶解させたものに色彩を出す
ための顔料を添加し、これを上記のクリア層22の上に
塗布して乾燥させ、第2の層である塗料層24を作製す
る。さらに、上述の塗料層24の上に、熱可塑性材料で
形成された第3の層であるバッキングシート26が接着
剤等を介して固着される。このバッキングシート26
は、次の工程の射出成形用の材料と相溶性のよい熱可塑
性材料で形成する。サイドモール本体30の射出成形の
際に加熱されるので、このバッキングシート26は、積
層されたクリア層22及び塗料層24とともに金型の形
状に応じて変形し、サイドモール本体30と隙間なく、
一体化されることになる。
ト上にクリア層22、塗料層24、及びバッキングシー
ト26の3層からなる塗装フィルム20が積層して作製
された後、キャリアシートが剥がされる。この塗装フィ
ルム20を、バッキングシート26を内側にして射出成
形の金型の内面に取付け、金型の空間にサイドモール材
を流し込んで射出成形を行なう。塗装フィルム20は、
シート状のままであることも、或いは、射出成形の金型
に合わせて予備成形されることもある。
を使用した本発明の塗装フィルム一体化サイドモール1
0について、以下の実施形態により、具体的に説明す
る。 第1実施形態 弾性率8000kg/cm2、厚さ500μの 熱可塑性オレ
フィンからなるバッキングシートに、厚さ30μのクリ
ア層と、厚さ25μの塗料層からなり、弾性率6000
kg/cm2 、伸び率40%の塗装フィルムを固着させた。
この塗装フィルムを、バッキングシートを内側にして射
出成形の金型のキャビティー面に取付けた後、金型の空
間に弾性率10000kg/cm2のポリプロピレンを射出
してサイドモールを成形した。
施形態のサイドモールと、従来のサイドモールについ
て、外部からの衝撃に対する傷付き易さを比較したとこ
ろ、表1に示す結果が得られた。なお、従来のサイドモ
ールとしては、弾性率10000kg/cm2のポリプロピ
レンを本発明のサイドモールと同形状に射出成形した
後、ウレタン塗装が施されたものを使用したものであ
る。
ルム一体化サイドモールの塗装面は、従来のサイドモー
ルと比較して、より大きな外力(10倍以上)が加わっ
ても傷付きにくいことが分かる。
の第2乃至第4実施形態について具体的に示す。 第2実施形態 弾性率8000kg/cm2、厚さ500μの 熱可塑性オレ
フィンからなるバッキングシートに、厚さ30μのクリ
ア層と、厚さ35μの塗料層からなり、弾性率4000
kg/cm2 、伸び率100%の塗装フィルムを固着させ
た。 第3実施形態 弾性率10000kg/cm2、厚さ300μの 熱可塑性オ
レフィンからなるバッキングシートに、厚さ40μのク
リア層と、厚さ50μの塗料層からなり、弾性率100
00kg/cm2、伸び率40%の塗装フィルムを固着させ
た。 第4実施形態 弾性率8000kg/cm2、厚さ500μの 熱可塑性オレ
フィンからなるバッキングシートに、厚さ50μのクリ
ア層と、厚さ50μの塗料層からなり、弾性率500kg
/cm2、 伸び率300%の塗装フィルムを固着させた。
ングシートを内側にして射出成形の金型のキャビティー
面に取付けた後、金型に熱可塑性オレフィンのモールデ
ィング材を射出して、塗装フィルムと一体化されたサイ
ドモールを形成した。以上のように成形された、本発明
の塗装フィルム一体化サイドモールについて、外部から
の衝撃に対する傷付き易さを比較したところ、表2に示
す結果が得られた。
装フィルム一体化サイドモールの塗装面も、前述の従来
のサイドモールと比較して、より大きな外力が加わって
も傷付きにくいことが分かる。
スアシスト射出成形を採用すると好適であり、それによ
り、プロテクター効果にすぐれたサイドモールを得るこ
とができる。ガスアシスト射出成形自体は周知であるの
で、詳細な説明は省略する。
の材料としては、ポリプロピレン、又は熱可塑性オレフ
ィンが好適である。
は、種々実験の結果、弾性率は100乃至15000kg
/cm2、伸び率は20乃至300%の範囲にあることが
好適であることが分かった。この範囲外では、従来の塗
装による場合と比較して、顕著な改良が見られない。
面に射出成形によって一体化された熱可塑性樹脂をベー
スとする塗装フィルムの塗料層は、衝撃に強く、伸び率
が高いので、従来のものよりも塗装面が剥げにくいとい
う効果を奏する。また、この塗装フィルムは、サイドモ
ールの成形と同時にサイドモール本体に一体化されるの
で、別に塗装作業の必要がない。
イドモールの縦断面図であり、図1(b)は図1(a)
の部分拡大図である。
取付けられた車体の斜視図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 自動車のボディ側面に取付けられるサイ
ドプロテクターモールであって、 前記サイドプロテクターモールの本体の表面に、熱可塑
性樹脂をベースとする塗装フィルムが射出成形によって
一体化されていることを特徴とする、 サイドプロテクターモール。 - 【請求項2】 前記塗装フィルムが、クリア層と、塗料
層と、バッキングシートとを積層させたものである、請
求項1のサイドプロテクターモール。 - 【請求項3】 前記塗装フィルムは、その弾性率が10
0乃至15000kg/cm2、伸び率が20乃至300%
の範囲にある、請求項1又は2のサイドプロテクターモ
ール。 - 【請求項4】 前記サイドプロテクターモールの本体が
ポリプロピレン、又は熱可塑性オレフィンで成形された
ものである、請求項1乃至3のいずれかのサイドプロテ
クターモール。 - 【請求項5】 熱可塑性樹脂をベースとする塗装フィル
ムを射出成形の金型内に取付けた後、前記金型内にモー
ルディング材を射出して、前記塗装フィルムと前記モー
ルディング材とを一体化させることを特徴とする、 自動車のサイドプロテクターモールの成形方法。 - 【請求項6】 前記成形がガスアシスト射出成形による
ものである、請求項5の自動車のサイドプロテクターモ
ールの成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1349098A JP3592062B2 (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 塗装フィルム一体化サイドプロテクターモールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1349098A JP3592062B2 (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 塗装フィルム一体化サイドプロテクターモールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11198737A true JPH11198737A (ja) | 1999-07-27 |
JP3592062B2 JP3592062B2 (ja) | 2004-11-24 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1349098A Expired - Fee Related JP3592062B2 (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 塗装フィルム一体化サイドプロテクターモールの製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3592062B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101699171B1 (ko) * | 2015-08-20 | 2017-01-23 | 박문희 | 차량도어용 에어캡슐 프로텍터 및 그 제조방법 |
WO2020209546A1 (ko) * | 2019-04-08 | 2020-10-15 | 김민균 | 차량용 도어가드 |
-
1998
- 1998-01-09 JP JP1349098A patent/JP3592062B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR101699171B1 (ko) * | 2015-08-20 | 2017-01-23 | 박문희 | 차량도어용 에어캡슐 프로텍터 및 그 제조방법 |
WO2020209546A1 (ko) * | 2019-04-08 | 2020-10-15 | 김민균 | 차량용 도어가드 |
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