JPH11194215A - 電磁波シールド付き光学フィルタ及びその製造方法 - Google Patents

電磁波シールド付き光学フィルタ及びその製造方法

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JPH11194215A
JPH11194215A JP9368733A JP36873397A JPH11194215A JP H11194215 A JPH11194215 A JP H11194215A JP 9368733 A JP9368733 A JP 9368733A JP 36873397 A JP36873397 A JP 36873397A JP H11194215 A JPH11194215 A JP H11194215A
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JP
Japan
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electromagnetic wave
optical filter
glass substrate
substrate
layer
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Application number
JP9368733A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Shimamura
正義 島村
Ryohei Okamoto
良平 岡本
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Kyodo Printing Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 強力な電磁波シールド性及び近赤外線吸収性
を具備した電磁波シールド付き光学フィルタを提供す
る。 【解決手段】 片面に電磁波シールド層を形成したガラ
ス基板1と、含金属有機系近赤外線吸収剤を含有したプ
ラスチック基板4とを弾力性を有する接着剤にて接着す
ることにより、強力な電磁波シールド性と近赤外線吸収
機能とを具備し、軽量で剛性に優れた電磁波シールド付
き光学フィルタとすることができる。前記電波シールド
層は、ガラス基板1上にITO層2を形成し、形成した
該ITO層2の上面に金属パターンを形成してなる。ま
た、前記ガラス基板1と前記プラスチック基板4とを接
着する接着剤は、接着前は粘度が50cps以下であ
り、接着後は弾力性のある接着剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外線及び電磁
波を遮断することができる電磁波シールド付き光学フィ
ルタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりディスプレイ等に用いられる光
学フィルタに求められる機能として、電磁波シールド
性、近赤外線吸収性等が挙げられる。
【0003】電磁波シールド性を光学フィルタを形成す
る基板に持たせる方法として、 :基板全面にITO膜を形成する :金属パターンを基板上に形成する :ワイヤメッシュを基板上に形成する :基板上に銀の蒸着膜と誘電膜とを交互に重ねる 等の方法が挙げられる。の方法は、基板全面に酸化イ
ンジウム(In2O3)と二酸化錫(SnO2) からなるITO膜
を形成して電磁波の漏洩を防止する方法である。の方
法は、基板上に無電解メッキにより形成した金、銀、
銅、ニッケル等の金属層をエッチングでパターン化して
電磁波の漏洩を防止する方法である。の方法は、ワイ
ヤで作ったメッシュパターンを基板上に貼り合わせる方
法である。の方法は、銀を基板上に蒸着し、さらにそ
の上面に誘電膜を形成する。これを幾層にも重ねること
により電磁波の漏洩を防止する方法である。
【0004】また、近赤外線吸収性を光学フィルタを形
成する基板に持たせる方法として、 :基板に近赤外線吸収剤をコートする :近赤外線吸収剤をコートしたフィルムを基板両面に
ラミネートする :基板に近赤外線吸収剤を練り込む :近赤外線吸収効果を有する無機材料を基板またはフ
ィルム上へスパッタあるいは蒸着する 等の方法が挙げられる。の方法は基板上に直接近赤外
線吸収剤をコートする方法である。の方法はフィルム
に近赤外線吸収剤をコートし、基板の両面に貼り合わせ
る方法である。の方法は基板形成時に近赤外線吸収剤
を一緒に練り込む方法である。の方法は基板またはフ
ィルム上に近赤外線吸収効果を有する無機材料をスパッ
タ法あるいは蒸着法により設ける方法である。
【0005】尚、近赤外線吸収剤には有機系近赤外線吸
収剤と含金属有機系近赤外線吸収剤とがあり、有機系近
赤外線吸収剤は酸素に侵されやすく、酸素に侵されると
近赤外線の吸収率が低下するという問題を伴う。また含
金属有機系近赤外線吸収剤は酸素には侵されにくいがシ
ールド基板への塗工が困難であるという問題を伴う。
尚、ここで用いた有機系近赤外線吸収剤とは近赤外線を
吸収する有機化合物を含むもので、含金属有機系近赤外
線吸収剤とは近赤外線を吸収する金属イオン、金属錯
塩、金属塩、その他無機化合物を含む有機系近赤外線吸
収剤をいう。
【0006】本発明と技術分野が類似する従来例1とし
て、特開平9−145918号公報には基板に外光の反
射、発光色の補正、近赤外線の放出、電磁波の漏洩を防
止するための層を設けたフィルタ装置が記載されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
何れの方法においても1つの基板上に電磁波の漏洩を防
止するための部材、近赤外線を吸収するための部材を設
けており、製造上不具合を生じていた。例えば、プラス
チック基板を用いた場合、プラスチック基板上に金属パ
ターンなどを形成することは製造上有利とはいえない。
またガラス基板を用いた場合、ガラス基板に近赤外線吸
収剤を練り込むことは、プラスチック基板に近赤外線吸
収剤を練り込むより製造上手間のかかるものとなる。
【0008】本発明は、電磁波シールド性を付加された
ガラス基板と含金属有機系近赤外線吸収剤を練り込んだ
プラスチック基板とを貼り合わせることにより強力な電
磁波シールド性と長期間持続する近赤外線吸収性とを具
備し、ガラスとプラスチックの両基板の特性を生かすこ
とにより製造が容易となる電磁波シールド付き光学フィ
ルタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の電磁波シールド付き光学フィルタは、片面
に電磁波シールド層を設けたガラス基板と、含金属有機
系近赤外線吸収剤を練り込んだプラスチック基板とを透
明な接着剤を介して電磁波シールド層を挟む形で貼り合
わせたことを特徴としている。
【0010】上記の電磁波シールド層は、ガラス基板上
にITO層を形成し、形成したITO層の上面に金属パ
ターンを形成してなるとよい。
【0011】上記のガラス基板とプラスチック基板とを
接着する透明な接着剤は、接着前は粘度が50cps以
下であり、接着後は弾力性のある接着剤であるとよい。
【0012】上記の透明な接着剤に、色バランスを補正
するための着色剤及び近赤外線を吸収するための含金属
有機系近赤外線吸収剤を含ませるとよい。
【0013】上記のプラスチック基板の成型時に、色バ
ランスを補正するための着色剤及び近赤外線を吸収する
ための含金属有機系近赤外線吸収剤を練り込むとよい。
【0014】本発明の電磁波シールド付き光学フィルタ
の製造方法は、ガラス基板の一方の面上にITO層を形
成し、さらに形成したITO層の上面に金属パターンを
形成し、金属パターンの上面に金属パターンを被う透明
な接着剤を塗布して含金属有機系近赤外線吸収剤を含有
したプラスチック基板と接着することを特徴としてい
る。
【0015】上記の電磁波シールド付き光学フィルタの
製造方法は、ITO層と金属パターンとを設けたガラス
基板の面の周囲に求める接着層の厚さと同じ厚さのスペ
ーサを貼り付け、透明な接着剤をスペーサで囲まれたガ
ラス基板上に垂らし、プラスチック基板と接着するとよ
い。
【0016】
【発明の実施の形態】次に添付図面を参照して本発明の
電磁波シールド付き光学フィルタ及びその製造方法の実
施の形態を詳細に説明する。図1及び図2を参照すると
本発明の電磁波シールド付き光学フィルタ及びその製造
方法の一実施形態が示されている。尚、図1は本発明の
電磁波シールド付き光学フィルタの実施形態または電磁
波シールド付き光学フィルタの製造方法に基づき製造さ
れた実施形態の構成を表す断面図、図2は製造工程を説
明するためのフローチャートである。
【0017】まず図1を用いて本実施形態の構成を説明
する。図1に示された本実施形態は透明なガラス基板
1、電磁波の外部への漏洩を防止するためのITO層
〔酸化インジウム(In2O3)と二酸化錫(SnO2)の固溶
体〕2、前記ITO層2と同様の目的で設けられた金属
パターン3、近赤外線を吸収する近赤外線吸収剤を含有
したプラスチック基板4、ITO層及び金属パターンを
形成したガラス基板とプラスチック基板とを貼り合わせ
るための透明な接着剤による接着層5、前記透明な接着
剤を求める厚さとするためのスペーサ6、フィルタに入
射した外光の反射による画質の低下を防止する反射防止
層(または反射防止フィルム)7により構成されてい
る。
【0018】ガラス基板1の片面上にはITO層2が設
けられている。またITO層の上面には金属パターン3
が設けられている。ITO層2及び金属パターン3は電
磁波の外部への漏洩を防止するために設けられている。
またITO層及び金属パターンの2つの部材を重ねて設
けることにより、より強力な電磁波シールド性を基板に
持たせることができる。尚、本実施形態では、ITO層
及び金属パターンを設けて電磁波の漏洩を防止している
が、これ以外にもガラス基板上に銅のパターンのみから
なるシールド層を設ける等、一般的に行われている方法
を用いることも可能である。
【0019】ITO層2と金属パターン3の上面には、
求められる接着層の厚さに相当した厚さのスペーサ6が
張られている。またスペーサ6の内側には、スペーサに
より求められる厚さとされた接着層5が設けられてい
る。さらにスペーサ6及び接着層5の上面にはプラスチ
ック基板4が設けられている。接着層5は上面にITO
層2と金属パターン3を形成したガラス基板1とプラス
チック基板4とを接着する透明な接着剤の層である。透
明な接着剤は、接着前は粘度が50cps以下であり、
接着後には弾力性が有るものが望ましい。これは、ガラ
ス基板とプラスチック基板とを接着剤にて貼り合わせる
と、ガラス基板上に形成された金属パターンに空気が入
り込んで気泡が発生し、透明性を低下させるという不具
合が発生する。この不具合を防止するために低粘度の接
着剤を用いている。また、接着後に接着層に弾力性が必
要となるのは、接着層にクッション性を持たせて、ガラ
ス基板とプラスチック基板とを貼り合わせた基板の熱耐
久性を強化するためである。尚、接着剤の粘度は、50
cps以下のものが適当である。本実施形態では、上述
の必要条件を満たす透明な接着剤として熱硬化性アクリ
ル系樹脂を用いている。この他、紫外線硬化性樹脂等を
用いてもよい。また透明な接着剤に含金属有機系近赤外
線吸収剤や着色剤を混ぜ合わせることにより、近赤外線
吸収機能や色バランスの補正機能を持たせることも可能
となる。着色剤や含金属有機系近赤外線吸収剤を含んだ
透明な接着剤により、ガラス基板とプラスチック基板と
を貼り合わせる。貼り合わせ方法は、スペーサにより接
着層の厚さを求める厚さとし、ガラス基板とプラスチッ
ク基板を接着する。スペーサを用いることにより、低粘
度の接着剤が流れだすという不具合を生じることなく、
接着層の厚さを調節することができる。貼り合わせたプ
ラスチック基板4にも、含金属有機系近赤外線吸収剤や
着色剤を練り込んでいる。含金属有機系近赤外線吸収剤
には基板への塗工が困難であるという問題がある。本実
施形態ではプラスチック基板の成型時に含金属有機系近
赤外線吸収剤を練り込むことにより、この問題を解決し
ている。接着層のみならずプラスチック基板にも含金属
有機系近赤外線吸収剤や着色剤を含ませることにより、
近赤外線吸収性や色バランスの補正機能をさらに高める
ことができる。
【0020】本実施形態では、ガラス基板の厚さを2mm
〜5mm、プラスチック基板の厚さを2mm〜3mm、接着層
の厚さを0.5mm〜2.0mmの範囲内で設けている。ま
たプラスチック基板の厚さをガラス基板の厚さの1/1
0〜10/10としている(最適な厚さ比率としては1
/3程度が望ましい)。ガラス基板とプラスチック基板
とを何の厚さ寸法の設定もせずに貼り合わせ、例えば、
PDP等の熱を発する表示画面の前面に設けた場合、P
DPの発する熱により両基板にソリが発生し、ガラス基
板が割れてしまうという不具合が生じる。これはガラス
とプラスチックの熱膨張係数が異なるためである。本実
施形態では、ガラス基板とプラスチック基板との厚さを
上記のように調節し、さらに接着層を適宜厚さにしてク
ッション性を持たせることにより上記の不具合を防止し
ている。
【0021】ガラス基板とプラスチック基板を貼り合わ
せた基板の両外側には反射防止層6を設けている。反射
防止層は外光の反射による画質の低下を防止する層であ
る。
【0022】上記構成の電磁波シールド付き光学フィル
タを、例えばPDPの前面に設けた場合、PDPの画面
に差し込んだ外光は反射防止層で複雑に屈折され、外光
の反射によるPDPの画質の低下を防止することができ
る。さらにPDPにより放出される近赤外線は、プラス
チック基板または接着層に練り込んだ近赤外線吸収剤に
より吸収されることとなる。またPDPの駆動により発
生する電磁波はガラス基板上に設けたITO層及び金属
パターンにより遮断されるので外部への電磁波漏洩量を
低下させることができる。
【0023】またガラス基板とプラスチック基板とを貼
り合わせたことにより剛性、強靱性に優れた基板とする
ことができる。さらにガラス基板だけを用いたものに比
べ軽量化を図ることができる。
【0024】次に図2のフローチャートに基づき、製造
工程の一例を以下に説明する。ステップS1において、
ガラス基板1の片面全面に電磁波シールドのためのIT
O層を形成する。本工程ではITO層のガラス基板への
形成方法については特に言及しない。
【0025】次にステップS2にて、ITO層の上面に
金属のメッシュパターンを形成する。本工程では、ニッ
ケルのメッシュパターンを形成している。メッシュパタ
ーンの形成方法はITO層の上面に無電解メッキにより
形成したニッケル層をエッチングでパターン化してい
る。ITO層を形成したガラス基板上に金属パターンパ
ターンを形成することにより、強力な電磁波シールド性
を持たせることができる。
【0026】次にステップS3にて、ITO層とニッケ
ルの金属パターン上面に、成型時に含金属有機系近赤外
線吸収剤及び着色剤を練り込んだプラスチック基板を貼
り合わせる。尚、アースを取りやすくするため、プラス
チック基板の寸法はガラス基板の寸法よりも各片とも1
0mm程度小さいもの用いている。貼り合わせる前に、ア
ースを取るための引き出し線を取り付けた場合には、両
基板とも同じ大きさであってもよい。貼り合わせ方は、
ガラス基板の周囲に求める接着層の厚さと同じ厚さのス
ペーサを貼り、スペーサで囲まれた中に透明な接着剤を
垂らす。そして、この接着面にプラスチック基板を乗せ
て、ガラス基板とプラスチック基板を貼り合わせる。こ
の接着方法によるとスペーサの厚さを適宜変更すること
により、接着層を所望の厚さとすることができる。尚、
本工程ではプラスチック基板に練り込む含金属有機系近
赤外線吸収剤に住友化学(株)製、商品名スミパルスH
Aを用いている。
【0027】PDPなどの熱を発生する表示画面の前面
にガラス基板やプラスチック基板を設けると、画面から
の熱により基板に熱伸縮が生じる。本実施形態のように
ガラス基板とプラスチック基板とを貼り合わせて画面の
前面に設けると、ガラス基板とプラスチック基板の熱膨
張係数の違いによりソリが発生し、ガラス基板が割れて
しまう恐れがある。本工程においては、ガラス基板の厚
さ寸法を2mm〜5mmの範囲内、プラスチック基板の厚さ
寸法を2mm〜3mmの範囲内とし、プラスチック基板の厚
さ寸法がガラス基板の厚さ寸法の1/10〜10/10 (最適な
厚さ比率としては1/3程度が望ましい)となるように
設けている。さらに両基板を接着するための透明な接着
剤による接着層に0.5mm〜2.0mm程度の厚みを持た
せてクッション層とすることにより上記の不具合を防止
している。
【0028】また、本工程では、透明な接着剤として三
井化学(株)製、商品名アルマテックスDC100を用
いている。この透明な接着剤は、接着前は粘度が低く
(50cps以下)、接着後には弾力性がある。これ
は、ガラス基板とプラスチック基板とを接着剤にて貼り
合わせた場合、ガラス基板上に形成された金属パターン
に空気が入り込んで気泡が発生し、透明性を低下させる
という不具合を生じる。この不具合を防止するために低
粘度の接着剤を用いている。また接着後に弾力性が必要
となるのは、上述のように接着層にクッション性を持た
せるためである。また、接着層には、透明な接着剤と共
に含金属有機系近赤外線吸収剤及び着色剤を含ませてい
る。プラスチック基板と接着層の両方に含金属有機系近
赤外線吸収剤と着色剤を含ませることにより、強力な近
赤外線吸収効果と色バランスの補正機能を持たせること
ができる。尚、接着剤に含ませる含金属有機系近赤外線
吸収剤も住友化学(株)製、商品名スミパルスHAを用
いている。
【0029】ステップS4にて、反射防止フィルムをガ
ラス基板とプラスチック基板とを貼り合わせた基板の両
面にラミネート、または反射防止材に基板を浸しディッ
プコートする。以上の工程により本発明の電磁波シール
ド付きフィルタが完成する。反射防止材を基板両面にラ
ミネートしたことにより、外光の反射による視認性の低
下を防ぐことができる。
【0030】尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施
の一例である。但し、これに限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施
が可能である。
【0031】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように請求項1
記載の本発明の電磁波シールド付き光学フィルタは、片
面に電磁波シールド層を設けたガラス基板と、含金属有
機系近赤外線吸収剤を練り込んだプラスチック基板とを
透明な接着剤を介して電磁波シールド層を貼り合わせた
ことにより、例えばPDPの前面に設けた場合、PDP
により放出される近赤外線はプラスチック基板に練り込
んだ含金属有機系近赤外線吸収剤により吸収されるので
外部への漏洩量を低下させることができ、またPDPよ
り漏洩する電磁波はITO層及び金属パターンにより遮
断されるので外部への漏洩量を低く押させることができ
る。またガラス基板とプラスチック基板とを透明な接着
剤を介して電磁波シールド層を貼り合わせたことによ
り、軽量で剛性に優れた基板とすることができる。
【0032】請求項2記載の電磁波シールド付き光学フ
ィルタは、電磁波シールド層がガラス基板上にITO層
を形成し、形成したITO層の上面に金属パターンを形
成してなることにより、強力な電磁波シールド性を光学
フィルタに持たせることができる。
【0033】請求項3記載の電磁波シールド付き光学フ
ィルタは、ガラス基板とプラスチック基板とを、接着前
の粘度が50cps以下の接着剤により接着したことに
より、ガラス基板とプラスチック基板とを接着するとき
にガラス基板上に形成された金属パターンに空気が入り
込んで気泡が発生し、透明性を低下させるという不具合
を防止することができる。またこの接着剤は、接着後は
弾力性のある接着剤であることにより、例えば、PDP
などの熱を発する表示画面の前面に設けた場合に、接着
剤がクッションの役割を果たし、PDPなどの発する熱
により両基板に発生するソリによりガラス基板が割れて
しまうという不具合を防止することができる。
【0034】請求項4記載の電磁波シールド付き光学フ
ィルタは、透明な接着剤に着色剤及び含金属有機系近赤
外線吸収剤を含ませたことにより、光学フィルタに色バ
ランスの補正機能及び近赤外線吸収機能を持たせること
ができる。
【0035】請求項5記載の電磁波シールド付き光学フ
ィルタは、プラスチック基板の成型時に含金属有機系近
赤外線吸収剤と着色剤を練り込むことにより、含金属有
機系近赤外線吸収剤が有する基板への塗工が困難である
という問題を解決し、プラスチック基板に含金属有機系
近赤外線吸収剤を容易に含ませることができる。またプ
ラスチック基板に着色剤を練り込んだことにより、光学
フィルタに色バランスの補正機能を持たせることができ
る。
【0036】請求項6記載の電磁波シールド付き光学フ
ィルタの製造方法は、ガラス基板の一方の面上にITO
層を形成し、さらにITO層の上面に金属パターンを形
成し、金属パターンの上面に金属パターンを被う透明な
接着剤を塗布し、含金属有機系近赤外線吸収剤を含有し
たプラスチック基板と接着することにより強力な電磁波
シールド性と近赤外線吸収機能を具備した電磁波シール
ド付き光学フィルタを製造することができる。
【0037】請求項7記載の電磁波シールド付き光学フ
ィルタの製造方法によれば、ITO層と金属パターンと
を設けたガラス基板の面の周囲に求める接着層の厚さと
同じ厚さのスペーサを貼り付け、透明な接着剤をスペー
サで囲まれたガラス基板上に垂らし、プラスチック基板
と接着することにより、接着層を求める厚さとすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁波シールド付き光学フィルタの実
施形態を表す断面図である。
【図2】製造工程を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ITO層 3 金属パターン 4 プラスチック基板 5 接着層(接着剤) 6 スペーサ 7 反射防止層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G09F 9/00 318 H05K 9/00 V H05K 9/00 G02B 1/10 Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面に電磁波シールド層を設けたガラス
    基板と、含金属有機系近赤外線吸収剤を練り込んだプラ
    スチック基板とを透明な接着剤を介して前記電磁波シー
    ルド層を挟む形で貼り合わせたことを特徴とする電磁波
    シールド付き光学フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記電磁波シールド層は、 前記ガラス基板上にITO層を形成し、形成した該IT
    O層の上面に金属パターンを形成してなることを特徴と
    する請求項1記載の電磁波シールド付き光学フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記ガラス基板と前記プラスチック基板
    とを接着する前記透明な接着剤は、接着前は粘度が50
    cps以下であり、接着後は弾力性のある接着剤である
    ことを特徴とする請求項1記載の電磁波シールド付き光
    学フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記透明な接着剤に、色バランスを補正
    するための着色剤及び近赤外線を吸収するための含金属
    有機系近赤外線吸収剤を含ませたことを特徴とする請求
    項1または3記載の電磁波シールド付き光学フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記プラスチック基板の成型時に、色バ
    ランスを補正するための着色剤及び近赤外線を吸収する
    ための含金属有機系近赤外線吸収剤を練り込んだことを
    特徴とする請求項1記載の電磁波シールド付き光学フィ
    ルタ。
  6. 【請求項6】 ガラス基板の一方の面上にITO層を形
    成し、さらに形成した該ITO層の上面に金属パターン
    を形成し、該金属パターンの上面に該金属パターンを被
    う透明な接着剤を塗布して含金属有機系近赤外線吸収剤
    を含有したプラスチック基板と接着することを特徴とす
    る電磁波シールド付き光学フィルタの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ITO層と前記金属パターンとを設
    けた前記ガラス基板の面の周囲に求める接着層の厚さと
    同じ厚さのスペーサを貼り付け、前記透明な接着剤を前
    記スペーサで囲まれた前記ガラス基板上に垂らし、前記
    プラスチック基板と接着することを特徴とする請求項6
    記載の電磁波シールド付き光学フィルタの製造方法。
JP9368733A 1997-12-29 1997-12-29 電磁波シールド付き光学フィルタ及びその製造方法 Pending JPH11194215A (ja)

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