JP3561518B2 - 非接触通信式情報担体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンテナコイルが一体形成されたIC素子とブースタコイルとを有する非接触通信式情報担体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、絶縁性の絶縁部材内にIC素子と当該IC素子の端子部に電気的に接続されたアンテナコイルとを備え、リーダライタからの電力の受給及びリーダライタとの間の信号の送受信を電磁波を用いて非接触で行う非接触式の情報担体が知られている。この種の情報担体としては、その外形により、カード形、コイン形又はボタン形などがある。
【0003】
従来、この種の情報担体としては、アンテナコイルを絶縁部材にパターン形成したもの、或いは、巻線からなるアンテナコイルを絶縁部材に担持したものが用いられているが、近年に至って、アンテナコイルとIC素子との接続点の保護処理や防湿対策が不要で安価に作成できること、及び絶縁部材に曲げやねじれ等のストレスが作用した場合にもコイルに断線を生じることがなく耐久性に優れることなどから、IC素子自体にアンテナコイルが一体形成されたIC素子を絶縁部材に搭載したものが提案されている。
【0004】
アンテナコイルをIC素子に一体形成した場合、アンテナコイルを絶縁部材にパターン形成したり、巻線からなるアンテナコイルを絶縁部材に担持する場合に比べて、コイルの巻径や導体幅が小さくなり、巻数についても自ずと限界があるため、リーダライタとの間の通信距離を大きくすることが困難で、必要な通信距離を確保することできない場合がある。そこで、従来より、IC素子に一体形成されたアンテナコイルとリーダライタに備えられたアンテナコイルとの間に、各アンテナコイル間の電磁誘導結合を強化するための導体ループを配置する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
なお、本明細書においては、このアンテナコイル間の電磁結合を強化するための導体ループを、「ブースタコイル」という。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−532904号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の非接触通信式情報担体は、例えばキャッシュカード、プリペイドカード、ポイントカード、定期券、有料道路通行券、入場券、スキーリフトや遊園地における遊具の利用券などの多くの用途に利用されたり、利用が検討されているので、より一層の多機能化及び多用途化が強く要求されている。
【0008】
しかるに、従来の非接触通信式情報担体絶縁部材は、1枚の絶縁部材上に1つのIC素子しか搭載されていないので、多機能化及び多用途化に自ずと限界があり、将来における利用分野のより一層の拡大を考慮すれば、十分な多機能性及び多用途性を有しているとは言えない。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の不備を解決するためになされたものであって、その課題は、良好な通信特性を有し、多機能性及び多用途性に優れた非接触通信式情報担体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するため、第1に、入出力端子の形成面に絶縁層を介してアンテナコイルが一体形成されたIC素子と、前記IC素子に一体形成されたアンテナコイル及びリーダライタに備えられたアンテナコイルと電磁結合するブースタコイルと、これらIC素子及びブースタコイルを担持する絶縁部材とを備えた非接触通信式情報担体において、前記絶縁部材上に1つのブースタコイルを形成すると共に、当該1つのブースタコイルと電磁結合する複数個の前記IC素子を前記ブースタコイルを構成する導体上に重ねて配置するという構成にした。
【0011】
このように、1枚の非接触通信式情報担体に複数個のIC素子を搭載すると、各IC素子ごとに異なる機能を発揮させ、異なる用途に適用することができるので、非接触通信式情報担体の多機能化及び多用途化を図ることができる。また、各IC素子に一体形成されたアンテナコイルをブースタコイルと電磁結合させると、IC素子に一体形成されたアンテナコイルとリーダライタに備えられたアンテナコイルとの電磁結合を強化することができるので、非接触通信式情報担体とリーダライタとの間の通信距離を延長することができる。さらに、1つのブースタコイル上に複数個のIC素子を配置すると、絶縁部材に複数個のブースタコイルを形成する場合に比べてブースタコイルの形成スペースを小さくすることができるので、非接触通信式情報担体を小型化することができる。
【0012】
また、本発明は、前記の課題を解決するため、第2に、前記第1の課題解決手段に記載の非接触通信式情報担体において、前記絶縁部材の片面に形成されたブースタコイルと前記絶縁部材の他の片面に形成されたブースタコイルとをスルーホールを介して接続するという構成にした。
【0013】
このように、ブースタコイルを絶縁部材の表裏両面に分割して形成し、絶縁部材の表裏面に形成された各ブースタコイルを電気的に接続すると、絶縁部材の表裏両面を有効利用することができ、ブースタコイルの巻数を増やすことができるので、通信特性が良好な非接触通信式情報担体を得ることができる。
【0014】
また、本発明は、前記の課題を解決するため、第3に、前記第1の課題解決手段に記載の非接触通信式情報担体において、前記絶縁部材の片面に形成されたブースタコイルと前記絶縁部材の他の片面に形成されたブースタコイルの全部又は一部を対向に配置し、前記ブースタコイルに共振用の静電容量を接続するという構成にした。
【0015】
このように、ブースタコイルを構成する導体の全部又は一部を対向に配置することによってブースタコイルに共振用の静電容量を接続すると、静電容量を形成するための特別な導体膜を絶縁部材状に形成する必要がないので、絶縁部材の表裏両面を有効利用できてブースタコイルの巻数を増やすことができ、通信特性が良好な非接触通信式情報担体を得ることができる。
【0016】
また、本発明は、前記の課題を解決するため、第4に、前記第1の課題解決手段に記載の非接触通信式情報担体において、前記絶縁部材の片面に形成されたブースタコイルの導体幅と前記絶縁部材の他の片面に形成されたブースタコイルの導体幅とを互いに異ならせるという構成にした。
【0017】
このように、絶縁部材の表面側及び裏面側に形成されるブースタコイルの導体幅とを互いに異ならせると、製造上、絶縁部材の表面側に形成されたブースタコイルと絶縁部材の裏面側に形成されたブースタコイルとの形成位置が各ブースタコイルの導体幅の差の範囲でずれたとしても、静電容量の値が変化しないので、通信特性のばらつきが小さい非接触通信式情報担体を提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る非接触通信式情報担体の第1実施形態例を、図1乃至図7に基づいて説明する。図1は本例の非接触通信式情報担体に備えられたブースタコイルとIC素子との配列を示す平面図、図2は図1のA−A断面図、図3は本例の非接触通信式情報担体に搭載される絶縁部材の表面図、図4は本例の非接触通信式情報担体に搭載される絶縁部材の裏面図、図5は本例の非接触通信式情報担体に搭載されるIC素子の斜視図、図6は本例の非接触通信式情報担体に搭載されるIC素子の平面図、図7は本例の非接触通信式情報担体に備えられたブースタコイルの等価回路図である。
【0019】
図1及び図2に示すように、本例の非接触通信式情報担体は、アンテナコイル1が一体形成された複数個(図1及び図2の例では、2個)のIC素子2と、ブースタコイル3及び静電容量接続用の導体膜4a,4b,5a,5bが形成された絶縁部材6と、これらIC素子2及び絶縁部材6を一体にケーシングする基体7とからなる。IC素子2は、図1に示すように、アンテナコイル1を絶縁部材6側に向けて、絶縁部材6のブースタコイル形成面側に設定される。
【0020】
IC素子2は、図5及び図6に示すように、入出力端子2aの形成面に、ポリイミド樹脂膜等からなる絶縁層2bを介して矩形スパイラル状のアンテナコイル1を一体に形成してなる。アンテナコイル1は、フォトレジスト法、即ち、IC素子2(より実際的には、個々のIC素子に分割される以前の完成ウエハ)の絶縁層形成面に、入出力端子形成部を除いてフォトレジスト層を均一の厚さに形成し、このフォトレジスト層に所要のコイルパターンを露光・現像した後、フォトレジスト層をマスクとしてIC素子2の絶縁層2b上に導電性金属材料をスパッタリング又は真空蒸着し、しかる後に、フォトレジスト層を除去して入出力端子4aの形成面に導電性金属材料からなるコイルパターンを形成するといった方法で形成することができる。なお、コイルパターンの電気抵抗を減少するため、導電性金属膜の表面に銅のめっき層を形成することもできる。
【0021】
また、図5及び図6の例では、アンテナコイル1が複数のターン数を有する矩形スパイラル状に形成されているが、当該アンテナコイル1のターン数や平面形状はこれに限定されるものではない。即ち、ターン数に関しては、1ターン以上の任意のターン数とすることができ、平面形状に関しては、角部に斜線状又は円弧状の面取りが施された矩形や円形など、任意の形状に形成できる。
【0022】
ブースタコイル3は、図1乃至図3に示すように、絶縁部材6の表面側にのみ形成されており、その両端部は、静電容量接続用の導体膜4a,4bにそれぞれ接続されている。このブースタコイル3は、巻径が小さくIC素子2に一体形成されたアンテナコイル1と主に電磁結合する第1コイル3aと、巻径が大きく図示しないリーダライタに備えられたアンテナコイルと主に電磁結合する第2コイル3bとから構成されており、これら第1コイル3aと第2コイル3bとは、互いに電気的に接続されている。前記第1コイル3aは、搭載するIC素子2の数量だけ形成され、その平面形状及び寸法が、IC素子2に一体形成されたアンテナコイル1との電磁結合が強くなる平面形状及び寸法に形成される。一方、第2コイル3bは、その平面形状及び寸法が、基体7内に収まる範囲でなるべく大きく形成される。
【0023】
なお、図1及び図3の例では、第1コイル3a及び第2コイル3bが共に複数のターン数を有する矩形スパイラル状に形成されているが、各コイル3a,3bのターン数や平面形状はこれに限定されるものではなく、前述のアンテナコイル1と同様に、任意のターン数及び形状に形成することができる。
【0024】
静電容量接続用の導体膜4aと5a及び4bと5bは、絶縁部材6の表面及び裏面に対向に形成される。また、絶縁部材6の表面側に形成された静電容量接続用の導体膜4a,4bは、前記したように、ブースタコイル3を介して電気的に接続され、絶縁部材6の裏面側に形成された静電容量接続用の導体膜5a,5bは、図4に示すように、導線8を介して電気的に接続される。したがって、前記ブースタコイル3は、相対向に配置された静電容量接続用の導体膜4aと5a及び4bと5bを介してその両端部で容量結合されており、図7に模式的に示すように、両端に導体膜4aと5aとで形成される静電容量CA と導体膜4bと5bとで形成される静電容量CB とが接続されたブースタコイル3が得られる。各導体膜4a,5a,4b,5bの面積は、前記2個の静電容量CA ,CB の直列インピーダンスが、IC素子2に一体形成されたアンテナコイル1及びブースタコイル3を含む系において、アンテナコイル1の両端に最大電圧が得られるように調整される。
【0025】
前記ブースタコイル3及び静電容量接続用の導体膜4a,5a,4b,5bは、絶縁部材6の片面に形成された均一厚さの導電性金属層にエッチングを施して所要のコイルパターンを形成するエッチング法や、絶縁部材6の片面に導電性インクを用いて所要の導電パターンを印刷形成する印刷法などをもって形成することができる。
【0026】
絶縁部材6は、所要の誘電率と剛性とをもった絶縁材料をもって形成される。絶縁部材6を構成するに好適な絶縁材料としては、一例として、ガラスエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PETと略称する。)又は塩化ビニル樹脂などを挙げることができる。
【0027】
基体7は、カバーシート8と接着剤層9とをもって構成される。このうち、カバーシート7は、紙やプラスチックシートなど、任意のシート状材料をもって形成することができるが、廃棄しても分解し、焼却してもダイオキシン等の有害物質を発生しないことから、紙をもって形成することが最も好ましい。カバーシート材料としてプラスチックシートを用いる場合には、焼却してもダイオキシン等の有害物質を発生しないことから、PETのような塩素を含まないプラスチックシートを用いることが特に好ましい。一方、接着剤層9を構成する接着剤としては、硬化後に所要の硬度を有する任意の接着剤を用いることができるが、ブースタコイル1、アンテナコイル3及びIC素子4の保護効果を高めるため、例えばエポキシ樹脂のように吸湿性の低い樹脂材料を用いることが特に好ましい。
【0028】
前記第1実施形態例に係る非接触通信式情報担体は、1枚の絶縁部材6に複数個のIC素子2を搭載したので、各IC素子2ごとに異なる機能を発揮させ、異なる用途に適用することによって、非接触通信式情報担体の多機能化及び多用途化を図ることができる。また、各IC素子2をブースタコイル3と対向に配置するので、IC素子2に一体形成されたアンテナコイル1とリーダライタに備えられたアンテナコイルとの電磁結合を強化することができ、リーダライタとの間の通信距離を延長することができる。また、1つのブースタコイル3上に複数個のIC素子2を配置するので、絶縁部材6に複数個のブースタコイルを形成する場合に比べて、非接触通信式情報担体を小型化することができる。また、各IC素子2の設定部ごとに、IC素子2に一体形成されたアンテナコイル1と主に電磁結合する第1コイル3aを形成するので、これら各コイル間の通信特性を最適化することができ、リーダライタとの間の通信距離をさらに延長することができる。また、ブースタコイル3を絶縁部材6の片面にのみ形成するので、ブースタコイル付き絶縁部材の製造を容易に行うことができ、非接触通信式情報担体の製造コストを安価にすることができる。また、絶縁部材6の表裏面に導体膜4aと5a及び4bと5bを対向に形成し、これによってブースタコイル3に共振用の静電容量を接続するので、各導体膜4a,4b,5a,5bをブースタコイル3と同一プロセスで形成することができ、非接触通信式情報担体の製造コストを安価にすることができる。また、静電容量を薄形に形成できるので、チップコンデンサを搭載する場合に比べて、非接触通信式情報担体を薄形化することができる。さらに、スルーホールを形成することなく、静電容量付きのブースタコイル3を形成するので、ブースタコイル及び静電容量付き絶縁部材の製造を容易に行うことができ、非接触通信式情報担体の製造コストを安価にすることができる。
【0029】
次に、本発明に係る非接触通信式情報担体の第2実施形態例を、図8に基づいて説明する。図8は本例の非接触通信式情報担体に搭載される絶縁部材の表面図である。
【0030】
図8から明らかなように、本例の非接触通信式情報担体は、ブースタコイル3を単純な矩形スパイラル状に形成し、第1実施形態例における第1コイル3aを省略したことを特徴とする。その他については、第1実施形態例に係る非接触通信式情報担体と同じであるので、重複を避けるために説明を省略する。
【0031】
本例の非接触通信式情報担体も、ブースタコイル3と対向にアンテナコイル1が一体形成されたIC素子2を配置することによって、第1実施形態例に係る非接触通信式情報担体とほぼ同等の効果を得ることができる。
【0032】
次に、本発明に係る非接触通信式情報担体の第3実施形態例を、図9乃至図11に基づいて説明する。図9は本例の非接触通信式情報担体に搭載される絶縁部材の表面図、図10は本例の非接触通信式情報担体に搭載される絶縁部材の裏面図、図11は本例の非接触通信式情報担体に備えられたブースタコイルの等価回路図である。
【0033】
本例の非接触通信式情報担体は、ブースタコイルを絶縁部材6の表面及び裏面に分割して形成し、絶縁部材6を介してブースタコイルを構成する導体の一部を対向させることによって、ブースタコイルに共振用の静電容量を接続したことを特徴とする。
【0034】
即ち、本例の非接触通信式情報担体におけるブースタコイル3は、図9及び図10に示すように、絶縁部材6の表面側に形成された表面パターン3b1 と、絶縁部材6の裏面側に形成された裏面パターン3b2 とからなる。これら表面パターン3b1 を構成する導体と裏面パターン3b2 を構成する導体とは、図9及び図10から明らかなように、絶縁部材6の表面側から見て巻線の方向が互いに逆向きになっており、図9に示す4カ所の黒塗りの部分A,B,C,Dにおいて互いに対向に配置され、図11に示す4個の静電容量CA,CB,CC,CDを構成している。また、これら表面パターン3b1を構成する導体と裏面パターン3b2を構成する導体とは、図9及び図10から明らかなように、絶縁部材6に開設されたスルーホール10を介して、各コイル3b1 ,3b2 の内周端で電気的に接続され、表面パターン3b1 を構成する導体の外周端Xが裏面パターン3b2 を構成する導体の外周端の近傍X′と対向に配置され、裏面パターン3b2 を構成する導体の外周端Yが表面パターン3b1 を構成する導体の外周端の近傍Y′と対向に配置されている。これにより、図11に示すように、表裏面のブースタコイル3b1 ,3b2 が1点で接続され、かつこれら表裏面のブースタコイル3b1 ,3b2 を合わせたブースタコイル3の両端部又はその近傍部分に4個の静電容量CA,CB,CC,CDが接続されたブースタコイル3が得られる。
【0035】
前記4個の静電容量CA,CB,CC,CDは、IC素子2に一体形成されたアンテナコイル1及びブースタコイル3を含む系において、アンテナコイル1の両端に最大電圧が得られるように調整される。
【0036】
なお、前記表面パターン3b1を構成する導体と裏面パターン3b2を構成する導体の導体幅とは、同一幅に形成することもできるし、異なる幅に形成することもできる。これら各導体の導体幅を異ならせると、製造上、表面パターン3b1を構成する導体と裏面パターン3b2を構成する導体の形成位置が導体幅の差の範囲でずれたとしても静電容量の値が変化しないので、非接触通信式情報担体の通信特性のばらつきを小さくすることができる。
【0037】
その他については、第1実施形態例に係る非接触通信式情報担体と同じであるので、重複を避けるために説明を省略する。
【0038】
本例の非接触通信式情報担体は、第1実施形態例に係る非接触通信式情報担体と同様の効果を有するほか、ブースタコイル3を絶縁部材6の表裏両面に分割して形成し、絶縁部材6の表裏面に形成された各ブースタコイル3b1 ,3b2を電気的に接続するので、絶縁部材6の表裏両面を有効利用できて、ブースタコイル3の巻数を増やすことができ、通信特性が良好な非接触通信式情報担体を得ることができる。ブースタコイル3を構成する導体の一部を対向に配置することによってブースタコイル3に共振用の静電容量CA,CB,CC,CDを接続するので、静電容量を形成するための特別な導体膜を絶縁部材上に形成する必要がなく、絶縁部材6の表裏両面を有効利用できることから、ブースタコイルの巻数を増やすことができ、通信特性が良好な非接触通信式情報担体を得ることができる。
【0039】
なお、前記各実施形態例においては、IC素子2の数量を2個としたが、3個以上のIC素子2を搭載することももちろん可能である。
【0040】
また、前記第3実施形態例(図9乃至図11)においては、ブースタコイルを構成する導体の一部又は全部を対向させることによってブースタコイルに共振用の静電容量を接続したが、かかる構成に代えて、絶縁部材の表裏両面に図1に示したと同様の導電膜を対向に形成することによってブースタコイルに共振用の静電容量を接続することもできる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、1枚の非接触通信式情報担体に複数個のIC素子を搭載したので、各IC素子ごとに異なる機能を発揮させ、異なる用途に適用することによって、非接触通信式情報担体の多機能化及び多用途化を図ることができる。また、本発明は、各IC素子に一体形成されたアンテナコイルをブースタコイルと電磁結合させるので、IC素子に一体形成されたアンテナコイルとリーダライタに備えられたアンテナコイルとの電磁結合を強化することができ、非接触通信式情報担体とリーダライタとの間の通信距離を延長することができる。さらに、本発明は、1つのブースタコイル上に複数個のIC素子を配置するので、絶縁部材に複数個のブースタコイルを形成する場合に比べてブースタコイルの形成スペースを小さくすることができ、非接触通信式情報担体を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例に係る非接触通信式情報担体に備えられるブースタコイルとIC素子との配列を示す平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】第1実施形態例に係る非接触通信式情報担体に搭載される絶縁部材の表面図である。
【図4】第1実施形態例に係る非接触通信式情報担体に搭載される絶縁部材の裏面図である。
【図5】第1実施形態例に係る非接触通信式情報担体に搭載されるIC素子の斜視図である。
【図6】第1実施形態例に係る非接触通信式情報担体に搭載されるIC素子の平面図である。
【図7】第1実施形態例に係るブースタコイルの等価回路図である。
【図8】第2実施形態例に係る非接触通信式情報担体に搭載される絶縁部材の表面図である。
【図9】第3実施形態例に係る非接触通信式情報担体に搭載される絶縁部材の表面図である。
【図10】第3実施形態例に係る非接触通信式情報担体に搭載される絶縁部材の裏面図である。
【図11】第3実施形態例に係る非接触通信式情報担体に備えられたブースタコイルの等価回路図である。
【符号の説明】
1 アンテナコイル
2 IC素子
3 ブースタコイル
3a 第1コイル
3b 第2コイル
3b1 表面パターン
3b2 裏面パターン
4a,4b,5a,5b 静電容量接続用の導体膜
6 絶縁部材
7 基体
8 カバーシート
9 接着剤層
10 スルーホール

Claims (4)

  1. 入出力端子の形成面に絶縁層を介してアンテナコイルが一体形成されたIC素子と、前記IC素子に一体形成されたアンテナコイル及びリーダライタに備えられたアンテナコイルと電磁結合するブースタコイルと、これらIC素子及びブースタコイルを担持する絶縁部材とを備えた非接触通信式情報担体において、前記絶縁部材上に1つのブースタコイルを形成すると共に、当該1つのブースタコイルと電磁結合する複数個の前記IC素子を前記ブースタコイルを構成する導体上に重ねて配置したことを特徴とする非接触通信式情報担体。
  2. 請求項1に記載の非接触通信式情報担体において、前記絶縁部材の片面に形成されたブースタコイルと前記絶縁部材の他の片面に形成されたブースタコイルとをスルーホールを介して接続したことを特徴とする非接触通信式情報担体。
  3. 請求項1に記載の非接触通信式情報担体において、前記絶縁部材の片面に形成されたブースタコイルと前記絶縁部材の他の片面に形成されたブースタコイルの全部又は一部を対向に配置し、前記ブースタコイルに共振用の静電容量を接続したことを特徴とする非接触通信式情報担体。
  4. 請求項1に記載の非接触通信式情報担体において、前記絶縁部材の片面に形成されたブースタコイルの導体幅と前記絶縁部材の他の片面に形成されたブースタコイルの導体幅とを互いに異ならせたことを特徴とする非接触通信式情報担体。
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