JPH11195104A - 画像読み取り装置、画像データ合成方法および画像データ合成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

画像読み取り装置、画像データ合成方法および画像データ合成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JPH11195104A
JPH11195104A JP9360174A JP36017497A JPH11195104A JP H11195104 A JPH11195104 A JP H11195104A JP 9360174 A JP9360174 A JP 9360174A JP 36017497 A JP36017497 A JP 36017497A JP H11195104 A JPH11195104 A JP H11195104A
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JP9360174A
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Shinya Matsuda
伸也 松田
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より速く画像を合成することができる画像読
み取り装置、画像データ処理方法および画像データ処理
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体を提供する。 【解決手段】 被写領域を部分領域A1〜A4;A1〜
A9に分割して撮影し、上下左右に隣接する4つの部分
領域A1〜A4;A1〜A9のすべてについて、各部分
領域A1〜A4;A1〜A9が共通に重なる共通重なり
コーナー部分H;H1〜H4を検出する。検出した共通
重なりコーナー部分H;H1〜H4だけを判定領域と
し、種々の仮想ずれ量を与えたときの一致度を求め、一
致度が最もよい仮想ずれ量を部分領域A1〜A4;A1
〜A9のずれ量として撮影画像をつなぎ合わせ、被写領
域全体の一画像を合成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像読み取り装
置、画像データ合成方法および画像データ合成プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関
し、詳しくは、分割された複数の画像から一画像を合成
する画像読み取り装置、画像データ処理方法および画像
データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り
可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被写領域を複数の部分領域に分割
し、各部分領域を撮像素子(たとえば、エリアセンサや
ラインセンサ)を用いて、それぞれ何回かに分けて拡大
撮影する、すなわち画像を読み取るタイプの画像読み取
り装置として、たとえばデジタルカメラやデジタルスキ
ャナが提案されている。このタイプの画像読み取り装置
は、後で各部分領域の読み取り画像をつなぎ合わせ、被
写領域全体の一画像(“全体合成画像”ともいう)を合
成できるように、各部分領域を撮影する。各部分領域の
画像は、撮像素子全体をできるだけ有効に用いて拡大撮
影するので、高解像度となる。したがって、このタイプ
の画像読み取り装置は、被写領域全体を同じ撮像素子を
用いて1回で撮影する場合に比べて、高解像度の全体合
成画像を低コストで得ることが可能となる。
【0003】ところで、各部分領域について読み取った
画像をつなぎ合わせて合成する方法としては、たとえば
特開平6−98242号公報に開示されたように、原稿
台上など画像とは別のところに位置マークを設け、これ
を基準に画像をつなぎ合わせて合成する方法や、たとえ
ば特開平7−284013号公報に開示されたように、
部分領域同士の重なり部分に存在する線や角などの画像
の特徴部分を基準として画像をつなぎ合わせて合成する
方法が知られている。
【0004】しかし、隣接する各対の部分領域の互いに
重なり合う分割境界周辺部分全体について、画像をつな
ぎ合わせる処理を行うと、画像合成に長時間を要するこ
とになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
解決すべき技術的課題は、より速く画像を合成すること
ができる画像読み取り装置、画像データ処理方法および
画像データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み
取り可能な記録媒体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記の
技術的課題を解決するため、本発明は、以下の構成の画
像読み取り装置を提供する。
【0007】本発明の画像読み取り装置は、分割境界周
辺部分が互いに重なり合うように被写領域全体を複数の
矩形の部分領域に分割して順に撮影し、この各撮影画像
から上記被写領域全体の全体合成画像を合成して出力す
る画像読み取り装置であって、光学系および撮像素子を
有し、上記各部分領域に対向したときにその各部分領域
をそれぞれ撮影することができる変角型撮像ユニット
と、この撮像ユニットを上記各部分領域に所定順序で対
向すべく駆動する走査駆動ユニットと、上記撮像ユニッ
トおよび上記走査駆動ユニットの動作を制御する制御手
段とを備えたタイプのものである。画像読み取り装置
は、共通重なりコーナー部分検出手段と、画像合成手段
とを備える。上記共通重なりコーナー部分検出手段は、
上下左右に隣接する4つの上記部分領域のすべてについ
て、該各部分領域の上記分割境界周辺部分が共通に重な
る共通重なりコーナー部分を検出する。上記画像合成手
段は、この検出した共通重なりコーナー部分における画
像に基づき、その各部分領域の上記撮影画像を、上記分
割境界周辺部分において不連続が生じないようにつなぎ
合わせて、上記全体合成画像を合成する。
【0008】上記構成において、走査駆動ユニットは、
所定順序で、撮像ユニットを所定の部分領域に向ける。
撮像ユニットは、対向した部分領域の被写体像を光学系
を介して撮像素子の有効領域にできるだけ大きく結像
し、その部分領域をそれぞれ撮影する。共通重なりコー
ナー部分検出手段は、上下左右に隣接する4つの上記部
分領域の共通重なりコーナー部分を検出する。画像合成
手段は、この共通重なりコーナー部分における画像に基
づいて、上下左右に隣接する4つ部分領域の画像をつな
ぎ合わせる。画像合成のために画像のずれを判定する処
理を行う範囲が共通重なりコーナー部分に限定されるの
で、画像合成に要する時間を短縮することができる。
【0009】したがって、より速く画像を合成すること
ができる。
【0010】さらに、本発明は、以下の画像データ合成
方法を提供する。
【0011】本発明の画像データ合成方法は、境界周辺
部分が互いに重なり合う複数の部分領域の各画像のデー
タから、上記各画像を上記境界周辺部分において不連続
が生じないようにつなぎ合わせた合成画像のデータを合
成するタイプの画像データ合成方法である。本発明の画
像データ合成方法は、第1ステップと、第2ステップと
を備える。上記第1ステップにおいて、上下左右に隣接
する4つの上記部分領域のすべてについて、該各部分領
域の上記分割境界周辺部分が共通に重なる共通重なりコ
ーナー部分を検出する。上記第2ステップにおいて、上
記第1ステップで検出した共通重なりコーナー部分にお
けるの画像に基づき、この各部分領域の上記撮影画像
を、上記分割境界周辺部分において不連続が生じないよ
うに合成する。
【0012】上記方法によれば、画像合成のために画像
のずれを判定する処理を行う範囲が共通重なりコーナー
部分に限定されるので、画像合成に要する時間を短縮す
ることができる。したがって、より速く画像を合成する
ことができる。
【0013】上記方法の画像データ合成は、画像データ
合成プログラムにより実現され、該プログラムは記録媒
体に記録して提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、図1〜図9に示した本発
明の一実施形態に係るデジタルカメラについて詳細に説
明する。
【0015】デジタルカメラ10は、図1の透視図に示
すように、大略、眼を模した撮像ユニット20および走
査駆動ユニットと、距離センサ14と、ぶれ検出センサ
15と、照明部19と、撮影開始ボタン12とを備え、
被写領域全体の一画像を後に合成できるように、被写領
域を複数の部分領域に分割して順に拡大撮影することが
できる。
【0016】撮像ユニット20は、ズームレンズ16
と、ズームレンズ16を駆動するズームモータ17と、
撮像センサ18とを備え、大略球形に一体的に構成され
ている。ズームレンズ16は、被写体像の撮影倍率を変
化させて撮像センサ18上に結像する。ズームレンズ1
6は、ズームモータ17の駆動によって撮影倍率が変化
するようになっている。撮影倍率は、被写領域の分割数
に応じて、被写領域の全体画面から各部分領域の分割画
像までを撮像センサ18に結像できる倍率範囲を備えて
いる。たとえば、被写領域を縦3×横3の9つの部分領
域に分割する場合には、3倍の倍率範囲が必要となる。
撮像センサ18は、CCDエリアセンサであり、被写体
像の光信号を電気信号に変換する。
【0017】走査駆動ユニットは、図2の斜視図に示す
ように、U字状ガイド23と、上下方向に延在しU字状
ガイド23の下部を回転自在に支持する回転軸21と、
水平方向に延在しU字状ガイド23の上部に回転自在に
支持され、かつ撮像ユニット20を回転自在に支持する
回転軸25と、各回転軸21,25にそれぞれ結合され
たモータおよび角度センサ22,24とを備え、各回転
軸21,25の回転によって、撮像ユニット20の撮影
方向をX,Y方向に任意に制御できるようになってい
る。
【0018】距離センサ14は、各部分領域のそれぞれ
の略中央に位置する被写体までの距離を計測するもので
あり、公知の多点測距機構と同様に構成される。
【0019】ぶれ検出センサ15は、加速度センサなど
により構成されており、撮影中のカメラ本体のぶれを検
出する。
【0020】照明部19は、撮影タイミングに合わせて
ランプが点灯し、被写領域全体を照明する。
【0021】撮影開始ボタン12は、撮影開始操作のた
めのものである。
【0022】さらに、デジタルカメラ10は、その本体
裏面に、不図示の画像表示部36(図7には図示)およ
びモード設定部が設けられている。画像表示部36は液
晶パネルを含み、撮影範囲、すなわち被写領域の撮影画
像を表示できるようになっている。モード設定部は、撮
影モードを設定するためのものである。
【0023】デジタルカメラ10は、本体裏面の画像表
示部36を見ながら撮影範囲と構図を決め、撮影開始ボ
タン12を押すことによって、被写領域を複数の部分領
域に分割して撮影することができる。
【0024】すなわち、撮影前には、ズームレンズ16
はワイド(短焦点距離、すなわち広角)状態であり、た
とえば図6(I)に示すように、被写領域S全体を画像
表示部に表示する。撮影開始ボタン12を押すと、ズー
ムレンズ16はテレ(長焦点距離、すなわち望遠)状態
となり、図6(II)に示すように、被写領域全体Sを2
×2分割した部分領域A1〜A4を順に走査して撮影す
る。部分領域A1〜A4は、それぞれの互いに重なり合
うように設定される。撮影された画像データはアナログ
信号がデジタル信号に変換され、全て画像メモリ43
(図7参照)に記憶される。
【0025】次に、4つの部分領域A1〜A4の全てが
重なり合う画面中心部(以下、“共通重なりコーナー部
分H”という)の画像を用いて、部分領域A1〜A4の
撮影画像の相互の位置合わせを行う。すなわち、位置検
出部(図7参照)は、記憶された各部分領域の画像デー
タのうち、共通重なりコーナー部分Hの画像データだけ
を画像メモリ43から読み出し、これを判定領域として
用いる。
【0026】詳しくは、たとえば図9(I)に示すよう
に、隣接する部分領域A1,A2の撮影画像の共通重な
りコーナー部分Hについて、それぞれ同じ大きさの4つ
の矩形領域K,K’を設定する。次に、図9(II)に示
すように、平行移動、回転移動、拡大または縮小を適宜
組み合わせた種々の仮想位置ずれを想定し、各矩形領域
K,K’の画像の一致度を求める。この処理を組合せを
変えながら繰り返し、図9(III)に示すように、各矩
形領域K,K’内の画像の一致度が最も良いときの仮想
位置ずれを、部分領域A1,A2の撮影画像の位置ずれ
とし、図9(IV)に示すように、両部分領域A1,A2
の撮影画像全体をつなぎ合わせる。このような処理を、
隣接する全ての部分領域A1〜A4について実行するこ
とによって、全体合成画像を得ることができる。
【0027】隣接する部分領域の撮影画像の一致度は、
共通重なりコーナー部分Hについてだけ算出し、判定領
域は小さくてすむので、画像の位置合わせ作業を高速に
行うことができる。また、判定領域が全ての画面に含ま
れているため、位置合わせ作業を高速、かつ正確に行う
ことができる。
【0028】なお、図6(III)に示したように、被写
領域の分割数が4以上のときにも、隣接する4領域の各
共通重なりコーナー部分H1〜H4を判定領域とするこ
とにより、同様に高速かつ正確な位置合わせを行うこと
ができる。
【0029】また、隣接する4領域の相互の位置合わせ
は、隣接する4領域の共通重なりコーナー部分の画像の
特徴、たとえば、孤立点、線分、境界線、特定の図形な
どの特徴を用いて行うことも可能である。
【0030】ところで、より速く、かつ精度良く画像を
合成するには、各部分領域の撮影画像自体の精度が良い
ことが望ましい。そこで、以下のように、種々の補正を
行うことが好ましい。
【0031】第1に、撮影画像の明るさの補正を行うこ
とが好ましい。
【0032】すなわち、撮影レンズは、中心と比較して
周辺の光透過率が低いため、被写領域を正面から撮影す
る通常の撮影時の光透過率分布は、たとえば図3(I)
に示すようになり、周辺が暗く撮影される。一般に、主
要な被写体は撮影画面の中央に配置されることが多いた
め明るく撮影される。しかし、本実施形態のカメラ10
のように、撮影レンズを傾け被写領域を4分割して撮影
するような場合には、光透過率分布は、たとえば図3
(II)に示したようになり、レンズの周辺で撮影した部
分が全体合成画像の中央に来るため、中央に配置された
被写体は暗くなる。そこで、照明部19の配光分布を従
来と比べて中心が明るくなるように調整しておくことに
より、レンズの光量の低下分を補う。
【0033】たとえば、図3(I)および(II)に示し
たように、レンズの光透過率を光軸中心で100%、短
辺で80%、長辺で70%、対角で60%として、この
比率が全体を一度に撮影したときと4分割して撮影した
ときとで変わらないようにするためには、全体を一度に
撮影したときの照度分布が均一と仮定すると、4分割し
て撮影したときには、図3(III)に示すような照度分
布とすることが必要となる。すなわち、各部分につい
て、図3(II)に示した4分割撮影したときの光透過率
に図3(III)に示した照度分布を掛けた値が、図3
(I)に示した全体を一度に撮影したときの光透過率に
等しくなるようにする。照明部19の反射板やレンズを
適宜に設計することによって、図3(III)に示した所
要照度分布とすることができ、これによって、分割撮影
した画像を合成したとき、全体合成画像は通常撮影の画
像と同じような明るさとなる。
【0034】部分領域の撮影画像の明るさは、照度分布
を操作せずに、画像処理により補正することも可能であ
る。
【0035】すなわち、撮影レンズの光透過率の分布、
照明部の配光分布、撮像センサの感度バラツキなどをテ
ーブル化して記憶し、撮影画像の感度が均一になるよう
に画像データを変換する。
【0036】一般に、撮影レンズの光透過率は光軸中心
からの角度で決まるため(cos4則)、撮影角度が得
られると、これを演算することができる。分割撮影時の
撮影角度より得られるレンズの光透過率を求め、これを
テーブル1として記憶する。照明部19の配光は、光源
から所定距離だけ離した位置での分布をあらかじめ照度
計などにより測定し、これをテーブル2として記憶す
る。撮像センサ18の感度ばらつきは、輝度箱とよばれ
る均一な照度の得られる装置を用いて撮像センサ18の
出力を測定し、これをテーブル3として記憶する。
【0037】以上の3つのテーブルを掛け合わせること
により、カメラ10に発生する撮影画像の明るさのばら
つきを演算する。このばらつきの比率で撮影した画像デ
ータの明るさを割ることにより、均一な明るさとなるデ
ータを得ることができる。
【0038】第2に、ぶれの補正を行うことが好まし
い。すなわち、このカメラ10は、撮像ユニット20の
角度が変化して部分領域を順に移動して撮影するため、
各部分領域の撮影時間に差が生じる。一般的なビデオカ
メラでは、1枚の画像の撮影時間は1/30秒程度であ
るが、撮像ユニット20の移動には、この10倍程度の
時間が必要となる。このため、撮影中に手ぶれなどの外
部要因によりカメラ本体が振動すると、撮影すべき部分
領域からずれた領域を撮影することになる。そこで、ぶ
れ検出センサ15、たとえば加速度センサを用いて、撮
像ユニット20が部分領域を移動する間に生じたカメラ
本体のぶれを検出し、発生したぶれを打ち消すように撮
像ユニット20の移動量および移動方向を制御して、次
の撮影方向を決定する。これにより、撮影すべき部分領
域からずれた領域を撮影することを防止することができ
る。
【0039】たとえば図4(I)に示したように、ぶれ
が無い場合には、領域1から領域2への撮像ユニットの
撮影方向の移動ベクトルV1の向きは水平方向であり、
その長さは領域1,2の間隔となる。ところが、撮像ユ
ニット20の移動中にぶれが生じると、図4(II)に示
すように、破線で示した本来撮影されるべき領域が、実
線で示したように、ぶれベクトルV2方向にずれる。こ
のような場合には、撮像ユニット20の撮影方向の移動
ベクトルV3は、通常の移動ベクトルV1からぶれベク
トルV2を差し引いたベクトルV3とすれば、手ぶれに
よる画面の移動を打ち消すことができる。
【0040】第3に、画像の歪みの補正を行うことが好
ましい。すなわち、図5(I)に示したように、撮像ユ
ニット20の光軸は、被写面に対して傾斜しているの
で、図5(II)において点線で示した本来矩形に撮影さ
れるべき領域は、実線で示したように歪んでしまう。そ
こで、撮影した画像の座標を変換することによって、こ
のような画像の歪みを補正する。簡単には、線形変換を
用いればよく、厳密な変換を行う必要があるときには、
アフィン変換などの公知の手法を用いるとよい。なお、
撮像光学系の構成を工夫することによって、画像の歪み
が生じないように撮影することも可能である。
【0041】次に、図7のブロック図を参照しながら、
デジタルカメラ10の構成について、さらに説明する。
デジタルカメラ10は、撮像系と制御系とに大別でき
る。
【0042】撮像系は、撮像センサ18と、撮像センサ
18からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/
D変換器42と、A/D変換器42からのデジタル信号
を蓄積して画像データを記憶する画像メモリ43と、画
像メモリ43から各部分領域の画像データを読み出して
被写領域全体の画像データを合成する画像合成器44
と、合成した画像データについて、照度、階調特性、画
像の歪みなどの補正処理する画像処理器46と、処理し
たデータを記録媒体や表示装置等に出力する出力部48
とが、直列に接続されている。
【0043】制御系は、データバスを介して、CPU3
0と、撮像センサ18の動作を制御する撮影制御部32
と、走査駆動ユニットのモータおよび角度センサ22,
24と、撮像ユニット20のズームモータ17と、距離
センサ14と、撮影開始ボタン12やモード設定部等の
操作部34と、撮影画像を表示する画像表示部36と、
被写領域を照明する照明部19と、カメラ本体のぶれを
検出するぶれ検出センサ15と、位置検出部の部分メモ
リ60および一致度演算器64と、画像データの処理を
制御する画像処理制御部40とが相互に接続されてい
る。CPU30には、補正のためのデータ等を記憶して
おく内部メモリ38が接続されている。位置検出部は、
部分メモリ60および一致度演算器64に接続された仮
想ズレ量付与器62が接続されている。画像処理制御部
40は、画像メモリ43、画像合成器44および画像処
理器46に接続されている。制御系は、撮像ユニット2
0の撮影制御、ズームモータ17によるズームレンズ1
6の倍率制御、走査駆動ユニットの走査制御、距離セン
サ14の検出制御、画像データの処理・合成、撮影開始
やモード切り換えなどの操作制御を行い、これらの制御
は、CPU30が統括する。
【0044】次に、デジタルカメラ10の動作につい
て、図8のフローチャート図を参照しながら説明する。
【0045】ステップ#10において、撮影開始信号が
入力されるのを待つ。撮影開始信号が入力されると、ス
テップ#12において、走査駆動ユニットは撮像ユニッ
ト20を撮影方向の中心、すなわちカメラ本体の正面方
向に向け、ステップ#14において、ズームモータ17
が駆動し、ズームレンズ16をワイド状態に設定する。
次に、ステップ#16において、照明部19が被写領域
を照射し、ステップ#18において、撮像ユニット20
は被写領域全体を撮影し、ステップ#20において、照
明部19を消灯し、ステップ#22において、撮影画像
をカメラ本体裏面の画像表示部36に表示する。
【0046】次に、ステップ#24において、ズームモ
ータ17が駆動し、ズームレンズ16をテレ状態にす
る。次に、ステップ#26において、照明部19が被写
領域全体を再び照射し、ステップ#28において、距離
センサ14が被写体までの距離を測定し、ステップ#3
0において、撮像ユニット20のピント位置および撮影
倍率を調整する。そして、ステップ#32において、撮
像ユニット20の移動中のカメラ本体のぶれを検出し、
ステップ#34において、走査駆動ユニットは、撮影す
べき部分領域の方向に撮像ユニット20を向ける。この
とき、撮像ユニット20の移動中のカメラ本体のぶれを
打ち消すように、撮像ユニット20の移動方向および移
動量を補正する。次に、ステップ#36において、撮像
ユニット20は撮影を行い、撮影した画像データを画像
メモリ43に記憶する。ステップ#38において、全て
の部分領域の走査、撮影が終了するまで、上記ステップ
#32〜#36を繰り返す。
【0047】全ての部分領域の撮影が終了すると、ステ
ップ#40において、位置検出部の部分メモリ60は、
画像メモリ43に記憶した各部分領域の画像データの中
から、判定領域、すなわち共通重なりコーナー部分の画
像データのみを読み出す。次に、ステップ#42におい
て、位置検出部の仮想ズレ量付与器62は、判定領域を
仮想ずれ量だけ移動し、ステップ#44において、位置
検出部の一致度演算器64は、仮想ずれ量ずらしたとき
の一致度を演算する。ステップ#46において、全ての
仮想ずれ量について終了するまで、上記ステップ#42
および#44を繰り返す。全ての仮想ずれ量について終
了すると、ステップ#48において、最も一致度の良い
仮想ずれ量に応じて、撮影画像の位置を合わせ、ステッ
プ#50において、撮影画像を貼り合わせ、1枚の画像
に合成する。最後に、ステップ#52におて、この画像
に種々の画像処理を行った後、ステップ#54におい
て、その画像のデータ信号を外部に出力する。
【0048】以上説明したように、このデジタルカメラ
10は、画像合成のために画像のずれを判定する処理を
行う範囲が共通重なりコーナー部分に限定されるので、
画像合成に要する時間を短縮することができる。したが
って、より速く画像を合成することができる。
【0049】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施可能である。た
とえば、撮像した画像をホストコンピュータに出力し、
ホストコンピュータで画像をつなぎあわせるように構成
してもよい。この場合、図8の#40以降の処理は、ホ
ストコンピュータ上のソフトウエアで行われる。なお、
このソフトウエアは、フロッピーディスクのような記憶
媒体から読み出される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のデジタルカメラの透視
図である。
【図2】 図1のデジタルカメラの走査駆動ユニットの
斜視図である。
【図3】 図1のデジタルカメラの照度分布の補正の説
明図である。
【図4】 図1のデジタルカメラのぶれ補正の説明図で
ある。
【図5】 図1のデジタルカメラの画像の歪み補正の説
明図である。
【図6】 図1のデジタルカメラの撮影動作の説明図で
ある。
【図7】 図1のデジタルカメラのブロック構成図であ
る。
【図8】 図1のデジタルカメラの動作のフローチャー
ト図である。
【図9】 図1のデジタルカメラの画像合成の説明図で
ある。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ(画像読み取り装置) 12 撮影開始ボタン 14 距離センサ 15 ぶれ検出センサ 16 ズームレンズ(光学系) 17 ズームモータ 18 撮像センサ(撮像素子) 19 照明部 20 撮像ユニット 21 回転軸 22 モータおよび角度センサ 23 U字状ガイド 24 モータおよび角度センサ 25 回転軸 30 CPU(制御手段) 32 撮影制御部(制御手段) 34 操作部 36 画像表示部 38 内部メモリ 40 画像処理制御部 42 A/D変換器 43 画像メモリ 44 画像合成器 46 画像処理器 48 出力部 60 部分メモリ 62 仮想ズレ付与器 64 一致度演算器 A1〜A9 部分領域 H,H1〜H4 共通重なりコーナー部分 K,K’ 矩形領域 S 被写領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 5/66 H04N 5/66 D

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分割境界周辺部分が互いに重なり合うよ
    うに被写領域全体を複数の矩形の部分領域に分割して順
    に撮影し、該各撮影画像から上記被写領域全体の全体合
    成画像を合成して出力する画像読み取り装置であって、
    光学系および撮像素子を有し、上記各部分領域に対向し
    たときに該各部分領域をそれぞれ撮影することができる
    変角型撮像ユニットと、該撮像ユニットを上記各部分領
    域に所定順序で対向すべく駆動する走査駆動ユニット
    と、上記撮像ユニットおよび上記走査駆動ユニットの動
    作を制御する制御手段とを備えた画像読み取り装置にお
    いて、 上下左右に隣接する4つの上記部分領域のすべてについ
    て、該各部分領域の上記分割境界周辺部分が共通に重な
    る共通重なりコーナー部分を検出する共通重なりコーナ
    ー部分検出手段と、 該検出した共通重なりコーナー部分における画像に基づ
    き、該各部分領域の上記撮影画像を、上記分割境界周辺
    部分において不連続が生じないように合成する画像合成
    手段を備えたことを特徴とする、画像読み取り装置。
  2. 【請求項2】 境界周辺部分が互いに重なり合う複数の
    部分領域の各画像のデータから、上記各画像を上記境界
    周辺部分において不連続が生じないようにつなぎ合わせ
    た合成画像のデータを合成する画像データ合成方法にお
    いて、 上下左右に隣接する4つの上記部分領域のすべてについ
    て、該各部分領域の上記分割境界周辺部分が共通に重な
    る共通重なりコーナー部分を検出する第1ステップと、 該検出した共通重なりコーナー部分におけるの画像に基
    づき、該各部分領域の上記撮影画像を、上記分割境界周
    辺部分において不連続が生じないように合成する第2ス
    テップとを備えたことを特徴とする、画像データ合成方
    法。
  3. 【請求項3】 コンピュータによって、境界周辺部分が
    互いに重なり合う複数の部分領域の各画像のデータか
    ら、上記各画像を上記境界周辺部分において不連続が生
    じないようにつなぎ合わせた合成画像のデータを合成す
    る画像データ合成プログラムを記録したコンピュータ読
    み取り可能な記録媒体において、 上下左右に隣接する4つの上記部分領域のすべてについ
    て、該各部分領域の上記分割境界周辺部分が共通に重な
    る共通重なりコーナー部分を検出する手順と、 該検出した共通重なりコーナー部分におけるの画像に基
    づき、該各部分領域の上記撮影画像を、上記分割境界周
    辺部分において不連続が生じないように合成する手順と
    をコンピュータに実行させる画像データ合成プログラム
    を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012080204A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Casio Comput Co Ltd 画像処理装置及び方法、並びにプログラム
JP2018055096A (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 株式会社日立国際電気 撮像装置

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