JPH1119838A - 真空吸着装置 - Google Patents

真空吸着装置

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JPH1119838A
JPH1119838A JP17560297A JP17560297A JPH1119838A JP H1119838 A JPH1119838 A JP H1119838A JP 17560297 A JP17560297 A JP 17560297A JP 17560297 A JP17560297 A JP 17560297A JP H1119838 A JPH1119838 A JP H1119838A
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vacuum suction
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vacuum
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浩 曽山
Yasuhide Otsu
泰秀 大津
Yuichi Komura
勇一 小村
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MITSUBOSHI DAIYAMONDO KOGYO KK
Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd
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KOMURA SEIHAN KK
MITSUBOSHI DAIYAMONDO KOGYO KK
Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd
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    • B65G49/00Conveying systems characterised by their application for specified purposes not otherwise provided for
    • B65G49/05Conveying systems characterised by their application for specified purposes not otherwise provided for for fragile or damageable materials or articles
    • B65G49/06Conveying systems characterised by their application for specified purposes not otherwise provided for for fragile or damageable materials or articles for fragile sheets, e.g. glass
    • B65G49/061Lifting, gripping, or carrying means, for one or more sheets forming independent means of transport, e.g. suction cups, transport frames
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B65GTRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
    • B65G2249/00Aspects relating to conveying systems for the manufacture of fragile sheets
    • B65G2249/04Arrangements of vacuum systems or suction cups
    • B65G2249/045Details of suction cups suction cups

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の真空吸着装置で液晶パネルを吸着した
場合にはガラス面が湾曲してギャップにバラツキが生じ
る。 【解決手段】 真空吸着パッド(21)の吸着盤(22)とし
て、エッチング加工可能な板状材料の一方面に対し、周
縁所定幅を気密部とするために非エッチング領域とし、
その他の領域を吸着部とするために、多数の独立した凸
部が残るようにエッチングを行ない、その吸着盤(22)の
他方面を両面接着シート(25)を用いてマグネットシート
(24)に貼り合わせ、そしてそのマグネットシート(24)の
他方の面を、強磁性体の支持部材(26)に着脱自在に接合
し、更に前記吸着盤(22)に形成された凹部に通じる吸引
管(27)を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶パネルを搬送
する際にワークを保持したり、ガラススクライバー等の
加工機のテーブルにワークを固定するための真空吸着装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、ワークの給材および除材時を行
う搬送ロボット等に従来より使用されている真空吸着パ
ッド1と、吸着対象の液晶パネル2を示している。その
真空吸着パッド1は、おわんを伏せた形状に似るゴム製
の吸盤1aと、その吸盤1aの上部を貫通して上方に延
在する吸引管1bとからなる。液晶パネル2は周知のご
とく、2枚のガラス板3を粒状のスペーサ4を挟んで重
ね合わせてから、両ガラス板3の周縁部を接着剤5を用
いて相互に固定し、接着剤5の層に設けた小孔から液晶
を注入したものである。
【0003】図2は、その吸盤1aの下端周縁部1a'
を液晶パネル2の上面に押し当て、吸引管1bを通じて
真空吸引したところを示す。この真空吸引により、上側
のガラス板3が大気圧との差圧力によって上方に湾曲
し、その箇所で上下ガラス板間のギャップが大きくな
り、一時的に圧力が低くなる結果、液晶がその箇所に流
れ込むようになる。スペーサ4は例えば直径5μmのも
のを100個/mm2±5%のように均一な密度となる
ように封入されているがガラス板3とは固着されていな
いので液晶の移動に伴ってスペーサ4も移動する。液晶
パネル2に液晶が未封入の場合は圧力の低くなった箇所
に空気が流れ込むが、この場合、スペーサ4の移動抵抗
が少ないため、スペーサ4の移動が更に増長される。
【0004】この結果、吸着終了後も図3に示すよう
に、スペーサ4の分布にバラツキが生じ、それに応じて
ギャップにもバラツキが生じる。ギャップが±0.02
mm以上にばらつくと表示面に色むらが現れて製品不良
となる。
【0005】図4は、例えばガラススクライバー等に使
用される真空吸着テーブル11を示している。下図の平
面図に示されるように、テーブル面には一定の間隔で吸
引孔12が設けられている。各吸引孔12は、上図の側
断面図に示されるように、連通溝13を通じて互いに連
通しているが、下図に示されるように、2つのサイズの
液晶パネル2、2'に対応できるように、連通溝13は
2グループに分けられ、それぞれに個別の排気口14が
設けられる。
【0006】上図に示されるように、テーブル11は、
上下の部材11a,11bをパッキン15を用いて気密
に接合されたものであり、先の連通溝13は、下部材1
1bに凹状の溝を形成して得たものである。このテーブ
ル11により液晶パネル2を吸引固定すると、個々の吸
引孔12において、図2で述べたのと同様、スペーサの
移動によるギャップ変化が生じた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように吸着時に液
晶パネル2が変形した原因は、ガラス板の板厚やスペー
サ4のサイズに比べて、吸盤1aや吸引孔12の口径が
大きいためである。吸盤1aでは口径は数十mmもあ
り、吸引孔12でさえ口径は数mmもあるのに対して、
ガラス板厚は0.5〜1.1mmであり、その板厚は薄い
ものが選択される傾向がある。
【0008】その課題を回避しようとして、図1の真空
吸着パッド1において、吸盤1aのサイズを小さくすれ
ば、吸引力が不足するため、図5に示されるように、複
数個の真空吸着パッド1が必要となるが、その構成では
機構が複雑化するだけでなく、複数個の真空吸着パッド
1を用いて液晶パネル2を歪ませることなくバランスよ
く吸着することは困難である。
【0009】又、図4の真空吸着テーブル11におい
て、金属性のテーブルに微細な吸引孔12を多数設け、
かつ、それに対応して連通管13を形成するには精密加
工が必要であり、製作コストが高価になる。
【0010】又、従来の真空吸着パッド1や真空吸着テ
ーブル11では、構造上、種々のサイズのワークに対応
できず、規定サイズ外のワークを扱うことはできなかっ
た。
【0011】又、テーブル11は、ワーク載置面はフラ
ットでなくてはならないために精密加工が必要であり、
又、変形が生じないように強固なものとなっている。そ
のため、テーブル自体の重量が大きく、そのためテーブ
ル11を移動および転回させるための強力な駆動系を必
要とした。
【0012】従って本発明は、ワークを変形させること
なく吸着でき、かつ、軽量、安価で大きな駆動系も必要
としない真空吸着装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】各種板状材料に、図4に
示した吸引孔12に相当する多数の微細な孔を容易に形
成することが可能である。しかし、それらの多数の孔相
互をつなぐ連通管13を設けるのは加工が複雑になる。
ここで発想の転換を図り、吸引孔12をエッチングする
のではなく、その部位を非エッチング部としその他をエ
ッチングすれば、非エッチングの箇所が凸部として残
る。それらの各凸部が独立しておれば(隣接する凸部と
離隔)、エッチングにより生じた凹部は相互がつながっ
ており、先の連通管を設ける必要はなくなる。本発明の
真空吸着装置はこの新規な着想に基づく。
【0014】エッチングを行う板状材料としては、金属
板以外では、紫外線照射によりエッチングを行う感光性
樹脂材が最適である。シート状の感光性樹脂版の表面
に、所望のパターンを描いたフイルムをマスクとして貼
り合わせ、その上から紫外線を照射(感光)した後、その
感光性樹脂を処理液でエッチング(現像)することによ
り、パターンの箇所以外ではエッチングされて凹部が形
成され、光を透過しないパターンの箇所は非エッチング
のために凸部として残される。
【0015】このエッチング技法を用いて、例えば円盤
形状の感光性樹脂版に対し、その周縁部を気密保持のた
めにエッチング無しのフラット面とし(この部分は図1
の1a'と同等の役目をなす)、他の部分に対して、微細
の独立した凸部を形成する。そのため各凹部は互いに連
通しており、凸部を液晶パネル2に当接すれば、周縁部
による気密が保持されるために凹部は閉空間となり、そ
の凹部を真空引きすれば、液晶パネルは感光性樹脂に吸
着されるが、多数の微細な凸部が液晶パネルに当接して
いるためパネルが変形することはない。又、感光性樹脂
自体で面精度がよく、かつ適当な柔軟性を有しているの
で液晶パネル2への吸着性が良好である。
【0016】
【発明の実施の形態】図6は、本発明の真空吸着装置を
採用した真空吸着パッド21における1実施形態を示し
た分解図である。22が感光性樹脂材からなる円盤状の
吸着盤であり、中央部には、上下方向に貫通した吸入口
22cが設けられ、その吸着盤22の裏面には後述する
ように多数の凸部が設けられている。本実施形態では、
感光性樹脂材として旭化成製の印刷版材であるAFPを
用いた。このAFP版の硬度はショア45°程度である
が、必要に応じて他の版材料を使用すれば、ショア45
°〜D30°程度の任意の硬度を選択できる。感光性樹
脂材であれば、印刷用版材に限定されず、金属板やセラ
ミック等でもエッチング処理或はこれと類似の加工方法
を適用できるのであれば、それらの素材を使用できる。
【0017】23は前記AFPが外部応力により変形し
ないように貼り合わされた補強層であり、製版材料とし
て製品化される段階で貼り合わされる。24は、吸着盤
22と同径のマグネットシートである。25は、マグネ
ットシート24と保持材23とを接合するための両面接
着シートであり、その径は、後述する吸着盤22におけ
る吸着部22bの径に等しい。これらの部材23〜25
には、吸入口22cと対応する位置に穴Qが設けられ
る。
【0018】26は、マグネットシート24と同径の鉄
製保持部材であり、中央部(つまり、吸入口22cと対
応する位置)に、この保持部材26を支持するための支
持部材26aが設けられており、その支持部材26aに
は、吸引管27が挿通されており、その吸引管27は、
不図示の真空ポンプにつながる。以上の説明からわかる
ように、吸着盤22は、補強層23、両面接着シート2
5、マグネットシート24と一体的に接合され、それは
マグネットシート24を通じて保持部材21と着脱自在
に設けられる。
【0019】吸着盤22を下方から見た図を図7に示
し、その側断面図を図8に示し、これらの図面において
図6と同一の要素に対しては共通の符号を付している。
この吸着盤22には、周縁のフラットな面の気密部22
aと、吸着部22bとがあり、両面接着シート25の径
を吸着部材22bの径としたため、図8でわかるよう
に、吸着盤22は、その吸着部22bのみがマグネット
シート24を介して支持部材26に固定されるが、気密
部22aは、固定されずにフリーとなっている。
【0020】図9は、両面接着シート25の径を吸着盤
22の径と同じにした実施形態であり、この場合は、吸
着盤22の全面が支持部材26に固定される。
【0021】図7の領域Xの拡大図を図10に示し、そ
の側断面図を図11に示し、図12は、図9に対応する
側断面図である。気密部22aは非エッチングの箇所で
あり、吸着部22bにおいては、複数の小円の領域を非
エッチング部とし、その他をエッチングすることによ
り、小円の箇所が凸部Mとして残り、その他が凹部Nと
なる。ここで、凸部Mと気密部22aとは共に非エッチ
ング部であるため同一面上にある。
【0022】凸部Mの分布密度は、10〜250メッシ
ュ/インチで適当であり、個々の凸部M(小円)の大きさ
は、前記の分布密度において、吸着部22bに対する全
凸部Mの面積率が10〜50%となるような大きさとす
る。又、凹部Nの深さ(エッチング深さ)は、数十μ〜数
百μもあれば十分である。尚、凸部Mの形状は円以外に
多角形であっても差し支えない。
【0023】このように形成された吸着盤22を平面な
液晶パネル2に圧し当てると、凹部Nは、気密部22a
によって閉空間を形成し、しかも個々の凸部Mが独立
(他の凸部と接触していない)しているため一つの閉空間
となる。従って、図6に示した吸入口22cがこの空間
に連通しておれば、その吸入口22cを通じて真空引き
を行うことにより、液晶パネル2は吸着盤22に吸着さ
れる。
【0024】図13は、吸着部22bの中央部を示して
おり、その中心位置Oに対して径が1〜2mmのドリル
を用いて穴をあけて吸入口22cを設けたところを図1
4に示しており、2重円で示されているのは、空気の流
れをスムーズにするために設けたテーパーを示す。
【0025】図15は、この真空吸着パッド21で液晶
パネル2を吸着したところを示す。吸着時、気密部22
aと同一面にある多数の凸部Mが液晶パネル2の面に当
接しているため、液晶パネル2が変形することはなく
(従ってスペーサ4の移動は無い)、又、吸着盤22自身
が柔質材料であり、しかも、気密部22aの箇所はマグ
ネットシート24に固定されずにフリーとなっているた
め、液晶パネル2に橈みがあっても確実に吸着する。凹
部の容積は僅かであるので吸引に要する真空ポンプは小
型のもので十分であり、瞬時に吸着可能であり、作業性
も高まる。
【0026】尚、吸着盤22自身に十分な柔軟性がある
場合は、図9に示したように両面接着シート25によ
り、吸着盤22の全面を固定したタイプとしてもよい。
【0027】上記の吸着盤22は、吸着部22bに、斑
点状に多数の凸部を残すようにしてエッチングした実施
形態であったが、吸着部22bの形状はこれに限定され
ず、例えば図16に示した吸着盤22'では、吸着部2
2bとして同芯円の溝L1をエッチングすると共に、そ
れらの溝L1を互いにつなぐために十字の溝L2をエッチ
ングしている。これらの溝は上述した凹部に相当し、こ
れらの溝で囲まれた領域が凸部に相当する。溝Lの幅は
1mmとした。図中のY部の拡大図を図17の上図に示
し、その側断面図を下図に示した。十字の溝L2の交点
に図14で示したのと同じ吸引口22cが設けられる。
【0028】以上の実施形態は、吸着盤22、22'に
感光性樹脂を用いたものであったが、金属材料にエッチ
ングを施すことにより、図7もしくは図16に示した凹
部を形成してもよく、その時の真空吸着パッド31を図
18に示している。この場合、図19に示すように支持
部材26の裏面に気密部22a、吸着部22bが化学エ
ッチング等により直接形成される。
【0029】図1に示した従来の真空吸着パッド1では
吸盤にゴム球体を用いる関係上、パッドの形状は必然的
に円となったが、本発明の真空吸着パッド21,31で
は、その形状は随意であり、図20に示した真空吸着パ
ッド21'では液晶パネル2の形状に相似した四角形と
している。この場合、吸着部22bは、図7と同様に円
のままであってもよく、あるいは四角に形成されてもよ
い。
【0030】図21は、ワークの給材、除材を行う搬送
ロボット41に本発明の真空吸着パッド21(又は31)
を装着した例を示す。水平方向に旋回すると共に軸回転
可能な水平アーム42の先端部に真空吸着パッド21が
支持部26aで吊すようにして取り付けられる。取り付
けに際しては、例えばホースの接続に用いるカチットを
採用すれば、吸引管27の接続と同時に真空吸着パッド
21本体(軽量のためカチットで支持可能)を固定でき
る。上述したように、マグネットシートの採用により、
吸着部22のみを容易に交換することができ、又、サイ
ズの異なるパッドもカチットにより容易に取替可能であ
る。
【0031】次にガラススクライバーおよびガラス面取
り装置等の加工装置における作業テーブルに本発明の真
空吸着装置を適用した真空吸着テーブルについて説明す
る。図22に真空吸着テーブル51の1実施形態を示
し、図4のテーブルと同様に2種類のワークサイズに対
応するものである。
【0032】テーブル52上に感光性樹脂による吸着盤
53が固定されており、その表面には、円形の吸着部5
3bがエッチングりより形成されている。個々の吸着部
53bは、図7に示した吸着部22bに相当し、それ以
外の箇所53aが気密部22aに相当する。液晶パネル
2のサイズに対しては3×4個の吸着部53bが形成さ
れ、液晶パネル2'に対しては、更にL字状に1列に配
列されている。
【0033】各グループ毎に、各吸着部53bにおける
凹部を相互につなぐために幅1mm程度の格子状の溝L
3、L字状の溝L4がそれぞれに形成される。この溝は前
記の凹部の形成時に形成されるものであるため、凹部と
深さは同じである。領域Zに対する拡大図を図23の上
図に示し、その側断面図を下図に示す。溝L3において
は十字に交差する箇所(吸着部53bの中心であり、2
箇所ある)に吸入口53cが設けられ、溝L4において
は、孔あけが容易なように、吸着部53b以外の2点で
吸入口53cが設けられる。各吸入口53cに連結する
排気管14が設けられる。
【0034】吸着部53bの形成面上に液晶パネル2を
セットして、排気管14より真空吸引すれば、液晶パネ
ル2は橈むことなく、テーブル52に吸着される。
【0035】図24に示した真空吸着テーブル51で
は、吸着盤53'に周縁の気密部53aを残し、全面に
吸着部53bを形成した例である。このテーブル51で
は、3種類のワークサイズに対応できるように、気密部
53aおよび吸着部53bは3グループに分けて形成さ
れている。
【0036】各吸着部53bにおいて、格子状の溝
5、直線状の溝L6、L7がそれぞれ設けられ、溝L6
おいては2箇所ある十字交差点に吸入口53cが形成さ
れ、溝L6、L7においてはそれぞれ一つづつ吸入口53
cが形成され、それらの各吸入口53cに連通する排気
管14が設けられる。尚、各吸着部53bにおける凹部
は一つの空間を形成しているので溝Lは不可欠な要素で
はないが、このような溝を形成しておくと、空気の通り
道となって真空吸引がスムーズに行われる。領域Z'に
対する拡大図を図25の上図に示し、その側断面図を下
図に示す。
【0037】図22、図24に示した真空吸着テーブル
51と図4に示したテーブル11を比較するとわかるよ
うに、本発明に係わる真空吸着テーブル51は、テーブ
ル52も含め構造が極めて単純であることがわかる。
【0038】図26は、図24の真空吸着テーブル51
を具備したガラススクライバーを示す。テーブル51
は、Y方向およびθ方向に移動可能となっている。その
真空吸着テーブル51に吸着固定した液晶パネル2に対
してX方向のガイド62に沿ってカッターヘッド63が
移動し、そのとき、カッターヘッド63の下端に取り付
けられたカッターホイール64によって液晶パネル2に
スクライブラインが刻まれる。65は、液晶パネル2の
位置決めのために用いる一対のCCDカメラである。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、吸着盤
としてエッチング加工可能な板状材料を用い、その一方
面に対し、周縁所定幅を非エッチングとして気密部と
し、他の領域を吸着部とするために、多数の独立した凸
部が残るようにエッチングを行い、そのエッチングによ
り形成された凹部を吸引管を用いて真空吸引するもので
あり、前記凸部が微小間隔でワーク表面に当接するため
に、吸着時にワークが圧力差で変形するようなことはな
い。又、本装置は従来のものに比べて構造が単純である
ために安価に形成でき、しかもワークサイズに応じて種
々のサイズを容易に製作できる。更には前記の凹部の容
積が微小であるためと、特に前記の板状材料として柔軟
性のある感光性樹脂を用いればワークへの吸着性がよく
なり、真空漏れが軽減されるために、排気管などの配管
径は小さくてよく、真空ポンプも小型のものでよい。吸
着性が良いことからワークを確実に吸着することができ
る。本装置を適用した真空吸着テーブルでは、テーブル
自身を軽量にできるため、テーブルを移動させるための
駆動系も非力でよい。又、従来の真空吸着パッドではワ
ーク全面がテーブルに接触していたために、ワークをテ
ーブルから引き離す時に静電気が発生したが、本真空吸
着テーブルでは、ワークのテーブルへの接触面積は、気
密部と吸着部の凸部のみで少なく、その分、静電気の発
生が抑制される。尚、本装置の吸着対象は、液晶パネル
のみならず、例えば、極めて薄いフィルムなどであって
もしわを付けることなく吸着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の真空吸着パッドおよびワークの側断面
【図2】 その真空吸着パッドでワークを吸着したとこ
ろを示した図
【図3】 吸着が原因でギャップ変化が生じたワークを
示した図
【図4】 従来の真空吸着テーブルの平面図とその側断
面図
【図5】 複数個の吸着パッドでワークを吸着する様子
を示した図
【図6】 本発明の真空吸着パッドの分解斜視図
【図7】 図6の真空吸着パッドを下から眺めた平面図
【図8】 図7の真空吸着パッドの側断面図
【図9】 図7の真空吸着パッドの変形例を示した図
【図10】 図7における部分拡大図
【図11】 図10の側断面図
【図12】 図9に対応する側断面図
【図13】 図7の吸着部に吸引口を形成していない状
態の拡大図
【図14】 図13において吸引口を形成したときの拡
大図
【図15】 本発明の真空吸着パッドでワークを吸着し
たときを示した図
【図16】 図7の吸着盤の別の実施形態を示した平面
図およびその側断面図
【図17】 図16の平面図における部分拡大図および
その側断面図
【図18】 本発明の真空吸着パッドの別の実施形態を
示した斜視図
【図19】 図18の真空吸着パッドを下から眺めた図
【図20】 本発明の真空吸着パッドの別の実施形態を
示した図
【図21】 本発明の真空吸着パッドを具備した搬送ロ
ボットの斜視図
【図22】 本発明の真空吸着装置を適用してなる真空
吸着テーブルの平面図およびその側断面図
【図23】 図22の平面図における部分拡大図および
その側断面図
【図24】 本発明の別の実施形態を示した真空吸着テ
ーブルの平面図およびその側断面図
【図25】 図24の平面図における部分拡大図および
その側断面図
【図26】 本発明の真空吸着テーブルを具備したガラ
ススクライバーの斜視図
【符号の説明】
2 液晶パネル 4 スペーサ 14 排気管 21 真空吸着パッド 22 吸着盤 22a 気密部 22b 吸着部 22c 吸引口 24 マグネットシート 25 両面接着シート 26 保持部材 26a 支持部材 27 吸引管 31 真空吸着パッド 41 搬送ロボット 51 真空吸着テーブル 52 テーブル 53 吸着盤 53a 気密部 53b 吸着部 53c 吸引口 61 ガラススクライバー L 溝 M 凸部 N 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小村 勇一 大阪府東大阪市高井田3番3号 小村製版 株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送機や加工機においてワークを吸着す
    るための真空吸着装置において、 吸着盤としてエッチング加工可能な板状材料を用い、そ
    の一方面に対し、周縁所定幅を気密部とするために非エ
    ッチング領域とし、その他の領域を吸着部とするため
    に、多数の独立した凸部が残るようにエッチングを行
    い、そのエッチングにより形成された凹部に通じる吸引
    管を設けたことを特徴とする真空吸着装置。
  2. 【請求項2】 板状材料として、紫外線照射によりエッ
    チングを行える感光性樹脂材を用いた請求項1記載の真
    空吸着装置。
  3. 【請求項3】 柔質の感光性樹脂材料を用いた場合、変
    形防止のために硬性の高い部材に貼り合わせて使用され
    る請求項1〜2のいずれかに記載の真空吸着装置。
  4. 【請求項4】 橈んだワークに対しても吸着が確実とな
    るよう、上記気密部は上記硬性の高い部材に貼り合わさ
    ずにフリーとした請求項3に記載の真空吸着装置。
  5. 【請求項5】 板状材料として、金属板を用い、その一
    方面に対して化学エッチングを行なう請求項1記載の真
    空吸着装置。
  6. 【請求項6】 凸部は、10〜250メッシュ/インチ
    の密度で分布する請求項1〜5のいずれかに記載の真空
    吸着装置。
  7. 【請求項7】 吸着部に対し各凸部が占める面積率は1
    5〜50%である請求項6に記載の真空吸着装置。
  8. 【請求項8】 凹部の深さは数十μ〜数百μもあれば十
    分である請求項1〜7のいずれかに記載の真空吸着装
    置。
  9. 【請求項9】 ワークを吸着するための真空吸着パッド
    において、 吸着盤(22)として、エッチング加工可能な板状材料の一
    方面に対し、周縁所定幅を気密部とするために非エッチ
    ング領域とし、その他の領域を吸着部とするために、多
    数の独立した凸部が残るようにエッチングを行ない、そ
    の吸着盤(22)の他方面を両面接着シート(25)を
    用いてマグネットシート(24)に貼り合わせ、そしてその
    マグネットシート(24)の他方の面を、強磁性体の支持部
    材(26)に着脱自在に接合し、更に前記吸着盤(22)に形成
    された凹部に通じる吸引管(27)を設けたことを特徴とす
    る真空吸着パッド。
  10. 【請求項10】 加工機のテーブルにワークを吸着する
    ための真空吸着テーブルにおいて、 テーブル(52)上に設ける吸着盤(53)として、エッチング
    加工可能な板状材料の上面に対し、周縁所定幅を気密部
    とするために非エッチング領域とし、その他の領域を吸
    着部とするために、多数の独立した凸部が残るようにエ
    ッチングを行ない、その吸着盤(53)に形成された凹部に
    通じる排気管(14)をテーブル(52)に設けたことを特徴と
    する真空吸着テーブル。
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