JPH11196812A - 食品に伸コク味を付与する方法 - Google Patents
食品に伸コク味を付与する方法Info
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- JPH11196812A JPH11196812A JP10021540A JP2154098A JPH11196812A JP H11196812 A JPH11196812 A JP H11196812A JP 10021540 A JP10021540 A JP 10021540A JP 2154098 A JP2154098 A JP 2154098A JP H11196812 A JPH11196812 A JP H11196812A
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- Japan
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- food
- taste
- cmp
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- ump
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Abstract
て作られる食品に伸コク味を付与する方法を提供する。 【構成】 食品に対して0.0001〜20%、好まし
くは0.0005〜10%の5’−ウリジル酸ナトリウ
ムおよび/または5’−シチジル酸ナトリウムを添加す
る。
Description
ナトリウム(UMP)あるいは5’−シチジル酸ナトリ
ウム(CMP)を添加することによる、食品に伸コク味
を付与する方法に関する。
味)のある方が、おいしく感じられる食品であり、熟成
感を出し、熟成感を売り物にした商品が多数商品化され
るに至っている。食品へのコク味の付与に関しては、グ
ルタチオンとグルタミン酸ナトリウム(MSG)、5’
−イノシン酸ナトリウム(IMP)、5’−グアニル酸
ナトリウム(GMP)を併用することによりコク味の強
く増強させた調味料を作製することのできることが報告
されている(特公昭63−13661号公報)。これら
のうちプリンヌクレオチド、IMP、GMPは呈味性核
酸として知られており、MSGと併用することで食品に
うま味を付与する効果があることが知られている。しか
しながら、従来の方法でのコク味の付与された食品は、
画一的な味になりやすいため、味の厚み、広がり、持続
性等に加えて、味の深み、広がり、後味のまろやかさと
いう、本物の熟成感(伸コク味という。)を付与された
食品はほとんど見当たらない。
るいはCMPはそれ自身呈味性がほとんどないと言われ
ているが、うま味に幅を付け味を豊にすること(例え
ば、特公昭40−3467号公報、同47−4492号
公報、等)、IMP、GMPの呈味性に幅を持たせるた
めに併用できること、トリコミン酸、イデポン酸と併用
することにより相乗作用をもつこと(第5版食品添加物
公定書解説書 1987年発行)、あるいはMSGを呈
味成分とする調味料・食品等の品質改善にIMP、GM
Pとともに併用できること(例えば、特公昭37−13
727号公報、特開昭60−47652号公報、等)等
が報告されているが、単独で食品へ伸コク味を付与でき
ることについては報告がない。
への伸コク味を付与する方法を提供することにある。
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、UMPあるいは
CMPを食品に添加することにより、食品へ伸コク味を
付与できることを見いだし本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、食品の伸コク味を付与する方法を
提供するものである。
いう伸(しん)コク味とは、味の厚み、広がり、持続性
に加えて、味に深みを持ち、伸びがあり、後味のまろや
かなコク味をいう。また本発明でいう食品とは、ソース
(西洋料理に用いられる液体あるいは半流動体の調味料
の総称で、フォン、ルー、ブイヨンなどをいう。)を用
いて作られる食品をいい、具体的には、カレー、シチュ
ー、スープ、ドレッシングなどを例示することができ
る。
晶、粗結晶、あるいはUMP、CMP含有酵母抽出物等
いずれのかたちでも使用できる。結晶、粗結晶は、例え
ば、酵母の核酸を食塩水で加熱抽出した後、核酸分解酵
素で分解後ろ過し、ろ液をイオン交換樹脂に通しUM
P、CMPを分画し、ナトリウム塩とした後濃縮して結
晶を得るなどの方法で、また酵母抽出物としては、酵母
を加熱抽出しこれを核酸分解酵素で分解後濃縮あるいは
噴霧乾燥するなどの方法で製造されたものを例示するこ
とができる。
種類にもよるが、一般に、添加する食品に対して、UM
PあるいはCMPとして、0.0001〜20%、特に
0.0005〜10%の範囲で使用することが好まし
い。本発明の方法は、UMPあるいはCMPを直接対象
食品に対して添加混合しても良く、また、これら有効成
分を混合し、製剤化したものを添加して使用することも
できる。
さないUMP、CMPを食品に添加するものであるが、
これらが食品中の成分と何らかのインターラクションが
引き起こされることにより、伸コク味の付与効果が発現
されるものと推察している。
更に詳細に説明する。 比較例1、実施例1〜3 濃い口醤油300ml、アルコール30ml、薄口醤油
25ml、ビーフエキス150g、チキンエキス40
g、食塩40g、上白糖25g、ガーリック粉末5g、
かつおエキス2.5g、白こしょう1.5g、MSG3
0gを混ぜ合わせラーメンスープの素を作製した。この
スープの素を10倍に希釈後、加温しラーメンスープと
した(比較例1)。同様に作製したラーメンスープ10
0mlに、それぞれUMP(和光純薬工業(株)社製)
を0.005g添加(実施例1)、CMP(和光純薬工
業(株)社製)を0.005g添加(実施例2)、UM
P及びCMPをそれぞれ0.002g添加(実施例3)
したラーメンスープを作製し、下記方法により、官能検
査を実施した。
パネラーにより、上記、比較例1および実施例1〜3の
ラーメンスープ(試料数4)について、伸コク味(味の
厚み、広がり、持続性に加えて、味に深みを持ち、伸び
があり、後味のまろやかなコク味)を順位法で評価し
た。結果を表1、表2に示す。表1、表2の結果をもと
に順位法により検定を行ったところ、有意水準1%で比
較例1と実施例1〜3の間に有意差が認められた。
レー粉10gを入れ良く混ぜ合わせ、カレールウを作製
した。サラダ油5gを熱し、荒みじん切りのタマネギ1
00g、角切りのジャガイモ120g、角切りのニンジ
ン50g、みじん切りのオニオン10gを良く炒めた
後、牛肉150gを入れ更に炒める。水44ml、ビー
フエキス40g、チキンエキス5g、砂糖10g、食塩
15g、MSG20gを入れ煮込む。これに先に作製し
たカレールウを入れ更に煮込み、カレーを作製した(比
較例2)。このカレー100gに対して、UMP、CM
Pをそれぞれ0.004g添加したカレーを作製し(実
施例4)、下記方法により、官能検査を実施した。
検査は、12名のパネラーにより、上記、比較例2およ
び実施例4のカレーについて伸コク味の好ましい方を選
ばせた。その結果をもとに検定を行ったところ、有意水
準1%で比較例2と実施例4との間に有意差が認められ
た。
ば、UMPあるいはCMPを食品に添加することによ
る、食品に伸コク味を付与する方法が提供される。
Claims (1)
- 【請求項1】 食品に、5’−ウリジル酸ナトリウムお
よび/または5’−シチジル酸ナトリウムを添加するこ
とを特徴とする、食品に伸コク味を付与する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10021540A JPH11196812A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 食品に伸コク味を付与する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10021540A JPH11196812A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 食品に伸コク味を付与する方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11196812A true JPH11196812A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=12057817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10021540A Pending JPH11196812A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 食品に伸コク味を付与する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11196812A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006525794A (ja) * | 2003-01-27 | 2006-11-16 | デーエスエム アイピー アセッツ ベー. ヴェー. | 5’−リボヌクレオチドの製造 |
-
1998
- 1998-01-20 JP JP10021540A patent/JPH11196812A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006525794A (ja) * | 2003-01-27 | 2006-11-16 | デーエスエム アイピー アセッツ ベー. ヴェー. | 5’−リボヌクレオチドの製造 |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
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