JPH11195921A - カード状アンテナ - Google Patents

カード状アンテナ

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JPH11195921A
JPH11195921A JP36861897A JP36861897A JPH11195921A JP H11195921 A JPH11195921 A JP H11195921A JP 36861897 A JP36861897 A JP 36861897A JP 36861897 A JP36861897 A JP 36861897A JP H11195921 A JPH11195921 A JP H11195921A
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antenna
substrate
surface side
conductor
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JP36861897A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Okada
充弘 岡田
Keisuke Igarashi
啓介 五十嵐
Manabu Nakamura
学 中村
Takahiro Watanabe
高洋 渡辺
Shinichi Miyashita
信一 宮下
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の相対した表面側の領域と裏面側の領域
とに一続きの導体をコイル状に形成して構成されるカー
ド状アンテナにおいて、当該基板の表面側と裏面側とに
形成された導体部分間に生じるコンデンサに起因してア
ンテナの共振周波数が受けてしまう影響を低減させる。 【解決手段】 例えばICカード1に備えられた基板N
1の表面側と裏面側との領域に一続きの導体D1をコイ
ル状に形成する構成として、基板N1の表面側の領域に
形成されたコイルのパターン(表面パターン)とずれた
位置に裏面側の領域におけるコイルのパターン(裏面パ
ターン)を形成した。この構成では、例えば基板N1の
表面側の領域におけるコイルパターンと裏面側の領域に
おけるコイルパターンとが相対して形成された場合に比
べて、両コイルパターン間の距離が大きくなり、両コイ
ルパターン間に生じるコンデンサのキャパシタンスが小
さくなる。なお、表面側と裏面側のパターンはスルホー
ルでつながれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板の相対した表
面側の領域と裏面側の領域とに一続きの導体をコイル状
に形成して構成されるカード状アンテナに関し、特に、
基板の表面側のコイルパターンと裏面側のコイルパター
ンとの間に生じるコンデンサの共振周波数への影響を低
減させるカード状アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】例えばクレジットカード等と同様な大き
さのカード基板にマイクロコンピュータチップとメモリ
チップとを埋設して構成したICカードは、金融、流
通、交通、医療等の種々な分野において実用化が図られ
ている。このようなICカードを用いたICカードシス
テムでは、リーダライタ(R/W)からICカードに対
して電力を伝送供給し、リーダライタとICカードとの
間で制御コードやデータ等といった情報を通信させてい
る。リーダライタとICカードとの間の電力伝送や情報
通信では、端子同士を接触させて行う接触方式の他に、
アンテナにより電磁波を送受信して行う非接触方式も採
用されている。
【0003】例えばICカードに備えられるアンテナと
しては、エナメル線等を巻いて構成されたコイルの他
に、安価で大量生産が可能なカード状の印刷配線基板
(プリント基板)から構成されたカード状アンテナも用
いられている。なお、このようなカード状の印刷配線基
板としては、一般に、0.1mm〜5.0mm程度の厚
さの基板が用いられている。図10に、片面基板N4か
ら構成されたカード状アンテナをICカード4に備えた
場合の当該アンテナの構成例を示す。同図に示すよう
に、片面基板N4が用いられた場合には、当該基板N4
の片方の面側のみの領域に一続きの導体D4がコイル状
に形成されてアンテナが構成される。同図に示したコイ
ルパターンでは、一続きの導体D4が基板N4の内側か
ら外側へとコイル状に巻かれて形成された場合を示して
ある。
【0004】このように、一般に、コイルの面積を大き
くした方がアンテナの効率を高めることができるため、
基板の外形に沿って同心円状、或いは、方形状等にコイ
ルのパターンを形成することが行われている。なお、図
11には、上記図10に示したカード状アンテナのYー
Y矢視断面を示してあり、基板N4の片面側のみに形成
されたコイルパターン(表面パターン)が示されてい
る。
【0005】図12に、両面基板N5から構成されたカ
ード状アンテナをICカード5に備えた場合の当該アン
テナの構成例を示す。同図に示すように、両面基板N5
が用いられた場合には、当該基板N5の相対した表面側
の領域と裏面側の領域とに一続きの導体D5がコイル状
に形成され、これら両面側の領域に相対したコイルパタ
ーンが形成されてアンテナが構成される。同図では、一
続きの導体D5が基板N5の裏面側の領域の内側から外
側へコイル状に巻かれて形成された後、後続する導体D
5が基板N5の表面側の領域にスルホールでつながれ
て、裏面側での巻き終わり位置を表面側での巻き始め位
置として当該表面側の領域の外側から内側へコイル状に
巻かれて形成された場合を示してある。
【0006】なお、同図では、基板N5の表面側の領域
に形成されたコイルパターン(表面パターン)を実線で
示すとともに、裏面側の領域に形成されたコイルパター
ン(裏面パターン)を破線で示してある。また、実際に
は基板N5の表面側の領域におけるコイルパターンと裏
面側の領域におけるコイルパターンとは相対しているた
めに重なっているが、上記図12では、説明の便宜上か
ら両コイルパターンを多少ずらして示してある。
【0007】また、図13には、上記図12に示したカ
ード状アンテナのY’−Y’矢視断面を示してある。な
お、図13では、説明の便宜上から両面基板N5の表面
側の領域と裏面側の領域とのそれぞれに一続きの導体D
5が5回以上巻かれて形成された場合を示してある。同
図に示されるように、基板N5の表面側の領域における
導体部分A6、A7、A8、A9、A10と裏面側の領
域における導体部分B6、B7、B8、B9、B10と
がそれぞれ相対した位置に形成されている。すなわち、
上記したように、基板N5の表面側の領域におけるコイ
ルパターンと裏面側の領域におけるコイルパターンとが
相対して形成されている。
【0008】上記図12及び図13に示したように、両
面基板の両面側の領域を用いてコイルパターンを形成し
た場合には、片面基板の片面側の領域のみを用いた場合
に比べて、実質的に2倍の面積を用いてコイルパターン
を形成することができるため、形成されるコイルの巻き
数を2倍程度にすることができる。一般に、上記のよう
なカード状アンテナでは、コイルパターンの巻き数を多
く形成した方が、当該コイルで電磁波により誘導される
電圧が大きくなるため、アンテナの効率を高めることが
できる。このため、片面基板から構成されたカード状ア
ンテナより両面基板から構成されたカード状アンテナを
ICカードに備えた方が好ましい。
【0009】また、例えば、両面基板を用いた場合に
は、片面基板の半分程度の面積で当該片面基板と同じ巻
き数のコイルパターンを形成することができるため、カ
ード状アンテナに占有される面積が少なくなり、ICカ
ード内にエンボスやICチップやコンデンサ等の部品を
配置する領域をより大きく確保することができる。
【0010】このように、カード状アンテナのアンテナ
効率は、当該アンテナの基板に形成されたコイルパター
ンの巻き数に依存することが知られており、また、この
ようなカード状アンテナのアンテナ効率は、当該アンテ
ナの共振周波数にも依存することが知られている。例え
ば図14には、コイルLとコンデンサCとから構成され
た共振回路の一例を示してあり、この共振回路において
コイルLのインダクタンスの大きさを同一の符号を用い
て”L”とし、コンデンサCのキャパシタンスの大きさ
を同一の符号を用いて”C”とすると、当該回路の共振
周波数は一般に(L・C)-1/2に比例することが知られ
ている。
【0011】このような共振周波数を利用する形態とし
て、例えばカード状アンテナに形成されたコイルパター
ンに外部から共振用のコンデンサを付加することによ
り、当該アンテナの共振周波数をICカードにより受信
される信号の周波数と合わせることが行われている。こ
のようにアンテナの共振周波数を使用する周波数と合わ
せた場合には、当該アンテナのQ値を高めて、当該アン
テナで誘導される電圧を大きくすることができる。な
お、アンテナのQ値とは、当該アンテナによる共振の良
さを表す値であり、一般に、共振回路からアンテナを構
成した場合には、コイルのみからアンテナを構成した場
合に比べて、アンテナで誘起される電圧の大きさがQ
(Q値の大きさ)倍となることが知られている。
【0012】以上のように、上記したカード状アンテナ
では、アンテナを構成するコイルパターンの巻き数を多
くすることや、アンテナの共振周波数を使用周波数に合
わせることにより、アンテナの効率を高めることができ
る。また、効率のよいアンテナをICカードに備えて、
当該アンテナを用いて電力伝送や情報通信を行うことに
より、リーダライタとICカードとの間での電力伝送や
情報通信の効率を向上させることができ、これにより、
ICカードでは、リーダライタから多くの電力を受電す
ることや、リーダライタとの間で品質のよい情報通信を
行うことができる。また、ICカードに効率のよいアン
テナを備えた場合には、例えばリーダライタとICカー
ドとの間での動作距離、すなわち、これらの間で電力伝
送や情報通信を行うことが可能な距離を拡大することも
できる。
【0013】上記では、カード状アンテナの外部から共
振用コンデンサを付加することにより、当該アンテナの
共振周波数を調整する形態を示したが、このようなカー
ド状アンテナでは、基板に形成されたコイルパターンを
構成する導体部分間においてもコンデンサが生じてしま
うことが知られている。すなわち、このようなカード状
アンテナでは、基板に形成された一続きの導体中の異な
る導体部分間にコンデンサが生じてしまい、このコンデ
ンサのキャパシタンスによってアンテナの共振周波数が
影響を受けてしまうことが発生する。
【0014】例えば図15には、基板の一方の面側の領
域に形成されたコイルパターンの等価回路であるアンテ
ナコイルLを示してあり、このコイルLには、例えば巻
き始め位置から一巻き目の導体部分と二巻き目の導体部
分との間でコンデンサC21が生じるといったように、
主として巻き数が隣接した導体部分間でコンデンサC2
1〜C25が生じる。更に具体的に、図16には、基板
の一方の面側の領域に形成されたコイルパターンD6の
形態を示してあり、同図に示されるように、主としてコ
イルの巻き数が隣接した導体部分間でコンデンサC31
〜C35等が生じ、また、例えば他の1つの導体部分を
挟んで位置している導体部分間にもコンデンサC36、
C37等が生じる。
【0015】ここで、上記のように基板の一方の面側の
領域に形成された導体部分間でのコンデンサのキャパシ
タンスについて詳しく説明する。図17には、基板N6
の同一の面側の領域に形成された2つの異なる導体部分
P1、P2を示してある。同図に示すように、導体部分
P1、P2の厚さを”t”、導体部分P1、P2間の距
離を”z”、導体部分P1、P2が平行して形成されて
いる距離を”m”とし、また、導体部分P1、P2間の
誘電率をεとすると、これらの導体部分P1、P2間に
生じるコンデンサのキャパシタンスCiは一般に式1の
ように表される。
【0016】
【数1】
【0017】式1に表されるように、導体部分間でのコ
ンデンサのキャパシタンスは、相対して向き合っている
当該導体部分の面積に比例するとともに、当該導体部分
間の距離に反比例する。例えば上記した図16におい
て、誘電率εや導体部分の厚さtや導体部分の平行距離
mがほぼ同じ大きさだとすると、他の1つの導体部分を
挟んで位置している導体部分間の距離は、他の導体部分
を挟まずに隣接している導体部分間の距離の2倍程度と
なることから、前者の導体部分間に生じるコンデンサC
36、C37のキャパシタンスの大きさは、後者の導体
部分間に生じるコンデンサC31〜C35のキャパシタ
ンスの半分程度となる。
【0018】このようなことから、基板の同一の面側の
領域において他の導体部分を挟まずに隣接している導体
部分間に主として大きなキャパシタンスを有したコンデ
ンサが生じることとなり、このため、他の導体部分間に
生じるコンデンサのキャパシタンスがアンテナの共振周
波数に与える影響については無視することができる。
【0019】また、図18には、上記図12に示したよ
うに基板の相対した表面側の領域と裏面側の領域との両
方にコイルパターンが形成された場合のアンテナコイル
の概念的な構成例を示してある。なお、同図では、一続
きの導体D7が基板の表面側の領域でコイル状に形成さ
れた後に、スルホールにより裏面側の領域につなげられ
て、後続する導体D7が表面側での巻き終わり位置を裏
面側での巻き始め位置として当該裏面側の領域にコイル
状に形成された場合の例を示してある。
【0020】上記図16や図17を用いて示したよう
に、基板の表面側の領域では、主として隣接した導体部
分間にコンデンサC41〜C45等が生じ、また、基板
の裏面側の領域においても、主として隣接した導体部分
間にコンデンサC46〜C50等が生じる。また、上記
図18に示されるように、基板の両面側の領域にコイル
パターンが形成された場合には、当該基板の表面側の領
域におけるコイルパターンと裏面側の領域におけるコイ
ルパターンとの間においても、主として表面側と裏面側
との相対した位置に形成された導体部分間にコンデンサ
C51〜C55等が生じる。
【0021】ここで、上記のように基板の表面側の領域
に形成された導体部分と裏面側の領域に形成された導体
部分との間でのコンデンサのキャパシタンスについて詳
しく説明する。図19には、基板N7の表面側の領域に
形成された導体部分P3と、当該導体部分P3と相対し
た裏面側の領域に形成された導体部分P4とを示してあ
る。同図に示すように、導体部分P3、P4の幅を”
W”、基板の厚さ(導体部分P3、P4間の距離)を”
d”、導体部分P3、P4が平行して形成されている距
離を”m”とし、また、導体部分P3、P4間の誘電率
をεとすると、これらの導体部分P3、P4間に生じる
コンデンサのキャパシタンスCjは一般に式2のように
表される。
【0022】
【数2】
【0023】上記式1の場合と同様に、導体部分間での
コンデンサのキャパシタンスは、相対して向き合ってい
る当該導体部分の面積に比例するとともに、当該導体部
分間の距離に反比例する。例えば上記図13において、
誘電率εや導体部分の幅Wや導体部分の平行距離mがほ
ぼ同じ大きさだとすると、基板の両面側の領域で相対し
て形成されている導体部分B8、A8間の距離dに比べ
て、相対していない導体部分B8、A7間の距離d3や
導体部分B8、A6間の距離d4は大きくなる。このた
め、相対していない導体部分B8、A7間や導体部分B
8、A6間に生じるコンデンサのキャパシタンスについ
ては、相対している導体部分B8、A8間に生じるコン
デンサのキャパシタンスに比べて小さくなることから、
アンテナの共振周波数への影響を無視することができ
る。
【0024】以上に示したように、基板の相対した表面
側の領域と裏面側の領域とに一続きの導体をコイル状に
形成したカード状アンテナでは、同一の面側の領域に形
成された導体部分間や、表面側の領域と裏面側の領域と
に形成された導体部分間にコンデンサが生じてしまい、
こうしたコンデンサによりアンテナの共振周波数が影響
を受けてしまうことが生じる。
【0025】また、一般に、上記のように印刷配線基板
を用いたカード状アンテナでは、導体部分の厚さtは比
較的薄く、導体部分の幅Wは比較的広く形成され、ま
た、基板の厚さdは比較的薄く、同一の面側の領域にお
ける導体部分間の距離zは比較的大きく形成されるた
め、上記式1におけるコンデンサのキャパシタンスCi
より上記式2におけるコンデンサのキャパシタンスCj
の方が非常に大きな値となる。
【0026】このため、上記図18に示したように基板
の両面側の領域にコイルパターンを形成したカード状ア
ンテナでは、当該基板の表面側の領域に形成された導体
部分と裏面側の領域に形成された導体部分との間に生じ
るコンデンサC51〜C55のキャパシタンスの方が、
当該基板の同一の面側の領域に形成された導体部分間に
生じるコンデンサC41〜C50のキャパシタンスより
非常に大きくなり、アンテナコイルの共振周波数に与え
る影響も大きくなる。このようなことから、両面基板を
用いてアンテナを構成した場合の方が、片面基板を用い
てアンテナを構成した場合より、導体部分間に生じるコ
ンデンサがアンテナの共振周波数に与える影響が大きく
なる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例で示したよ
うに、両面基板を用いたカード状アンテナでは、基板の
表面側の領域と裏面側の領域との両方に導体を形成して
コイルパターンの巻き数を多くすることができる一方、
基板の表面側の領域におけるコイルパターンと裏面側の
領域におけるコイルパターンとの間に比較的大きなキャ
パシタンスを有したコンデンサが生じてしまうため、こ
のようなアンテナコイル自身に生じるコンデンサのキャ
パシタンスに起因して自己共振が発生してしまい、アン
テナの共振周波数が大きな影響を受けてしまうといった
不具合があった。
【0028】このようなことから、基板の表面側の領域
に形成された導体部分と裏面側の領域に形成された導体
部分との間に生じるコンデンサの共振周波数への影響を
小さく抑えることが望まれていた。具体的には、上記図
14を用いて示したように、コイル(インダクタンス
L)とコンデンサ(キャパシタンスC)とから構成され
たアンテナの共振周波数は(L・C)-1/2に比例するた
め、コンデンサのキャパシタンスCを小さく抑えること
により、アンテナの共振周波数を要求される周波数に保
ったまま、コイルの巻き数を増加、すなわち、コイルの
インダクタンスLを大きくすることができる。これによ
り、アンテナを使用する周波数に共振させるとともに、
コイルの巻き数を増加させて、当該アンテナにより誘起
される電圧の大きさ、すなわちアンテナの効率を高める
ことができる。
【0029】また、上記のようなカード状アンテナで
は、一般に、アンテナの共振周波数の値が要求される周
波数より大きい場合には、当該アンテナに外部から共振
用コンデンサを付加して共振周波数の値を低下させるこ
とができるが、アンテナの共振周波数の値が要求される
周波数より小さくなってしまっている場合には、外部か
らコンデンサを付加しても当該アンテナの共振周波数の
値を高めることができない。このため、例えば基板の表
面側の領域に形成された導体部分と裏面側の領域に形成
された導体部分との間に生じたコンデンサのキャパシタ
ンスに起因して、アンテナの共振周波数の値が要求され
る周波数より小さくなってしまった場合には、当該アン
テナの共振周波数の値を使用周波数に合わせることがで
きず、当該アンテナのQ値、すなわちアンテナの効率を
高めることができないといった不具合があった。
【0030】以上のように、基板の相対した両面側の領
域に導体をコイル状に形成して構成されるカード状アン
テナでは、表面側の領域に形成された導体部分と裏面側
の領域に形成された導体部分との間で生じてしまうコン
デンサがアンテナの共振周波数に与えてしまう影響が比
較的大きいため、アンテナの効率を向上させることが困
難であった。このようなことから、上記したように、カ
ード状アンテナ自身に生じてしまうコンデンサの共振周
波数への影響を低減させて、当該アンテナの共振周波数
を要求される周波数に合わせることを可能とするととも
に、コイルの巻き数を増加させることを実現することに
より、アンテナの効率を向上させることが望まれてい
た。
【0031】なお、例えば0.3mm程度といった非常
に薄い印刷配線基板を用いて上記したようなカード状ア
ンテナを構成することも検討されており、このような場
合には、特に、基板の表面側の領域に形成された導体部
分と裏面側の領域に形成された導体部分との間でのコン
デンサのキャパシタンスが大きくなってしまうため、こ
うしたコンデンサの共振周波数への影響を低減させるこ
とが強く要求される。
【0032】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、基板の相対した表面側の領域
と裏面側の領域とに一続きの導体をコイル状に形成して
構成されるカード状アンテナにおいて、当該基板の表面
側の領域に形成されたコイルのパターンと裏面側の領域
に形成されたコイルのパターンとの間に生じるコンデン
サに起因してアンテナの共振周波数が受けてしまう影響
を低減させ、これにより、アンテナの効率を高めること
ができるカード状アンテナを提供することを目的とす
る。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るカード状アンテナでは、基板の相対し
た表面側の領域と裏面側の領域とに一続きの導体をコイ
ル状に形成する構成として、次のようにして当該導体を
形成した。すなわち、前記表面側の領域に形成されたコ
イルのパターンとずれた位置に前記裏面側の領域におけ
るコイルのパターンを形成した。
【0034】従って、基板の表面側の領域に形成された
コイルパターンと裏面側の領域に形成されたコイルパタ
ーンとの位置がずれているため、これら両コイルパター
ンが相対した位置に形成された場合に比べて両コイルパ
ターン間の距離を大きくすることができ、これにより、
両コイルパターン間に生じるコンデンサのキャパシタン
スを小さく抑えることができる。このため、こうしたコ
ンデンサに起因してアンテナの共振周波数が受けてしま
う影響を低減させることができ、アンテナの共振周波数
を使用周波数に合わせることやコイルパターンの巻き数
を増加させることが可能となり、アンテナの効率を高め
ることができる。
【0035】また、本発明に係るカード状アンテナで
は、基板の相対した表面側の領域と裏面側の領域とに一
続きの導体をコイル状に形成する構成として、次のよう
にして当該導体を形成した。すなわち、前記一続きの導
体を少なくとも3つの導体部分に区切り、当該導体部分
毎に前記表面側の領域と前記裏面側の領域とに交互にコ
イルのパターンを形成した。
【0036】このような構成では、前記一続きの導体を
構成する3以上の導体部分が、当該導体部分毎に基板の
表面側の領域におけるコイルパターンと裏面側の領域に
おけるコイルパターンとを交互に形成した構成となるた
め、基板の表面側の領域に形成された導体部分と裏面側
の領域に形成された導体部分との間の距離としては、前
記一続きの導体中で隣接して区切られた導体部分間の距
離が最も小さくなり、このため、このように隣接して区
切られた導体部分間に生じるコンデンサのキャパシタン
スが他の導体部分間でのコンデンサのキャパシタンスに
比べて大きくなる。
【0037】従って、アンテナ自身に発生してしまうコ
ンデンサの内で比較的大きなキャパシタンスを有したコ
ンデンサが前記一続きの導体中で隣接して区切られた導
体部分間に生じることとなるため、例えばキャパシタン
スの比較的大きなコンデンサが前記一続きの導体を構成
する両端の導体部分間に生じてしまうような場合に比べ
て、アンテナの共振周波数への影響を低減させることが
できる。これにより、アンテナの共振周波数を使用周波
数に合わせることやコイルパターンの巻き数を増加させ
ることが可能となり、アンテナの効率を高めることがで
きる。なお、前記一続きの導体が区切られる導体部分の
数としては、3以上であれば任意であってよい。
【0038】また、本発明に係るカード状アンテナで
は、基板の相対した表面側の領域と裏面側の領域とに一
続きの導体をコイル状に形成する構成として、次のよう
にして当該導体を形成する。すなわち、前記表面側の領
域に前記導体を形成した後、当該表面側の領域における
コイルのパターンの巻き始め位置の付近を前記裏面側の
領域におけるコイルのパターンの巻き始め位置として、
当該裏面側の領域に後続する前記導体を形成した。
【0039】このような構成では、前記一続きの導体の
一部分を用いて基板の表面側の領域におけるコイルパタ
ーンが形成された後に、後続する導体部分を用いて裏面
側の領域におけるコイルパターンが形成され、当該裏面
側の領域におけるコイルパターンは、表面側の領域にお
けるコイルパターンの巻き始め位置の付近から巻き始め
られて形成される。このため、基板の表面側の領域に形
成された導体部分と裏面側の領域に形成された導体部分
との間の距離としては、表面側の領域におけるコイルパ
ターンの巻き始め位置と裏面側の領域におけるコイルパ
ターンの巻き始め位置付近との間等といった導体部分間
の距離が最も小さくなり、こうした導体部分間に生じる
コンデンサのキャパシタンスが他の導体部分間に生じる
コンデンサのキャパシタンスに比べて大きくなる。
【0040】従って、アンテナ自身に発生してしまうコ
ンデンサの内で比較的大きなキャパシタンスを有したコ
ンデンサが、例えば基板の表面側の領域に形成された一
巻き目のコイルパターンと裏面側の領域に形成された一
巻き目のコイルパターンとの間に生じるといったよう
に、前記一続きの導体全体の長さに比べて比較的短い導
体部分間のみに生じることとなる。このため、このよう
な構成では、例えばキャパシタンスの比較的大きなコン
デンサが前記一続きの導体を構成する両端の導体部分間
に生じてしまうような場合に比べて、アンテナ自身に発
生するコンデンサに起因してアンテナの共振周波数が受
けてしまう影響を低減させることができ、これにより、
アンテナの共振周波数を使用周波数に合わせることやコ
イルパターンの巻き数を増加させることが可能となり、
アンテナの効率を高めることができる。
【0041】ここで、以上に示した本発明に係るカード
状アンテナの適用範囲としては、上記したICカードに
限られず、例えばリーダライタとの間でアンテナを用い
て無線通信を行うネームプレートや、商品や物品に付さ
れたタグや、家畜に付された識別用プレートや、宅配便
の荷物に付された配送先プレートや、コンテナに付され
た配送先プレート等といったものにも適用可能なもので
ある。また、同様に、本発明は、携帯電話端末やページ
ャ等のアンテナとして利用することもでき、このよう
に、本発明に係るカード状アンテナは、非接触で電力伝
送や情報通信等を行う種々な装置のアンテナとして広く
利用することができるものである。
【0042】
【発明の実施の形態】本発明に係る一実施例を図面を参
照して説明する。なお、本例では、本発明に係るカード
状アンテナをICカードに備えた場合について説明し、
また、カード状アンテナを構成する基板として、ICカ
ードと同程度の大きさの基板が用いられた場合を例とし
て説明する。図1には、本発明の第1実施例に係るカー
ド状アンテナをICカード1に備えた場合の一例を示し
てあり、このアンテナでは、基板の相対した表面側の領
域と裏面側の領域とに一続きの導体D1をコイル状に形
成する構成として、両面基板N1の表面側の領域に形成
されたコイルのパターンとずれた位置に裏面側の領域に
おけるコイルのパターンが形成されている。なお、同図
では、基板の表面側の領域におけるコイルパターン(表
面パターン)を実線で示すとともに、裏面側の領域にお
けるコイルパターン(裏面パターン)を破線で示してあ
る。
【0043】同図に示したように、本例のアンテナで
は、前記一続きの導体D1が基板N1の裏面側の領域の
内側から外側へ巻かれるように形成された後、スルホー
ルにより基板N1の表面側の領域につなげられて、後続
する前記導体D1が裏面側での巻き終わり位置付近を表
面側での巻き始め位置として、裏面側での巻き方向と同
一方向で表面側の領域の外側から内側へ巻かれた形態で
コイルパターンが形成されている。図2には、上記図1
に示したカード状アンテナのX−X矢視断面を示してあ
る。なお、上記図2では、説明の便宜上から基板N1の
表面側の領域と裏面側の領域とのそれぞれに一続きの導
体D1が5回以上巻かれて形成された場合を示してあ
る。
【0044】同図に示されるように、基板N1の表面側
の領域に形成された導体部分A1、A2、A3、A4、
A5とずれた位置に裏面側の領域における導体部分B
1、B2、B3、B4、B5が形成されており、本例で
は、基板N1の表面側の領域において隣接している2つ
の導体部分(例えば導体部分A2、A3)間の中央に裏
面側の領域における各導体部分(例えば導体部分B3)
が位置するように形成されている。
【0045】ここで、本例に係るアンテナにおける導体
部分間でのコンデンサのキャパシタンスを上記従来例の
図12に示した従来のアンテナとの比較により詳しく説
明する。なお、導体部分間に生じるコンデンサのキャパ
シタンスとしては、上記したように、基板の同一面側の
領域における導体部分間でのキャパシタンスに比べて、
基板の表面側の領域における導体部分と裏面側の領域に
おける導体部分との間でのキャパシタンスの方が大きい
ため、以下では同一面側の領域におけるキャパシタンス
については影響が小さいとして無視する。
【0046】まず、上記従来例の図12に示した従来の
アンテナについて説明する。このアンテナでは、上記図
13に示したように、基板N5の表面側の領域における
導体部分A6〜A10と裏面側の領域における導体部分
B6〜B10とが互いに相対した位置に形成されてい
る。基板N5の厚さを”d”、導体部分の幅を”W”、
導体部分間の誘電率を”ε”とした場合、基板N5の表
面側と裏面側とで相対した例えば導体部分B8、A8間
でのコンデンサのキャパシタンスCpは、これらの導体
部分B8、A8が平行している単位長さ当たりでは式3
のように表される。
【0047】
【数3】
【0048】また、上記したように、基板N5の同一面
側の領域における導体部分間の距離zは例えば数mm程
度といったように比較的大きな値となるため、基板N5
の表面側と裏面側とで相対した導体部分B8、A8間の
距離dに比べて、相対していない導体部分B8、A7間
の距離d3や導体部分B8、A6間の距離d4の方が比
較的大きな値となる。このため、基板N5の表面側と裏
面側とで相対した導体部分B8、A8間でのコンデンサ
のキャパシタンスCpに比べて、相対していない導体部
分B8、A7間や導体部分B8、A6間でのキャパシタ
ンスについては、アンテナの共振周波数への影響を無視
することができる。
【0049】次に、上記図1に示した本発明のアンテナ
について説明する。なお、基板N1の厚さd、導体部分
の厚さW、導体部分間の誘電率ε、基板N1の同一面側
の領域における導体部分間の距離z、導体部分の厚さt
については、上記図13に示した従来のアンテナの場合
と同じ符号を用いて説明する。例えば基板N1の裏面側
の領域における導体部分B3については、表面側の領域
における導体部分の内で最も近い位置にある導体部分A
2、A3との間の距離d1が、他の位置にある例えば導
体部分A1、A4との間の距離d2に比べて小さいた
め、後者の導体部分A1、A4との間でのコンデンサの
キャパシタンスについてはアンテナの共振周波数への影
響が小さく、その影響を無視することができる。
【0050】また、基板N1の裏面側の領域における導
体部分B3と最も近い位置にある表面側の領域における
導体部分A2、A3との間でのコンデンサのキャパシタ
ンスCqは、これらの導体部分B3、A2(或いはB
3、A3)が平行している単位長さ当たりでは式4のよ
うに表される。
【0051】
【数4】
【0052】なお、上記式4では、基板N1の表面側の
導体部分B3と裏面側の導体部分A2、A3とが相対し
ていないことによる導体部分の幅Wへの影響については
無視したが、実際には導体部分の幅Wの値が実質的に小
さくなるため、上記したキャパシタンスCqの値は上記
式4で計算される値より小さくなる。
【0053】以上の式3及び式4に示したコンデンサの
キャパシタンスを比較すると、式4中の距離d1の値は
式3中の距離dの値より比較的大きいため、カード状ア
ンテナにおいて自己共振が生じる原因となるコンデンサ
のキャパシタンスとしては、本発明のアンテナにおける
キャパシタンスCqの方が上記従来例図12に示した従
来のアンテナにおけるキャパシタンスCpより比較的小
さくなる。具体的には、基板N1の厚さdに比べて基板
N1の同一面側の領域における導体部分間の距離zが大
きい方が、本発明のアンテナにおけるキャパシタンスC
qの値が比較的小さくなって好ましい。
【0054】このように、本発明のカード状アンテナで
は、例えば上記従来例の図12に示した従来のアンテナ
に比べて、基板の表面側の領域における導体部分と裏面
側の領域における導体部分との間に生じるコンデンサの
キャパシタンスを小さく抑えることができ、アンテナ自
身に生じてしまうコンデンサの共振周波数への影響を低
減させることができる。これにより、例えばアンテナを
構成するコイルの全体に外部から共振用コンデンサを付
加して、当該アンテナコイル全体が要求される1つの周
波数で共振することを実現させることや、また、例えば
アンテナの共振周波数を要求される周波数に合わせつ
つ、基板に形成されるコイルパターンの巻き数を増加さ
せることが可能となり、こうしたことにより、アンテナ
の効率を高めることができる。
【0055】ここで、上記第1実施例のカード状アンテ
ナでは、基板の表面側の領域におけるコイルパターンと
裏面側の領域におけるコイルパターンとをずらす態様の
好ましい例として、基板の表面側の領域において隣接し
ている2つの導体部分間の中央位置に裏面側の領域にお
ける各導体部分を形成した態様を示したが、基板の表面
側の領域における導体部分と裏面側の領域における導体
部分とのずらし方としては、どのような態様が用いられ
てもよい。すなわち、基板の表面側の領域におけるコイ
ルパターンと裏面側の領域におけるコイルパターンとが
ずらされて形成された場合には、これら両コイルパター
ンが相対して形成された場合に比べて、両コイルパター
ン間の距離を大きくすることができるため、上記したよ
うに両コイルパターン間に生じるコンデンサのキャパシ
タンスを小さく抑えることができる。
【0056】また、上記第1実施例では、基板として両
面基板が用いられた場合を示したが、カード状アンテナ
を構成する基板としては、基板の相対した表面側の領域
と裏面側の領域とにコイルパターンを形成することがで
きるものであれば、例えば多層基板といった種々な基板
が用いられてもよく、また、基板の大きさとしても、ど
のような大きさの基板が用いられてもよい。例えば図3
や図4は、第1層の基板S1と第2層の基板S2とから
成る多層基板が用いられたカード状アンテナの側面図で
あり、これらのアンテナでは、第1層の基板S1の表面
側の領域と、第1層の基板S1の裏面側であって第2層
の基板S2の表面側である領域と、第2層の基板S2の
裏面側の領域との3つの領域に、一続きの導体がコイル
状に形成されている。
【0057】この場合にも、第1層の基板S1や第2層
の基板S2のいずれかのみに着目すれば、上記図3や図
4に示されるように、基板の表面側の領域におけるコイ
ルパターンとずれた位置に裏面側の領域におけるコイル
パターンが形成されているため、上記第1実施例の場合
と同様に、導体部分間でのコンデンサのキャパシタンス
を低減させることができ、これにより、アンテナの効率
を高めることができる。なお、第1層の基板S1の表面
側の領域におけるコイルパターンと第2層の基板S2の
裏面側の領域におけるコイルパターンとの間に生じるコ
ンデンサのキャパシタンスについては、例えば図3に示
したように両コイルパターンの位置をずらした場合に
も、図4に示したように両コイルパターンの位置を相対
させた場合にも、両コイルパターン間の距離が比較的大
きくなるため、アンテナの共振周波数への影響を無視す
ることができる。
【0058】図5には、本発明の第2実施例に係るカー
ド状アンテナをICカード2に備えた場合の一例を示し
てあり、このアンテナでは、基板の相対した表面側の領
域と裏面側の領域とに一続きの導体D2をコイル状に形
成する構成として、前記一続きの導体D2を少なくとも
3つの導体部分に区切り、当該導体部分毎に両面基板N
2の表面側の領域と裏面側の領域とに交互にコイルのパ
ターンを形成してある。なお、同図では、基板N2の表
面側の領域におけるコイルパターン(表面パターン)を
実線で示すとともに、裏面側の領域におけるコイルパタ
ーン(裏面パターン)を破線で示してある。
【0059】同図に示したように、本例のアンテナで
は、前記一続きの導体D2が同一の巻き方向で基板N2
の内側から外側へ巻かれて形成されており、裏面側の領
域と表面側の領域とに前記導体部分毎に一巻き毎のコイ
ルパターンが交互に形成されている。なお、基板N2の
表面側の領域における導体部分と裏面側の領域における
導体部分とはスルホールによりつなげられている。ま
た、図6には、上記図5に示したアンテナのX’−X’
矢視断面を示してあり、当該断面図に示されるように、
本例では、上記第1実施例で示した場合と同様に、基板
N2の表面側の領域において隣接している2つの導体部
分間の中央に裏面側の領域における各導体部分がずらさ
れて形成された構成となっている。
【0060】図7には、上記図5に示したように一続き
の導体D2により基板の表面側の領域と裏面側の領域と
に交互にコイルパターンが形成された場合のアンテナコ
イルの概念的な構成例を示してある。このようなアンテ
ナコイルにおいては、基板の表面側の領域では、主とし
て隣接した導体部分間にコンデンサC1、C2等が生
じ、また、基板の裏面側の領域においても、主として隣
接した導体部分間にコンデンサC3、C4等が生じる。
また、基板の表面側の領域における導体部分と裏面側の
領域における導体部分との間では、主として最も近い距
離に位置している導体部分間にコンデンサC5〜C9等
が生じる。
【0061】上記した基板の同一面側の領域における導
体部分間でのコンデンサC1〜C4のキャパシタンスに
ついては、基板の表面側と裏面側との導体部分間でのコ
ンデンサC5〜C9のキャパシタンスに比べて小さいた
め、アンテナの共振周波数への影響を無視することがで
きる。なお、本例では、基板の同一面側の領域における
導体部分間でのコンデンサC1〜C4のキャパシタンス
は、上記従来例の図12で示した従来のアンテナの場合
と同程度の大きさとなっている。以下では、共振周波数
への影響が比較的大きな基板の表面側と裏面側との導体
部分間でのコンデンサC5〜C9について、本例のカー
ド状アンテナにおける効果を上記従来例の図12に示し
た従来のアンテナとの比較により説明する。
【0062】まず、上記図12に示した従来のアンテナ
では、上記図18に示したように、基板の表面側の領域
におけるコイルパターンの巻き始め位置から巻き終わり
位置へと続く導体部分と、裏面側の領域におけるコイル
パターンの巻き終わり位置から巻き始め位置へと続く導
体部分とが対応してコンデンサが生じるため、例えばア
ンテナコイルの両端間といった比較的大きなインダクタ
ンスを有したコイルの両端にコンデンサC51が生じて
しまうことが発生する。
【0063】一方、本発明のアンテナでは、上記図7に
示したように、一続きの導体D2中で隣接して区切られ
た導体部分がそれぞれ基板の表面側と裏面側とに形成さ
れており、主としてこれら隣接して区切られた導体部分
間にコンデンサC5〜C9等のキャパシタンスが生じる
ため、上記従来例のアンテナの場合とは異なり、こうし
たコンデンサC5〜C9が比較的短い導体部分間、すな
わち比較的小さなインダクタンスを有したコイルの両端
のみに生じる。
【0064】従って、例えば基板の表面側と裏面側との
導体部分間に生じるコンデンサのキャパシタンスが本発
明と従来例とでほぼ同程度の大きさであったとしても、
本発明では、こうしたコンデンサが結合してしまうコイ
ルのインダクタンスを従来例の場合に比べて小さくする
ことができるため、こうしたコンデンサに起因してアン
テナの共振周波数が受けてしまう影響を小さく抑えるこ
とができる。これにより、例えばアンテナを構成するコ
イルの全体に外部から共振用コンデンサを付加して、当
該アンテナコイル全体が要求される1つの周波数で共振
することを実現させることや、また、例えばアンテナの
共振周波数を要求される周波数に合わせつつ、基板に形
成されるコイルパターンの巻き数を増加させることが可
能となり、こうしたことにより、アンテナの効率を高め
ることができる。
【0065】なお、本実施例に係るカード状アンテナで
は、基板の表面側の領域におけるコイルパターンと裏面
側の領域におけるコイルパターンとがずれた位置に形成
されていても、また、相対した位置に形成されていても
よいが、上記図5や図6に示したように両コイルパター
ンをずれた位置に形成した場合には、上記第1実施例で
示したように、基板の表面側と裏面側との導体部分間で
のコンデンサのキャパシタンスの値を小さく抑えること
もできるため、上記した効果と加えて更にアンテナの共
振周波数が受ける影響を低減させることができて好まし
い。
【0066】ここで、前記一続きの導体を導体部分に区
切る数としては3以上であれば任意の数であってよく、
すなわち、区切られた導体部分の数が3以上であれば、
基板の表面側の領域と裏面側の領域との少なくとも一方
には、2つ以上の異なる導体部分によるコイルパターン
が形成され、上記したように、発生するコンデンサの内
でキャパシタンスが比較的大きなコンデンサを隣接して
区切られた導体部分間に生じさせて、アンテナの共振周
波数への影響を低減させることができる。
【0067】また、上記第1実施例で示した場合と同様
に、カード状アンテナを構成する基板としては、基板の
相対した表面側の領域と裏面側の領域とにコイルパター
ンを形成することができるものであれば、どのような基
板が用いられてもよく、また、基板の大きさとしても、
どのような大きさの基板が用いられてもよい。例えば多
層基板が用いられた場合においても、当該多層基板を構
成する1つの層の基板の表面側と裏面側とに上記図5に
示したようなコイルパターンを形成することにより、当
該層の基板の表面側と裏面側とのコイルパターン間に生
じるコンデンサに起因してアンテナの共振周波数が受け
てしまう影響を低減させることができる。
【0068】図8には、本発明の第3実施例に係るカー
ド状アンテナをICカード3に備えた場合の一例を示し
てあり、このアンテナでは、基板の相対した表面側の領
域と裏面側の領域とに一続きの導体D3をコイル状に形
成する構成として、両面基板N3の表面側の領域に導体
D3をコイル状に形成した後、当該表面側の領域におけ
るコイルパターンの巻き始め位置の付近を裏面側の領域
におけるコイルパターンの巻き始め位置として、当該裏
面側の領域に後続する導体D3をコイル状に形成した。
なお、同図では、基板N3の表面側の領域におけるコイ
ルパターン(表面パターン)を実線で示すとともに、裏
面側の領域におけるコイルパターン(裏面パターン)を
破線で示してある。
【0069】同図に示したように、本例のアンテナで
は、前記一続きの導体D3が基板N3の表面側の領域の
外側から内側へ巻かれて形成された後、後続する導体D
3が当該表面側のコイルパターンの巻き始め位置の付近
に対応した裏面側の領域の位置から、表面側での巻き方
向と同一方向で裏面側の領域の内側へ巻かれて形成され
ている。なお、基板N3の表面側の領域におけるコイル
パターンの巻き終わり位置の導体部分と裏面側の領域に
おけるコイルパターンの巻き始め位置の導体部分とは、
これらの導体部分間が基板N3の両面側のコイルパター
ンと接触してしまうのを回避する態様で、例えば幾つか
のスルホールによりつなげられている。また、本例で
は、上記第1実施例で示した場合と同様に、基板N3の
表面側の領域において隣接している2つの導体部分間の
中央に裏面側の領域における各導体部分がずらされて形
成された構成となっている。
【0070】図9には、上記図8に示したように基板の
表面側の領域におけるコイルパターンの巻き始め位置の
付近を裏面側の領域におけるコイルパターンの巻き始め
位置として両コイルパターンが形成された場合のアンテ
ナコイルの概念的な構成例を示してある。このようなア
ンテナコイルにおいても、上記第2実施例の場合と同様
に、主として基板の表面側の領域と裏面側の領域とで最
も近い距離に位置している導体部分間に生じるコンデン
サC11〜C13等に起因して、アンテナの共振周波数
が比較的大きな影響を受けてしまう。
【0071】上記図9に示されるように、本例のアンテ
ナ構成では、上記したような基板の表面側の領域におけ
る導体部分と裏面側の領域における導体部分との間での
比較的影響力のあるコンデンサC11〜C13が、例え
ば前記一続きの導体D3全体の半分程度といった比較的
短い導体部分間、すなわち比較的小さなインダクタンス
を有したコイルの両端のみに生じる。例えば上記従来例
の図12に示した従来のアンテナでは上記図18に示し
たように一続きの導体D7の両端の導体部分間にコンデ
ンサC51が生じてしまうことが発生するが、本例のア
ンテナでは、上記したように比較的短い導体部分間のみ
にコンデンサC11〜C13を発生させることができ
る。
【0072】従って、上記第2実施例の場合と同様に、
例えば基板の表面側と裏面側との導体部分間に生じるコ
ンデンサのキャパシタンスが本発明と従来例とでほぼ同
程度の大きさであったとしても、本発明では、こうした
コンデンサが結合してしまうコイルのインダクタンスを
従来例の場合に比べて小さくすることができるため、ア
ンテナの共振周波数へ与える影響を小さく抑えることが
できる。これにより、例えばアンテナを構成するコイル
の全体に外部から共振用コンデンサを付加して、当該ア
ンテナコイル全体が要求される1つの周波数で共振する
ことを実現させることや、また、例えばアンテナの共振
周波数を要求される周波数に合わせつつ、基板に形成さ
れるコイルパターンの巻き数を増加させることが可能と
なり、こうしたことにより、アンテナの効率を高めるこ
とができる。
【0073】なお、本実施例に係るカード状アンテナで
は、基板の表面側の領域におけるコイルパターンと裏面
側の領域におけるコイルパターンとがずれた位置に形成
されていても、また、相対した位置に形成されていても
よいが、上記図8に示したように両コイルパターンをず
れた位置に形成した場合には、上記第1実施例で示した
ように、基板の表面側と裏面側との導体部分間でのコン
デンサのキャパシタンスの値を小さく抑えることもでき
るため、上記した効果と加えて更にアンテナの共振周波
数が受ける影響を低減させることができて好ましい。
【0074】ここで、基板の表面側の領域におけるコイ
ルパターンの巻き始め位置の付近を裏面側の領域におけ
るコイルパターンの巻き始め位置とする態様としては、
例えば表面側の巻き始め位置と相対した裏面側の位置を
当該裏面側の巻き始め位置としてもよく、また、例えば
表面側の巻き始め位置と相対した裏面側の位置の付近を
当該裏面側の巻き始め位置としてもよい。
【0075】また、上記第1実施例で示した場合と同様
に、カード状アンテナを構成する基板としては、基板の
相対した表面側の領域と裏面側の領域とにコイルパター
ンを形成することができるものであれば、どのような基
板が用いられてもよく、また、基板の大きさとしても、
どのような大きさの基板が用いられてもよい。例えば多
層基板が用いられた場合においても、当該多層基板を構
成する1つの層の基板の表面側と裏面側とに上記図8に
示したようなコイルパターンを形成することにより、当
該層の基板の表面側と裏面側とのコイルパターン間に生
じるコンデンサに起因してアンテナの共振周波数が受け
てしまう影響を低減させることができる。
【0076】以上の第1〜第3実施例に示したように、
本発明のカード状アンテナでは、基板の相対した表面側
と裏面側との両方の領域に一続きの導体をコイル状に形
成することにより、コイルパターンを形成する面積を大
きく確保することができるとともに、基板の表面側の領
域における導体部分と裏面側の領域における導体部分と
の間に生じるコンデンサの共振周波数への影響を低減さ
せることができる。このように、本発明のカード状アン
テナでは、アンテナ自身に生じるコンデンサによる自己
共振への影響が比較的小さくなるため、例えばアンテナ
の共振周波数を要求される周波数に合わせることや、ま
た、例えばアンテナの共振周波数を要求される周波数に
合わせつつ、コイルパターンの巻き数を増加させること
が可能となり、こうしたことにより、アンテナの効率を
高めることができる。
【0077】例えば上記第1〜第3実施例に示したよう
に、本発明のカード状アンテナを非接触ICカードに適
用して、本発明のアンテナにより電力伝送や情報通信を
行うことにより、リーダライタとICカードとの間での
電力伝送や情報通信の効率を向上させることができる。
このため、例えばリーダライタとICカードとの間での
動作距離、すなわち、これらの間で電力伝送や情報通信
を行うことが可能な距離を拡大することもできる。ま
た、本発明のカード状アンテナでは、アンテナの共振周
波数を使用周波数と合わせて当該アンテナの効率を高め
ることができるため、例えば従来と同程度のアンテナ効
率を保ちつつアンテナコイルの大きさをより小型にする
こともでき、このように小型化したアンテナを非接触I
Cカードに適用することにより、ICカードの小型化を
図ることもできる。
【0078】なお、以上に示した第1〜第3実施例で
は、本発明のカード状アンテナをICカードに適用した
場合を示したが、本発明は、非接触で電力伝送や情報通
信等を行う種々な装置のアンテナとして用いることがで
きる。また、本発明のアンテナは、カード状の基板にコ
イルパターンを形成したものであるため、例えば比較的
薄い形状をしたICカード等に備えるのに特に適してい
る。
【0079】また、例えば同心円状や方形状といったコ
イルパターンの形や、導体が基板の内側から外側へ巻か
れたコイルパターンを形成するか、或いは、外側から内
側へ巻かれたコイルパターンを形成するかといったコイ
ルパターンの形成の仕方や、また、コイルパターンの巻
き数や巻き方向等といったアンテナの構成の仕方として
は、上記第1〜第3実施例に示したものに限られず、要
は、上記した各実施例に示したようにアンテナ自身に生
じてしまうコンデンサの共振周波数への影響を低減させ
る効果を得ることができる態様であれば、どのような態
様が用いられてもよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るカー
ド状アンテナによると、基板の相対した表面側の領域と
裏面側の領域とに一続きの導体をコイル状に形成する構
成として、前記表面側の領域に形成されたコイルのパタ
ーンとずれた位置に前記裏面側の領域におけるコイルの
パターンを形成したため、例えば両コイルパターンが相
対して形成された場合に比べて、両コイルパターン間の
距離を大きくすることができ、これにより、両コイルパ
ターン間に生じてしまうコンデンサのキャパシタンスを
小さく抑えて、こうしたコンデンサによる共振周波数へ
の影響を低減させることができる。
【0081】また、本発明に係るカード状アンテナによ
ると、基板の相対した表面側の領域と裏面側の領域とに
一続きの導体をコイル状に形成する構成として、前記一
続きの導体を少なくとも3つの導体部分に区切り、当該
導体部分毎に前記表面側の領域と前記裏面側の領域とに
交互にコイルのパターンを形成したため、アンテナの共
振周波数に主として影響を与えるコンデンサを隣接して
区切られた導体部分間、すなわちインダクタンスの比較
的小さな導体部分間に生じさせることができ、これによ
り、こうしたコンデンサによる共振周波数への影響を低
減させることができる。
【0082】また、本発明に係るカード状アンテナによ
ると、基板の相対した表面側の領域と裏面側の領域とに
一続きの導体をコイル状に形成する構成として、前記表
面側の領域に前記導体を形成した後、当該表面側の領域
におけるコイルのパターンの巻き始め位置の付近を前記
裏面側の領域におけるコイルのパターンの巻き始め位置
として、当該裏面側の領域に後続する前記導体を形成し
たため、アンテナの共振周波数に主として影響を与える
コンデンサを例えば表面側の巻き始め位置付近の導体部
分と裏面側の巻き始め位置の導体部分といった比較的短
い導体部分間、すなわちインダクタンスの比較的小さな
導体部分間に生じさせることができ、これにより、こう
したコンデンサによる共振周波数への影響を低減させる
ことができる。
【0083】以上のように、本発明のカード状アンテナ
では、アンテナ自身に発生するコンデンサの内で共振周
波数への影響が比較的大きなコンデンサ、すなわち基板
の表面側の領域における導体部分と裏面側の領域におけ
る導体部分との間に生じるコンデンサの共振周波数への
影響を低減させることができるため、例えばアンテナの
共振周波数を要求される使用周波数に合わせることや、
また、例えばアンテナの共振周波数を使用周波数に合わ
せつつ、コイルパターンの巻き数を増加させることが可
能となり、こうしたことにより、アンテナの効率を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るカード状アンテナの
構成例である。
【図2】本発明の第1実施例に係るカード状アンテナを
説明するための図である。
【図3】多層基板を用いたカード状アンテナの一構成例
である。
【図4】多層基板を用いたカード状アンテナの一構成例
である。
【図5】本発明の第2実施例に係るカード状アンテナの
構成例である。
【図6】本発明の第2実施例に係るカード状アンテナを
説明するための図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るカード状アンテナを
説明するための図である。
【図8】本発明の第3実施例に係るカード状アンテナの
構成例である。
【図9】本発明の第3実施例に係るカード状アンテナを
説明するための図である。
【図10】従来例に係る片面基板を用いたカード状アン
テナの構成である。
【図11】従来例に係る片面基板を用いたカード状アン
テナを説明するための図である。
【図12】従来例に係る両面基板を用いたカード状アン
テナの構成である。
【図13】従来例に係る両面基板を用いたカード状アン
テナを説明するための図である。
【図14】コイルとコンデンサとから構成される共振回
路である。
【図15】コイルを構成する導体部分間に生じるコンデ
ンサを説明するための図である。
【図16】基板の同一面側の領域における導体部分間で
のコンデンサを説明するための図である。
【図17】基板の同一面側の領域における導体部分間で
のコンデンサのキャパシタンスを説明するための図であ
る。
【図18】基板の表面側と裏面側との導体部分間に生じ
るコンデンサを説明するための図である。
【図19】基板の表面側と裏面側との導体部分間に生じ
るコンデンサのキャパシタンスを説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1、2、3・・ICカード、 N1、N2、N3、S
1、S2・・基板、D1、D2、D3・・導体、 A1
〜A5、B1〜B5・・導体部分、C1〜C9、C11
〜C13・・コンデンサ、
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 高洋 東京都中野区東中野三丁目14番20号 国際 電気株式会社内 (72)発明者 宮下 信一 東京都中野区東中野三丁目14番20号 国際 電気株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の相対した表面側の領域と裏面側の
    領域とに一続きの導体をコイル状に形成して構成される
    カード状アンテナにおいて、 前記表面側の領域に形成されたコイルのパターンとずれ
    た位置に前記裏面側の領域におけるコイルのパターンを
    形成したことを特徴とするカード状アンテナ。
  2. 【請求項2】 基板の相対した表面側の領域と裏面側の
    領域とに一続きの導体をコイル状に形成して構成される
    カード状アンテナにおいて、 前記一続きの導体を少なくとも3つの導体部分に区切
    り、当該導体部分毎に前記表面側の領域と前記裏面側の
    領域とに交互にコイルのパターンを形成したことを特徴
    とするカード状アンテナ。
  3. 【請求項3】 基板の相対した表面側の領域と裏面側の
    領域とに一続きの導体をコイル状に形成して構成される
    カード状アンテナにおいて、 前記表面側の領域に前記導体を形成した後、当該表面側
    の領域におけるコイルのパターンの巻き始め位置の付近
    を前記裏面側の領域におけるコイルのパターンの巻き始
    め位置として、当該裏面側の領域に後続する前記導体を
    形成したことを特徴とするカード状アンテナ。
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